哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2006年4月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2006年4月1日(土曜日)
 朝から医者へ。
 喉が痛くて寝ていられません。扁桃腺腫れてます。喉飴を袋単位で消費する毎日というのは何か間違っていると思います、ええ。
 そういえば、現職場でも早くも見た目で某先輩より年上に見えるとか、酒豪そうとか、頑丈そうとか好き放題言われていますが、酒は呑まないし煙草も吸わないし、自転車乗りだけど、健康はとっくに損なっております(爆)。
 扁桃腺が弱いのは昔からだしねぇ。
 ともあれ、見た目はともかく、キツい仕事やると覿面に体壊すんですよ、私って。

 ツンデレholicなnyちゃんから「ツンデレの黄金比」を紹介するよう無言の圧力を受けたので、「ツンデレ派生語まとめ」と一緒に紹介してみる。
 ……。
 「崩え」?

 Seattle Timesによると、Airbus社の超大型機A380の緊急脱出試験が行われ、乗員役20人と乗客役853人が90秒で脱出したとか。この間に一人が足を折り、32人が怪我をした、と。プレスリリースでは「成功」って言ってるから、まあ33人くらい怪我しても成功なんだろう。実際、900人近い人間を90秒で機外へ避難させて怪我人が3%なら御の字……っつーか、そもそも何よその90秒ってのは。単純に計算して1秒に10人機外へ脱出させなきゃならんってのは、どうやったらできるのか想像もできん。
 この873人ってのは全席エコノミーで詰め込むだけ詰め込んだ場合って話だけど、東海道新幹線の定員1,323人に迫る勢いだねぇ……。


2006年4月2日(日曜日)
 というわけで、一日安静にしておりましたが、症状はなかなか改善せず。大量のティッシュペーパーがゴミ箱へ直行し、終いにゃ咳や頭痛まで。悪化してるんじゃないのか、これ。

 3月22日に最高裁判所のWeb Pageがリニューアルして、判例の検索も刷新されたのですが……。
 まあ、判決文がpdfなのは良しとしましょう。以前のようにHTMLベタ表記の方が検索がしやすくて良かったのですが、目くじらを立てるほどじゃない、と思いますから。
 でもですね。
 かつてはリンクされていた図版が全部落ちているのは困るんですけど!
 例えば、昭和58(ワ)4872(写植用の書体の著作権を主張した裁判)の判決文、最後に図版があって、かつてはtiffファイルへのリンクが貼ってあったのですが、何を考えているのか、そのリンクアンカーを画像として埋め込んでくれています。というか、これ、前のシステムでのブラウザ表示結果をAcrobat Printerに出力しただけじゃねーのか?
 で、図版はどこよ。どこへ行ったのよ?
 何を考えてこのような腐ったシステムへ更新してサービスの質を低下させたのか、最高裁の担当者を取調室に呼び出して白熱灯を照射しながら三交替で72時間くらい得々と事情聴取したい気分で一杯です。


2006年4月3日(月曜日)
 洟ずびずび、咳げほごほ、頭痛と目眩に苛まされながらお仕事。今は倒れるわけにはゆかんのだ……。
 水曜日になったら倒れよう。

2006年4月5日(水曜日)
 昨日は家に帰りつくなり寝てしまって、起きたら午前6時。
 ぎゃぁ。

2006年4月5日(水曜日)
 職場で「小熊さん、風邪は大丈夫ですか?」と訊かれて「もう大丈夫ですよ」と答えたら、「鼻声でそんなこと言われても…」と返された。
 ええ、まだ治ってませんっ。
 ちなみに殿には「お前近付くな」と言われましたが、何か。

 ちょこちょことネタとして追いかけていたHAL山に登るというニュースが。
 いきなりブライトホルンじゃなくて、富士山辺りで足馴らししてからの方がいいんじゃないかとか、多少危惧しないでもないですが、強化外骨格で山に登ればニュースとしてのインパクトは大きいだろうなぁ。実用化への弾みも付くだろうし。
 流石日本だけあって、軍用、という声が全くないのも微笑ましかったりして。
 平和が一番。

 昨日、国立国会図書館電子図書館に明治期の書物が6万7千冊ほど追加されて、公開冊数が12万7千冊になったそうな
 専門が近現代史なので、この辺の書物が電子的に公開されるのはとても有り難くて、ついつい時間を忘れて読みふけってしまったりするわけですが(苦笑)、どうもビュワーのユーザインタフェースに疑問が。
 進むボタン「→」、戻るボタンが「←」っつーのは、気持ちは分かるんだけど、明治期の和書なんて殆どが右綴じ左開きの右縦書きなわけですよ。つまり、ページは左方向に送られる。にもかかわらず、次のページを読みたい時には「→」ボタンを押さんといかんわけですな。
 設計者の人はこのインタフェースで実際に文献を読んでみなかったのではなかろうか(笑)。あるいは、気がついた時には全てが手遅れになっていたか。
 ちなみに、最小労力でこの問題を解決するならば、操作ボタンを上ではなく右か左に配置して、次ページボタンを「↓」にしてしまうことですね。

 ナカミを見てると、どうもマイクロフィルム化されていたものをスキャンしたようで、今一つ鮮明さに欠けるところがないでもないのですが、活字化されているものだけに読む分には問題ないですね。目次がテキスト化されているのはポイント高しです。欲を言えば本文のフルテキスト化ですが、それは青空文庫じゃないけど、ボランティアを募ってやるべきでしょうかね。(発生するであろう様々な問題には目を瞑るとして)
 ところで、現時刻(23:50)で文献を見ようとすると、

☆エラー発生☆
ディレクトリ作成不可1;ディスクに十分な空き領域がありません。 ,errNo=112
return error 3 .
PutCacheConfig Eroor . loc 1070
☆ ☆ ☆
という有り難くもなんともないメッセージを頂けるんですが、どうしてくれよう(笑)。

 そういえば、こういう問題になるといつも気になる著作権ですが、多くはどうも今年に入ってから文化庁長官による裁定が下ったようですね。明治中葉というと大体19世紀末なわけですが、その頃に30代と仮定して60歳まで生きたとすると第二次大戦前位には亡くなっているのではないかと推定され、80まで生きたとしても、死後50年はなんとかクリアしていると思えますね。実際には改正前の旧法との関係があるので、これほど単純ではないのですが。
 こうなると、やはり長すぎるよな、著作権の保護期間って。
 個人的には、死後30年、って辺りが妥当なんじゃないかと思っていますが……処理手続きを考えたら、一律公表後30年 or 50年の方が良いのかも。
 今回の公開に先立ち、国会図書館が著作者探しを始めたのが2003年11月です。それでいてかなりの裁定が下っていることを考えると、今後の一層の利用促進を考えれば、著作経済権の保護は公開翌年を起算年に30年もしくは50年という形の方が良いように思います。


2006年4月6日(木曜日)
 AppleのIntel Macintosh上でWindows xpを動かすBoot campですが、どうも見ているとWindowsに限らず、PC-AT用OSが動くようですねぇ……。
 果たして超漢字は動くのか?
 超漢字が動くと、Mac mini辺りは超漢字マシンとして食指が動きますなぁ。
 誰か、人柱はおらぬか?!
 と叫んでいたら、さとみ君が人柱に名乗りを挙げてくれた。ユスターシュ・ド・サン=ピエールのように彼を称えやう。

 エイプリルフールのジョークニュースかと思ったんですが……「漁業資源枯渇で操業時間を1時間繰り上げ」。
 普通に考えれば、漁業資源が枯渇してきているというならば、まずは資源調査を行った上で、水揚げ制限をかけるなり、魚種によっては養殖だの放流だのという方法を採るのが常道だと私は思うわけなんですが、操業時間を延長するってのは一体どういう判断に基づいているんでげしょ?

 4日から、東京大学大学院情報学環で「第一次世界大戦期プロパガンダ・ポスターコレクション」が公開されているんですが……「本デジタル・アーカイブ、および収録された個々の情報(画像、テキストなど)は著作権の対象となっており、著作権法及び国際条約により保護されています。」ってのはなんだろ?
 例えば、米国著作権法では連邦政府の著作物には著作権が認められないハズなので、それを取り込んだ画像に著作権が成立するのかどうか、最初から疑問があったり。
 よしんばポスターが通常の著作物であるとしても、保護期間が終了しているものもある筈。
 国会図書館電子図書館がきちんと一作一作著作権の状態が確認できるのに比べると、非常にルーズだなぁと感じます
 で、ルーズだと何が問題かというと、利用する側として再利用しにくいんですよ。一々問い合わせろってのは、理屈では分かるんだけど、それだけの手間が面倒なんですよ。時間だってかかりますし。こっちが切羽詰まって画像を探している時に、5分以内に判断がつかないんじゃスルーですわな。
 大学はどうも著作権を含め様々な権利関係にルーズな所が前々から見え隠れするんですが、こう言うところにも現れているように見えます。


2006年4月7日(金曜日)
 結局今日まで完調にならずに終わった体調。明日、もっかい医者に行くことにしよう。

 ソメイヨシノが散り始めると思い出すのは、国立科学博物館オープンラボですね(笑)。
 今年は16日か。……それに、なんか隨分時間が短いな。
 科学技術週間にはその他イベントも盛沢山。時間のある学生さんには、是非とも見ておいて欲しいもので一杯です。
 そして来月にはNHK技研の公開、と。
 絶対プライベートで行くぞーっ。


2006年4月8日(土曜日)
 Genesisさんの日記など読みながら、医療事故(?)の裁判は、通常の司法手続きよりも、行政審判のような準司法手続きの方が良いのではなかろうか、などと想像した。無闇に罰することよりも、原因を追究し、再発を防ぐ方が重要であり、またある程度の頻度で過ちが発生しうるということを考えれば、海難審判に近い性格なのではなかろうかと思った。
 もっとも、行政審判は最終審になることはできないので、上級審でも不満が残れば、結果的に裁判所に持ち込まれることになるのだけれども。

 クレヨン社の加藤さんが禁煙日記を公開していた。
 途中、自転車に乗る下りがあるんだけど、加藤さんも昔はサイクリストで磐城まで自転車で帰ったことがあるという剛の者だったハズなんだけど、最近はすっかり自転車ともご無沙汰だったらしい。一度ウチまで自転車で来たことがあったけど、加藤さんの家からウチまで7kmくらい。私だと、20分以内で到着する。
 最近は体鈍ってそうだけど……。
 とはいえ、自転車通勤を復活させるには五反田坂村城は流石に遠い。行けない距離じゃないんだが、辿り着いた後に仕事ができるかといわれると、厳しい距離なんだよねぇ。


2006年4月9日(日曜日)
 nyちゃんから成分解析をやってみるようよう無言の圧力を受けたので、ひっそりやってみる。

小熊の成分解析結果 :

小熊の60%は血で出来ています。
小熊の15%は世の無常さで出来ています。
小熊の12%は利益で出来ています。
小熊の6%は保存料で出来ています。
小熊の4%は知識で出来ています。
小熊の2%は黒インクで出来ています。
小熊の1%は根性で出来ています。
 なるほど。知識は4%か……。無常よのう。

 川口で花見。ソメイヨシノはかなり散っていましたが、枝垂れ桜が結構いい感じでした。やはり桜は何種類も植えて、長く愛でるのが良いですね。
 色んな業種の方と話が出来て、色々面白かったり。


2006年4月10日(月曜日)
 頑張レ!
2006年4月11日(火曜日)
 いや、普通常識だから>行政審判
 航空事故について言えば、航空・鉄道事故調査委員会あたりが、航空事故や鉄道事故における裁決機関としての役割を担っても良いのではないかと思わなくもないのだけれど、実際には難しいだろうね。というのも、特に鉄道は国が自力で技術者・研究者を擁立できないから。鉄道総研はJRグループの研究所だし、JAXAは宇宙が主で実用航空機の研究は弱く、NASAとは航空機研究の規模が全く違う
 この点、海事については大学以下教育機関やら研究機関やら行政機関やら結構充実してますものでして。(学校なら航空もそれなりに充実してるけど)
 医療について行政審判庁を立てられるかってのは、専門家の検討に委ねたいと思いますが、一考に値するのではないかと。

 「100歳数学者の論文掲載、6年かけ仏語で労作っちゅーのは、一体どの辺にツッコめば良いのでしょうか……。
 今年満100歳の彌永先生は、生まれは1906年、元号で言えば明治39年。私の関係する研究フィールドで言えば、満鉄が設立された年だな。文学系だと夏目漱石が「坊っちゃん」を書いた年ということになろうか。
 20歳の年が丁度大正15年/昭和元年(12月25日)。この前年に治安維持法が制定・施行され、大正デモクラシーの雰囲気は退潮していくことになります。しかしそれは民主主義の後退を意味してはおらず、むしろ普通選挙法の施行により、日本は世界でも指折りの民主主義国家だったと言えたりするわけですが、色々問題も抱えていた頃の話。
 恐らく昭和恐慌全盛時に、彌永先生は研究者としての第一歩を踏み出すことになったのではないかと思われます。
 更にどうでもいいことですが、この先生の論文の著作権は、先生の死後50年間保護されます……。


2006年4月12日(水曜日)
 「電車爆破犯の正体は釣り師」なんだそうで。
 手榴弾で魚獲りってのはよく聞く話ですが、露ではダイナマイトですか。
 ちょっと前の日本の場合、ラムネ瓶(もちろんガラス製のアレ)にカーバイドを詰めて水を入れて逆さにしてから水中に放り込んだものだと言いますが、ちなみにラムネ弾と言って過激派も使ったようですので、現代の日本ではやらない方が賢明かと思います。
 悪い大人によって純真な子供の遊びが一つ喪われたという話(あれ?)。
 ……いや、そうじゃなくて。
 つまり、ロシアではカーバイドよりダイナマイトの方が楽に入手できるのである、という話……?
 まてよ、実はロシアにはビー玉の入ったラムネ瓶がないのかも知れない(脱線不知止処)。

 悪戦するも起動すること能わず、の
 残念。
 でもこのことをBTRON Clubで発表して坂村先生の目に留まれば、きっと出家への道は拓けるさ!(違)

 もう一月半も勤め人生活をしているというのに、まだ体が9時5時感覚に慣れてくれない。自由人生活に筋金入ってしまったなぁ。
 血じゃねーのか、という意見は却下。


2006年4月13日(木曜日)
 はくほーもびっくりのニュースを私もネタに。
 最初工作者から「シンガポール武道家一族:空手家探し青森の雪山へとか知らされた時は、ジャパニーズマンガの読み過ぎじゃないのかと反応した私ですが、今日になって件の武術家が見つかったとか報じられていて、もう開いた口が塞がらないというのはこのことか。
 しかし青森で中国北派武術を伝えている日本人のところにシンガポールから押しかけてくるという武界の多国籍具合に驚きますなぁ。まあ、あの世界実は意外とインターナショナルですけど。
 それにしても、胸に七つの傷がある一子相伝の暗殺拳だったりしなくて良かったです。
 ただ一つ気になっているのは、このニュースが英訳されて国際的に紹介された時、日本という国に対するイメージがある種決定的になるのではないかという虞が消えないことです……。
 嗚呼神秘の国ニッポン……。

 桑田が勝ったぞーっ!


2006年4月14日(金曜日)
 明日は首都圏JRが大幅に混乱する予定です。BTRON Clubに西から参加する各位は、充分に留意されますよう。

 昨日のニュースについて、ミツルんが「シンガポールの公用語が何語か知らないのですが」と、暗に「説明しろ」と強要するので、ちょっとだけ。シンガポールが国語政策問題を語る上である種の鬼門であることを知っててこんなことをかくミツルんはとてもイケズだ。
 さて、シンガポールマレー半島の先端に位置する島国で、マレーシアから1965年に分離独立した。その前は英国領だが、元大日本帝国昭南特別市だったこともある。独立の経緯は非常に複雑なのだが、誤解を恐れずに言えば、華僑が多かったシンガポールと、マレー人国家を目指したマレーとは相容れなかった、ということになろうか。国民を構成する民族は、華僑(というか華人・中国系)を筆頭に、マレー系、インド系など。インド系の多くはタミル語を話すタミル人と言うべきかも知れない。しかし実は「シンガポール」という名詞がサンスクリット語だったりする。かように色々複雑な事情を持っている国なのだが、このシンガポールの「国語」はマレー語である。
 最大多数を占めるのは中国系なので、順当に行けば中国語がメインになるのではないか……と思われるかもしれないが、実は中国語は中国語でも、様々な方言集団が時代もバラバラにシンガポールに入ってきているので、単独ではない。一応福建語が主流派と聞くが、絶対ではない。広東語や客家語も通じるし、普通話も通じるとか。これは実はインド系にも言えて、タミル語話者が最大多数だが、他にもベンガル語やシンハリ語などの集団がいたりする。
 この辺は民族対立を統治手段の一つとした英国に問題の源流があったりするわけだが、そんなものを今更追及してもしょうがない。とにかく独立したシンガポールではマレー語が国語にはなったが、それで丸く收まるような状態ではなかった。
 独立に際し初代首相となったリー・クァンユー(李光耀)は、どの民族も全く優遇しなかった等しく英語を押し付けたのである。中等以上の教育は英語、初等教育でも英語、とにかく英語。そして強烈な試験による選拔進学制度。各民族の文化的独自性を否定し、スラムを破壊し、集合住宅を建て、わざわざ民族をシャッフルして住まわせ、民族毎の集団を作らせなかった。独立から勃興期におけるシンガポールでは、民族性を出すことは悪であったわけだ。
 唯一南洋大学がマレー語での高等教育を80年代まで続けていた筈だが、これも政府のお取り潰しにあったと記憶している。
 このような政策によってシンガポールでは基本が英語、プラス自分の家族の言語、というスタイルが定着した。
 勿論問題がなかったわけではなく、急激な英語化によって世代間の断絶が社会問題になるほど進行したし、文化的伝承はあっという間に先細りした。英語にしたところで、“シングリッシュ”と言われるピジン・イングリッシュが横行してしまい、正当英語運動が思い出したように繰り広げられている。
 ただ、それはシンガポールの経済発展の代償なのだ。何事も、ただで手に入るものはないというお話。
 なお、シンガポールには言論の自由と民主主義もない。

 NEC謹製、「アキバ特捜隊 サバレンジャー」ですか……。
 もう、駄目だ……なにかが駄目になっていく……。


2006年4月16日(日曜日)
 まず土曜日の日記から。

 BTRON Clubだった。なんか「T書体の公開はどうなってるんですか?」という質問にセンセが「そのために人を雇った」とか発言していた。きっとどこか違う惑星の話に違いない。
 機能強化された「文字検索/BTRONClub」が会員向けに公開された。
 その後、呑み会にて某先輩の結婚と、Yashiromannくんの坂村研入りと、さとろみくんの初発表祝われる。
 その後、カラオケに行って一応日付前に解散したのだが……うっかり南北線の赤羽行きの最終を逃してしまう。駒込からJRを乗り継いで王子へ。家に帰りついた時には午前1時でした。
 自転車ならこんなことなかったのに……と寒いホームで後悔した。

 で、日曜日は国立科学博物館新宿分館オープンラボへ。年に一度の楽しみ。
 鯨の解剖や発掘人骨を見て癒される
 癒され序に東大研究博物館の「アフリカの骨、縄文の骨—遥かラミダスを望む」の最終日だったと思って出かける。……が、行ってみたら会期が延長されていた(苦笑)。
 ここも人骨が沢山あって癒された。

 家に帰りつくと流石に疲れて、一眠りした……。


2006年4月17日(月曜日)
 Genesisさんの非常識宣言
 嘆かわしいことだ。

 午後も進んでくると、目がチカチカしてくるし、頭痛が酷い。職場に氷嚢を持ち込んで冷やしていたりするんですが、みっともない姿なんだよな。サボってるみたいだし。
 若くなくなって来ているなぁと思ったりするわけだが、せめて失明したりしないように気をつけないと。
 漢字にまつわる仕事をする度に視力が落ちて眼鏡の度が上がってレンズの値段が上がって困るんですけど。普段身に付けているものの中で、実は眼鏡が一番高価なんだよね。これ以上値段が上がると、おいそれとかけてもいられなくなるなっ。
 ……最近、マジで手術した方がいいのかもしれんとか思ってたりしますが。

 朝、ひまわり6号に異常の
 2月21日に射上げられていたMTSAT-2はまだ観測バックアップ体制に入っておらず、観測に穴が開くことになりました。季節が、気象が比較的安定している時期で良かったといえば良かったというところですが、それでも今日は小雨がぱらついたりしていましたので、天候デリバティブ市場に影響があったんじゃないかと思ったり思わなかったり。
 それはともあれ、やはり新型は色々あるね。MTSAT-2もトラブルは出るだろうなぁ。できれば1号の寿命を残してMTSAT-2に交替させ、MTSAT-3を用意するなどの、矢継ぎ早の技を期待したい所です。


2006年4月18日(火曜日)
 余りにも救いようのない話に心がやさぐれた僕は、職場の近くのラーメン屋“山頭火”で醤油ラーメンを一杯頼んだ。

 山頭火といえば有名な自由律俳句の俳人・種田山頭火が思い浮かびますが、先日そのラーメン屋の前を通った時、某πちゃんは山頭火を知らなかった。それどころか「はいじん」という音を聞いて「どっちの“はいじん”?」と訊き返す始末だった。
 しかし考えてみると、種田山頭火は酒で身を持ち崩して家業を潰し、妻子を捨てて托鉢僧に身を窶して全国を放浪、周囲の俳人に迷惑をかけまくって最後はぽっくり逝ってしまうというロクデナシ全開の人生を歩んだわけで、あながちもう一つの“はいじん”の方も当てはまらないでもない。
 個人的には、彼の俳句には、人間として大切なものが一本すぽっと拔けている、底拔け感があると思ったりする。

空へ若竹のなやみなし
種田山頭火
 なお、同じ自由律俳句であれば、寂寞たる孤独感に満ち満ちた、尾崎放哉の方が好みだ。
せきをしてもひとり
尾崎放哉
 どうでもいいことなのかもしれないが、尾崎放哉も酒で身を持ち崩したクチで、自由律俳句の二大巨頭は二人とも酒で身を持ち崩して僧門を叩くも悟りも開けず流浪の果てに句作を続けた共通点を持つ。
 こう書くと、なんとなく自由律俳句というものに対する偏見を抱いてしまいそうではある。

2006年4月19日(水曜日)
 最近せっせと自宅から職場へコードブックを運んでいますが、いずれ持ち帰る日のことを考えると……宅急便を使おう。
 職場の資料を自宅に持ち出せば問題だが、自宅の資料を職場に持ち込むのはどうなんだろう。
 まあ、職場より資料が充実している自宅というのがそもそも何かの間違いだと言われればそこまでなんだが。

 なんかはくほー捨て身のネタ続けている。なにもそこまでせんでも良かろうに……と思うが、彼のネタに対する情熱は高く評価しておこう。全く見習う気はないが。
 それはともかく、私は革靴を履かない。履けないといった方が正しい。靴と足の両方があっという間に破壊される。書いてから相変わらず、DUNLOPのスニーカーを愛用している。踵は真っ直削れていくし、靴底は足の指の付け根の辺りが一番減っていく。蹴り足が強く、爪先が常に進行方向を向いているからだと思うのだが、とにかくかなり丈夫に作ってないと、あっさり靴が壊れる。
 そんなわけで、何を言われようと、スーツを着ていた時でも、スニーカーで通している。
 登山靴は持ってるけどな。

 気がつけば、何やらまた韓国が過剰反応しているようですねぇ。まあ、日本側が挑発している所もあるのですが。
 戦争はしたくないと双方思っているでしょうが、チキンレースみたいなもんですんで、引き際をどちらかが誤ったらアウトですなー。
 竹島問題について言えば、日本側は以前から国際司法裁判所でケリつけようぜぇとか言ってて、この問題がこじれにこじれて、国際的注目を浴びれば浴びるほど、日本としては提訴しているのに韓国が応諾していないんだということを見せ付けられるので、損はないんですよねぇ。
 昨日のことですが、エルサルバドルホンジュラスが国際司法裁判所の裁定に従って国境線を確定させました。やはり戦争よりも、双方合意の上で話し合いで物事を解決したいものだと思いますね。
 で、相手を話し合いのテーブルに付かせるためにかような挑発が繰り返されている、と……。


2006年4月20日(木曜日)
 画伯の今日のネタは「すなおになれば」第2話に違いない。

 南北線をひたすら南下する毎朝なのですが、南北線には、白金高輪駅止まりの便と東急目黒線直通の便があって、白金高輪止まりの場合は、同駅で合流する三田線側の車両に接続するのが常です。
 ……が、電車が遅れると、三田線の車両は南北線を待たずに出発してしまうので、結果なにが起こるかというと……。

 白金高輪駅で待ちぼうけ。

 そして次に来た南北線に乗ることになる。つまり、一本遅れたのと一緒。すげームカツく。
 満員電車なんか嫌いだーっ。

 昨日の件ですが、国際機関(国際司法裁判所国際海洋法裁判所)への提訴が必ずしも日本に有利というわけではないことは留意すべきではないかと思います。竹島領有問題にしても、韓国の実効支配が認められる可能性がないわけではありません。
 他にも日本には沖ノ鳥島というアキレス腱もあります。あんなの、常識的に考えたら岩礁だろ。いや、勿論オフィシャルにはあれは島だということになってんだけど。
 ともあれ、国際司法には内国司法と違って強制力というものがないので、両国が裁定を受け容れることを合意の上でないと審理が無駄になる可能性があるわけです。それならいっそ実力で……というのも選択肢の一つではありますな。最低最悪の選択ですけど。
 なんせ、日本に有利に終わって欲しいものです。


2006年4月21日(金曜日)
 やはりここは「ゴゴゴゴ……」とか擬音を背負って「お前は次に『すなおになれば』第2話をネタにする…!」とかキメないと駄目なシチュエェションだったんでしょうか?>画伯

 PC用Blu-ray Discドライブの発表がありましたが、小売り価格が10万円超ってのは凄いな。CPUを除けば、最近そんな値段の周辺機器ってなかったような……。ああ、ページプリンタならそのくらいするものもあるか。
 やはり高価格商品でかつ訴求力があるものは売る側にとっては魅力的ですよね。

 外環道の未着工部分が、高架から大深度地下に変更になるらしい。
 ということは、シールドマシンだな!
 完成間際の見学会を今から楽しみにしていよう。


2006年4月22日(土曜日)
 別にはくほー氏のblogとかにはtrackback spamは届いていないようだから、画伯固有の問題であろうと思われる。>TBスパム襲来絵詞

 最近すっかり自転車とご無沙汰で、気がつけば2週間振りの乗車。駄目駄目だ。
 朝の満員電車に袋詰めの自転車を押し込んで、帰りだけでも……というのも中々魅力的な案ではあるのですが、流石に周囲の人に迷惑だろうかと。
 でもそのうち耐えられなくなってやるかもな。

 未読書の山も問題だが、既読書の山も問題だ。慢性的な配架スペースの不足に加えて、会社勤めでまとまった時間が取れないのも問題。
 ゴールデンウィークに時間が取れるといいなぁ。

 韓国との一件は、とりあえず妥結。でもなんとなく第2幕がありそうな予感。
 日本と韓国の報道で微妙に内容に食い違いがある。韓国側が今回の妥結内容をきちんと国内に向けて説明するかどうかが、一つのポイントじゃなかろうか。
 しかしあの国の外交通商部って大変ね。大統領がアレだと手足になって働く人が大変そうだわ。


2006年4月23日(日曜日)
 画伯の召集による2006年度第1回の杉勇クラブに参加。蔵元を迎えつつ、主に今度結婚する某先輩をネタに盛り上がったり、某人外のヘッドハンティングが着々と侵攻していたり。
 普段からあまり酒は呑まないので、杉勇は味わう程度で。あとはとにかく食べる。之吟の店主が作る料理を片っ端から平らげていく。旨いものを喰って旨い酒を呑んで楽しい一時を過ごす。

2006年4月24日(月曜日)
 なんだか隨分な混乱が首都圏JRに巻き起こっていたそうで。
 帰る頃には復旧してたからいいけど、よく良く考えると、JR拔きで乗り継いで帰るのは難しいんだな、うちって。

 リアル少林サッカー
 流石中国。こちらの想像を超える清々しさです。ネタだと思いたい所ですが、真実でも構わないような気がしてなりません。

 大相撲芝田山部屋の大石川(西序二段124枚目)が改名して、四股名を大魔王としたそうな……。


2006年4月25日(火曜日)
 先日の竹島問題を受けて、韓国の大統領が一歩も退かないと特別談話を発表したそうな。
 個人的には「お気の済むまでご自由に」と言った所です。外交的圧力ってのは何らかの実力(経済力でも軍事力でもはたまたそれ以外の何かでも)がなけりゃただの言葉遊びです。妥協ができないだけの外交であれば、行き着く所は戦争でしょうよ。
 そんなに妥協が嫌なら、先日の時に軍事的衝突まで事態を進行させりゃ良かったんですよ。それなら色々後腐れもなかったのに。
 妥結内容を正確に発表もしないでそういう威勢のいいことばかり吹聴していると、碌でもないことになくと思うんだがね……。

 憲法上はそのお国の領土ということになっているらしい半島の北半分の方ですが、「平壌市民への食糧配給、来月から中断…韓国で報道とかなんとか。あの国の中でも平壌はショウウィンドウシティーということで特別扱いされている筈なんだけど、その平壌ですら食料配給が滞るようでは、他の地域は推して知るべしでしょうな。

 JR山手線が全線不通などに陥った場合に備えて、最寄りの南北線の駅までの徒歩経路を確認しておこうと思った。目黒まで歩くか、白金台まで足を伸ばすかだなー。


2006年4月26日(水曜日)
 仕事から帰ってきてから自転車で走る。何やってんだか……(苦笑)。

 お、超漢字R4.30Dか。
 Dual CoreマシンにDual DisplayでVM Ware Playerで超漢字ってのが「正しい」使い方ってことになるんだろーか……。

 その昔、「芸術は美しいものを好ましく、壮大なものを崇高に描く使命を有し、その際、真実に忠実な模写を心がけるべきだ」と言って前衛芸術を否定し、国家のための芸術を推し進め、反体制的な芸術を取り締まった国があったのですが、最近隣の国でも似たようなことが起きているそうで。
 貧すれば窮す、などと言いますが、心の余裕だけは失って欲しくないものです。


2006年4月27日(木曜日)
 そう言えばサッカーの起源は中国とか叫んでいた記憶もあったりするところですが、こんどは『ゴルフは中国起源? 12世紀「捶丸」原型説を発表だそうな。
 や、もう、好きにしたらええがな。
 しかしこういう言動を見ていると、中国と韓国って根本的な所で同根なんだなぁと思いますね。サッカーやゴルフを我が国が起源と叫ぶ中国と、剣道や柔道を我が国が起源と叫ぶ韓国ではスケールが全然違うけど。その辺がやはり両国の越えられない差という奴なのでしょうか。

 ディストピア小説の旗手・夏見正隆のデビュー作朝日ソノラマから再刊されたりしたわけですが、新装版の後書きで日本を『アメリカ組の組長の愛人』、韓国を『組員』と表現していて、言い得て妙だなぁと大笑い。アメリカ組が抗争に入っても、愛人である日本は基本的に隠れていれば良いが、ヒラの構成員である韓国はヤッパ持ってカチ込みに行かねばならぬ、と。
 これほど見事な説明も昨今見たことがない。
 流石夏見正隆だ。

 ところでこの「レヴァイアサン戦記」だが、徳間版を読んだ当時笑いが止まらなかったものだが、21世紀版はイマイチ笑いが薄かった。作品の問題というよりも、読む側の世間が変わってしまったためだ。
 この作品の主人公は山多田大三という東日本共和国を支配する平等党の独裁者で、新潟に宮殿を立ててハーレムを作り、逆らう奴は皆殺しという素敵こいているオッサンなわけですが、1994年当時はまだソビエトも崩壊したばかりで北の某国の内情もあまり知らされておらず、厳寒の越後の冬に、宮殿前に国民を参集させ、凍える中銃を突きつけただただバンザイをさせる“バンザイ国民”などのネタに大笑いしたものですが、今やその程度では笑えなくなってしまったのは良いことなのか悪いことなのか。
 夏見正隆にはより激しいネタで「僕はイーグル」の続きを書いて欲しい。

 WL-16WL16-RIIに続いて、今年はWL16-RIIIとなったそうで。
 いいなー。乗ってみたいなー。


2006年4月28日(金曜日)
 あらりあさん経由、「政府、ウィニー対策ソフトを開発へ 実用化は不透明の話。
 記事中にある内閣官房情報セキュリティーセンターが実際にどの程度の開発人員を抱えているのか寡聞にして知らないのですが、阿呆が音頭とってると部下が苦労するって話の典型だろうねぇ。
 VMの開発って、ある意味OSの開発よりも難しいところがあると思うけどー。
 なんせVMの上でOSを正常に走らせないといけないわけですからして。
 ホストOSが必要なVMだったら、今更政府が音頭とって開発する意義は薄いでしょうし、ウィルス対策としても疑問ですから、仮想マシンモニターを目指すんでしょう。でもこれの開発というのは大変ですわな……。
 もしかしたら名目はウィルス対策で、実態としてはハードウェア仮想化技術の国内育成が目的なのかもしれないけれど、ちょっと穿ち過ぎか……。

 なんかついでに「「セキュア・ジャパン2006」(案)に関する意見の募集」とかやってるから、暇見て読んどこうっと。


2006年4月29日(土曜日)
 厄日だった。
 映画を観に行こうと思って映画館に着いたら、今日から上映時間が変わってて、時間が全然合わなくなってた。
 仕方ないので神保町へ行こうとしたら電車を乗り過ごす。
 戻って神保町に着いたら土曜じゃなくて祝日だったので殆どのお店が閉っていた。
 新刊書店で見つけた本を買ってあったかどうか自信が無くてとりあえずスルーしたら、結局買ってなかった。
 帰り乗換え駅を乗り過ごし、終いにゃ最寄り駅も乗り過ごす。
 出かける前に天気予報を見て雨が降ることが分かっていたのに、傘を持っていき忘れて最後に雨に降られた。

 もしかして体調悪いんじゃないか、俺?

 と思って家に帰って布団に入ったら、そのまま寝入ってしまった。本当になんか体調悪かったようだ。

 というわけで、予定していたことは何もできなかった。

 くしゃみをしたら飛び出してきた、とかいうネタかと思った。>一個足りない


2006年4月30日(日曜日)
 実に素晴らしいサイクリング日和。
 33kmばかり走って体鈍ってるのを痛感……。

 東大研究博物館の現在の展示「アフリカの骨、縄文の骨—遥かラミダスを望む」の展示図録が東大のコミュニケーションセンターで売られているのですが、平日18:30までなんですよね。これまで、何度かチャレンジしているのですが、開店時間中に辿り着けない……。
 しかし、今日になってふと思い付いて、なんだYashiromannくんに買ってきてもらって、坂村城で受け渡せばいいんじゃないか、と。
 というわけで、暇な時にでもよろしく〜〜。
(なぜか販売図録の一覧には載っていないので、直に行くしか買い付ける方法がないという)

 そういえばユビ研のtop pageの画像の中に、意味不明な「?」が散見されるわけだが、きっと私には理解できない深遠なる理由が存在するのであろう、きっとするに違いないと思ってるので報告しないで放置してゐる。
 ……と、ここに書いておけばいずれそのうち誰かから御注進が行くのではないかと思われ。

 「日本に戦争の危険、過去最高45%…内閣府世論調査ですか。大元の結果を見ようと内閣府のページに行ってみたんですが、掲載されていないようです。
 何度も書くけど、この手の調査は設問や調査方法などを見ないと結果を論評できないのですが、とりあえず記事を見てだけの「感想」を言えば、そんなもんじゃない?と。普通の国なら論ずるに当たらないような内容だという点を除けば(苦笑)。
 EUのような歴史上を見ても特異な状況を除けば、周辺国と万事仲良くという状態を作り出すのは難しく、大抵は友好関係の中に緊張を孕むものです。ましてやその周辺国が外交的に理解できない発言を繰り返していたり強硬姿勢を崩さなかったりしていると、事態は勝手にエスカレートしていきますなぁ。平和は両者が望まないと結べないけど、戦争は当事者の一方が望むだけで実現するという点で、実は戦争の方が遙かに平和より簡単な状態なんですがね。
 だからといって中韓両国の言い分を丸呑みするわけにもいかんしね。最悪の事態は覚悟しなければならない状況に、着々と向かっているように見える。好むと好まざるとに関らず。
 ですから、このような結果になるのではないか、と。ちゃんとした報告読んだら、また見解が変わるかも知れんけど、とりあえずの感想。

 で、その緊張感系の火種になっているらしい靖国神社の問題で、中国側から珍妙な発言が。
 先月も似たような記事が配信されてたけど、国の指導者だって一国民なわけで、じゃあ例えば閣僚の父なり祖父なりが靖国神社に祀られてたら参拝はOKなわけ?とか思いますな。
 区別すればするほど、訳の分からない主張の非論理性が際立つだけなんじゃないかと。
 アホらしいのでいい加減やめりゃいいのに。なんの外交的利得もない主張を繰り返すのは具の骨頂だろう。それとも、なんかの中毒症状か?
 以前も書いたけど、A級戦犯だろうがBC級戦犯だろうが、裁判を受けて刑を執行された以上は、罪は贖ったと考えるのが近代法の原則でしょ、と。

 大学時代の友人のblogに、ジェンダーフリーのエントリがあって、私自身はジェンダーフリーについて何か言及できるほどの知識も意見もないのですが、中にバリアフリーが引いてあったので、ちょっと苦言を。

よく使われる、「バリアフリー」という言葉は、
たとえば身体の機能が他のおおぜいの人と異なる、
少数派の人にとって、身体の機能に伴う社会的な障壁を取り除く、
という意味がある、と思います。
 このような理解では、現在のバリアフリーは説明できません。
 バリアフリーは、むしろ、「普通の人、多くの人のため」のものです。
 例えば段差のない床は、車椅子や義足の方々だけではなく、足の上がらなくなった老人や、体が相対的に小さい幼児、身重の妊婦などにとっても充分に利便性が高いものです。健常な若者だけにとって問題のない社会ではなく、多くの人にとってより暮らしやすい社会を作る方策の一つとして、現在のバリアフリーは規定されます。
 余談ですが、TRONではコンピュータ分野においてイネーブルウェアと称して隨分前から研究してたりします。
 ともあれ、ほんのちょっと視座を広げ、広く薄く負担することによって、より多くの人にとって暮らしやすい社会を構築できると説明できることが、バリアフリーを推進する力となっています。
 その点、ジェンダーフリーはまだまだ説明が不足なんじゃないかな、と思います。