このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。
明日開催のパリモーターショーに、Jaguarがプラグインハイブリッドのコンセプト車C-X75を出典するそうな。
四輪インホーイルモータのスーパーカーで、モータの合計トルクは1600N・m、合計出力が580kW。
バッテリはリチウムイオン式で19.6kWh、230kgだとか。バッテリのみでの走行距離は110km。
面白いのは、発電用ガスタービンエンジンを2機積んでいる点。しかも軸流式。電池容量が少なくなると、ガスタービンで発電しながら走るコンセプトだという。ガスタービンエンジンの諸元は、直径160mm、質量35kg、回転数は8万rpmで軸出力が1機あたり95ps(70.8kW)。
是非とも音が聞いてみたい(笑)。
ガスタービンエンジンを併用した場合の航続距離は900kmだそうな。
シリーズ型ハイブリッドを考えて行くと「別にエンジンがオットーサイクルでなくてもいいよね」ということは誰しも思いつきます。自動車用のエンジンは低回転から太いトルク特性と様々に変化する状況に合わせるための素早い回転数変更が可能ですが、軸から駆動力を直接は取り出さないシリーズハイブリッドであれば、これらの特性は特に必要とされません。エンジンは発電機であり、モータはエネルギーストレージ(バッテリ)から供給される電力で駆動するわけですから、いつも同じ回転数であっても困りません。
となると、より高效率なエンジンを求めてガスタービンへと辿り着いてしまうのは、ある面で必然と言えます。
ただし、ガスタービンエンジンは軽量高出力ではあるのですが、騒音や排ガス温度の問題があり、乗用車に積むには苦しいのではないかと思うのですが、敢えてやったことに賞賛を惜しまないものです。
そういえば丸の内のガスタービンバスってまだ営業してたっけ?
ところで、今日代々木公園でデモがあったようなんですが、日本の報道が全く報じないのはどうしてなんでしょう。日本語ではAFPしか見つからないんですが……。
いえ、勿論事態を穏便に收拾するためには、このような運動があったことを報じるのは良くないということは分かるのですが、国内ソースが全くないというのも怪しげな話なんで、もしかして報道統制でもかかってるのかなーと。
今回の問題で民主党が悪手を打ったことは確かなんだけど、今現在の状況は、事態の沈静化に向けて日中両国が苦しい努力を続けているところなので、今デモを打つのもどっちかというと悪手なんだよね。
集まっている人達はそれが分からない人達なんだろうけど。
アドレスリスト作成管理団体の運用費用についても、今後、民間から何らかのかたちで捻出していく必要がある。って書いてあったけど、これは、法を制定した国が、警察庁の予算枠から出すのが筋ではないかと思う。だってこれ、警察の仕事の肩代わりだよね……。
政府機関や民間企業等に対し中立性が認められる民間のイニシアティブにて実施することが望ましいってのはどうかね? 私としてはこれも法を作った国が責任を持つべきだと思うのだけど。とりわけ言論表現の自由に関わる微妙な問題であるから、行政府ではなく、立法府(国権の最高機関)に附隨する透明性の高い組織であるべきだと私は思う。判定委員は全て選挙による公選制か、あるいは裁判員のような無作為選任で選ばれるようにし、判定過程は全て議事録を取り、公開とすべきだろう。また、異議申し立てと審判についての手続きの明確化も整備する。
「ほんまかいな?」と思っていた先月の話題が、共同でも採り上げられていた。
うーん。
主として北朝鮮対策ってことになるんじゃないかと思うのですが、運用が空自だと。対中国には些か用向きが異なるような……。
更に記事に疑問を呈せば、開発中の国産無人機(TACOM)は、滞空型というよりは強行偵察型なので、これまた用向きが異なるのですよね……。
そういえば、はやぶさの方も、どうも地球由来じゃなさそうな微粒子が発見されたと報じられていた。これから詳しい分析を経ないといけないが、A室でこの調子なら、より確度が高そうなB室からは何が出てくるだろう。今から楽しみでもあり、恐ろしくもあり。
産経に「中国人の姓は2万3813種類、政府系シンクタンク調査、最長は10文字のチベット族」という記事があったんですが、やはり日本と比べると少ないと感じますね。というか、日本の方が多すぎるんですが。
一文字姓が6,931種ということなんですが、日本では約1,300種類という話ですので、流石に及ばないようです。ちなみに、歴史的に奄美大島に一文字姓が多いなどといった地域性はありますが、富山県のように、何を考えてたのか良く分からない「桶」「壁」といった苗字もあります。中国の場合は先の𢒉氏一族のような稀姓が色々あるんだろうなぁ。
意外に思ったのは二文字姓(複姓)が9,012種と一文字姓より多い点ですが、恐らく少数民族の姓が入るのでしょうね。伝統的な漢民族の複姓となると、司馬、欧陽など、それ程多くはないと思うので。
とまれ、人口の割には少ないものだな、と思いましたとさ。
「「著作権保護期間延長」「補償金制度見直し」JASRAC新役員が所信表明」とか、困った記事。
記事中に「作曲家の立場で言うと、デジタル技術がなければ違法コピーはありえなかった。補償金制度は我々の知恵で考えられる一番合理的なものだ」
とあるわけですが、都倉俊一氏が本当にこう発言したのか、増田覚記者が纏める際に何かを落として意味不明な文章にしてしまったのか。
私的録音録画補償金は合法的な私的複製という権利制限(の一部)に対しての補償金であって、違法行為によって発生する経済的損害を補償するものではありません。違法コピーは違法行為であって、著作権侵害を告訴し、民事訴訟によって損害賠償を請求すべきものです。違法コピー対策として補償金制度を運用するのは法理的に間違っています。
また、徴收される補償金が減っているのは、「補償対象とされる私的複製」が減っていると考えるのが適当であり、違法コピーが増えていることにはなりません。なぜなら、「補償対象とされない私的複製」が存在するからです。
法30条2を見れば明らかなように、「全ての私的複製」が補償の対象とされているわけではありません。私的複製の裡、補償対象とされるのは「①政令に指定されたデジタル録音録画機器」を用いて「②政令に指定されたデジタル録画媒体」に私的複製を行った場合に限られます。つまり、①②の両方の条件に合致しない場合は補償対象とされません。このような条件ですから、取り外し可能な媒体を持たない録音録画機器(iPodなど)は対象から外れます。また、汎用機器(PC等)を用いた私的複製もまた、補償の範囲外となります。そしてMDですら商品としての寿命が風前の灯となった今や、特にJASRACと深い関係にある私的録音補償金は減少の一途を辿ることになります。
この記事では補償金を払わない私的複製を違法行為と見做しているようですが、上述の通り「補償対象とされない私的複製」という分類が存在し、またその領域が増加していると常識的に考えられる状況があるのですから、制度の見直しはともかく、それを違法コピー問題と結びつけるのは短絡でしょう。
どちらの責任か分かりませんが、この記事は読者に誤った情報を与える虞があると思う次第です。
「VWにスポーツEVか---ゴルフEV 開発プロジェクトリーダー」とかいう突っ込みどころ満載の記事が。
試作車だから仕方ないんだろうけど、ドライブモードが3段階、回生ブレーキが4段階とかってのは実際どうよ……。特に回生ブレーキはブレーキペダルに統合して回生協調ブレーキにするべきだろ、とか思ってしまう。もっとも、特許と法制の関係で難しいらしいんだけど。
しかし、前に交流、後ろに直流のコネクタを装備ってのは、理解できん。まあ、確かに実際の充電に使うのは直流だから、直流のみならコンバータを積まなくて良いメリットはあるのかもしれんけど、回生ブレーキのことを考えればコンバータは積まざるを得ず、であれば外部から直接直流を入れる意味もあまりないような気が……。
それから、バッテリの電圧は使っている材料で決まってしまうわけで、直流の電圧が変更しにくいことを考えると、全てのEVのバッテリが統一されるんでもなければ、直流の電気スタンドって難しいと思うのだけどなぁ……。
EV用の充電コネクタの統一化は望ましいけど、日本のアレが良いかというとそうでもない気がするんだよな。
日本企業が所有するパナマ船籍の貨物船が、ケニア沖で海賊に乗っ取られた模様。EUの艦が追跡中。
「「武器輸出三原則」見直しを検討 北沢防衛相が表明」だそうで。
それ自体は歓迎なんですが、この見直しの直接の対象がF-35なのではないかという点が悩ましい。
あと、日本の兵器って性能に応じた非常にお高いモノが多いので、そうそう簡単に国外に売れるとは思えないんだよなぁ。
あ、でも軽装甲機動車とかは、英国とか豪州とか、右ハンドル国には売れるかも。
先月29日、米テネシー州オビオン郡において、サウス・フルトン市(Google Map)が求める年75ドルの消防サービス料を支払っていなかったために、家が火事になっても消火活動をしてもらえず、家が全焼するまで放置されるという事件があったそうな(日本語/英語)。
最初は、おっかねぇ制度もあったもんだ、と思っていたのですが、色々周辺事情を調べていくと、米国の地方自治体制度が絡んでいることや、この事件は米国でも特殊事例であることなどが分かってちと安心したり。
火事が起きたのはオビオン郡なんですが、オビオン郡では郡全体をカバーする消防署を持っておらず、当該地区はサウス・フルトン市消防に委任されており、その代わりに年75ドルのFire protection feeを払うことになっていたそうな。
米国では州と市町村(基礎自治体)の間に郡(county)という中間自治体があるのですが、日本の場合市町村は必ず隣接しており、隙間があることはありませんが、米国では郡の中に点々と市町村があり、市町村に属さない郡の土地というものがあるようです。(郡と郡の間に隙間はないらしい)
っちゅーことは、サウス・フルトン市の近くではあっても市の内ではなければ、行政的にはオビオン郡の管轄であり、オビオン郡には全域をカバーする消防がない(この時点でどうかとは思うが)。かくしてオビオン郡はサウス・フルトン市に消防業務を託し、その委託に当たっては一軒当たり年75ドルをサウス・フルトン市に支払うことになっていた、と。
ことの是非は色々あると思うのですが、オビオン郡が自ら消防業務に乗り出すか、あるいはサウス・フルトン市が市域を広げて行政範囲を広げるか、あるいは結構住人が居るようですから自分たちで町なり村なりを立ち上げるなりするのが良いのではないかと思いました。
なお、家を失った被害者の息子さんは後にサウス・フルトン市消防局へ殴り込み、消防局長の顏をぶん殴って暴行罪で訴えられたそうです。
誰も幸せにならなかったお話。つるかめ、つるかめ。
最近見た韓国ネタを二つほど。
朝鮮日報にあった「ソウル大、「開学年度」を1895年に決定」という記事。
常識的に考えれば、ソウル大学校の開校年度は1946年で、その際に京城帝国大学他の9つの学校を統合してできたものです。ですので、頑張って遡ろうと思うと、日本の朝鮮総督府が作った学校に遡るのが順当だと思うのですが、韓国はさらにそれを大韓帝国時代にまで遡行させたようです。
1895年というと日清戦争の終わった年であり、下関条約によって李氏朝鮮が制式に独立邦として認められた年です。(参考過去日記)
実はこの前年、つまり日清戦争の開戦年ですが、李氏朝鮮では日本の後ろ盾で開化党の金弘集が首相となり、甲午改革という改革が始まりました。この改革は日本の三国干渉への屈服によって一旦停滞しますが、阻碍要因であった閔妃を排除することによって乙未改革へと継続されます。これら一連の改革を甲午改革と総称することもあります。
ともあれ、甲午改革の中には教育改革が含まれており、漢城師範学校官制という法令が公布され、李朝唯一の師範学校として漢城に師範学校が開校します。一般に、これが朝鮮における近代教育の嚆矢とされます。
さて、この漢城師範学校ですが、李朝〜大韓帝国期における近代教育に決して小さくない足跡を残しますが、残念ながら1911年11月、第一次朝鮮教育令によって閉校となります。当時はとにかく小学校、中学校の整備が必要とされ、それに伴い教員もとにかく数が必要であったため、高等普通学校の師範科などでの促成や、日本内地への留学などによって賄われました。
つまり、歴史的連続性は一度切れています。
では他に何かないかと調べてみると、同じく1895年の4月に法官養成所なる組織が誕生していました。言ってしまえば、法曹の養成所ですね。これは1911年に京城専修学校へと吸收され、後に京城法学専門学校となって、ソウル大学校の母体の一つとなっているんだそうな。
しかしこの法官養成所、調べてみると予想通り、日本の肝入りで作ったものだけに、教官に日本人や日本留学経験者が在籍し、優秀な卒業生は日本の大学へ留学するといった様態だったようです。卒業生として有名所では、ハーグ密使事件においてハーグで客死した李儁なんかが該当者となります。教材についても日本の翻訳が多く、大日本帝国憲法を筆頭に多くの法律を翻訳した朴勝彬は官費留学で日本の中央大学を卒業し、大韓帝国で検事、後には弁護士となった人物だったりします。彼は近代ハングル綴字法の確立期に朝鮮語学研究会の一員として一派を率いた朝鮮語研究者としても知られ、普成専門学校(現高麗大学校)校長を務めています。
とまあこのように歴史上有為の人材を排出した法官養成所をソウル大学校の原点としたい、というご意見のようです。かなり苦しい気がしますが、それでも歴史を百年以上に伸ばしたかったようです。せめて「韓国の近代教育は……」くらいにしときゃいいものを、なにもソウル大学校に結び付けなくてもよいでしょうに。察するに、歴史の深い私学である梨花女子大学校(1886年創立)や高麗大学校(1905年創立)辺りに対抗するためではなかろうかと。
しかし……この論法が許されるなら、1868年開校の東京大学の「開学」とやらは、江戸幕府の天文方設置にまで遡ってしまいますな。
その二。
「中国「ハングルはわが国の言語」、韓国「露骨な泥棒」と猛反発」とかいう記事があって、何と言うかかんと言うか。
一般論として、言語の使用境界と国境は一致せず、ある言語が複数の国で使われたり、逆に一つの国で複数の言語が使われたりすることは、ごく普通の現象です。英語のような国際語でなくても、ドイツ語のように、ドイツ、オーストリア、スイスやその周辺国に跨って使用されている言語もありまして、当然ながら「ドイツ語はドイツのものだ」とかいう論法は成立しません。エスツェットの廃止などで話題になった、1998年のドイツ語の新正書法は、ドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタインの共同声明だったりします。(普及しているかどうかはともかく)
言語の境と国境がほぼ一致している日本のような例が特異なのであり、この点から見れば朝鮮語は大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国(とロシア)に跨って使用されている言語、ということになり、関係各国で本家争いをするのは傍から見ると実に馬鹿馬鹿しいことです。
言語学的観点から見ると、韓国の正書法と北朝鮮の正書法は細部で異なっており、南北間の差異は分断の長期化に伴い拡大の一途を辿っています。また、中国東北部の朝鮮族の朝鮮語は中国語からの借用語が多く、主に欧米からの借用語が戦後増加している韓国の朝鮮語とは、語彙レベルでの違いが大きいとされます。なんとか通じるそうですが。
そういうことですので、それこそ関係各国で朝鮮語会議でも開いて協力するのが筋論ではないかと思うのですが、どうも頭がそっちへ向かない様子なのはどうしてなんでしょうかね。
福井県から「外国人日本語能力配慮を」なんて話題。
福井県に限りませんが、この問題は、根底に、在日労働者子女らに対する日本語教育を等閑にしてきた、行政と教育の不作為があります。日本はもっと、日本語教育に力を入れなければいけません。
その上で、来日して日が浅いなど、教育期間等の問題で日本語能力に問題がある生徒の受け皿を考えるべきです。
留学生の受入とはわけが違うんですよ。
librahack事件関連。(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15)
朝日新聞に「図書館システム 業者の契約解除」と、岡崎市がいよいよMDISとの契約解除に踏み切った旨が報道されていた。
IT版ストックホルム症候群(参考)とまで言われた岡崎市とMDISの蜜月関係はここに終わりを告げる模様。
ちなみにMDISはさらに「中野区立図書館も情報流出」ということで、この業界でこの先やっていけるか難しいレベル。
なお、本日時点でMDISから本件についてのプレスリリースは見受けられない。
そういえば本日開催のIOT-11でパネルディスカッションがあったようなのだが、内容を知る方法はないようだ。twitterで実況してくださった方はおられるのですが、先の「「岡崎市中央図書館ウェブサーバ事件」から情報化社会を考える」の後の泥仕合を見る限り、一次資料として受け止めるのは無理だよね……。
ドイツには反ナチス法という困った法律があり、公の場でナチス党に関係するあれやこれやをすると逮捕されます。犬にナチ式敬礼を仕込んで逮捕とか(正確なところあれはローマ式敬礼なんですが)、ネオナチバンドは犯罪組織だとか、観光客に向かってナチ敬礼して逮捕とか、最近でも携帯の着信音をヒトラーの演説にしていたら逮捕されて6ヶ月求刑とか、実に素敵な感じです。
そのドイツで、なんと「ドイツ歴史博物館の展示、ヒトラーを生んだ社会に焦点」と言うから驚くじゃありませんか。
ドイツ歴史博物館の偉業を讃えたいところなのですが、特別展「ヒトラーとドイツ」のページは素っ気ないこと極まりない。
まあ、一歩間違うと学芸員から観覧者まで逮捕されかねんからな……。
展示会カタログがあるようなのですが、これ、ドイツ国内で所持して大丈夫なんですかね? 本体25ユーロ、送料6ユーロということなんでちょっと欲しいな、なんて思うのですが、流石に日本は駄目ですかね? と思っていたらAmazon.deで取扱いがあった。ドイツamazonは米国amazonのアカウントがそのまま使えるらしい。Unicodeコードブック等を買うためのアカウントが今役に立つ……(謎)。
librahack事件、というより岡崎市立中央図書館事件、というよりは「三菱電機インフォメーションシステムズ事件」という様相を見せている件。(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16)
中野区立図書館の情報流出は2件という案内であり、MDISのプレスリリースではダウンロードされたデータの確認は全て完了しており、今回判明したもの以外に混入した個人情報はございません。
と言い切った矢先に「新たに発見した中野区立図書館からの情報流出件数は50件,重複を除くと48名の住所氏名借りた本の書名がありました。」と、MDISは最早仕事やってないレベル。
そろそろ司直の手が入った方が良いんじゃなかろうか。
毎日に「4歳男児 左利きの矯正に両親が熱心でない」という凄まじい相談‐回答が。
いや、こんな相談しちゃう祖父御の意識を矯正した方が良いと思うよ。
この地域は閉鎖的な考えの住民も多く、異宗教に理解が浅いとか、自分たちは偏狭な価値観の持ち主です、と高々と宣言して意気軒昂、と言ったところなのかも知れませんが、私としては「馬鹿?」という感想以外出てきません。イスラムに改宗する必要は別になく、単に理解を示せば良いだけなのに、何が嫌なんでしょうか。嫌がるより前に、イスラムの方々と話し合って、彼らの考えや言い分を学ぼうとは思わないのでしょうか。
土葬が嫌という意見は、単なる感情に過ぎません。日本だって火葬が本格化したのは明治以後です。江戸時代は火葬は余程身分の高い人だけで、武士だって土葬が普通でした。今でも、江戸時代の墓場は土饅頭ですよ。私も昔、郷里に高速道路ができる折り、先祖の墓を掘り返しましたが、土葬でした。
昨日くらいから話題になっていた英国の軍縮が正式発表になったようで、「英、原潜退役を先送り 防衛費削減、冷戦後最大に 」などと記事になっていました。
英国は米国の最も親密な同盟国として、湾岸地域からアフガニスタンまで世界各地に展開していますが、その政治的要求に対して必要な戦力整備が行われていないと、元将官から批判を喰らったりしていましたが、軍縮というある意味妥当な方向へ舵を切ることになったようです。当然、これに伴って軍への政治からの要請も縮減される筈です。(というか、現実問題として実施できなくなる)
しかし気をつけて欲しいのは、8%の削減を行うその土台です。
英国の国防費は、ストックホルム国際平和研究所の2009年データベースによると693億米ドルでGDP比2.5%となっています。これは日本の防衛費469億米ドル/GDP比0.9%と比較して、実額でもGDP比でも高くなっています。ここから8%が減額されても637億米ドルですから、まだ日本より多いことを忘れてはいけません。
また、英国の場合は周辺国が友好国であり、敵対的環境に置かれていないことや、NATOという集団安全保障体制に加盟していることから、一国での防衛力の整備を削減しやすい下地があったことを忘れてはいけないでしょう。
民間転用の道を探っているUS-2飛行艇ですが、「新明和、民間転用時の救難飛行艇を70億円に−ボンバルディアに対抗」とかいう記事が。70億円としても、8千万米ドルですよ。
対抗馬として名前が上がっているボンバルディア415(カタリナCL-415)はユニットコストが2千5百万米ドル。US-2一機でカタリナが3.5機買えてしまいますがな。ロシアのベリーエフBe-200ですら提示価格が4千万米ドルとかいう話なので、幾ら何でもと……。
新明和US-2 | ボンバルディア415 | ベリーエフBe-200 | |
---|---|---|---|
乗員 | 操縦士2/機関士、救難員等9名 | 操縦士2/補助席1/ベンチ8 | 操縦士2(乗客はモデルに応じ) |
全長 | 33.25 m | 19.82 m | 32.0 m |
翼幅 | 33.15 m | 28.6 m | 32.8 m |
全高 | 10.06 m | 8.9 m | 8.9 m |
空虚重量 | 25.5? t | 12.9 t | 27.6 t |
最大離陸重量 | 47.7 t | 19.9 t | 41.0 t |
最大離水重量 | 43.0 t | 17.2 t | 37.9 t |
エンジン | RR AE2100J (4,591 shp)×4 | PW PW123AF (2,380 shp)×2 | Progress D-436TP (7,500 kgf)×2 |
最高速度 | 580 km/h | 377 km/h | 700 km/h |
巡航速度 | 470 km/h | 333 km/h | 560 km/h |
最低速度 | 92.6km/h | 126 km/h | 157 km/h |
航続距離 | 4,700 km 消防艇型:2,300km |
2,443 km | 2,100 km |
巡航高度 | 6,100 m | 4,500 m | 8,000 m |
運用可能波高 | 3 m | 1.1 m(3.5 ft) | 1.2 m |
搭載水量 | 15 t | 6,137 リットル | 12 t |
価格 | 8,000万米ドル(70億円)予定 | 2,500万米ドル(21億円程度) | 4,000万米ドル(47億円程度)提示 |
自転車ネタとしては韓国から「自転車からチェーンが消えた…世界で初めて開発に成功」とかいう、自転車版シリーズ・ハイブリッドを作ったとかいう話題が。
記事を読む限りこの自転車は、ペダルを回転させて発電し、その電力で後輪のイン・ホイール・モータを駆動するようです。事前に充電も可能。万都社のwebサイトには情報なし。
個人的にこんなキワモノなコンセプト車は大好きですが(おい)、一体なんのために完全電気駆動にしたのか良く分からないデザインはいただけません。やはり前輪駆動か両輪駆動にしなければ。
相対的に出力の大きな自動車ならともかく、人間が動力源の自転車の場合、途中のパワーロスが果たして無視できるレベルに收まるか、興味深いですね。
中国の希土類禁輸が日本だけではなくて諸外国にも飛び火して、なかなか熱い話題になってきていますね。
中国は現在世界の希土類市場を独占(97%)していますが、これは別に希土類が他の国から出ないのではなく、80年代以降の安値攻勢によって他の産出国を圧倒したからに過ぎません。実際、当時の中国にとっては、自国では使い道のないボタ石に過ぎず、外貨獲得源として有望でした。
そして経済発展を遂げた今、中国は戦略物資として希土類の輸出を制限し始めたわけです。
何か昔のOPECを思い起こさせますね。
かつてOPECは、採掘が容易な油井から採取される廉い石油によって世界を席巻しましたが、世界の石油市場を握った途端に値上げをおっ始めて、結果としてOPEC非加盟国による石油開発を促進し、影響力を失いました。原油価格が上がれば、当然それまで採掘費用が割りに合わなかった油井からの採掘が、利益を出せるようになるわけです。
また、石油輸入国では、戦略備蓄の拡充、調達先の多様化、代替技術の開発、省エネルギー高効率化などが進行し、極端な国では経済発展が続いているのに石油需要が減っていくというトンデモな事態が発生したりしました。
まあ恐らく、同じようなことが起こるでしょうね。
代替技術の開発、新規鉱山の開発や閉鎖鉱山の再開、資源回收の本格化によって、影響力を行使しようとしたがために影響力を失う結果を得るのではないかと。
この辺は軍事力とも似ていますね。抑止力として、実際に行使しない間が最も效果がある、という。
そう言えば昨日の軍事の話題に絡んで、最近自主国防を主張する声があちこちにあるそうで。
自主国防とやらに対して私は一向に興味がないのですが、一体この時代に軍事同盟なき国防に何の意味があるのかと。「自主国防」の定義に依るんだとは思いますが、NATO諸国のように欧州全体を一色に覆えるほどの軍事同盟がある地域と、日本では置かれている状況にそもそも大きな差異があるように思います。NATO諸国の場合自主国防と言ってもNATOによる集団安全保障が前提ですし、NATO加盟国への攻撃には協同してこれに対処することになっています。なので自主国防と言っても最初から周辺国の来援が期待できます。
然るに、日本の周辺国で日本との軍事同盟が結べそうな国は、どこにもありません。太平洋の向こう岸にある米国と豪州が、価値観を共有できる最も近しい国でしょう。
かかる状況下に於いて日米安保なき自主国防は最初から考えるのが難しいということになります。もしそのようなものを志向すれば、日本は問答無用で覇権国家になってしまいます(少なくともその能力を得ることになる)。シーレーンの自主防衛などは、冗談にしておくのが吉です。
中国の伸長、ロシアの復興、また核実験をやらかす予定の北朝鮮、というのが現在の主要な仮想敵であり、これらから国を守るために在日米軍があった上でどの程度の戦力が必要なのか、「自主国防」をぶち上げる前にまずは議論されるべきではないかと思います。
「普天間配備予定オスプレイ、騒音・安全性は 米で搭乗」とかで、日本の報道向けの体験試乗会があったらしい。
さて、一部ではV-22 オスプレイが危険な航空機であるとの主張もあるようですが、確かにオスプレイは開発中に墜落事故を4度程起こしましたが、実は制式配備以後の墜落はアフガニスタンでの一機のみです。しかもパイロットの操縦ミスが原因との見方が主流。現在の配備数が100機に及ぶことを考えれば、疑問視するほどの危険性があるのかと言われると、首を傾げるところです。
開発中の4度の事故も、配線ミス、オイル漏れからの火災、ボルテックスリングステート、油圧システムの故障と原因も特定され、対策も取られています。
本機が史上初の実用“ティルトロータ”というだけに、それなりに開発は苦労していましたが、それを言えば開発中に墜落事故を起こした航空機なんか掃いて捨てるほどあるわけで、むしろ開発中に不具合が発見できて良かったとさえ言えます。
結果としてオスプレイは、制式配備以後一度しか墜落事故を起こしていないのですから上々と言って良いのでは。
オスプレイが既存の輸送ヘリ(CH-53)より静かなのは記事でも他所でも指摘されていることですし、これで普天間基地が宜野湾市辺野古沖に移転すれば、住宅地の上空を飛ぶこともなくなりますので、みんな幸せになって万々歳だと思うのですがね。
話をオスプレイからティルトロータ機全般に移すと、日本のような長大かつ狹隘な国土にティルトロータは非常に向いている面があります。飛行場がなく、ヘリコプターの航続範囲からも外れてしまう小笠原などは、現在では飛行艇などといった特殊な航空機でなければ空輸ができませんが、オスプレイは航続距離が879海里(1,627km)と、充分に到達できます。滑走路も必要ありませんから、陸上にヘリポートと格納庫を用意しておくだけで、本土への空輸手段を手に入れることができるわけです。
オスプレイは軍用機ですが、実はオスプレイの技術を転用した民間機BA609は開発がほぼ完了し、来年から顧客への引き渡しが始まる予定です。こちらは機体規模はオスプレイより小さいのですが、それでも航続距離は750海里(1,390km)あります。
小笠原だけではなく、現在も自衛隊の大型ヘリに救急搬送などを頼らざるを得ない島嶼は沖縄県にも少なからずあります。
地方自治体が持つ防災ヘリがティルトロータ機になることで享受できるメリットは、量り知れません。ヘリコプターより優速で、長距離が飛べるティルトロータ機は、沖縄長崎東京といった離島が多い自治体や、北海道のような広大な面積を持つ自治体では特に大きな福音を齎すことが期待されます。
日本でも研究開発を進めればよいと思うのですがねぇ。
武器輸出三原則の見直しがいよいよ実現しそうなのだけど、運用上の問題は色々起きそうな予感。
共同開発と言っても、諸外国での共同開発プロジェクトの炎上具合を見ている限り、余程慎重に吟味しないと、火中の栗を拾いかねない危うさがある。ただでさえ日本は地理的制約から兵器への要求が特殊なものになりがちなので、共同開発と一言で言っても、難しいものがあるかと。
むしろ日本で生まれた兵器の中から、欲しいという国に売る許可を出す窓口と手続きづくり方が優先じゃないかな。そして、どこに何を輸出するかを戦略的に判断すること。
なお、記事中に日本が開発に加わった武器の部品などが紛争の当事国に渡る懸念
とか書いてありますが、「トヨタ戦争」などのことを考えれば、今更ですよね。民生品なら戦争に使っていいけど、軍用品は駄目というのもおかしな話ですし。
SIM-DriveベースのEVバスの実証実験を今年度中に始める由。
現行のバス車輛とは技術ベースが異なる、実に面白そうな車体です。
記事ではエリーカベースとなっていますが、技術的には最高速度を追求したエリーカよりも、KAZの方が向いていると思うのだけど、はてさて。
とにかく、試乗が出来る日を楽しみにしていよう。