2022年3月1日(火曜日)
ロシアがウクライナに侵攻してから色んなことが起こっていますが、中立国であるスイスが制裁に加わったり、元中立国であるスウェーデンがウクライナに武器供与したり、“フィンランド化”で知られるフィンランドでNATO加盟が世論になったりと、最早中立なんてこの世界には存在しないかのようですな。
まあ、あれだけ無茶苦茶な難癖つけて侵略する国が近隣にあったら、普通は集団安全保障に頼りますわ。西側との緩衝地帯が欲しいんだったら、ロシアの緩衝地帯になることのメリットを説くべきでしょうにね。
北風と太陽の寓話って、ロシアにはないんですかねぇ。
2022年3月2日(水曜日)
先月の16日に、商船三井の自動車運搬船「FELICITY ACE」が、ポルシェ等の高級車4,000台ばかりを積んで大西洋を航行中に火災を起こし、その後曳航されていたのですが、1日に沈没した、と。
一報を聞いた時にこりゃ駄目かな、と思ってはいたのですが、実際に沈没するとなると溜息しか出ませんね。
この日記でも何度か自動車運搬船の事故は採り上げていたと思うのですが、自動車運搬船は事故が多い船なのですよね。それでも通常の自動車を運搬する場合は、ガソリンは積み下ろしに必要な最低限しか積んでいないのですが、どうにも今回は電気自動車のバッテリに火が回ったらしく、聞いただけでこりゃ駄目だ感が漂います。
なにせ自動車運搬船ですからねぇ……。巨大な船艙には隔壁すらないので、一旦火が回れば手の施しようがなくなるのは自明です。それでも通常火災なら海水をぶち撒けようかという話にもなりますが、LiBでは特殊消火剤がなければ手も足も出ません。
保険で損害は補填できるから良いって問題でもないと思うのですよねェ……。
2022年3月3日(木曜日)
先日のBS1スペシャル「台湾海峡で何が〜米中“新冷戦”と日本〜」は、昨年末地上波で放送されたNHKスペシャル「台湾海峡で何が〜米中“新冷戦”と日本〜」の完全版だったのですが、放送タイミングが悪かった感じ。
いやまさかロシアが戦争おっ始めるとは誰も思ってなかったでしょうからね……。
内容としては中国‐台湾問題を軸に日本の防衛力の南方シフトなどを描いていたのですが、今や日本は南北両面に備えないとマズいことに。中台が火を吹いたからと言って自衛隊を南に動かせば、愛國戰隊大日本じゃありませんが、ロシアはたちまち攻めてきますよ、これ。
防衛大綱、中期防の見直しは必須で、自衛隊は南北二正面作戦に備える必要がでてくると思います。
ドイツに倣って、防衛費をGDPの2%台まで増やす必要も出てくるでしょう。やはり反緊縮政策が必要になりそうですね。
2022年3月4日(金曜日)
「ソニーとホンダ、EVを共同開発・販売する新会社設立 2025年にEV販売開始へ」と、なるほど、こういう方向で来ましたか……。
テスラみたいに開発地獄へ率先突撃するでもなく、メカの部分はホンダに任せ、ソニーはエレキとネットワークサービスの方を担当するという棲み分けというか合弁ですか。
ホンダはホンダとしてEV戦略を持っているわけですが、本件はそれとは別ラインとなる模様。
しかし初期モデルを2025年投入とあって、このスケジュールだとイチから開発じゃなくて、ホンダのプラットフォームにソニーがデバイスやアプリを載せる形になるんでしょうかね。
どっちにしろホンダが製造を担当する以上、ホンダのプラットフォームから外れる車にはなりようがないのですが、ホンダとしてはアキュラに加えてブランドが一つ増えた格好でしょうし、上手く行けば良いシナジーが生まれるんじゃないかと思います。
個人的にはソニーらしいガチガチに攻めたクルマを作って欲しかったものですが……まあ、それはテスラがやってるから良いのか。
2022年3月5日(土曜日)
なんか変だな~と思ってたんだけど、家の中で着けてる腕時計の時間が狂ってた。
それで外に出たら時間がズレてたのか……。
コロナ禍に入った時に、帰宅時に手を洗うのを習慣づけるために、家の中/外で腕時計を別けて、外→内の付け替えの際に手を洗う、という動作セットにしたんだけど、そのせいか家の中の時計がゼンマイ巻不足になることが何回かあったのよね。
さすがにワインディングマシーンを買うほどじゃないんだけども。
2022年3月6日(日曜日)
買い物に行くのに自転車に乗ったら風が強くて難渋した。春一番か?と思ったら、春一番は昨日既に吹いていたらしい。
さて、味噌が切れたので新たな味噌を買おうと思って商品棚を見てたら、「料亭の味 フリーズドライ 粒みそ」なんてものを見かけて買ってきてみた。
で、使ってみて、確かに溶けやすくて使いやすい。常温保存なので保存性も良さそう。
今回は初挑戦だったので、コーヒー用の計量スプーンで掬って少しずつ味の具合を確かめながら作ったけど、次回からは目分量でぶち込んでも大丈夫だろう。多分。
味噌汁以外の料理にも使いやすい気もする。(炒めものとか)
暫くは実験しながらかな。
2022年3月7日(月曜日)
なんかkindleが特定の本を開いた時に高確率で落ちるという謎の挙動を示している。合本でサイズが大きいんだけども、それだけが理由だろうか? そんな理由だったら、他にも落ちる本がありそうなもんだけど……。
個人的に合本版は好きなのでそこそこ購入しているわけで、これまでそんな変な挙動はなかったのに。
だとすると、この特定タイトルのデータの問題だろうか。しかし調べられる範囲で何かおかしな点は見当たらないし。
謎だ……。
2022年3月8日(火曜日)
昨日の件、kindleをいじっていたらファームウェアのアップデートがかかってバージョンが上がった。
まーたユーザ・インタフェース変更しやがった……。
これまでページ単位での画面切り替えだったのを、スムーススクロール前提のインタフェースにしたんだけど、電子ペーパーは液晶や有機EL程の応答性がないから、これはBAD UIなんじゃないかなぁ……。
あるいは液晶ディスプレイ式のkindle Fireシリーズとの統合を図る意図があるのかも知れないけど、こういったものはデバイス毎の特性に合わせてUIを作り込むべし、というのが某社の成功が示すところだと思うわけだが……。
ともあれ、ここんとこ暫く「使いやすくなった」という印象がないんだよな、kindleのアップデート。
2022年3月9日(水曜日)
韓国の大統領選挙の投票日だそうで、仄聞する所によると出口調査でも二大候補に殆ど差がない状態なんだそうで。
こんな状態では、どちらが大統領になったとしても、まともに舵取りはできないんじゃないですかねぇ。
まあ一つ確実に言えそうなことがあるとすれば、尹錫悦候補が当選すれば政権交代となり、現職の文在寅大統領は退任後に逮捕される可能性が極めて高くなる、ということくらいですかね。
日韓関係の修復に関しては期待薄でしょうな。
2022年3月10日(木曜日)
韓国大統領選は保守系の尹錫悦候補が当選、と。最終的な得票率の差は0.7ポイントだったとか。
ただ、韓国の国会では少数与党ということになってしまいますので、政権を取ったとしても後の舵取りは大変そうです。また選挙中に掲げた政策の中で対日関係に関して言えば全く的外れな政策を掲げていたことから、当面日本との外交関係に進展はないものかと。
あとは、退任する大統領が在任中の不正を追及されて逮捕起訴されるのが韓国政権交代の様式美というものですが、この点については元検事総長という前歴から期待できるところ大でしょう。
2022年3月11日(金曜日)
マイナンバーカードと年金の連携は上手く行かなかったようなんですが、確定申告の際の保険診療費の連携は上手く行きまして、これは便利ですわ。一年分の領収書を集めずに済む。
そんな機能が実装されているとは知らず、領収書を集めてしまったのだが。
とても便利な機能なので、他にも広げて欲しいなぁ。保険とか。
2022年3月12日(土曜日)
ロシアによるウクライナ侵攻にまつわる一連のロシアの言動を見ていて強く思うのが「信用」の軽視なんですよね。むしろ「信用」などというものは端から存在しないかのような振る舞いをしている。
自由資本主義経済に於いて「信用」は非常に重要な価値でして、これがなければ投資も融資も成り立たないというくらいに重要です。信用は未来に対する不確実性を下げる機能を有しているので、約束が守られない(契約不履行)とか、そもそも説明が正しくないとか、不正な手段を使った隠蔽や改竄がまかり通る、司法が公正に機能しないなどという信用毀損行為は、経済的発展を阻害します。
さらにこれを国際社会に敷衍すれば、国際社会の本質的無法性(法や条約を強制する力が本来的に存在しない)の中で、国家の信用の価値は計り知れません。条約も覚書も、互いにそれを正しく履行するという信用によってしか成立してないのが国際社会の危ういところで、ぶっちゃけ破ったところで誰かがペナルティを与えてくれたりはしません。
これを「力のある者は好き勝手ができる」と解釈してしまうと、20世紀を通じて構築されてきた国際秩序は崩壊し、力こそ正義の19世紀的な世界が復活することになります。このグローバル化した物流・経済は維持が不可能となり、我々の科学技術水準は維持することができなくなるでしょう。
国際社会で国家が有する軍事力は信用を担保する要素として重要ですが、軍事力があれば信用されるわけではありません。「彼らは信用を守るためには軍事力をも行使するであろう」と信じられることが重要なわけです。
この辺を踏まえた上でロシアの言動を見ていると、最初から「信用」というものを投げ捨てているとしか思えないところがあります。いや、「信用」というものを認識していないというべきか。だから嘘を吐くというより最初から自分たちに都合の良い“物語”を事実と異なっていることを気にも留めずに口にしますし、勝てばそれらが全て押し通ると素朴に信じているように感じられます。
通常、社会において商業経済が発達していくと信用の価値が浸透していくわけですが、考えてみるとロシアは近代経済を経験しないまま帝政ロシアからソビエト連邦になってしまったわけで、「信用」の価値がソ連崩壊から30年では社会に浸透しきっていないのか、それとも首脳陣がソ連時代に教育を受けた人間であるためなのか。
我が国の隣にも、信用毀損行為を行って恥じない国があるわけですが、こういった国々と付き合うのは骨ですなァ。
2022年3月13日(日曜日)
大分春めいてきてそろそろ冬のコートともお別れかなと思いつつ春物の上着を探して、この箱か、それともこの箱か?と開けたり閉めたり。
いつになったら箱片付くんだろうかねぇ……。
2022年3月14日(月曜日)
「e-Taxで接続障害 確定申告の締め切り前日にダウン>」と確定申告の〆切前日にシステムがダウンするという騷ぎが。
一見して〆切直前の駆け込み需要にシステムの容量が足りなくなったという印象ですが、最近はウクライナの戦争の絡みか、サイバー攻撃も増加しているのでそちらの可能性も捨て難い。
そういえばデンソーがやられたという話も出てたっけ。東映アニメーションがやられてアニメの制作が滞ったりというのもあった。
果たしてe-Taxは障害か、はたまた攻撃か……。
2022年3月15日(火曜日)
「東京ドームの大規模接種「反ワクチン」抗議で一時中断。陰謀論「Qアノン」関係の団体か」とか、うはぁ、だな。
こういう集団もちゃんと公安や公安調査庁は監視対象にして欲しい。
今となっては下手なテロ組織や極右、極左、宗教団体より社会に与える実害が大きいと思うわ。
法を改正して公衆衛生を毀損する活動を行った団体を対象に加えよう。
2022年3月16日(水曜日)
病院へ行って腱鞘炎との診断を頂戴してくる。
2022年3月17日(木曜日)
自衛隊に「サイバー防衛隊」が発足したという発表があった。
以前から計画されていたものではあるのですが、共同通信の記事にあるように、自衛隊指揮通信システム隊を発展的に改変した常設統合部隊で自衛隊の指揮通信網等の防衛を担当します。
なので、自衛隊を目標としたサイバー攻撃への防禦や反撃を想定した部隊で、一般社会の電網基盤を守るとかそういう組織ではないのですね。(当然といえば当然ですが)
サイバー犯罪に対しては現在警察法改正案が衆院を通過して参院で審議中ですが、こちらも原則としてサイバー事案に対する対処(事後対処)が専らで、平時からのサイバー防衛を担当する部局ではありません。一応その辺は内閣サイバーセキュリティセンターが担当することになっているのですが、こちらはやや政府戦略的な側面が強い性格があります。
先月も書いたのですが、平時からの防衛、パトロール、情勢監視から、事態発生への認識(事件認知)、対処から反撃までを担当できる“武官組織”を用意する方が望ましいかと思います。
ちなみになぜ武官組織(軍人身分による組織)かというと、サイバー空間は国境を超えて継ぎ目なく広がっているからで、法域内(管轄)での活動を前提とする警察では対処が難しいからです。勿論のサイバー警察との連携は必須ですが、時に“反撃”の必要性を考えると、軍人の身分を持っていないと色々マズイわけです。(軍人は国外でもその国の力を行使する)
尤も、本当にやろうとすると憲法から手を入れないといけない難しい問題なのですが。
2022年3月18日(金曜日)
予報通りに、ぐずついた天気。昨日のうちに洗濯機回しといて正解だった。
気温も急降下して寒の戻りといった雰囲気だったのですが、夜になって東京電力から電力逼迫のお知らせが飛び出していた。
先日の地震で火力発電所が止まったことで供給余力が足りなくなった模様。
柏崎が動いてればこんなことにはならなかったんですがねぇ……。
ロシアの戦争で化石燃料が高騰するこのご時世ですんで、動かせる原発は動かした方が良いと思うのですが。
2022年3月19日(土曜日)
衛星画像分析系のOSINT報道で、キエフ北方のロシア軍が塹壕陣地構築を始めていると報じられて、驚きの声があちこちから聞こえた。私も驚いた。
ここ数日、ロシア軍の侵攻が停滞していて、もしかして攻勢限界に達したのでは?という憶測が流れてはいたのですが……。
まさか21世紀に正規軍が攻勢限界に達する姿を目の当たりにしようとはね。
近年のロシア軍は大隊戦術グループの導入等によって、現代的な機動力と打撃力を持った柔軟な兵力運用を目指していたのですが、兵站の限界によって足が止まってしまったわけですな。
とはいえ、ロシア軍が攻勢限界に達したからと言ってロシアが敗北したわけでもウクライナが勝利したわけでもなく、これからは第一次世界大戦の西部戦線よろしく両軍足を止めての殴り合いとなるわけでして、特に首都に籠もるウクライナ側としては都市の破壊が避けられません。
既に充分凄惨ですが、より一層、酷いことになるという……。
さっさと降伏しませんかね、ロシア。
2022年3月20日(日曜日)
「囲碁棋士が全国大会で禁止されている「競技中のAI使用」により1年間の出場禁止処分に」とかいう記事があって、こういう頭脳スポーツでは時折話題になる不正ですね。日本でもあった疑惑記憶があるけど、最終的に不正と認定されなかったんだっけか。
コンピュータ(AI)の方が人間より遙かに強くなってしまった現状では、二人零和有限確定完全情報ゲームでこういう不正をすれば勝率は上がるでしょうからねぇ……。日本の将棋などではAIを使って対局の解説などもしていますし。
そしてプロ競技者では勝つことによるインセンティブが非常に高い。そうすると、不正をするデメリットより勝利するメリットの方が高くなり易い。
競技会場は電波遮断室とかにして対局中はそのエリアから出られないようにするとかの対策が必要になるんでしょうかね。あるいは日本の競馬・競輪選手のように前日から調整ルームに入って完全に隔離されるとか。
ドーピングもそうですが、勝利のインセンティブが高いスポーツで不正を防ぐのは大変ですよね。
2022年3月21日(月曜日)
米MLBと選手会が今シーズンの労使協定でモメにモメて、今月10日にようやく妥結したという話は耳にしていたものの、具体的な内容は追ってなかったのですが、ふと記事を見てちょっとびっくりした。
“Universal DH”として、ナショナル・リーグでもDH制が敷かれることになったと。
これで日本のセントラルリーグが、職業野球で恐らく世界で唯一、DH制不採用のリーグということになるのではないか……。
個人的には投手の打撃が試合に与える影響が好みなので、無くなって欲しくないところなのですが、セ・リーグの中からもDH制採用の訴えは以前からあるにはあるのでね……。
勿論メリットは分かっているのですが、それでもやはりここはDHナシを続けて欲しいと願っています。
2022年3月22日(火曜日)
週明けの東京に「電力需給ひっ迫警報」が発令されて日中はネットも断ってひっそりと過ごした一日。
まあ先日の地震で火力発電所が罹災して停止しており供給力が減っていた所に真冬並みの寒の戻りが襲ったという事情ではあるのですが、すぐさまなんとかする魔法などないわけでして……。
ただ、火力発電所の被害は結構大きいようで、老朽化も進んでおりまた火発の増設は環境問題的に難しいこと、またウクライナ戦争によって化石燃料が値上がりしていることなどから、中期的には現在停止・審査中の原子力発電所の再稼働を行うのが現実解でしょう。
一部に放射線恐怖症の症状を発している人々が原発を忌避しているのは知っているのですが、それよりまず電力がなければ人が死にますからね。放射線恐怖症では人は死なないので。
2022年3月23日(水曜日)
ウクライナのゼレンスキー大統領による国会演説が行われた。同時通訳が今ひとつであったので、ウクライナメディアによる仮訳が有り難い。(ウクライナ語との同時通訳者がこなれていないのは国の備えとしてどうなのか)
テレビ界出身の大統領ということもあるのでしょうが、相手の琴線を弾くのが非常に上手い。
英国ではチャーチルの演説を剽窃し、米国では真珠湾攻撃と9.11を引き合いに出し、独国ではホロコーストとウクライナを重ねる。(ゼレンスキー大統領はユダヤ系でもある)
そして日本では原発事故と空襲、望郷の念といったポイントを突いてくる。
素晴らしいですね。
「戦後」のウクライナがもっと良い国になるように願って已みません。
そしてそのためにはとりあえず目の前のロシアを撃退しなければいけないのですが。
もうプーチン大統領は国を枕に討死を決心してるんじゃないかなぁ……。
2022年3月24日(木曜日)
NHKの朝の「キャッチ! 世界のトップニュース」で台湾で国防意識が高まっているという特集が組まれていた。
台湾(中華民国)はここ近年軍の縮小を進めてきていて、これまで皆兵制だった兵役は2018年に志願制へと移行していました。それだけ周辺状況が平和で安定していたんですな。
当然といえば当然の話ですが、軍備はそれ自体では何の生産性もなく、消費する一方です。軍事力以外の方法で安全保障が確立できるのであればその方が良いに決まっています。そこまで行かなくても、外交努力等によって軍事力の必要量が減少すれば、そのお金は別の所、社会の発展に投入できます。
20世紀末から21世紀初頭にかけての西側諸国は、有力な敵対国が存在しなくなり、集団安全保障によって最低限の軍備で安全保障が確立できると信じて軍縮を続けてきたのですが、ロシアのウクライナ侵略はそういった前提が単なる希望的観測に基づく思い込みであることを顕にしたわけです。
日本も勿論問題の渦中にいる国の一つですが、台湾はウクライナと同様、あるいはそれ以上に危機的地位にいるという認識のようで、そりゃ中国が未だに武力統一を放棄しないと主張し続けているのですから当然でしょう。中国ではさらなる法制によって台湾の併呑に意気込みを見せているところです。
今般の西側諸国による対ロシア制裁を見て“こんな制裁を受けるなら考え直そうか”となってくれれば良かったのですが、残念ながら「この規模の制裁を撥ね退けられれば軍事侵攻が可能だ」と受け取ったようです。恐らく中国は今後、ロシアの失敗を他山の石として徹底的な準備に力を注ぐことでしょう。
日本としても、準備を怠れないところです。
2022年3月25日(金曜日)
NHKの「防弾チョッキ提供 ウクライナに武器輸出?」という記事を見て思うこと幾つか。
日本が武器輸出に慎重なのは国の体質として理解できなくもないところなのですが、しかし今まさに侵略を受けていて国が滅ぶかどうかの瀬戸際にいる国から支援を求めれても応えられないというのは如何なものかなぁ、と。
今回の事例では、弾薬などは旧ソ連系の体系であるウクライナには提供のしようがないわけですが、一方他の西側諸国がやっているような個人携行ミサイルならば兵站上の負担も小さいと思われます。なにせ再装填するとかいうわけではないから。そう考えると、対戦車ミサイルのジャベリンに相当するものとして01LMAT、スティンガーに相当するものとして91PSAMがありますし、ドイツなどが提供しているパンツァーファウストIIIは自衛隊でも使用しているので在庫があります。
なにせウクライナは一日500発とかのペースで射耗しているらしいので、一国でも多くこういった兵器を提供する国が増えた方が良いに越したことはありません。
また、もしも日本が有事となったときには、今般のウクライナ同様に、全世界に対して支援を求めることになるでしょうが、その時に「日本は何を支援したか?」が問われるようでは困ります。大体、「受け容れはOKだけど支援は不可」では対称性に問題が生じかねません。こういった国際支援は相身互いが大事ですからね。もしも日本が……と考えると、法改正も視野に入れた方が良いと考えます。
それにしても、ミサイル部だけで25万ドル、照準装置が25万ドルとか言われるジャベリンミサイルを、容赦なく叩き込んでいるとか、米軍も真っ青になりそうですな。米軍でも「気軽に固定目標に撃つな」とか通達が出たことがあるという話があるくらいなので……。
2022年3月26日(土曜日)
曇のち雨の予報だったので雨が降らないうちに買い物に出かけて、その時に豆腐を買ってきたので豆腐の味噌汁にしようとしたんだけど、切り方を間違えて鍋物用の切り方をしたまま鍋に入れてしまった……。
逆もやったことがあるけど、なかなか間拔けである。
味噌汁の中に板のような豆腐が浮かんでいる(?)様は中々に微妙な気分にさせられる。成分的には何の問題もない筈なのに……。
2022年3月27日(日曜日)
曇のち晴れの予報だったので洗濯物干せるかなーと思ってたんだけど、いざ干す段になってみると雲量10の曇り空。一日干してたけど厚手の物が生乾きになってしまった……。
うーむー……。
そして明日は晴れの予報に変わっていた。ぐぬぬ……。
2022年3月28日(月曜日)
入居以来続いている鳩との戦い。
鳩を見かける度に忌避剤を塗布し、奴らが接近できぬよう対策を講じ続けて、ようやく糞害も收まってきた。ベランダの手摺からエアコンの室外機の上まで、鳩が好む場所を徹底的にやったので。
しかしそれでも時々鳩の鳴き声がするので、どこからやってくるのかと調べていた所、隣の部屋とのベランダの間仕切りの隙間から顏を覗かせているのを発見した。
そこかッ!
ここ、雨水の通り道なんで忌避剤置けないんだよなぁ。どうしてくれよう……。
2022年3月29日(火曜日)
三寒四温じゃないけど、暖かかったり涼しかったり、毎日気温が上がったり下がったりですな。今日は涼しかったけど、予報によれば明日は暖かいのか……。
番組改編期なので特番が非常に多い昨今なんですが、「南極恐竜・知られざる命の物語」を見てたら、大陸の移動について1970年代にはプレートテクトニクスは一般的ではなかった
みたいなナレーションが入ってちょっとびっくりした。
大陸移動説自体は100年からの歴史があるので、それを説明する学説としてプレートテクトニクスが生まれたのは確かに60年代とかだけど、大陸の移動自体はそれ以前から定説になっていたと思っていたのだが……改めて調べてみると、米国を中心に懐疑論が大きかったらしい。(ニュージーランド・米国・カナダ制作の番組だった模様)
なんとも、現代の目から見ると不思議としか思えないことはあるものだな。
まあ、旨味も欧州で受け容れられたのが2000年代とかだし、懐疑論が強い社会ではそういうものなんだろうな……。
2022年3月30日(水曜日)
三寒四温、とか言ってて体調崩してしまった。
「「PS Plus」がリニューアル 初代プレステやPS2、PSP、PS3など旧世代機のタイトル最大240本がプレイ可能に」という記事の中にPlayStation Plus PremiumではPS Plus Extraまでのサービスに加えて、初代PlayStation、PlayStation 2、PlayStation 3、PSP(プレイステーション・ポータブル)向けタイトルをクラウドストリーミングしてPS4やPS5でプレイ可能。
という一文があって、ゲームのプログラム自体をクラウド側で動かして、手元ではコンソール(画面と操作)だけというのであれば、何も対象をPS4/PS5に限る必要はないだろうに……と思ってしまった。営業戦略としては分かるんだけど、技術的制約がある問題じゃないだろうに。
と、思っていたのですが「PSの最上位サブスクプラン「PS Plus Premium」では購入前タイトルを“お試しプレイ”できるように」という別記事によるとクラウドストリーミングサービスはPS4、PS5およびPCにて利用可能。 ※ 日本国内において、PCにおけるクラウドストリーミングサービスは、後日アップデートで対応予定
とのことで、PCでもできるようにする模様。そうだよなぁ。その方がユーザ層広がるもんなぁ。
どうせなら携帯電話やXbox、Switchでも動くようにすれば良いのに。
2022年3月31日(木曜日)
「外務省、「キエフ」を「キーウ」に変更 ウクライナ語の発音に準拠」とかで、些か気になることもあって。
ウクライナにおけるウクライナ語の比率がどのくらいかという話になると、調査にもよるのですがウクライナ語のみで会話する人が半数程度という状態なんですね。元々ロシア系住民はロシア語を母語としていますし、ゼレンスキー大統領も母語はロシア語です。
勿論この状態が自然に形成されたわけではなくて、様々な歴史的人為的要因が積み重なって現在があるわけですが、少なくとも現在時点での現況として、ウクライナはウクライナ語とロシア語が使われる二言語社会であると言えます。
そんなウクライナの憲法(1996年)でロシア語を公用語から外し、ウクライナ語を唯一の公用語とした辺りから今戦争の火種の一つとなっていて、ロシアがウクライナに対する要求の一つにロシア語の公用語化が挙がっている理由でもあります。ウクライナではロシア語話者に対するウクライナ語の強制なんかが行われていて、これがウクライナのEU加盟を難しくする問題の一つだったりします。
尤もこれもまた実はロシア語による支配の反動のようなところがあって、帝政ロシア時代を通じてウクライナではロシア語使用の強制が行われており、ウクライナ語を母語とする人々からすれば恨み骨髄なところがあるという事情はあるにはあるのですが。
勿論ウクライナが唯一の公用語とするウクライナ語での表記を求めるのは理解できますし、この際切り替えてしまえという理屈もわからんではないのですが、一方でその言語ナショナリズムにお墨付きを与えるようなことになっては困るなぁという微妙な問題も転がっているわけです。
戦後は大変だなぁ。