哀愁日記
底に哀はあるの。
もしくは、
西紀2015年1月分
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。
- 2015年1月1日(木曜日)
- 明けて本日も寝正月。
ビュウビュウと風音が酷いので、家から一歩も出ず。ポストまですら行かず。
皆様、明けましておめでとうございます。
そしてこんな日に誤植の指摘を送ってもメールが返ってくるAmazonさん、大丈夫ですか……。
- 2015年1月2日(金曜日)
- kindle端末(というか電子ペーパデバイス)って低温だと動作が鈍くなるんかのう……?
なんとなくOSそのものの作りもあまり良い感じではないんだけども。連続稼働時間が伸びると、時折応答しなくなったりするしなー。再起動すればいいんだけど。
- 2015年1月3日(土曜日)
- 会社寒い。
やっと一本目処がついてきた……。
でもまだもう一本あるの……。
- 2015年1月4日(日曜日)
- ちょっくらメディアを買いに秋葉原に出てみると、BD-RE XLが単価1,000円切ってるメディアがあって驚いた。いつの間にこんなに安く……。
っちゅーか、これ、Write OnceのBD-R XLより廉くないか?!
訳あり品じゃないだろうな……と疑いの目を向けてしまう。
実際、以前某所でやたら廉いBD-RE XLがあったので買ったら、ドライブ選びまくりで酷い目にあったので……。やはり光学ドライブは製造メーカが異なるうものを取り揃えないと駄目だと思ったものです(遠い目)。
それはともかく、100GBのメディアが1,000円というのは悪くない気がしますねぇ。
- 2015年1月5日(月曜日)
- 仕事始めなんだけど、年末年始ずっと会社に行ってたから、全然始まった感じがない……。朝会社に行ったら、やたら人がいてびっくりしたけど。
「東アジアの「漢字」DB化…角川財団が計画」というネタがあったんですが、なんというか“ここからは地獄”って感じ。
KADOKAWAの場合ドワンゴがあるから技術面では何とかなりそうなのが、せめてもの救いかな。でも初期設計をきちんと丁寧にやらないと、後々碌でもないことになるだろうけど。
ま、私に関わる仕事じゃないからいいか。
- 2015年1月6日(火曜日)
- トヨタがFCV(燃料電池車)に関する特許を開放するとして話題になっております。
FCVの普及を促進させ市場を形成した方が、特許を囲い込むより有益と判断したということでしょうが、これはトヨタの本気なのか、捨て身の一撃なのか。
個人的には、燃料電池という技術そのものには決して悪い印象は持っていないのですが(いや、むしろ期待している)、自動車(モビリティ)用のパワープラントとしてはどうなんだろう?と思うのですよ。
自動車が難しいのは、何しろ停車と発車を繰り返し、加減速の回数ときたら他のモビリティを圧倒しています。内燃機関も本来的には最高效率帯での定速回転が理想なわけですが、自動車用のエンジンは様々な技術を投入してあらゆる回転域での蛮用に耐えるよう進化してきています。
問題は、燃料電池もまた、電池スタックでの反応速度という物理限界を持ち、急激な出力の変動が行いにくい面を持つことなのですよね。
「ミライ」ではそれをニッケル水素二次電池を別途搭載することで変動や回生を吸収しているわけですが、トータルパッケージが複雑化している印象は否めません。全体構造を眺めると、レンジエクステンダ的ハイブリッド車じゃねーかどっちかと言うと、という気がしますな……。
- 2015年1月7日(水曜日)
- 朝のニュースで「首相談話 早ければ今月中に有識者会議」というネタを聞いていたのですが、首相が集める「有識者」とやらの顏ぶれで、内容が推し量れそうな気もしなくもないですな。
できれば慎重な内容にして欲しいわけですが、首相が自分の好みで有識者を集めたらそれも期待できなくなるわけで……。
なんとも面倒な話です。
- 2015年1月8日(木曜日)
- なんか朝っぱらから、フランスでイスラム過激派が新聞社を襲撃、二桁の犠牲者が出たとかいうニュースを聞かされてげんなりする。まあ、日本でも昔赤報隊事件とかあったから、マスメディアに対する武力攻撃ってのは別にイスラム教のお家芸というわけでもないのだけれども、宗教の問題として報道されそうな予感。
それはともかく、フランスの銃規制ってどうなってたかな?と思って確認してみたが、EU一汎の規制で一応軍用銃の所持は禁止、半自動は許可制、猟銃は申告制って感じらしい。また、2002年にナンテールで起きた銃乱射事件の後に規制が強化され、前科や精神鑑定による所持禁止者リストの整備などが進められていたらしい。続報によれば、犯人と目されるうちの一人は、過去にも事件を起こして官憲に見張られていたそうなので、そんな人物が合法的に銃を入手し得たという辺り、きちんと機能していないのかもしれない。
なんにせよ、言論の自由に対しては言論の自由で対抗するのが筋であり、力でぶん殴るのは力でぶん殴り返されることを容認するのと同義であろう。
また、多くの善良なムスリムに大きな迷惑をかける点について、フランス国内のイスラムコミュニティの立場を苦しくさせるわけで、全くメリットがないと言わざるを得ない。
- 2015年1月9日(金曜日)
- 無間地獄のような編集作業はまだ続くよ……。
- 2015年1月10日(土曜日)
- 朝早く目が覚めたので、これ幸いと医者に行ってインフルエンザの予防接種を受ける。
その後、家事雑務を片付ける。
終わったら会社に出かけて、ちょっとだけ仕事。
- 2015年1月11日(日曜日)
- 朝一で映画を観に行く。
手術を終えて良かったことは、映画を気兼ねなく観れることだね。なにしろ以前は、2時間という時間を、発作を恐れずに過ごすことができなかったので、映画はかなり気を遣った。
予定を立てられるというのは良いことだ。
- 2015年1月12日(月曜日)
- 眼鏡を新調、といっても、運転用の眼鏡。もうすぐ免許証の更新があるので、運転用の眼鏡を眼鏡屋に持って行って矯正視力を測った見たら、アウトだった。已むを得ないので、度を増してレンズを新調。
かけてみると……うーむ。もはや日常でかけられる度じゃねぇなぁ……。
それにしても、免許更新の度に眼鏡新調してるような……。
- 2015年1月13日(火曜日)
- そういえば先週、スリランカの大統領選挙があり、現職のラジャパクサ大統領が落選するという番狂わせがありました。ラジャパクサ大統領は、スリランカにおけるタミル人武装反政府組織タミル・イーラム解放の虎(LTTE)との内戦を終結させたことで権力基盤を固め、憲法の再選条項を撤廃して終身大統領への第一歩を踏み出したばかりでした。
前回もそうだったのですが、任期を残した状態で辞任し、支持率が高いうちに三選を狙ったのですが、身内の造反に遭って選挙戦に苦戦。接戦の末にシリセナ前保健相に敗れ去りました。
スリランカはこれまで親中政策を取ってきていて、それはラジャパクサ大統領時代にLTTEとの戦いを中国が支援していた頃からの繫がりです。LTTEをインドが支援したという事情もあり、敵の敵は味方という奴ですね。戦後はその縁故で国内の開発に中国が大きく幅を利かせており、また大統領の親族が要職につけられるなど、国家の私物化が甚だしく、今回の造反劇に至ったようです。
しかし勝ったからといって浮かれているわけにもいかないのがこの業界の問題でして、急激な親中政策の変更は経済や外交に混乱を齎すでしょうし、タミル人/シンハラ人問題は匙加減を間違えると火を噴きます。
スリランカの未来に祝福を。
- 2015年1月14日(水曜日)
- MRJのエンジンテスト写真が公開されて、うむうむ、と。
機体も初物ならエンジンも初物という、一歩間違えば共倒れもあり得る組み合わせなのですが、遅れは出しつつもそれなりに順調に開発が進んでいるようで、幸いかな、幸いかな。
一方でスペースXの回收型ファルコン9ですが、海上プラットホームへの着陸実験に失敗したそうで。貨物のドラゴン宇宙船は無事ISSに到着したのでお仕事は果たしたのですが、やはりまだまだ難しいものですね。とはいえ、役割を果たした一段目が制御されて指定された地点に戻ってくるだけでも驚きではあるのですが……。
ファルコン9なんて年に二桁も射上げるロケットですから、回数を重ねれば経験値も積まれて、成功に至る道も出てくるでしょう。素晴らしいことです。
- 2015年1月15日(木曜日)
- 産経に「新型「国際放送」で正しく日本の立場発信 慰安婦など歴史問題…「攻めの情報発信」 NHKと別、自民が創設検討へ」とかいうネタ記事があったのですが、そんなにやりたいなら自民党で放送局を作って行っては如何ですかね。政府がやるべき仕事じゃないでしょ、と。
日本の政策や外交的主張を訴えるだけならWebサイトで済みますし、応分に機能しているといえるんじゃないでしょうか。速度の向上などは努力されるべきだとは思いますし、統一ポータルサイトのようなものがあればより便利ではあるでしょう。
それとは別に“ぼくのかんがえたただしいにんしき”とやらを発信したいなら、それは国家がやるべきことではなく、思想的母体がやるべきことでしょうよ。
- 2015年1月16日(金曜日)
- 所内でもインフルに倒れる者が出始めてるわけですが、予防接種の義務化とかで大流行って避けられるんじゃないかと思うんですがねぇ……。
学校での予防接種義務化がなくなってから隨分経つわけですが、どうも予防接種には效果がないという流言が飛んでいるらしく。副作用を過大に喧伝するのもいるわな。
勿論、虚偽を語るのも言論の自由ではあるが、政策レベルに作用したらあかんと思うのだがね。
(しかし今の政権の顏ぶれを見ると、その辺の「優しい嘘」が大好きな人たちが多いからなぁ)
- 2015年1月17日(土曜日)
- 運転免許の更新に行こうかと思ったら、土曜日はやってないのね……。
図書館に予約してた本を引き取りに行き、夜には青山ブックセンターのType Talksへ。
- 2015年1月18日(日曜日)
- 民主党の新代表はまたもや岡田さんか……。全く新味がないな。
なんというか、政策面では期待できないというか……。
- 2015年1月19日(月曜日)
- 2008年にビッグサイトで起きたエスカレータ逆走事故の事故調査報告書が出たらしい。
当時も何やら酷い報道が罷り通っておりましたが、本日の各社の記事を読み比べてみると、2008年のことは忘れたかのような報じように頭がクラクラする。
ともあれ、事故調査報告書を流し読みした限りでは、設計、施工、取付に不備があったことが原因と考えられます。特に設計における安全率の低さ(1.9)は国内他社(7〜8)に対して非常に低く、些か異常に感じられます。該社が外資系であることを考えると、国際標準である可能性は考えられますが……。
安全設計面からすると、今回のようにスプロケットからチェーンが外れかかった場合、スプロケットをブレーキで止めてもチェーンが空回りして踏み板が逆走してしまうので、チェーン自体を止めるか、踏み板側にブレーキをかけるなどの緊急ブレーキ機構が望ましいと思われます。
エスカレータ側はこうやって対策ができるんですけど、報道側はどうしたら良いんでしょうかねぇ?
- 2015年1月20日(火曜日)
- ブリヂストンサイクルが「<“国内初”ベルトドライブを採用した通学用電動アシスト自転車>累計販売台数100万台を突破した通学自転車ブランド「アルベルト」から新発売」とか出ているわけですが、あー、これ、旧三洋のエネループバイク/エナクルの系譜やなぁ、とか。
これまでのブリヂストンの電動アシスト自転車は、アシストユニットはヤマハ製だったのですが、今回のシステムは自社開発とのこと。
それにしても、前輪アシスト駆動に加えて回生ブレーキとか、本当によく似ている……。
- 2015年1月21日(水曜日)
- これまで日本では提供されてなかったKindle for PCがリリースされた。
おお、これでkindle端末のストレージ容量不足からは解放されるのか。
現在のkindle voyageは持ち歩き小説読み用(軽いから)にして、自宅にコミック含む(ストレージ容量を食う)用としてWindowsタブレットを配すればよいか。
Android端末は軽くて長時間動くのが魅力なんだけど、root取らないと使いものにならない辺りが微妙だったんだよなー。
- 2015年1月22日(木曜日)
- kindle for PCのためのスクリプトを組んだり。
kindle for PCって引数付けて起動すると、当該ファイルを開くんだけど、実はファイルを開いているというよりは、指定されたファイルをkindleのDBに登録、データフォルダにコピーしてそっちを開いてるんだよね……。
通常の使い方ではこれで問題がないんだろうけど、Calibreで電子書籍を管理してると、ファイルが二重になって鬱陶しいので、それを何とかしようと……。
- 2015年1月23日(金曜日)
- 通院のため年休。
CT撮ってレントゲン撮って採血して……。
取り敢えず経過観察。
帰宅後、郵便局へ行ったり図書館へ行ったり、最後に運転免許の更新に。
免許の写真がいつも冬服なんだけど、考えてみたら冬に生まれたらそういうことになるんだよなぁ……。
板橋で更新したので、そこから池袋に足を伸ばして、アップルシードαを観た。
びみょー……。
- 2015年1月24日(土曜日)
- BTRON Club。驚きのTK1所有率が明らかになった会であった。
- 2015年1月25日(日曜日)
- 朝イチで「KANO」を観て来る。
今回は監督じゃなくて制作・脚本だけど、この魏徳聖監督って、ホント長い映画作るよなぁ……。海角七號もセデック・バレも長かったけど、今回も3時間とか。
やりたいことはわかるんだけど、どうにかならんものか。手術前だったら絶対観れなかったぞ。しかも今回途中休憩なかったし。
- 2015年1月26日(月曜日)
- 我が東京12区で立候補して比例で復活当選を果たしてしまった池内さおり議員であるが、早くもやらかした様子。
20代の頃は街頭演説を聞いても、まあ20代ならしょーがないよね、きっと歳を重ねれば成長するよ、的な生暖かい目で見守っていられたのですが、すでに30の峠を越し、しかもうっかりと衆院議員となってしまった以上は、何時迄もお花畑の住人でいてもらっては困ります。
現実を直視できないようでは、議員活動に支障が出ましょう。
このような無軌道な若者を教育するのも党の務め。共産党の教育能力に期待しましょう。
- 2015年1月27日(火曜日)
- 「米で強まるはしかワクチン懐疑論」という記事があり、数年前から問題になってきた「予防接種を拒否する親」が無視できない勢力となりつつある模様。
記事にもありますが、この「予防接種を拒否する親」は無知無学の徒ではなく、むしろ大卒者が多くこれらの人たちは高学歴で、インターネットや本などで知識を得て、自分たちは医者よりも物事を理解できると考えている。
と以前から指摘されていました。
予防接種を含め公衆衛生の問題は、個々人の問題ではなく、社会を対象とした懸案です。たとえ僅かな副作用があったとしても、最終的にそれによって大流行が抑止できるのであれば、社会全体として取り組むべきである、という判断がなされなければなりません。そしてやると決めたら、效果を維持し続けるために95%前後の接種率を維持しなければならないわけです。
そこには個人の事情が容喙する余地はありません。
明確に費用対效果に問題があるのでなければ、それを個人的事情で忌避するのは、極端な話、NIMBY行動に過ぎません。しかし人間は不思議なもので、効果によって得られている状態が常態となるに連れ、あたかもその状態が天与のものであると思いこむようになります。
その状態を維持するために払われているコストに目を向けなくなるばかりか、それを理解することもできなくなるのですな。私にはちょっと理解し難いのですが、そのような行動をとっている人は、NIMBY問題において数多く見られます。
米国におけるこの問題は非常に興味深く、これからも推移を見守っていきたいと思います。
- 2015年1月28日(水曜日)
- 「Operaの元CEOが新ブラウザ「Vivaldi」を発表」って記事を見て、もしかしてレンダリングエンジンはPresto?って思って確認してみたらBlinkだった。じゃあ要らねぇ……。
そういえばMicrosoftも次のWindows 10ではIEやめて「Project Spartan」なる新Webブラウザを搭載するという話なんだけど、こいつのレンダリングエンジンがこれまでのTridentではなく新エンジンだという話。既存のTridentを使うIEも搭載されるということなので、確認の手間が増えて、Webデザイナの皆さんは喜んでいることだろう。
そういえば、YouTubeがデフォルトのプレイヤをHTML5版にしたそうな。自分は以前からストレッチ再生ができることからHTML5プレイヤを使っていたので影響はないのですが、問題は古い埋め込み方法が非推奨になったことなんだよねぇ……。クレヨン社の方が……。
誰もが技術の進歩にやすやすとついていけるわけではない、という単純な話なんだけども。
- 2015年1月29日(木曜日)
- 職場でPCのセットアップ。初めてWindows 8.1を触る……。
なんというか……マシになったという8.1ですらこれだと、8は相当厳しい評価を世間から受けたと思うな……。
デスクトップ側ではWindows 7までのUIの経験が生かせない上に、“モダンUI”の側は全く直感的じゃない(パネルの消し方すら見当がつかない)。結局ショートカットキーを駆使したりと、荒っぽいやり方しか通用しない。
これでログイン即デスクトップが8ではできなかったというのだから、嫌がらせ以外の何者でもないわ。
- 2015年1月30日(金曜日)
- 東京降雪。
急激に気温が下がって寒い寒い。
- 2015年1月31日(土曜日)
- ロシア映画「ガガーリン」を観に行く。シネマート六本木も閉館が決まっていて悲しい限り。
ハリウッド超大作が悪いというつもりは毛頭ないのだけど、一方で情熱を主成分にして作られた作品を上映する場所がなくなると、ピラミッドの底辺を支えられなくなるんじゃないかと思うんだよね。YouTubeがそれになるんだ、と言われるかもしれないんだけど。
でまあ、万人にお薦めできる映画じゃないし、殆ど趣味の領域だけど、この作品をスクリーンで見られる幸せを嚙みしめるのであった。
家に帰って、晩飯食った後に、トイレの住人に。なにが悪かったんだろうか……。