「ゲームソフトを有害図書指定へ=全国初、神奈川県で」という見出しが時事に踊っておりましてね。まあ、時事なんですけど。
私この手の条例が大嫌いなんです。ますます嫌いになりました。
読売に「ひまわり?MTSAT?気象庁と国交省命名で“衝突”」という記事があって、これは画期的な記事かも。
命名のことは実はどうでも良くて、今回のMTSATの予算の顚末について書いている所が重要。これに言及した大手全国紙は初めてじゃないか?
気象庁の予算規模は一般会計のみで650億円弱。うち人件費が約400億円、物件費の総額が200億円程度。さらに機器や建物の維持費は物件費から出ますので、備品購入に使える予算はせいぜい150億円弱ということになります。で、気象衛星ひまわりの開発コストは一機140億円〜150億円。つまり、気象庁の機材購入予算一年分という恐ろしいシロモノでした。実際には5年間使用するので5年割できるというものの、これが気象庁にとって実に負担の大きいものであることはご理解頂けると思います。
しかし、気象予報の重要性は年々増す一方。直近の予報が、小売業や客商売に直接関係するのは言うに及ばず、交通機関や災害対策など、非常に多くの分野で利用されています。長期予報に至っては、寒波の予報が出れば原油価格が値上がりする時代です。経済活動にとって、今や気象予報は欠くことのできない重要な要素となっているのです。
高精度な気象予報に必要なのは、気象情報の蓄積、高性能なスーパーコンピュータ、そして精密な観測データです。
にもかかわらず、予算の増額をするでもなし、気象庁に身銭を切らせるような形でひまわりの開発・射上・運用が続けられ、とうとう音を上げた気象庁が親方である旧運輸省に泣き付いて、特別会計である空港整備特別会計に相乗りする形で作ったのがMTSATなのです。
しかし、多機能化による大型化と複雑化によって開発は難航、途中地上試験での不具合の発覚などによってずるずると開発期間が伸び、射上げる頃にはひまわり5号の寿命が迫っておりました。当然、予備機など作られるハズもなく、保険もかけられないまま一発こっきり崖っぷちの射上げが行われたのが1999年11月15日。
そして日本ロケット開発史に残る、初の指令爆破によりMTSAT-1を載せたH-II 8号機は太平洋の藻屑と消えたのでありました。
この後、すぐさま代替機の製造に入ったものの、衛星など発注してすぐにできるもんじゃありません。しかし軌道上には最早寿命を迎えたひまわり5号。あらゆる手立てが尽くされ延命を続けたひまわりでしたが、とうとう2003年5月22日に気象観測任務から外れ、その役目を米国から借りた気象衛星GOES-9と交替、レンタル料月額1,700万円を支払う羽目になったのでした。
気象庁に最初から充分な予算を付けていればこんな事態には陥らなかったろうと思うと、政府や議会に並んでる肩の上に乗ってるのは南瓜か何かかと小一時間……(略)。
神保町を靖国通り沿いに流していたら、警察官ではない警備会社の制服を着た方々が、交通取締っぽいことをやっていた。実際にはチェックしてるだけみたいでしたけど。
さ来年度からですが、道路交通法の改正により「警察署長は、第五十一条の四第一項に規定する放置車両の確認及び標章の取付け(以下「放置車両の確認等」という。)に関する事務(以下「確認事務」という。)の全部又は一部を、公安委員会の登録を受けた法人に委託することができる。」ようになるんですよ。
その訓練も兼ねてるのかなぁなんて思いました。
しかし、警察の業務委託も進んできましたなぁ。
別にPFI自体を否定するつもりはないけど、じゃあ手隙になった分警察こそが行政サービスとして提供しなければならないものは何なのかって所は、議論されて然るべきだろうね。
最近じゃ軍事すらも民間に委託される部門が多くて、わけわかんなくなってきてるし。
昨日の続き。
「姜昌一議員「韓日協定の再交渉を検討中」」。
もしもーし。正気ですかー?
かつての援助を全部返してゼロからやり直すつもりですかー?
日本から韓国への請求権も発生しかねないんですけど宜しいですかー?
個人的には旧京城帝大(現ソウル大学)図書館の蔵書に貴重書が沢山あったので全部返してくれといいたいですね(笑)。だって日本の金で揃えたんだよ、その本。他にも韓国各地の図書館に様々な蔵書があって、当然それらは日本の金で買い揃えられたもの。
本に限らず、水利、電力、交通、教育、工場、個人資産に至るまで、数兆円ともいわれる資産を日本は半島に残してきたわけで、それを全部“お互いに”チャラにしよう、と協定を結んだことを知らないとは言わせない。
自転車のフロントギアを交換したのでひとっ走りしたかったんだけど、日が暮れていたので明日にしようとか思っていたらば、今夜から雪の予報ですかっ。しかも週末全滅ですかっ。
Hotwiredに「100年ぶりに変わるか? 「キログラム」の定義」という記事がありました。
国際単位系においてはその中心の部分にMKS、つまりMetre(メートル)、Kilogram(キログラム)、Second(秒)があるわけですが、最初は「メートル原器の長さ」だったメートルの定義は現在は「299,792,458分の1秒間に真空中を光が進む距離」になっていますし、「一日の86,400分の1」だった秒も「133Csの基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間」という、シロウトにはなんだかさっぱり分からない定義になっています。が、キログラムだけは相変わらず「キログラム原器の重さ」です。キログラムの由来は4℃の水1,000cm3ですがそれはあくまで由来であって、実際の定義はプラチナ(とイリジウム)の塊だったりします。
国際キログラム原器は、記事にもあるとおり国際度量衡局に保管されており、その複製が日本にも配置されています。産業技術総合研究所計量標準総合センター(旧計量研究所)に安置されている日本キログラム原器がそれで、研究所の地下に桐の祭壇を作って安置されています。ちなみに原器ナンバーは6、他に副原器として30と39の二つが日本にはあります。これを10-10kg精度の天秤で計測して副原器を校正し、そこからさらに正標準分銅、副標準分銅を校正していって、校正用標準分銅となり、検査用標準分銅になって、特級基準分銅となったところで都道府県の計量検定所に配布、一級〜三級の基準分銅を使って実際の検定が行われます。この検定をパスした秤でなければ商取引が認められませんので、重さを扱う商売では定期的に検定所で検査を受けています。こういう気が狂いそうな仕事を黙々と続けている仕事が世の中にはあったりするわけです。
ともあれ、フランスにある国際キログラム原器が1キログラムだと決まっているので、キログラム原器の重さは変わりませんが、世界各国の原器はそれを基準に数値が変動してしまいます。μグラム単位だそうですが。
そんなわけで、メートルや秒同様、物理モデルによる定義が摸索されてきたわけですが、定義が変わったら変わったでまた大変なんですよ。
最初の計量がなくなっただけで、上記の手続きは殆どそのまま。超精密秤を作る代わりに、超精密な計測機器が必要になるわけですから、研究開発費がどかん。
ちゃんと予算つくんかなぁ……。
韓国の外交を担当する官衙である外交通商部の長官は潘基文氏なのですが、この人、先の盧武鉉大統領の発言を受けて「韓日協定そのものを再交渉するのは、現実的ではない」と言ったとか。
火消し、大変そうだなぁ。
去年12月の日韓首脳会談の時に韓国内から「鹿児島開催見直し」が持ち上がった時は「慎重に検討中」とか答えながら、その後ちゃっかり「不可能だという判断を下し」て無事開催に漕ぎ着け、今年1月大統領が「日王と呼ぶべきか、それとも天皇と呼ぶべきか準備ができていない」と発言したときには「日本の王を天皇と称することが政府の方針」と発表するなど、隨分大変そうな役割を演じておられるわけです。
なんか激しく既視感を覚える仕事だな……。
それはともかく、潘基文氏は外交畑を歩んできた専門家のようなので、恐らく内心「そんなことは無理」と分かってるのではないかと思われます。とりあえず政府内部で何ができるか討議するだけしてみて、「やっぱり無理」とか言って終わらせるんじゃないでしょうか、鹿児島の時みたいに。
生暖かく見守ってあげたいと思います。
やじうまWatch経由、翻訳者魂より、「国会議員ウェブサイトと政党ウェブサイトのアクセスランキング」。軒並みうちより低いな……(おい)。
まあ、Web見渡せばうちなんか比較にならないほど大量のヒットを受けているサイトなんて掃いて棄てるほどあるわけだから、今後政党としてもそういう「人材」を登用するなどの方策はあっても面白いかもしれない。特に参院の全国区で順位なし比例代表なんて、知名度勝負みたいなもんなんだから。
コンゴ民主共和国(旧ザイール)の治安崩壊が本格化しているようです(参考)。どうしようもない世界のどうしようもない話、って感じですが、本来停戦監視任務に当たっているはずの国連PKO・国連コンゴ監視団(MONUC)は戦闘の当事者化している様子です。
なんせ政府軍にしろ反政府軍にしろ、金だけは潤沢にある(鉱山利権)ので、あちこちの軍事企業と契約して兵隊鍛えてもらったり指揮してもらったり、凄い所では航空支援を受けたりしているので、半端な軍隊では太刀打ちできなかったりして。
本来なら問題意識のある先進国によるきちんとした指揮のもと、圧倒的戦力を以って制圧するのが良いのですが、外務省の情報を見れば分かりますが、司令官がナイジェリアで派遣国数がのべ52箇国では足並み揃えるのも大変でしょうな。まともな指揮系統が成立しているのかどうかすら怪しいです。確かMONUCもどっかの軍事企業に後方を任せていたのではなかったろうか。
何せ、先進諸国としてはダイヤモンドやタンタルが廉く手に入ればそれで良いわけで、コンゴ民主共和国の内情がどうなろうと知ったことではないわけです。例えば日本の自衛隊をこの混迷極まるコンゴに送り込もうなどと言って理解が得られるかといわれれば、多分Noです。
ま、こんなこと書いてる私にしても、現地住民のことを考えているのでもなければ希少金属のことを考えているのでもなく、単に大型類人猿(チンパンジーとボノボ)のことしか考えてないんですけどね。
これで終わりってのも藝がないので、歴史学徒らしく軽く歴史講義をしようかと思う。なお、私の歴史講義は、あまりの救いようのなさに聞いた人間が絶望に駆られるので要注意だ。人類の未来に希望を持ちたい人は読まないことをお薦めする。
大日本帝国が大韓帝国を併合したのは1910(明治43)年。その前段階として韓国を保護国化したのが1905(明治38)年。今からちょうど百年前だ。合わせたわけではないだろうが、今年は日韓友情年らしい。
さて、李氏朝鮮王朝が大韓帝国と国号を改めたのは1897(明治30)年で、これは1895(明治28)年に日清間で結ばれた下関条約の第1条「清國ハ朝鮮國ノ完全無缺ナル獨立自主ノ國タルコトヲ確認ス因テ右獨立自主ヲ損害スヘキ朝鮮國ヨリ清國ニ對スル貢獻典禮等ハ將來全ク之ヲ廢止スヘシ」によって朝鮮の独立が確認されたことを受けている。つまり1895年までは朝鮮が独立自主の国であるか否かについて異論があり、その結果独立国にしたい日本と属国であると主張する清国との間で“力づくによる問題解決”(別名:戦争)が行われたのが1894(明治27)年から翌年にかけて行われた日清戦争ということになる。日清戦争が日本の勝利に終わったことについては議論がない。そういうわけで、以前ロイター電を引いたことがあるが、概ね世界史的には李氏朝鮮は1895年までは清国の属国であったとみなされている。
この“独立”について、当の李朝の意思は殆ど介在していない。あくまで日本と清国の都合によって戦争が始まり、そして独立が決定した。李朝としては自国内が主戦場になったので踏んだり蹴ったりといった所か。果たして彼らが独立したかったのか属国のままいたかったのか、手持ちの資料からは読み取れない。
当時の世界情勢はこの戦争で大きく様変りし、“眠れる獅子”と見られていた清国が、実は“倒れる死屍”であることが判明し、これまで手を出しあぐねていた欧米列強は勝馬に乗って清国の利権を貪るようになり、清は戦後日本に多くの留学生を送り込み近代化を図らんとしたものの義和団事件などを経て国は衰退、1912(明治45)年の中華民国成立を以って清国は滅亡する。
清国はともかく、棚ぼた的に独立を手にした朝鮮改め大韓帝国ではあったが、悪銭身に付かずと言ったものかEasy come easy goと言ったものか、日本が期待した対中国・対ロシアの防衛線としての機能は果たすこともなく(無論そんな義理もなかったろうが)、逆に仏独露三国干渉によって日本が日清戦争の賠償の一つである遼東半島を手放したのを見て、寄らば大樹と思ったのかロシアへと接近。朝鮮半島が帝制ロシアの策源地となることを恐れた日本と、南下政策を採り朝鮮半島進出を狙う帝制ロシアが中国東北部で激突したのが日露戦争、時に1904(明治37)年。激しい戦いの末、翌1905(明治38)年にポーツマス条約が締結され、朝鮮半島における日本の優越権が認められた。かくしてここに朝鮮半島が日本の勢力圏下に置かれることが国際的に決定した。
当時の世界情勢はこの戦争でまたもや大きく様変りし、「ヨーロッパの辺境」が「有色人種」に打ち負かされたことは全世界を駆け巡り、欧州では黄禍論に苛まされる為政者が生まれたり、一方では有色人種でも白人に互せると殖民地の民に希望を与えたり、また一方ではロシアを打ち負かすことができると北欧諸国を勇気付けたりした。国内に火種を抱えていたロシアでは血の日曜日事件や戦艦ポチョムキンの叛乱などが起こり、後々のロシア革命へと繋がっていく。
世界情勢はともかく、日露戦争は朝鮮半島(と中国東北部)の覇権を争う戦いであったが、これまた当の本人である大韓帝国の頭上を通り越しての戦争であり、大韓帝国の意思は全くと言って良いほど介在していない。これほど自国の独立に対して無力な国というのも悲しいものだとは思うが、どうにも時期が悪かったとしか言いようがない。当時は弱肉強食の帝国主義の時勢であり、一戦これを以って敗れれば、列強の焼肉定食となるのが運命の時代。アフリカやアジアでは独立を保ち得た国の方が少ないわけで、様々な要因が絡まりあって日本は独立どころか列強の一角を占めることに成功し、不幸なことだが李朝はこれに巻込まれる形で潰された。
最後の抵抗というべきか、1907(明治40)年、大韓帝国皇帝高宗らがハーグ平和会議に密使を送り韓国の独立を訴えようとしたが、会議に出席すらさせてもらえなかった。所謂ハーグ密使事件である。かくして国際的に大韓帝国の保護国化は承認され、外交・内政の全てを日本に奪われて、最終的には日本の一部となったわけである。
しかし李朝だけが特別に不幸だったわけではなく、昨日のコンゴ民主共和国(旧ザイール)にしたところで、コンゴ王国があった所にポルトガル人がやってきてキリスト教を布教した挙げ句に奴隷貿易etcで国がしっちゃかめっちゃかになって内戦が勃発、ポルトガル、オランダが肩入れして後にオランダが撤退、その後も混乱が続き1894〜5年のベルリン会議でフランス、ベルギー、ポルトガルで分割することが本人たちとは無関係に決定され、その時引かれた国境線が現在もコンゴ共和国とコンゴ民主共和国を分けていたりする。1960年代のブームに乗って独立はしてみたものの、碌すっぽインフラも教育もないところにまともな政府が成立するわけもなく、独裁政権が倒れればあとはお定まりの内戦コース。ここに周辺11箇国が参戦して「アフリカ大戦」などと言われる状況が生まれた。そしてようやく訪れた束の間の春も終わりそうだ。どっちがより不幸か比べるのもアホらしい。
日清戦争前の李朝の経済・工業は前近代の段階であり政治は上から下まで腐敗しきっていて、幕末日本とは大きく事情が異なる。あの状態で自主独立、そして近代化が為し得たかといわれるとかなり困難であったろうと言わざるを得ない。冷静に考えれば、“もし”日本に併呑されなければロシア領になったであろうことは想像に難くなく、第3の選択としては上海の如き共同統治であろうが、どちらにせよタイ王国のように外交努力で独立を保ち得た可能性は相当低い。どこの国も領土的野心を持っていなかった平穏な時代ならともかく、鵜の目鷹の目、生き駒の目を拔くような時代を生き延びるには、李朝は余りにも弱かった。
そうしてその強さによって韓国を併合し、台湾・満州・樺太・千島・北マリアナ諸島を含め円経済圏を構築した大日本帝国であったが、中国での戦鬪が泥沼化、対米開戦の果てに1945(昭和20)年、明治以来手に入れてきたほぼ全ての領土を失う形での大敗北を喫し、今の日本国に至る。弱肉強食の掟に従って領土を得た日本は、最後には掟にしたがって領土を失ったわけである。
祇園精舎の鐘の声。南無。
後日追記
1945年、日本はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏した。これにより、カイロ宣言、ヤルタ協定に従い、満州・台湾は中華民国に、樺太・千島列島はソビエトに、沖縄・小笠原・北マリアナ諸島(日本委任統治領)は米国に、そして朝鮮半島は38度線で南北に分割され北をソビエト軍が、南が米国軍が占領した。残る日本本土は連合国総司令部(GHQ)の軍政下に置かれた。
実際に朝鮮半島に連合国軍が進駐したのは1945(昭和20)年9月8日であり、翌9日、朝鮮総督府が降服文書に調印し、朝鮮半島の統治権は譲り渡された。
悪い言い方をすると、この後朝鮮半島で起きたことについて、日本には一切関り合いがない。責任者は米国とソビエトの両国であって、日本は主権すら奪われた状態であり、どうにも責任の取りようがない。
実はこの時点で朝鮮半島の処遇は連合国間で決定を見ておらず、38度線にした所でとりあえず両軍による境界線というくらいの意味合いしかなく、信託統治に付されるのか完全独立させるのか、連合国間でも意見のまとまりを見ていなかった。朝鮮半島では棚からぼた餅的に再び独立が降って湧いて素晴らしい騒ぎだったようだが、実際の統治が彼らの手で行われたわけでもなければ、雨後の筍の如く生まれた建国委員会等が連合国に認められることもなかった。
朝鮮半島の処遇が決定されたのが1945年12月16日からモスクワで行われた“モスクワ三相会議”で、これにより朝鮮半島の信託統治化が決定された。これに対し朝鮮半島内からは反発が起きたが、当然のように無視された。しかし米ソ両国間に冷戦に先立つ対立が表面化しつつあり、統治に関する協議が不調に終わってしまう。かくしてこの問題はできたばかりの国際連合に付託されることになってしまったのだが、米ソ両国で不調に終わった調停がうまくゆくわけもなく、国連は総選挙を行うこととしたが実際に実行できたのは南半分だけだった。要するに現在の韓国部分。かくして大韓民国は成立したわけだが、当然北半分はソビエト統治下にあり、これまた対抗して朝鮮民主主義人民共和国を打ち立てる。南北朝鮮対立の始まり始まり。
米ソ冷戦の幕開けはともかく、これまた当の本人である朝鮮半島住民の頭上を通り越しての独立と分断であり、朝鮮半島住民の意見で自分たちの国の行く末を決めることができないというのは歴史的悲劇ではあるが、残念ながら南北分断に限って言えば間違ってもこれは日本の責任ではない。なんの関与もしてないから、責任なんてありようがない。
だかから当然、南北が統一されたとしても日本には何の義務もない。本来なら。
さて昨日の韓昇助氏の件だが、韓国内でも原文が公開されたらしい。
面白いなと思ったのが韓国中央日報の報道姿勢で、朝鮮日報と明らかに論調違う。並べてみよう。
中央日報 | 朝鮮日報 |
---|---|
ところで、上に挙げた朝鮮日報の社説の中に、「韓日合併当時の韓国は、どうせ誰かの「えさ」になるほかなかったという話は、日本の右翼が植民支配を正当化するためにこれまで継続して主張してきた詭弁だ。」とあって、まあ、私も昨日「あの状態で自主独立、そして近代化が為し得たかといわれるとかなり困難であったろうと言わざるを得ない。」なんて書いているので、一言書いておかんとマズかろうか。
「歴史にIFは禁物」というのは、この手の水掛け論を戒めるためにあるんですよ。
ただ、当時の情報を踏まえてシミュレートを行うこと自体は政治学的、あるいは国際関係学的に有効な側面もあるので、判断の根拠となる各種情報、データを提示すれば、それなりに有意義ではあるんですけどね。
毎日新聞「モバイル社会研:Winnyで売り上げ下がらず? 研究成果発表」より、モバイル社会研究所「中間報告:著作権の最適保護水準を求めて」は実に興味深い研究です。
あくまで中間報告ですので最終的な結論は最終報告を待つ必要がありますが、体感的にそれ程間違っていないのではないかという感触はありますね。
Winnyは恐らく、CDの売上に対して有意な影響力を持たない(参考1、参考2、参考3、参考4)。CD売上の減少の原因は、可処分所得配分における重要度の低下に求められるのではないでしょうかか(参考1、参考2)。
以前まとまらないまま著作物の価値・価格について書いたことがあるんですが、音楽業界が考えなければいけないことは、販売する音楽の価値を上げ、利用者との間で合意できる適価で頒布し、その上で音楽の利用を振興することなのでしょう。なにしろ、これまで「原因」とされてきたものが原因でないとすれば、状況は遙かに危機的な筈。
しかしじゃあと思ってファイル交換ソフトを使って販促しようかと思っても、法律や制度で雁字搦めにされちゃって、二進も三進も行かなくなっちゃってる。まさに自縄自縛。経営の速度がどうのこうのとか取り沙汰される時代に素敵なことだ。
「前車の轍」という諺があって、先人の過ちを繰り返すことを戒める諺なわけだが、「iPodショックから日本企業は何を学ぶのか」とか「「コピーワンス」で「テレビ味わう楽しみ」消える?」とか見てると、放送業界は音楽業界の前車の轍を踏むような気がしてならない。
気のせいならいいが。
これで終わるのも藝がないので、ちょっと宇宙談義など。あ、決して専門じゃないから、触りだけね(笑)。
今回射上げられたMTSAT-1Rの衛星重量は2,900kgで、そのうち1,650kgが推薬、要は燃料です。この推進剤は静止トランスファ軌道(GTO)から静止軌道(GEO)へ遷移するためと、静止軌道に乗ってからの姿勢制御のための両方に使われます。GEOへの遷移のために2/3程が使用され、現在の衛星重量は1,800kg以下になっている筈です。
タンクに残った推薬で、今後5年間の姿勢制御を行うわけです。
さて、この2t足らず—つまり、自家用車1台分程度—の衛星を射上げるためにどれだけのシロモノが必要だったかというと、それがH-IIAロケットなわけです。詳しく言うと、今回のH-IIAはH2A2022型と言って、通常のSRB-A(固体ロケットブースタ)に加えてSSB(補助ロケット)を2本装備、衛星を抜いた重量が約320t。このうち推薬の重量が276.2t。実に86%が推進剤です。
ちょっと想像して欲しいんですが、もし1.5tのうち1.3tがガソリン、なんて普通乗用車。そんなのありえません。しかし、ロケットというのは、そういうものなんです。
この280t近い燃料を燃やし尽くして、高度35,786kmの静止軌道に送り込めるのが2tいかないんです。拔け殻も一段目とブースターは海上に投棄され、2段目については今もGTOを漂っています。所謂スペースデブリという奴です。
無茶苦茶効率悪いように見えますが、なにせ物理学に完全に支配されている領域の話でして、現在これ以外の方法が全く存在しません。
ここまで読めば分かると思いますが、一度静止軌道に乗ってしまった衛星を修理しに行くことは事実上不可能です。回收も無理。寿命が来たら棄てる(他の軌道に遷移させる)しかありません。そして寿命とは軌道制御のための推進剤の量と同義です。
地球は真球体ではなくてあちこちでこぼこしている上に月の潮汐力が働きますので、静止衛星とはいうものの、ふらふらするのでそれを修正するために推進剤が必要なんですね。そして現在人類の科学技術は作用反作用以外の宇宙推進システムを持ちませんので、推薬を噴出することでしか軌道制御を行うことができず、制御を行う度に推薬を失い、そして最後には石のタヌキになるというわけです。(ひまわり5号が陥ったのがこの状態)
まあ、慣性力偏差推進システムなんてものを提案している人はいますけど……。(ホントにできんのかよこんなの?)
とにかく、現状、射上げた後には“手の届かない”存在になるのが静止衛星というものなのです。故障したからといって修理もできないし、すぐに射上げられるものでもないとなれば、「もしも」の時に備える方法も限られます。
そう。軌道上に予備の衛星をあらかじめ打上げて待機させておくのです。
日本のひまわりシリーズは、これまで軌道上に予備機を持たず、常に「背水の陣」を続けてきました。理由は先日説明したとおり、気象庁の予算が足りなかったからで、なぜ気象庁の予算が充分ではなかったかというと、頭の悪い連中が予算権限を握っていたからでしょうね。
MTSATになってようやく日本の気象衛星は予備機を軌道に持つことになりました。MTSAT-2は2005年度中に射上げの予定です。
今回のH-IIA 7号機は、前回の失敗を受けて、SRB-Aのノズル形状を変更しました。実を言えば失敗した6号機までの間にもノズルの侵食は問題視されていていましたが、根本的な設計変更は回避され、補強によって対処されていました。今回は設計変更を行い、地上試験3回を経ての射上げだったわけですが、できることならSRB-Aは回收して、改修の成果を確認したい所です。
そのため、水中に落ちたノズルを回收すべく音響ビーコンなどを搭載してたんですが……。
「H2A補助ロケットの捜索中止…現場海域のマグロ漁で」……。
いえ、マグロ漁船に文句を言うつもりはありません。文句を言いたいのは「失敗原因を究明するわけでもないのに、数千万円をかけてまで探す必要があるのか」という意見で、そういう姿勢だったからH-IIAは6回目で落ちたんだということが分かってない、頭の非常に悪い意見です。
「成功しているから問題はない」と5回目までは思われてたんだよ、旧SRB-Aも!
補強策は万全だったと思われてた。地上試験も5回やってたんだ。それでも想定外の事態は起きたんだ。
だからこそ、成功したからこそ、本当に想定以内に現象が收まっているのか確認する必要があるんだ。
目眩がします。
新潟県立自然科学館がリニューアルオープンし、早稲田大学高西研究室のWABIAN-2をベースにしたテムザック製人型ロボット「新歩」を展示しているとか。テムザックで関節モータの二足歩行ロボットは初じゃないかな?(パラレルリンクのはあったけど)
この展示の凄いところは、この人型ロボットを「操縦」できるところですね。
他にもWABIAN-2をベースにしただけあって、関節自由度が他のヒューマノイドロボットより多いため、膝を伸ばしたまま歩けるとか、色々注目点は多いです。
できればこの辺の技術をきちんとスピン・オフして「援竜」なんかに適用して欲しいですねー。あの規模のロボットで全身協調動作ができれば、これまでにない作業が可能になると思うので。
なんか朝日新聞社の軽飛行機が竹島近辺の上空を飛んで韓国空軍のスクランブルを呼んだとかニュースになってましたね。
竹島(韓国名独島)の領有権については両国に意見の相違があり、日本側の主張は外務省にて公開されています。実際の島は、韓国が実効支配していますが、国際的には「紛争地帯」と認識されているようです。
竹島上空は実は現在韓国の防空識別圏(ADIZ)に入ってるんですが、竹島の他にも沖縄の与那国島の2/3が防空識別圏の外になってたりします。これは占領統治期に米軍が勝手に線引きしたものを未だに引きずっているためで、台湾との防空識別圏の再設定交渉は碌に進んでなかったりします(参考)。(実は他にも旅客の航空官制権が東経123度でぶった切られているという問題もあったりします。これも駐留軍の置き土産)
というわけで、別にADIZが領土を決めているわけではありません。領土領空とADIZはまた別の話です。
竹島が日韓両国どちらの領土であるかについては、両国の主張に隔たりがあります。100年前なら“力づくによる問題解決”(別名:戦争)となった所でしょうが、幸いなことに、日韓両国には日韓基本条約の関係諸協定の一つとして日韓紛争解決交換公文が取り交わされており、「両国政府は、別段の合意がある場合を除くほか、両国間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとし、これにより解決することができなかつた場合は、両国政府が合意する手続に従い、調停によつて解決を図るものとする。」となっています。
さて、以上の事実関係を踏まえて話は進みます。
朝日新聞のコメントは、「可能ならば遠景でも竹島周辺海域を撮影すべく、通常の飛行をしました。韓国側の飛行情報区直前で、韓国側の拒否が正式にわかったので引き返しました。国際民間航空機関の規定には触れていませんし、韓国側の防空識別圏にも入っていません。しかし微妙な空域にもかかわらず、韓国側の対応を十分確認せずに近づいたことが誤解を招きました。関係者にご迷惑をおかけしました。」とあり、韓国のADIZには入っていないことが分かります。このことは韓国側の報道でも確認できます。また、通常防空識別圏は領空より広く設定されるので(上記のとおり例外はあるが)、朝日新聞社機が領空を犯していないのも明らかです。また、事前の申請が却下されたことを知り、きちんと引き返しています。朝日の行動そのものに大きな瑕疵は見当たりません。
では韓国空軍は何のためにどのような根拠で戦鬪機隊を派遣したのか? 通常スクランブルは防空識別圏に入った後に行われるもので、朝日機が公海上にいたことが明らかな以上、警告他は過剰な行動に見えて仕方ありません。
きちんとした情報は揃ってないんですが、どうも韓国側の過剰反応が気になる所です。警告を出すのはむしろADIZに入ってからの方が良かったのではないでしょうか。ことを必要以上に荒立てれば外交問題にだって発展しかねないわけで、しかも公海上の航空機に対し、旧型とはいえ戦鬪機を仕向けるのは、正当性を立証するのが困難かと思われます。
朝日新聞の飛行が軽率であったことは確かでしょうが、それ以上に韓国空軍の行動には疑問が残ります。
まぁ、外交長官が「独島問題は韓日関係より上位概念」なんて言ってるようじゃ駄目でしょうけど。
JR東日本が朝の埼京線に女性専用車輛を導入すると発表しましたが……大丈夫なんだろうか。
前の会社で、朝の埼京線で肋骨を骨折したという方がおられたんです。人間の圧力で手すりのパイプに押し付けられて折れちゃったとか(爆)。
東京近郊に住んでいない方には分かりにくいとは思うのですが、朝の埼京線ってそういう状態が持続する人外魔境のような所なんですよ。そりゃ痴漢も出るわな。密着したくないって思ってても、相手が誰であれぎゅうぎゅう詰めに押し込まれる。不意に触れてしまうことだってあるわけで。故意側からすると、故意なのか不意なのか判定しにくいし、その上すし詰めですので正確に誰が触っているか瞭然とさせにくいわけですな。なんせ冤罪事件も起きているくらいですんで、真犯人が逃げおおせる可能性は決して低くないわけです。
もちろん痴漢は犯罪なんですが、根本的には車内環境(乗車率)を改善するしか方策がないのは以前書いた通り。
女性専用車輛はある程度事態を改善するでしょうが、問題も多いです。
女性全員が女性専用車輛に乗るのであればいいのですが、そうでなければやっぱり被害は出ます。また、混雑激化に拍車をかけかねない点。既に埼京線の朝のラッシュは怪我人を生むほどですので、緩和策ならともかく、激化しかねない策には危険があります。列車だけではなくて、ホームの導線確保の問題もありますね。性同一性障害の方はどうすりゃいいんだっていう点に明快な答えがないことも付け加えておきますか。
女性専用車輛の導入に一意に反対するわけじゃないんですが、もう少しきちんと研究してからでも良いのではないでしょうか……。まあ、JR単体でできる策のなかでは最善かもしれないのですが。
ちなみに、私は性犯罪に寛容なわけではないです。「住基台帳閲覧し母子家庭狙う、強制わいせつ男を再逮捕」とかいうニュースを見ると、厳罰を期待してしまいます。悪質にも程があるわ。
現行刑法では死刑を除く各種刑罰は更正を期待するための処置なんですが、本当に更正するんかいなと……。特別予防論って言うんですけどね、目的刑論の一部なんですが。
もうちょっと、目的刑論の立場に依って、犯罪と刑罰の効果は科学的に検証されるべきではないかと思います。
昨日の今日でまたかよ……>「日本の哨戒機が独島接近 空軍戦闘機、緊急出動」
で、次報見りゃわかるんですが、どう考えても韓国側が異常行動を起こしているように思えます。
それから、記事の信憑性が疑わしいんです。
私の知る限り、陸海空の自衛隊、海上保安庁に「AC-95」なる飛行機は配備されていません。また、少なくとも海保は「該当する時間に海保の航空機が現場付近を飛行した事実はない」と時事通信に伝えています。
[後日注]:AC95は米ガルフストリーム社のGulfstream Commander 695のことで、水産庁の密漁船パトロール機だそうです。で、その日は捕り物があったようで、「韓国はえ縄漁船の拿捕について」という発表が出ています。やや水域は違うんですけどね。
よしんばAC-95なる飛行機が該当時間に該当空域を飛んでいたとしても、日本の防空識別圏内であり、韓国側がスクランブルをかける謂れはどこにもない。
昨日も書いたんですけど、防空識別圏に入った航空機に対してスクランブルかけるなら理解もできるんですが、まだ日本の防空識別圏内を飛んでいる段階で戦鬪機を差し向け警告を発するのが常識的な対応とは思いかねます。
飛んできた韓国軍のF-5については過去日記をどぞ。
以前、愛犬にアドルフと命名してナチ式敬礼を教えこんだ男が有罪になったなんてニュースを紹介したことあるんですけど、似たようなニュースが続けざまにドイツから届いた。
次世代光ディスク冬の陣。
AppleがBlu-ray Disc支持を打ち出したそうで。
既にMicrosoftはHD DVD支持と言っておりますので、PC用OS陣営も真っ二つですなぁ……。
いい加減にしてくれよ……。
とは思うものの、最早Point of No Returnは過ぎたような気はするな。
「PC向けCRT、2007年に“日本の絶滅危惧種”に」……なんですとっ?!
CRTが絶滅したら凄く困る〜。
いや、液晶でもELでもいいんだよ。120dpi以上の解像度でsRGBが出りゃ。でもそんなディスプレイがないから困ってるんだよこちとら。
(医療用の凄いのならあるけどな)
sRGB(できればAdobe RGB)が再現できる144dpiくらいの19inch薄型ディスプレイがあれば、個人的には最高なんだけど。可能ならばCRTくらいの値段で。
そういうのが常識的な要求だと思う。
名称 | 記録層の深さ | 容量 | 策定企業 | 支持・参加企業 | コンテンツホルダ |
---|---|---|---|---|---|
Blu-ray Disc | 0.1mm | 27GB/層 | 日立 松下電器 パイオニア シャープ ソニー トムソン フィリップス サムソン LGエレクトロニクス |
Aplle Hewlett-Packard DELL 他Blu-ray Disc Association参加企業 |
ディズニー ソニーピクチャーズエンタテインメント 20世紀FOX ポニーキャニオン [追加] ユニバーサルミュージック ライオンズゲート |
HD DVD | 0.6mm | 15GB/層 | 東芝 NEC |
三洋 Microsoft 他DVD Forum参加企業 |
パラマウント映画 ユニバーサルピクチャーズ ワーナー ニューラインシネマ 角川映画 avex |
最近のトレンドは偽札・偽硬貨造りのようですが、いよいよ小学生まで造る時代だそうです。「小学生が偽1万円札、作って使う…愛知で4人補導」と。
まあ、技術的にはPCとカラープリンタがあれば小学生でもできるというのは確かなんですが、実際やってしまう辺りが救いようないです。年末年始に全国各地(一部は韓国まで)で使用された偽旧一万円札などは「偽旧1万円札 暴力団ルート鮮明に 偽造組織が一括製造」とかなり組織的に行われたことが分かっています。その後も大人から子供まで、個人・組織による通貨偽造ならびに行使は跡を断ちません。お蔭でお店で旧札を出そうものなら、ひっくり返しもっくり返し透かしを確かめ手触りを確認されて、それはそれは嫌な気分にさせられたりします。仕方ないのは分かってるんですが、管理通貨制下で発行されている信用通貨が信用してもらえない状態は、経済体制として問題ありです。
昨年11月から発行が開始された新券は新たな偽造対策を施してはいるのですが、既に新五千円券の偽造紙幣で逮捕者が出ている始末。これら様々な偽造対策が根本的な解決策にならないことは、新五百円硬貨の組織的偽造でも明らかでしょう。しかし中国に発注して製造した偽造貨幣を密輸してATMに放り込むとは、また手の込んだことをするものです。
もちろん、偽造がしにくくなれば偽造は減るでしょうから、旧五百円玉を回收したり、新券の発行枚数を増やしたりするのはそれなりに効果はあるでしょう。しかし高度な偽造対策を施しても、あの手この手で人を騙したり機械を騙したりと、やる奴は増えるでしょうね……。
なぜ昨今これほどに通貨偽造ならびに行使が流行しているかと考えると、やはりデフレで通貨価値が上がっているのが原因じゃないかと思わなくもないです。もちろん経済の低迷ってのもあるんでしょうが、実体としてのモノ(あるいはサービス)よりも、交換媒体としての通貨の方により価値があると感じていることが、犯罪を使嗾することに繋がっているのではないかと。あー、だからといってインフレターゲットはご容赦って所ですが。
ちなみに、通貨偽造の罪については刑法第二編第16章を参考のこと。
へー、財務省には偽造通貨を取り締まる専門の特別司法警察職ってものはないんだぁ。
「空き缶衛星の放出実験成功 北海道の学生らが連携」という報道を見て「用語に気をつけろ!」と。
軌道速度(7.9km/s)を出して、射上げたが最後二度と戻ってこないのが「衛星」だ! 大体高度900メートルで衛星だったら、里見くんだって衛星になるわ!
そう言えば最近、「日本版GPS衛星本格整備、08年から打ち上げ・政府が推進」とかいう報道もあって、GlobalじゃないものをGPS(Global Positioning System)と呼ぶな!とか実に常識的な感想を抱いたりしたわけですが、この辺の曖昧さはどうにかならんものだろうか。
大抵そうなんだが、きちんとした定義のある言葉を定義通りに使えない人間って、結局物事を理解してないんだよ。
「元ライブドア取締役、宇宙旅行へ…邦人初、代金20億」ですか……。
素直に羨ますぃ……。
金があったら俺だって行きたいよ……。
昨日のUGAの感想。
まあ、曲数が100,000曲とか言ってる時点で「歌本どーなってんや?」とは思っていたのですが、四分冊とは恐れ入った。新曲集めた薄いのが一冊、電話帳級の「歌手名順」と「曲名順」が各一冊、最後に外国曲が一冊の計四冊。普通カラオケボックスというと、歌本が2部あったりするわけだが、それが4分冊1部。
それで電子歌本「ナビカラ」。よくできてましたよ、どこぞの酷評されたものよりは遙かにきびきび動いていました。
けど重かった。
重量1.25kg。リモコンとして使わせる重量じゃないよ。歌本も電話帳なんだが、このナビカラはリモコンでもあるわけで、それがこんな重量でいいのかと。(あと、スタイラスペンのワイヤーが右端にあるのに、スタイラスペンを挿しとく穴が左側にあるってのはどういうことよとか)
で、軽いコナビってのもあったんですが……こっちはこっちで一人で100曲以上ある歌手名なんざ入れてもスクロールさせられねぇってばよ、と。
結局「歌手名順」の早見表が一番使い易かったという話。
そして番号を入力するのには、どちらのリモコンも向いていなかったり……。
最悪だったのは、両方の電子歌本に入ってるデータベースの正規化が無茶苦茶で、歌手名だったり番組名だったりジャンル分けだったりが入れ違いなのか意図したものなのか渾然となってしまっていて、收録曲データベースが無茶苦茶な状態になっているのではないかと推測されました。
元は有線のシステムなので、一番情報的に豊富そうなもんだけどさにあらず、データベースの作りがいい加減なのが、あちこちに問題波及してて、ハードウェアの根っこは良さそうのなのに、ソフトウェアで台無しにしているなぁという感想。
緊急事態発生……(鬱)。
なぜこう、波乱ってやつはおいらの周囲に寄ってくるんだろうか。おいらはこんなにも平穏な人生を希求しているというのに。僧院にでも籠って修行でもすりゃいいのか?
「[バ科事典]日本について外国人はこう思っている!(かもしれない)」。
意外と当たってる所がないでもなさそうな気がしないでもなかったりしないか?(笑)
ところで、私はかつて留学生の方々から「すごく日本人らしい日本人」という評を頂いたことがあるのだが、日本人から賛同者を得たことがないのは不思議なことだと思う。
蔵王スキー場での韓国人遭難騒ぎについては……コメントしたくありません。イラクの人質以来の事態の馬鹿らしさに呆れるのを通り越して無視したくなりました。
一方で日本周辺のきな臭さは加速度的に進行中で、島根県議会がとうとう「竹島の日」条例を制定。韓国から猛反発を喰らっとりますな。まあ、いいんですけど。
話し合いで解決したい所なんですが、自衛隊が治安出動して竹島を不法占拠している人達を逮捕しちゃうってのも、解決策としてはありだろうなぁ。
冷却期間を置くために、真面目に断交でもしては如何ですかね。韓国人も望んでおられるようですし。
中台関係もいよいよ厳しくなってきていて、中国側が「反国家分裂法」を作った一方で、台湾側は「中華民国は主権独立国家」と主張したようです。これは過去の「一つの中国」を覆す主張ですかね。
日本としては中国への対抗上台湾を支持すると思われますが、なかなか火種としては面白そうです。
ogumaさんは ニコラエ=チャウシェスク です!
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「馬山市議会、「対馬の日」条例案を可決」という、もうどこに突っ込んだらいいのかわからないニュースが韓国から。是非対馬市の方々にご意見を聞きたいところです。
今まさに4万の人口が住んでいる有人島嶼に対しこのような宣言を行うというのは、実は戦争がしたくてしょうがないんじゃないか?>韓国
今日は疲れたので、こんだけで。
対馬の日の件について、韓国から「政府、馬山市に「対馬の日」条例撤回を要請」という報道。てっきり戦争がしたくてたまらないんだとばかり思っていたのですが、韓国政府にはまだ冷静な部分が残っているようで。
まあ、日本側に「安保理付託」という最終手段がある問題を荒立てると、国内事情と国際事情の食い違いが大きくなり過ぎて、政府倒壊なんてことにもなりかねないからねぇ……。
しかし一方では「「第2の韓昇助事件防止」法案新設を推進」や「「日本の植民地支配」擁護行為への処罰法案を推進」など韓国内言論に対する圧力は増していくようです。
今回の教訓って、「国内外における情報較差の解消が急務」だと思ってたんですが。
禍転じて福、というわけでもないのでしょうが、今日福岡県西方沖で起きた地震が、日韓関係を冷却化してくれそうです。
21時現在で死者1名、重軽傷者400名というのは、マグニチュード7、震度6弱という地震の規模に比較すると小さかったといえるでしょう。1926(大正15)年の観測以来初の震度6ということを考えれば、奇跡的ともいえます。日曜日であったことも幸いしたと思います。
10時53分頃に発生した地震について、気象庁は僅か2分後に速報を発し、各報道機関も臨時情報を流し、また58分には津波情報も出ました。
実際の被害に対しては自衛隊への災害出動要請が下され、警察・消防に加えて玄界島からの救出活動が行われました。
この辺の一連の流れは、経験と実績に裏付けられた見事なまでの危機対処であると思います。(それはそれで不幸な歴史の上になり立っているわけですが)
あまり知られていませんが、NHKの全ての放送局は緊急警報放送設備(EWS)を有しており、NHK第一(AM)、NHK-FM、総合テレビ、デジタル総合テレビ、BS-1、BS-hiなどで緊急警報信号を送出することができ、受信機内蔵テレビなどを利用することにより、最新の地震、津波情報を受けることができます。(この辺がNHKがNHKたる理由。民放はEWSを必ずしも備えてはいない)
何度もこの日記で書いていますが、こういった設備・体制・装備・訓練は平時は全くの無駄ですが、万に一つに備えるのが危機管理というもので、それを一様に予算の無駄という人間がいたら脳の辺りに虫でも湧いているに違いありません。もちろん、費用対効果の中で行われなければいけないことではあるにしろ、です。
さて、今回の地震は福岡県沖で起こり、当然のように韓国南部へも波及しました。ニュースを拾ってみますと、
で、常任理事国になりたい韓国さんですが、「敬天愛人」経由で京郷新聞「言語も ‘克日’ 倭色清算する」とか。
まあ、お好きにどうぞ、って所ですか。
朧気な記憶によると、李承晩韓国初代大統領も似たようなことを叫んで隨分運動したんじゃなかったか。50年経ってもやってることに進歩がないとは素晴らしい。ブラッディマリーをトマトジュースとウォッカに分離しようとする努力に似てますね。混ぜるのは簡単だけど、分留するのは大変なのよ。
言語ってのは放っておいても勝手に交流して影響しあうものですが、文化によってはそれを嫌う文化圏もないわけではありません。代表的な所では仏語なんかがそうで、時々思い出したように外来語排斥運動をやってたりしますが、しかしそのフランス語にした所でラテン語の方言にゲルマン語が混じってできた言語ですし、“文化の源”ラテン語ですら山のように古典ギリシャ語からの借用語があります。でその古典ギリシャ語はなんぞいやという話になると、アッティカ方言とかいう言葉があるように、アテナイ地方の一方言だったりするわけで、他の都市国家(スパルタとか)は別の方言を喋っていたのですね。
“国際語”たる英語にしても辞書見りゃ分かりますが、ラテン語フランス語ゲルマン語その他諸々のごった煮状態で、しかも言語としての成立が16世紀頃と比較的新しい言語です。古英語や中世英語なんぞは英語ではないです。英語の祖先の何か別の言語です。
我らが日本語も事情に大差はなく、5世紀頃から大陸とある程度交流をしていたわけですから、文字から言葉から流れ込みっぱなしってなもので、日本語から外来語を除いたら言語として成立しませんな!(笑) その後も漢語だけではなくてスペイン語、ポルトガル語、英語、ドイツ語と節操なく受け容れ続け、また一方で先人達がその中で日本語を陶冶した結果、現在の日本語があるわけです。
さて、この度問題になっている「学術用語」関係ですが、主に「和製漢語」の問題です。概ね明治期に先進国の文物を受け容れるために先人達が苦労して編み出した用語の数々で、物理数学の理数系から哲学言語学に至り、社会や政治用語にまで至る一大翻訳語オンパレードで、中国語ですらこの軛を逃れられないというものです。尤も、最近の科学用語は乖離が大きくなって来ていますが……。
もちろんこれらの訳語の創案には並々ならぬ努力があったわけですが、努力だけじゃなくて実は年月を伴う経験それなりに積まれていたりします。前段階として江戸時代の中後期の洋書の一部解禁の頃からこの手の翻訳努力という奴が積み重なっていまして、有名な所では「ターヘル・アナトミア」を訳した「解体新書」なんかが挙げられますが、これとて東洋医学にはない用語をどう訳すか散々苦労した跡があったりします。これに加えて明治初期の翻訳努力があったわけですが、この辺は昔書いたので省略。
韓国の場合、これら日本が百年かけた言語研磨努力の精華をそっくり頂くことができたわけで、客観的に見れば大変僥倖であったとしか言いようがないのですが、これらの不労所得を捨て、敢えて苦難の道を歩まんと欲するのであれば、別に止める義理もなく。
ただ、一言だけ言っておけば、基礎がないところに塔は建たんと思うがな。
言及しようかどうしようか悩んでいたんですけど……いい加減鬱陶しくなってきたのでちょいとだけ。
NHKのBSワールドニュース結構見てるんですけど、米国発のニュースがここんとこテリ・シアボさんの話題で一色なんですよ。日本では殆ど報道されてませんけど。
フロリダ州に住むこの41歳の女性は心臓疾患から脳に損傷を受け、15年前から植物状態だそうです。この状態で生かしておくことを望まなかった(本人の事前の意志もあったらしいが)夫マイケルさんが裁判で安楽死を勝ち得、2001年に彼女から栄養補給管が拔かれた。ところがテリさんの両親がこれに反対、差止に成功。しかし裁判は控訴され2003年再び安楽死が決定されたが、州知事がこれを却下。とうとう連邦最高裁まで裁判が進行し、州知事の命令が違法とされ、三度安楽死が決定して管が拔かれたのが19日。しかし連邦議会がこれに反発してさあ大変。連邦議会や大統領まで巻き込んだ一大論争にまで発展しています。連邦議会は延命装置を再装着させる緊急法案を21日に成立させ、大統領は休暇を切り上げてこれに署名、カトリックならびに保守系プロテスタント諸派がこれに賛同する一方、リベラル勢力が尊厳死を求めこれに対立という、国内世論を真っ二つにした保革論争が展開中なんです……が……私には何が論点なのかサッパリわかりません。
植物状態の人間一人の生死が議会や大統領を巻き込んだ論争の種になる辺りが既に理解不能ですが、保守派の意見もリベラル派の意見も何を言っているのやらと言った所です。
ちなみに私としては、本人が意志表示不能の状態で、夫たる人物が生前の托言に沿って手続きを進め、当人の両親の意見は裁判できちんと却下されているのだから、裁判の判決は妥当なんじゃないの?ってところ。なんせ私は、所詮他人ですから、彼女の人生に介入する責任も義務もない。
宗教的ナントカとか倫理的カントカとか、私にはまったく理解できない類の主張です。
そんな話題を昼に夜に伝えまくる米国という国を見て、実に不思議な国だと思ったりするわけですな……。
科学技術振興機構の失敗知識データベースはつらつら眺めている段階なので、これも感想はまた後日。
判定結果は下記の通りです。
グラフはビットマップを張り合わせて描画しているので、右クリックでは保存できません。 |
NHKスペシャルの「シリーズ 明治 プロローグ 今、「明治」に何を学ぶか」は結構面白かった。掘り下げは浅いしスポットは狭いんだけど、それはまあ、一時間番組なら仕方ないかな、って諦められるくらいの所だったし。
今後のシリーズ展開が楽しみ。
今日のNHKスペシャル「安全の死角 〜検証・回転ドア事故〜」は失敗学・安全学の見地から非常に興味深い番組でした。去年六本木ヒルズで起きた死亡事故の失敗学の見地からの原因分析という、日本では珍しい姿勢による研究を追ったものでした。
私が一つ唸ったのは、回転ドアの技術導入元である欧州では、自動回転ドアの構造材の材質は殆どアルミで、回転ドア部の重さが1tを超えることはない、という話でした。日本の回転ドアしか見たことがなかった私としては、なんだって?と思うような話でした。
自動回転ドアの危険が、ドアそのものの重量にあることは分かっていたので、あんな3t近くもあるような回転体に巻込まれりゃぁ、そりゃ死ぬだろ、くらいの感覚だったんですが、なるほど大元ではそうだったのか……。
その回転ドアが“日本のニーズ”に合わせるようにステンレスで装飾され重量が増加し、増加した重量を回転させるためにモータが回転ドアの方に付けられさらに重量が増加し……という悪循環は目を覆わんばかりでした。
事故防止、安全確保ってのは、“何も起きていない”時の方がよほど重要なのだと再確認しましたわ。
昨日のNHKスペシャルについて、補遺。
一応「プロローグ」ということだったので、今後説明があるかもしれないのですが、江戸時代についての基礎知識がないと困りそうな点が二つほどありました。
第1点。「江戸時代の高い教育熱」について。
江戸時代、日本では地域差はあったものの教育が広く浸透していて、識字率などが(統計資料などは残っていないものの)高い水準にあったことが知られています。これは出版点数や、武士以外の町民農民までもが日記や帳簿などの書き付けを数多く残していることなどから推測されます。
なぜこのように教育に熱心だったのかについては番組のスコープではないので当然流されるのですが、観る側としては知っておいた方が良いと思いました。
江戸時代の日本社会は、学力が栄達に繋がる社会だったからです。これは高校までの日本史で教えられる「士農工商」型の身分社会論とは矛盾しますが、江戸後期の身分制度はかなり流動的になっており、農民の子に生まれても、麒麟児との噂が立てば武家の養子になることは往々にしてありましたし、また武家の子といえどもおいそれと仕官先を見つけることができたわけでもなく、浪人になったり、果てはそこから別の職に移るものも少なくなかったのです。
こういった身分流動があったこと、そしてその流動性の鍵として学力が評価されていたことが、幅広い教育を下支えしていた所があります。もちろん、経済的に豊かであったことも鍵の一つですが。
んで第2点。「武士は官僚制度に慣れていた」について。
上にも書いたんですが、江戸時代後期は身分流動も激しかったんですが、武士人口は全体的に余り気味で、武家に生まれたからといって仕官口が見つかるとは限らず、競争は結構激しかったんですよ。ですから武士の子はより一層高学歴を目指しましたし、その結果見つける仕官口は日本全国あちこちに散らばることになりました。要するに、今のサラリーマンのようなもんですな。
その上親が「この子は駄目だ」と思えば優秀な農民の子なんぞを養子にすることもあったわけで、武家(=支配階級)に生まれることが単純に幸せだとは言えない社会だったわけです。
太平の世の間に、日本は既に学歴社会やら競争社会やらの予行演習をやってたわけです。
こういった下地が明治日本を支えた、ということがどうしてこれまでの教育であまり重視されてこなかったかについてはまた別の話。
里見くんによれば、新東京タワー誘致のためのすみだタワーというページがあるらしく。
立地を地図で見て最初に思ったのが、「地盤が怖ぇ」。繩紋海進の頃は海の底だった辺りだ。海が退いて砂が堆積した地層だよ。そんなところに600mの塔を立てるのか。
あとデザイン。イメージ図のデザインは実につまらん。今の東京タワーもつまらないけど、輪をかけてつまらない。もっとこう、重量感溢れるデザインにしないと、ゴジラが破壊した時のカタルシス不足が深刻だぞ。いや、無論ガメラでもいいのだが。
ところで、やっぱり旧東京タワーは重要文化財に指定するんですか?
NHKのクローズアップ現代で「国旗国歌・卒業式で何が起きているのか」とかやってたんですが……隨分な内容だったなぁと。とりあえず国谷キャスターが国旗・国家の強制に強く反対していることはよく分かりました。
私も本来こういうものは自然かつ自発的に起立し最敬礼をして粛々と国歌を斉唱するものであって、強制すべきものではないと考えます。というより、強制しなければいけない状況が存在することがおかしいと思います。ごく普通の状況であれば、所属国家に敬意を払うことは否定するほどのことではないんですから。
国旗及び国歌に関する法律以来、ここに至った経緯を見れば、事態を悪化させ続けてきた一方の主役は間違いなく国旗・国家に反対してきた教員勢力で、その言わば当事者の片側が被害者面して「強制に反対」とか言われても、こうなったのもお前等が責任の半分は担ってるじゃねーかと言いたくもなります。彼らがここに至る道筋を想像し得なかったというなら、低能という他ありません。その上ここに至って子供たちにどう言えばいいんだなどと、馬鹿馬鹿しいにも程がある。
思想信条良心の自由は守られるべきです。それは間違いない。しかし守り方を間違えた。しかも決定的に。
かける言葉もないとはこのことだ。
そして私などは、決してそれに反対するわけではないというのに、強制という形で国旗・国家を“押し付けられる”ことになったわけだ。本来その必要もなかったというのに……!
スマトラ沖でまた地震が発生したとかで、現地ではパニックが起きたとか。津波も起きたみたいですが、情報が錯綜してます。まあ、あれから3ヶ月では対策も何もないとは思いますが…。また多くの犠牲者が出たかと思うと、心が痛みます。
しかし先日の韓国といい、今回の東南アジア各国といい、地震津波対策ってのは一朝一夕にはできないものだというのがありありと分かりますね。日本としても、多くの災害による悲惨な体験を積み重ねて今日があるわけです。もちろん、こういう不幸な経験はしないにこしたことはないのですが、起きてしまった以上は次に活かしていかねばなりません。
とはいえ、そのためにも金と時間と人が必要だというのが世知辛い限り。
今回のスマトラ沖地震で、なんかまたお金出さないといけないのかなぁ……。前の時も、国家としては最大額を既に支払済みなんだが……。約束するだけならタダだけど、日本の場合は既に払ってるんだよなぁ。
呉善花著『「反日・親北」韓国の暴走』を読んだ。後書きの日付を見る限り、脱稿は2月だったようで、不幸なことにこの三月に入ってからの日韓関係の激変が反映されておらず、些か残念なできの本になってしまっている。呉女史に責任があるわけではないのだが、出版を先延べにしてでも改稿すべきだったのではないかと思わないでもない。初版の時点で内容が陳腐化しているようでは、版を重ねにくかろう。
数日前に、「微生物がペットボトル分解 環境汚染ない処理に活用」というニュースがありました。いいですねぇ。これでPETボトルなんかの適切な処理ができます。
PET樹脂は、基本的にリサイクルできません。
リサイクルってのは、屑鉄を溶鉱炉に入れて新しい鉄材の原料にしたり、アルミ廃材を電気炉に放り込んだり、廃ガラスを溶かしてガラスにしたり、古紙を紙の原料に加えたりすることであって、廃棄PETボトルをフリースの材料にすることじゃないわけよ。回收されたPETボトルをもっかいPET樹脂材に戻せるっていうなら、言うまでもなくリサイクルなんだけど、記事にもあるようにそれはできない。んなもんで、リサイクルとは言うものの、実際には最終廃棄を先延べにしているに過ぎなかったりするわけです。
しかもその間に各種エネルギーが投入されるわけで、そのエネルギーを産み出すために炭酸ガスが排出されたりするとなると、何のためにリサイクルしているのか分かりゃしません。リサイクルというのは、それを行うことによってエネルギー消費総量が減少する時にのみ有効な概念で、使い捨てよりエネルギー効率の悪いリサイクルなんぞは、ただの資源の無駄遣いにすぎません。
こうして、安全確実な分解方法が開発されるというのであれば、何もエネルギーを投入して“リサイクル”する必要もなく、心置きなく使い捨てにできるわけです。欲を言えば、水と二酸化炭素に分解するんじゃなくて、ついでにブドウ糖とか澱粉でも作ってくれると素晴らしいんだが(爆)。