福井県の山本雅俊副知事が、10月15日に開催された第60回東海北陸ブロックPTA研究大会で「東海北陸6県の生徒数は120万人で、そのうちの1万4000人は不良品」と発言したと報じられました。
私はもう十年も東京シューレなどAlternative Educationに関ってきている人間なので、学校に行かない子供が不良品だとは思いません。学校へ行かないことは、人生の選択だと思っています。学校に行ってこそ身に付けられるものがあり、学校へ行かないからこそ手に入れられるものがある。つまりそういう関係です。
実際に学校に行かない子供たちが苦しんでいるのは、公教育側からこのようにして貼り付けられるレッテルに対してなんです。中には、自分自身で自分を「不良品」と看做してしまい苦しむ子供もいます。登校圧力に苛まされ、自ら命を絶ってしまう子供もいます。
私は、学校へ行くことが子供の権利であることが広く知らしめられ、学校へ行くことも、学校へ行かないことも、等価の選択肢として子供の意志で選び取れるようになることが大切だと思っています。
一応念のため補記しておくと、別に教育を受けなくていいといっているわけじゃないよ。ただ、公教育・学校教育だけが教育じゃないと言っているだけ。憲法第26条は教育を受ける権利と、子女に普通教育を受けさせる義務を規定しているのであって、公教育受講の義務を定めているわけじゃない。教育基本法第4条を見ても、「学校へ行かせろ」とは書いてない。あるのは「9年間の普通教育」なわけ。
これは、実は教育の基本で、子女の教育権は親権者の属性であって、学校や地方公共団体にはないんです。つまり、手ずから子供に9年間の教育を施してもいいし、もしあなたが富豪なら、子供のために専属の家庭教師を雇ってもいい。
公教育ならこれがタダ!というのが、法律の趣旨なんです。
子供がもし学校に馴染まないというのであれば、学校を代わるとか、あるいは学校へ行かずに他の教育、家庭教育やその他Alternative Educationを選択するのも、親の教育権のうちなんです。
そして教育を受ける権利については、誰もがその能力に応じて等しく保証されねばなりません。実は日本ではこれが今一番危機に瀕しているんだったりするんですが。
サマワの自衛隊宿営地に再び攻撃があり、こんどは物資保管用のコンテナが被弾しました。
自衛隊がこのまま派遣期間を延長してイラクに留まる場合、今後ますます攻撃が増加するでしょうね。これに対して政府はどうするつもりなんでしょうか。とりあえず自衛隊はヘリと対迫レーダを持ち込む気らしいですが、じゃあそれらで射撃地点がわかたっとして、どうすんのよ。ヘリで追い回すの? 機銃掃射でもするの? 応戦の果てに敵を殺すのかね?
もちろん自衛隊は軍事組織ですから、攻撃を受ければ反撃しますし、概ね味方の犠牲より大きな損害を相手に与えることができるでしょう。でもそれで多分自衛隊によるイラク復興支援は終わりでしょうね。
はっきり言えば、引き際だと思います。装甲車と機関銃で武装している集団に攻撃を仕掛けてくる人間がいるところは、普通は戦争状態と言うのだと思います。
プロ野球新規参入は楽天が選ばれました。正直、7球団でもいいじゃんとか思いますが、ライブドアには是非来年、再来年の参入を目指して頑張ってほしいです。必要なら力くらい貸しますから(笑)。
さて、実は次の懸案事項が待ってまして、日米韓の三箇国のプロ野球による「スーパーワールドカップ」(ならびに日韓のアジアチャンピオンズカップ創設)の協議が5日にあって、三箇国のコミッショナーが会するのですが……なあ、根來さんまだ辞めへんの?
IBMかSGIかと熱い注目が集まっているTOP500ですが、IBMがBlue Gene/Lで70.72テラFLOPSを達成したと報道発表がありました。
わお。
米国の意地が炸裂してますね。
ここんとこ、熱がでたり関節が痛かったりしてて、ローテーションってわけでもあるまいに、今日は頭痛になった。一遍に済ませてくれりゃいいのに……。
米大統領選の電子投票にまつわるトラブルをあちこち見て歩いているのですが、凄まじいものですね。ストレージの容量が溢れて過半数の票が「どこかへ行ってしまった」とか、そもそも投票機が起動しなかったとかいうトラブルまであったらしく。
選挙ってのは民主政治の大事なプロセスなので、遺漏なきよう細心の注意が払われないといけません。電子投票は将来的には普及するものであろうと思いますが、現時点ではまだまだ実験段階のものであると言わざるを得ないのではないでしょうか。
他所の国の話ではなくて、日本でも地方選挙に電子投票制度が導入され始めていますが、投票機が本当に信頼に足るかどうか、今一つ確信が持てません。
例えば通常の選挙の場合、投票管理者の立ち会いの下、最初の投票者二名が投票箱が空であることを目視で確認します。私も一度経験していますが、電子投票ではこれにあたる行為が基本的には不可能です。常日頃からノートPCを持ち歩いているとかいうならともかく、普通の人には記録用ストレージが空であるかどうかを確認する手段がそもそもありません。この点、物理媒体の良さってのは確実にあります。
米国のように選挙管理委員がそもそも党派旗色を鮮明にしているという国や、日本のように誰がどうやって選挙管理委員を選出しているのか知らないという国で電子投票を行うのは、なかなかスリリングな状況を生み易いのではないかと思います。
ああ、なんか内圧が高まってる感じ。ぱぁっと小説でも書いて発散できるといいんだけど。
そういえばTRONSHOWのレジストが明日1000時からだ。しかしシアタースケジュールの公開とレジストが同時ってのは、困るだろう……。
Times higher educational supprimentが「The World's Top 200 Universities」というランキングを出していたので、ちょっと興を唆られて読んでみました。
評価項目は、大学間(学者間)による評価、外国人講師比率、留学生比率、講師/学生比率、論文参照数/講師比率の五項目。主として自然科学分野における評価ということになります。
ざっと見ると米国勢が圧倒的ですね。200校のうち63校を米国の大学が占めます。続いて英国勢が30校、ドイツ17校、豪洲14校、仏蘭各8校、カナダ7校、日本6校って感じです。ちなみにリストアップされているのは29箇国。なんとなく英語圏に多少の偏りがあるんじゃないかと思われなくもないのですが、それにしてもよく引用される論文を多く送り出しているという実績は確かです。
日本の6校は、東大(12位)、京大(29位)、東京工大(51位)、阪大(69位)、東北大(153位)、名大(167位)。校数は少ないのですが、平均得点は案外高いですね。少数精鋭主義的とでも言いましょうか。(スイスなんかも2校だけですが、平均得点は異様に高い、とか)
トップのレベルは高いが、大学数を考えると広汎なボトムアップが必要なのではないか。そんな風に考えさせられる結果ではありました。
とりあえずTRONSHOWのレジストやったんですが……、シアタースケジュールが完全じゃないから、申し込みようのないのもあるなぁ。
外電で、アイリス・チャン氏の自殺が伝えられています。『The Rape of Nanking』の著者の方ですが、まあなんにせ、日本の“南京大虐殺大好き”な左翼の方からも内容の間違いを指摘されるような内容の本で、日本でも色々話題になった本ではあります。
なんせ日本語訳が出なかったくらいだからなぁ……。できれば生きて自分の本の間違いを訂正して欲しかったが、しょうがないね。
南京と、その他中国各地における虐殺だとかなんだとかを、本気で調査する組織を作るのはかなり困難ですよ。何しろ中国の両岸政府が徹底的に資料提供に応じるというのが大前提なもんで。
正直言いますと、やった方がいいです。後腐れなくなるし。
でもその結果、中国政府が崩壊しかねないという問題が残るんですよねぇ。どちらがより大きな嘘をついているか(どちらが真実を述べているか、ではない)という問題で、恐らく事実を詳らかにした時に、より大きな打撃を受けるのは中国政府でしょうから。日本は差し引き得になるでしょうから、資料提供には積極的になるでしょうなぁ……。でもあの紙の山から必要な資料を探し出すのは、本当に大変なんだよ……。
外務省外交資料館とか、防衛研究所資料閲覧室とかって、本当に沢山の戦時の資料が保存されているんですが……保存されているだけなんだよ……(爆)。あの紙の山と格鬪した日々は遠くなった……。というかあの紙の山との格鬪が嫌で私はデータベースに走って、そのための日本語文字コードを整備するための多言語処理研究の……ぐばッ(血反吐)。
アラファト議長が亡くなりましたか。イスラエルのラビン首相と二人でノーベル平和賞を受賞したこともありましたっけ。ラビン首相は当のユダヤ人によって暗殺され、その後のアラファト氏の評価も二転三転しました。結局は、あの二人でいて初めてなったオスロ合意だったのだなぁと。
ところでイスラエルでは彼の死を歓迎する向きがあるようですが、人の死は悼むもので、内心どう思っていても、口に出すべきではないと思うのだが、これも文化の違いか。
テクノスーパーライナーの実用艦が三井造船で進水したそうです。就航は来年秋頃の予定だそうですが、現在25時間半かかる小笠原への道のりが、17時間程度になるそうです。
小笠原は今日本で最も「遠い」地区の一つです。空港がないので、定期便はフェリーのみ。それも25時間半ですからね。空港建設は自然環境問題の関係で頓挫したままです。
急病人などの搬送には海自のUS-1Aが使われています。後継機のUS-1A改が開発中。個人的にはわざわざ空港を作らないで、新明和に旅客タイプの飛行艇を造ってもらえばいいじゃんとか思いますけど……。
それはともかく、なんだかんだいわれつつ、意地で開発が続けられてきた感があるTSL。やはり大切なのは継続なんだなぁと思いました。個人的には荒天時の走波性に興味がありますね。
普通なら、技術進歩によってビジネスモデルが崩れるってんなら、すぐさま別のビジネスモデルを摸索するもんじゃないのか、と思わなくもないのですが、みんな揃って法律を盾に消費者抑圧に走ろうっていうのが、凄いよ。
JAXAが開発を計画していたHTVが米国でも採用されるかもしれない、という話が報道されてましたね。現時点で影も形も、射上げのためのロケット(H2Aの能力向上型)すらもない段階で喜んでもしょうがないんですが、日本の宇宙開発に金が回ってくるかもしれない、というのは純粋に朗報だと思います。
昨日、神保町で竹居さんと遭って話し込んだのだが、その中で竹居さんがこんなことを言った。
「日本人は宗教に寛容だ」
私はこれに異論を唱えた。
日本人は決して宗教に寛容ではない、と。
例えばちょっと考えて欲しいのだが、あなたの職場(なり学校)なりに、全くの生まれも育ちも日本人という人で、ただ信教がイスラム教という人が来たとする。当然のように金曜日を安息日として休み、日に5回の礼拝うち、日中の2回を社内(学校内)で行う。食事に誘うと「ごめん、今ラマダンでさ」とか言われたりする。給食のある小学校で、給食はハラムだからという理由で毎日お弁当を持ってくる児童が出ることを、想像できるか、実際に起きたとして許容できるか……。
寛容というのはそういうことだと思う。
何もイスラムだけじゃない。キリスト教の中にも非常に戒律が厳しい宗派もある。よく話題に上るところでは、エホバの証人なんかが挙げられる。その他マイナーな宗教・宗派になればなるほど、一般社会の中で共存できる可能性は低くなる。
逆に日本では今、もの凄い勢いで不寛容が浸透しつつあるのではないか、と危惧する。
小さな所では「登校拒否」や「ひきこもり」「ニート」に対して寛容であろうという意見が報道から姿を消しつつある。「不祥事」や「犯罪」「不法滞在」に厳罰を求めてはいないだろうか。「少数派」に対してその特異性をあげつらい、嘲笑うような番組を笑って観てはいないだろうか。
ドラフトの目玉、ダルビッシュ有はファイタースですか。楽天野球団が獲りに行かなかったのが、やや疑問ですね。地元密着型を狙うのであれば、獲っといて損はないと思ったのですが……。一場選手の場合、自由獲得枠を使わないでも大丈夫だったでしょうし(非道)。
NASAのX-43Aがマッハ9.8という記録を出したそうです。今年の3月にマッハ7を出していたのですが、再挑戦にして最終目標マッハ10を目指しましたが、僅かに及びませんでした。もっとも、結果は実に偉大です。なにしろ、マッハ10近辺でスクラムジェットエンジンが機能することが分かったのですから、これは大切です。
スクラムジェットエンジンというのは、極超音速域でしか動かないエンジンでして、今回も前回もそうなんですが、B-52爆撃機からX-43Aを先端にくっつけたペガサスロケットを射出、ペガサスロケットの力でマッハ5.5くらいまで加速して、そこから漸くX-43Aの自力で加速を始めるという仕様です。実用機で使用する場合には、低速域で使用する他のエンジンとの組合わせが必要になります。亜音速くらいの場合はターボファンジェットエンジンが効率的ですし、亜音速から遷音速、超音速域であればターボジェットエンジンが、M3〜M6くらいの場合ラムジェットエンジン、そしてM6以上の世界で漸くスクラムジェットエンジンの出番ということになります。もちろん、飛行機に4種類ものエンジンを積み込むことはできないので(そんなことしたら重くて飛べない)、巧い方法を考えないといけないのですが。
ちなみに日本のJAXAでは「複合サイクルエンジン」という、エジェクタージェットからラムジェット、スクラムジェット、ロケットまで一機でこなす夢のようなエンジンを研究しています。夢のようなエンジンなので、実現するまでには悪夢のような時間がかかると思いますが、実現すればそれこそ宇宙への距離が格段に縮まることでしょう。
問題は、本気でそこまで研究開発費と時間を費やし続けられるか、そっちの方ですな。
なお、NASAのスクラムジェットエンジンの研究は、X-43Aで終了するらしいです。
「全裸の男が車運転、次々はねられた自転車の5人死傷」とかいうニュースがありまして。
多分状況から見て、覚醒剤じゃないかなぁという推測は成り立ちますね。服を脱ぎ捨てて暴行・暴走等の行動に走るのは覚醒剤使用者の典型的行動です。
問題は、覚醒剤の使用が認められた場合、「心神耗弱」ということになってしまい、刑法第39条2項が適用されることなんですね……。ちなみに覚せい剤取締法での覚醒剤使用の最高刑は10年以下の懲役のようです。覚醒剤使用の上に殺人ということになれば、厳罰を以って臨みたいところなのですが、そこに先程の「心神耗弱」条項が絡んできてしまうわけです。
刑法39条の規定については、かねてから色々議論のある所ではあるのですが、下手を打つと人権問題に発展しかねないところがなかなか難しいところです。
余談。
300席の劇場埋め尽くして立ち見まで出るレイトショー。
集まった連中は一癖も二癖もありそうな、見るからにゆんゆん飛ばしていそうな奴等がごっそり。俺の後ろにはこの日のために大阪から駆けつけたデンパ。
渋谷のスペイン坂というロケーションに相応しくない光景でした。
昨日はコミティアで、徹夜明けで突入してヘロヘロ。文芸関係のサークルを回る気力も殆どナシ。困ったもんです。挨拶回りだけでもと回り馴染みのサークルさんで本を買えば、「その本前回買ってましたよ」とか言われる始末。
新刊にゃ誤字脱字が……(涙)。
ええい。それでも出ないよりマシだと割り切ったんだから……割り切ったんだから……でも物悲しいところもアリ。
ただ、久しぶりに猛烈に書いて思ったんだけど、私やっぱり書くの好きだわ。なんでここ一年も書いてなかったんだろう。
IT Mediaに「テレビコマーシャル時代の終焉」というコラムが出ました。私が書いたものなんかよりよっぽどよく纏まっている上に深い考察がなされていますね。なるほど、と。
相手を選ばず無分別に垂れ流すタイプの広告というのは、費用対効果という点では本来的に厳しいものがあるんだなぁと。資本力があって効果なんて厳しくは気にしないというならいいんでしょうが。
いかにCMを意味のある情報と受け取ってくれる人のところへ送り届けるか、というのは、販促では本当に苦労します。私が手伝った某CDではユニット名がユニット名だけに、DM受け取った人から「怪しい会社からの詐欺か何かと思った」とか言われましたもんねぇ。10年以上前のファンの住所にDM出すのも凄い冒険でしたし(^^;。
受け取ってもらえない情報はゴミでして、SPAMみたいに送信費用がほぼタダならともかく、何らかの金銭がかかる以上は、効率良く効果的にというのは広告主にとっては大きな願いだと思います。放送業者側は、そっちの方を考えた方が良いでしょうねぇ。
中日新聞より、「防衛庁、F4後継機選定へ」という記事。
F-4EJ改の後継にF/A-22ですかっ。
この話題は8月8日、10日に採り上げているのですが、まさか本当にF/A-22を検討対象に挙げてくるとは……。
この辺、周辺問題も絡んでるんでしょうか。
自衛隊の規模縮小が財務省との折衝の上でも避けられそうにない状況では、より高性能な機体を配備したいという要求が出るのは必然というものでしょう。もしかしたら、韓国空軍にF-15E仕様のF-15Kが導入されることが決まった影響もあるのかも知れません。韓国は現在軍拡の真っ最中でして、来年度の予算も20兆8200億ウォンとか言っています。公称GDPが721兆ウォン(2003年)ですから、2.8%くらいか? 日本のGDPが500兆円くらいで防衛予算が単年で5兆円弱(中期防全体で25兆円を要求)。純額では日本の方が二倍以上の額面になるのですが、経済規模を考えると韓国は結構軍事費比率が高い国と言えそうです。(日本は韓国に比して国土面積も大きけりゃ人口も遙かに多いので、軍の規模が大きくなるのは当然なのですが)
当然のように中国も昨今、Su-27シリーズの導入を着々と進めているわけでして、いかに「戦鬪中の撃墜が、就役以来ゼロ」という、俄には信じ難い戦歴を誇るF-15であっても、今後新規の導入には不安が残る、ということなのでしょうか。
東亜の軍拡競争には、日本も一枚噛んでいるところがないでもないので、単純に他国を非難できるわけではないのですが、このまま不毛な競争ってのも嫌な話だよなぁ。
米大統領選挙は実はまだ終わっていない……。
と書くと何事かと思われるでしょうが、実際問題として、制度上終わってないんだからしょーがないんですよ。
米国の大統領選挙は間接選挙で、11月2日に行われた選挙は大統領選挙人を選ぶための選挙で、ここで選ばれた大統領選挙人団が承認されるのが12月7日、大統領選挙人団が大統領ならびに副大統領に投票するのが12月13日、それが開票されるのが来年1月6日というスケジュールになってます。最終的な就任は1月20日。なかなか大変ですな。
大統領選挙人の選任ならびに投票については各州に任されていますが、殆どの州では勝者総取りになっています……が、毎回の選挙結果を見ていると、何でか知らないんですが、裏切り者は出ているようです。
というわけで、今回の大統領選挙には、きっと第2幕、第3幕があるんじゃないかと密かに期待しているのです。とりあえず先週は、ニューハンプシャー州の一部で再集計が始まったという報道があって、なかなか楽しませてくれると喜んでいます、個人的に。
2000年の大統領選挙は連邦最高裁が裁定を行いましたが、果たして今回はいかなる結末が待受けているのでありましょうか。
私は常識人だから区別できるぞ>「病理解剖」「司法解剖」「行政解剖」
日経バイトの12月号のP122に「Best Way」というQ&Aがあって、初っ端の質問が「見た目が綺麗な無償フォントを手に入れるには」。
憤死しそうでした。
モリサワの基本7書体パックが4万かそこらで手に入る時代にさ、この質問はねぇ……。
フリーのシステム用フォントとか、基本的な用途に提供するとか言うならともかく、オプショナルに「綺麗な」フォントを求めるのに金を惜しんではいけないと思う。
強く強く思う。
あちこちでコメントを求められたりしたので。
「「日本語力」低下 4年制私大、国立さえ… 「留学生以下」お寒い大学生」という記事があちこちで話題になってるんですが、なんかこう、的外れな意見が多いような。
この記事の要目は、「リメディアル教育をすれば学生は伸びる」点でしょ。つまり、やりゃぁできる学生が、じゃあなぜできないのか、ということに思いを致さないといけないと思います。学ばない人間ができないのはある意味当然で、学ばないでできたら異常な人ですよ。
大学側の問題としては、「国語力が中学生レベルの受験生を合格させている」ことについて指針をもっているのかという点です。記事中でも触れているように、多くの「国語力が中学生レベル」の学生は、補習教育によって国語力を向上させることが可能ですので、入学試験において評価する必要性がない、というのは一つの説明です。しかしその場合は補習教育をカリキュラムに組み込むことが必要になります。それを行っていなければ、唯の無策と糾弾されるでしょうね。
高校側の問題としては、大学入学後に補習教育を行わねばならないような学力の生徒を卒業させているばかりか、あまつさえ大学入試に送り込んでいるという点で、教育品質を問われると思います。学校には、その教育成果としての卒業生の質を保証する義務があると私は考えているので、学校側の無責任体質にはほとほと呆れるばかりです。個人的にはこちらの方がより罪が重いと考えます。
もっとも、教える方にしても「小学生用の漢字書き取り、正答率47%の教員ら免職・大阪市」なんて記事が踊るくらいですので、そちらの方から問い直す必要があるのかもしれません。免職は結構なんですけど、定年も間際になって発覚するってのは明らかに変だろうよ?
最後に学生の問題ですが、学生自身がそれで問題ないと思っていること自体は責められません。社会圧力による必要がない限り、人間技能を身に付けようとは普通は思わないものですし、必要がない技能を身に付けるには人生は短すぎます。極端な喩になりますが、現代社会で磨製石器を作る技能などは、極一部を除いて必要ないわけです。問題は、必要とされた時にそれを学ぶ準備ができているか、そちらの方です。
漢字なら国語辞典や漢和辞典を引けば良いし、数学であれば高校の教科書を引っ張り出すのも良いでしょう。知らないことは恥ではありませんが、知ろうという意欲がなければそれは問題です。私などは、自身の漢字書き取り能力に自信がないので、普段からポケット辞書を持ち歩いていたりします。家に帰れば大漢和が待っています。ニュースを見ればソースを探したくなり、ソースを見ればまた関連研究を探したくなる……という循環構造が日常生活の一部になっている感があります。
Winny関連裁判で、主犯二人のうち、まだ判決が出ていなかった方の判決公判が今日あったようです。
主犯については言い逃れ不可能な著作権法違反だと思うのですが、弁護士がいかに弁護戦術とはいえ「開発者の方が責任は重い」とか主張するのはどうかと思いますよ。
フィリピンとのFTA交渉が纏まって、看護師労働市場の部分開放が合意されたそうです。
いやー、来るべき時が来ましたな。今後日本人の寛容さが真剣に試される時がくるでしょうよ。楽しみでなりません。
個人的には、日本の労働市場の解放はいずれにせよ不可避であると考えます。豊かな日本に向かって、正規の労働者が職を求めてやってくる時代が来るわけです。そのときに、日本はいかにして彼らの人権を守り、日本国民の雇用を守るか。それが問われるわけです。