哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2007年4月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2007年4月2日(月曜日)
 昨日はエイプリルフールに引っ掛からないように、一日家のなかで布団被って丸まっていましたよ。

 鉄ではないので知らなかったのだが、「北勢線SLが山口へ里帰り 行政と住民の対立も終止符という記事で、この訳の判らない事件を知った。丸一年、蒸気機関車を巡って争いを続けていたらしい
 私は当事者でもないし、詳しい資料を閲覧しうる立場にいるわけでもなく、ただいくつかの新聞記事やblog記事を閲覧した限りだが、どっちもどっちという印象を受けた。機関車を走らせた住民団体の方が暴走し、それを掣肘せんとした自治体側が下手を打ったように見えるが、恐らくそれ以上の何かどろどろした事情があったりするのだろう。
 触らぬ神に祟りなし、と。


2007年4月3日(火曜日)
 「家畜にやさしい? ハンバーガーが登場 バーガーキング」ってまたか。しかもコメントはやっぱりPETAか。
 食用の家畜の殺し方に人道的もクソもあったものかと思いますけどねぇ。もちろん、衛生的か否か、あるいは食用に適さない殺し方(薬殺とか)は議論の対象でしょうが、檻(ケージ)に入れて飼育したブロイラーが非人道的だというのは理解の果てですな。
 そのうち、人道的な植物栽培とかいうものが提唱されるようになるかもしれない。

 「尋常じゃない量のコメントが付いたので、特定の記事のコメントを禁止にしました。」がとても興味深い。先月の「読み逃げ禁止」じゃないけど、小社会の露出という、過去何度も槍玉に挙がっている事例の一つ。ケータイで書き込んでいると思しき「春厨」の方々の傍若無人っぷりはいっそ清清しいほどであり、不特定多数からどのように見られているか、という視点が欠落しているあの年頃の行動様式をありありと炙り出しています。
 人間はこうやって成長していくんだなーとかいう風に受け止めれば、一つの勉強。中学生にもなってこういう閉鎖社会と一般社会の境界を意識できないのは問題ではないかと考えれば、問題提起ってところですかね。

 昨日のことになりますが、某大学図書館の分室で資料を閲覧し、複写申請をしてがーこがーこと20ン枚ほどコピーを撮っていたのですが、同時にコピー機を利用していたご老体が、司書さんから「複写の前には複写申請を出してください」と注意されたら逆ギレして「いいじゃない、別に悪いことに使うわけじゃないんだから!」「後で書くからいいでしょう」とか言って制止を聞かずに複写機を動かし続けていた。
 社会秩序に仇なすのは何も若造には限らず、どの年代にも存在するという話。そして時として今後の成長が期待される若年者よりも、既に人格的に完成している成人以降の方が余計悪かったりする。
 そう考えると“団塊の世代”の今後の行状は碌でもないものになるのではないか、などと考えられるわけだが。

 「China's illiterate swell to 116Mっちゅーのは中々に豪快な記事ですな。4月1日付けなので、もしかしたらエイプリル・フールのネタなのかも知れませんが。
 何故か経済発展を続ける中国では、2000年以降文盲が3,000万人増えて1億1,600万人になるいう記事なのですが、どう論評したものか。
 中国は多民族国家なので「漢字1,500字の読み書き」を基準にしても、母語が中国語(更に言えば北京官話)か否かで大分意味合いが違うでしょうし、敢えてヒネクレた読み方をすれば「少数民族言語の尊重が進行し、中国語が衰退してるのでは?」などという憶測も立てられなくはないです。
 とはいえ、記事中にもあるように、問題はどちらかというと国内出稼ぎ労働者の子弟の教育問題のようです。
 よく知られているように中国の戸籍には農村戸籍と都市戸籍があり、両者を自由に行き来することはできません。そもそも、移動の自由もないので、陝西省の農村に生まれた人間が「一旗上げる」ために上海や深圳へ出稼ぎに行くことはできない、ことになっています。(二元戸籍制度については解消の動きがあるようですが)
 しかし実際には沿岸工業地帯では、低廉労働力として農村から若い男女を募っては、過酷な長時間労働を強いていることで知られておりまして、当然のことながらそういう人たちの中には違法御免で住み着いてしまっている人もいるわけです。で、必然的にその人たちに子供ができたりするわけですが、都市戸籍には記載されないので行政サービスが受けられない、と。
 どうやらそういう子供たちが文盲として計上されるようになってきていると記事は書いているわけですが、根本的には戸籍制度というか居住制度の見直しをしなきゃ解消しない問題で、それをやったら中国で人民大移動が起きちまってエラいことになりますわな。
 痛し痒しといったところでしょうか。


2007年4月4日(水曜日)
 朝のNHKのニュースで、フランスの高速鉄道TGVが時速574.7kmの世界新記録を打ち立てたとか報じていた。映像を見ると……真っ直ぐな線路を土煙を上げながら爆走する5輛編成のレコードブレイカーの姿が。確かに凄い技術ではあるんだけど、あまり意味はないなー。
 そういえば最近、日本がベトナム高速鉄道を落札したとかいう話を聞いた記憶があるのだが、ODA絡みだとも(建設費がODAなんだとか)。でもあんな国に新幹線作って大丈夫なのかねぇ? 必要なのは旅客線じゃなくて貨物線じゃねーかって気もするし。
 台湾でも色々問題出てるみたいだけど。

 先月30日に発覚した護衛艦しらね乗組員によるイージス艦情報等の持ち出し事件は、警察と警務隊による秘密保護法違反容疑へと発展しとりますな。最初に入管難民法違反で捕まった件の二曹の妻(中国籍)がスパイであった可能性が高く、海自内部に構築されたスパイ網の炙り出しが必要でしょうね。


2007年4月5日(木曜日)
 本日よりまたまた帰省。
 実家にて、兄妹弟揃って、捨てたり、運んだりを半日繰り返す。

 というわけで深く考察する時間がないのだけど、EMIDRMなしダウンロード販売について。
 この結末に辿り着くことは、何年も前から、各方面から指摘されていた筈なんだがね。頭が悪いにも程があろうに。
 失われたものの大きさを考えるに、将来どのように語られるやら。


2007年4月6日(金曜日)
 帰省二日目。家具を上にやったり下にやったり外に出したり運び込んだり……。

 nyちゃんから「土6アニメ、「地球(テラ)へ…」がTV放送後に無料BB配信」なんてネタを知らされた。
 まあ、以前からここでも言っているように、最大利得を得ようと思えば「タイムラグは敵」なので、一気呵成に畳み掛ける必要があるでしょう。逆言えば、ファーストリリース(含む放送)からの怒涛の販売攻勢こそが正義になるので、今のような制作スケジュールでは、いけないということになるんではないかなー。

 ライオンズの裏金問題は、最早行く所まで行っちゃったなぁ。延べ170人に14億円だもんなぁ。アマチュア側からしてみてもこの問題は大きかろう。表面ではプロとの強固な一線を主張しておきながら、裏ではそれだけの金が動いていたとなれば、ズブズブの関係だったと言われても仕方ないし。
 恐らくこの問題はライオンズだけではなく、他球団も行っていたからこそであろうかと思います。いっそ、球界全体の膿を出し切るつもりで、実名を公表してしまうのが吉であろうかと思います。
 他球団は、これを他山の石とし、社内監査に努めるのが良いかと。

 復活したカリーさんのblogに「単位上限48」とあって、最近の大学も世知辛くなったねぇ、と。
 私が学生やってた大学は単位の取得上限なんてものはなかったので、年80単位以上履修してる奴が結構いたもんねぇ。かく言う私もそうだったんだけど。お蔭で最初の2年で140単位くらい取って、卒業必要単位数超えてたもんな
 どれだけ勉強しても学費は一緒じゃ!とか言って、単位認定されない経済学部だろうが法学部だろうが、お構いなしに興味のある授業を受けまくった結果、関係ない学部の先生に卒業後も顏を憶えられていたという……。
 しかし、単位の取得上限なんて、何が理由で設定されているんでしょうかねぇ? 「単位下限」なら理解できんでもないんだけど。


2007年4月7日(土曜日)
 東京よ、私は戻ってきた!(古典)

 ともあれ、この三日間は、改装指揮官である妹の指示の下、家具の移動やら何やらで大変でした。
 車も、この5年で運転した距離を上回る距離を転がしました(笑)。
 次は黄金週間中の祖父の法事かなぁ……。
 しかし、過去に例のない頻度で帰省しているな、今年。

 昨日の単位取得上限の件について、さとみ君から
 教える側のキャパってのはあるかもね。
 しかしその割には、僕のいた大学には容赦なく学生を落とすことで有名な先生がいたけれども(笑)。


2007年4月8日(日曜日)
 都知事選。開票率0%で石原慎太郎当確。
 どうなっとるんだか……(苦笑)。
 それにしても得票率も50%超えたか。圧倒的だな。

2007年4月9日(月曜日)
 あかん。
 今日は激眠い……。
 寝よう。

2007年4月10日(火曜日)
 去年も話題にしたのだが、今年の調査でもblog投稿数1位の言語は日本語だったらしい。ただ、昨年より低下しており、今後2位転落は不可避ではなかろうか。
 さて、2位以下の言語を見てみると、
  1. 英語
  2. 中国語
  3. イタリア語
  4. スペイン語
  5. ロシア語
  6. フランス語
  7. ポルトガル語
  8. ドイツ語
  9. ペルシャ語
となっており、言語人口とは相関関係が薄い印象がある。
 投稿時間による偏差を見ると、英語が満遍なく分布しているのに対し、日本語、イタリア語、中国語は現地時間との相関性が高いのが見て取れる。要するに、母語以外でblogを書く人は大抵英語を選択しているってことなんだろう。当たり前のような、当たり前でないような。
 それにしても日本人の日記好き(blogは日記じゃないけど)は伝統とはいえ、凄まじいものですな。

 高田延彦向井亜紀夫妻の代理出産判例について、多少考えをまとめておこうと思いつつ時間が経ってしまった。
 過去の事例と異なり本件では子供の遺伝子は両親由来のものであり、人工授精による受精卵を米国人代理母の子宮に着床させ、出産に漕ぎ付けている。ネバダ州法の定めによって、生まれた双子は夫妻の「実子」となる証明がなされている。
 日本において上記証明書を由来として提出された出生届は高田・向井両名の「実子」とするもので、これを地方自治体は預かりとし、法務省に判断を仰いだ。法務省の判断は否であり、夫妻はこれに対して東京家裁へ処分取り消しを申し立てるも、翌2005年これを却下。
 抗告審となる東京高裁では判断逆転となり、出生届の受理を命令。法務省は最高裁の判断が必要と考え、地方自治体に抗告を指示。許可抗告により最高裁の判断が待たれていた。
 ここまでの流れについては、特に問題にすべき点はない。個人的には、どうせ最高裁までもつれ込むのがわかっているのに、家裁から決定を続けねばならないのは問題かなとは思うが。
 とまれ、最高裁の決定は破棄であり、出生届は受理されない、というものだった。
 最高裁の決定は、民法における親子関係の発生を懐胎と出産に置くもので、それなりの法的妥当性を持っていると感じた。ただ、必ずしも現実にそぐってはおらないこともまた最高裁の認める通りだと思う。
 最近話題の772条問題を含め、民法が現代社会に対し合致しなくなってきている危惧を強く抱く。
 法の修正が行われないままに既成事実だけが積み重なっていくことは避けなければならないのだが、民法の抜本的な改正までは話が進んでいない。というか、誰があんな縷々一千条も条文のある法律を作ったのか、激しく詰りたい気分だ。
 ともあれ、家族法部分だけでも、そろそろ全面改訂の季節なんじゃないかな、と思う。

 8日に三選を果たした石原慎太郎が、記者会見で「神戸の地震の時なんかは、首長の判断が遅かったから、2000人余計に亡くなった」と発言したとかで、井戸敏三現兵庫県知事が不快感を表明したそうな。
 確かに、死者2000人の積み増しが首長の判断の遅れによるものかどうかは異論があると思う。
 しかし、要請が遅れたのは厳然たる事実。
 当時の貝原俊民兵庫県知事は最後まで自身では災害派遣要請を出さず、自衛隊から督促の電話を受けた野口一行兵庫県消防交通安全課課長補佐/防災係長が10時頃に独断で派遣を要請し、事後承諾したというのが実態井戸敏三氏は当時副知事。(訂正:井戸氏が副知事になったのは96年でした。震災当時は自治省の役人)
 井戸知事が自分たちの過去を弥縫したい気持ちはわからんでもないが、認めるべきものは認めるべきだと思う。結局そのせいで野口課長補佐は独断で要請を出すことになり、禍根を残した。
 それでもアレよりはマシだろうが。

 毎日新聞に「勤務医:7割が週48時間以上労働 病院会調査で明らかにとあって、これは驚くべきなのだろうかと悩む。
 いやもう、厚生労働省の親方からして、

○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十七年度に、日本医労連の調査は私は存じませんけれども、私どももその問題については関心を払って、それを踏まえまして平成十七年度に医師の勤務状況に関する調査をいたしました。
 病院勤務医の一週間当たりの勤務時間でございますけれども、休憩時間や研究に当てた時間などを含めて言わば病院に拘束されていた時間、始業から終業までということで見ますと、確かに平均で約六十三時間ということになりますけれども、休憩時間等を除いた実際の従業の時間は平均で約四十八時間でございます。これでも開業医の方々に比べて病院勤務医の方々の勤務状況は大変厳しいということは、私どもも認識をいたしております。

2007年3月6日参院予算委員会答弁より

と「休憩時間や研究に当てた時間」を除いて週48時間などと言ってますからね。これって労働基準法に抵触するんじゃないかと思うわけですが、考えてみれば厚生労働大臣は労働基準局の親玉でもあり、その張本人がそう言っているのだから、医師の休憩時間や研究時間は労働時間に含まれないことになっている or なったのかもしれない。
 極めて個人的な意見としては、過労で朦朧としている医者には診察されたくないと切に思ったりするわけですが、世間は意外とそうでもないのかもしれません。

2007年4月11日(水曜日)
 昨日ちょこっと触れた民法772条問題だが、特別法の今国会への提出が見送られる雲行きらしい。法務省が医師の証明書による離婚後懐胎の特例を認める通達を出す予定であることから、ということらしい。
 根本的な解決にはなってないけど、とりあえず時間を稼いで、その間に拔本的な問題解決に乗り出して欲しいところ。
 ただ、この問題は家族とは何か、親子とは何か、を問う難しい問題なのだよね。
 生物学的観点からは、一人の人間には必ず両親が存在するわけだが、これが即ち親であるとして新生児の遺伝子判定を義務づけたら、色々不都合が生じる向きもあるだろう。遺伝上の親が必ずしも養育上の義務を行使するとは限らないのは、赤ちゃんポストの事例を見るまでもなく、(程度のも問題はあれ)事実ではある。
 その他社会的問題などなどから養子という制度が世界の多くの社会には存在し、日本ではイエ(not 家庭)の存続を目的とした養子縁組は(婿養子も含め)珍しいものではない。
 ただ、一般論としては戸籍上の親子関係は血縁関係に準じていると考えられており、自分の直系血縁者を養子に迎えることは、孫を養子にする場合などを除けば、状況として考え難いことも確か。
 法律上の家族関係と血縁上の家族関係は別物だ、と割り切ってしまうというのも一案ではあるのだが、その場合、法律上の家族関係は社会的・経済的利得のためだけに存在するということになり、保守派議員が聞いたら卒倒するような状況へと展開しかねない。制度があって実態があるのではなく、実態があって制度があるので、その辺履き違えると大変なことになる。
 かくして現代日本社会における家族とは、親子とは何ぞや、という根源的な問題を問い直さねばならないわけだが、私には残念ながら答えるだけの見識が無い。
 困ったものだ。

2007年4月12日(木曜日)
 じゃあ一応驚くことにしよう。
 ところで経済財政諮問会議尾身財相が、
完全週休2日制100%実施、有給休暇100%取得、残業時間半減というようなことをずっとやっていって、日本をキリギリスの国にしてしまうような気がして仕方がない。働きたい人は働く、65 歳を過ぎても働きたい人には働くチャンスを与える、しかし休みたい人は休む。土曜日も働きたい人は働かせるが、その分だけ給料を出す。こういうことにしないと、働きたいにもかかわらず、残業時間を半減しなければいけないとか、この方向でいって、みんなが働かないことがいいことだなどという考え方は、自由主義に反するのではないか。そういうことを規制する国家が本当に繁栄するのかと、基本的な考え方として非常に疑問に思う。

平成19年第7回経済財政諮問会議議事要旨

と発言したとか。「働きたい人が死ぬほど働いている」んじゃなくて、「否応なく死ぬほど働かされている」のが問題だということがわかってないのだろうか。
 もしこのまま労働市場が開放されれば、賃金の低下が発生し、「否応なく」の部分が拡大していくだけだろうに。
 どうでもいいけど、御手洗冨士夫氏が労働行政を議論する立場にいるってのは、実に悪質な冗句だな。

 そういえば実はまだ追跡している尾鷲総合病院の件(過去日記1,2,3,4)ですが、内定していた二人目の医師が着任を辞退し、結局一人体制が続いているそうな
 現在一人勤務になっている医師は「毎月一回二泊三日の休み」が取れるようになったそうである。確かに前任者の「年に休みが二日」に比べると10倍以上(当社比)の休みが保証されてはいるな。
 個人的にはそーゆー勤務体制を取っていたら、給料がどれだけ高くても燃え尽きちゃうと思いますけど

 先日高田延彦向井亜紀夫妻の代理出産の最高裁決定について、夫妻による記者会見あったそうな。
 個人的に気になるのは、子供の法的所在。結局出生届は出せず、特別養子縁組もせず、米国法では二人の実子なので「産んだ女性」との法的関係は切れており、国内では代理母との関係がないと二進も三進もゆかず、国籍は米国となると、今後の生活に色々差し障りが出てくるのではないかと思うのだが。
 最高裁の決定は法的には全く正しいのだろうが、その一方で内国法の厳格適用に拘りすぎて、子供の福祉を蔑ろにした面はあるな。特別養子縁組をするにも、「米国における母」の承諾が必要だが、上記の通り「米国での母」は向井氏本人になってしまうので、手続き上自分から自分への養子縁組というわけのわからない事態になってしまう。
 個人的には何らかの救済策を用意すべきだったのではないかと思うが、それは行政の問題か。

 一部ではこのような結末になることがある程度予想できたにもかかわらず、代理出産に踏み切った夫妻の見識を批難する向きもあるようだが、私はこの意見には賛同しかねる。
 なぜなら、人類はこれまで技術的に可能になった技術は全て実行して歴史を積み重ねてきた種であり、生殖医療技術だけがその軛を免れ得るとは考えないからだ。やって良いかどうかなど議論するだけ無駄というもので、それこそやった後のことを考えるのが政治や行政の仕事だと愚考する。

 自分用のメモ。

 同一ソースなのに内容が天と地ほども違う。原文に当たって確認すること。
 現時点で、"Comfort Women system" & "Congressional Report Services"でgoogleからは目的の検索結果は返ってこない。

2007年4月13日(金曜日)
 昨日のメモについて、さとみくんから原文の在り処を教えてもらう。CRSオフィシャルじゃないけど。
 紙の報告書をスキャンしてpdfにしたとしか思えない読みにくい報告書を拙い英語力でひいこら言いながら眺めた感想では、産経がミスリーディングを行っている感が強い。
 また調査報告書として、この文書は非常に良くできているという印象を受けた。総じて日本がこれまで行ってきた謝罪や補償事業をきちんと評価したうえで、それでも国家による補償ではないことを理由に受取を拒否し、あくまで国家賠償を求める勢力があることをきちんと解説している。ただし、その根拠としての道義的責任に関しては、執筆者は多少懐疑的なのかもしれない。
 あとは米国の議員さんたちがこれを読んでどう判断するかですかな。

 そのさとみ君によれば某SFCでは情報基礎の授業でMac使わせているらしい。
 基礎なのにMacのような高性能品渡して何をしたいんだ? 基礎というからにはやはりTK-80のよーなボードコンピュータを与えてハンドアセンブルをやらせてメモリマップが脳に焼きつくまで反復学習というのが道理なのではないか。
 メールやブラウザといった「実業教育」は、大学の教科としては不適当なんじゃないかという気がする。

 そういえば中国の温家宝国務院総理が来日中で、国会で演説したそうな。演説全文を新聞サイトで読む限り、今後も心中すれ違いながらの呉越同舟的な関係が続いていくんだろうなぁ。
 で、本筋とは無関係ですが、演説中に阿倍仲麻呂が出ていて、面白いなと。歴史の教科書にも載っている(ハズ)の阿部仲麻呂は霊亀2(717)年遣唐使に従って唐に留学しました。猛勉強の末、科挙(役人登用試験)に合格。日本に帰らず、唐での栄達を志したようです。
 しかし老境に至りて流石に故郷が恋しくなったのか、天宝11(日本では天平勝宝4年/西暦753)年、帰国の途につきます。698年生まれですから、既に55歳。ところがこの船が嵐にあって漂流、ベトナムまで流されてしまいます。
 親交のあった李白は船が沈んだという誤報を聞いて、朝衡(阿倍仲麻呂の唐名)が死んでしまったと嘆く「哭晁卿衡」なんて漢詩を詠んでいたりします。幸い、仲麻呂は長安に戻ってくるのですが。
 結局その後帰国を果たせず、異国の地で客死してしまいます。享年72歳。
 先年、同様に唐で客死した井真成の墓誌が発見されたりして話題になったのが記憶に新しいところです。
 良くも悪くも、お互い縁の深い国ですからね。なんとか上手く付き合っていきたいものです。

 とは言いつつも火種はあちこちに転がっているのが難しいところなのですが、中華民国政府がWHO台湾名義で加盟申請、というニュースが。
 かつてのSARSや現在の鳥インフルエンザなど、WHOが主導する国際防疫行動は色々あるわけですが、台湾は中国の妨害によってWHOに加盟できていません。このことは東アジアにおける防疫体制に大穴を開けてしまっています。日本は一貫してWHOへの台湾のオブザーバ参加を支持しており、去年の選挙で事務局長職を射止めていれば、大分事情は変わったと思われるのですが……。
 安倍首相と温家宝総理との会談で温家宝総理に台湾独立反対の言質を取られたのは痛い失点ですな。最終的にプレスリリースでは「日中共同声明において表明した立場を堅持する」まで後退しましたが、ニュースは世界を巡ってしまっております。
 個人的には結構痛いエラーではないかと思います。「日中共同声明の通り」って返答しときゃ良かったのにねぇ……。


2007年4月15日(日曜日)
 昨日はBTRON Clubから二次会→カラオケの標準コンボセット。
 夜風を浴びながら20kmも走ったのが悪かったのか、今日は風邪気味。
 というわけで、日記はこんだけで。

2007年4月16日(月曜日)
 土曜の呑み会で出ていた話題なのだが、政府の教育再生会議提言素案議事要旨が話題らしい。
 私個人は、教育の効率化には限度があるんじゃないかと思っています。ていうか、教育に限らずサービス業の効率化ってのは概ね高付加価値化と同義じゃないかと思うのだが。でなければ低賃金化ってことになるのではなかろうか。大量生産? 製造業じゃないんだから、品質を安定させたまま学士の量産なんてできないと思うよ。
 極端なことを言えば、大学に通う目的が学士号を得ることならば、最低労力かつ最低費用で学士号を取得できる進路へ人が集中し、難度が高く費用も高い医薬理工系への進学希望者がそもそも減ってしまうのでは?と考えてしまいますが、どんなもんなんでしょうか。
 結局の所、輩出する卒業生の品質を上げるか、大学教員の給料を下げるかどっちかしかないわけですので、私としては前者を採るべきなのではないか、と思いますです。

2007年4月17日(火曜日)
 海の向こう、米国ヴァージニア工科大学にて銃乱射事件があり、32名が亡くなったそうな。突然の犯行で失われた命を悼む。
 犯人は英語専攻の韓国からの留学生だそうな。
 しかし……こう言っては申し訳ないが、余りにも「またか」という感じがする。米国において銃砲規制が困難であることは承知しているつもりだが、些か犠牲が大きすぎやしないだろうか。

 とかなんとか言っている裡に、今度は長崎市長が銃で撃たれて重体。
 長崎市長って以前も何かあった記憶が……。
 この言論表現の自由が認められる日本において、暴力を以って事を為そうというのは犯罪意外の何者でもない。
 厳罰に処すべきです。

 追記。
 伊藤一長長崎市長は18日0228時に病院で死去。
 深く哀悼の意を表します。


2007年4月18日(水曜日)
 明日の友情は雨のち曇り、ところによって一時血の雨が降るでしょう

 関東で痲疹が流行しているそうです
 米国ではほぼ根絶された病気なのですが、なぜか日本では予防接種が徹底されておらず、何年も前から指摘され続けながらもこのような仕儀に。
 時折真剣に考えるのですが、真実に厚生労働省は無能集団なのではなかろうか。予防接種さえ徹底すれば防げるような感染症を蔓延さないことなんて、予算さえあれば難しくもなんともないような気がしてならないのですが。

 実は痔疾対策用品として効果の高い温水洗浄便座ですが、トップメーカTOTOから製品自主点検のお知らせがでています。
 このニュースリリースは国内向け(対象商品は国内でしか販売されていないため)なのですが、ロイターAPなどの通信社が何故かニュースを配信したもので、世界中のニュースサイトに記事が載っとります。何の意味もないのに……。
 まあ、ウォシュレットは世界に冠たる日本の文化らしい(過去日記1,2)ので、日本の代表的話題として採り上げられたのかも知れず。
 それはともあれ、原因のほうなのですが、Timesの記事では、7年前にTOTOの主要部品メーカが通告なしに工場を日本から中国に移したためであると書かれていますが、どうも国内では日経を除いて報道がない様子。


2007年4月19日(木曜日)
 奥多摩で降雪の報。
 どうなっとるんだか。

 「APOP(エーポップ)方式におけるセキュリティ上の弱点(脆弱性)の注意喚起について」ですか。大変なことなんだけど、注意喚起されてもエンドユーザにゃ対処不能だ。


2007年4月20日(金曜日)
 つい先日痲疹の流行に言及したと思ったら、創価大全面休講措置
 どう考えても人災だよな。

 どうも事件ってのは立て続く傾向があるらしく、今日は町田で拳銃立てこもり事件。
 一部で日本の銃規制の強化を訴える向きもあるようですが、寧ろ日本では今銃砲規制を緩和しないとマズい状況が生まれつつあったりするのですがねぇ。地方の猟友会の高齢化と人員不足が問題となりつつあり、このままだと、そう遠くない将来、害獣駆除に警察か自衛隊を駆り出すことになるでしょうな。
 もっとも、あくまでそれは猟銃の話で、拳銃とは訳が違うのですが。拳銃の場合、競技用でもない限りは、普通は持ちませんものねぇ。(アメリカでは拳銃でバーミントハントとか結構あるみたいだけども)
 とまれ、猟銃については、若年層の狩猟人口を少し増やす方向で検討しないと、将来的にマズいかも知れず。


2007年4月21日(土曜日)
 上野の科学博物館へ行く。
 長らく耐震補強工事で閉館していた本館が「日本館」としてリニューアルオープンしたので、観覧に。併せて、新館は「地球館」へと名称変更。
 いやいや、素晴らしい展示密度でした。3Fを始点に、上から見て反時計回りのスパイラルを描くように配置された展示の導線は見事に決まっていましたし、そこかしこに掲げられたパネルの文章もよく練られています。多少、意味不明な文言もありましたが、許容範囲でしょう。普通の人にはどうでも良いことでしょうが、漢字全面使用で総ルビというスタイルは好感が持てます。(「爬虫類」が「は虫類」ではなく「爬虫類」+ルビ「はちゅうるい」となってるわけですな)
 主要なパネルには日本語に加え英語、中文(簡体字)、韓国語。あと、キオスク端末も各言語を用意する予定らしいが、今の所完全ではない模様。レポートした携帯端末を首からぶら下げている外国人もおられた。以前と形が一緒だったのだが、もしかして更新してないのだろうか。
 ともあれ、本館正面玄関ホールの「間違った復元標本」とかが無くなり、実に科学的に見て妥当な展示になってしまった辺り、ツッコミ所が減って淋しいという一部の意見も存在しようが、触れる標本が増えたりして概ね好評ではないかと思う。
 見てると、明日行く新宿分館の方で見たことのある標本がちらほらあって、個人的ににやにやしちゃったけどね。
 あと、ドーム型の映像シアターである「シアター360」は実に良かった。平日の昼間、人がいない時なら最高だったろうなぁ。

 さあ、明日は年に一度の科博新宿分館オープンラボだ!

 思い出したので追記。
 日本館2F北翼だったと思うのですが、日本人(旧石器人〜繩紋〜弥生〜現代まで)の展示があったのですが、そこに銅鐸のレプリカが。もちろん、どこぞで飾られていたような光造形のパチもんじゃなく、きちんとした青銅製。ふとみたら舌が吊ってある。ノーケースで触れて良いらしい。
 これはもう鳴らすっきゃないっしょ!
 と、クワァ〜ンという音を展示室に響かせてしまいました。その後、鳴ることを知ったお子様がたが次々と銅鐸を鳴らしていました。良いことをしたなぁ。うんうん。


2007年4月22日(日曜日)
 科博分館のオープンラボに、投票済ませてから自転車で出かけたのさ〜。
 向い風2m……orz。

 それはともかく、年に一度のオープンラボで、色々変わっていたり変わっていなかったり。一番変わったのは、展示の仕方と導線の導入ですね。これまでは各展示が所内に散らばっていて「勝手にどうぞ」状態だったのですが、今回からしっかりと観覧ルートが出来ていました。日本館もそうだったんだけど、色々入れ知恵があったのかもしれず。
 あるいは、「日本館ができるまで」なんて展示があったので、その時に学んだものを自身にフィードバックしたのか。
 個人的には時計や双眼鏡の分解・整備の実演が良かったなぁ。
 あと、ダイオウイカ捕獲のトークを拝聴。未だ生態に謎の多いダイオウイカだが、一番面白かったのは、日本と西欧におけるダイオウイカへの認識の違い。欧米ではダイオウイカは海の怪獣扱いで、それゆえに生きたままのダイオウイカを捉えた写真や動画はトピックになったが、日本では「刺し身何人前」になってしまう、と(笑)。
 確かにジューヌ・ヴェルヌの海底二万リーグでもイカだったかタコだったかと鬪う話があったもんなぁ。

 先日の予防接種ネタにGenesisさんが反応
 予防接種の副作用が過大に採り上げられる点について、つらつらと考えるに、結局の所、行政不作為責任に行き着くような気がした。
 予防接種を行わなかったことによる問題は、発生するのは数年後から数十年後であり、上手く行けば当時の責任者は既にお役御免になっているかもしれない。しかし予防接種を行ったことによる問題は、すぐに発生する。であれば問題が先送りにできる不作為の方が良い……と考えるのかもしれない。
 理解できない考え方だが。
 未来において発生するかもしれない事象に対する対策を講じるためには、数字を読む力と未来を予想する想像力だけではなくて、もう一つ、強力な牽引力も必要になるんだろうなぁ。
 私にしてみれば、ほぼ数字的に確定した未来予想図に向かって無為無策で突入するってのは、阿呆のやることだと思うのだけれども。

 なんかUS-1A改からXUS-2となっていた新型救難飛行艇がUS-2として3月17日付けで海自第31航空群第71飛行隊(岩国)に配備されたらしい


2007年4月23日(月曜日)
 米山寅太郎先生が19日に亡くなられていた由。享年93歳。
 故諸橋轍次博士の弟子として、鎌田正先生と共に大漢和辞典の編纂・修訂に当たられた。
 その功労の精華に浴しながら日々仕事する身として、深く深く、感謝を捧げるものです。

 風邪が酷いので、寝る。


2007年4月24日(火曜日)
 体調は大分復活。鼻詰まりは酷いけど。

 訃報は立て続くのか、昨日、ボリス・エリツィン前露大統領が亡くなったそうな。
 ソビエト連邦崩壊の過程において、片方の立役者がゴルバチョフであったなら、もう片方の立役者であり、新生ロシアの最も困難な時期に重責を担った一人である。必ずしも捗々しい成果を上げたとはいえない政治家人生であったが、故橋本元首相との間で日露間の領土問題が解決に向かっていたことだけは、日本人として評価に値するかと。
 また一つの時代が終わっていく、そんな気分になりました。

 さらに「男たちの大リーグ」など野球ドキュメンタリで知られるデイヴィッド・ハルバースタム氏が交通事故で死亡。
 ……訃報だらけだ。

 先の長崎市長射殺事件について、犯人が事前にテレビ朝日に送り付けた文書があり、警察が任意提出を求めた所テレビ朝日側がこれを拒否。差押え令状によって差押えられるという一幕がありました。
 その件について、テレビ朝日の社長様が、以下のように述べたそうな。

 押収は差し押さえ令状をもとに行われたが、同社長は「令状があれば必ず提出するとは限らない」とも話した。

http://www.asahi.com/national/update/0424/TKY200704240319.html

 ……。
 裁判所からの差押え令状を拒否し実力で抵抗すれば、立派な公務執行妨害罪になりますが。
 つか令状ってのは裁判所が発行するもので、司法警察職員の要求を司法当局が妥当であると認めているわけで、これに抵抗するというのは、法治に背く行為です。
 正当な抗議方法は抗告/準抗告という形で用意されており、いやしくも公器を名乗る放送局の長がこのような発言をするべきではないと愚考します。

2007年4月25日(水曜日)
 「「はやぶさ」地球帰還に向けた本格巡航運転開始について」。
 リアクションホイール1機、スラスタ1機の満身創痍状態で、それでもまだ地球を目指す“はやぶさ”……。
 無事帰ってきた日には、オカエリナサイの光文字を作らねばならんな。

 拉北関連で在日本朝鮮留学生同盟と朝鮮問題研究所など4箇所が警察の手入れにあったようです。当然、嫌疑があった上での令状請求ならびに執行だったわけですが、これに対し総聯側は実力で抗議行動を起こし、一人が逮捕されたそうです。
 とまあ、昨日のテレビ朝日発言を地で行くような話で、つまるところテレビ朝日は朝鮮総聯と同格ってことですな。


2007年4月26日(木曜日)
 μTRONキーボードが目茶高いと大好評。
 わかってない。わかってないよ。
 そこでニヤっと笑って「でもTK-1よりは廉いぜ」とか言って購入申請出しちゃうのが漢ってもんです。
 ……多分。
 その前に自宅用の超漢字Vを買えという声が聞こえる……。ユーザ登録葉書はいずこ……。

 「卜部亮吾侍従日記」が刊行されると聞いて、季節が変わったのか、と。
 去年の富田メモは「軽率」と評しましたが、更にこういうものまで出てくるとは。
 私たちのような近現代史専攻の者くらいしか知らなかった「戦後における昭和天皇の政治影響力」についての一次資料が刊行されると言うことは、それがタブーとはされなくなりつつある、ということなのだろう。確かに、昭和が終わって20年近くが経つ。往時を知る者も、一人また一人と鬼籍に入っておろう。特に責任者ともなれば、だ。私個人は、まだ時期尚早ではないかと思わんでもないのだが、私の思惑など無視して世間は動き始めた。
 とはいえ、朝日新聞が事の重大性を理解しているとは思えない。彼らは恐らく私のような近現代史屋とは違った思惑で、彼の日記を刊行しようとしているのだろうが、それが戦後昭和史における不可蝕領域を刳るものになることは間違いがない。
 私たちはこれまで、知らないままにしてきた、また知る者は口を噤んできた、戦後政治史における欺瞞と向き合わねばならなくなる。それは憲法改正に絡んだ議論の中で、何度も問題になるだろう。
 多分、そういう季節が来たんだと思う。


2007年4月27日(金曜日)
 先日の石原都知事の発言について、貝原俊民元兵庫県知事が反論の冊子を作ったそうな
 議論したところで死んだ人の命が戻ってくるわけじゃないけど、最終的に要請が一課長補佐の独断行為となった点について、貝原氏には責任があるのは明白でしょう。その時間、既に貝原知事は登庁していましたし、生き残った回線で各市町村から派遣要請が飛び交っていたことを考えれば、2,000人という数字の当否はともあれ、貝原氏の不作為責任は免れ得ないかと。
 なお、結果として災害対策基本法が改正され都道府県知事が自衛隊法第83条に基づく要請を出さない/出せない場合でも、市町村長が災害対策基本法第68条の2に基づき防衛大臣へ要請を出せるようになりました。実に不幸な出来事であったとは思いますが、唯一この点だけは、評価すべきでしょう。貝原氏の行動によって、法制度はより実態に即した、陶冶されたものになったのですから。

 公取委が『「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」(原案)に対する意見募集について』という発表をして、ソフトウェアの抱き合わせ販売を不可とする方針を打ち出している。まだ電子政府の方には掲載されていないっぽい。
 文章がややこしく理解が難しいが、OSとアプリケーションのバンドルを強制するような契約はアウトになるようだ。
 10年いや……15年遅かったな。


2007年4月28日(土曜日)
 午後からひとっ走りしようかと思っていたら、もの凄い雷雨。

 嘉手納に来ているF-22と空自のF-4/F-15の共同訓練があった模様。
 日本は今どーしよーもなくF-22が欲しいわけですが、そのことによるパワーバランスの変化もまた難しい局面をもたらすんですよねぇ。


2007年4月29日(日曜日)
 昭和の日、らしい。
 であれば文化の日はそのうち明治の日に変わるのだろうか。

 「中国の軍事費増、台湾解放のため」という記事を読んで、馬脚を現すってのはこういうのを言うのかなぁと悩む。
 日本としては台湾を中国に取られるとシーレーン防衛が危うくなるので、なんとしてでもこれは防がねばならないわけですが、それはそれで海洋国家を目指す中国の国益と衝突するわけです。穏便な話し合いでケリがつけば良いのですが、場合によっては軍事力のぶつかり合いに発展することも視野に入れないといけないのですよねぇ。

 そーいえば最近またmixiの舌禍で立場を失った人が出たそうで。
 たとえmixiであろうとも、ネット上が公の場だという意識に欠ける人が時折見られるので、気をつけないといけませんよね。確信犯でやっている人はともかく。


2007年4月30日(月曜日・振替休日)
 えーと、屋外から虫の声がジージーうるさいくらい響いて来るんですが、まだ4月っスよ!

 「いじめ自殺:遺族に給付金不払いの可能性 自宅は対象外ですか。いや、この件についてとやかく言う立場ではないのだが、自殺する時は学校で、という風潮を作りゃしないか心配だよ。