2021年4月1日(木曜日)
「『さよなら朝日』広告掲載を断念、柏書房がツイート 「通常の3.3倍の出稿料を提示された」」という記事があって、朝日新聞の“論座”に掲載された小論をまとめた本を、朝日新聞に広告掲載しようとしたら事実上断られた、とか。
こんな凄い販促をされたら読むっきゃないよね、と思わず「さよなら朝日」をkindleで買ってしまったわ。
いわば朝日新聞記者による自社批判本なので、舌鋒が鋭いかと言われると疑問符が付くというか、明らかに視点がおかしいものもあり、正直言えば「ヌルい本だな」という感想を免れ得ない本でした。
第四章の「原発と科学報道」は「科学報道」という標題にも関わらず、朝日新聞の非科学的報道についてはノータッチでしたし(それがむしろ問題)、むしろ原発推進・反対に関わらずまず科学的報道を原則としない点について、反ワクチン問題などを含めて一章を立てるべき題材でしょう。
第五章の「沖縄と本土」についてはNIMBY問題を“民意”で解決しようという解決不能になること請け合いな方法論を善しとしている辺り、完全な錯誤を犯していると私は思います。(むしろそういった問題を解決するために「政治」は存在する)
憲法の問題、安保の問題、沖縄の問題が地続きであるという認識はあるようですが、それらを一繫がりに論じることができていない辺りもまた、視野狭窄を思わせる所です。多分に、それらを一つの問題として認識すると、個々の問題に対する姿勢が破綻するという自覚があるのでしょう。戦前の軍部の問題を指摘するのは結構だけれども、同様に戦前のメディア、特に満州事変~日中戦争期の朝日新聞の報道姿勢など自己検証されてはいかがと思いますな。「戦前の二大政党制は何故破綻したか」でも良いけど。
総じて言えばこの程度でガタついているようでは内部からの刷新など夢のまた夢ではないでしょうか。
勿論、朝日新聞社に「総意」なるものは存在せず、部局やより小さな単位でそれぞれの考え方があるということでもあるのでしょうが、自社の著作物を自社紙で広告することをリスクだと感じる層がいるというのは、驚きを禁じ得ない所です。
2021年4月2日(金曜日)
昨年度での歴史秘話ヒストリア終了を受けて、新年度スタートの「歴史探偵」ですが、思ってたほど酷くはないかな、と。案外としっかり考証していた印象。ただ、スタジオの小芝居の必然性は全く分からなかったけども。
どうしても、タレントやアナウンサーの小芝居なんか全部止めて、専門家がきちんと監修した再現映像程度で良いんじゃないかと思うんだけれども、やはりそれでは視聴者がついて来れないという判断なんだろうなぁ……。
再編といえば、「コズミック フロント☆NEXT」の番組名が「コズミック フロント」に戻っていた。なんで2015年に「☆NEXT」にしたんだっけ……?
まあ、いつまでも「新」とか「NEXT」とか付けてられない事情があったのかも知れない。
2021年4月3日(土曜日)
冒頭のニュースフラッシュにAIを使用した音声合成を使っている(NHKによる発表)週刊ワールドニュースですが、なんか今回から突如よく分からんアバターが登場した……。
何の必要性があったんだろうか……。
これまでもかなり自然だなという印象で、下手すると同時通訳より流暢だったりしたので、あるいは「人間ではない」ことを強調する必要性でも出てきたのか……。
2021年4月4日(日曜日)
「設備費0円で自宅に太陽光発電と蓄電池も!? 沖縄電力「かりーるーふ」を見てきた」ってのは面白い試みだな、とか思った。
太陽光発電については、メガソーラーは筋が悪く、基本的に電力網の末端で補助的に使うのが適切だと思っているのですが、それを電力会社側が行おうという試み。ソーラーパネル等の機材は電力会社持ちで、設置される各家屋は場所(屋根)を貸しているという形態ですね。なので装置類は「電力メーターの外側」にある、と。
これ、設置する各家屋の設備負担・初期投資が少ないことが売りですね。
沖縄電力は離島が多く、また地勢的に大規模な発電所をどかすか建てるのも難しいので、こういうグリッド化を電力会社自身が進めるのが合っているのかも知れません。
上手くいくと良いですね。
あとは風力が颱風でも発電できれば……とか思いますが。
2021年4月5日(月曜日)
実験台になる代わりにワクチンの早期接種を実現させたイスラエルについて、集団免疫が形成されつつあり新規感染者が抑えられている……という話を見たわけです。
ただ、ちょっと気になって、イスラエルの人口を確認してみたところ、外務省提供の基礎データによると約923万人だそうな。これは神奈川県の人口(922万人)と同じくらい。
それで神奈川県のSARS-CoV2陽性者は過去一週間の平均で119.71人/日(ただし増加傾向にある)で、イスラエルの1/3という話に。これには検査数などの問題があるので単純比較はできないのですが、Googleさんのページによると死亡者が計6,243名ということで、神奈川県の787名と比べると桁が一つ違います。
これで医療崩壊していないイスラエルと、危機に瀕している神奈川県との対比は、色々考えさせられるものがあります。
全周を敵対国に囲まれ国内にもテロが横行し、現在もなお国民皆兵制を敷くイスラエルは、恐らく医療キャパシティがかなり大きいのではないでしょうかね。(戦争が起きて全国民が巻き込まれる前提で体制が組まれている)
一方で神奈川県、ひいては日本は、医療体制に余裕がない代わりに、感染の拡大をかなり抑え込むことに成功している、と言えるのではないでしょうか。どちらが良いかは一概には言えないところはありますが、医療キャパシティの拡充は、今後の課題でしょう。
2021年4月6日(火曜日)
日中外相電話会談が行われて、王毅外交部長から「大国間の対立に巻き込まれないよう」というありがた~い忠告を頂いたとか。
要するに米中対立において米国の肩を持つな、というご𠮟責のお言葉なわけですが、日本はクアッドを主導して米国の穴を埋めているくらいでして、どちらかと言えば主要なキープレイヤーの一人なんですが……まあ、分かってて言ってるんだろうけど。
中国の思惑としては、米国とその同盟国との間の関係に楔を打ち込んで米国と一対一の状況に持込み、第一・第二列島線を防衛線としてこの内側のフリーハンドを確保したい……ってところなんでしょうが、残念なことに日本はその構想でモロに悪影響を被る位置関係にありまして、中国の属国にはなれないのですよ。
というか、日本列島を防衛線として使おうというならば、もっと日本に利益を与えて日本を味方に付けようという積極的な政策が必要だったのでは……? 少なくとも尖閣で争っている裡は無理じゃないかというか、北風と太陽ならぬ北風と吹雪なのよね、あの国。余程のことがない限り抵抗するんじゃないかなぁ。
もっとも、“米国の戦争に巻き込まれる!”ことを極度に嫌う平和主義者の一部には、中国の属国となっても戦争を避けるべし、というご意見をお持ちの方もおられるでしょうし、そういう方々がこの発言で勢いを得れば良い、ということなのかも知れませんが……。
2021年4月7日(水曜日)
一部で既に問題視されていたF-15Jの改修費用高騰問題がいよいよ「F15改修、見直し検討 予算執行も見送り―防衛省」と一般の目に触れる所に上がってきた模様。
色々な問題が絡んでいて単純ではないのですが……こういうことが起こると、やはり自分とこでも作ってないとなぁという気分になります。どうも米軍がF-15EXを導入する関係で部品供給が逼迫してしまっているとかで。
航空自衛隊では連日のスクランブル発進によって機体寿命が進行していて、特に旧式のF-15Jなどが酷使されています。ちなみにNATO全体で日本の半分以下だそうなので、どれほど日本の航空自衛隊が過酷な環境に置かれているかわかります。
先般退役したF-4の代わりにF-35を導入していますが、これはスクランブル任務には向かない機体だという問題があります。(F-35で間に合うなら米軍もわざわざF-15EXを導入したりはせんわけで)
米軍にはさらにF-22という極めつけの機体もあるのですが、これまた冷戦終結を期に調達が打ち切られ、製造治具類が廃棄されているという有り様なので再生産は難しい。日本もかつて次期戦鬪機としてF-22を求めたのですが拒否されたくらいなので、性能的にはピカ一なのは疑いないのですが、とにかく数がない。
そうやってしばしの微睡みの中にいる間に中国が力をつけて空母やステルス機を擁してきたときに、適切な装備がありません、という状態になってしまった、と。
米軍だけが困るならばともかく(いや全然ともかくじゃないけど)、米軍から兵器を購入している同盟国も連鎖的に迷惑を被るわけです。
米軍の事情がどうあれ日本の戦鬪機の寿命が進行するのは止められないので、開発が始まった次期戦鬪機が物になるまでの間に、もう一機種つなぎで何かを導入しなきゃいけない事態にならないと良いのですが。
2021年4月8日(木曜日)
「太陽光発電で失われた土地の1位は「里山」、国立環境研究所が全国調査」という記事があって、まあそうなるだろうなあ、という印象。
太陽光発電施設は砂漠のような日射があってかつ他に使い道もないような土地が向いているのですが、残念なことに日本にはそのような土地はなく、諸事情勘案していくと里山が太陽電池パネル設置に向いているという話に。確かにその通りではあるんだろうけど、結果として里山の機能は失われるわけで、ただでさえ里山の消失が問題になっている昨今、太陽光発電施設は環境破壊の誹りを免れ得ないご様子。
日本の地勢では、メガソーラーはあまり筋が良くないのですよね。
先日紹介したような、電力網の末端に細々と付けていって全体としての抗堪性を上げる方向が適切だと思うのですが、旧民主党政権時代に始まった電力買い取り制度などはメガソーラー有利になっているんですよね。
ぶっちゃけ、制度設計の過ちという話に。
日本は颱風も来れば雪も降るし、人口密度は高く古来から人が住めそうな土地は開発され尽くしているという、再生可能エネルギーにとってはあまり条件の良くない国なので、どのような形態が好ましいか、よくよく検討してから制度を練って欲しいものです。
2021年4月9日(金曜日)
英女王エリザベスⅡ世陛下の御夫君であるエディンバラ公フィリップ殿下が薨去なされた由。
旧ギリシャ王国の王子として生まれ、クーデターで国を逐われ、英国士官として第二次大戦に従軍し、後に女王となる女性の伴侶となった波乱の人生でした。
色々と失言癖のある人で、悶着を起こすこともありましたが、戦後の変わりゆく英国王室を支えた影の立役者だったと言って良いのではないでしょうか。
御年99歳、天寿というものでしょう。合掌。
2021年4月10日(土曜日)
ISSに滞在中の野口宇宙飛行士のYouTube動画で、SpaceX社製の新型の船内宇宙服「SpaceX Starman suit」が紹介されていた。
うーむ。そんなところから脱ぎ着するのか……。
米国がスペースシャトル時代に使っていた船内宇宙服「ACES」は背中側に開口部があって、着ぐるみのように入り込むのですが、当然ファスナーが背中側にありまして、一人で着ることも脱ぐこともできないのですよね。
それに対すると、SpaceXの新型船内宇宙服は、よく考えられているという印象。しかし、確かに人が入り込めるくらいの大きな開口部を作って、かつ一人で手が届くところというとそこになるんだろうけど、誰が考えたんだ一体……。
ちなみにロシアの船内宇宙服「ソコル」は前側に大きな開口部があり、開口部の布を畳んで縛って気密するという素敵仕様です。
ロシアってなんていうか、こういうところに特殊な気密ファスナーじゃなくてゴム紐で済ませるとか、逆転の発想が凄いなっていつも思います。
2021年4月11日(日曜日)
kindleの利用の仕方は人それぞれだと思いますが、私の場合、kindle以外の電子書籍も含めて蔵書管理をCalibreでやっている関係で、Amazonから一度電子書籍ファイルをダウンロードしてcalibreに登録し、そこからkindle端末にサイドロード(転送)しています。
ところが先月くらいから、kindle端末に転送した筈の本の同期が取れないことが何度か出てきて、おかしいなと思って原因を調べたところ、kindle端末内でダウンロードした書籍ファイルの形式が変わっていました。
通常、Amazonからダウンロードするファイルは.azwファイルなのですが、これがkindle端末内で.kfxファイルに置き換わっていました。
kfxはAmazonが絶賛推進中の次世代フォーマットですが、手元のデータで苦労して作ってみたら実体はZIPファイルで中にEPUBデータ(とその他のデータ)がそのまんま入っていてガクっと来たりしたわけですが、それはともかく、色々新機能もあるらしく徐々に今後はkfxへ移行していくものと思われ。
それはそれで良いんですが、なんで勝手にファイルを置き換えるかなぁ。同期が取れなくなって蔵書管理が破綻しかねなくて、困るんだけど。kfxを推したいのなら、そもそもAmazonからダウンロードする時点でkfxにすれば良いのに、なぜ端末内のファイルを勝手に置き換えるのか。
というわけで、Amazonのユーザサポートに問い合わせてみたところ、「仕様です」というにべもないお答えを頂いた。
こちとら自動アップデート(電子書籍にアップデートがあった場合、自動的に更新される機能)すら切っているわけで、そんなこと勝手にされたくないんだよ!という願いも虚しく、暖簾に腕押し糠に釘。
こういった余計なお世話機能を実装するのには妙に積極的なんだよな、Amazonって。そんな機能を実装するくらいならとっとと検索の日本語処理直せと言いたい。強く言いたい。
とりあえずアップデート時に使われるらしい一時ファイルを保存するためのフォルダらしきものを見つけたので、これを空ファイルで置き換えて様子をみることにした。
2021年4月12日(月曜日)
米空軍が発表した隔年報にトランプ前大統領が「デジタルセンチュリーシリーズ」と銘打って推進した次世代戦鬪機の研究開発のイメージ図が出てたんですが……。
……なんですかね、この飛行機……。
いやまぁ、既存の戦鬪機の既成概念を破壊するような形状で、本当にこんな形で検討が進んでいるのかとか、一体この形状はどのようなコンセプトに基づいているのかと、疑問が尽きません。
もちろんただのポンチ絵で何ら実態を反映していない可能性もないではないのですが、それにしては突飛過ぎる形のような気がするのですよね。でも本当にこれが次世代の戦鬪機として検討されている姿なのかというとなぁ……。
2021年4月13日(火曜日)
福島第一原発の廃炉現場で発生しているトリチウム入りの水について、海洋放出を決めたとかでニュースが賑わっていますな。
科学的にはとっくに決着が着いている話で、今問題になっているのは結局の所風評被害に集約されています。
つまり、報道の責任です。
科学的に問題がないことは自明で、反対しているのは一種の教条主義的反対論者であって、言ってしまえば宗教の類です。宗教的なケガレを嫌う心理は理解できますが、当然ながらそのようなものを政策に反映すべき余裕は見当たりませんので、この際科学的決着を押し通すのは理に適っています。
当たり前ですが、一気に摂取したら人体に影響が出る有害物質であっても、同量がダムの水に均等に溶け込んでいるなら問題が無くなるわけで、三重水素が何兆ベクレルあろうと、適切に希釈してしまえば実害はありません。ちなみに三重水素が生体濃縮するというデマが飛んだことがある模様。(もし事実なら海水からトリチウムを集収する画期的方法が発見されたことになり、工業化を推進すべきである)
科学的に安全なのであれば残るは人心の問題だけなわけで、敢えてこれを引っ掻き回す愚か者さえいなくなれば……と言いたいところなのですが、日本には言論表現の自由があるので反対すること自体を規制することはできません。
しかし、報道機関が科学性を重視して適切な重み付けを行い、極論を妥当な程度で報じれば、問題は拡大しないのではないかと思う次第。
風評被害は実態のない原因によって発生する被害なので、これをことさらに取り上げ、拡散・拡大することがなければ、自然に鎮火すると思うのですが、どうでしょうかね。
2021年4月14日(水曜日)
今日のWindows Updateは途中3回も再起動を求められたんだけど、こういうの一回で済ませられんものなんだろうか。マシンによって再起動の回数が違うのも謎だし……。
そういやぁ、そろそろまた半年に一度の大型アップデート来るんだっけ?
あ、Windows Power Automate Desktop試そうと思って忘れてたな……。
2021年4月15日(木曜日)
「ノースロップグラマン、静止軌道上で2つの人工衛星のドッキングに成功 衛星の寿命を延長」とな。
静止衛星は地球から見て一定の位置に留まって見えるその特性上、通信衛星や観測衛星などで便利に利用されているのですが、様々な要因で軌道がズレるため、適宜これを修正せねばならず、軌道修正用の推進剤が尽きた時点が実質的に衛星の寿命とされます。実際には本当にガス欠になる前に墓場軌道と呼ばれる軌道に移動させられます。
静止軌道は高度が高く、簡単に行くことも戻ってくることもできないので、静止衛星はできるだけ寿命を長く設計したいところなのですが、射上げ能力や搭載機材との兼ね合いもあり、最近では15年程の設計寿命をもたせるのが一般的なようです。(ひまわり8・9号の例)
しかし先述のように、静止衛星の寿命は搭載機材よりも軌道修正用推進剤の量で決まることが多く、墓場軌道に投入された衛星も、機材面では動くことが多いようです。ただし静止軌道に留まれないので実用にはならない、と。
そこでこのMission Extension Vehicleは寿命を迎えつつある静止衛星とドッキングし(どうやらスラスタを摑むらしい)、追加の推進能力を与えようというコンセプトのようです。前回のMEV-1がドッキングしたインテルサット901は実際これで墓場軌道から西経27.5°に移動してサービスを再開したと……。
で、前回の成功を受けて、今回は墓場軌道ではなく、現役の静止衛星でやった、と。
最初からドッキングを前提として作ってあるわけではない衛星に後付けして寿命を伸ばすというのは大変面白いコンセプトだと思います。新しい衛星を仕立てて射上げるのよりも廉くなるのかは微妙なところのような気もしますが、静止軌道が混雑している現在、このような方法で衛星の寿命を伸ばす方が喜ばれる面はあるかと。
さらに元からこういった追加ドッキングを前提に衛星を設計するとか、将来的に色々夢が広がる技術だと思うのですが、一方で悪用も考えられるのが難しいところですね。
2021年4月16日(金曜日)
厚労省のCOCOAの件、検討チームによる報告書が出ていたので読んでみた。
うーん。根本的に発注側である厚労省に開発をマネジメントする力がなく、かといって民間側に全権を与えて丸投げするわけでもなく、中途半端に音頭を取って結果として開発フローも責任分限も不明瞭なままに開発が進行してしまい、現場は現場で目の前の開発にかかりきりになってバグ報告や修正、テストもどう処理するのかが誰も分らない状態になっていた、と。さらに体制そのものが、現代的なソフトウェア開発に適したものになっていなかった。(継続的な開発・保守運用視点の欠如)
結局、ガチっと分かる人に権限を与えて、責任持ってやらせるしかないんだよなぁ。政治家にそういう人いなかったのか、という辺りが問われるでしょうか。ただ、厚労省も近年コンピュータ・システム開発が立て込んでいるわけで、相応の人材を確保していなかったのかと問われそうな話ではあります。まあ、この辺言い出すとそもそもどこの省庁も人手不足で日常業務をこなすので手一杯だという話になりかねませんが。
いい加減、緊縮財政やめて財政出動をしないと駄目でしょうな。
2021年4月17日(土曜日)
毎日新聞に「「全国で交通死亡事故ゼロの日」4月8日に初達成 統計から53年」という記事。
このこと自体は大変喜ばしいことなのですが、背景にあるものを考えるとちょっと考えさせられるところもあり。
年々交通事故死者が減ってきているのは、自動車側の安全技術の向上や医療の発達によるものなのですが、去年から今年にかけての大幅な減少にはCOVID-19による経済の減速が要素として入っているだろうからなぁ。昨年は確か鉄道の人身事故も減少していまして、経済の減速に伴う交通量の減少があれこれ影響しているものと。
交通事故死者ゼロ、自体は喜ばしいことなので今後も減っていって欲しいのですが、喜びも中くらいかな……って感じなんですよね、今年に関しては。
2021年4月18日(日曜日)
ATMで払込みをしたら隨分待たされた挙句、エラーが出て付属のインターホンで連絡しろとか指示されるなど。
おお、初めての体験だ。
インターホン越しに確認したところでは、払込み処理そのものは完了していて、印字系にトラブルが出てエラーが出たものという話だったので一安心。
2021年4月19日(月曜日)
トヨタが「TOYOTA bZ」なる電気自動車を発表、と。
本当に発表だけなので海のものとも山のものともつかないわけですが、ステア・バイ・ワイヤなのは興味深いですね。
運転席のハンドルと前輪の操舵機構を機械的に直結せず、電気信号を介したアクチュエータ駆動化したものをステア・バイ・ワイヤと言いますが、現状市販車では日産スカイラインが唯一の採用事例です。
スロットル・バイ・ワイヤやブレーキ・バイ・ワイヤなどは電子制御燃料噴射やトラクションコントロールシステム、横滑り防止装置、EBD・ABSなどと共に普及してきたのですが、ハンドルについては電動パワステくらいまでで、中々バイ・ワイヤまで届かないのですよね。
自動運転・運転支援をしようとすると機械による介入をしなければいけないので、今後このような方向へ進んで欲しいなぁと思っています。そしてどうせならハンドル形ではなく、ジョイスティック型の操舵装置などへ進んでいって欲しいと……。
メルセデス・ベンツF200は憧れなのですよ……。
2021年4月20日(火曜日)
「サイバー攻撃 大手電機メーカーや大学も 中国人民解放軍指示か」と、2016年頃からの日本へのサイバー攻撃に中国人民解放軍が関与していた、と。そんで中国共産党員が日本国内で工作していたので書類送検に至った。
近年、サイバー攻撃はまさに軍事攻撃の一環となりつつありまして、2010年に発覚したStuxnetなど、“兵器として開発された”マルウェアが実在することが知られています。先日もイランの核施設で事故が起こりましたが、これもサイバー攻撃であったとイランは主張しています。
一部では、昨今立て続いている日本の半導体工場の火災にも関係があるのではないかとの風説も流れていますが、今のところ証拠はありません。ただ、2018年に台湾の半導体工場が操業を停止した原因がコンピュータウィルス感染だったのは事実なようです。(サイバー攻撃だったのかは不明)
コンピュータシステムへの攻撃は、犯罪だけではなく、軍事的にも行われるようになってきた今日、サイバー犯罪・サイバー攻撃に対する備えを厚くすることが求められていますが、自衛隊のサイバー防衛隊はあくまで自衛隊の情報通信網の防禦が主目的ですし、警察は都道府県ごとにバラバラです(当然能力も細分化されている)。内閣サイバーセキュリティセンターは監視・分析が主な任務で実力行使には向きません。NICTのサイバーセキュリティ研究所は研究開発教育に大変尽力していますが、これまた実力組織ではありません。
やはり、軍人としての身分を持って国家行為としてサイバー攻撃に対処する組織が必要なんじゃないかなぁと思えてくるところ。
2021年4月21日(水曜日)
過日、日本政府に対する賠償判決を出して話題になった韓国で、同様の訴訟の二次訴訟で今度は訴訟棄却の判決が出たとか。また一次訴訟の方も訴訟費用等の強制執行はできないとの判断が示されたとかで、韓国司法界が突然正気を取り戻したことに驚きを隠せません。どんな薬を飮んだのか…いや、クスリが切れたのか?
まあ、遅過ぎですけどね。
国内で法解釈をこねくり回して世論に迎合した判決を出したら国際法違反状態になってしまい、当然日本国に対して韓国の権力は届かず、ただ韓国が日本に対して喧嘩を売ったという結果だけが残りました。これをどう解決するのかは韓国のお手並み拝見といったところですが、少なくとも1月の判決は確定しているので、これをひっくり返すのは至難ではないかと思いますな。
韓国は日本との外交交渉においてこれらの問題を解決することを要求されると思われますが、そういう自縄自縛で進退窮まる状況に自ら飛び込んでいったことを、21世紀の不可思議として語り継いでいきたいと思わずにはいられません。
2021年4月22日(木曜日)
豊田中央研究所から「太陽光でCO₂を資源に! 人工光合成の飛躍的進展」(PDF)という発表が。
効率7.2%ですか……。
C4植物でも光合成の理論上限は6%位のはずで、それを考えれば7.2%というのは人類の技術がいよいよ自然を越えたとは言えるのかも知れません。しかし、生成されるのが蟻酸ではな……。蟻酸燃料電池とか研究はされていますが実用化はまだですし。あと、工業的に採算をとるためにはもう少し効率を上げないといけないとか、課題は色々です。
もう少し高度な炭化水素が生成できると良いのですが、欲張りすぎですかね。
2021年4月23日(金曜日)
三度目の緊急事態宣言が25日から東京大阪京都兵庫に発出されるそうで。個人的には大阪については遅すぎた感がありますが、あそこはもう知事が駄目だからなぁ。
東京も今回はなんと灯火管制が要請されているとかで、金属供出が始まるのも時間の問題ではないか、などといった冗句でtwitterは賑わっておりますな。
それにしても……いや、狙っているところは理解できなくもないのですが、飲食店が時短営業したら路上で酒盛りをするとかいう馬鹿が湧くのがこの界隈なので、いっそ要件を厳密に決めて限定的な営業を認めた方がいいんじゃないかという気がしなくもなく。
こう、なんていうか、つまりこれらの策はそれ自体が目的ではなく、感染拡大阻止が目的なんで、「店が閉まってるなら路上で飮もうぜ」みたいな発想になる人の思考回路ってちょっと理解が及ばないのですが、そういうことをする人間が居るということは分かったので、本当にどうしたらいいんでしょうねェ……。
2021年4月24日(土曜日)
明日からの緊急事態宣言布告に向けて東京ビッグサイトが明日からイベント開催を禁止すると発表して大騷動に。
そりゃそうだよな。25日開催なら24日は設営日で、そこに間に合うようにモノを発送していれば輸送中なわけで、突如中止と言われても動いている物流は止まらないのよ。止めたら止めたで、今度は消費される筈のものが残るので倉庫保管なり廃棄なりにお金がかかる。
主催者には返金とか言っても、参加者はそれぞれに準備が進んでいて、参加者からさらに発注される部材や輸送、展示ディスプレイ会社、パンフレット等の印刷、場合によってはコンパニオンの手配など、影響する業種は多岐にわたりまして、都と国はこれらを全部補償しないといけないと思います。
2021年4月25日(日曜日)
先日SpaceXの有人宇宙船Crew DragonのCrew 2がISSに到着し、これでISSに日本人宇宙飛行士が二人という状態に。
到着を見ててふと、あれ? PMA2/IDA2に接続してたCrew 1はどこへ行ったんだ?と思って調べてみたら、4月の頭にCrew 1はPMA3/IDA3へと移動していた。
これでISSに備わっているIDSSは全部塞がった計算か。ISSのノード2/ハーモニーの6つある結合部のうち、前方はPMA2/IDA2、上方(軌道外側)はPMA3/IDA3、下方はHTVなどが結合するCBM。右舷側には欧州モジュール、左舷側には日本モジュール。よくもまあこんな巨大な構造を軌道上にこしらえたものだ……。
2021年4月26日(月曜日)
体調が悪く、寝込んでいた一日。季節の変わり目だからか、気温が下がったからか。
2021年4月27日(火曜日)
「さよなら朝日」の一件、朝日新聞が版元に詫びを入れに行ったとか。
極めて高度な宣伝戦略じゃなかったのか。(棒読み)
まあ朝日新聞社くらい大きな組織になると、右手のやってることを左手が知らないなんてことはよくあるんじゃないですかね。今後どう社内連携を改革するのかは分かりませんが、社内の風通しを良くして、門外漢が専門的におかしな記事を書いたら専門記者からツッコミが入るくらいの見通しは欲しいですよね。
2021年4月28日(水曜日)
「小型だけど超パワフル! いろいろと楽しめるASUS「Chromebox 4」を試した」という記事があって、ほほう、と。
Chrome OS自体には余り興味がなかったのですが、Androidアプリが動いたり、Linux(Debian)が動いたりするようになっていたのか。
本製品は2028年6月までOSアップデートの自動更新に対応している
というのはGoogleの移り気を考えると悪く無いですね。
個人的にはおもちゃとして面白そう、といったところですが、場所によってはこれで仕事は十分、っていう用途もあるのかも知れず。
2021年4月29日(木曜日)
大阪が医療崩壊の様相だそうで。
阪大病院はICUの全病床をCOVID-19用に転用したと。つまり、COVID-19以外の傷病でICUを使うことはできなくなったということで、交通事故などで、通常ならば救えた命が、救えなくなるということを意味します。もちろん、阪大病院がCOVID-19患者を受入なければその他の医療機関に負担がかかり、命を落とす人が出ることでしょう。
最早、命の選別を行っている状況ということですね。
東京も本日の新規感染者が1,000名を超えたようです。緊急事態宣言は出たけれども、実効再生産数は1を切りません……。
2021年4月30日(金曜日)
連休中の平日ということで、JR東は都の要請によって電車の便数を減らしたんだそうで……結果、あちこちの駅で入場制限がかかる有り様に。
予想された事態ではあるのですが、なんというか……増便して空気輸送にするか、逆にいっそ止めるべきだったんでしょうな。その代わり損失補填は絶対必要ですが。
絶賛蔓延中の変異株はこれまでの「三密を避ける」対策をとっている人でも感染することがあるようなので、このような満員電車はそもそも運行すべきではなかったのでしょう。
また一方では豪華客船「飛鳥II」でクルージングに出かけたら即感染者が発覚、と。これ、乗客を全員船上に隔離するんですかね、ダイヤモンド・プリンセスみたいに?
なんか乗船直前にPCR検査やったとか報じられているんですけど、PCR検査は偽陰性で感染者がすり拔けることがあるんで陰性の証明に使っちゃ駄目だって、しつこい程言われてる筈なんですがね……。
後始末が大変だ、こりゃ。