哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2012年2月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2012年2月1日(水曜日)
 朝っぱらからUnicode 6.1リリースとかtwitterで流れていて、何が変わったのかとつらつらと眺めやりつつ、「Standardized Variants」でぱたり。
 絵文字は世界に広まるんですよね……。

 小金井市と並ぶもう一つのごみ戦争の舞台、和歌山県白浜町で、町長が病気療養に入るとか
 「白浜町の乱」としても知られる、町のゴミ処理場問題に端を発する一連の問題は、解決の糸口すら見いだせないままグダグダな状態になりつつありますな。
 元高校教諭の現町長が、ゴミ処理施設の運転延長に伴う地元への利益供与を求める表裏の催促に対して反発。町の職員の課長級を全員更迭する人事を発行しようとしたのに対し、職員側が反発して辞令を拒否、降格願いを出して町政が空転。その後も町長は金銭の具体的な要求があったとか恫喝があったとか暴露しまくり、町議会から問責決議を受けるわ、逆に議員や職員を裁判に訴えるやらの場外乱鬪。
 訴訟が進行中の中で原告被告が議会で顏を合わせるという珍妙不可解な政治劇を演出しておりました。
 ここへ来ての町長の降壇は誠に残念であり、この劇の幕引きにデウス・エクス・マキナが登壇しないことを願うばかりです。


2012年2月2日(木曜日)
 インド空軍のMMRCA(Medium Multi-Role Combat Aircraft)導入プログラムにおいて、仏ダッソー社のラファールが選ばれた由、「インド、仏戦闘機を大量購入へと報じられていた。
 中々輸出先に恵まれず、製造中止を目前にしていたラファールですが、これで息を吹き返しますかね。
 先のリビア空爆などで主力を担うなど、宣伝文句を裏切らない性能を見せた同機ですが、今後のセールスに注目といったところ。

 岩波書店が採用条件に「※岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること」という縁故採用を掲げて話題に。
 選拔コストを自社だけではなく他者(紹介者)にも負担させようって話ですな。
 ただ、学生の場合、学内に岩波著者がいて、しかも同じ学部だとかいう僥倖でもないと、なかなか紹介を得るのは難しいのではないかと思いますが……。
 岩波には岩波なりの理由があってそういう条件を付けたのでしょうから、何が何でも岩波に入社したいという熱意溢れる人は、それなりに頑張るんじゃないですかね?


2012年2月3日(金曜日)
 節分、っちゅーことは明日が立春か。

 昨日飛び込みで入ってきたトラブルに対処しようと急遽有給を取って休んだのだが、トラブルが昨夜のうちに対処が済んでしまい、今日は一日オフに。
 というわけで、土日では難しい家の用事を片付けていく。やっぱりたまには平日に休んで家事しないと駄目だよね、一人暮らしだと。


2012年2月4日(土曜日)
 朝っぱらから所長のテレビ出演があったらしい。
 起きたら終わっていた。

 朝のニュースで「LED信号機“大雪で見えづらい”という話を聞いて、なんともはや、物事巧くはいかんものだね、と。
 LED信号機は既存の信号機よりエネルギー效率が高い。つまり、より少ない電力で同じだけの光を出す。電球で熱になっていた分が減っているわけで、それ故に省エネなわけです。ですが、熱が少なくなったので、冬には付着した氷雪が融け難い、と。
 いやまあ、言われてみればその通りだと思うわけだけど、これはまたどうしたものかね……。
 冬場用のヒータを付けるのが手っ取り早いんだろうけど。折角熱が減ったのに、また増やす努力をしないといけないというのも、なんか釈然としないものがあるね。
 なんかもっとスマートな着氷防止策はないものか。


2012年2月5日(日曜日)
 コミティア
 しかし、今日の東京ビッグサイトはコミティア(創作オンリー)にスタジオYouの各種(腐系)イベント、リクルートの合同説明会、AKB48の握手会と、実にカオスだった。
 それにしても、3,000サークルのコミティアを一蹴するAKB48ってのはお化けだな……。

2012年2月6日(月曜日)
 4日の沖縄タイムスにスクープ記事として「米、普天間の辺野古移設を断念へ」が載って、なんかその後の記事に歓迎のコメントが多数掲載されていたんだけど、沖縄県民は普天間の固定化を歓迎しているのか、と。
 この問題は、辺野古への移転か、普天間の継続使用か、二者択一の問題です。第三の選択肢はありません。
 辺野古移設断念=普天間継続使用であることは、誰の目にも明らかです。それを歓迎しているということは、沖縄の人たちは普天間飛行場の固定化を希望していたということなんでしょう。
 なので「米高官、普天間固定化やむなし 日本に伝達、沖縄の反発必至」という記事は理解に苦しむのです。
 辺野古への移転に反対する以上、普天間の固定化は避けられず、辺野古移設反対運動の結果落ち着くべき所に落ち着いたのですから、それに反発するというのは道理が通らないと思うのです。

 米国の食品問題というのは、典型的日本人でしかない私の手に余る部分が多いのですが、今回もまた「今こそ「砂糖税」の導入を、タバコ同様規制せよと米研究者らという、どこら辺で笑っていいのか難しいネタが放り込まれる。
 多分正しい反応は、「禁酒法ならぬ禁糖法が作られて、マフィアが国境を越えて砂糖を密輸する時代が来るんだろうな」ってところか。
 そりゃあんた。大抵の食べ物は、過ぎれば毒だよ。


2012年2月7日(火曜日)
 Genesis先生の職場でも大人気、な「魔法少女まどか☆マギカ」をイタリア放送協会(国営放送)Rai 4が日曜朝10時に放送している件について。
 Google先生の力を借りて読む限り、「魔法少女もの」としてセーラームーンなんかの類友だと思っているらしい。
 第3話の放送でどうなるやら、見ものである。

 「ひよこベーグルのキッチン」について、口を開くと色々なものが垂れ流しになりそう。
 牛乳の放射能が怖くてココナッツミルク(カリウムが豊富)を使うとか、ギャグなのか?


2012年2月8日(水曜日)
 毎日新聞の記事に仰け反る。
民主党:重鎮議員が重要政策を担当…党内結束維持へ方針

 民主党の輿石東幹事長は7日、党最高顧問や副代表となっている重鎮議員に対し、それぞれ重要政策を担当させる方針を決めた。鳩山由紀夫元首相に外交問題、菅直人前首相にエネルギー問題などを想定している。

 輿石氏は同日の常任幹事会で「外交、防衛、エネルギー、震災復興などのテーマで最高顧問、副代表に先頭に立ってほしい」と要請した。同党は政府に入っていないベテラン議員に党内での役割を与えることで、党内の結束を維持したい考え。【高橋恵子】

毎日新聞 2012年2月8日 2時31分(最終更新 2月8日 2時34分)

 ……。
 仮にも一国の首相を経験した人材を遊ばせておく手はない、という考えには賛同しないでもないのですが、この世には適材適所というものがあり、誰がどう見ても不向きな分野に人材を投入するのは、誰にとっても不幸な結末を招来する悪手であろうと思われます。
 私としましては、鳩山元総理には農業実務担当として北海道で馬鈴薯農家を営んで頂き、菅前総理には加持祈祷担当として四国八十八箇所を何週も終わりなく経巡って頂くというのが、それぞれ能力的に適当ではないかと思料する所です。
 どうしても外交ならびにエネルギー問題を担当させたいというのでしたら、鳩山元首相には沖縄へ赴き普天間移設問題での地元説得のため県民の前での切腹を、菅前総理には福島原発行動隊の最前線任務への参加を、それぞれして頂くのが穏当な所ではないかと思います。

 レスポンスに「蓄電池電車の最終試験を実施へ JR東日本」という記事があって、JR東のプレスリリースを読んでみた。
 以前は試験車両の車内に巨大な蓄電池が鎭座在していて、どうするのかと思っていたのですが、蓄電池は座席下に組み込まれた由。ただ、以前は163kWhだった電池容量は、72kWhへと大幅に減ってますね。試験走行の結果これだけで充分という結論になったのか、容積的にこれが限界だったのか。
 設計思想的には素性は良さそうな印象があるので、実験が巧く行って欲しいところです。


2012年2月9日(木曜日)
 「ホルムズ海峡に自衛隊派遣を…米太平洋軍司令官という記事があって、いよいよ来るべきものが来たか、
 ご存知の通り日本の原油はその9割を中東地域に依存していて、中東情勢は日本の繁栄に直接的に影響します。原発再稼働の目処がつかない現在、日本は化石燃料依存を深めており、日本はこの問題について強く関与する必然性が上がっています。
 もしも中東有事となれば、日本は乾涸びかねません。中東地域の安定のために、日本は自衛隊を送り込む必要が生じましょう。
 現在最も憂慮されているのは、イスラエルによるイラン攻撃で、これはイランの核開発疑惑を放置すれば、間違いなくやってくる未来です。イスラエルは絶対にやる、と疑う向きはないでしょう。今ですら、Stuxnetによる遠心分離機への攻撃や、テロ手法によるイラン核科学者の暗殺などをやっている(と思われている)くらいです。これで止まらなければ軍を動かしますよ、絶対に、あの国は。
 そうなれば、ムバラクのいなくなったエジプトは抑えが效かないでしょう。エジプト・イスラエル平和条約がどれほどの犠牲を以て結ばれたものかを考えると、ムバラクなき今、平和条約が維持される可能性は低いと見積もらざるを得ません。
 第五次中東戦争の危機ですな。
 こういった破局を回避するためには、今より情勢が悪くならない段階でイランに核開発を放棄させる必要があり、そのために米国を中心にイランへの強力な経済制裁が企図されているわけです。
 日本国内でも是非の議論があることは分かりますが、より大きな破局を避けるためにイランに潰れて貰わないといけない、それには日本も積極的に関与しなければならない、というのが現在の“冷たい方程式”であろうと思うわけです。

 Googleが「Unicode over 60 percent of the web」と、webページの6割がUnicodeになった、との情報を公開。
 グラフを見る限り、ASCII/cp1252(=Latin 1)のページが積極的にUnicode化している様子。
 UTF-8はASCIIのスーパーセットになっていて、ASCII範囲内なら1バイト、Latain-1なら2バイトだから、その範囲内の言語にとっては、少ないデータ量増加で、多言語対応が可能になる。殆どラテン文字だが、稀にキリルや漢字が登場する程度なら、費用対效果は大きいのでしょう。
 しかし、漢字圏となると、漢字はUTF-8エンコーディングでは3バイトとなり、Extension Bなどになれば5バイトとなるとあっては、既存の文字コードよりデータ量が増えるため、余り経済的ではありません
 それでも中国と、日本語の両方で独自文字コードのページは減っているようですので、多言語への対応といった観点から、普及は遅々として進んでいるのでしょう。


2012年2月10日(金曜日)
 OPACから所蔵書を調べて借りられていないことを確認してから図書館に出かけたのに、書架で見つからず、配架位置を確認しようと館内のOPAC端末で調べたら「貸出中」。
 タッチの差で本を借りられてしまった……。
 なんという……。

2012年2月11日(土曜日)
 なんだかなー、と思う電気自動車の話題が二つ。
 米テスラ社は新型車「Model X」を発表。
 うーん……。なんって言ったらいいんだろう。
 今、電気自動車を買うような酔狂な金持ちに売り付けるために作りました、といった感じの、趣味全開なデザインですね。特にリアのガルウィングドアとか、フロントの長いノーズとか。
 バッテリは60kWh or 85kWhってあるけど、配置は床下かね?

 で、もう一つが三菱ふそうの「キャンター E-CELL」。
 東京モーターショーにも出展してた車ですが、トランスミッションの場所にモータを詰め込んで、エンジンのあったところにバッテリを配置、とか、技術的にかなりアレ。折角動力系の配置が自由になる電気駆動なのにプロペラシャフト回してるとか……。
 あと、この手のトラックがどの位走るものなのか知らないのですが、積載量を考えると、航続距離120kmというのは微妙に辛いのではないかと。(まさか電池容量40kWhで、満載で120kmではあるまい)
 なんか、今一つどこ狙ってるかわからないんだよなぁ。

 首相閣下曰く「クイズみたいな質問でいじめられてる」と。
 全く以って近年、国会の場に於いて政策とは直接関係性が薄い枝葉末節を質問しては答えられない閣僚を吊るし上げる戦法が幅を利かせること甚だしく、いっそ国会中継をクイズ番組仕立てにしたらどうかと思われるところ。
 国会議員は国民の代表として選ばれてそこに立っているのであるから、相応の知識と見識と品位を持って議論に臨んで欲しいと思うのは、一国民として正直な感想だ。
 とはいえ、そのような程度の低いやり方が非常に有效であることは、否定できない。何しろ、数年前にカップラーメンの値段やら漢字の読み取りやらを国会で質問した阿呆な政党が政権を取ったのだから、疑いない。高度で専門的な質問より、誰にでも理解できる程度の質問がより有権者へのアピールとなった結果、悪貨が良貨を駆逐して今に至るわけである。
 この世には、一時的に有效だとわかっていても、長期的に見て不利益が大きいために選択できない戦術というものがある。例えば、戦争に於いて投降してきた敵兵を殺すのは、捕虜というお荷物を抱えずに済むなど、一見、有效に見える。が、実際にそれをやるとどうなるかというと、敵は死ぬと分かっている戦況に置かれても投降せずに、文字通り死ぬまで抵抗するようになり、また友軍の投降者も敵に殺されるようになって味方の犠牲も増え、戦鬪は一層凄惨になる。
 「そういう戦法を取ったら、一時的には有效でも、その次にどうなるか」を考えた時、「その戦法はまずいんじゃない?」という戦術は色々あると私は思うわけだが、そういった戦法を敢えて選択しておいて、いざその結果に晒された際に愚痴を零すのは身勝手だと思うな。


2012年2月12日(日曜日)
 陛下が狭心症治療のため、心臓冠動脈のバイパス手術を受けられる由。
 御年齢を考えれば、無病息災とは行かないことは理解できるものの、一日でも長く、御代が続かんことを願って已みません。

 JX日鉱日石エネルギー水島製油所B工場で7日に起きたトンネル崩落事故は、状況がつかめるまで論評を避けようと思っていたのだけど……。
 シールドマシンの実用化以後、これだけの事故はちょっと記憶にないんですよね……。
 シールドマシンによるトンネル工事現場は何度か見学に行ったことがありますが、つまりそれは一般人の見学会を開けるほど安全だと考えられていたってことなんですよ。
 勿論、事故が起きた以上何らかの原因があったとは思うのですが、今のところそれが見えてこないんで、不可解さが消えないのですよね。
 亡くなられた作業員の方々に、哀悼を。


2012年2月13日(月曜日)
 ESAが開発していたヴェガロケットは、予定通り射ち上がっていった模様。
 VEGAロケットは高度700kmの太陽同期軌道に1.5tの衛星を投入できる固体燃料ロケットで、アリアンでは射上げに大き過ぎるような学術衛星の射上げを担う予定です。
 アリアンのブースター技術を転用して開発されるなど、どこぞの国のロケットと似たようなコンセプトですが、性能は倍ほど。これが3,000万ドルくらいの射上げ費用らしい。イプシロンが30億円とか言っているので、競争相手としてはかなり厳しいですなー。

2012年2月14日(火曜日)
 「枝野氏、東電国有化異論に「民間で資金補えば」とか、本気で言っているのか、この大臣?
 個人的な意見ですが、東電を国有化しなければならない事態に陥ったのは、本来すべきであった原発事故の免責を行わなかったためで、本質的に失政の部類に入ると思います。
 東電に事故の責任を負わせれば、東電一社で原発の事故処理や賠償を行わざるを得ず、その負担は東電管内の電気利用者に料金の値上げという形で転嫁されます。東電の企業規模に対して過大な責務は、会社を痩せ細らせ、結果として電力供給に支障を来すようになるわけです。会社の未来に絶望すれば、社員の士気は下がり、逃散が始まるでしょう。
 現状のやり方は、破綻に向かって突き進んでいるように、私には思えるのです。
 電力会社が地域独占企業であるのは、電力の安定供給を実現するためであって、それこそが達成すべき第一目標です。安定した(そして可能ならば安価な)電力がなければ、産業は回らないのです。国有化はそれを貫くための方策になるでしょうか?

2012年2月15日(水曜日)
 先月末に録画しておいたNNNドキュメント'123・11大震災 シリーズ27 放射線を浴びたX年後 ビキニ水爆実験、そして・・・」を今さらながら観たんだけど……色んな意味で酷い話だな、と。
 米国のキャッスル作戦中に付近海域で操業していた漁船に乗り組んで死の灰を浴びた、知られざる被爆者を追跡して、数十年後に多くの死者が出ていることを報じたのは素晴らしい。日本政府が無策に近い状態であったことは酷いの一言だ。
 しかし、それを「3・11大震災 シリーズ」と銘打つTV局の神経は輪をかけて酷い。
 番組中でも出ていたけど、彼らが浴びた放射能の量は、急性放射線障害が発症するレベルの話で、現在なら放医研辺りに緊急入院させられるだろう。福島の原発事故で降った放射能とは、文字通り桁がいくつも違う。
 そんな量の放射能を浴びて碌に除染もせずに操業してました、なんて人を社会にほっぽり出して放置していたという意味では、当時の日本政府の対応は批難に値しよう。(ただ、これも番組に出演していた被害者の遺族が、当時は仕方なかったと言っていたが……)
 この番組の件から我々が得るべき教訓は、被曝量を正しく測定し、記録し、追跡し、異常がないか気にかけ続けるべきだ、ということだろう。

2012年2月16日(木曜日)
 風花舞う木曜日。

 「見えてきた…東京駅の復元ドーム」って記事があって、そういや隨分長いこと工事してたな、と思って調べてみたら、何ですかこの工事は?
 円屋根の復元だけかと思っていたら、保存工事に基礎の打ち直し、免震層の追加、地下躯体の構築とか……文化財保護のためにここまでやるか。
 うむ。
 実に素晴らしい!

 「電力会社・崩れる牙城:東電、やまぬ人材流出(その1) 狙われる原発技術者」「電力会社・崩れる牙城:東電、やまぬ人材流出(その2止) 夢持てぬ「賠償会社」」。
 ほれ見ろ、言わんこっちゃない。


2012年2月17日(金曜日)
 DellのPCなんか嫌いだっ。

 「期待の風力発電 現実は厳しく」とか、今更な話だよな、と。そんなの、前々からわかってた話じゃないか。
 反原発機運に乗った連中が代替案として持ち出して来た再生可能エネルギー発電については、大抵の場合、何らかの欠点や弱点があり、それが大規模化の妨げになっていた。私の知る範囲で、この一年二年でそれが解消されたという話も聞かない。にも関わらず、再生可能エネルギーに邁進すれば、問題点が大規模に露呈する。
 そして、人間は一度染み付いた不信感をなかなか拭えないのは、原発でご覧の通り。以後、再生可能エネルギーの促進は茨の道になるでしょうな。


2012年2月18日(土曜日)
 自転車で走り終えたあと、眼鏡のレンズにびっしりついた黄色い微粒子。
 春は近い。

 陛下の手術は滞り無く終わった由。


2012年2月19日(日曜日)
 東京で最低気温が氷点下とか。
 昨日も路肩の水溜まりが凍っていて、自転車で走りながら危ないな、と思っていたものですが。
 予報によれば、来月まで寒い日が続くという。
 厚着して暮らす日々かな。

2012年2月20日(月曜日)
 東京都主催の東京国際アニメフェア東京アニメアワード脚本賞を受賞したニトロプラスの虚淵玄氏のコメントが振るっている件について。
 私も昔書いたことがありますが、沼の上に咲いている綺麗な蓮は、水底の泥に根を張っています。そこで「沼を綺麗にしよう!」などと言って泥を浚えば、蓮は枯れてしまいます。
 私が東京都のやり方に賛同しない理由は、それが根を枯らす行為であると信じるからです。

 その虚淵玄氏が脚本を担当した「魔法少女まどか☆マギカ」ですが、第三話を二回放送するという放送事故をやらかしたそうな
 よりにもよって、第三話を二回……。

 Buffaloコクヨサプライが「USB2.0ハブ 4ポートタイプ(どっちもハブ)」という逆刺し上等なUSBハブを売り出すらしい。
 便利だというのはよく分かるし、どういう構造しているのか興味はあるんだけど、気になるのは、これ、USB Implementers Forumの認証通っとるんかいな?と。
 実を言うと世のUSB関連機器の中には、実際にはUSBの認証を通っていない製品が色々あったりします。典型的な例では、USB延長ケーブルとか。実際にはあれはUSBの規格にはない何かであって、それ以上のものではなかったりします。
 でまあ、別にだからと言って支障があるわけではないのですが、「USB 2.0ハブ」として売って良いものなのかね、これ?と。


2012年2月21日(火曜日)
 「ダイハツ、「ハイゼットカーゴ」ベースの商用EVで実証走行実験」とダイハツハイゼットカーゴのEV改造車を試験開始との
 小口配達用の軽ワゴン車は、現状の電気自動車の能力的に適した用途と言えます。長距離・広範囲を走らず、加減速が多く、最高速度よりトルクが必要な用途です。このような用途の場合、電気自動車の弱点は殆ど問題になりません。営業所に充電設備を用意すれば、給油に行かなくても良いという利点すら生まれます。
 このように、電気自動車が適した方面から攻めるというのは戦術として理に適っているのですが、既に製品を市場投入している三菱自工に比べるとダイハツにはやや出遅れ感があります。もっとも、電気自動車についてはダイハツも古参(鉛蓄電池車を過去に販売している)なので、巻き返しに期待したい所です。電池はトヨタ系だけにPanasonicですかね。
 そういえば、現行のMINICABとハイゼットカーゴって、テールランプの部品共用してるよねー、とかトリビア。

 「放射能汚染懸念、雪のイベント中止要請」というニュースがございましてね、半日後、見事に「青森の雪イベント中止に=「放射性物質心配」の声受け−沖縄」と中止になったそうで。
 どうやら放射能が怖くて沖縄まで自主避難された意識の高い親御さん達からしてみると、青森から運んできた雪は危険物らしいですよ。青森県内は今頃危険物まみれなんでしょうな、彼らにしてみれば。自衛隊による測定では平年値並だったそうですけどね。
 ただ怖がって家の中でガタガタ震えているダケなら無害なんでしょうが、他人に影響を及ぼすようであれば害悪と看做さざるを得ません。
 瓦礫の受け入れに反対している連中と同じく、何らかの対処が必要な時期に来ている気がします。

 産経に「元少年の被告は実名か匿名か 報道各社で分れた判断」という記事があったんですが。
 私自身は、少年犯罪に限らず、実名報道には意味が無いと思っている人間です。犯人の実名なんて、犯罪の分析という視点からは意味の薄い情報ですわな。寧ろ、受刑者の更生や社会復帰、親族への影響等を考えれば有害ですらあると思っています。
 問題は今回のように死刑が確定した場合ですが、それでも恩赦の可能性を考えれば、実名報道には慎重であるべきだろうと思います。


2012年2月22日(水曜日)
 朝からNHKで「携帯電話 国民一人に1台以上にというニュースを聞いて、なんとまあ、と。
 母が交通事故を起こして入院した時に家族から持たされた携帯電話を、それですら碌に持ち運んでいない人間としては、携帯電話を複数台持っている人を見ると、業務用と個人用なのか、大変そうだなとか思います。最近だとフィーチャーフォンとスマートフォンの二刀流とか。
 電車の中で膝の上に広げられているラップトップPCが携帯電話回線で通信していたり、自動販売機が在庫管理のために通信機を持っていたりと、時はまさにユビキタス、ですね。
 私のような古代人にはついていけない社会ですわ。

2012年2月23日(木曜日)
 久しぶりの、雨。

 河村たかし名古屋市長が、中国共産党南京市委員会からの訪問団に対して、南京大虐殺はなかった旨の発言を行った由、外交上の問題に発展してますなー。
 河村市長は馬鹿でなかろうかと。
 そういうことは「正論」にでも投稿しとけば良いんであって、わざわざ南京からの使節団の前で言えば外交問題になるのは明白です。一介の政令指定都市の長に外交を云々する権限も責任もないわけで、問題を起こしても自分で尻拭いができるわけでもありません。(尻拭いをしなければならないのは両国政府だわな)
 国内に於いて言論表現思想信条の自由は勿論保障されますが、結果の責任も自分で取らないといけません。相手が外国ともなれば、内国権利は及びません。
 他国は自国と同じ価値観では動いていないなんて、外交においては基本中の基本でしょう。
 そういう、基本的な認識に欠けているから、現地で公開討論会をやりたい。私も行くので、すべて聞いてもらえば、私の気持ちも分かるはず。話し合うのもいかんというのは、いくらなんでもどうかと思うとかいうことが口走れるんだと思う。世界の揉めごとが話し合いで解決できる問題ばかりなら、戦争なんて起きやしねぇよ、と。
 友好が必要な時に笑顔くらい作れないようでは、公人と私人の区別も付けられないのかと指さされるでしょうよ。

 一度馬鹿の訴えに屈した那覇市ですが、開催を再考との
 判断が二転三転するのも好ましいことではありませんが、自主避難者の科学的根拠に欠ける不安心理を軽減するために、行政が過度の配慮を示すことは、今後に良くない影響を及ぼすと思われます。
 不安障害はカウンセリングや医療によって解決すべき問題であって、行政が示すべき態度は、そのような人達に適当な窓口を紹介することではないでしょうか。
 もっとも、彼女らのツイートを見ていると、放っておくべきかもとも思いますが。

 「長期予報、厳冬のち高温の春 関東以西は暑い夏か」とな。
 これほど真剣に、天気予報に、外れて欲しい、と思ったことはないな。


2012年2月24日(金曜日)
 先日の「USB2.0ハブ 4ポートタイプ(どっちもハブ)」は、やはりUSB認証機器ではない模様
 記事に機構が載っていたが、要するにUSBレセプタクルの舌部の厚みを限界まで薄くして、両面に接点を施したものである、と。
 正規の規格ではUSBレセプタクルの開口部の厚みは5.12mmで、舌部はその中央から1.84mmですから、規格上そんなスペースはない、という話になりますが、Aプラグの方は接点の厚み分などを見て1.95mm空間が空いているので、この隙間に工夫すればギリギリ押し込めるんでしょうね。
 ただ、舌部が1.84mmある、という前提で嵌合するように作られているものはアウトになることもあるでしょうし、舌部の強度は当然下がるでしょうから、USBによくある舌折れの危険性はこちらのほうが高そうです。
 まあ、USB端子のそもそものデザインが悪いという話なんですが、どうしてほんのちょっとの工夫をしなかったものか。逆挿し可能にするか、挿さらないデザインにするか。どうせなら3.0の時にがらっと変えれば良かったんでしょうがねぇ……。

 共同に「警視庁、交番に新型机 レバー引くと盾に早変わりという面白可笑しいニュースが。
 いや、笑っちゃいけないんだろうけど……。
 警視庁のサイトに情報がなく、写真も見つけられなかったのだが、恐らく記事中で「防護板」と呼んでいるものは、通常の机であれば「膝隠し」と呼ばれている部品のことではなかろうか。防弾板とか、防刃板とかいうのではなさそう。
 こんなものを配備しなければならなくなったのは残念なことですが、この程度の工夫で何とかなるなら幸甚なことでもあります。

 NHKのニュースを見ていたら「数学 基本理解しない大学生も」という話題を少し時間を割いて取り上げていた。
 興が湧いたので日本数学会の頁を検索して「「大学生数学基本調査」に基づく数学教育への提言」を読み、自分でも問題を解いてみる。
 確かに、基本だけど間違いやすい所を突いてるな、とは思った。
 不幸にも全問正解とは行かなかったが、高校までに身に着けたものは意外と残っているものだと感心したり、典型的な誤答をやらかして恥じ入ったり。
 それはともかく、問題は結構ならずとも深刻で、中等教育機関(高等学校)での数学教育の立て直しが急務でしょう。大学へ進学した人間の数学的能力がこの程度では、残り半分の大学へ進学しなかった人間についても推して知るべしと言った所でしょうから。
 数学力は何も大学進学のために必要なのではなく、日常的な生活を送るために不可欠なものですし、高度複雑化する社会の中で、供給される情報を判断材料とするためにも必須なものです。特に昨今は、BqだのSvだの、様々な物理学的単位が日常的に飛び交っているわけで、そういった数字や単位の持つ意味や、時にはそれを計算し、変形し、自分に理解できる形に落としこむ技術は、全く生活必需品と言って良いでしょう。
 数学力が低下すると、物事を数学的に把握しようとか、あるいは解決の方策として数学を用いようという発想がそもそも生まれなくなります。また、数学的解法を提示された場合も、その妥当性を検討することが難しくなるでしょう
 ただまあ、この話は何も昨日今日始まった問題ではなくて、今回はじめて調査が行われただけという話なので、実害は既に出ている気がしますな

 さて、この問題についてもう一つ気になったことを。
 NHKと朝日の記事をキーにtwitterを検索すると、相当なコメントがあったのだが、その中で日本数学会のサイトまで出向いて提言を読んだ人はかなりの少数だった。自らも問題に挑戦した人間は、更に極僅かだった。
 大多数の人間は、自らが懸念される低い数学力の持ち主であるかどうかを確認すらしていなかった。
 これもまた懸念される問題の一つなのだ。


2012年2月25日(土曜日)
 私は大学だね。>人生で一番勉強した時期ランキング
 体を壊すほど勉強したのは、後にも先にもあの時代だけ。

 「北朝鮮:対日交渉推進「早急に」 「正恩体制」方針−−党内部文書」と。
 ふむ。とすると、やはり二代目が彼の国の外交における癌だった可能性が高いわけか。


2012年2月26日(日曜日)
 信頼関係の醸成は政治における非常に重要な要素の一つなんですが……。
 ま、今更ですな。彼らにそれができないことは、私ですら野党時代から指摘していた話だし、今更それに期待する人がいるとは思いにくいんですがね。
 意見を異にする他者と生産的な関係を結ぼうと思えば、信頼関係ってのは不可欠なんですが、一体何でまた民主党がそれを軽視するのかがよくわからない。昔から、失うに易く、得難いものであると言われているものなのに。

2012年2月27日(月曜日)
 「エルピーダメモリ、会社更生法適用申請へ」、という悲惨なニュース。

 「安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた提言(仮称)(案)に関する意見募集について」が公示されているんですが、意見募集が3月2日までと、慌ただしい。
 ちゃんと読み込めるかな。


2012年2月28日(火曜日)
 職場で、録画記録した会議の映像を、HDDレコーダからDVDに移した。ちゃんと焼けたかな、とPCで確認しようとしたら再生できない。なんぞ?と思ってディスクを確認してみたら、CPRMプロテクトかかってました

 大事なことなので39回言いました。

2012年2月29日(水曜日)
 雪の閏日

 「EV路線バス実証実験 徳之島で3月1日から」という記事を見た。
 離島の場合燃料を輸送・蓄積する為の費用が馬鹿にならなかったりするので、EVバスというのは、条件を満たせば悪くない提案だとは思うんですが……航続距離30kmっちゅーのは些かどんなもんかと……。
 開発元の東京R & Dのサイトへ行ってもニュースリリース以上の情報がなくて、諸元が分らないので何の分析もできない。

 先年11月(過去日記1,2)の関連ニュースらしい記事が「SAE、EV用急速充電器のコンボコネクタ方式の詳細を公開」とあった。
 なんか、このままだと、電気自動車用の充電コネクタの規格は、日米欧で全部別とかいう状態になりそうだな。
 CHAdeMOが良いと思ってるわけじゃないにしても、これは頭痛いわ。

 世界で三社のみとなっているHDD製造ですが、東芝が3.5inch HDDの製造に乗り出すそうな
 近い将来、3.5inch HDDはWDとSeagateしか選択肢がないという、かなり切羽詰まった状態でしたから、これは諸方面から歓迎されるのではないでしょうか。