哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」

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西紀2017年6月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。


2017年6月1日(木曜日)

準天頂衛星システム(QZSS)「みちびき」2号機が射上げ成功。

ロケットの方は良いとして、知らんうちに「みちびき」は、将来的に7機体制になって、それ単独で日本周辺で側位ができるようになるシステムになってた。

全世界、じゃない辺りがなんとも日本らしいわけですが、そう考えると初めから全世界を対象に、しかも民間にも開放されたGNSSを構築した米国の凄まじさがわかりますね。

まあ、つまるところ、「全世界が軍事行動圏内」ということなんでしょうが。

ともあれ、順調に進めばよいのですが……。


2017年6月2日(金曜日)

2本のロボットアームを意のままに操り「阿修羅」のような姿になれる「MetaLimbs」」とかいう記事を見て、これ良いなぁ…とか。

キーボードに両手を置いたまま、他の作業ができる…たとえばマウス操作とか…ができる補助腕があればありがたいことこの上ないわけで、できれば自由自在に動かせるところまで進歩して欲しい所。

まあ、担いで歩くのも大変なので、椅子の背もたれに実装するとかでも良いと思うわけですが……。


2017年6月3日(土曜日)

Intelが突如としてCore i9なるCPUを発表したわけですが、やはりその背後にはAMDのRYZENのパフォーマンスがIntelに迫っているから、という危機感があるようですね。

こういうのを見てると、やはり寡占化され市場競争がなくなると企業ってのは努力を怠るようになるんだなぁ、と独占禁止法の必要性を強く感じるわ。

AMDには末永くIntelを脅かし続けてほしいものですが、欲を言えばもう一社くらい欲しいんですよねぇ。現状、AMDがコケたらIntelの敵が皆無な状況ですしおすし。

一部でARM系に期待する向きもあるようですが、果たして果たして。


2017年6月4日(日曜日)

イギリス・ロンドンでテロ。7人が死亡、負傷者多数ということですが、やり口が来るまで人混みに突っ込んで、車から降りた後に刃物を振り回すという、秋葉原で見たようなやり口だった。

日本は世界を十年リードしてますね(棒)

ISILが犯行声明を出しているようですが、本事件を受けてメイ英首相はサイバー空間での過激思想の取締りを訴えているようですが、それが奏功しないのはネオナチで実証済みじゃないですかねぇ……。


2017年6月5日(月曜日)

F35、国内製造初号機公開=三菱重工が最終組み立て−17年度に空自配備・愛知」と。

FACO(Final Assembly & Check Out)で組立てたものを「国内製造」と呼んで良いのかどうか疑問はあるわけですが、極東におけるF-35の整備拠点としても機能するという意味では重要な施設ですし、初号機がロールアウトしたことは、すでに米海兵隊のF-35Bが来てることも合わせると、ようよう、体制が整ってきたな、という感じ。

パイロット側の意見を訊くだけでもステルス機がある、という状態がプレゼンスになるのはわかりますので。

役立たないほうが良いでしょうがね。


2017年6月6日(火曜日)

サウジアラビア、UAE、バーレーン、エジプトの4ヶ国がカタールに対して断交を宣言、次いでイエメン、モルディブも加わり、計6ヶ国がカタールと断交、という報。

中東地域の政治的主導権を巡る争い、と言いたいところだけど、宗派対立やら米国との距離やら、色んな要素が関わり過ぎてて、単純な色分けが不可能な様相。はっきり言って、よくわからない。

ただ、引き金を引いたのがトランプ大統領というのは間違いない臭い。

国家間の複雑怪奇な(つまり、二分法では解決できない)重層的な問題ってのは、単純に敵味方に色分けすると必要もない“敵”をこさえることになるんですな。みんな頑張って曖昧にして“敵”を作らないようにしているのに、YesかNoかみたいなこと言い出せば、敵に回っちゃったり、敵にされちゃったりする人が出てくるんですよねぇ。

それでなくても中東って面倒臭いのに。

オバマ前大統領は外交における優先順位付けがおかしい人でしたが、トランプ大統領は複雑な問題に対処できない人って感じなんですよね。どちらがより悪くなるかというのは、問題次第でしょうけど。


2017年6月7日(水曜日)

Amazonの商品が、聞いたことのない運送会社で届けられて、思わず調べてしまった。どうやら企業間物流を主とする運送会社で、これまでもAmazonの配送の一部を担当していたものが、ヤマトのAmazon縮小後に領域を広げているものと推測されるところ。

最後はAmazonが自社でやるようになるんじゃないかという気がしてるけど、果たして、果たして。


2017年6月8日(木曜日)

久しぶりに四六判の紙の本を読んでたりすると、手が疲れて敵わない。特にページを押さえる指が辛い。電子書籍端末に慣れすぎてるなぁ(苦笑)。


2017年6月9日(金曜日)

木曜日のクローズアップ現代僕の生みの親はどこに?〜10年後の赤ちゃんポスト〜」は、考えさせられる内容でした。

私は基本的に設置以来ずっと“赤ちゃんボスト”の必要性を認めていて、死亡遺棄乳幼児等の報道に接する度に、死なせてしまうくらいなら赤ちゃんポストに、と思っています。

赤ちゃんポスト10年目を取材した番組を見て、十年経っても未だに熊本の一箇所にしかない、設置に広がりを見せていないことに驚いた。利用者は全国から熊本に駆けつけているらしく、こういったものは各都道府県に一つくらいずつあっても良いのではないかと考える所。

また、基本的には児童相談所等に相談して欲しい、という国の姿勢に対して、ゲストの是枝裕和監督の「国が考えるあるべき親子の形、家族の形というものが、現実とかなり乖離してるんじゃないか」という指摘は、日本会議系の政権には強く意識してほしいことだと思います。

あのへんの連中が考える「あるべき姿」というのは、標準として考えるにしても(それにもかなり無理があるが)、実態は標準に対して様々なバリエーションがあり、多様であることに対して、彼らは等閑視している嫌いがある。政権を担う人達には、標準と例外ではなくて、幅広く現実を掬いあげて政策を考えてほしいと強く望みます。

理想と現実に食い違いがあるのであれば、基本的には現実に対応するのが優先でしょう。


2017年6月10日(土曜日)

東名高速の衝突事故 乗用車が反対車線に飛び出しか」となんとも壮絶な事故。

ドライブレコーダのお陰で事故の瞬間が撮影出来ているというのは凄いことなんだけど、これ程の事故でバスの乗客に死者が出なかったのは本当に幸い。一方で、飛んでしまった方の車の運転手は……。

それにしても、一体何があったものかね。そっちもドライブレコーダがあれば色々分かるんだろうが。

個人的には、事故調査のためにもドライブレコーダの搭載は標準化すべきではないかと思っていますが、日本では「事故調査」と「犯罪捜査」が区別されないのでねぇ……。


2017年6月11日(日曜日)


2017年6月12日(月曜日)

ロシア・サハリンの窓枠メーカーが挑む日本市場」という記事があって、ロシア企業の日本進出ってのも珍しいなと思いつつ。

記事中に日本のサッシは省エネという観点ではまだ世界基準に達しておらず、消費者の問題意識も高いとはいえない。とありますが、これは一部ではよく知られた話で、当たり前ですが熱伝導性の良いアルミは遮熱性という点では問題があります。また、アルミ樹脂複合サッシで大規模な耐火偽装が発覚したこともありましたが、アルミは本質的に余り熱に強くありません。

家屋の省エネ化が進められている昨今、断熱性の高いサッシは歓迎される向きがありますから、日本独特の寸法需要に対応できれば、勝機はあるんじゃないでしょうかね。

問題はそこ、という気がします。日本のサッシ類って地方によって寸法微妙に違ったりするんですよ、ええ……。


2017年6月13日(火曜日)

事故の予見可能性認めず=JR西元3社長、無罪確定へ−福知山線脱線・最高裁」と。

どうにもこういった公正世界信念に基づいているとしか思えない、事故の法的責任を取らせようという社会の動きってのは、結果として事故の原因究明や、再発防止対策を遅らせる嫌いが拭えないのだよね。

事故が起きたのが2005年で、12年もかけてこの始末ですからね。その12年分のエネルギーを別の所に振り向けていれば、と。

憲法に書かれている通り、刑事被告人には自己を弁護する権利があり、不利益な供述を拒否する権利があります。つまり、刑事事件になってしまえば、むしろ真相究明からは遠ざかる事があり得るわけです。

こういった問題から、刑事罰を与えることよりも原因の究明と再発防止を優先すべきであるとの考え方が生じ、事故調査などにおいては刑事免責と引き換えに正確な証言を求める国や制度が見られるようになったわけです。

日本では現在もなお、事故に対して刑事罰を求める風潮が強く、負の連鎖を引き起こさないか心配しているところです。


2017年6月14日(水曜日)


2017年6月15日(木曜日)

イギリスはロンドンにある24階建て集合住宅Grenfell Towerで現地時間14日に火災が発生し、文字通りの全焼という火災が発生したとか

最初にニュース映像を見た時、何事かと思いました。

通常、鉄筋コンクリート製の集合住宅は、火災が個々の住宅内に留まるため、大火災に繋がりにくい、とされます。とは言え、日本でもベランダの樹脂材を伝って火が燃え広がったことなどがあり、現在では建材レベルでの規制や、高層階ではスプリンクラーの設備が必要とされ、燃え広がらないよう対策が取られています。

が、各種画像を見る限り、ものの見事に「全焼」であります。以前仕事で日本の火災対策について色々調べたことがあったので、この燃え広がり方は一体なんだろう?という疑問が湧きます。相当な可燃物があったように思われますが、一部では外壁材が可燃物だったとかなんとか。ンなアホな……。

火災発生から丸一日以上が経過した現在もなお多くの行方不明者がいるそうで、既に確認された犠牲者を含め、痛ましいことこの上ありません。

せめてこの火災が、次の火災を防ぐ礎となりますように。


2017年6月16日(金曜日)

Grenfell Towerの平面図と言われるものがネットに転がっていたので見たのですが……。

これは……なんというか、とても「効率的な」構造ですねというかなんというか……。

日本だと多分許可されない構造じゃないですかね、これ。防火壁もないし、消防の突入路もないし、バルコニーもない。

ちなみに日本では執拗に繰り返された火災実験の結果、窓から吹き出す炎によって上下に火災が延焼することが知られており、これを防ぐためにベランダを設置することが要求されています。(なお、ベランダの目隠し材として使われていた合成樹脂板から延焼したことがあり、現在では難燃素材を使うことが義務付けられている)

非常階段が外壁に接した形で設置されていないのも困り者で、日本の建築では外壁に沿って設置された階段室に、消防隊突入用の扉が用意されていることがよく見られます。

この構造でスプリンクラーがなかったとなると、消火活動や救出活動が難しいというか不可能というか……。

しかし何といいますか、木造建築が多く大火を何度も経験したために、世界最多とまで言われる火災実験を繰り返し、鉄筋コンクリ建築については耐火性能を執拗に追求してきた日本が、いつの間にか英国を追い拔いていたってことなんですかね、これ……。(日本でも雑居ビルの火災事故はそれなりに多いのですが)


2017年6月17日(土曜日)

未明に、伊豆半島石廊崎沖で、フィリピン船籍で日本郵船グループNYKコンテナライナー運航のコンテナ貨物船ACX CRYSTALと、米海軍所属のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦12番艦USSフィッツジェラルドが衝突。フィッツジェラルドが大きく損傷し航行不能に。艦長以下3名の乗組員がヘリで搬送され、7名の乗組員の安否が不明とのこと。

なお、貨物船の方は大したことがない模様。

全長153.9m、全幅20.1m、喫水が9.4m(wikipediaより)な駆逐艦と、全長222.6m、全幅30.1m、満載喫水12.0mなんっつー貨物船が衝突したら、駆逐艦はひとたまりもないですね。沈まなかっただけでも凄いとしか。

ただ、初期の報道で変な報道が散見されたのですよね。

Snap shot of NHK at 2017-06-17

上の映像はNHKのスナップなのですが、両者を「総トン数」で比較しているんですわ。

海事について最低限度の常識を弁えている人なら御存知の通り、「総トン数」というのは民間船舶の容積を表す単位で、元々は船の全容積から機関室や艦橋や乗組員室などの貨客輸送に使えない空間を差し引いた空間を1トン100立方フィートとして計算したもの(現在も国内総トン数はこれ)でしたが、今現在はIMOによって船の全容積に係数をかけて計算したものを「国際総トン数」と読んでいます。

元々は船の課税ベースになる数値だったそうですが、容積を元にしているため、船の大きさを表す面もあります。

一方、軍艦では通常「総トン数」は用いられず公開もされず、専ら「排水量」が用いられます。これは喫水下に沈んだ船の体積に海水の重さを掛けて出すもので、純然たる重量の単位です。かつての軍艦では装甲を施したり武装があったりと見かけの大きさよりも重さがその能力を測る指標として有効だったことによりますが、それも空荷排水量やら基準排水量やら満載排水量やら、測定方法によって色々違いがあります。ここで使うトンは一般にはメートル・トンですが、一部では伝統的な英トン(ロング・トン=2,240ポンド=1016.0469088kg)を使って表記することもあります。単純に「トン」と書かれている時には注意が必要です。

荷物を運ばない軍艦では総トン数(容積)を表記する必然性がなく、貨物によって重量が大きく変わる貨物船では排水量(重量)を公開する必然性が薄いわけです。

というわけで、一般に民間船舶は「総トン数」で、軍艦は「排水量」(近年では満載排水量)で「トン数」が示されることが通例なわけですが、この両者は「トン」という名称こそ使え全く異なる対象を示しており、取り違える者はいないと思われます。

NHKは軍艦の総トン数なんて値をどこから仕入れたんでしょうかねぇ?

ネットには「満載排水量の間違いだろボケ」という突っ込みが溢れ、NHKも10時頃には記事から「総トン数」の文字を消してしまいました。昼頃には動画からも「総トン数」のテロップを削除しましたので、視聴者からの声が届いたものかと思われます。その後も日経新聞などが「総トン数」表記をしておりましたが、それも後に取り下げられたようです。

しかし、「総トン数」表記がなくなると今度は静岡県の伊豆半島沖で17日午前1時半ごろ、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備されているイージス駆逐艦フィッツジェラルド(8315トン、全長154メートル)と、フィリピン船籍のコンテナ貨物船ACX(エーシーエックス) CRYSTAL(クリスタル)(2万9060トン、同222・6メートル)が衝突した。朝日新聞)などという表記が横行し始め、読者の常識力が試されること一再ではありませんでした。

なんで容積と重量を対比的に書くんですかね?

上のtogetterのまとめにもありますが、両艦船を比較するのであれば、大きさ(長さ)の単位で比較するか、なんとか頑張ってイージス艦の総トン数を計算して出すしかない(模型からモデリングすれば多分出せる)わけです。あるいは、貨物船側がどれだけ貨物を積んでいたか調べて重量を弾き出すか。運航管理上貨物船の重量は管理されている筈なので、会社側は把握している筈なので、そっちから教えてもらうという手もありますね。ただ、この場合軍艦側の重量は分からなくなりますが……(少なくとも満載よりは軽い)

とまあ、このように、トンを使った艦船の比較は難しいのですよね。敢えて挑戦することは止めませんが、ヤルならばきちんとやって欲しいものです。

ところで最近のコンテナ貨物船では、写真で見てもわかりますが、コンテナを堆く積み上げるのが当たり前になっていて、船の容積を元とする総トン数と貨物積載量の乖離が著しくなっています。

そこで、コンテナ貨物船では「TEU」(20フィートコンテナ換算)という単位が用いられ、先のコンテナ船ACX CRYSTALは2,858TEUと表されます。また20ftコンテナの最大重量は24tですが、全てのコンテナが最大重量というわけではないので、別に積載重量限界も必要ですので、載貨重量トン数(Dead weight tonnage)という数字がメートル・トン(もしくは英トン)で表示され、こちらは39,565tとなっています。

映像で見る限り貨物を満載していた状態とは見えませんが、それでも相当な重さがあったろうことは推測できます。


2017年6月18日(日曜日)

昨日の「事故」について、駆逐艦は任務中だったため日米地位協定によって米側に第一裁判管轄権があって、日本側の捜査が充分にできるかわからない、みたいな報道が見られるわけなんですが……海難審判は犯罪捜査じゃないと強く主張したい。

海難審判法第一条にあるように、この制度は罪に罰を与えるものではなく、海難の発生の防止に寄与することを目的とするものです。

また、船舶事故の原因究明については運輸安全委員会が事故調査を行い、必要であれば再発防止策を提言します。

これらは通常の刑事司法手続きとは目的を異にしていて、事故原因・機序の解明と再発防止を目的とします。

憲法に保障されているように、刑事被告人には自己を弁護する権利があり、不利な証言を拒む権利があります。このことは大変素晴らしいことなのですが、一方で事故原因・機序の解明と再発防止という観点からは、必ずしも望ましくない面があります。自分に不利な事実は喋らなくて良いのですから、事故調査の妨げになることは実はあるのです。

こういった観点から、犯意に基づく犯罪ではない、過失による事故の場合、刑事免責を与える代わりに正確な事実関係を証言して貰おう、という考え方が生まれ、特に航空機事故調査において発達してきた歴史があります。

日本では過失罪が強く処罰される法体系を持っており、様々な「事故」が刑法犯として裁かれる傾向が強く、どちらかといえば事故原因の究明が疎かになっているとの批判は以前からあり、今後も改善を期待したいところです。


2017年6月19日(月曜日)

新機構を備えた複腕建設ロボット」って発表があって、日立のアスタコとどこが違うんだろう、と思ってみたら、ターレットが二重になって、それぞれの旋回台にマニピュレータが一本ずつ付いてた。

他にも多指ハンドとか奇妙な新機軸が一杯で、夢が広がるマシンだな、これ!


2017年6月20日(火曜日)

先日のC-2の事故ですが、「空自輸送機の滑走路逸脱は誤操縦が原因 米子空港だそうで。IRS(Inertial Reference System)のアライメント(初期化)が終わらないうちに動き出したせいで、自機のベクトルが正しく検知できず、異常動作に繋がった……と。

昔の機体みたいに、INS(Inertial Navigation System)が自動操縦装置くらいとしか繋がってなかった時代ならともかく、現代のFBW機ですとこの種のセンサからの入力が機体制御にも使われますから、滑走路逸脱で済んで良かったというべきか。これ、離陸滑走まで入ってたら大事故にも繋がりかねなかったわけで……。

手順のミスという話ではありますが、手順書を書き換えるよりも、ソフトウェアの改修でIRSのアライメントが終わるまで動き出せないようにしちゃった方が良くないですかね? 緊急時って誰でも気が急くものですから、むしろ安全策を採った方が良い気がします。


2017年6月21日(水曜日)

えーと、都知事が築地市場移転問題で、豊洲に市場を移した上で、築地再開発とかいう話を持ちだしまして……。

環状二号線を五輪前に開通させるとか、トンネル建設が予定に入ってて、それが豊洲移転問題で伸びたせいで2020年までの開通は困難、ってもう言われてたはずなんだが……。

この人の頭では、一年ばかり時間が止まってたんじゃないか?

浪費した時間はどうやっても取り戻せないんだぜ。


2017年6月22日(木曜日)

開発中の「797」型機の予想図を初公表、ボーイングという話を聞いて、多くの人と同じように私も「それってB767……?」と思いました。

ボーイングはかつてナローボディ機は(B727 / )B737 / B757、ワイドボディ機はB777、巨大機はB747、そしてナローボディとワイドボディの間にB767というセミワイドボディ機を持つラインナップだったのですが、ナローボディ機はB737に集約してしまい、B767の後継機として開発されたB787はワイドボディ機になり、B737とB787の間にやや大きい隙間が開いているのは確かなんですよね。

ただ……B767は“セミ”ワイドボディなどと呼ばれるように、大変中途半端な機体だったことも確かで、日本では大活躍でしたが、世界的に見ると兄弟機であるB757の方が先に売れていたことも確かです(最終製造機数ではB767が上回った)。B767の後継機たるB787がワイドボディ機になってしまったことも、セミワイドボディの中途半端さが受け入れられなかったことによるものではないでしょうか。

一方ナローボディ機はB737の進歩によってB757が駆逐されてしまったわけですが、B737がB757の市場を全て代替できたかというとそうでもないわけで、特にB737は最低地上高が低く(これはボーディングブリッジなしで地上にタラップが下ろせる設計のため)大口径のエンジンの搭載に限界があること、機体設計そのものが古くFBWなどの最新技術の導入に限界があること、などが将来性における問題点となっています。

勿論ボーイングとてそれらの問題は認識しており、かつてB737を代替する完全新設計のナローボディ機を計画したことはあるのですが、航空会社の賛同が得られず、ぽしゃった経緯があります。航空会社としては、現行機材(つまりB737)との互換性が求められ、結果としてB737MAXが作られたわけです。

ボーイングとしてはB767、あるいはB757の後継として新設計の機体を投入するというのは意欲的ではあるのですが、色々と難しい問題があると思いますね。


2017年6月23日(金曜日)

またひとつDOS世代のレガシーが消えた…… 古いと言われても「コマンド プロンプト」が好きなんだ!」なんて記事が載ってたんですが……。

PowerShell、結構使うようになってきて、それなりに勝手も分かってきたんですが、一方でどうしようもなくコマンドプロンプトが必要なこともあり、完全な代替は難しいと思っています。

現状で問題になっているのは、幾つかのCUIプログラムについて、PowerShellからの実行が正常にできないことですね。これはクォーテーションマークとエスケープの処理がcmd.exeとPowerShellの間で異なるためで、変数が展開されちゃったりして、きちんと走らないことが。どうやっても駄目なケースがあるんですよねぇ……。

個人的に引っかかってるのが、シンボリックリンクでして、PowerShellからでは必ず絶対リンクのシンボリックリンクになってしまうんですよね。どうやっても相対リンクのシンボリックリンクが作れない。仕方ないんでPowerShellからcmd.exe呼び出してmklinkコマンドを走らせるという、意味不明なことを行っています。

どうしようもないのは分かっているのに愚痴りたいのが文字コードで、UTF-8がデフォルトであればなぁ、と思いますね。毎回出力に際して「| Out-File -Encoding UTF8 hoge.txt」と書くのも面倒でして……。Windowsの内部処理がUTF-16LEなので止む方ないとは分かっていても、面倒だと思ってしまいます。

そりゃCMD.EXEに比べりゃ遙かに良いCLIなんですが、もう一歩、二歩、と思ってしまいますな。


2017年6月24日(土曜日)

燦々たる太陽の下、図書館まで。

中央図書館が高台に移転して以降というもの、中央図書館までの走りやすい道を探していたのですが、遂に坂が緩やかなルートを発見。これまでは自動車向けの急坂ばかりだったので、遊歩道とは盲点だった。自転車走れるのね。


2017年6月25日(日曜日)

雨の切れ目を縫うようにしてクレヨン社まで。


2017年6月26日(月曜日)

UPSの交換用バッテリを求めてメーカのページを渉猟するも、当該機種のバッテリが見当たらず……。

交換できるようなことが書いてあるというのに、交換バッテリが買えないとは如何に……? もしかして既にディスコン?


2017年6月27日(火曜日)

ハクソー・リッジ」観てきました。

沖縄戦で活躍した良心的兵役拒否者の衛生兵を描いた作品ですが、舞台となる前田高地の戦いの情報をある程度仕入れていると、よくもまあこんなところを攻略しようとしたもんだな米軍も、と呆れますね。この狭い丘の上で日米合わせて数千名が手榴弾を投げ合う距離で戦鬪するとか、悪夢というものでしょう。

主人公が衛生兵ということもあって、戦傷の描写にはかなり力が入っていて、また腐乱する死体だとか、死体に集る鼠だとかと言った、通常の戦争映画では余り描かれなかったものも丁寧に映っています。匂いが伝わらないのが残念な程です。

平均的日本人の私としては主人公が属する宗派の問題については理解が難しいわけですが、それ故に戦争映画として楽しめるものであったと思います。


2017年6月28日(水曜日)

N700Sねぇ……。

700系、N700系、N700Aと来てN700S……何というか、体系性のカケラもないというか。キープコンセプトだからかも知れないけれども。

東海道新幹線というと、新型車両よりもむしろ線路や路盤、橋梁等の整備の方が気になる話題なわけですが、当面どうにもなりそうにないですからねぇ……。


2017年6月29日(木曜日)

書籍(物理)を探して池袋まで。

あそこが最後の頼みの綱なんだよなー。


2017年6月30日(金曜日)

NHK『フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 「ビタミン×戦争×森鴎外」』が、画面上のテロップでは「森鷗外」となっているが、NOD上のメタデータでは「森鴎外」になっていて微妙な顏になる。

人間は「適当」なので、どちらで書かれていても「適当」に同一視して読むわけですが、当然文字コード上では別物なわけで、当然のように検索欄に「森鷗外」と入力しても当該番組はヒットしません。せめて漢字の同一視テーブルでも使ってあればと思わずにはいられないところ。

それにしても、JIS X 0208の亡霊って未だに軛になってるんですかね。一体どの辺りに「鷗」が出力されない端末があるのか、是非知りたい。