哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2008年3月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2008年3月1日(土曜日)
 「わいせつ物頒布:容疑のビデ倫審査員ら逮捕へとな。
 この国の言論表現の自由ってやつは……。
 というか、版元というならともかく、一体どういう法理で審査者を立件するつもりなんでしょうか。ビデ倫が自ら販売していたわけでもないでしょうに。
 一罰百戒を狙った、悪意ある表現の自由への介入であろうかと思います。
 とっとと刑法175条廃止しようぜ〜。そんでもって改憲時に21条を強化しよう。

 どうすんのかね?なんて思っていたんですが、「県民大会開催を確認/米兵暴行事件ということで、全く自分たちの行状に反省するところがないようですな。
 私は沖縄で米兵が事件を起こしていることを否定するつもりはありません。しかし、今回の一件では言論側、各種団体側から、被疑者となった米兵への明らかな人権蹂躙が見られます。相手が米兵であれば人権など顧慮するに値しない、などと考えているのではないかと、深く懸念を抱きます。
 ところで、不思議なんですが、婦女暴行はともかく、被疑者本人も未成年者略取(つまり、連れ回し)は認めてるんじゃなかったっけ? そっちは議論にならへんの?


2008年3月2日(日曜日)
 ロシアの大統領選挙が挙行され、予定通り肅々とメドヴェージェフ氏が当選予定だそうだ。この後ロシアは大統領制から議院内閣制へと実質的な制度が変更されるらしい。

 昨日「明日への遺言」を見てきたのだが、これまたいまいちだった。演出過剰というか、やり過ぎというか。
 默って「法廷の星条旗—BC級戦犯横浜裁判の記録」でも読んでいた方が建設的ではないか


2008年3月3日(月曜日)
 桃の節句。

 言論の自由について日本で最も激しく訴えている団体の一つであるところの日本ペンクラブだが、ビデ倫審査員逮捕については何の声明もないのか。

 森博嗣原作アニメ「スカイ・クロラ」の公式サイトにて、映画の公開日が8月2日に決まった由。
 「スカイ・クロラ」シリーズといえば、先端翼で推進式のレシプロ機が挌鬪戦をするという趣味丸出しな作品なわけだが、CGを使った映像表現に期待したいところ。
 知らなかったのだが、監督は押井だったのか。

 読売新聞の特集記事

東海地方に住む男性会社員(29)は、祭りに加わる理由を「自分たちの行動が社会現象を起こし、相手を謝罪に追い込むこともできる。単純に面白い。ゲーム感覚? そうかも知れません」と話した。

 IT企業に勤め、妻子と3人暮らし。職場や家庭では温厚で声を荒らげることもない。だが、ネット上では「別の人格」になる。

 帰宅するとパソコンを起動し、祭りを物色する。見つければ、自分が匿名で開いているブログに「こんなバカがいます〜」などと紹介し、騒ぎをあおる。相手の名前や住所をさらしたこともある。

 会社員は、ネットで不用意な発言をすれば「炎上して当然」とあっけらかんと言う。互いに顔が見えないから、過激な書き込みに抵抗がない。

と言った張本人のサイトが晒し上げられて炎上して燃え尽きたそうな(顚末)。
 因果応報というか自業自得というか。自らの言説の正しさを身を以て証明した、と言えばまだ救いはあろうかね。

2008年3月4日(火曜日)
 癌鬪病記で知られる柳原和子さんが2日に亡くなられた由。享年57歳。
 確か実家に「「在外」日本人」や「カンボジアの24色のクレヨン」が置いてあった筈。
 インターネットもまだ普及していなかったあの頃、晶文社の本を私はどうやって買い込んでいたのだろうか……。

 先月話題になった「自転車三人乗り禁止令」だが、予想以上に強い反発を受けた結果、「自転車3人乗り容認 安全な自転車開発前提に」と条件付きで認める方向へ動いた模様。
 前も書いたけど、素直にトレーラーにすりゃいいじゃないか。何も自転車そのものを新規開発せんでも……。
 トレーラー用の連結部を規格化する、とかなら大賛成だけど。


2008年3月5日(水曜日)
 啓蟄。

 トヨタから、「トヨタ自動車、「車車間通信及び、路車間通信との連携による安全運転支援システム」の実用化に向けた公道実証実験を開始」とあって、これは素敵な機能だ。是非実現してもらいたい。
 見通しの悪い交差点への進入や、右折・直進は事故が多いケースです。道路の設計で防げる部分もかなりあるのですが、いかんともしがたい部分もあります。
 船舶や航空機のように自動車がトランスポンダを積んで相互にベクトル情報を交換しながら走行すれば、事故の危険性を低減させることが可能なはずです。できれば自転車にも発信のみでいいのでトランスポンダを積んでみて欲しいものですが。

 昔から外国人による日本論を好んで読んでいるのですが、ここ1週間で3冊ほど集中的に読み干しました。

 上から順に英国人、米国人、フランス人なのですが、それぞれ背景も職業も滞在年数も違うので切り口も違うのですが、個人的にはコリン・ジョイスのものが一番面白おかしく読めました。ジャン・フランソワ・サブレ氏のものは、かなりセンチメンタルで、一番「隨筆」っぽかった。
 コリン・ジョイスは英テレグラフ紙の日本駐在員として、本紙における記事の採用の偏向についても色々書いているが、これは恐らくお互い様というものだろう。ただ、以前ならいざ知らず、今なら没原稿をblogに纏めるというのも悪くないと思ったが。というか、是非読んでみたい(笑)。
 マイケル・プロンコのは、僕の記憶が定かなら、Newsweek日本版に掲載されていたコラムを纏めたものだと思う。何本かは記憶に残っていた。切り口に斬新さはないが、その連想具合と奧行きの豊かさが面白い。ラーメンやチャーシューが比喩に使われる辺り、日本に馴染ながらも日本人では思いつかないだろう。
 ジャン・フランソワ・サブレの本は、日本論というよりは、自伝的な性格が強く、私が求めたものは些か不足気味だった。それでも、僕が既に忘れているような部分を正直に書いているところは気に入った。寧ろ彼の研究論文を読みたくなった。きっと日本人では容易に辿り着けないものを手にしたに違いない。

2008年3月6日(木曜日)
 D&Dの作者の一人、Ernest Gary Gygax氏逝去。4日に。享年69歳。
 すっかりゲームはしなくなりましたが、ウチにはまだ新和のD&Dが赤本から黒本まで揃っています……。

 「有害サイト:閲覧を「18歳以上会員」に規制…自民法案という、これまた言論表現の自由を踏みにじるような法案が。ついでに言うと、電気通信事業法とも相反するように思うが。
 ネット上の情報を「選別」したいという強い願望が導く明るい未来図を、私は描けません。

 韓国から「剣道:日本の面が韓国で大変身」という記事があって伝統的な日本の面とは違う素材で面を作ったのは世界で初めてだ。小学生から段階的に新しい面に切り替えていくとばかり鼻息荒いのですが、日本では10年も前から「武楯面」なんてものがあったりするんですがね。ちなみに面金自体も、ジュラルミンだったりチタンだったりと、軽金属が使われていたりして、存外ハイテクです(笑)。竹刀にしてもカーボン竹刀とかあるしね。
 伝統の守る部分と変える部分の見極めは、結局のところ伝統を受け継いできた奴等にしかできんわけで、韓国で開発された新型面が国際試合で許される日は遙かに遠いところでしょうな。

 日本産科婦人科学会「「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する本会の見解と要 望」(via Genesis日記)を読む。
 私の意見は、2年前から変わりない。
 裁判に代わる行政審判機構を整備すべきだろう。
 しかし……そういう意見が1970年代には既にあったらしいというのは、先見の明なのかなんなのか。


2008年3月7日(金曜日)
 なんでも調査捕鯨船に乗り組んでいた海保要員が、酪酸入りの瓶などを投げつけてくるシー・シェパードの船に対し、手投げの警告弾を投げたそうな。シー・シェパード側は日本側から攻撃を受けたと激しくこれを批難。
 思うに、相手は完全なる海賊、もしくはテロリストなので、M2重機あたりで蜂の巣にするのがよいのではないか。

 NHKが受信料を払っている人を対象に、追加サービスとして“NHK+ID”を立ち上げるそうな。
 受信料はケーブル会社を経由して払っているので、入っても良いかな。特に「見逃した番組の再放送メール通知」ってのが(笑)。
 でももうすぐ配信サービスが始まれば不要だし……。うーむ。


2008年3月8日(土曜日)
 韓国中央日報に「現代車会長の‘克日執念’…昨年は屈辱の1350台−①同②」とかいう記事があって考える。
 まずはどういう車を売っているのか知らなかったので、まずはヒュンダイのwebサイトを訪問してみた。
 うーん……。
 要は外国車なので、日本車を押し退けてまで購入する何かがないといけないわけですが、なんというか、見た目からしてどこかで見たようなデザイン。機能的に何か突出しているわけでもなく、値段の廉さだけが目に付きました。
 その上で信頼性に疑問符が付くとなると、中古市場での下取価格とか、日本車に対するアドバンテージがますます小さくなってしまう。
 社長の執念は分かるけど、まずはエリアを絞って、例えば本国に近い九州地方だけに絞って、かつタクシーなど商用車を中心に展開するとかしつつ、フィードバックを取り込んで、日本市場の特性に合った車を開発すべきなんじゃないかなぁ。
 日本市場を攻略することの難しさは、並大抵じゃないのは分かるのですが、根性だけでどうにかなるわけでもなし。

2008年3月9日(日曜日)
 ロシアより「ロシア軍の戦車、ウオツカに酔って民家に激突かという、実に心暖まるお話。
 きっと戦車の故障というのは、メタノールが切れたとか、そういう理由だったんでしょう。なぜ切れたかは追及しませんが。
 もっと単純に、乗員の燃料が切れたのかも知れませんけど。

 結構喫緊の問題なのに放置され続けてもう何年にもなる、外国人子弟の教育問題について、ニッケイ新聞に記事があった。

 教育を受ける権利は保障されねばならない。教育こそが、次世代を作る唯一の方法であり、社会の継続的な発展を支える根幹だからだ。
 この問題については、日本政府や社会が、日系ブラジル人労働者を受け入れるときに、彼らをどの様に受け入れるのか、定見がなかったために発生した問題だと考えている。
 例えばこれがフランスであれば話は簡単で、フランス語を学び、フランスの価値観を身に付け、フランス人となるべし、ということになる。アメリカも基本的には大差なく、良きアメリカ市民となることを期待される。
 振り返って日本はどうだったか、というと、見えてこない。何となくだが、「デカセギどもは適当に働いたら国へ帰れ」と内心思っていたのではないかという気がする。
 この問題については身内の問題も絡むので私はあまり冷静ではいられないのだが、そんな甘い考えで労働者を受け入れればどうなるか、というのが上にある通り。
 さて、今後フィリピン人介護士/看護師などが日本に入ってくるわけですが、前車の轍を踏めば愚かと言われるでしょうな。

2008年3月10日(月曜日)
 朝日新聞に「「聾学校、改称しないで」元生徒ら異議 割れる教委判断という馬鹿々々しい記事。
 自分たちを表す言葉として“聾”を肯定的に使っている聾者がいることは、常識の範疇だべ。それを健常者側が「差別用語でござい」と狩り立てるというのは、滑稽で間拔けだ。
 一件正論めいた綺麗事を並べる奴には気を付けないと、実はただの馬鹿でした、なんてことが珍しくないのがこの世の怖いところ。
 言葉狩りやアカ狩りや禁酒法といった過去の歴史に学ばない人が多いのは、歴史学徒としてとても残念だ。

 「聾者」を変換できないATOKは呪われてしまえ。


2008年3月11日(火曜日)
 「アニメ・漫画・ゲームも「準児童ポルノ」として違法化訴えるキャンペーン MSとヤフーが賛同」ですと。
 まさにアカ狩りの様相をなしてきましたな。
 こいつらの言い分を丸呑みしたら、ドラえもんはしずかちゃんの入浴シーンがある回が全部カットされたりするんだろうなぁ。
 この言い分って、例えば、「児童ポルノ」を「殺人」に置き換えたらどれほどの暴論か理解できると思う。殺人は勿論犯罪だが、殺人を描写することも犯罪であれば、殺人事件が起こる推理小説はことごとくこれは犯罪になる。あろうことか読者まで取り締まれと、この連中は主張しているに等しい。
 どこか反対の署名運動はないのか?
 気が違ってるとしか思えん。

 アカ狩りの時もそうなんだけど、「反対する奴はアカだ!」って話になって、もの凄い圧力がかかるんだよね。だからこういう一見正論染みた暴論が罷り通ってしまう。
 犧牲者が存在する実写のポルノと、そうではないアニメやマンガを一緒くたにするならば、次は小説か? 映画は当然キューブリックの「ロリータ」も不可になるんだろう。源氏物語なんかはモロ発禁ものだな。
 耳触りの良い正義なんて、聞くだけで反吐が出らぁ。
 私は言論表現の自由の堅守を求める!

 「放送楽曲を自動特定する著作権管理システム、イーライセンスが実運用へ」という記事があったんですが、これを権利者側が運用するのはどうかと……。本来は放送局(利用者)側が使った曲を一覧にして提出すべきものなんじゃないの?
 実はJASRACなんかは暫く前から放送局に対して全曲報告を求めていて、どんぶり勘定による使用料の徴收・分配を止める方向に動いています……が、民放各社はこれに消極的です。(たしかNHKとラジオ局は全曲報告に移行している)
 根本的な問題として、団体非管理曲(特にゲームミュージック)について、テレビ局は殆ど無許諾で放送しているという実態があって、権利者団体がこのような方法を取ったとしても、では最終的にどこの団体にも管理されていない楽曲はどうなるのか?という点について解決にならないのですよね、これだと。
 テレビ局も自分たちの番組の著作権にはうるさいけど、他人の著作権についてはこんなものだったりする。


2008年3月12日(水曜日)
 昨年8月に報じられた中国による太平洋分割提案だが、実話だったらしい件の公聴会でどの程度の時間を割かれたのかは分からないが、どうも中国の動向は宜しくない。
 困ったもんだ。

 職場のPC環境がマルチモニターになったのは良かったのだが、X Window systemの挙動がおかしくなった……。
 プライマリ・モニターが左側にないと駄目っぽい。
 うーむ。

 超漢字に仕込んであるフォントファイルが必要になったのだが、インストール前のパッケージが見つからず、しょーがないので$$FONT.BOX内から引っこ拔く。
 そういえば何故かフォントのインストールって$$FONT.BOXにリンクするんじゃなくてコピーするんだよなぁ……。なんでだろ。


2008年3月13日(木曜日)
 「三菱自、EV発売は来夏」とあって、i MiEVの発売は2009年夏、年販1,000台を予定と。i MiEVについては過去に三度ほど採り上げています(過去日記1,2,3)が、果たしてどの程度の値段になるのかが、肝でしょうね。
 殆どバッテリの値段って話ですけど。
 そういえば、首都圏でコインパーキングを展開するパーク24が、コインパーキングに充電スタンドを併設する実験を行っているそうな。普通の単相100V/200Vって辺りが充電時間を考えると少々難ですが、やはり三相は厳しいのか。高速道路のパーキングエリアに三相200Vの急速充電設備が整えば、長距離も楽になると思うのですがね。
 あと電気自動車の使い道といえば、路線バスなんか良いと思うのですが。走行距離が管理できるので充電タイミングを取りやすいので。(整備工場もあるので必要ならバッテリごと積み替えるという荒業も使える)

 「救命医宿直7割「違法」 近畿28施設、時間外扱いせずという記事があって、あれ? 医者の休憩時間は勤務時間に入らないじゃなかったっけー?とか(苦笑)。


2008年3月14日(金曜日)
 岩手県から、どう判断したらよいのかわからない記事。

ヘリ飛べず患者搬送遅れ 県議会で指摘

 県防災ヘリと県警ヘリが天候不良などで飛べずに、花巻市から東京都への男性患者搬送が1日遅れ、手術後に男性が死亡していたことが11日の県議会予算特別委員会で取り上げられた。

 斉藤信氏(共産)が「県防災ヘリが飛べなかったため県警に要請したが、こちらも飛ばなかった。命にかかわる問題で、なぜ対応できなかったのか」と質問。阿部一哉防災消防担当課長は「日没時間が早い上、天候が悪く運べないと判断した」と説明した。

 県総合防災室などによると、昨年11月14日午後2時半、胸腹部大動脈瘤(りゅう)切迫破裂の疑いがある74歳の男性を県立東和病院(花巻)から都内の病院に搬送するよう花巻市消防本部から県防災航空隊に要請があった。

 要請を受けた県は、県警や応援協定を結んでいる東北7県(新潟を含む)と調整したが▽福島、栃木の県境付近の天候が悪かった▽日没が午後4時22分と早い上、岩手から東京まで給油を含めて約3時間かかる−などの理由から同日の搬送を断念した。宮城県の防災ヘリを手配し15日朝に搬送したが、男性は都内の病院で手術後に亡くなった。

 県警地域課の村上彰秀次長は「安全確認などを進めつつ航空隊がフライトの準備を始めた。その後のやりとりで翌15日の話だと分かった。14日に飛ばないというのは県警の判断ではない」としている。

(2008/03/12)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080312_6
 記事だけで判断するのは危険だと思い、議事録を確認してみたかったのですが、残念ながらまだ議事録は公開されていませんでした。取り敢えず質問した議員のwebサイト本件についての質疑応答内容があったので参考。
 岩手県の防災ヘリコプターBell 412EPで、各都道府県の防災ヘリコプターとして幅広く使われているベストセラー機。最高時速は259km/h、最大航続距離は745kmということだけど、当然この数字は両立しないので注意。岩手県警のヘリMBB/Kawasaki BK117C-1で、これもあちこちで使われている双発ヘリですが、Bell 412より小型で、これの航続距離は540kmということです。
 最終的に搬送を行った宮城県の防災ヘリはMBB/Kawasaki BK117C-2で、名前からすると前出C-1のマイナーチェンジ版のように見えますが、実はフルモデルチェンジ版で、Eurocopter EC 145としても売られています。C-1より一回り大きくなって、航続距離も伸びていますね。
 で、同日の天気図は気象庁で確認。
 うーん。
 固定翼機があれば済んだ話だな、これは。
 ヘリコプターという航空機は、一般的に荒天に弱く、また夜間飛行も不得手です。航続距離も飛行速度も固定翼機には及びません。
 もっとも、その代わりにホバリングができたり、ちょっとした広場に着陸できたりといった特長を持つわけですが。
 花巻から東京への患者搬送ということであれば、ヘリコプターよりも固定翼機を用いたほうが時間的にも航路的にも有利であったかと思います。どうしてもヘリだけで搬送したいというなら、自衛隊のV-107UH-60あたりを引っ張ってくることになるわけですが、普通のヘリポートに降りられないからねぇ……
 花巻空港辺りに自衛隊の連絡機を出動要請して、病院→ヘリ(or 救急車)→花巻空港→U-4→最寄り空港→ヘリ輸送(都内ならヘリ輸送のほうが確実)→病院、というルートを使うのが、法制上・予算上の諸制約を無視した場合の最良の選択肢ではないかと。実際、アメリカなどでは、現場に直接着陸できるヘリと、優速で気象条件に強い固定翼機を組み合わせて運用していたと記憶するところなので、このようなケースでは固定翼機を組み合わせるのが常道かと。
 日本みたいに、登録機の半数がヘリ、なんて国では、将来的にはBA609みたいなティルトロータ機が有望なのかなぁ。

2008年3月15日(土曜日)
 はくほー氏が「(12月のバケツプリンが)もう遠い昔のことに思える」とプリンを所望したので、さとろみ君の出家祝いを兼ねて挙行されることになったバケツプリンOff2008第1回(通算第6回)の今日は製造日だった。
 発起人(はくほー氏)の命を受けた執行委員長π氏が八面六臂の大活躍を見せ、数々の新メニューが立案され、製造工程に回された。
原材料の山。文字通り、山。
「毎回撮影されているから」という理由で今回も撮影された卵。
今回投入された新兵器。放射温度計。別にあったからプリンが美味くなるわけではないが、お菓子作りには必要なのだろう。
手作りカラメル。
混ぜ合わされたプリンのタネ。
今回の新メニューのケーキ一号。
今回の新メニューのケーキ二号。
前回好評であったクールン。今回は前回の倍・10箱。鍋の大きさギリギリ。
はくほー氏の「自分は紅茶党である」との主張によって作られることになった紅茶ゼリー1.5リットル。
 明日参加予定の諸氏は、齋戒沐浴の上、空腹でご集合下さい。

2008年3月16日(日曜日)
 そして今日はいよいよ決戦の日。
まずは前座として、チョコスポンジ+ホワイトチョコのケーキ1ホール。
2番手はこれまた恒例となった0.5リッタープリン。
紅茶党であるはくほー氏のために作られた、紅茶ゼリー。1.5リットル。
クールン10箱によるレアチーズケーキ。これが一番腹に堪えた。
そして真打ち、3リッター鍋プリン。
プリンの跡。
残ったチョコケーキ1ホール。
 今回は執行委員長π氏により、参加者の処理能力を超える食料が供され、参加者全員がグロッキー状態に。
 全員、毎度のことながら思ったことだろう。
 もう二度とやりたくない、と。
 今回の参加者:さとろみ(主賓)、π(委員長)、ny(製造委員)、はくほー(消費委員)、画伯(裝飾委員)、王様夫妻(会場提供)、そして私(書記)の計7名。

2008年3月17日(月曜日)
 昨日王様宅で痛めた腰が悪化し、仕事を休んで一日家でうんうん唸っている羽目に。

 昨年12月に発覚したXBOX Liveの「不具合」だが、解消されたことが報告された模様
 隨分時間がかかったものだが、余程NGワードの設定がおかしかったものと見える。

 読売新聞が「違法コピー常習者はネット切断、プロバイダー業界が合意として報じていた件だが、調べたところ、「4団体」というのは、日本インターネットプロバイダー協会電気通信事業者協会テレコムサービス協会日本ケーブルテレビ連盟の4者らしい。
 代表してなのか、日本インターネットプロバイダー協会のサイトでガイドライン案について意見募集が行われている
 軽く読んでみた範囲では、違法コンテンツの交換阻止が主目的ではなく、少人数で帯域を使い潰すP2Pソフトへの帯域制限を合法的に行うための枠組み作りといった性格が強いようだ。
 個人的には帯域制限は必要だと思うが、それはプロバイダが客を取るときに予め周知しておくべきことであり、“常時接続”を謳って客を取ってから帯域制限かけます、では理屈が通らないと思う。また、帯域制限をかけるのであれば同時に帯域保証型のサービスも提示すべきであり、それらについて多少意見を送るべきかと思った。

 チベットで起こった暴動は、中国政府が人民解放軍を投入する事態になっている模様。沈静化に成功しても、後を引くだろうな。胡錦濤の因果なことよ
 中国の拒否権によって国連が空転するのは間違いないので、日本を含め先進諸国がどの様な圧力を中国に対して加えられるのかが注目点ですが、洞爺湖サミットを前に話題を提供するとは、チベットもなかなかやるねぇ。


2008年3月18日(火曜日)
 本日の閣議で、日本政府は先月独立を宣言したコソボを国家承認。

 ところでチベットはー?

 i MiEVニュース少々。(過去日記1,2,3

 最後のは、よく分からん。印度人のやることだからな。

2008年3月19日(水曜日)
 アーサー・C・クラーク逝去。享年90歳。
 私如きがその業績を云々できる道理もなく、ただただその死を悼むのみであります。
 默禱。

 というわけで、「宙のまにまに」4巻とか「ふたつのスピカ」14巻とか買ってくる(関係ありません)。

 日本ペンクラブ先日のビデ倫の件について声明を発したそうな。それでこそペンクラブ。
 次はチベットの武力弾圧にまつわる中国政府による言論統制を採り上げてくれ。

 準児童ポルノについてはMiAU財団法人日本ユニセフ協会(not UNICEF)に対して公開質問状を送付。
 はてさて、どんな答えが返って来るやら。

 新東京タワー(候補時の愛称「すみだタワー」)の名称案が6案に絞られたと報じられていた。

  • 東京EDOタワー
  • 東京スカイツリー
  • みらいタワー
  • ゆめみやぐら
  • ライジングイーストタワー
  • ライジングタワー
 えーとですね。私だったら、「建立30年後でも古びない名前」を考えるので、「未来」とか「夢」「新」とかは真っ先に候補から外しますね。ライジングとかいうのも嫌らしいので捨てます。ああ、あっという間に候補が減っていく……。
 どうでも良いんですけど、個人的に東京タワーの正式名称「日本電波塔」って、衒いが無くて結構気に入っています。
 「墨田電波塔」とかにしとけばいいのに。

2008年3月20日(木曜日)
 よく分からないが、祝日らしい。
 家でゆっくり体を労る……というか腰の調子が今ひとつなもんで。

 明日は京都行。
 毎度思うのだが、朝6時の新幹線ってのはどうにかならんものか……。


2008年3月22日(土曜日)
 異郷からの帰還。

 そんなわけで一泊二日の旅から帰りました。
 21日は4時に起きて5時に出発して6時の新幹線で京都行き。
 会場に着くと安岡先生に手伝いを頼まれたり。後で遅れてきた小形さんには「なんで朝イチから居るの?」と呆れられる。
 だって最初のセッションが面白そうだったのだもの……。

 で、セミナーが終わって懇親会も跳ねて、出町柳から京阪電車に乗って京都を南下し、投宿。
 日が変わって今度は近鉄で高の原へ。駅でじゅりちゃんと落ち合わせてじゅりちゃんの家へお宅訪問。
 じゅりちゃんの家に行ったのは……思い起こせばオリンピック前の長野以来ではなかろうか(笑)。

 その後、ならまちをじゅりちゃん一家と観光。
 おみやげを買い込んだりした。
 そして帰京。


2008年3月23日(日曜日)
 昼にTHE VOC@LOiD M@STER 3を片付けてから、京浜東北線を南下。横浜赤レンガ倉庫にて開催中のかながわEVフェスタへ。
 πちゃんと一緒に、展示物を眺めたり、解説員を質問攻めにしたりしてまったりと過ごす。
 eliicaを何年か振りに見たのだけど、隨分小さいと感じた。前に見たのは確かみらい館だったと思うのだが、上部が絞り込んであることもあって内容積が小さいと感じた。
 他にもイタリアンなジラソーレとか、KAITの実験車などなど。
 最初乗れなかったi MiEVに後で乗れたのが收穫。軽自動車ではない加速を体感してくる。改善点はあるにしろ、真面目にこれは実用域だわ。
 理想を言えば、iをベースにリッターカークラスにスケールアップした車をEVにするともっと良いだろうな。

 その後、グラッチェでπちゃんとダベったり、戦利品の山分けをしたり。
 有意義な日曜日であった。


2008年3月24日(月曜日)
 GONZOの海外同日配信の件でなんか書こうかと思ったんだけど、「やっとか」くらいの感想しか出てこない。
 遅かったけど、遅すぎたのかどうかは、わからない。

 中国から日本へ「長野の聖火リレーに中国側が“注文”と無理難題が投げかけられたそうな。
 まるで進歩していない……。


2008年3月25日(火曜日)
 今年1月にも報じられていたNHKのオンデマンドサービスについての続報が日経に「NHK、放送翌日にネット配信——「朝ドラ」など有料で10日間として出ていました。
 ウチもADSLから光ファイバに切り替える時期かなぁ。

 日本では新東京タワーの話題がとやかくされているところですが、フランスではエッフェル塔が建立120周年を迎えるとかで、新たな展望台を作る計画が進行しているそうな。
 で、これがそのデザイン。
 まあなんだ。エッフェル塔自体も、建設当初賛否両論あったそうだから、そのうち慣れるんだと思うよ。うん。


2008年3月26日(水曜日)
 五反田の桜は既に八分咲き。

 一月に始まった「Culture First」運動の公式Webサイトができたようだ。
 「補償金制度が危機に瀕しています」や「欧州におけるCulture First!: 連帯の重要性」など、彼らの言い分が閲覧可能な状態になったことをまず評価したいと思います。
 ところで、「私的なコピーの自由を支える私的録音録画補償金制度」というのは一体どういう冗句でしょうか? DRMで複製が制限されている状態を“私的なコピーの自由”と表現するのは、斬新な解釈ではないかと思います。
 CDはDRMがかかっていないので、そこからのデジタル複製には補償金を支払う、というのは理解可能なのですが、DRMでコピーワンスになっているコンテンツをムーブすることを“私的なコピー”とは言わないでしょう、普通。
 補償金とDRMを両立させようというのは虫がよすぎると、こちらが考えていることを理解してはくれないのでしょうかね。

 日本ペンクラブがチベットに関して声明を出したそうな。
 webサイトは更新停止状態みたいだけど。
 それにしても盛り上がってないな、日本では。
 大陸ではチベットからウイグル族にまで火の手が回っているようだけど。


2008年3月27日(木曜日)
 桑田真澄、引退。
 思い出を語り出したら、きりがない。
 今はただ、お疲れさまとだけ。

2008年3月28日(金曜日)
 ヲタクなイトノくんが、を買うために上京してきて、当家に投宿。まあ、色々思うところはあるが、深く突っ込むのはやめようと思う。無駄だから。

 チベット問題なんだけど、取り敢えずまず精確な情報が欲しい。暴動の規模は? 参加人数、地域、推定被害額、鎮圧に投入された戦力、犠牲者数。
 偵察衛星とかで、ある程度の推測値は出ていると思うのだがな。現政権はその上できちんと判断しているのだろうか。
 オリンピックボイコットは経済的に難しいと思うのだが、カードをちらつかせることは大切だと思う。

 大江健三郎と元日本陸軍将校との間で係争になっていた集団自決を巡る名誉毀損裁判は、棄却だそうな。原告側は控訴の構え。
 判決文はまだwebに載ってない。
 早く読みたいのう。


2008年3月29日(土曜日)
 三菱重工から、MRJローンチのお知らせ
 以前書いたけど、三菱の航空機は失敗続きなので、怖いことは怖いんだけどねぇ。
 良い物を作っても売れないのがこの業界の怖いところで、MU-300もMH2000も技術的には素晴らしい飛行機だったのに、商業的には全く成功しなかった。三菱にその辺の反省があるのか、心配です。

2008年3月30日(日曜日)
 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんを題材にしたアニメ「めぐみ」が政府拉致問題対策本部のサイトからダウンロードできるようになっている。
 この作品はDRMフリーで提供されている……が、もしかして著作権そのものがないのかもコピーライト標記がないので。
 作品そのものには興味がないが、果たしてこの作品を地上デジタル放送で放映する場合、コピーワンス信号が付されてしまうのかどうか、には興味がある。
 私はかねてから、著作権が消滅した、または存在しない作品をDRMで保護することは、独占禁止法に違反するのではないかと疑っている。独禁法21条で「この法律の規定は、著作権法 、特許法 、実用新案法 、意匠法 又は商標法 による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない。」とある以上、著作権が消滅した著作物については独占禁止法の対象となることが相当であり、管理されるべき権利が存在しないDRMは不当な取引制限に当たる虞があると考えるからだ。
 現状、B-CASカードによるDRMが「外せない」のは、「著作権のない作品」の放送について、違法状態を発生させる可能性があると思うのだな。
 まあ、それ以前の問題として、津波警報だの緊急放送だのであってもB-CASカードが入ってなければ受信できないというのは、そもそも構造的欠陥だと思っているけど。

2008年3月31日(月曜日)
 花冷えの年度末。

 なんか中国から「いずれ簡体字は廃止?繁体字教育を」とかいう面白おかしい話題が。
 日本のみならず、中国でも搖り戻しが起きているのかと思うと、奇妙なシンクロニティを感じてしまう。
 中国の若者の中で、ファッションとして繁体字を使うのがお洒落だとかいう話は小耳に挟んだことはあるけど、実際に教育レベルで繁体字に戻すのは難しいだろうねぇ。

 「自転車専用道が江東区に開通 車道と分離、安全走行を」って記事があったんですが、写真にいきなり傘差しの上に逆走しているオバちゃんが映っているのはどういう皮肉なんでしょうか。
 折角自転車道作ったのに逆走してりゃ世話無いわ……。