哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2010年12月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2010年12月1日(水曜日)
 昨日の昼に震度3程度の地震があったのですが、何やら中国の方で大きく採り上げられているらしく「M6.9の地震でも何の混乱も起きない日本—中国メディア」とか報じられていた。
 元記事は「日本发生6.9级地震 城市部震感3级并无惊慌」。
 震度3くらいで驚いていたら日本での生活は不可能なわけで、この記者さんも隨分落ち着いた様子で受け答えしています。
 2008年の汶川大地震以降、2009年の雲南姚安地震、今年も玉樹地震などが立て続けに大きな地震災害に見舞われたことから、地震への注目度が高まっているようです。
 特に今回は、今年4月14日に起きた玉樹地震とマグニチュードが同じだったことから注目されているような感じです。玉樹地震では死者・行方不明者合わせて3,000人超という災害規模でしたから、碌な被害も出ない日本の様子が注目されているのかも知れません。
 しかし……日本と中国では事情が異なるからなぁ……。

2010年12月2日(木曜日)
 先月末から始まっている都立図書館電子書籍の実験にモニターとして参加しているのだが、実はまだ一度も電子書籍が読めていない。というか、ビュワーが起動しない。
 そもそも32bit環境のWindows + Internet Explorerでしか動かないという素敵環境を要求するのに加えて、「ご利用方法」のページは一枚のJPEG画像とか、アクセシビリティって言葉の存在を端から無視するその姿勢に、ある種の感動を抱く。
 一体都立図書館は何を考えてこの業者(大日本印刷)のソリューションを採用したのか。
 リーダにはwBookリーダというソフトを使うのだが、これ、YBMSisa.comとかいう会社の韓国製。こいつがTCP 15524ポートを開けろとか言ってくる。TCP/UDPポートは1〜1023がWELL KNOWN、1024〜49151がREGISTERED、49152〜65535がDYNAMIC AND/OR PRIVATEだから、15524番である以上は登録されていないとおかしいのだが、IANAのリストでは「15364-15554 Unassigned」と何も登録されていない。未登録のポートを勝手に利用するとか、なにこのマルウェア怖い。

2010年12月3日(金曜日)
 そうだよねー。小塚で本文組むとかありえないよねー。
 ……。
 …………。
 TRONWAREハ良イ雑誌デスヨ?

2010年12月4日(土曜日)
 そういえば昨日の話になりますが、日産Leaf正式発表されて、12月20日より販売とか。
 JC08モードで航続距離が200kmとか、事前の予想より大分伸ばしてきましたね。
 Leafは回生協調ブレーキでの電力回收に力を入れていたようなので、その辺の制御技術については期待して良いのかも知れません。

 NHKスペシャルシリーズ日米安保50年 第1回 隠された米軍」を観て……えーと。
 一視聴者としては「当時の安保鬪争をしていた連中は、先見の明のない馬鹿ばかりでした」という風にしか受け止められないんですが……。番組が考える「議論」というのは、低能どものタワゴトのことなんだろうか。
 もっとも、メインキャスターが国谷裕子って辺りで、番組の方向性はかなり見えるんだけど。あの人、反米左派であることを隠そうともしないからなー。
 こんな番組作ってる暇があったら、東アジアから極東にかけての軍拡競争を追ったドキュメンタリでも作った方が有意義だと思うがね。
 自ら判断する番組ではなく、視聴者に判断する材料を与える番組が求められるのだと思う次第。


2010年12月5日(日曜日)
 昨日に引き続いてNHKスペシャルシリーズ日米安保50年 第2回 沖縄“平和”の代償」を視聴。
 基地がないほうが良いってのは、誰もが同意することだけど、要望や期待だけをぶち上げて、それが通らないから日本政府や米国政府を批難するってのはどうなんだろう。そこに基地があるのはそれなりの理由があることなんで、番組中で中曽根元総理が言っていたように、沖縄の人達に負担して頂くしかない。技術的に、本土の基地では沖縄の基地機能を代替できないのだから。
 まずは基地が今どのような機能を持ち、どのような技術的要求を持ち、移転に際してその条件を満たす場所がどこにあるのか、といった基本的な知識を等閑にして「問う」ても仕方ないと思うのだ。
 何分日米安保条約を碌すっぽ読んだことがないとか、とんでもない知識レベルの人が世間には散見されるので、NHKはまず「日米安保逐条講義」とかやったらどうかと思うのだが。

 あと、番組の作り方で気になったのは、米軍が日本の自衛隊の基地で演習をしているとか昨日からやってるわけだけど、日本の自衛隊も米国本土の基地で演習してるってこと、知らない訳じゃないのに放送しないのは何でだろうね? 戦車や火砲の類は日本での大距離演習が難しいので米国の基地で行っていますし、またイージス艦の弾道ミサイル迎撃機能試験は米国の協力がなければ不可能です。
 また、物品役務の提供は双務的なもので、PKOで国外に派遣される自衛隊が米軍から物品や演習場の供与を受けている、なんて話もあります。
 一方的に米国が日本から利便を得ているような番組作りは、視聴者に予断を与えかねないと危惧します。
 尤も、番組を作っている連中が知らない、というより恐ろしい話である可能性もありますが。


2010年12月6日(月曜日)
 Gizmodoに「信号待ちのイライラを解消してくれそうな砂時計式信号機」とかあって、見た瞬間に「これはひどい」と。
 コメントにもありますが、このデザインだと、色覚異常の人は信号が区別できません。信号機の点灯位置には意味があるのです。
 日本の信号機であれば、横型なら右端が赤です(車が右側通行の国は逆です)。縦型信号機は国際的に一番上が赤です。
 というわけで、件の「砂時計式信号機」をデザインした人間は、デザイナーとして最低限度の知識に欠ける疑いがあります。知った上でわざとやった可能性もありますが、私だったら仕事は頼みませんね。
 恐ろしいのはtwitterのコメント群で、色覚異常者への配慮をコメントした人が殆どいません。twitter住人の知的水準が異常に低いのか、水は低きに流れるのか。

 毎日電「仙谷長官、中国に事前通報 尖閣衝突「今日、船長釈放」」。官房長官はこれを否定
 しかしなー。一体誰が信じるんだ、官房長官の言い分をさ。
 下野した後に、絶対追及されるだろ。となると、余計政権にしがみつくようになり、これがアフリカなんかになると対立政党を武力弾圧し始めたりする流れなんだよね。
 民主主義はそのプロセスの正当性こそが重要なのに、民主党の人達は結果が手段を正当化すると誤った思い込みをしていて、なおかつ結果を残せないもんだから自己正当化のために躍起にならざるを得なくなるんだよな。


2010年12月7日(火曜日)
 昨日、IVS技術促進協議会が発足したとあちこちに報道されていたわけだけど、個人でも入れるものかと思って検討してみたが、今のところ公開情報が少なすぎる。会費の額も、正会員/準会員の違いも何も書いてない、なんと不親切なサイトだろうか。(とメールを送ったら更新されていた)
 しかし、IVSが万能の解決策であるかのような記事を載せる日経産業新聞とか、どうにかしてくれんものか。IVSはUnicodeの機能を補うものではあるものの、それが問題なく機能するかどうかについては、私は現時点ではかなり疑問視している。なにせ、Extension Bのようなサロゲート・ペアですらあちこち問題が生じているのが現実なので、さらにIVSまでくっついた日には、カット・アンド・ペーストの過程でIVSがどこかへ消えてしまっても不思議はない。どこの会社とは言わないが、DBソフトでExtension Aが全て同じ文字と看做されるというバグを長年放置していた会社が協議会の幹事やってるし、まともにDBでハンドリングされる日が来るのかと疑いたくもなる。
 ただ、それでも現実的な解としてIVSは事実上唯一解だから、可能ならこれがスムースに運用される環境を構築する方が建設的だ。
 しかし、Appleが入っていないのか……。まあ、Appleの場合IVS以前の問題として、Unicode正規化をどこにでもかしこにでも無分別に適用するのをまずやめないといけないからな。ユーザが意図しない部分で平気でUnicode正規化を行うようなOSは、危なくて使ってられない。

 金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入のためのマニューバは、正常に完了せず。一時探査機を失探する事態に。
 予定された中利得アンテナでの交信が確立せず、低利得アンテナによる通信(8bps)に頼っている状態。
 探査機がセーフホールドモードに入って回転しているらしいことと、予定の軌道上にはいないらしいことが、現在分かっていること。
 やはり宇宙探査は難しい。

 Justsytemからモリサワフォントを買うと一太郎が付いてくるらしい。
 うむ。フォント単体で買うより廉いというのは不思議だが、きっとおまけのソフトがマイナス価値なのだろうな。


2010年12月8日(水曜日)
 「あかつき」は金星周回軌道に乗らず、太陽周回軌道のまま、人工惑星に。
 「のぞみ」「あかつき」と日本の惑星探査は失敗が続きますな。記者会見でプロマネの中村教授が言った「やはり重力のある天体に入れるのは難しい」という言葉が重い。
 6年後のリトライに期待しておく。

 Gran Turismo 5の一部の車の裏面にミニカー会社のロゴが入っていた話題。プロデューサーの山内氏曰く古いモデルのボディ裏面の資料は、オートアートさんに協力していただいています。その痕跡ですね。だそうで、面白すぎるけど、次のアップデートで消えちゃうよ。恥ずかしいから。なんだそうな。勿体無いなー。
 まあ、この手のミスはあちこちで見られますからね。
 日本のマンガでありがちなのは、銃火器を作中に出すに当たって、モデルガンやエアソフトガンを参考に描いたら、実銃にはないパーツ(改造防止用のインサート等)までしっかり描き込んでた、なんてのが結構あります。まあ、これが別に銃が小道具以上の意味のない作品なら良いのですが、「死がふたりを分かつまで」みたいな銃がバリバリ出てくる作品でやられると、読んでて辛いですよね。
 模型を参考にするときは、実物とどこが違っているか把握していないと、微妙なものを描いてしまうという話題。私は絵描きじゃないから良いけどね。

 現在都議会に諮られている青少年育成条例改正案に反対し、角川書店東京国際アニメフェアへの出展を取りやめる事態に。今は角川書店のみのようですが、この動きが角川グループに波及すれば、角川書店から富士見書房、アスキー・メディアワークス、エンターブレインと、ライノベル/コミック界の一大グループですから、えらいことになるでしょうなー。
 以前にも書いたんですが、東京都がアニメやコミックを一大産業として推進する一方で、このような表現規制を進めるのは、はっきり言えば自分で自分の首を絞める行為でしかなく、目敏い県知事辺りが「ウチは規制が緩いですぜ」と産業誘致に走りかねないくらいの愚行です。
 上辺の上澄みだけを保護して、その下に重層をなす下積みを突き崩そうという非論理的な行動を、都知事一人の中でどう整合させているのか、全く理解できません。


2010年12月9日(木曜日)
 librahack事件→岡崎市立中央図書館事件→三菱電機インフォメーションシステムズ事件(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19)の大元、librahack氏についての記事が朝日の地方版に載ったらしい。

岡崎図書館問題 起訴猶予の男性、謝罪要求
2010年12月08日

 岡崎市立図書館のホームページで閲覧障害が起き、自作プログラムでアクセスした男性が逮捕され、起訴猶予になった問題で、同市の柴田紘一市長は7日、定例会見で「男性には気の毒な思いもあり、おわびをした」と話した。一方、男性は取材に「市から謝罪はない」とし、公式な謝罪と図書館が県警に出した被害届の取り下げを求めた。
 市によると、男性は10月に中央図書館を訪れ、面会した大羽良館長は知識不足や対応が業者頼みになったことをわび、男性も「お騒がせしてすみませんでした」と話したという。大羽館長は7日、「問題は双方とも理解し合っている」と市広報を通じてコメントした。
 男性は同日、取材に「大羽館長の気持ちは聞いたが、公式な謝罪とは受け止めていない。市に都合の良い解釈で、館長の言葉で私への謝罪が済んだような受け取り方には違和感がある」とした。
 その上で、「閲覧障害は図書館システムの問題で起きたのに、今も図書館ホームページは私のアクセスが問題だったかのように記述している。これを撤回し、今回のことが犯罪ではなかったと公式に発表してほしい」と話した。
 この問題で、システム業者は男性に謝罪している。(連勝一郎、神田大介)

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001012080002

 記事を受けてlibrahack氏自身も「私にとって重要なポイント(朝日新聞記事)」というエントリを公開した。
 岡崎市は謝罪したと言い、librahack氏は謝罪はまだないと言っているというのは、何か行き違いがあったのか何か分かりませんが、被害届の取り下げは可能ならすべきでしょうね。それで全てが終わるわけではありませんが、一つの区切りになることは間違いがない。

 朝日新聞の社説「離島防衛—「鎧」見せつけるだけではが空母機動艦隊創設を使嗾しているようにしか見えない件について。
 日本で一番まともな軍事記事を書く新聞だけあって、その内容は最後段を除き至極真っ当です。
 近い将来、中国が武力侵攻を起こすとは考えにくい。というのは、即ち「近い将来でなければ中国が武力侵攻を起こすと考えられる」ということで、現在空母絶賛建造中である中国は、予想可能な将来において外征能力を獲得し、その力を行使することでしょう。中華人民共和国成立以来半世紀に亘る彼国の侵略の歴史からしてみて、その可能性は非常に高いと考えるのが安全です。そしてそれを日米の親密な同盟が抑止していることもまた事実です。日本は強大化する中国の軍事力に対し、米国との一層緊密な連携を以てこれを抑止せねばなりません。それこそが日本の平和と安寧を守る鍵となります。
 洋上の移動手段もない陸上部隊を島々においても、中国海軍の艦艇に対する抑止効果は望めない。というのも全く事実で、離島に小さな部隊を点々と配置しても效果は薄いことは疑いありません。しかしまた同時に、硫黄島のように軍事上重要な拠点となりうる島嶼にまとまった部隊が存在することは仮想敵国の侵略意図を挫くのに有效です。艦船は防げなくても上陸を防ぐことには有效ですから。全ての島嶼に軍を置くことはできませんが、獲られるとマズい島に一定規模の部隊を置くことには意味があります。また、機動的に部隊を派遣するにしても、ヘリコプタの航続力に限界がある以上、ある程度のエリアに区切って「洋上の移動手段を持つ一定規模の陸上部隊」を置く必要があることは誰も否定しないでしょう。そのためには現在師団単位でしか確保されていない(しかも完全に不足している)汎用ヘリコプタ/輸送ヘリコプタの増強が不可欠です。朝日はヘリコプタを増強した機動力のある陸上戦力配備の必要性を訴えているのです。
 そして国防とは何も直接的な軍事力だけで考えるものではなく、両国における軍事的交流を深めることは、相互理解を促進し、緊張の緩和に有效です。現在、軍艦の相互訪問くらいしかしていませんが、訓練の観戦や、防衛大学への留学など、相互にできることは少なくないでしょう。共同訓練に於いて自衛隊の練度を誇示することは、典型的な抑止力となりますからね。
 そして素晴らしいのは海上保安庁の警察機能を充実を謳っていることでしょう。海上保安庁は例年1,800億円程度の予算規模で、海上自衛隊の1兆600億円に比べれば1/6程度でしかありません。人員は1/4強ですが、実は艦艇数は海自の150隻に対して海保は455隻を有しています。これは一朝有事において集中運用される軍事力に対し、日常的に広範囲に展開することを任務とする警察力という性格の違いによるものではありますが、現有艦艇数はかなり逼迫しており、今般の尖閣の問題に於いては、他の管区から応援の船を回して貰って凌いでいる状態です。当然、応援を派出した管区は船が手薄になりますし、ローテーションにも影響を及ぼします。中国側が日本領海、排他的経済水域への公船派遣を続ける以上、日本側は海上保安庁の巡視船で対抗せざるを得ませんから、海保の増強は目下の焦眉です。この点に言及したことは素直に評価に値します。
 しかし、一番最後の段落はいただけません。機動性の高い艦艇や航空機を遠方からでも投入できるよう即応性を高める方が賢明というのは、軍事力の遠方投射能力を確保せよ、という意味であり、空母機動艦隊や原子力潛水艦、揚陸部隊や降下部隊による敵策源地の攻撃能力を持ち「鎧だけではなく、矛を見せつけろ」と主張していることに他なりません。
 私は日本がそのような能力を持つことが現行憲法上可能であるとは思いません。主張するのは自由ですが、社説とするには余りにも無責任ではないかと思います。
 ともあれ、朝日新聞が軍拡の必要性を理解しているというのは、実に心強いことです。


2010年12月10日(金曜日)
 librahack事件→岡崎市立中央図書館事件→三菱電機インフォメーションシステムズ事件(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20)で、一昨日の記事が朝日に載ったと思ったら、岡崎市立中央図書館は当該文書をwebから削除しましたとさ。

岡崎市立図書館がHPの記載削除
2010年12月10日

 岡崎市立図書館のホームページ(HP)の閲覧障害をめぐる問題で、同館がHPのお知らせ「図書館のHPの大量アクセスによる障害について」を削除したことが9日、分かった。  お知らせは9月1日から掲載されていた。「大量のアクセスによってHPが閲覧できない現象がたびたび発生し、図書館も対応に苦慮していた」などとし、起訴猶予処分になった男性の行為が閲覧障害の原因と受け取れる内容になっていた。
 男性は取材に対して「閲覧障害は図書館システムの問題で起きたのに、今も私のアクセスが問題だったかのように記述している」などと答え、8日付の朝日新聞に掲載された。同館によると、削除は報道を受けての対応という。

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001012100003

 対応が姑息だとは思いますが、しないよりはマシ、と受け取っておきましょうか。本来であれば一度掲げた公式見解を撤回したのですから、その旨を告示すべきだと思いますが。
 図書館としては、一度掲げた文書を「なかったことにする」のは良くないと思うのですよ?
 もう今さら岡崎市立中央図書館に図書館らしさを求めても無駄だとは分かっていますけども。

 東京都のアレの
 角川に引き続いて、コミック10社会東京国際アニメフェアをボイコット。十社の内訳は、秋田書店、角川書店、講談社、集英社、小学館、少年画報社、新潮社、白泉社、双葉社、リイド社。多くのアニメがコミックを原作として作られている関係上、これだけ離脱するとTAFの開催そのものが危ぶまれるレベル。

 「有事なら自衛隊で拉致被害者救出? 首相発言に当惑の声という記事に、当惑を通り越して、この人大丈夫か、と。
 拉致被害者が何処にいるかも分からないのに闇雲に自衛隊を投入しても成果が得られる見通しはゼロですし、しかも現在の自衛隊の装備では北朝鮮まで進出して戻ってくるだけの能力がそもそもありません。
 もしそのような能力を自衛隊に付与すべきであるというなら、場合によっては憲法の改正も視野に入れた根拠法の整備から始めて、必要な装備訓練を施し、北朝鮮内部の情報を情報機関で調べ上げ、拉致被害者や要救助者の場所を特定し、いつでも作戦が出来るよう準備を整えておくことができるよう、予算の手当を付けて下さいな。
 口から言葉を発すればそれが実現するとか、首相の地位はそういうものじゃないんだ。


2010年12月11日(土曜日)
 NHKスペシャルシリーズ日米安保50年 第3回 “同盟”への道」「第4回 日本の未来をどう守るのか」を観て……えーと。
 第4回の登場人物のうち、寺島実郎と豊下楢彦って呼ぶ価値があったのかね? 事実に基づかない頓珍漢な発言を繰り返していたという記憶しか残らなかったんだけど……。「戦後65年、外国の軍隊がずっと駐留しているのはおかしい」とかドイツやイタリア、英国、スペインに駐留している米軍の存在を頭から無視した発言を繰り返したり。こんなのブレーンにしていた鳩山元首相はさぞかし外交防衛で混乱したことだろう。自業自得だけど。豊下楢彦も「沖縄は核の拠点である」とか、を飛ばしてた。こう言うのを素で流すと、視聴者が噓情報を信じかねないと思うけどね。
 大体にして、番組を貫く「日本は独自外交を持たず、米国の世界戦略に巻き込まれ続けてきた」という視点はどうにかならんものか。恐らく番組を作ったPDの視点なんだろうけど、国谷キャスターもとことんその方針で質問を出していた。それ言い出したら最後は「憲法9条が存在するのが悪い」ってところにオチが着いちゃうよ。
 国際社会は暴力装置が一元管理されない、本質的にサザンクロスシティでしかない。この荒野の中で日本の外交を大きく束縛しているのが、外交問題の解決に武力を行使できない制約にあることは、今更説明の必要があるとは思えない。国際社会には、権力がない。なぜなら、権力の源泉たる暴力装置が正当に独占されていないから。だから国々は己の持つ暴力によって自己の思うところを貫くことができる(その所有する暴力の大きさに応じて)。それが国家の“主権”を担保している。
 勿論、軍事力があるからなんでもできるわけではないのは言うまでもないし、今や自由貿易体制は世界の殆どの国が受け入れている、いわば統一された思想となっている。これに自由な言論に基づく民主主義が加わるかどうかで、世界は色分けがされているのが今の情勢と言えるだろうか。
 有機的に結びついた世界は、今や一国で自国を防衛することを事実上不可能としており、欧州のNATOを始め、多くの複雑な軍事同盟によって安全保障網が構築されるに至っている。
 憲法9条はこの潮流に対し日本が参加する機会を喪失せしめている。集団的自衛権を行使したくとも現在の日本には可能ではなく、米国一国を頼らざるを得ない状況を延々と作り続けている。ぶっちゃけると日米同盟を不可欠なものとしている根幹に、平和憲法がある。それが嫌だというなら、まずは憲法を改正するところから議論をしていかねばならない。
 そういう意味で、番組内で披露されたNHK世論調査で、「日本は安全を守るためにどのような国を目指すべきか」との問に対し、55%の人が「アジアの国々と国際的な安保体制を築く」と答えたことについて、その答えが憲法改正を前提としていることが解っていないのではないかとの危惧を抱いた。
 当たり前だけど、危機に臨んで共に轡を並べられない国と軍事同盟を結んでくれる国は、多く無いだろうからねぇ。

 それにしても、12%もの人が非武装中立と答えってのは、頭が痛い話。なるほど、これまでまともに外交防衛問題が話し合われてこなかったわけだ。話し合うことが不可能な人が一割以上もいるんだから。
(重武装中立ならまだしも)


2010年12月12日(日曜日)
 日本より一足早く、米国にて日産Leafが販売開始だそぅで。レポートが上がってくるのが楽しみ。

 昨日神保町で拾ってきたカタロムをDBにぶち込んで加工。


2010年12月13日(月曜日)
 ノーベル賞の授賞式も終わったスウェーデンのストックホルムでイスラム過激派の自爆テロがあったそうな。
 テロリスト以外の死者はない模様で、被害が小さかったのが不幸中の幸いでしょうか。
 恐らく「ムハンマド風刺漫画掲載問題」に絡む問題ではないかと推測されるところですが、私が生きている間に、この手の問題が非暴力的方法で解決されるようにはならないものですかね。

 東京都のアレ。
 何やら東京都と出版社が全面対決の様相。これはまず来年の東京国際アニメフェアは開催不能だな……。コミック10社と、それらを原作としたアニメが全面引き上げとなったら、ビジネスデーの版権取引が事実上成立しない。あれって、実はアニメコンテンツの海外版権商取引の場なんですよね。
 都の産業労働局は大打撃だのう……。


2010年12月14日(火曜日)
 先日の菅首相の自衛隊半島派遣発言が韓国でも色々話題になっているようですが、政府レベルでは恐らく深く考えた話ではないだろうと一蹴されて終わってしまっていて、全く相手にされていないことに安心するやら悲しくなるやら。
 実際、深く考えてないんでしょうけどね。
 現実問題として自衛隊が朝鮮半島で行動する能力を持たないことは自明ですが、その点については国内からも首相は現状でできること、できないことを知らないのではないかとの声が上がっている様子。
 しかし、よく良く考えてみると、これは菅首相独りの問題ではなく、民主党という政党における普遍的問題なのではなかろうかと思わなくもない。
 現状でできること、できないことを区別することは、政策を立案し、それを実行する上で極めて重要なことです。この世界は複雑に絡み合った因果やら法則やら原理原則やらで出来上がっていて、「ああしたい」「こうしたい」と思っても、それが実現可能であるとは限りません。「子ども手当」を実現したくても、財源がなければ支給できないわけですね。
 民主党には、昨年の衆院選の際に出したマニフェストに象徴されるように、政策の実現可能性を熟慮しない傾向が見られます。時には全く検討していないのではないかと疑われるような言動も見受けられるわけですが、ここは一歩譲って、単に検討はしたけども知能が足りなかっただけだと好意的に解釈しておきましょう。
 しかし、己にその判断をする知見が足りないという自覚があるのであれば、専門家を頼るのが筋というものです。政府には、国家を動かす専門家、テクノクラートたる官僚たちが揃っていますし、必要があれば諮問機関を置いて学識経験者に検討させることも可能です。政治家には、それらの専門家に伍する専門的知識が求められているのではなく、彼らが持ってきたトレード・オフのある複数案から国民が受け容れられる選択をしたり、あるいは方針を先に定めて検討の方向性を絞り込んでおいたりすることです。
 重ねて言いますが、政治家個人が専門家に知識で劣るからと言って適性を欠くわけではありません。しかし、専門家の見解をぶっちぎって自分が思うがままを政策と言い放つようでは、適性を疑われます。専門家や現場の人間ができないと言っていることを、政治家が出来ると言っても、実際には出来ません。それでも政治的責任は発生し、出来もしない政策のために時間と労力と予算が費やされることになりかねません。そして終いには、誰かが責任を取らなければならなくなるのです。
 全く不毛なことです。

 KEKから放射能汚染された銅線を盜んだ馬鹿がいるらしい
 一般人並みの知識があれば、あそこから物を盜みだそうとは考えないと思うのだがなー。実験室内のあちこちに遮蔽材として鉛のブロックが転がっているような環境なのに。
 放射能を帯びていると言うことは、融かして原材料にしても足が着くわけで捕まるのは時間の問題だな。


2010年12月15日(水曜日)
 書店で火浦功の新刊を購入して、家の最寄り駅まで辿り着いてみたら、本がない……。
 あっれぇ……?
 記憶を遡ると、手元の一冊を読み切った地下鉄の中では既に持っていなかったっぽい。乗り換えの時には手ぶらだった。最初に改札を潛った時には……。
 飯屋で荷物を下ろしたのが最後の記憶だと思い出して、家に帰るなり電話番号を調べて店に電話。無事、本の入った袋(×2)が発見された。明日回收に訪れる旨連絡して、保管して貰う。
 本を忘れるなんて、久しくやらなかったミス。
 疲れてるのかな……。

2010年12月16日(木曜日)
 某ny氏から昨日の件について、「僕は二回連続で忘れたことがある」と勝利宣言を受けた。
 彼の価値観は良く解らない。

 昨日、父から『以前は「松本」となっていた名前が、新しい保険証で「柗本」になっていて電子請求用のソフトに入力できなかった』とメールで相談を受けた。「柗」は「松」の異体字(の一つ)で補助漢字35区32点の漢字だからWindows 98の時分には使えるようになっていた筈だけど、ソフトの方は未だにShift-JIS範囲内しか受け付けないようになっていたらしく。
 世間では人名異体字の処理をIVSでとか訴えているけど、実際の現場はこんなレベルだったりするわけだ。道のりの遙か険しきを思うと、全てを抛擲して山中に隠棲したくなるね。
 ともあれ、最終的に分かったことは、支払基金側のシステムが「JISコード」(多分X 0208)にしか対応していない、という何の救いもない話であり、必要なのは端末アプリケーションの改修ではなく電子請求システムの仕様変更であったという、ちょっとタイムマシン持って来い的なオチであった。

 4月に発表のあった本田技研の電動バイク「ev-neo」が、リース販売を開始
 車重が106kgですか……。原付一種の重さじゃねぇな。
 やっぱりこれだけ重くなるなら、ジャイロ・キャノピーEVの方が良かったように個人的には思うなー。


2010年12月17日(金曜日)
 Google日本語入力が正式版になったことを受けて、自宅のメインマシンのIMEもATOKからGoogle日本語入力に変更してみた。これまでサブマシンと会社では利用していたのだけれども、メインマシンに入れるには安定性の面で躊躇があった。
 万単位の単語登録を必要としたATOKに比べれば、登録単語数は未だ数百なので変換候補のストレスは非常に少ない。何分、ATOKはJustsystemが単語を勝手に統制してくれていたので、私のような自由な表現を愛する人間にとっては、息苦しい物だったのだ。

 首相が沖縄県を訪問して、普天間飛行場の辺野古移転を伝達したそうな
 そらそうだわな。
 過去十数年の経緯を鑑みれば、辺野古移転か普天間継続か、選択肢は二つしかない問題で、普天間飛行場周辺の危険排除を優先するか、全てを台無しにするか、常識的に前者が選ばれただけの話だ。
 ところで、存在しない第三の選択肢があたかも実在するかのように主張し、振舞った挙句、内政外交を散々に混乱させた男がいたはずなのだが、なぜ首相訪沖に同行していないのか、理解に苦しむ。かの人物こそ真っ先に沖縄に入り、県民の前で土下座し、腹を掻っ捌いて死ぬべきだろうに。


2010年12月18日(土曜日)
 FTRONの忘年会。銀座まで一っ走り自転車で。場所がよく分からず、区画を一周して店を見つける。
 開始時刻になっても現れないのが約一名、電話したら今起きたとか。「バケツプリンのないイベントは覚えていられないんだろう」ということで衆目の一致を得た。
 忘年会の後、映画を観ようと思ったのだが、映画館に長蛇の列が出来ていたので銀座での鑑賞を諦め、一旦家に戻り、池袋へ向かって進発。
 本日の走行距離は40km弱となった。
 映画は……うーん。
 監督の性格なのかなぁ。渋いんだけど渋すぎて、映画館で観る映画としては興行的に破綻しているような……。
 一貫してNHKの歴史番組の再現ドラマ調なんだよね。むしろ思い切って、NHKの歴史番組として作った方が良かったのではないか。
 2時間を越える「再現ドラマ」を許容できる人には面白い作品だが、それだったら原作(ノンフィクション)を読んだほうが数倍マシな体験が得られるでしょう。

2010年12月19日(日曜日)
 slashdot.jp経由で知ったのだが、Internet ExplorerがISO-2022-JPエンコードを判別しなくなったらしい。
 まあ、うちのページをIEで閲覧するような者はいないだろうから、実害はなかろう。大体にして、うちの日本語エンコードは「ISO-2022-JP-2」であり、IEがそもそも対応していないエンコードだからね。

2010年12月20日(月曜日)
 昨日のIEのエンバグについて、MSから回避策のアナウンスを発見。
 うーん。
 httpヘッダに文字コード情報を付与するのはhttpサーバの仕事なんだろうけど、ファイル毎に文字コードが違ったりするので指定が非常に面倒だ。というか、一旦htmlファイル開いてmetaタグ読んだ方が早いわけで……。そもそもコード上からISO-2022-JPとJP-2とJP-1をどうやって区別するかという問題があって……。
 User-AgentがIEだったら回避策のページへ飛ばすようにする方がなんぼか楽だなぁ。
 しかし、MSは一体どういう考えでこのようなバグをこさえるような修正を施したものか。テストしなかったのか?

 土曜日に観た映画でなんか違和感があったので原作を読み直してみたところ、猪山家の家族構成が史実と映画で異なっていた。演出の一環なのかも知れないが、理由がよく分からない。
 どっちにしろ、原作の方が改めて良書であることを再確認できたのは良いことであった。


2010年12月21日(火曜日)
 それはやっぱり、とりあえずブラウザの乗り換えを進言すべきでは?
 Macへの乗り換えは、Unicode正規化の問題が解決しない限り、一般人には奨められない。無論、Genesis先生は逸般人だから何の問題もないが。

 東京都のアレ。
 とうとう、東京国際アニメフェアの運営委託先である日本動画協会が、このままの状況で推移いたしますと、実質的には実行不能な事態になる発表
 まさに「誰得」。
 もともと、出版規制にしろ流通規制にしろ、出版・流通・小売の協力がなければ実現できないにも拘らず、充分な意思疎通も意見聴取もしないまま条例制定に突っ走ってこの様ですよ。

 librahack事件→岡崎市立中央図書館事件→三菱電機インフォメーションシステムズ事件(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21)について、18日に当の岡崎市立中央図書館で「ネット時代の情報拠点としての図書館─ “Librahack” 事件から考える─」というパネルディスカッションがあった。まだ議事録などは公開されていないのだが、講師の一人だった江草さんの覚え書きが公開されている。色々実り多かったパネルディスカッションだったようで、記録の早期公開を待ちたい。
 被害届の取り下げは、どの様な影響を各所に及ぼすだろうか。librahack氏自身は17日に「検察庁で聞いてきました」というエントリを公開し、自身の起訴猶予処分について検察へ問い合わせた結果を掲載している。
 この痛ましい事件を教訓に、二度と同様の事件が起きないようにするには、どうしたら良いのだろうか。関係各所全員が真剣に考えていると信じたい。


2010年12月22日(水曜日)
 先月の尖閣ビデオ流出事案について、ビデオを放流した海上保安官が停職一年の処分を受け、依願退職となったそうな。その他処分者は海上保安庁長官以下22名の懲戒処分が行われた由。
 退職した海上保安官は国家公務員法違反で送検されたそうですが、こっちが起訴されるかどうかは微妙。

 Honda Jetの量産初号機が初飛行に成功した、慶賀に耐えない。初号機を注文していた黒川紀章も草葉の陰で喜んでいることだろう。

 Justsystemが「一太郎 創のテーマソングつくった」と色々な面で終わっているのか始まっているのか。
 思わず「そんな調子で大丈夫か?」と尋ねたくなるわけだが、信者にも訊いてみたいものだ。


2010年12月23日(木曜日)
 会社はただ今引越しモード。

 個人的には、ALFINE 11Speedじゃないのが残念。>画伯
 つか、最近、今の自転車のフロント/リア外装やめて、ALFINE 11Speedにできないかと妄想中。街乗りだと内装のほうが何かと便利なんだよね。


2010年12月24日(金曜日)
 会社の引越し荷物搬出〜。

 街乗りの理想はシャフトドライブ+内装変速機だなー。>画伯
 高校時代はずっと丸石のシャフトドライブに乗ってたけど、ズボンの裾を気にしなくて良いのが素晴らしいんだ、あれ。今はラインナップから消えちゃったけどな……。
 流石にbiomegaに手を出すほど酔狂でもなく。
 でもブリヂストン・トランジット・カーボンT20SCFとか復刻されたら思わず買ってしまいそうではある。


2010年12月25日(土曜日)
 政府は、辺野古への普天間基地機能の移転に反対している名護市に対して、米軍再編交付金を交付しないことに決めたそうな。
 当然だろうねぇ。米軍再編を前提とした交付金なんだから、基地移転に反対するなら貰えるわけがないと思う。
 しかし何故か名護市長はこれについて国を批難しているらしい
 えーと、なんで?
 沖縄の人たちの主張は論理的に理解できないことが多いのですが、これは大概ですね。

 政権交代をすればこのようなものはなくなる、と言われていた「年越し派遣村」ですが、公言通り、なくなるらしい
 政権交代によって問題が解消し、このような施策に頼らざるを得ない人々がいなくなったのであろう(棒読み)。


2010年12月26日(日曜日)
 風邪が悪化して寝込んださんに。
 明日までに好転しないようなら、医者に行こう……。

 遺骨收集ボランティアか……。
 応募方法がわかったら、申し込んでみようかな。


2010年12月27日(月曜日)
 一応は、状態は好転。安静にしておく。

 NHKプロジェクトJAPAN第0次世界大戦」を視聴。
 うーん?
 特に何か目新しい情報もなかったような気が……。
 日本では日露戦争を世界史的視点から見ることが少ないので、その角度から切り込んだところは珍しいかも知れないけれど、内容的には大学教養レベルだなー。
 もっとも、日露戦争は研究分野によって様々な論評、評価があるわけで、今回は列強覇権競争からの番組というべきか。どうせなら「シリーズ日露戦争」とか作って、外交、金融、軍事、内政、社会、朝鮮、etc...と言った各方面から切り込んだ番組を作っても面白いかも知れない。
 日露戦争後については、次のNHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第1回 孤立を招いた“外交敗戦”(仮)」辺りを見れば良いのかね。

 「録画補償金訴訟で東芝勝訴 SARVHの請求棄却」とかいうニュースが流れているんだけど、個人的にはどんなもんかな、と。
 東芝側が主張していた、アナログチューナを内蔵しないDVDレコーダは補償金の対象外である、という主張は退けられて、ただし徴收協力は義務ではない、という判断によってSARVH側の要求が棄却されたに過ぎない。
 知財高裁への控訴が間違いなくあるだろうけど、前項をひっくり返せるかどうか。


2010年12月28日(火曜日)
 コミケ設営日で、いつもなら勇躍出かけるところが、風邪の病み上がりで体調が万全ではないため、パスさせて貰う。ここで無理したら元も子もない。

 東京都のアレ。
 東京国際アニメフェアをボイコットした各社が、千葉の幕張メッセで「アニメ コンテンツ エキスポ」なるイベントを開くそうな。しかも同日開催。
 最早仁義なき戦い。
 つーか、千葉県が余りにも漁夫の利。

 サーチナに「軍事大国へ邁進する日本 「新国防派」の野望(1)」「(2)」とか記事があって、何この陰謀論、と。
 この10年ひたすらに軍縮を続けてきた日本に軍事的脅威を覚えるとしたら、精神の方を疑ったほうが良いと思う。日本の国防費が今なお多すぎるという人間がいるなら、算数からやり直したほうが良い。


2010年12月29日(水曜日)
 石一個出てったー(嬉)。
 風邪と結石のダブルパンチはきついです。

 「自炊の森」について。
 自炊機材のレンタルスペースだけならともかく、断裁済みのコミックの貸し出しはアウトだろう。明らかに「私的複製」の範囲を超えますがな。
 私的複製は個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときに限って認められるもので、原本を借りていたら「個人的」でも「家庭内その他これに準ずる限られた範囲」でもありませんね。図書館で借りた本を全ページコピーしたら、やっぱり私的複製じゃないですよね。
 ただ、だとすると、多くの自炊派がそうであるように、スキャン後の原本を破棄した場合は私的複製に当たるのかとか、甚だしくはスキャン後の原本を売却(そんなもん需要あるのかどうかは知らないけど)した場合はどうなるのか、などのグレーな部分はあるのですが……。ただ、少なくとも一度は原本を所有することは、必須条件であろうかと思います。
 店側の書籍を友人から借りて複製する行為も法的には問題ないという主張は明らかに失当です。法に言う個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内の「これに準ずる限られた範囲」とは特定少数の、例えばサークルやバンドなどが想定されているものであって、著作権者の経済的利益を不当に害しないことが前提です。この店の行為は「著作権者の経済的利益を不当に害しない」とはとても言えません。
 この点が問題になるのは、著作権法の上位の条約であるベルヌ条約第9条(2)に於いて(2)  特別の場合について(1)の著作物の複製を認める権能は、同盟国の立法に留保される。ただし、そのような複製が当該著作物の通常の利用を妨げず、かつ、その著作者の正当な利益を不当に害しないことを条件とする。とあることに依ります。
 店側はこれを「閲覧」であると主張しているようですが、閲覧か貸与かというのは本質ではなく、様態が当該著作物の通常の利用を害しているかどうかが問題になります。ドキュメントスキャナを揃えた自炊スペースで断裁済みのコミックを閲覧させるのが当該著作物の通常の利用を妨げないと考える人は少ないでしょう。
 また、断裁済みのコミックは明らかに客引きのための要素となっていますから、これは著作物の商業的利用であり、著作権者の許諾が必要です。これは店のBGMに著作権料が請求されるのと同じ理屈です。
 以上のことからして、この「自炊の森」における断裁済みコミックの閲覧は、違法性が高い(少なくとも裁判で勝訴できる見込みは小さい)と判断します。


2010年12月30日(木曜日)
 全面的に賛成して頂いた所を悪いのだが、mixiの方には書いたのだが、実は昨日書いたあれには回避策がある。
 それは、「自炊の森」の隣近所に「断裁済み古本コミック専門古書店」を作って、断裁済みコミックを販売、用済み後に買取することだったりする。「自炊の森」と資本関係の無い別法人であれば完璧だろう。
 私の頭は所詮善悪など考慮できるようには出来ていないのであった。

 検察独自の判断だなんて誰も信じてなかっただろうけど、中国新聞の記事「事実上の指揮権発動 中国漁船衝突事件を読むと頭が痛いね。
 民主党は下野後に追及されること間違いない悪手を打ったわけだけど、もっと頭が悪ければ強権を以て政権維持を狙うでしょうな。野党に対する選挙妨害とか、アフリカの失敗国家並みの手段ということになりますが。
 それにしても、政権与党が法を蔑ろにして好き放題やらかして、下野後に追及を受けるだなんて、日本も隨分と立派な国になったものじゃないか。韓国や台湾並だ。

 「民主党、マニフェスト全面見直しへ 財源捻出が限界にと、最初から無理だと分かっていたことがやっぱり無理でした、と言われても「それ見たことか」以外の感想など出て来ようもありませんが、事態を引っかき回して余計悪くしたことについて、誰か責任は取らなきゃならないでしょうなぁ。
 最終的には、国民が責任を負うのだとしてもね。

 中国の方は粛々と侵略の準備を整えているようで、朝日に「空・海から奇襲…中国軍が離島上陸計画 領土交渉に圧力という秀逸な記事が。
 今更、中国が侵略意図を持たない、などと寝言をほざくのは一部特殊な思想の持ち主だけでしょうが(勿論、言論表現思想信条の自由が日本にはあるので主張するのは自由である)、有権者諸氏は、我が国は今やこの侵略意図を隠そうともしない国家と、国境に於いて係争を抱えていることを自覚すべきでしょうな。
 現政権はこの点について中国の姿勢を隠蔽しようともせず、日本側の対応も包み隠さず露見させているので、国民への周知だけは進んでいるのが不幸中の幸いであろう。


2010年12月31日(金曜日)
 大晦日。
 ここ数日私を悩ませてきた腰痛は、午後に引いていった。多少違和感は残っているが、問題ないレベル。朝は布団から起き上がれないくらいだったのに。
 夜には自転車に乗って、今年の走り納め。
 それでは皆さん、良いお年を。