2024年3月1日(金曜日)
「NHKのネット配信「必須業務」へ 利用者はテレビなくても契約対象──放送法改正案」ということなんですが、個人的にはもっとドラスティックな改善を求めたかった。
歴史的経緯から「放送」が主軸になってしまっているのは仕方ないのですが、映像音声を用いたコンテンツを制作し、様々な経路を通じて遍く国民が視聴可能な状態にすることを使命とするように変えてしまえば良いのにと思います。「放送」は目的ではなく手段である、と割り切る方向ですね。
もっと言えば国民の情報空間の豊かさと健全さを保つことを任務としたいところではあるのですが、その前の第一歩として、コンテンツ制作が主で放送が従、という形になって欲しかったところ。
あと難視聴対策などで民放から相乗りの打診があったら受けなければならないとなるようですが、これも将来的には上下分離式的に、NHKが放送設備を持って二種放送事業者が番組を制作する、みたいな方式が求められるのではないかと思います。AM、FM放送なんかはそうしないと維持できないと思うんですよね。
言いたいことは山ほどあるんですが、今後ともNHKは日本の放送界の重要なキープレイヤーとして踏ん張って貰いたいものです。(民放の体たらくを見ると特に)
2024年3月2日(土曜日)
スポーツニュースを観ていたら、ジャイアンツが見慣れない球場で見慣れないユニフォームのチームと対戦していた。
詳報を探してみると、なにやら台湾プロ野球の中信ブラザーズと親善試合をやってたんだそうな。そんで球場は、昨年末に完成した台北ドームだった。通りで見慣れない球場だと思った。
台湾の気象条件を考えればもっと早くにドーム球場ができていても良かった気がしますが、野球の経済規模が小さくで難しかったんだろうなぁ。なんせ出来上がった台北ドームも、フランチャイズ球団が決まってないようだし……。
ドーム球場といえば実は韓国も数年前に高尺スカイドームなんてのを作ってるんですが、こちらの方はなんというか、いろいろな問題が指摘されている球場で、なにやら新ドーム球場を作るとかいう話が進行しています。
本場米国では、近年はむしろトラディショナルな露天で天然芝な球場を作る傾向ですが、日本や台湾のように気象条件が厳しい地域では、ドーム球場はある程度仕方ないのではないかと思います。
むしろ甲子園球場こそドームにして空調を利かせるべきだと思いますね、夏の高校野球とか観てると。
2024年3月3日(日曜日)
最近ロシア軍の優勢が伝えられるウクライナ戦線ですが、一方で「ロシア空軍の損失が激増?「12日間で13機撃墜」ウクライナ国防省が発表 「虎の子」航空機も」という記事にもある通り、ロシア軍側の、特に航空戦力の被害も結構報じられているんですよね。
ロシア軍が犠牲を払いつつ攻勢をかけている、という様相が窺えるのですが、その理由がよくわからない。
例えば、今ここを少々無理をしてでも突破すれば、敵軍を大包囲して殲滅し戦局を決定づけられる、とかいう局面であれば理解はできます。あるいはここで無理をすれば敵軍の指揮を完全に挫けるとか継戦能力を破壊し尽くせる……要は決定的局面であるというのであれば。
しかしウクライナ軍は確かに後退しており、戦局は不利ではあるものの、全面崩壊しそうかというとそうでもなく、政治的にも降伏あるいはロシアの望む形での講和などは考えにくい状況でして、ロシアがこのタイミングで強攻する意図がはっきりしません。
ロシアとウクライナの戦争ではとにかくロシア軍は兵士の物量で優り、西側からの供与を受けて質で優るウクライナの兵器を圧倒する、というスタイルで勝利をもぎ取ってきています。
一方でロシアは西側からの経済制裁のため、高度な兵器の継続的な供給能力に難があり、これらの兵器の価値は非常に高いという問題があります。それがこの短期間にバタバタと堕ちているというのは、補充の当てができたのか、あるいはそうまでしてでも前進しなければいけない事情でもあるというのか。
まさか大統領選が近いから、なんて理由じゃないよなぁ?
2024年3月4日(月曜日)
「福岡銀行が異例の注意喚起 Xでの「取り付け騒ぎ」情報を否定、「経営・資金繰りなど全く問題ございません」」とかで、この手の「信用毀損罪」って久しぶりじゃね?とか。
ところでこの大本の発言をした人物ですが、どうやら某反ワクチン団体のリーダーで、別件で起訴されて有罪判決を受けているとか……。
陰謀論者のやることって理解できませんな。
2024年3月5日(火曜日)
最近再放送が多いなと思っていたNHK「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」だけど、3月の改編で一旦終了らしい。
ネタ切れですかね。
科学系の番組というと、12月の改変で「コズミック フロント」が「フロンティア」に模様替えしたのですが、大変内容がアレになってしまい、元に戻ってくれないものかと切望するところ。
コズミック フロントも時折アレな回があったけど、リニューアルしてほぼ毎回アレな内容ってのは、チコちゃんに𠮟られてろよって気分になるわ。
2024年3月6日(水曜日)
山形新幹線つばさ121号(E3系)が郡山駅をオーバーランして30本運休とか。
最初、珍しい事故だな、という感想だったのですが、調べていくうちに、かなりヤバ気な印象に変わってきた。
そも、新幹線の運行は中央制御されているので、運転士のミスによるオーバーランは発生しにくいわけですが、今回の件はオーバーランしたというよりはオーバースピードで駅に(そしてその前のポイントに)突っ込んだというもので、こりゃ運輸安全委員会の出番かな、と。
これは列車が制御下を離れて冒進していた可能性が高く、一歩間違えば脱線、あるいは衝突の虞があり、事故原因の究明と対策が必要ではないかと思うところ。
大事故に繫がらなくて不幸中の幸いでした。
2024年3月7日(木曜日)
NHKに「ロシアの脅威に対抗 戦闘機「グリペン」の秘密に迫る」なんて記事があって話題になってたんですが、どうやら昨晩の国際報道2024で放送した内容だったご様子。グリペンは日本でも一部熱狂的な愛好家がいる戦鬪機ですが、NHKが取材するほど高名になるとは意外感が拭えませんね。
中立政策を採っていたスウェーデンが、自国の独特な防衛環境に即した要望に沿って開発しただけあって、非常に個性的な機体と言えます。番組中でも紹介されていた短距離離着陸能力やターンアラウンドタイムに拘った整備性などがよく話題になるところです。国内に分散配置されたシェルター格納庫の中で、動員で集められた熟練度の低い整備兵にも問題なく整備できること、という要求は、国土が戦禍に飲まれる前提という意味で、色々と考えさせられます。。
そのグリペンの“スホーイキラー”なる異名ですが、タイ空軍のグリペンが中国空軍のSu-27SK(J-11)を共同演習におけるシミュレーション訓練の視程外戦闘で一方的に撃墜したという話に由来します。ただし、もう10年近くも前の話なので、現在までどの程度通用するのかは不明なところがあります。それはそうとして、サーブ社(とスウェーデン)としてはこの“実績”を最大限に宣伝に活かし営業に利用しているといったところです。それが奏功したのかは不明ですが、グリペンはE型がブラジル空軍に採用されるなどの実績を積んでいます。
とは言え弱点がないわけでもなくて、小型軽量な機体にあれこれ詰め込んでいるので航続距離は短めです。スウェーデンなら問題にはなりませんが、日本のような洋上飛行が常に強いられる環境では辛いところです。そして上記の訓練でも露呈しているように、有視界戦闘能力(格闘戦能力)は低めになっています。あと拡張性に難があり、発展型であるE型の開発に際しては機体そのものが大型化してしまっています。
何と言っても相対的にエンジンが非力なことが厳しい所ですね。F404/F414が非力なわけではないのですが、これがF100/F110だったら……と思わずにはいられません。しかしそうなるとF-16に匹敵する機体になってしまい、スウェーデンの要求が満たせなくなります。痛し痒し。
万能戦鬪機ともいえるF-16ではなく敢えてグリペンを選ぶには、その国が置かれた環境がグリペンの運用に適している、求められていることが必要かと思われる所。番組中で防衛研究所の兵藤氏が言っていましたが、ウクライナは供与されるF-16の不足分を埋めることを考えているのだろうというのは、まあまあ理解できるところです。
ウクライナとしては、貰えるならどんな機体でも欲しいところでしょうけれども……。
2024年3月8日(金曜日)
鳥山明の訃報が全世界を搖るがした一日。急性硬膜下血腫と聞いて、転倒して頭でも打ったのかな……とか思ったり。
なんにせよ、故人の眠りが安らかならんことを。
もう全世界から弔意が寄せられて、これほど悼まれる人物もなかなかおるまいと……。
2024年3月9日(土曜日)
キヤノンやIHIらの出資による宇宙ベンチャー・スペースワンが開発したカイロスロケットの初射上げを中継で観ていたのですが、カウント0になっても上がらず、射上げは中止に。
後の報道によると海上の安全区域に船舶が残留していたとのこと。再スケジュールは未定。
ところでこの会社、商業衛星射上げに参入するという話なんですが、だとするとこの射場の立地はどうなんだろうと思いますね。
以前も書いたのですが、商業射上げを考えるなら荷物の搬入に便利な場所を選ばないといけないのですが……「高いアクセス性」を謳っている割には南紀白浜空港も近くないし、なんというか、微妙な立地です。
どの程度本気なんですかね?
2024年3月10日(日曜日)
自室で使っているペンダントライト、アイリスオーヤマ製PLC6DL-P2の紐スイッチが切れた。
修理方法を調べてみると「ペンダントライトに関するよくあるお問い合わせ」に
Q.ペンダントライトの引き紐が切れてしまいました。
修復は本体のシェードを外す改造工事になりますので、お預かりをしてからの修理になります。
……とにべもない説明が。
2016年購入で保証も效かないし、いっちょバラしてみるか、と天井から取り外してシェードを分解していってスイッチは見つけたのだけれども、一番奥まったところにプラカバーがついてて、これ内部の配線類も外さないとアクセスできない……。スイッチカバーの隙間からピンセットを突っ込んでみたけど、これで修理するには外科医並みの手技が必要になりそう。
なんでこんな修理しにくい構造になってるんだこれ……?
已むなく諦めて紐の残滓を取り除いただけで組み直す。
とりあえずリモコンあるから問題ないっちゃないんだけどさぁ……微妙に不便だわ。
2024年3月11日(月曜日)
Windows 11からWindowsの標準TerminalがWindows Terminalになって、それ自体は悪いことではないのですが、逆に(主に旧来のソフトの互換性問題で)旧来のコンソールが必要な時にどうしたら良いか分からずに悩んでいたのですが、なんのことはない、直接conhost.exeを立ち上げれば良いだけだった。
conhost.exe pwsh
とか叩けばPowerShellが旧来のターミナルで立ち上がってくれる。よしよし。これで当座(conhostが廃止・削除されるまで)は凌げるな。
PowerShellがsudoを実装するとかいう話もあるし、ConEmuがConPTYに対応するよりWindows Terminalへの全面移行の方が早いかなぁ。
2024年3月12日(火曜日)
ストックホルム国際平和研究所発の「欧州の武器輸入、過去5年間に倍増 ウクライナが最大」なんてニュースがあり、ロシアの武器輸出が減ったことで、1950年の記録開始から初めて、米国に次ぐ世界第2位の武器輸出国がロシアからフランスに代わった。
と世界第2位の武器輸出国がフランスになったと。
ロシアは兵器を輸出している余力がなくなりつつありますね。なんせ北朝鮮やイランから輸入しているくらいですから、自分のところで使う分にも不足を来しているようですし。
一方2位に上がったフランスも「20年越しの大人気!? フランス戦闘機「ラファール」需要増えすぎのワケ しかし強力なライバルも登場」とバックオーダーを抱えてしまいウハウハとはいかないようで。こういう製品は突然需要が増えたからといってすぐに増産できるものではないですからねぇ……。
今年中くらいにウクライナ戦争を受けて兵器産業側で始まった製造ラインの強化が形になってくると思うので、そうなるとまた来年は違った様相になるのでしょうね。
もっとも、一番影響がありそうなのは米大統領選でしょうけども。
2024年3月13日(水曜日)
朝起きたらPCが再起動してたりするWindows Updateの朝。
先日射上げ中止となったカイロスロケットのリベンジマッチですが、発射5秒後に自爆という結末に。
司令破壊ではなく自己判断による飛行中断処置とのことですが、映像を見る限り姿勢を崩したとかそういうことはない印象だけに、今後の原因究明が待たれるところ。
ま、新規開発ロケットの射上げなんてこんなもんですわ。
2024年3月14日(木曜日)
「「VLC」に2,000円を寄付したらなんと200,000円も請求されてしまった!」とか、補助通貨バグかー、と。
100倍して小数点以下の補助通貨をなくして整数型で扱うという、あるある実装。確かAmazonでも価格で絞り込みする時に100倍にして渡さないといけなかった記憶が。
でもこの世界、補助通貨が使われている貨幣単位ばかりじゃないのですよねー。
浮動小数点を使って丸め誤差が出るのを嫌った実装だということは理解できなくもないのですが、やはり十進型や通貨型を使ったコーディングが求められるところです。
開発言語に通貨型がなかったら……どうするんですかね?
2024年3月15日(金曜日)
現在無償で行われているCOVID-19ワクチンの接種ですが、今年度で終了し、来年度からは自己負担となることが決まっていて、自己負担額が注目されていたのですが「新型コロナ ワクチン定期接種の自己負担額 最大約7000円で決定」という記事に定期接種の対象者は65歳以上の高齢者と、60歳から64歳の重症化リスクが高い人で、これ以外の人は「任意接種」となるため、自己負担額は7000円を超える見通し
とあって、7,000円超となるそうな。
これは今でも低い接種率が劇的に下がりそう。
自己負担額が4,000円くらいのインフルエンザワクチンの接種率が確か1/3くらいだったと思うので、それ以下になるでしょうねぇ……。自治体から補助が出ればいいけど。
こういう公衆衛生にかかる予防接種なんて、全額国庫負担でも良いと思うけどな。その結果は医療費の低減という形で還元されるはずなんだからして。
なんというか、目先の金員を惜しんで社会に大きな負担をかけているという印象。
どこかの国のように譲れないナニカがあるわけじゃないんだからさ。
2024年3月16日(土曜日)
読売に「戸籍の文字 標準化に課題…行政システム効率化」という記事があると聞いて、陽気の中図書館までお出かけ。
読んでみて……特に意味のある内容じゃなかったな。
デジタル庁の「地方公共団体情報システムにおける文字要件の運用に関する検討会」のネタなんですが、検討会の資料や議事を見るとどんな地獄かと恐れ慄くしかない案件ですね。
とはいえ、文字情報基盤の蓄積があるので、昔よりは相当改善されてはゐるんですよね、これでも。
それでも地獄なんですけど。
そしてこれらを整備してもなお、IVSのハンドリングの問題があるんですよね。システムベンダの中に、そもそもIVSに対応できないという会社があるという辺りで絶望的なんですが、それを突破したとしても、その後のIVSを含むUnicode文字列をどう扱うのが「正しい」のか誰にも分からないという問題があります。勿論Unicode的にはIVSはDefault Ignorableなので読み飛ばしてもOKなんだけど、そんなシステム納入したら殺されるでしょ?
だからといってどう処理するのが適切なのか、どこにも指針がない。検索するときにはVSまで完全一致させるべきなのか、それとも基底文字だけ一致させるべきなのか。置換を行ったときにVSはどこへ行くのか。
デジタル庁はUnicode.orgとは別の、国・自治体の情報システムにおける文字ハンドリングについての仕様書をまず作るべきですね。いや、作らねばならないでしょう。
誰か頑張って下さい。
2024年3月17日(日曜日)
先日切れたペンダントライトの引き紐を修理。
ホームセンターで⌀0.5mmのステンレスワイヤーを30cm程買ってきて、スイッチカバーの開口部から突っ込んでスイッチアームの穴を通し、端部をストッパーでカシメる適当修理。
その後の組み立てもワイヤを先に通してからでないと組み付けられなかったりと、結構大変だった。これ製造時はどうやってるんだろう?
他社のペンダントライトみたいに、紐スイッチの取付金具が外部にちょっとでも露出してる形ならこんな面倒要らないのになぁ。
2024年3月18日(月曜日)
録画しといたNHKスペシャル「古代史ミステリー 第1集 邪馬台国の謎に迫る」を観たんですが……これは酷い。
いやまあ、歴史番組で「邪馬台国」ものは殆どハズレ確定なんですが、この番組も酷かったな。スタジオパート全廃して取材Vだけで構成した完全版がBSで放送されるのを待つのが正解でしょう。
というかですね、「邪馬台国の謎」というキャッチで視聴者の興味を惹起する手法、せめてNHKでは禁じ手にしませんかねぇ。吉野ヶ里にしろ纒向にしろ、当時の古代の様相を明らかにするという点では重要で、邪馬台国などはその一部に過ぎないわけです。
キャッチーなキーワードを振り回すのはいい加減終わりにして欲しいものです。
2024年3月19日(火曜日)
ロシア大統領選は「プーチン氏がロ大統領選圧勝、得票率87%超 軍強化を表明」とのことで、プーチン大統領が再選。この得票率こそが独裁の証なんだよなぁ……。
自由な言論、自由な政治活動、自由な投票が保障されている社会では、一人の候補者が9割近い票を集めることは稀です。日本では地方の市町村長選挙でなら見ることもありますが、県知事選で8割超となるとそれなりに珍しいことになります。ちなみに猪瀬直樹は東京都知事になったときに都知事選史上最高の得票率でしたが、それでも65.3%でした。
それが国家レベルでとなると、最早対立候補を弾圧し、立候補を阻害し、選挙運動を妨害することなしに達成することはまずありえない数値ということですね。
実のところ独裁者こそが、選挙での高い支持率を必要とします(参考:「現代独裁制の謎を解明、独裁者はできるだけ「公正な選挙」を好む」)。それ以外に自分の権力の正統性を保証するものがないからですな。独裁者は選挙で選ばれて登壇し、政敵を「合法的に」葬り去って地歩を固め、己が権力を盤石なものとします。
民主主義とは投票で選べば良いという話ではなく、その前段階としての選挙制度が自由で公正なものでなければならず、当然の前提として、言論の自由、政治活動の自由が保障されていないといけないのです。
2024年3月20日(水曜日)
日本の次期戦鬪機に関する話題として、「エアバスがFCASとGCAPの統合を主張、戦鬪機ビジネスに規模の経済は不可欠」「英国のステルス技術と専門知識、イタリアや日本よりも遥かに優れている」という記事が。
まあどこの国も内国向けには景気の良いことを言うわけですが、GCAPにおける日本の役割が資金と製造技術の提供元みたいに言っちゃうのはどうなんだろうか。最近IHIが開発規模を拡大して英伊にも開発拠点を置くとか報じられていたところですが、どうみてもXF9関連ですよねぇ……。
戦鬪機の設計においてエンジンは最終的な能力を制約する要因となります。エンジンの性能に応じて機体規模や搭載能力が決定され、その中で何を優先するかという取捨選択が行われるからです。
そんで第5世代とされる戦鬪機に積まれているエンジンとなるとF119やF135なわけですが、⌀1.1m程でミリタリー推力が110~120kNとか洒落にならない数字を出しています。ちなみにタイフーンのエンジンであるEJ200は⌀0.7m程でミリタリー推力が60kN。エンジンサイズの違いもあって、推力には雑に倍くらいの差があります。
欧州には現在のところ⌀1mクラスの戦鬪機用ジェットエンジンを試作・開発した実績がなく、かつてのテンペストにおいてもエンジンの話はあまり具体性のある話は出て来ず、最後はRRがIHIと共同開発という発表が出た経緯があります。
この辺から考えるに、少なくともGCAPのエンジンがXF9ベースであることは間違いなさそうなわけで、そういう事情を含んだ上で日本の役割をああ言っちゃうのはなぁ……。まあ日本にとって2035年というリミットは絶対なので不可能と判明すればGCAPから離脱するだろう
というのは恐らく正解ですが、その際にはGCAPはエンジンを失って空中分解しかねません。
FCASとの統合も日本にとってはスケジュール遅延の原因にしかならず、日本としては受け容れられないでしょう。向こうが欲しがっているものが何かは、上記の通り、見当はつくのですが。
2024年3月21日(木曜日)
本のカバーの補修なんぞしたりして。
破れた本をセロハンテープで補修してはいけない、というのは、図書館関係者には常識と言える話なのですが、一般にはあまり知られていないのですよね。
なのでまずは劣化したセロハンを除去し、薄い和紙を適当な大きさに手で千切って、破損部に裏から当てて澱粉糊で接着。
時間をかけて乾かして完成。
素人作業にしてはまずまずの出来栄えであろうか。
2024年3月22日(金曜日)
三菱自工がパジェロ復活とかいう報。
とはいえ、パジェロ製造で作るホンモノじゃなくて、トライトンベースのなんちゃってパジェロなんだよな。先だってeKクロススペースを見た目だけ変えたデリカミニが大ヒットしたところでもあり、ブランドイメージの有効活用といったところか。
三菱自工のブランドイメージといえばパジェロとランエボですから、これを利用することに異議はないのですが、でもこういう使い方をしていると過去の遺産の食い潰しで終わってしまうんじゃないですかね。
ブランドイメージの維持と発展のためには新たな価値あるクルマを投入しないと駄目なんですが、最早その体力が三菱自工にはない様子なのですよね。
2024年3月23日(土曜日)
以前、空自の次期練習機どうすんのかね?なんて書いてたわけですが、毎日に「空自の次期練習機、初の日米共同開発へ ブルーインパルス機後継」とかいう飛ばし記事が。
ブルーインパルス機後継
なんて世迷い言を見なかったことにしても、一般の新聞だとこの水準ですかねぇ……という感想。
この件を理解するには、現在の空自戦鬪機パイロットの育成方法を知っている必要があります。現在の空自では、T-7→T-4→F-15DJ / F-2B(複座機)という順序で訓練を行います。が、現在調達が進んでいるF-35には複座機がありません。これをどうしているかというと、現在では他の戦鬪機からの機種転換組がシミュレータを使って訓練をしています。しかしいずれは中等練習機から直接F-35へ向かう人が出てくることになり、その時の訓練をどうするのかは課題のひとつです。
米国では現在T-7Aという新型高等練習機を採用し、この機体でこれまで複座型で行っていた訓練の一部を行う……という話だったのですが、T-7Aの開発の遅れと、またどうやらそれでは足りなかったのか、更にATT(Advanced Tactical Trainer)と称する戦術訓練機を100機ばかり調達する計画となっているそうです。
T-7レッドホークは既に採用済みの機体で「共同開発」というのも妙な話なので、日本側の目的はこのATTではないかと思われる所。よしんばT-7であったとしても、その機体は複座戦鬪機を代替する高等練習機であって、中等練習機であるT-4とは違った性格を持った機種ということになります。
では問題の中等練習機の後継はどうなるのよ?という話ですが、これについてはどうもT-7後継機が関係してきそうです。実は以前特許公報にスバルの「単発プロペラ機におけるジェット機操縦特性模擬システム及び単発プロペラ機」なる申請が載ったことがあり、どうやらピラタスPC-21のような、ジェット中等練習機の代わりのできるプロペラ機を開発している様相が見え隠れしています。
これらのことから、話は単純なT-4後継ということではなく、自衛隊の戦鬪機パイロット教育体系全体の刷新という姿が見えてくるわけですが、それって人工知能とかブルーインパルスとかあんま関係ないんですよねぇ。
2024年3月24日(日曜日)
日記に書こうと思って忘れていたのですが、BSスペシャル「ソビエトハイウェイ ルート1」「同 ルート2」は、実になんというか、戦争の根源を素朴に描き出していた良作でしたね。
旧ソビエト諸国の中でカザフスタン、ジョージア、リトアニア、ラトビア、エストニアを旅しながら現地の人にソビエト時代の話を聞いていくわけですが、土着系の人とロシア系の人の意識の差が凄まじかった。ロシア系の人達がソビエト時代を懐かしむのは多少は理解できないでもないのですが、俺たち(ロシア)がソビエトという国でお前らを豊かにしてやったみたいな言い草をしているのを見ると、こりゃ戦争にもなるわと……。
まあ日本にもいますからね。日本がアジアを近代化させたんだみたいなこと言っちゃう人。ただロシアの場合、それで戦争まで起こしてしまったので救いようがないわけですが。
2024年3月25日(月曜日)
保険の勧誘の電話。今入っている保険の新しい追加オプション。
長々と説明を聞いて、最後に「2年以内に三大疾病の治療を受けられた方は入れません」とか言われて時間の無駄だった。
まあ治療履歴は個人情報だから仕方ないん面もあるんだろうけどさ、今入ってる保険会社なんだからそのくらいは確認してから電話してきて欲しいというのも素朴な感情なんだよなぁ……。
2024年3月26日(火曜日)
「中国、政府機関のIT機器からインテルおよびAMDプロセッサ排除へ。ArmとRISC-V、国産Linux主流の新ルール制定」とのことで、実質的にx86離れをするらしいです。記事ではArmとRISC-Vって書いてますが、龍芯はMIPSだったような。
それはともかく、安全保障上こういうことをしたくなる気持ちは大変良く分かるわけですが、実を結ぶかと言われると無理だろうなぁ的な。
Intel/AMDのx86/x64チップは、CPUとしては欠点もあるわけですが、それでも七難を隠す程には速いわけです。ARMにも速いチップがないわけではないのですが、潤沢に手に入るのか?と言われると難しいところです。RISC-Vに至っては、未だ道半ばというべきかと。
それに、チップに限らずOS、ソフトウェアをオープンソース系に頼るとなると、中国はこれにアクセスするためには知財権のルールを守らなければならず、むしろやっていることが外から見えてしまうというなんとも塩っぱい状況に陥ってしまいます。
かと言って全部何から何まで国内で完結させようとすれば、技術力で置いていかれてしまうのは目に見えています。
果たして中国にはどのような将来展望があるのでしょうかね。
2024年3月27日(水曜日)
昨日中国にはどのような将来展望があるのでしょうか
なんて書いてたんですが、そんで今日は中国の空軍の無人機が日本海を飛行したと防衛省から発表があったりして。
地図見りゃ分かるんですが、中国は日本海に面していないわけでして、本来的に作戦空域じゃないんですよねぇ。しかもここに無人機を飛ばすとなると北朝鮮なりロシアなりの上空を通過しなければならないわけで、大変に意図的な行動ということになります。
やる気満々だなぁ。
ジリ貧になって戦えなくなる前に兵を起こす可能性が高いんでしょうね……。
2024年3月28日(木曜日)
昨日「三菱重工業のMSJ撤退受け 航空機産業の国の新戦略案まとまる」というニュースが出て、経産省のサイトで検索したけど資料が出てこず言及できなかったんだけども、今日になって第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 航空機産業小委員会
のページに資料が掲載されていた。
んでまあ、一通り資料に目を通して思ったんだけども、完成機を造って売ることばっかで、どう使うかとか殆ど何もないのよね……。
いやまあ、分析自体は正しいと思いますよ。今後、ナローボディ機の需要が増していくだろうとは思いますし、ここに食い込むべしというのは私のような素人でも考えつきます。
でもですね、旅客機は作って終わりじゃないんですよ……。YS-11でもそうでしたが、旅客機の売り込みは運行やら整備やらアフターマーケット込み込みの話になるので、そこまで含めてエアバスやボーイングと伍していかんとするならば、相当な覚悟と政治的バックアップが必要になります。
中国のC919みたいに外販しなくても国内に充分なマーケットが見込めるとかなら良いんでしょうが、経産省主導ということもあってか、誰にどういう風に使って貰うか、という辺りが見えてこない資料でしたね。
経産省だけじゃなくて国交省も巻き込んで、国内外の航空会社が今どんな機体を求めているのかとか、既存のB737やA320と正面切って戦うにはまずマーケティングだろうと思うんですが……。
2024年3月29日(金曜日)
昨春からレギュラー番組化していたNHK「解体キングダム」だけど、一旦終了の運びに。
明らかに無理があったもんなぁ……。
長期取材して特番というスタイルの方が合ってる番組なのに、毎週30分では情報が薄すぎるし、出演者の持ち味も出しきれてない印象だった。折角出演者もただのアイドルとか芸人とかじゃなくて、それぞれ多少の専門知識を持つ芸能人を擁しているのに……。
ともあれ、元の不定期放送に戻るようなので、改善を期待したいところです。
一方で番組を追いかける方としてはまた大変になるのですがね。
現行番組では「ザ・バックヤード」も同様に無理がある番組で、2分割とかたまにやってるので、これも特番型に戻した方がいいんじゃないかなぁ。あるいは月イチで90分番組とか。
2024年3月30日(土曜日)
読書が進んだ一日。なんでか分からんけど……。気候が良くなったからか?
でも今日は黄砂が酷くて、ちょっと自転車で走ったら眼鏡のレンズに細かい粒がいっぱい着いてたんだよなぁ。
まあ、その程度には体調は良くなっていたということで満足するべきか。
2024年3月31日(日曜日)
昨日は体調が良かったなぁなんて書いてたら今日はグロッキーの一日だった。
明日は病院でCT。