哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2013年7月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2013年7月1日(月曜日)
 朝寝坊して満員電車を満喫。
 月の頭からこれじゃぁ、先が思いやられるのう。

 LibreOffice Baseは日本語文字化けという病気を抱えてるんですが、いつまで経ってもこれが直らへん……。WriterとCalc、Impressは殆ど問題なくMicrosoft Word、Excel、PowerPointを代替できるレベルにあるのになぁ……。


2013年7月2日(火曜日)
 アラブの春によって民主化が成し遂げられたエジプトで、反政府デモが興隆し、軍がこれに迎合したというどうしようもないニュースが。
 選挙ってのは政治決定プロセスの一つではあるのだけど全てではなくて、だから「選挙で選ばれた政権のあらゆる政治行為は国民から信任されている」と考えるのは間違いというか気違い。しかしどうも昨今このような考え方に基づいて政権を運営しようとする輩が跡を絶ちません。不思議なことです。
 日本でも最近そんなことを言った政党が三年ほども政権を握っていましたが、国家瓦解という結末を迎えずに済んで本当に幸いでした。
 民主主義はプロセスの正当性によってその権力が保障されているわけですが、そのプロセスは選挙だけじゃありません。例えば、政府の審議会であれば、答申の前にパブリック・コメントの募集があったりしますし、公共事業にも公聴会があったりするわけです。
 無論、非常時にその様な手続きを取っている暇がない場合があることはありますが、それはまた別枠の話。
 政権担当者は“ぼくがかんがえたさいこうのせいじ”をするのではなく、できるだけ多くの人が利得を得るように合意を形成するのが仕事だと思うのですよ。ただ、集合の集団や時間軸方向の設定の仕方などに、利害が出るわけで、そのあたりの大凡の枠組みや方向性を決めるのが選挙ではないかと愚考するところ。
 その上で、本来的に文民統制下に置かれるべき軍が主導権を握る事態は、民主主義という観点からは後退の一言だ。以後の大統領は、軍の賛同がなければ碌な政権運営ができなくなるだろう。
 やはり、独裁者を倒したら状況はもっと悪くなった、の類例の一つになりそうだな。

2013年7月3日(水曜日)
 明日から参院選では初めてインターネットでの選挙活動が認められるのですが、一方でインターネットでの言論も公職選挙法に網をかけられた形になるわけですから、ルールの確認をしようと「インターネット選挙運動の解禁に関する情報」を読む。
 うーむ。候補者や政党を名指しして「実現不能な政策を掲げるコイツ頭おかしい」とか言うのは駄目っぽいな。
 元々日本の選挙活動では落選運動(ネガティブキャンペーン)は不可なのですが、かと言って口当たりだけ良い荒唐無稽な政策を掲げる候補は批判しないといけないわけで、中々匙加減は難しそうです。

2013年7月4日(木曜日)
 ジェスチャー機能などで独自の立ち位置を確立していたWebブラウザ「Opera」ですが、独自レンダリングエンジンPrestoの開発を諦めBlink(WebKitからフォーク)へと移行することを発表していたのですが、この度Opera 15がリリースれたそうで。
 で、どんなもんかな、と見に行ったわけですが……x64版がねぇ……。
 これまでのOperaにはx64版があって、7万8千箇のSVG画像が組み込まれたHTMLファイルを表示したりするのに重宝していたのですが……32bit版だと応答しなくなるんだよね。Firefoxも死ぬからPaleMoon必須だし。
 アプリケーションのx64化って遅々として進んでいませんが、もう少し注力してほしいものですわ。

 WSJに「米国で日本の「パン粉」が人気という面白おかしいニュースが。
 元々も西洋から入ってきた「Bread crumb」「Chapelure」が日本で某かの理由によってパン粉となり、逆輸出されて「Panko」と化してしまった、というありがちな話である。
 所謂洋食問題、洋食は日本食か否か、というアレですな。
 côtelette de porkが豚カツへと現地化する過程においてChapelureが変化した何かなわけですが、一体何があったのか、誰か解き明かしていないものか。

 先日、職場で「ローマ帝国っていつ滅んだんですか?」と質問された。
 これは非常に難しい質問で、ローマ帝国が東西に分裂したのは4世紀だが、西ローマ帝国は5世紀に事実上滅亡する。ところがその後も東ローマ帝国は繁栄を続け、実は15世紀まで存続する。所謂“ビザンチン帝国”である。
 ビザンチン帝国はローマ帝国なのか?については様々な意見がある。そもそもローマを支配していないし、ローマ人が統治しているわけでもないからだ。ともあれ、ビザンチン帝国は東ローマ帝国であり、滅亡の時まで自称ローマ帝国であった。
 自称ならいいのかという話になると、今度は10世紀に成立した神聖ローマ帝国はどうなんだということになる。神聖ローマ帝国は自称ローマ帝国の後継者であり、西ローマ帝国を再興したことになっている。さすがに無理があるような気もするわけだが、一応ローマは支配下に置いていた。
 果たしてローマ帝国はいつ滅んだのであろうか……。


2013年7月5日(金曜日)
 午前3時50分頃に、激痛で目を覚ます。
 結石の発作であった。
 薬を飮んで5時半頃まで耐えたが、意識が朦朧としてきたため、やばいと思い、かかりつけの病院の夜間外来へ転がり込む。
 CT撮影の結果6mmサイズということで破砕に。
 午後に衝撃波破砕。
 衝撃波でもみくちゃにされた痛い体を引きずって帰宅。昏倒するように寝る。
 夕刻起きだすも、体はまだ本調子ではなく、家で転がって過ごす。
 石の欠片は排出されてない……。

2013年7月6日(土曜日)
 赤旗が「自衛隊が毒ガス製造 周辺に学校・保育所、説明せず 化学学校でサリンなど7種類 防衛省認める 大宮駐屯地」と報じていた件。
 陸上自衛隊化学学校で毒ガスを生成しているとかWikipediaに書いてあるレベルの話で、そりゃそうでしょうよ、そこは化学兵器に対する対抗手段を開発・訓練する組織なんですから。
 化学兵器禁止条約でも化学兵器防護のための少量の化学兵器生産は認められており(参考)、国内でそれが許可された組織がまさに陸自化学学校です。
 日本は世界で初めての化学兵器テロを喰らった国であり、その際には化学学校並びにそこで研修を受けた自衛隊医官らが除染に治療に力を発揮しました。
 勿論このような事件は二度と起きないに越したことはありませんが、日本には集会結社の自由があり、オウムにすら破防法が適用できなかった事実を鑑みれば、完全に否定できる程でもありません。無論、私は警察の公安部や公安調査庁があらゆる組織を内定し、通信を盗聴するような社会を好みませんから、最悪のリスクは負うべきであろうと考えます。
 もしも一朝事あらば、速やかにこれに対処するためにも、自衛隊にそのような組織が存在することは当然だし、何らの問題を有しないと考えます。

2013年7月7日(日曜日)
 大相撲名古屋場所初日、エジプト出身の新十両大砂嵐が白星発進。

 ファイル交換ソフト「Winny」の作者として知られる“47氏”こと金子勇氏が昨日急逝された
 謹んで哀悼の意を捧げる。
 間違いなく日本のコンピュータ史に残る業績を残し、今後も活躍が期待されていただけに、その早すぎる死が残念でならない。また、8年もの長きに亘る法廷鬪争がなかりせば、一体どれだけのことを成し得ただろうかと考えると、司法の迅速化は急務であると思いを新たにする。
 死なない人は居ないとは言うものの、惜しまれる人であった。

 韓国アシアナ航空のボーイング777がサンフランシスコ国際空港で事故。就航以来初の死亡事故と見られる。
 現時点では原因は不明。ただ、管制塔との交信で非常事態を宣告していたようなので、飛行中のトラブルである模様。
 これまで比較的順調だっただけに、大事にならなければ良いが。


2013年7月8日(月曜日)
 朝日に「ニホンウナギは絶滅危惧種? 規制ならさらに品薄・高騰」とかいう記事があったんだけど、記事に添付されている表を見る限り、明らかに適切な資源管理がなされずに濫獲された結果を示しており、絶滅危惧種指定は不可避ではないかと思うが。
 品薄とか高騰とかそういう話ではなくて、数年内に絶滅する可能性が否定できない、とかいうレベル。
 勿論私も鰻が大好きだが、だからといって一時の食欲を満たすために鰻を絶滅させても構わないなどと考えることはしない。むしろ、子や孫や子々孫々に亙って鰻を食べて欲しいと考えるわけで、その為には漁獲制限を含む強力な資源管理体制を築かざるを得ないと考える。
 改めて、未来永劫鰻を食べ続けるためにも、鰻の保護が必要でしょう。

 カナダのケベック州ラックメガンティックで、原油を積んだ貨物列車が暴走して脱線、町へ突っ込んで爆発炎上するという大事故が6日未明に起こったらしい
 現在もなお行方不明者が多く出ており、消火・救助作業が行われている由。
 乗務員が交代する際に一時停車していた列車が勝手に動き出したとかいう話ですが、事故にせよ犯罪にせよ、痛ましい話です。


2013年7月9日(火曜日)
 梅雨明けしたと思ったら連日の猛暑で、ただでさえ乏しい体力がゴリゴリと削られていく……。

 「<韓日中賢人会議>「共通漢字800字は3カ国の未来動力」」とかいう面白おかしいニュースがあったわけですが、探せども件の文字表とやらは見つからなかったが、どうやらこの愉快な企画に参画した京都大学の人物というのは、松本紘京大総長であるらしいことだけが分かった。
 まあ、色々と言うべきことがあるわけだが、三箇国における漢字の地位が大きく異るわけで、800字で満足するのは韓国だけじゃないかと。
 日本の場合日常生活に不足がない漢字というと大体2,000字が目安ですし、中国ですと6,000字辺りになります。日本の小学校で習う漢字ですら1,000字を超えるわけで、800字などは基礎的学力の裡に含まれてしまいます。
 件の三箇国の中でそれが達成できない国は一国だけ、ということです。


2013年7月10日(水曜日)
 「内部メール誰でも閲覧「グーグルグループ」利用」「グーグルで内部情報「公開」、環境省が実態調査」とか日本にゃぁスノーデンは必要ないよね、あっはっは、とか。
 セキュリティがどうとかこうとか言う前に、Googleのサービス使うなよ、そんな案件に……。

2013年7月11日(木曜日)
 米海軍の試作無人機X-47Bが空母ジョージ・H・W・ブッシュへの着艦に成功とのこと。
 これまで陸上の模擬甲板への着艦には成功していたので、順当に階梯を上がっているようです。
 まだまだ甲板上でのハンドリングなど、検討すべき点は多いでしょうが、兵器・戦争の無人化はトレンドですからね。是非究極的な「人の死なない戦争」を目指して欲しいものです。

2013年7月12日(金曜日)
 朝から病院へ。
 次回はCTスキャンらしい。

 病院から帰って来て、家でBクラ発表原稿を仕上げようと思ったんだけどとにかく暑くてやってられないので図書館に逃げ込む。
 区立中央図書館では無線LANが2時間利用できるので、ノートPCを持って図書館内で作業。
 ただ、席の数がもう少し欲しいよね……。

 「小包など積んだ貨物船沈没…日本郵便が損害賠償」というニュースを掘り下げていくと、沈んだ船は商船三井の「MOL COMFORT」というコンテナ船で、2008年就役と、まだ建造後5年しか経っていない船であった。建造は三菱重工長崎造船所で、同型船が6隻、準同型船が4隻だったらしい。
 そして、この船はハイテン(高張力鋼板)を導入した新機軸船であった、と。
 新素材を投入した新機軸船(しかも10隻建造済み)が船体破断して沈没とか、もうこの時点でMHIの中の人の状況は察するに余りあります。
 高張力鋼はその引張強度が魅力である反面、加工・溶接が困難であったり価格が高かったり、そもそも日本の製鉄会社の秘中の秘であったりと、色々あるんですよねぇ。
 早く原因が究明されて欲しいです、はい。


2013年7月13日(土曜日)
 ロンドンのヒースロー空港でボーイング787が炎上したとのニュースを聞きながらお出かけ。

 まずは国立科学博物館の「深海」展へ。
 科博蔵の貴重な標本をふんだんに展示した、かなり力の入った特別展で、特に最後の物販コーナーの充実ぶりは、全長6m実物大ダイオウイカぬいぐるみという誰が買うんだコレ的熱意に結実していたと言えよう。(言えねぇよ)
 ただ、全体的に一般向けだったのが、個人的には不満でしたねー。もっと専門的なことを知りたかったなーとか思うわけですが、仕方ないかー。
 科博はこういう活動もしています、というアッピールをして、予算を獲得するためにも必要なことなのでしょう。

 続いてポレポレ東中野へ出向いて「台湾アイデンティティー」を鑑賞。
 残り少なくなった台湾の“日本語族”のインタビュー映画。終戦のその日まで日本国民として生き、その後の国民党統治期間を生き延びた人々が発する「間が悪かった」「そういう時代だった」という言葉の背後にある重みは、安易な同情を許さないものがある。


2013年7月14日(日曜日)
 OpenSky 3.0へ行ってくる。
 このプロジェクトも10年である……。

 なんか「日本政府、艦載機として新たに「F-35B」導入を検討とかいう報道が飛んでいて、マジですかい?と。
 そりゃまぁ、22DDHとか2万トン級の全通甲板を持つヘリコプタ搭載型護衛艦ならF-35Bを運用できるかも知れんけど、精々10機かそこらのF-35Bで何をするのかと……。航空戦力の遠方投射、という空母的な意味からはほぼ無意味だろうし、早期警戒機もないのに戦鬪機だけあっても直衛くらいしかやることがないよーな。
 本気で航空戦力を遠方投射するとなれば、制空戦鬪機に対地攻撃機、艦隊直衛機、早期警戒機、電子戦機、対潜哨戒機と救難機を揃えて空母航空団として編成せねばならず、戦力として意味のある空母航空団は必然的に巨大空母を必要とするわけです。
 島嶼奪還能力を向上させる関係上、上陸支援のための航空戦力ってことかも知れんけど、それは空自の仕事じゃねぇの?という気はするな。日本領の島嶼を奪還する作戦なら、国内の空自基地からの出撃で充分間に合うし……。
 まあ、海自の悲願だと言われたらそーかも知らんけど、費用対效果考えると止めたほうが良い案のよーな気がしますわー。


2013年7月15日(月曜日)
 実は!祝日だと知りませんでした。
 流石に会社まで行って気づくほどアレではありませんでしたが、やはり一度「7月20日」と刷り込まれてしまうと、中々ハッピーマンデーには慣れないものです。

2013年7月16日(火曜日)
 22DDHの艦名が「いずも」であると報知された火曜日であった。
 日向、伊勢ときて出雲。次の24DDHの艦名は何でしょうなー。
 ところで、22DDHが空母じゃねぇかという意見もあるようですが、22DDHが空母足り得ないことは先述の通りです。その意図も能力もないものを、外形だけで空母と呼ぶのはやはり間違っているのです。

2013年7月17日(水曜日)
 琉球新報の社説「海兵隊機能明記へ 対話の道開く努力こそ必要」ってのは、なんというか、順当に考えれば済むことを、わざと変な方向に引っ張っていっている印象が。
 自衛隊の海兵隊的機能ってのは、上陸作戦能力の付与もしくは向上を意味するわけで、それはすなわち、島嶼奪還能力という話になります。
 で、奪還すべき島嶼ってのは、凡そ琉球列島の島々だよね……。
 国外に殴り込みに行くとか考える前に、普通なら敵国に侵攻された沖縄の島々を奪還する、という発想に至るものだと思うわけですが、どうも琉球新報には沖縄が戦場になる可能性を検討していない節が見受けられます。
 おかしいなぁ。最近ずっと沖縄県の辺りを某国の公船がしつこく出入りして問題になってる筈なのに。
 危機感ないんですかね?

2013年7月18日(木曜日)
 日本のBSでも現在再放送中ですが、「「おしん」イランで人気再燃」というニュースが。
 30年前の作品であることを考えると、異例のロングヒットというか不朽の名作状態になりつつありますね。ここは一つ全297話をまとめたDVDボックスでも売りだしてみてはどうかと。
 新作映画の方は今からなかったことに……。

2013年7月19日(金曜日)
 なんか「米デトロイト財政破綻「市は崩壊」」というニュースが流れてきた。
 デトロイトといえば自動車産業で知られた街であり、最大時には人口が200万を数えた大都市だったが、現在では人口は70万まで減少し、しかもその多くが貧困層という、どうしようもない状態だったらしい。殺人の発生率は全米でもトップクラス、事件解決率は最低クラス、救急車の到着には平均1時間かかる。資金調達の道も断たれ、180億ドル超の負債を抱えての連邦破産法申請となったらしい。
 この後、市の負債を整理して、再建策が模索されることになるのでしょうが、道は険しそうですね。
 なんかやたらタイムリーなことに、明日のNHK BSでデトロイトより一足早く破綻したカリフォルニア州ストックトン市を採り上げた「破産都市はよみがえるか〜アメリカ・カリフォルニアからの報告〜」なんて番組が放映されるらしい。

 そう言えばデトロイトといえばかつて映画「ロボコップ」(1987年)の舞台に選ばれたこともありまして、財政の悪化と治安の崩壊に苦しむ2010年代のデトロイト市が、警察業務を民間企業に委託する近未来という話でしたが、このままだと本当にそんなことになりかねませんな……。
 ええ、ロボット警官まで含めて(おい)。
 それは冗談にしても、消防くらいは本気で民営化しかねないよね。Fire Protection Feeを払わないと消火してくれないとか。(あれ?)


2013年7月20日(土曜日)
 BTRON Club。
 二次会の途中で薬切れて酷い目に遭った。

2013年7月21日(日曜日)
 参院選投票日。
 実は既に期日前投票を済ませていたので、疲れを取るためにぐっすり寝ていた。
 具体的には、14時間くらい。
 しかし、開票速報を見ていて、東京選挙区で山本太郎が当確とか言われてげんなりする。
 あんなのでも投票する奴いるんだな……。

2013年7月22日(月曜日)
 土用の丑の日ということで、日本全国各地で鰻のジェノサイドが進行した。
 他方、EASEC主催の公開シンポジウム「うな丼の未来」が東京大学で開催されるなど、真剣な議論も始まっている……が、手遅れ感が酷い。
 果たして日本人は子々孫々まで鰻を食べることができるだろうか。

2013年7月23日(火曜日)
 都選管から先の参院選の結果が公開されていたので、得票数を表にしてみる。
順位氏名党派得票数
1丸川珠代自由民主党1,064,660
2山口なつお公明党797,811
3吉良よし子日本共産党703,901
4山本太郎無所属666,684
5たけみ敬三自由民主党612,388
6すずきかん民主党552,714.57
7小倉淳日本維新の会413,637
8桐島ローランドみんなの党320,287
9大河原まさこ無所属236,953
10鈴木信行維新政党・新風77,465.38
11まるこ安子みどりの風70,571
12中松義郎無所属48,362
13釈量子幸福実現党20,137
14犬丸勝子無所属12,683
15マック赤坂スマイル党12,228
16森純無所属6,432
17松本みのる無所属6,123
18中村高志無所属6,033
19マタヨシ光雄世界経済共同体党5,633
20西野貞吉無所属3,103
合計5,637,805.95
 東京都の1,078万有権者の中に、山本太郎に投票するような頭脳の持ち主が67万人近くもいるというのは、絶望的な気分になりますね。戦慄すべき結果という奴です。
 それにしても民主党は、大河原雅子を押さえられなかったのが悔やまれます。折角公認候補を一人に絞ったのに、外れた大河原が強行出馬したため票が割れており、両者の票を足すと当選圏内という実にやるせない結果となっております。大河原を応援した菅直人の自殺点も地味に效いておるようですが、本当にこの人達は統制ってものと無縁ですね。
 5位に滑り込んだ武見敬三は支持母体があるため本来ならもっと上へ行ってもおかしくなかったわけで、丸川珠代に食われたのか、アレより票が少なかったというのは分析と対応が必要でしょう。
 維新の会とみんなの党は選挙協力をしていれば……という結果ですが、手が組めなかったから今の地位なのでしょう。

2013年7月24日(水曜日)
 沖縄メディアで「オスプレイ:追加配備に宜野湾市が抗議声明」とかいう記事が踊っているわけですが、この人達ってCH-46のマニアか何かなんですかね?
 米海兵隊のMV-22は老朽化したCH-46の代替機としての配備ですんで、MV-22が追加配備されたということは、その分CH-46が減数することを意味します。CH-46は初飛行が半世紀前でして、最終モデルでも数十年が経過しています。
 MV-22の配備に反対するということは即ちCH-46の継続使用を認めるということですから、彼らは新型のティルトロータ機よりも旧式のタンデムロータ機が好きなのでしょう。
 一般的には、安全性が高く、性能も向上した新型機への転換は歓迎されるところですが、このようなマニアの妨害によって市民の安全が脅かされることは宜しくないと感じます。

 中国で海上法執行機関を統合した「中国海警局(China Coast Guard)」が発足したとか
 ご存知の方も少なくないと思うのですが、中国ではこれまで海上法執行機関が5つに別れており、「五龍」などと呼び習わされてきました。

  • 国土資源部国家海洋局中国海監総隊(海監)/China Marine Surveilance
  • 農業部漁業局(漁政)/China Fisheries Law Enforcement Command
  • 公安部辺防管理局公安辺防海警総隊(海警)/China Coast Guard
  • 交通運輸部海事局(海巡)/China Maritime Safety Administration
  • 海関総署緝私局(海関)/General Administration of Customs
 日本近海によくやって来るのは「海監」「漁政」でしたが、他国から見た時にその区別が分かり難いと言われたり、また中国国内で縦割りが問題になったりしたので、この度海巡を除く4組織が統合され、国家海洋局下に中国海警局が設立されるに至った、と。名称からしても、公安部の影響を受けた組織であることが伺えます。
 このことが事態の整理、沈静化に役立てばよいのですが、果たしてどうなるものでしょうかね。
 ちなみに日本の場合は、基本的に海上保安庁が海上法執行機関となりますが、水産庁他の漁業取締船や水上警察、国税庁密輸取締船など職域の限定された法執行機関も存在します。中国の場合と違うのは、きちんと棲み分けができていることですかね。

2013年7月25日(木曜日)
 2011年に制作発表が行われ、実は既に撮影が終わっており、配給会社があまりの出来栄えに公開を渋っていると実しやかに囁かれている、キアヌ・リーヴス主演のハリウッド忠臣蔵こと「47 RONIN」ですが、予告編がとうとう公開されました。

 凄いッ! これは凄いぞッ!
 最早忠臣蔵の原型など何も残ってねぇ! 舞台はもう日本じゃねぇ! ファンタジィィィィィ!
 地雷なんて簡単な言葉じゃ言い表せねぇ。これはもう、掛け値なしの駄作、いや怪作だ!
 観に行くしかない!!!

2013年7月26日(金曜日)
 病院へ向かう道すがら、蝉の声を聞く。
 夏は来ぬ。

 夕方、「風立ちぬ」を鑑賞。
 美しくて綺麗な映画だけど……一般受けはしないだろうなー、とか。
 あと、なんかジブリが公開した憲法改正反対の小冊子とか、要するに兵器大好きミリタリーオタクな監督のエクスキューズなんじゃねぇの?とか思った。
 別にいいじゃん、ミリオタでも……。


2013年7月27日(土曜日)
 東京大学総合研究博物館の企画展「宇宙資源」へ行ってくる。
 こう、実にブッ飛んだ企画で、地球の鉱物資源が採り尽くされようとしているけど、宇宙にはもっと沢山資源あるよ!という、アステロイド・マイナーズかよとか思ってしまうわな。
 いえいえ。個人的に宇宙進出はすべきであると考えておりますので、理由が付くのは良いことですよ、ええ!

2013年7月28日(日曜日)
 昨夜のチャットで聞いた所によれば、Blu-ray版「紅の豚」にはイタリア語音声がないらしい。
 なぜだ!
 イタリア語音声がそもそもなかったDVD版ならば仕方ないと諦めるところだが、「紅の豚」は長い年月を経て2011年にイタリア劇場公開を果たし、その際にイタリア語吹き替えが行われている。事実、イタリア語版DVDは販売されている。
 にも関わらず、Blu-ray版にイタリア語音声を收録しないとは何たる手拔き!
 許されざる罪!
 あの作品をイタリア語で鑑賞する権利を我らに!

 東京新聞に「開かずの電子資料 OS更新 図書館泣かせという記事があったわけですが、超今更感。
 デジタル媒体の寿命の短さは、前世紀から議論の的になっていた所で、和紙に墨で書けば百年は保っていたし、レコード盤なんかも頑張れば百年保ちますが、CDやDVD、さらに磁気メディア等消えていった規格はどうしたら良いのでしょうか。カセットテープですら再生に苦労する時代で、MDなんかドライブないしね。将来どうしたら良いのか。
 物理的なメディアが読めても、記事のように、内容物がオープンフォーマットではなく、プロプライエタリ・ソフトウェアであった場合などは、動作させようがないことも珍しくなくなろう。商品としてのWindowsは比較的長生きしているが、だが過去のソフトウェアが全て動くことが保障されているわけでもない。Macintoshなどは言うに及ばず。Unix系の場合ソースコードがあれば良いが、バイナリしかなければやはり二進も三進も行かなくなる可能性は高い。
 図書館に対応を期待するのは難しいだろうなぁ……。やはりデータウェア/コンテンツを提供する側に、義務を科すべきだろうな。義務を果たさないと、著作権失效とかで。

 韓国言論ネタをまとめて。

  1. 韓国ネット「風立ちぬ」批判、宮崎駿監督が会見
  2. 日本のわいせつ漫画を翻訳し配布、ブロガーら60人摘発=韓国
  3. 呉善花さん、韓国入国拒否され「人権問題だ」
    評論家の呉善花氏に「日本で暮らせ」の声 韓国で反発強まる
 三件に通底するのは、韓国における「言論表現の不自由」です。
 「風立ちぬ」に賛否両論が起こることは当然のことですが、それをわざわざ韓国メディアを呼んで説明しなければならないという辺りが精神の病を感じさせます。
 エロ漫画の翻訳については、常識的に考えれば著作権法違反ですが、韓国ではアダルトコンテンツには著作権が認められないので児童青少年性保護法によって非実在青少年の権利が守られることとなった模様。
 侵害された日本の著作権者の権利が守られたわけではないのだから、正に誰得である。
 最後の呉善花氏に関して言えば、韓国で入国拒否される日本人の数は増える一方らしく、国会議員やら著述家やら、反原発運動家やらが次々と入国拒否に遭っている模様。
 韓国の国会議員が堂々と入国して島根県で「独島は我らのもの」と訴えても何もされない我が国とは雲泥の差である。私はそんな我が国を誇りたいけどね。
 言論表現思想信条の自由が守られているからといって民主国家というわけではないが、言論表現思想信条の自由が守られない国は間違いなく民主国家ではない。(必要条件だけど十分条件ではない、って話ね)
 我らが隣国はどうして揃いも揃って言論表現思想信条の自由がないのか。
 我が国も対抗しよう、などという馬鹿が沸かないことを祈るばかりだ。

 クボタから「クボタ農業用アシストスーツ ARM-1」なるものの発表を見る。
 このような外骨格を装着して農作業を行う姿が、近い将来の日本で見られるかと思うと、胸が熱くなるな。


2013年7月29日(月曜日)
 なんかここんとこの天気ってどうなってるのかと問い質したくなるな……。
 ひと月分の雨が一日で降って死者が出るとか、勘弁して欲しい。
 ロシア非常事態省みたいな常設組織が必要になる未来図は、あまり描きたくない……。
 個人的には、家に帰って来て図書館に本を返しに行こうかと思った途端に降ってくるとかが困るわけなんだけども。

2013年7月30日(火曜日)
 「「子供」漢字表記に 文科相指示 公用文で徹底」とか。
 「こども」の表記については火中の栗というか高炉の中の銑鉄というか、一家言ある人達を集めて無人島メソッドで解決して欲しいと心から願わずにはいられないネタなのですが、公用文では常用漢字表に従え、ということになったようですね。
 新聞記事では「子ども」表記が広まった経緯はよくわからないとされていますが、「供」の字は「お供」などの従属者的意味合いを持つため、児童の人権的観点からうんたらかんたらという意見に基づいた言葉狩りの一種であったと記憶しているが私の偏見かもしれない。
 これから激烈なる「子ども」派の巻き返しが起こるのではないかと思うわけですが、血で血を洗う抗争が見られるかと思うと今からドキがムネムネしっぱなしです。
 どうか私と関係のない所でドンパチが完結しますように。

2013年7月31日(水曜日)
 BMWの市販電気自動車「i3」の発表があったそうで、日本では来年上半期に販売開始、と。
 技術的には非常に興味深い車だと思うのですが、日本で販売する際にCHAdeMOに対応するのかどうかが気になるところ。
 写真を見ると、現時点での充電コネクタはVDE-AR-E 2623-2-2 + Comboのようなので、ドイツの外では(少なくとも)コネクタを変えないといけないのではないかなぁ、と。日本へ輸出する際には、右ハンドルに加えて充電システムの変更が必要になるなら、いっそCHAdeMOに対応した方が良いと思うわけだけど。