哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2007年3月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2007年3月1日(木曜日)
 朝、目黒駅で山手線に乗換えようとしたら電車が停まっていて、線路内人立ち入りという話だったんだけど、それが痴漢が逃亡した挙げ句の果てだったとは……。
 迷惑な。

 三月一日は、毎年韓国の大統領が面白おかしいパフォーマンスを見せてくれる日として知られています。特に現大統領になってからの奇拔度は正に拔群であり、その内容はツッコミどころに溢れていて、ついつい誘われていると解っていてもツッコミを入れてしまいます(2004年2005年)。
 今年もいい感じでぶっ飛ばしていまして、

とツッコミ所満載です。余りに多すぎて、どこに突っ込んだら良いのか分からないくらいです。
 とりあえずベトナム戦争で韓国が何やったか百回勉強してこい、ってところですかね。

 その韓国ですが、「自国の他の地域には影響を及ぼさない」という理由で全羅南道にロケット発射基地を作るらしい。
 モロ日本に被るじゃないか。
 撃ち落とすぞ、コラ。

 はくほー氏は私にツッコんで欲しかったらしい。
 それは通常の人間の感覚ではなかろう。もしかして特殊な性癖の持ち主なのではないか?
 いや、彼は特殊な性癖を持った駄目人外なのだが。
 ともあれ、どうしてもツッコんで欲しいと彼がせがむので、「日本には邪馬台国所在地が学説から自称まで200以上ある。」と伝え、邪馬台国比定地一覧を教えておいた。
 邪馬台国の位置なんて、歴史学的には些事。寧ろその時期に国内をほぼ統一した王朝が存在したのか、の方が重要で、最近の考古学的見地からは、邪馬台国が存在したとされる時代には、どうも畿内大和を中心とした国内秩序が存在していたっぽい。

 「クリエイターのための「PAGE 2007」(3) Vistaの日本語フォントの問題」にある文部科学省内の国語審議会は2000年12月、JIS2004では印刷標準字体に準拠するとの答申を出したってのは何でしょうね。初耳です。
 というか、2000年に2004年のJIS規格を規定する答申が出せるとは、オドロキモモノキサンショノキ。

 「NASAとVirgin Galactic、超音速宇宙船を開発へ」っちゅーのは、中身はともかくこの見出しは何でしょうか?
 宇宙船が音速なんて出すわけないじゃないか。
 だって宇宙は真空だもの。音は伝わりません。だから音速なんてありません。
 「音速」とは圧力や温度や媒体によって絶対値が変化する単位です。


2007年3月2日(金曜日)
 昨年さんざん話題になったソニーエナジー・デバイス製ノートPC用バッテリ炎上事件。その後日立のバッテリがトラブルを起こし、そしてとうとう二次電池最大手、三洋が
 三洋の命取りになりゃしないか、ちと不安だ。

 現都知事より経済・財政に明るい候補。こちとらそれだけが望みなのになぁ。


2007年3月3日(土曜日)
 桃の節句の今日は「秒速5センチメートル」の公開初日。
 というわけで渋谷のシネマライズへ出かけて……善き人のためのソナタ」観てきました
 いやいや、本年のアカデミー賞外国語映画賞を受賞しただけあって、素晴らしい作品でした。隣に座ったオバちゃん泣いてましたし。
 筋書きそのものはお涙頂戴系の良い人話なんですが、もうウルリッヒ・ミューエの演技に脱帽ですよ。ミューエの演技が終始冴え渡り過ぎて、怖いくらいです。1984年。5年後に崩れ去るだなんて誰も想像だにしていなかったあの壁の向こうで、秘密警察に監視されて生きる社会があった……。
 いやー、良い映画でした。
 やっぱドイツ映画も良いよね。

 で、そのまま帰るのもなんなので、「秒速5センチメートル」もしっかり鑑賞。
 遠野貴樹と篠原明里の恋愛と別れを描いた作品ですが、前作と異なり短編連作という形態を取ったのは正解だったと思う。ただ、ラストはなー。もうちょっと救いのある形にしても良かったんじゃないかと。
 あと、猫のチョビが出てきたのには笑っちゃった。分かる人はかなり古い新海ファンだね!


2007年3月4日(日曜日)
 「DVDレコーダー:普及進まず 操作の難しさなどで敬遠かという記事があったので、便乗して個人的な意見をぶちまけてみたいと思います。
 DVD/HDDレコーダは、VTRに比べて遙かに便利です。HDDの容量が尽きるまで録画できますし、HDDの増設ができる機種もあります。
 しかし……操作性については、難しいというより、お前等設計を最初から見直せと言いたくなるようなものが殆どです。
 まずなんといっても腹立たしいのが、レスポンスの耐えられない遅さ。カーソルキーでの注目部位の移動に遅延が結構あるので、押し過ぎがどうしても発生する。プレビューの表示も一拍置くし、そもそも電源を入れてから操作可能になるまでがトロい。1分も待てというのは家電では拷問に近い。せめて3秒程度にならんものか。
 DVDメディアの認識も遅い。たしかに、ROM/-R/-RW/+R/+RW/RAMとかメディアが沢山あって識別に時間がかかるのだろうが、ディスクを挿入してから記録可能になるまで1分近いのはやはり拷問。メディア識別にどうしても時間がかかるなら、それを隠蔽するように設計しろと。
 UIのデザインについては、もう論評のしようがない。決定と復帰が右/左/上/下のどこにあるか、メニューによって違うだなんて、気が狂っているとしか思えない。>Pioneer
 もっと根源的な問題を言ってしまうと、DVDドライブが正面左側、HDDは恐らく中央か右側にあるのに、なぜかHDD/DVDの動作ランプは左:HDD/右:DVDになっており、直感的に理解しづらい。しかも全商品に共通しているからには、恐らくポリシーをもってこうしている。Pioneerのデザイナは何を考えていたのか、取調室でカツ丼を食わせながら事情聴取したい気分で一杯だ。
 これ以上悪いUI設計は、私の出会った範囲では、NECのCATVチューナーNVT-1600位なもんだ。もっとも、これと比較してより悪いUIというと、最早人知の及ぶ範囲ではないと考えられるので、まあなんだ、そこまで悪くはなかったと慰められなくもない。
 それから見過ごされがちな点としては、各社のビデオレコーダで、操作性の共通性が殆どないこと。これは最悪に近い。ビデオテープデッキであれば、初めて使う機械でも大抵なんとかなったが、DVD/HDDレコーダについては全くどうしようもない。
 実家に帰って東芝のレコーダを使ったり、他所で松下のレコーダを使ったりというのが、非常に困難だ。業界である程度基本的な操作法を統一するなどの努力はなされないのだろうか。
 HDDレコーダも今後淘汰が進めば多少なりとも変わって来るのだろうか。

 「「本の借り逃げ、卒業させず」強硬策の大学相次ぐという記事がありましたが、当然のことですね。督促に応じないのであれば、卒業させない。それがイチバンです。それでも駄目なら強行回收班を組織して裁判所に申し立てて令状を取って家宅捜索を行いましょう(笑)。

 ……とか調子良く書いておりますが、実は先年、実家の本棚を整理していたら、中学校の図書室のラベルが張られた本を見つけてしまい、すごすごと返しに行きました。当時お世話になった先生に途中で会ってしまい、図書室に本を返しに来た旨を説明すると「返しに来る所が小熊君だね」と言われてしまった。
 そんで先日、実家の大掃除をしていたら、高校の図書館のラベルが張られた本を見つけてしまいました……。時間が無くて高校に返しに行けず、今も実家の本棚に転がっていますが、なんとかせんとな……。
 御免なさい、取り敢えず反省しています。orz...


2007年3月5日(月曜日)
 はくほー氏によると私が昨日酷評していたパイオニアのDVDレコーダは、ユーザインタフェースの改良が目玉だったらしい。
 改良してあの程度ということは、それ以前のものはきっと「Pioneerの技術者は腹を切って死ぬべきだ。また、彼らはただ死んで終わるものではない。常識人小熊善之が地獄の火の中に投げ込む者達だ。彼らの支持者も同様だ。」と書かれるレベルだったに違いありません。

 「きもい、うざい、臭いも県教委「いじめなかった」 山形・高2女子自殺」という記事について、とりあえず山形県教委の報告書を読んでから判断しようと思うのだが、webで碌に情報が公開されていないっぽい。
 どのような調査を行い、いかなる推論の結果、その結論を出したのか。そっちの方が知りたい。


2007年3月6日(火曜日)
 「1年前に打ち上げられたロケットが軌道上で突然爆発、大量のデブリが拡散」!!!!
 こんどはデブリが1,000超ですよ……。
 こりゃケスラーシンドロームかなー。

 DVDレコーダのUIの件では、さとみくんと美崎さんからもコメントが来た。ということは、恐らく関心が高い事項なんだろうな。しかしUIの良し悪しが販促に直結しないのも事実。本来なら、その辺は消費者団体がきちんとレビューするのが良いのだろうが……。
 この辺は実はビデオゲームのUIは良くできているものが多くて、参考にできるものが多いだろうと思っているのだけれども、日経エレクトロニクスの記事を見ると最近はそうでもないみたい。
 ゲームを終了させることに一苦労するゲーム機ってなんだろう……。

 先日日本の戸籍氏名の話題を取り上げてあらりあさんもなんかコメントしてましたが、韓国から「韓国で子供に名前を付ける際の注意点とは?」という話題が。
 記事によれば、韓国で戸籍氏名に使用できる漢字の数は113字追加されて計5,151字になったんだそうな。って、日本が2004年9月27日の488字追加で983字+常用漢字1,945字=2,928字であることを考えると、倍近い字数です。韓国では漢字教育が長らく縮小され、ハングル専用となっていた時代が長かったことを考えると、些か不思議な印象を受けます。事実、新聞などでも漢字が出てくるのは、米国を意味する「美」や日本を意味する「日」などの用例が殆どで、一般名詞を漢字混じりで書くことは少ないのが実態です。
 とりあえず字を確認してみようかね、と思って記事にある通りに韓国最高裁判所のページを Home > $(C4k9}?x > $(C@|@Z9N?x<>EM > $(CH#@{ > $(CH#@{=E0m > $(C@N8m?kGQ@ZG% と辿って、pdfファイルをゲットしてざらざらっと見たのだが……これってもしかしてKS X 1001の漢字をぶち込んであるんじゃないのか……。

 韓国の戸籍氏名の規定で日本とは違って面白いなと思ったのは、「ハングルと漢字の混用は禁止」「苗字を除いた名前が5字を超えてはならない」ですね。
 日本では「仮名と漢字の混用」は結構ありますから、この辺の違いは面白く感じられます。
 また「名前が5字」というのは、どういう根拠に基づいているのか。日本には藤本太郎喜左衛門将時能(ふじもとたろうきざえもんのしょうときより)さんという方がおられるそうですが、さすがにそこまで行かないにしても、仮名5文字ならありそうな気がしますが……。
 でもこういう制限があれば、戸籍DBとか作るのは楽だろうなぁー。

 22日公示の都知事選に立候補表明をしているのが、現在4名か。

氏名 年齢 経歴 支援団体
石原慎太郎 74 現職 自民党
黒川紀章 72 建築家 ナシ
吉田万三 59 足立区 共産党/革新都政をつくる会
浅野史郎 59 宮城県知事 民主党/社民党/市民団体
 なんっつー顏ぶれだ。
 4人の中で真っ先に落とされるのが浅野史郎。過去の宮城県の財政を見て、この人物に都政を任せたら美濃部都政の二の舞になる、と確信した。こんな実績を残した人を都知事にはできない。
 吉田万三は評価が難しい。調べてみると、2年8箇月で区長を不信任で引き摺り下ろされている。その二年間、足立区は単年度赤字を計上している。これには区議会がオール野党状態でまともな議会運営ができず、区政は混乱を極めた、という背景がある。都議会にしろ共産党は議席13(定数127)なので、非自公(自公計71)を糾合したとしても少数与党になり、議会運営が困難であることが予測される。足立区長の二の舞になる公算高し。
 じゃあ黒川紀章か石原慎太郎かと言われると、70超えた老人に投票したくない、という意識がある。慎太郎が次を勤めたら78歳。先日厚生労働省からでた生命表によれば日本人男性の平均寿命は78.56歳であるから、どれほど健康であっても小国に匹敵する自治体の首長を任せるにはどうかと思う。
 果てさて、困ったものよ。

2007年3月7日(水曜日)
 「星界の断章II」get。
 本日の日記、終わり。
2007年3月8日(木曜日)
 BBC World Serviceによる国際影響力調査の結果が色々話題を呼んでいますね。この調査は2005年から行われているもので、対象国の国際影響力を調査回答国が好意的/否定的に捉えているかを調査したものです。
 調査対象国はイスラエルイラン北朝鮮米国カナダ日本欧州連合フランス中国英国インドロシアベネズエラ国連。なぜベネズエラが入っているのか良くわかりませんが、とにかく上記12箇国+2。ただし、なぜか国連のデータがないので実質13。
 上記の国々をどう思っているかアンケートを取られたのが、米国、カナダ、メキシコチリアルゼンチンブラジルギリシャ、ロシア、英国、ドイツ、フランス、イタリアハンガリーポルトガルポーランドエジプトレバノンアラブ首長国連邦トルコナイジェリアケニアインドネシア、インド、中国、フィリピン韓国豪洲の27箇国。
 米国、カナダ、英国、フランス、中国、ロシア、インドの7箇国については対象国と調査国の両方に名を連ねているため、自分自身の国をどう評価しているかが判って面白いですな。
 ともかく、評価される側からの考察は既になされているので、評価した側からの考察をしてみるとちと面白いかと思って、以下のような表を作ってみた。
Cross Chart "Positive / Negative"
Participator Ave.(Pos) Ave.(Neg) CA CN EU FR GB IL IN IR JP KP RU US VE
USA 43.38 36.23 65 / 19 34 / 44 53 / 20 38 / 41 67 / 18 41 / 33 48 / 31 21 / 63 66 / 15 8 / 73 32 / 46 57 / 28 34 / 40
Canada 46.30 38.30 84 / 10 46 / 42 70 / 17 55 / 25 59 / 29 27 / 56 59 / 20 11 / 76 74 / 14 14 / 74 31 / 45 34 / 56 38 / 34
Mexico 27.46 26.69 39 / 19 31 / 28 43 / 15 36 / 24 16 / 42 25 / 31 32 / 20 25 / 22 27 / 26 9 / 15 22 / 29 12 / 53 40 / 23
Chile 44.00 28.00 61 / 8 62 / 16 66 / 14 64 / 13 54 / 14 17 / 57 37 / 18 16 / 51 69 / 13 26 / 44 40 / 25 32 / 51 28 / 40
Argentina 24.46 30.46 39 / 14 32 / 23 35 / 21 34 / 15 18 / 43 12 / 41 24 / 21 8 / 45 44 / 17 11 / 37 17 / 33 13 / 64 31 / 22
Brazil 29.53 41.92 45 / 21 46 / 32 31 / 38 46 / 28 24 / 33 9 / 72 23 / 40 5 / 69 64 / 18 17 / 55 23 / 41 29 / 57 22 / 41
Russia 42.07 21.53 51 / 8 38 / 31 46 / 18 63 / 5 55 / 10 19 / 40 49 / 9 20 / 37 56 / 15 20 / 37 78 / 2 19 / 59 33 / 9
Italy 37.23 41.38 62 / 10 25 / 58 76 / 11 63 / 17 56 / 26 18 / 58 38 / 33 4 / 84 52 / 28 9 / 70 26 / 56 35 / 47 20 / 40
Great Britain 39.38 41.00 65 / 12 49 / 34 59 / 25 54 / 29 55 / 32 17 / 65 53 / 25 7 / 76 63 / 19 11 / 70 28 / 53 33 / 57 18 / 36
France 38.00 48.15 78 / 9 32 / 59 68 / 21 74 / 14 44 / 42 17 / 66 40 / 40 6 / 86 55 / 31 12 / 75 14 / 77 24 / 69 30 / 37
Portugal 33.69 39.00 52 / 7 22 / 58 79 / 7 65 / 14 65 / 16 12 / 60 18 / 32 3 / 77 55 / 19 7 / 68 15 / 52 29 / 55 16 / 42
Greece 36.61 34.61 57 / 12 44 / 26 63 / 16 60 / 16 23 / 62 11 / 68 35 / 20 23 / 45 59 / 15 18 / 42 38 / 32 12 / 78 33 / 18
Germany 35.38 43.15 65 / 9 30 / 53 73 / 15 60 / 20 51 / 27 10 / 77 39 / 21 6 / 78 54 / 25 5 / 87 21 / 54 16 / 74 30 / 21
Poland 32.38 23.61 55 / 3 22 / 28 70 / 3 51 / 7 62 / 4 7 / 49 27 / 9 3 / 58 52 / 6 5 / 56 10 / 49 38 / 24 19 / 11
Hungary 24.46 26.46 46 / 9 11 / 39 50 / 11 40 / 10 46 / 8 6 / 45 16 / 25 4 / 46 47 / 9 3 / 50 11 / 38 29 / 31 9 / 23
UAE 35.00 27.30 36 / 25 68 / 8 33 / 25 50 / 15 31 / 34 7 / 73 43 / 23 29 / 19 56 / 12 29 / 22 20 / 28 25 / 57 28 / 14
Lebanon 43.76 36.07 52 / 28 66 / 13 54 / 27 60 / 29 32 / 53 6 / 85 37 / 25 42 / 44 58 / 19 38 / 27 42 / 37 34 / 58 48 / 24
Egypt 20.76 29.38 12 / 22 38 / 16 10 / 33 26 / 22 11 / 39 5 / 78 18 / 21 51 / 18 33 / 15 18 / 18 21 / 19 11 / 59 16 / 22
Turkey 21.61 41.00 28 / 20 31 / 39 30 / 32 9 / 69 21 / 54 2 / 76 23 / 24 13 / 46 51 / 17 31 / 22 16 / 49 7 / 69 19 / 16
Nigeria 53.38 25.69 60 / 22 66 / 20 64 / 19 63 / 17 64 / 22 45 / 31 49 / 29 31 / 48 65 / 16 42 / 28 50 / 26 72 / 20 23 / 36
Kenya 53.23 25.46 68 / 14 70 / 10 62 / 21 66 / 12 74 / 16 38 / 37 43 / 33 20 / 60 74 / 8 31 / 40 43 / 33 70 / 20 33 / 27
India 32.92 19.07 33 / 15 35 / 22 29 / 20 32 / 19 37 / 19 24 / 22 55 / 14 27 / 23 37 / 16 26 / 18 42 / 15 30 / 28 21 / 17
Philippines 41.00 25.30 67 / 8 44 / 20 49 / 14 41 / 15 43 / 19 22 / 40 33 / 32 16 / 55 70 / 8 21 / 41 30 / 35 72 / 11 25 / 31
South Korea 36.84 44.69 73 / 12 32 / 48 63 / 20 55 / 23 61 / 19 22 / 62 41 / 37 12 / 69 31 / 58 12 / 78 20 / 56 35 / 54 22 / 45
Australia 38.00 43.23 75 / 6 43 / 39 59 / 21 48 / 32 60 / 27 16 / 68 39 / 41 10 / 75 55 / 27 7 / 86 28 / 51 29 / 60 25 / 29
Indonesia 46.76 33.23 47 / 20 62 / 27 52 / 27 53 / 23 56 / 30 15 / 71 61 / 19 50 / 31 84 / 9 40 / 37 28 / 46 21 / 71 39 / 21
China 42.30 28.38 65 / 7 81 / 6 58 / 12 62 / 9 49 / 25 15 / 57 37 / 30 22 / 44 18 / 63 34 / 39 59 / 12 28 / 52 22 / 13
 ざっくり見たときに、回答国の傾向が面白い。
 メキシコなんぞはポジティブもネガティブも低い。要するに国際的外交関係について国民の関心が薄い国だということになるだろうか。インドもどこの国に対しても押しなべて大差ない数字を出しているので、全般的に外国への関心が薄い国のようだ。
 自尊心が強いのはフランスで、計算してみるとフランスとEUを入れたときと外したときのポジティブの平均値の差が4ポイント近くになる。それだけ自国のポジティブな影響力を確信しているということだ。ただ、この調査本来の目的である「見られているか?」においては平均50ポイントと、自意識との間の差が大きいようだ。さすがフランス人。
 内外格差がフランス以上に大きいのが中国で、ポジティブ81、ネガティブ10という自己評価なのに、外側からはポジティブ42、ネガティブ32である。これは将来的に外交上の問題になる虞が大きい。
 中国でも散々だと思うが、それ以上の格差を持つのはロシア。自己評価ポジティブ78、ネガティブ2なのに、外側からはポジティブ28、ネガティブ40。ジャイアニズム国家オブ・ザ・ワールドだ。そういえば先週もまたジャーナリストが不審死を遂げていたりするわけだが、内国的には無問題という姿勢が良くわかる。
 ぶっ千切りで他国へのネガティブ評価を行うのがフランス。おおフランス! 他にネガティブ評価の平均が40ポイントを超える回答国は、韓国、豪洲、ドイツ、ブラジル、イタリア、英国、トルコ。トルコ、フランス、ブラジルに至っては、ポジティブ評価の平均よりネガティブのそれが10ポイント以上上回る。一体世界にどんな不満があるのか聞いてみたいが、なんとなく碌でもない答えが返ってきそうでもある。なるほどブラジルは憲法で他国への国民の引き渡しを禁じているという背景が見えてきそうである。
 眺め渡すとまだ色々面白い読み方ができそうだが、なんとも残念なのは回答国の中に日本が含まれていないことだ。

2007年3月9日(金曜日)
 朝、南北線がトラブってて、えらい目に遭うた。
 信号機故障だそうな。

 「東京大空襲、国を提訴 被災者ら112人っちゅーのは、なんか変な感じ。
 特に、東京大空襲が国際法違反の無差別爆撃だったことを裁判所に認めさせ、戦争を始めた政府の責任を追及したいという下りは、前半と後半が全然繋がってない。「東京大空襲が国際法違反の無差別爆撃だった」のであれば、それを行った「米国の戦争犯罪であるから、米国は補償を行うべきである」と普通は連結するのではないだろうか? 当然ながら米連邦裁辺りに訴訟を起こすのが筋であろうかと思われる。
 もしそうであれば、私はその訴訟を支持するに吝かではないのだが、一体どういう論理的展開によって日本政府の責任を追及することになるのか、私には全くわからない。日本が重慶を爆撃したことは日本の戦争犯罪だが、それが東京大空襲と何の関係があるのか?
 被害者救済には異論はないのだが、論理展開に肯んずる点がないことと、終戦当時の日本にそんな余力があったかという点で、首を傾げざるを得ない。

 「空母を保有しても「他国の脅威にはならない」—中国外交部というのは、はあ、左様でございますか、って感じ。「中国」を全部「日本」に置き換えて使っちゃおうか、ってくらい内容のない発言だねぇ。
 空母……というか、空母を中心とした艦隊は、基本的に征旅のためのものであって、それ以外の使い道があるとしたら、対空母機動艦隊戦くらいしかないでしょ。
 ただでさえ指揮系統から金の流れまで不透明な軍隊がそんなもんを持ったら、近隣諸国としては危なっかしくて仕方ない。ただでさえ最近中国ときたら「沖縄の帰属は不明確」とか阿呆な発言を行っている。沖縄侵略の意図があるんじゃないかと疑わしいくらいだ。
 もちろん沖縄県民が諸手を上げて中国へ帰属したいというのであれば止めないがねぇ。(沖縄タイムス琉球新報を見ていると、沖縄県民は日本から離脱して中国に帰属したいと思っているのではないかと疑わしく思うことが多々ある)
 なんにせよ、日本側としてはこれに対抗する方策を考えねばならず、今後も一層の米国との協調関係の維持が必要になるでしょうな。

 野田司令のところでロケット設計 CGIが公開されてて、色々遊んでみる。
 やってみるとわかるんだけど、H-IIの打ち上げ能力を上げようと思ったらSRBを増やすのが順当。あと、1段目をケロシンのRD-170あたりにして径を太らせるとブースタなしでH-IIと同等の性能になっちゃうねぇ。やはり初段に液酸/液水ってのは、色々と夢の技術なんだなぁ。(H-IIは基本的にSRBの推力で上昇していく)


2007年3月10日(土曜日)
 六箇国協議の枠組みで日本が孤立…とかいうネタを最近見掛けるのだが、孤立して何か問題があるのかなーとは些か不謹慎か。
 日本側にはまだカードが残っているので、やるだけやっちまおうぜ〜。

2007年3月11日(日曜日)
 異様に眠かった昨日は、合計で15時間ほど寝た模様。

 ライオンズの「栄養費」問題は、根が深い問題だね。2004年の一件以来、根來泰周コミッショナー時代を通じて問題が全く解決されなかった事が白日の下に曝されたわけです。歴代最無能コミッショナー決定ですな!>根來氏
 根來コミッショナーの無能ぶりはともかくとして、結局の所、自由獲得枠や希望入団枠などの制度がこのような拝金主義に偏らざるをえないのであれば、ドラフトは完全ウェーバー制とする他ないと思います。その上で、野球選手の職業選択の自由を保証するために、合意できる期間でFA権取得という方法にするのが、合理であろうかと思います。
 もしそれ以外で公正な方法となると、球団と選手が直接は契約せず、NPB選手会が契約し、選手は全員選手会に属する、といった方法が考えられると思いますが、独占組織を発生させることになり、余り良い方法には思えません。その内腐敗が始まるでしょう。
 競争と協調こそが、プロ野球の発展に不可欠なものなのですが、その調整役としてのコミッショナーの地位に、あれほど無能な人物が就いていたことが、この数年のプロ野球にとっては不幸以外の何物でもありませんでした。


2007年3月12日(月曜日)
 朝、地下鉄の車輛に冷房がかかっていた。そういう季節なんだなぁ。
 今朝は寒かったけどな!
 三寒四温。これが最後の寒の戻りだろうか。

 3月1日付けのニュースだったのですが、大阪の国立循環器病センターのICU勤務の医師5人全員が、年度末で集団退職(要するに逃散)することになったそうな。そこで4月以降ICUは心臓外科によってカバーされることになったそうだが、今度はその心臓外科から2人退職者が出たと10日に報じられました。
 ガタガタですな。
 リアルタイムで現在進行形の話なのでとやかく言うことは差し控えたいところなのですが、どうも柳沢厚生労働大臣によれば休憩時間や待機時間は医師の労働時間に含まれない(それで平均週48時間労働だそうだが)そうだし、需給予測によれば「医師の労働力提供には年齢上限はない」(意訳:死ぬまで働け)らしいので、将来的にも医者は足りているんだそうな。だからきっと代わりの医者がすぐに見つかって解決するんだろうサ。

 著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム(旧称・著作権保護期間の延長問題を考える国民会議)の公開トークイベント「なぜ、いま期間延長なのか — 作品が広まるしくみを問う」へ参加。多分TBSが取材に来ていたのでnews23あたりで報道されるんじゃないかと思います。
 実に興味深かったのが、延長賛成派三田誠広さんの切り口が大きく変わったこと。感情に訴えるやり方を押さえ、国際的な著作権枠組みへの参加、世界基準への合流、という形に論法を変えてきた。素晴らしい
 先進国間の国際的な著作権取引の枠組みとして、死後70年保護が標準である、という主張は一定の説得力を持ちます。
 また、本日の延長派である三田さんと瀬尾太一さんの口からはそれぞれ著作権管理データベースシステムと、将来的な一括許諾窓口の構築などが語られましたが、さらに三田さんからは非管理著作権についての簡便・安価な裁定制度が言及されました。これらは全て、延長慎重派の主張への回答として齎されたものです。
 これぞ待ち望んでいた議論の形です。
 ビデオも公開されるし、多分要旨も公開されるし、記事もあちこちに載ると思うので、概要はそちらの方で摑んで貰うことにして、個人的感想。
 三田さんの提案する制度って、過去の米国の方式主義の焼き直しじゃないかと思いました。それだったら私の私案や林さんが紹介した登録制度の方が、全体としてコスト安なんじゃないかと思った。


2007年3月13日(火曜日)
 先月「医療版事故調」の件がパブリックコメント募集に付されているようで。
 私の意見は以前のまま、変更なし。海難審判法のような法で、原因の究明と再発の防止を専らとする医療審判庁とかいう名前の独立官衙を立て、刑罰を伴わない裁決を行うべきだろうと考える。
 パブリック・コメント出したほうがいいのかなぁ。

 昨日のシンポジウムの記事。

 IT Mediaが多少突っ込んだ記事にしてますね。
 まずは議論が広まることが大事。なんせこれまでの延長は議論になったことすらないんだから。

 なんか驚かなくなってきている所に危機感を感じる。先月もあったことだし。


2007年3月14日(水曜日)
 長年、豪洲から求められていた安保協力が遂に成立
 戦後日本が米国以外と結ぶ始めての安保協力です。日米豪に近い将来カナダが加わり4箇国による環太平洋安保協力体制が築かれるのではないかと予測されるわけですが、果たして日本は求められている役割を果たすに十分な体制が整っているのでしょうかね。多少不安です。

 8月頃から怪しい雲行きだったシンドラー社製エレベータの事故ですが、いよいよメンテナンス不良の疑いが強まっているそうです。
 当時、さんざんっぱらシンドラー社を叩きまくっておりましたが、このまま保守管理会社の責任として決着した場合、シンドラー社の蒙った風評被害って誰が一体補填するのだろうか?
 まあ、その後の調査でシンドラー社のエレベータに問題が多いことは確かだったみたいだけど、それは結果論だからなぁ。不具合が見つかったのはシンドラーだけじゃなかったし(参考)。
 反省すべき点が多々あるように思うのだが、しかし世間はまた忘れていくんだろうな。
 覚えているのは歴史学徒ばかりなり。


2007年3月15日(木曜日)
 「大規模日本語データ公開に関する特別セッション」かぁ。行きたいけど、あんま仕事と関係ないから無理だろうなぁ。

 先月なにやら奇怪な理論で自らの正当性を謳っていた中国ですが、2007年の予算は17.8%増で3509億2100万人民元(約5兆3078億円)になるんだそうな。人民網の記事によれば、中国の国防費が国家財政と国民総生産(GNP)にそれぞれ占める割合、一人当たりの国防費が一人当たりの国民所得に占める割合は全て先進国を下回っている。んだそうだ。
 ちょこっと調べたところ、2007年予算の総歳出額は4兆6515億人民元(70兆3560億円)。歳出全体に占める国防費の割合は7.54%。なぜかもう出ている2006年のGDPが20兆9407億人民元(316兆7375億円)なのでGDP比1.68%。
 日本の19年度予算請求額が4兆7818億円で、一般会計が82兆9088億円なので国家予算に占める割合は5.8%。GDP比が1%なのはよくご存知の通り。
 どうやら中国の言うところの「先進国」には日本は入っていないらしい。
 こういう馬鹿なことを言っていると、周辺国の信用が得られないと思うがねぇ。
 まあ、日本の場合米軍駐留費用負担分を軍事費に含めれば違った数字が出てくるんだけど、普通はそんなの国防費には含めないしね。(他の米軍駐留国でも含めてなかったと記憶)

 で、中国が毎年こんな風に軍拡を続けている隣で、韓国も「韓国海軍、7000トン級イージス艦6隻建造へ」とか言ってる。独島級揚陸艦2隻、李舜臣級駆逐艦12隻、KDX-III級イージス駆逐艦6隻という、錚々たる陣容ですな。それだけの艦隊を擁して、一体どこへ向かうつもりなのか
 北朝鮮を主敵と見た場合、小型工作船や小型潜水艇による浸透作戦の抑止が重要なので、外洋型の大型艦よりも、パトロール艇やフリゲート艦の頭数を揃えなければならないんじゃないかと考えるのですが、まあ、韓国には韓国の考え方があるのでしょう。
 日本と友好関係を維持しようという意志のない国が大艦隊を内水に持つのを看過するほど日本もお人好しじゃないんだけどねぇ。

 以前、韓国人の漢字読解力の低下を疑ったのですが、どうもそれを裏付ける記事が。

 韓国の戸籍にはハングルが使えるので、漢字で書きようのない人もいるのではないかとは思いますが、それにしても低いですな。
 一度知識体系が失われてしまうと、取り戻すことは容易ではない。たまさか日本は漢字を失わずに済んだけれども、それとて、あの戦後の一時期、ほんの僅かな匙加減で、今頃「カナ専用」になっていたかもしれないと思うと、韓国の現在の姿はケーススタディとして実に興味深い。

 「国会図書館長に元京大総長起用へで、次期国会図書館長が電子図書館の先駆者・長尾眞博士であると知る。元京大総長でもありますが、第18代京大付属図書館長であり、日本図書館協会会長でもあります。
 工学系で図書館畑出身でこそありませんが、長年待ち望まれていた図書館人の就任であります。
 今は亡き図書館情報大学出身者として、素直に喜びたいと思います。


2007年3月16日(金曜日)
 東京初雪。

 ライオンズの現金供与問題を、注意深く見守っているが、いくつか腑に落ちない点がある。
 球団が記者会見を開いたのは3月9日だが、球団社長がこの事実を把握したのは去年の8月だったという。この半年の空白は一体何だろうか?
 考えられるシナリオとしては、8月段階で公表した場合、その年のドラフト会議(高校生は9月25日、大学・社会人は11月21日)に影響が出ることは必至であったので、とりあえず隠蔽を行った、というもの。しかしその場合、半年後のこの時期に自ら公開する理由が薄い。ぶっちゃけると、両者を来年のドラフトで確保してしまってからの方が影響は少ない。今の段階で公開すれば、アマチュア球界に在籍している二人の未来はかなり困難なものになってしまう。ライオンズとしても獲得することは不可能に近くなる。投入した金銭を考えれば、球団側にも利得は薄い。
 公表に至る何らかの引き金があったと思うのだが、報道ではそれが見えてこないのが気味悪い。例えば、雑誌に記事が掲載されることがわかったので先手を打った、とか、司直の手が伸びてきていてこれ以上隠せそうになかった、などの理由があるはずだ。この時期であれば、会計監査による露見が不可避と判断した、などが考えられようか。良心に従ってこの時期に公表した、などというのは与太に近かろう……。
 現金供与を受けた一人である東京ガス野球部の木村雄太投手は、ライオンズの記者発表の翌日10日に記者会見をしている。これはそれほど不自然ではない。隠すより公表するほうが良いとの判断があったのだろう。しかし手際の良さは感じるし、10日段階で「もう一人は早大の選手」と報じられていたことを考えると、あるいはライオンズを強請っていた関係者でもいたのかと勘ぐりたくなる。

 おめでとう!>さとみくん

 「政治ポジションテスト」をやってみたら、「リベラルかつ大きな政府を目指すタイプ」と言われて、事前に予想した通りだった。
 しかし……結果見ると、日本って基本的にリベラルなんだよなぁ(笑)。


2007年3月17日(土曜日)
 デムパ来襲中。

 『「神は信じない」とスターク下議〜連邦議員が初めて公言という、名状しがたい記事。
 この調査、日本では全く成立しないでしょうなぁ。この調査で言う「神」は日本の神道における「神」ではなくて、唯一神のことなので、日本で調査をすると首相以下、国民の大半が神を信じていないことになるでしょうからして。
 正直言いますと、このような質問が成立しないことが、日本の良い所だと私は考えています。
 イスラームの議員が誕生しただけでニュースが走る国と、原敬がカトリックだったなんて教科書にも載っていなけりゃ殆どの人が知らない国と、どちらの方が文化的に奥深いのだろうかと考える。勿論、日本は宗教に対して寛容なのではなく、単に無関心なだけだ、とも言えるわけだが。
 ……そういえばダルビッシュ有ってイスラムの筈だよなぁ。

 「会社のPCで図面横領、デンソーの中国人技術者を逮捕っちゅーのは、産業スパイなのか軍事スパイなのか……。どちらにしろ、スパイ防止法が必要ですな。


2007年3月18日(日曜日)
 ドクター中松も都知事選に乱入。あとは又吉イエスか?
 岩手県知事選にはザ・グレート・サスケ氏が出るそうだが、やはり覆面で出るのだろうか。

 流石に40km以上も走ると、疲労で眠い……。


2007年3月19日(月曜日)
 海自PRビデオ本物)らしい。
 いやもう……なんっていうか……俺の税金返せみたいな。

 立花隆の「東大の「産業総論」で露呈 日本人の知力崩壊が始まった」があちこちで話題になっているらしい。
 なるほど、確かに、「コンピュータはかけ算すら足し算の繰り返しとして計算する。」とか書いちゃう人が日本の知力崩壊を語るのは末期的だな。
 確認してみたところ、8086には乗算命令があった。8086の登場は1978年。約30年前の話だなー。そりゃぁ今でもマイクロプロセッサの中には乗算/除算命令を持たないものは珍しくないけれど、少なくとも立花隆の文章はその点を主題にはしていない。二進数における乗算が論理積とビットシフトと加算で行われるのはちょっと調べればわかるはずなので、日本人の知力崩壊を捨て身で表現して見せたのかもしれない。

 「後世に残る仕事より、間違った記事を載せた新聞は、それが一部であっても欠陥商品。記事に書かれた当事者、さらに新聞代をいただいている読者の皆様に心から謝罪しなければならない。ですか。なるほど、まだ訂正がないわけだ。

 幾多の試練を乗り越えて、地球への帰還軌道を摸索しているはやぶさですが、なんと「はやぶさ、消滅の運命? 地球の大気圏に再突入の公算大とのこと。
 まだ地球への帰還軌道に乗れるかどうか分からない段階ですが、もし再突入不可避となったら、オカエリナサイと光の文字でも作ってあげたい。

 韓国から「韓日協定締結の5カ月前に「独島密約」あったという実に興味深い記事が。
 私の知識から判断すると、「あってもおかしくないな」というものですね。当時の日韓基本条約締結過程における様々な問題は、公開されている資料や漏れ伝えられている範囲ですら、絶大な困難が伴っていたことが分かっています。
 韓国には経済発展の足掛かりを得るために何としてでも日本の援助(賠償、と読み替えても良い)を欲していたし、日本としても防共の砦としての韓国との国交正常化は急務だった。竹島問題は、両国にとって喉に刺さった棘であり、どちらの陣営からも「爆破してしまいたい」発言が飛び出すくらいだった。
 そのことを考えれば、この密約は「存在していてもおかしくない」レベルの話だ。
 確認できる限り、記事に書かれた期間に佐藤栄作元首相が訪米したいたのは確かだし、他の人物についても当時の行動の裏を取っていけばそれなりに信憑性は判明するんじゃないかな。
 ただし密約は飽くまで密約であり、明らかになったと言うことは既に破棄されたとも思えるわけですので、政治的には無視されるでしょうね。
 著者のノ・ダニエル($(C葛 $(C陥艦燭)氏は米国に留学して経済学を学び、日本での職務経験があるらしい。


2007年3月20日(火曜日)
 良くは知らないのだが、「mixi読み逃げ」なる行為が話題になっているらしい
 この「読み逃げ禁止」の思考形態、なんか既視感があるなぁと思ったら、あれだ、「ぱど」とか「直リン禁止」だ。
 私的にはそれで終わり。
 新たなるモヒカン族/ムラ社会人の論争のタネなのかも知れないが、特段に顧慮する必要を感じない。放っとけ。(参考
 所詮私はモヒカン族でもムラ社会人でもない、一介の歴史学徒に過ぎないので、ただ観察するのみである。
 まー多分、ある一定の発達段階に於いて発生する、一過性の病気の一種なんじゃないかなぁ。中二病みたいなもんで、普通の人は時が経てば自然寛解する。稀に症状が継続する人もいるようだけど。
 こういう、特定の価値観を共有する小さな集団の存在と、それらが他の集団との間で起こす摩擦については、それこそパソコン通信の昔から存在するわけでして、絶えず起きてきていたことを考えれば、人間の宿痾の一種ではないかと私は思うのです。恐らく普遍化すれば、それは信じる価値観や思考体系の衝突であり、歴史学徒的に敷衍すれば「戦争へ至る道」というやつになるのではないでしょうか。結局のところ、己の無謬性を信じて疑わず、その流儀を他者に押し付けて回るのは、人間の根本的な病気なんだろうと達観せざるを得ないのです。

 なんかあちこちで「自衛隊のF-XにEF-2000を検討中」とかいう情報が乱れ飛んでいて、虹の根元を掘ってみたらFinancial TimesReutersでした。防衛省の報道官が、ユーロファイター・タイフーンを検討している、と発言したというもの。
 FTでは当然の分析として、F-22輸出許可獲得のためへの当て馬ではないかと推測しています。
 現実問題として考えると、EF-2000は良い戦鬪機なのですが、日本側の要求仕様を満たしていません。特に現在のトランシェ2では対地・対艦攻撃能力が限定的であり、多用途機を求めている日本の要求にそぐわないのです。最終版であるトランシェ3はいつ完成するやら分かりません。もしEF-2000を導入と言うことであれば、日本の要求に合せて大改装する必要がありまして、逆説的には日本はそれを狙っている可能性もあります。F-22では日本の特殊な要求に合せて改装を行う余地が殆どないでしょうが、EF-2000ならそれほど敏感でもないだろう、と。
 シェーファー駐日米国大使はF-22を買って欲しい旨発言しておられるようですが、全ては米国議会の問題だからねぇ。
 ともあれ、近いうちに決まるらしいので、注目して待てですな。

 U.S. News & World reportより、「How They Do It Better」という、謙虚なんだか尊大なんだか能く分からない記事。
 日本から学ぶべきものとして、「複雑怪奇な携帯電話」「質素な食事」「清掃を通じた共同体形成」「安全な社会」……そして「ハイテクトイレ」が挙げられています。
 まーなんというか持ち上げ過ぎじゃないかと思わないでもない内容もないではないのですが……相変わらず日本のトイレは驚異のハイテク技術らしいですな。


2007年3月21日(水曜日)
 「日本式剣道、中国都市部の若者に人気—北京市という記事があって、剣道が普及すること自体には全く異論はありません。今や米国が団体戦で日本を破る時代ですからね。もしかしたら将来、中国も強敵となって日本の前に立ちはだかるかもしれません。
 しかし記事中にある剣道は、唐時代に中国から日本に伝わった武道っちゅーのは何なんでしょうか。そんな話あっただろうか……?
 いやもちろん、時代背景を考えれば唐刀と一緒に操法が伝わってきていてもおかしくはないのですが、それと現代剣道の間に関連性を見出すのは、牽強付会と言われても仕方ないような気が。そもそも、平安後期に成立した日本刀が唐刀と丸っきり違う物なので、操り方も違えばそれを核とした体の捌き方も異なるわけで……。
 まあ、中国的な発想ではあると思いますが。

2007年3月22日(木曜日)
 城山三郎氏逝去。
 作家としての印象より、文藝家協会の役員としての印象の方が、私にとっては強い。

 都知事選が公示されたわけですが、立候補者が14人っつーのは壮絶だな。
 こりゃ石原三選で決まりかなぁ。
 正直、これだけ人数がいると、決選投票制度が欲しくなる。

 OH-1のUH化を計画しているらしい
 いいぞ、やれ〜!

 宮崎駿の次回作が発表されたわけですが、正直作品よりも場外乱鬪の方が楽しそうです。


2007年3月23日(金曜日)
 京都への日帰り出張から帰ってきた。疲れたので寝る。
 ていうか、風邪の引き始めを薬飮んで強行したので、最期の方は寒気がして体が震えてた。帰りの新幹線で眠って隨分楽になったけど。
2007年3月24日(土曜日)
 雲量10で風も強く、でも雨は殆ど降らなかった一日。

 都知事選立候補者一覧を自分なりに纏めてみた。

届出順 氏名 性別 年齢 経歴 党派・支援団体 Wikipedia
1. 山口節生 57 不動産鑑定士 カント永遠平和論での最高裁反改憲訴訟の会 [有]
2. 吉田万三 59 足立区 共産党/革新都政をつくる会 [有]
3. 外山恒一 59 ストリートミュージシャン [有]
4. 石原慎太郎 74 現職 自民党 [有]
5. 浅野史郎 59 宮城県知事 民主党/社民党/市民団体 [有]
6. 黒川紀章 72 建築家 共生新党 [有]
7. ドクター・中松 78 発明家 [有]
8. 高橋みつる 61 タクシー運転手 [無]
9. 佐々木崇徳 64 勝訴証拠評論家/元大阪府警察官 [有]
10. 桜金造 50 コメディアン 公明党 [有]
11. 高島龍峰 71 易学者 [無]
12. 内川久美子 49 風水研究家 [有]
13. 鞠子公一郎 33 ディレッタント/元野村証券社員 [有]
14. おがみおさむ 65 作家 [有]
 なんかやる気なくなる顏ぶれだなぁ……。

2007年3月25日(日曜日)
 0942、能登半島沖でM7.1の地震が発生
 実家のある魚津でも、震度は4を記録。私が住んでいた15年間で震度4など一度もなかったような所なので(七十ン年振りだったそうな)、被害が広がっていないか心配だが、とりあえず実家はガラス物が割れた程度らしい。
 しかし能登の方の被害は大きいようで、1名死亡、全壊家屋77棟とか。
 今回も政府等の対応は素早く、0945に防衛省内に対策室を設置、航空機による偵察活動が開始され、1108の石川県知事の要請を受けて金沢の14普連が動いているとか。経験値が高いとは言え、素晴らしい反応速度だな……

 政見放送とか、テレビ・ラジオだけじゃなくてポッドキャストとかオンデマンド配信とか、なんでもやれよ。そんな金かかるわけでなし。
 そういえばネット上での選挙活動について、まだ議論があるようですが、思うに、公平を期すために、選挙期間中のweb活動は、選挙管理委員会の立てたサーバ上の選挙管理委員会が用意したcms上で許可された機能だけを使うとかいう形にすれば、不公平は少なくなるのではなかろうか。


2007年3月26日(月曜日)
 此度の地震は「平成19年能登半島地震」と命名されたそうな。
 昨年8月に提供が始まった緊急地震速報は遺憾無くその威力を発揮した模様
 特に富山(震度5弱)が12秒前っていうのは、素晴らしいと思いますね。外科手術中だとか運行中のエレベータや鉄道などを停止させるには充分な時間です。直下型では間に合わないのは、事前に知られている通りです。しかしそうでない多くの地域では、この速報によって救われる命が出て来ることは、間違いないでしょう。
 読売新聞の記事の書き方がアレなのは、多分記者が分かってないんだと思いますね、色々と。

 『浅野氏選挙費公開「1900万円足りん」』…って、知事になる前から赤字ですかそうですか。知事になったらさぞかし豪快に財政を赤くしてくれそうですね。
 金の勘定ができるようになってから出直して下さい。


2007年3月27日(火曜日)
 日本一の無責任男、逝く。

 Adobe税の告知があった模様。
 そろそろWindows XP導入計画を進めんとな。

 子供の名づけに関する話題はこの日記で結構話題にするのですが、JANJANにドイツ発のニュースがあって、興味深く読みました。

 私個人としては子供にジハードと名付けようがアポカリュプスと名付けようが自由というものだとは思うのですが、ドイツの窓口の
  • 名前だとわかるものでなければならない。
  • 男か女かわかるものでなければならない。
  • 子どもの幸せを損なうものであってはならない。
  • 地名、名字、商標名はつけてはならない。
  • 著作権を設定したものであってはならない。
…という規定は、日本とは丸っきり違っていて興味がそそられます。
 「名前だとわかるものでなければならない。」っちゅーのはなかなか縛りとしては難しいように思いますな。日本の名付けランキング(明治安田生命/ベネッセ)を見ても、名前なのか一般名詞なのか地名他の固有名詞なのか悩むような名前は多いからねぇ。それにしてもバリエーション豊かなように見えて、使われている文字種がそれほど多くない辺り、名付け親が少ない漢字知識を組み合わせてバリエーショニングに走っている実態を浮き彫りにしているように思えなくもない。
 次に「男か女かわかるものでなければならない。」というのは全く難問。日本人の場合大体男女の名前は別れるものの、中には男女両方に使われる名前も少なからずあり、名前から男女を即断することはできない。
 日本の場合これでも大した問題はないのですが、ドイツの場合、言語(ドイツ語)に性があるだけに、色々面倒臭いのかもしれない。なんせBundeskanzler(首相)が、女性形に変化してBundeskanzlerinになるような所だからねぇ。
 個人的に日本にも導入して欲しいのが「子どもの幸せを損なうものであってはならない。」ですかね。ええ、切実に。
2007年3月28日(水曜日)
 朝起きてテレビ点けたら政見放送、ってのはともかく、朝っぱらから外山恒一だのドクター中松だのってのは勘弁して欲しいよ……。

 TBSまたやったのか。懲りないなぁ。まあ、こっちはもうTBSは全編エンタテインメントだと思って見てればいいわけなんだけどさ。
 そう思えばNEWS 23だって腹も立つまい。
 でも、あるある大事典の件で関西テレビ民放連除名になったそうだけど、TBSには沙汰ナシってのも釈然とはしないなぁ。業界の自浄能力とやらが問われるんじゃないかい?

 朝鮮日報経由で「中国、超大型原子力空母の建造を推進との記事。
 驚くほどのことじゃないけれども、内容は日本にとって結構深刻。
 ウリヤノフスク級原子力航空巡洋艦といえば満載排水量が8万トン近い巨艦です。カタパルトを装備し、ソビエト連邦としては初の大型正規空母となる筈でしたが、ソビエト崩壊により建造途上で廃棄、スクラップになりました。その図面を中国が手に入れ、建造に取り掛かっている、と。
 日本としては対抗上これを沈めうる手段の獲得を考えねばならんわけで、それはそれで結構頭痛いよなぁ。
 やはり日本も空母機動艦隊を持たないと駄目なのかなぁ(溜め息)。
 凄く嫌なんだけど。


2007年3月29日(木曜日)
 「情報収集衛星1基が故障と。
 国産衛星は電源系が鬼門だねぇ。
 設計寿命が5年の所、4年で死んじゃったってことは、安全係数を考えると想定以上に脆かったと言えるんじゃないかなー。きく8号も受信側給電が駄目っぽいし。
 とはいえ、こういうものは経験工学的な所があるので、失敗を糧にしてまた次の衛星を頑張るしかないんだけど。
 回收するなり、人を送り込むなりできれば、また少しは違うんだろうけど、夢物語だからねぇ。

2007年3月30日(金曜日)
 流石に40km以上も自転車で走ると、日記書く体力が残らない……。
 こういう時は、炭酸を拔いたコーラを暖めて飮むといいんだが、それすらも面倒臭い。

2007年3月31日(土曜日)
 米下院や加下院で、日本の従軍慰安婦批難決議が審議されたり、委員会決議になったり。
 なぜ今頃?という向きもあるようだけど、あれから60年以上が過ぎたからだろうと、私なんかは思うんだけどなぁ。ありのままのあの時代を生きた人間がいなくなったからこそ、真実を事実と見誤る人間が増えたってことだろう。
 何度も書くようだけど、歴史の事実ってのは大抵複雑怪奇で、かつ、碌でもないことが多く、大抵の人にとって余りにも苦い。だから往時を知るものは沈黙する。
 沈黙の内容を暴くことは、誰にとっても幸せではないのにねぇ。