哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」

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西紀2024年11月分

Caution!

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守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。


2024年11月1日(金曜日)

自宅に拳銃と発射用の火薬を所持していた疑い 46歳リサイクル業の男を逮捕 「モデルガンだと思っていた」容疑を否認」なんてニュースがあって、最初はふーんと思ってたんですが、銃の映像を見てぶったまげた。

ボーチャードピストルじゃないか!

しかも別報によれば箱には1898年 ベルリン製との記述があるとか。見たところ、銃本体に加えて付属品類も完全に揃っているように見えます。

本物だとしたら、お宝どころの騷ぎじゃない。美術工芸品の類で、博物館で保管しなきゃいけないレベルの代物。間違ってもスクラップになどしてはいけない。あらゆる博物関連法規を総動員してでも救出しなきゃいけない。

ああ、こんな時に政治が空転しているとは……。


2024年11月2日(土曜日)

8月に中国軍機が日本の領空を侵犯した一件で、「領空侵犯は「妨害が原因」 中国、自衛隊に責任転嫁」とかいう記事が今頃。中国の外交部、機能してないな。

次の首脳会談で糾弾しないといけないんだけど、石破には無理なんじゃないかなぁ。

はあ、選挙大敗の責任を取ってさっさと辞めてくれてれば良かったのに。


2024年11月3日(日曜日)

トヨタが時速300キロの「空飛ぶモビリティ」日本で初飛行!」とかで、トヨタが出資するJoby AviationJoby S4が日本でデモ飛行したと。

この手のeVTOLを否定するわけではないのですが、ニッチ(生息域)は相当限られるんじゃないですかねぇ……。

実用的な距離を飛ぼうと思ったら今のようにバッテリでは無理があるでしょうし、かといってガスタービン発電機など積もうものなら、あっという間にAW609のようなティルトロータ機との競争に巻き込まれてしまいます。

現状の技術水準ではかなり難しいバランスになるので、未来のための研究開発と割り切って推進するのは構わないのですが、これが直ぐに実用になるとは思わない方が良いと思うのですが……どうにも世の中では「空飛ぶクルマ」がブームなようで、頭の痛いところです。いやまぁ、そうやって盛り上げて研究開発費を引き出しているんだ、という事情は分かるんですが、一時の電気自動車みたいなことになりはしないか心配です。


2024年11月4日(月曜日)

H3 F4が上がっていきました。1号機の失敗から3連続での成功。H3-22S構成はもう大丈夫じゃないですかね。

あとは低価格化の鍵になるH3-30S構成。これが成功しなくちゃ目標とした低価格化が実現できないものですから、来年度の30Sの試験がまた一つの正念場でしょう。

その前にHTV-Xの射上げもあるんですが、こいつはまあSRB-3が4本になるだけだから、なんとかなると思いたい。

それにしても半年に1発と日本のロケットとしては中々のペースですが、SpaceXを見ちゃうとねぇ……。

やはり“次”のロケット開発を始めないと駄目ですな。


2024年11月5日(火曜日)

近年問題になっていたクレジットカード決済停止によるマンガ・アニメへの弾圧が、「マンガ図書館Zが11月26日にサービス停止へ」とJコミックテラスにまで及んできて話題に。

マンガ図書館Zには、そこにしかない絶版書籍が多く收録されていて、これが失われることの文化的意義は計り知れないのですが、決済代行会社は一体何が不満なんですかね。

個人的には笹本祐一のスターダスト・シティがあそこにしかないのが辛い。


2024年11月6日(水曜日)

米大統領選、トランプアゲインとなる様相。それどころか、上下両院で共和党が多数を占める“トリプルレッド”が窺われる状況。今後4年間(少なくとも中間選挙までの2年間)はトランプが好き勝手やれる下地ができてしまいそうで、国際社会は大混乱になるだろうなぁ……。

ウクライナは敗北が現実の問題として浮上してくるし、パレスチナはガザが更地になる可能性が出てくる。中国は台湾侵攻を“取引”できると考えるだろうし、欧州は「米国拔き」の安全保障を希求するでしょう。

当然日本も他人事じゃなくて、ロシアがこれで“勝利”を得れば、戦後国際秩序の終焉、侵略が利益となる時代の再来という無茶苦茶な状況に憲法9条を抱えたまま対峙しないといけなくなります。

直近の日本の最大の問題点は、石破総理にはトランプとの友好的な関係を関係を築くことが期待できないことでしょう。この点、安倍元総理が暗殺されてしまったことが残念でなりません。

また、トランプが再選の暁に導入すると言われている「スケジュールFについては、これが実施された場合、米連邦政府の職員からテクノクラートが実質的に排除されることが危惧されます。つまり、政策の立案から実行に至るまで、科学性よりも政治性が優先される、まるでかつて存在したどこかの国のような様相になることがあり得るわけです。

言うまでもありませんが、大統領の“政治的決断”が科学的に正しくなかった場合、これを掣肘する機能が官僚機構から失われるのですから、とんでもない被害を発生させるでしょう。

このような混迷の時代に、日本の舵取りを誰に任せるべきか、どちらへ進むべきなのか、大変困難な判断が遠からず強いられることになるのではないかと思います。


2024年11月7日(木曜日)

立冬になったかと思いきや、いきなりの寒波。

慌てて冬物を引っ張り出したりして。

というか、春秋ものの出番が殆どない年がここ数年続いているなぁ。


2024年11月8日(金曜日)

テレビ朝日から「マスター障害 原因と再発防止策について」という報道発表が出ていて、本当にシングルイベントアップセットによるソフトエラーだったのかいな、という驚きというかなんといか。

人工衛星とか宇宙機ならともかく、地上においてある設備でねぇ……。

いやまあ、半導体の微細化の進行によって、地上でも宇宙線や放射線の影響が無視できなくなってきているという話は聞いていましたし、あれこれ研究が進んでいることも承知しているのですが、確率を考えると大規模障害に繫がる可能性は相当低いんですがね。テレビ朝日は運が良かったのか悪かったのか。

それにしても、第三者機関も「中性子線の衝突によるメモリーエラーが原因」という設備会社が出した見解に賛同しているようなので、相応に充分な根拠があったものと思われるのですが、どのような証拠があればこの原因で同意できるのかというあたりには興味があります。


2024年11月9日(土曜日)

次期戦闘機開発にゴーサイン 英政府、計画維持を決定―報道」とのことで、GCAPはとりあえず続行ということに。

嬉しさも半分くらいなり、って感じかな。

英国が脱退したらもっと自由に作れるのに……という部分はあるんですよね。尤もその場合リスクは上昇してしまうわけですが。

何分日本には時間がない。次期米大統領は台湾問題を不安定化させるが強く、誤ったメッセージを発信し、中国側が好機と捉える可能性が高くなります。

米国と米軍が恃みにならないなら、自力でなんとかするしかなく、日本には残された時間を無駄にする余地がない。もし英国が躊躇するならば日本は独断専行しなければならないところでした。

選択肢がないというのは辛いやね。


2024年11月10日(日曜日)

海自の掃海艇「うくしま」で火災が発生し、機関員一人が不明とか

うくしまはすがしま型掃海艇6番艇で、FRP艇体になる前の木造艇ですね。こりゃ火事になると手が付けられないかも……。

不明の乗員の安否が気遣われるところです。


2024年11月11日(月曜日)

気象庁によると、静止軌道上のひまわり9号で障害が発生し、画像が乱れていたそうですが、14時間後に復旧したとのことで、一安心。

しかし、こういう時のための2機体制(軌道上バックアップ)なんでは……?

報道によると念のためバックアップ機として軌道に残っている「ひまわり8号」の立ち上げ作業も進めるということで、即時交代できる体制ではない、ということなんでしょうけども……。

ひまわり8号9号もそろそろ運用寿命が見え始めてきているので、次の「ひまわり10号」の準備が進行中ではありますが、そのバックアップになる11号はまだ影も形もないんですよね……困ったもんだ。


2024年11月12日(火曜日)

次の米国大統領がイスラエル全肯定のトランプに決まったからか、イスラエルが「イスラエル、ベイルート南郊空爆 国防相「目標達成まで停戦ない」」と意気軒昂なご様子ですね。

あと数ヶ月待てば自分たちが圧倒的に有利になると分かっているのですから、バイデンの停戦案など飮むわけないですわな。

ただ、どんなに米国が支援してくれると言えども、エンドステートが定まっていない軍事作戦が永遠に続けられるわけもなく、どこかで手仕舞いにしなければならないのですが、米国がイスラエルに全面的に肩入れするとなると、米国が停戦を主導することはできなくなります。

国連が空転し、米国もロシアも駄目となると一体どんな終わり方ができるのか、全く予想ができないんですよねぇ。


2024年11月13日(水曜日)

中国で開催中の珠海航空ショーで、新型戦鬪機殲-35がお披露目されたそうな

これまでもチラチラと情報は出ていたFC-31と言われていたものが、制式にJ-35となった模様。

まあなんですね、外形はF-35によく似ているわけですが、社会主義国家では米国や西側が開発した軍用機によく似た機体が遅れて登場することはよくあること(例:B-1Tu-160など)でして、これもきっと類例なのでしょう。間違ってもスパイ行為の結果ではないと中国は強く主張すると思われます。

とはいえ、どれほどガワをF-35に似せても、F-35の性能までは真似することは難しいと思われるわけですが、その辺がどこまで迫れているのかは気にならなくもないところです。名前まで似せてきているので、相応の性能があると主張しているのかも知れませんが……。

コピーにしろなんにしろ、前作の殲-20と比べてみると、航空機としてもステルス性にしても進歩していることは窺えるところなので、模倣であれ何であれ、技術の蓄積は間違いなく進んでいるのでしょう。


2024年11月14日(木曜日)

2021年12月一審判決が出た砂川猟銃裁判ですが、先月18日に控訴審の判決が出て、なんと逆転判決だったのですよね。

日記に書くのは判決文を読んでから……と思っていたのですが、なかなか判例がサイトに掲載されないうちに敗訴した原告が上告、更に本日になって北海道猟友会がヒグマ駆除を拒否する挙に打って出るやも、という騒動に。

まあなんというか、なるべくしてなったというか……。

ヒグマ駆除という危険の矢面に民間人を立たせておきながら、官も警察も責任を取らずに寧ろ銃刀法を振りかざして免許を取り上げるというのであれば、そりゃ猟友会も協力しなくなりますわな。

最高裁が賢明な判断をしてくれれば良いのですが。


2024年11月15日(金曜日)

トランプ次期大統領が、反ワクチン陰謀論者として有名なロバート・ケネディJr保健福祉長官に任命するんだそうな

既に次期政権では地球温暖化を否定する次期大統領様に楯突くNOAAの解体が噂されるところですが、こりゃCDCFDAも酷いことになりそうですね。

どうもこの世界には科学イデオロギーの一種だと思っている人たちがいて、権力によってコントロールできると考えているようなんですよね。

ところが科学というのは主観から出発して可能な限り客観に近づいた体系で、究極的には人間が存在しなくても成立する点でイデオロギーとは一線を画します。政治で決議しようとも円周率が変わったりはしません。

ともあれ、権力があれば科学すらも捻じ曲げられると信じる人間が増え、最終的に権力者の座に送り込むようになったというのは、悲観すべきことなんでしょうね。米国に限ったことではありませんが。


2024年11月16日(土曜日)

海自が大型無人航空機シーガーディアン導入 2028年度に初号機、洋上監視能力強化へ」とかで、海保に続いて海自もシーガーディアンを導入する運びに。導入機数も23機とかで、海保の5機を加えると、かなりの大口ユーザということになりますね。

海保では、シーガーディアンの操縦はGA-ASIに委託してますが、海自ではどうするのか、興味のあるところです。

無人偵察機というと空自がRQ-4Bを導入しましたが、たった3機なんですよね。用途が違うので単純比較できるものではないのですが、トライトンではなくシーガーディアンを選ぶあたり、海自は買い物上手という感じがしますね。


2024年11月17日(日曜日)

トランプ次期大統領の顧問団の面子が続々と発表されている中、「トランプ氏、次期エネルギー長官にライト氏 気候危機を否定」ということで、こりゃ気候変動枠組条約は実質的に崩壊ですな。

まあFEMAもNOAAもどうなるか分からんらしいので、米国は国民個々人が頑張って気象災害から自衛するしかないんじゃないですかねぇ。

どうにもV8を称える未来しか見えてきませんけども。


2024年11月18日(月曜日)


2024年11月19日(火曜日)

ソニー、KADOKAWA買収へ協議=関係筋」だそうで、KADOKAWAの業績が悪かったとは聞いてないけどもなぁ。

どういう背景があるのか、これから報道されるとは思うけれども、ソニーが相手だと角川の良さが失われるかも知れないなぁとか思う反面、外資よりはマシだろうかとか。

そう言えばその昔ソニー・マガジンズという出版社があって、ラノベを出してたことがあるんだよねぇ。あれ、どうなったんだっけ?


2024年11月20日(火曜日)

16日にJR函館線で起きたJR貨物の脱線事故。最近JR貨物が関わる事故が多かったのでJR貨物の方の問題かと思ってたら、JR北海道から線路側の問題だったらしいとの発表があった。

そんなこともあるんや……というかですね、超音波エコーで異常が検知されていたけど、目視点検は頭部しかしてませんでしたということだったらしく、点検手順不備ですかね。

JR北海道も保線絡みでは色々あったからなぁ……。

というか、JR北海道とJR四国については、上下分離にして下は全部JRTTが持つとかでもしないと続かないと思うんですけどねェ……。

バルト海で海底ケーブル切らる」との報があり、すわロシアの工作か!?と沸き立っていたのですが、なんか中国船籍の船がデンマーク海軍に追跡され、臨検されている模様。

Visegrád 24なのでアレですが、同件を報じる記事中に「Denmark exercised the right under Art. X of the Submarine Cables Convention.」とあって、海底ケーブル条約ってどんな条約かいな?と思って調べてみたところ、どうやら日本での公式な条約名は海底電信線保護萬國聯合條約(1885(明治18)年)で、この第十條に照らして法執行を行ったということのようです。

海底電信線保護萬國聯合條約 第十條
海底電信線保護萬國聯合條約 第十條

なお、上記条約に伴う国内法における罰則は「海底電信線保護万国連合条約罰則」に定められているようです。

こんな法律もあるんですなぁ……。


2024年11月21日(水曜日)

ロシアがICBM(もしくはIRBM)をウクライナに撃ち込んだ、との

弾頭は通常弾頭。

核抑止の一環でしょうな。

ロシアとしては足元を見られないためにも、核兵器を使えないのではない、使わないのだ!ということを見せつける必要があるのでしょう。

ただ……既に手遅れという感はありますが。この程度の脅しで支援を手控えるには、ロシアに対して譲歩しても意味がないと、NATO各国は覚悟が決まってしまっているように思えます。

核を使うか敗北するかをロシアが選択する日が来ないことを祈ります。