哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2008年6月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2008年6月1日(日曜日)
 昨日の疲れもあってか、爆睡してしまった。
 起きたら午後、とか、飯食って二度寝したら夕方、とか(笑)。
 まあ、たまにはいいよね。

2008年6月2日(月曜日)
 関東入梅の報あり。

 「中国当局、米商務長官のPCデータ盗み→システム侵入図るとか。
 信じらんねぇ。これが一国の政府のやることか? いや、末端の職員がやったことかも知れないけど、そういうことは「やってはいけない」と思わなかったのか。

 「郵便事業会社、全車両を電気自動車に 2万1000台を順次という、電気自動車好きには堪らないニュース。
 どこのメーカのものが納入されるにしろ、少なくない台数だけに、電気自動車市場の立ち上げに貢献しそうです。
 できれば同業他社も踏み切ってもらえれば、と思いますな。(でも同業他社さんってトヨタ・クイックデリバリーだけだったり)

 毎日新聞が「消せない:児童ポルノと性犯罪/1 広がるネット流通」という連載記事を始める一方で、「児童ポルノ:被害者1696人、特定できず 画像で年齢判断、立件−−07年という首を傾げるような記事を載せていた。
 児童ポルノが禁止されるのは、搾取される被害者児童が実在するからであって、その実在が証明できない場合、これを立件するのはどうかとは思いますな(つまりもっと徹底して被害者を特定すべきだ、と)。この論法を拡大すれば、「18歳以下に見えるから」という理由で、アニメだろうがCGだろうが取り締まれるわけで、事実英国ではそのような潮流が起きていますから、何を児童ポルノとするかを含めて、再考の余地があると思います。
 私は現在与党プロジェクトチームで推進されている「単純所持の禁止」にも懐疑的です。本当にそれで「児童ポルノの被害者」を減らせるのか、と。
 ちなみに、「児童ポルノ犯罪の増加」は全く根拠になりません。飮酒運転の取締を強化したら飮酒運転が増えた、だからもっと飮酒運転を厳しく取り締まらなければいけない、と発言するのと同じで、それでは因果が循環しています。法が厳しくなったんだから摘発者が増えるのは当然です。
 法の施行によって被搾取児童が減っているという統計が欲しいんです。(そのためにも、被害者の特定は必要なんですよ)

 「渋滞回避の秘策!? 首都高からTXに乗り継ぎという記事があって、面白い試みだな、と思う一方で、小菅ジャンクションなどで慢性的に渋滞が起こるというのは、過去に書いたことがありますが、どう考えても計画・設計上のミスです。堀切‐小菅ジャンクションの設計、あれで渋滞が起こらないと考える人間がいたら、お目にかかってみたい。


2008年6月3日(火曜日)
 颱風接近に付き、天気は大荒れ。

 地球を一周して、外電にて「日本人科学者が常温核融合実験に成功」とかいうニュースを知る。
 日本語での情報を探ってみると……うーん……。
 まあ、化学反応ではない何か別の反応が起きているようだ、というくらいが今の段階では限界かな、と。


2008年6月4日(水曜日)
 白田秀彰氏の「児童ポルノ単純所持宣言」に共感する。いざ事なった場合には、大いに応援したい。
 正直、児童ポルノ法立法趣旨に対して実際の法制が有效に機能しているのかどうか、極めて怪しい。怪しい上に、言論表現の自由を制限する。おまけにエスカレートの兆候を見せている。
 現代の禁酒法、に近いものを感じているのだ、私は。

 「青少年ネット規制法案、国の関与なしで与野党合意」とかいう記事。
 根本的にこの手の規制法案には反対なのですが、どうしてもやるというなら、有害情報の判断は国会か、国会付属機関が行うべきである、というのが私の持論です。
 第三者機関などという監視も弾劾もできない正体不明の組織で、有害情報を定めるのは、思想的偏向が蔓延する可能性が著しく高く、適当ではありません。
 このような、言論の自由を抑圧する可能性が高く、基本的人権の蹂躙を齎す可能性がある決定は、国権の最高機関たる国会において議論するのが、最低限度必要であると思料します。

 某所にて「カンガルー駆除終了 514頭が安楽死というニュースを教えられたわけだが、最も人道的な方法というのが、殺されたカンガルーにとってどの程度の意味を持っていたのかは不明。
 極めて個人的には、薬殺してしまうと、肉の食用に支障が出るのではないか?と。
 火を通せばいいのかなぁ。


2008年6月5日(木曜日)
 「国語改革でブラジル風に ポルトガル“旧植民地”に合わせるという記事を見て、はてさて、そう上手く行きますかな、と。
 ドイツが新正書法を導入したのが1998年ですが、2005年までの移行期間を経て、2008年現在、まだ根付いているようには見えないわけで……。
 それはともあれ、思い出すのはブラジル移民である伯父のことで、当然デカセギ仲間とはポルトガル語で喋っていたわけですが、「ポルトガル語ですか?」と尋ねたら「ポルトガル語だけどブラジル語だ」と言われたものでした。要するに自分たちが喋っている言葉が本家ポルトガル語とは違うものだ、という自覚があったと言うことなんでしょう。
 日本語については、現在日本語を公用語とする国家が日本以外にないので、このような悩みとは無縁なのですが、にもかかわらず、戦後以来続く国語改良の流れの末端で、新常用漢字などが話題になっている今日この頃。言語の問題は手を触れない方が良いとつくづく思いますね、ええ。

 就任以来支持率の下落が止まるところを知らない李明博韓国大統領ですが、「日本は自ら過去謝罪を 李大統領」といよいよ日本叩きを始めた模様。
 全き様式美。これも一種の伝統芸というものなのだろう。

 「硫化水素自殺者を書類送検=第三者に重過失傷害、全国初−宮城県警は、適切な措置だと思う。


2008年6月6日(金曜日)
 野田昌宏“元帥”逝去。享年74歳。
 日本SF界の重鎭がまた一人……。

 氷室冴子氏逝去。享年51歳。
 若すぎる……。

 なんかUSBメモリ経由で感染するマルウェアの被害が増えているとかいう報告が飛び交っているわけですが……Windowsの自動再生機能ってセットアップ直後に無効にするのが当然だと思っていた。あんな危険な機能がなぜ搭載されているのか理解に苦しむが、Microsoftのやることなので深くは考えずに無效にすることにしているのだが、普通は違うのだろうか?
 グループポリシーエディタ使えばレジストリいじる必要もないんだし、無效にしてれば慌てることもないだろうに。

 「充電30秒で20分、キャパシタだけで走る電気自動車の試作品という記事があって、キャパシタだけ、というのが珍しいかな。
 キャパシタ、つまりコンデンサなので、一気に充電ができる良さがあるものの、ゆっくり電気を取り出すのがまた難しかったりするわけですが、その辺は制御回路でなんとかかんとか、ですね。
 ただ、最近のキャパシタは重量エネルギー密度はリチウムイオン電池に匹敵するのですが、体積エネルギー密度は遙かに及ばないので、嵩張るのですよね。


2008年6月7日(土曜日)
 トルコ共和国の大統領が初来日しているのですが、その本国からは「大学でのスカーフは違憲 トルコ憲法裁、政権に打撃という報が。
 去年の7月の総選挙でイスラム系の政党が躍進し政権を獲ったのですが、これを機会に今年1月、大学構内でのスカーフ着用を認めるよう、憲法改正案を持ち出しました。
 この辺、トルコの事情にある程度通じていないと分かりにくいのですが、現トルコ共和国は第一次大戦によって崩壊したオスマン帝国から建国の父ケマル・アタテュルクによる軍事革命によって打ち立てられた国家で、政教分離、世俗主義を国家の柱としています。そのため、公の場でイスラム的な行動を行うことが強く戒められており、その度合いについては以前から色々と議論があります。ちなみに過去にはこの政教分離問題を巡っては、政教分離を守るために軍事クーデターまで発生しています。
 で、1月に改憲案が出て2月に議決したのですが、3月に野党世俗勢力がこれを憲法裁判所に提訴し、憲法裁判所はこれを受理。審理を経て出たのが上記の判決であったと。
 今後の動きが注目されるところです。

 昨日「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」が衆院を通過。来週には参院を通過する見込み。
 現時点で法案全文が読めないというのはどういうことだろう。


2008年6月8日(日曜日)
 秋葉原で白昼通り魔の報。7人死亡とか。
 友人知人が卷込まれていなければいいが。
 の池袋通り魔事件みたいだ。

 今年で丸7年になる椅子が壊れた。
 2001年に購入したアーロンチェア
 保証期間ってどうなってたっけ、これ(苦笑)。あんまり前のことで、わかんねぇわ。書類も出てこねぇし……。


2008年6月9日(月曜日)
 私の見解。
 昨日の秋葉原のような事件は、一定頻度で社会に於いて発生するものであり、基本的に予防は不可能である。可能なのは、事件発生後、進行中の状況下に於いて速やかにこれを制圧し、犠牲者を最小限に留めることだけである。
 その点に於いて、本件事件に於いては休日秋葉原の歩行者天国を警備する警官が多数現場付近を遊弋していたにも関わらず、死傷者の拡大を招いた点は、一考の余地があるのではないかと推測される。
 本件事件を切欠に、新たな「規制」を考案する向きが見られるが、ナイフを規制すれば包丁を持ち出すのが帰結であり、実效性など無いものと推測される。また、近年秋葉原は“刃物狩り”と通称される、本富士署、万世橋署による執拗な銃刀法・軽犯罪法の取締が行なわれていた地域でもあり、かかる執念を以って些細な刃器の取り締まりを以ってしても、斯様な犯罪を未然に防ぐことはできなかったことは、記銘されるべきであろう。
 このような痛ましい事件が発生したとき、人は犯人を深く憎み厳罰を欲し、全き善意を以って再発防止策を勘案しがちである。しかし、それを実施に移す前に、本当に效果があるのかどうか、もう一度考えて欲しい。犯人を裁くことは法治であるが、それは復讐でも報復でもないことに今一度思いを致して欲しい。
 「地獄への道は、種々の良き意図で舗装されている」のだから。

2008年6月10日(火曜日)
 あの6案から「東京スカイツリー」が選ばれたというのは、順当という以外に何が言えようか。

 やや旧聞に属するが「看護師174人が試験合格 インドネシア、8月来日へというニュースがあった。
 いよいよか、と。
 私自身は外国人労働者の受け容れに反対の立場だが、その理由は日本側の受け入れ態勢の不備にある。例えば、彼らがイスラム教徒だとして、宗教的ストレスを一定以下にできる職場環境や生活環境の提供が可能か、という点について憂慮しているが故だ(インドネシアはイスラム教国だけど、ムスリムばかりではないけどね)。
 かつて日系ブラジル人出稼ぎ労働者に対して行った仕打ちを、私は恥ずべき過去だと思っている。それらに対する考察も反省も無いまま、新たな外国人労働者を受け容れることに、私は強く不安を感じる。


2008年6月11日(水曜日)
 水野晴郎氏逝去。
 「いや〜。映画って本っ当にいいもんですね」

 「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」が参院を通過、成立。
 また碌でもない法律ができたものだ……。

 先月28日に紹介した日本デジタル家電によるロクラク裁判だが、判決文が読めるようになっていたので、ざっくり目を通した。
 ふむぅ。
 結局のところ、一般市販品であるロケフリを使っていれば、単なるハウジングサービスですという主張(行為の主体は顧客です)も通るが、ハードから何から込み込みのサービスと看做されればアウトって所なんでしょうか。
 ロケフリのデジタル版とか出てきたら、ますます話がややこしくなりそうだな。


2008年6月12日(木曜日)
 読売新聞がRSS配信開始。

 半ば忘れかけていたのだが、VAWW-NETジャパンNHKの上告審の判決が出て、NHK勝訴となったそうな。本放送が2001年の話だから、なんとも気の長い話ですね。
 判決文を見ないと何が認められ、何が認められなかったのかは分からないのですが、順当な結果だとは思っています。


2008年6月13日(金曜日)
 先日の椅子の件だが、購入店に連絡してみたら、保証期間が12年とか言われて、無償修理と相成った。本日サービスマンがやって来て、修理していった。
 修理を見学していたら、意外なくらい複雑で細かい部品が多く、メンテナンス性などは考えていない作りだった。そうそう壊れるものでもないんだろう。
 今は廃番になっている色なので気に入っているものだけに、直って良かった。

 昨日のVAWW-NET‐NHK裁判の判決文がwebに載っていた
 で、読んでみた。
 この裁判は結局のところ被取材者たちが期待したとおりの番組を放送する責務が取材者側にあるか、というただその一点が争点であり、条件によってはその“期待権”とやらが認められる場合もあるが、今回はそうではないと判断されたということだった。
 政治によるNHKへの介入については事実認定すらしていない。つまり、それ以前の問題であると切って捨てられたわけだ。
 2001年当時ならともかく、2008年現在では被取材者には対抗手段があるわけで、それこそVAWW-NETは自らの所信を世界に対して発信することができる。
 それが受け取って貰えるかどうかは分からないが。
 コンピュータネットワーク社会では誰もが世界中に向けて情報を発信できるわけだが、それが受け取って貰えるかどうかは保証の限りではない。一方的な意見を毎日書き込んだところで「荒し」と受け止められるのが精々だろうし、思想的に偏向した意見を表明しても共感を得ることはできまい。
 ある意味、少数派が厳然と少数派であるという現実と向き合わねばならないのが、コンピュータネットワーク社会ではないかと私は思っている。

 まあ、どういう結果が出るか事前にある程度想定できたわけですが、先月行なわれたMiAUのアンケートの結果が出てた
 サンプルの偏りが物凄いが、逆言うとそう言う層の多数意見をして見ることはできる。彼らが一体どのような役割を果たしているかをどう捉えるかによって、結果の見え方は変わってくる。極一部のGeekな連中という風に捉えれば無視しても良いだろうし、デジタルデバイスのトレンドリーダ層と見れば無碍にもできまい。
 ちなみに私は少数意見だったようだ。

 アンケートと言えば産経が頭がおかしいとしか思えないアンケートを取っている。
 設問が、

  1. 銃刀法を見直し、こうしたナイフの売買、所持に規制をかけることに賛成ですか [Yes/No]
  2. 青少年に悪影響があるゲームソフトを取り締まるべきですか [Yes/No]
  3. ネット掲示板への監視の目を強化すべきですか [Yes/No]
……というのは、このアンケートを取る意味を疑わせます。全部Noとしか答えようがない。
 当たり前ですが、今般の事件に使われたダガーを規制すれば、模倣犯は包丁を持ち出すに決まっています。そうしたら今度は包丁を規制するんでしょうか? 馬鹿ですか?
 “青少年に悪影響がある”ことが科学的に証明されたゲームソフトは私の知る限り存在しません。悪影響があるという研究と、影響がないという研究と、むしろ良い影響があるという研究があることなら知っています。なので、取り締まるべき対象が存在しません。阿呆ですか?
 ネット掲示板への監視の目を強化するというのは、つまり言論の自由を制約しようという意図の表れであると思われますが、苟も新聞という言論媒体においてこのような意見を是とするとは思えません。それとも自殺の一種ですか?
 最初からNo以外の選択が選べないようなアンケートに何の意味があるのかは分かりませんが、あるいはその数字こそを示す必要からこのようなアンケートを行っているのでしょうか。
 大体、1番の項目を聞くならまずこうでしょう。
 「道交法を見直し、自動車のレンタル、売買、所持に規制を掛けることに賛成ですか」と。

2008年6月14日(土曜日)
 朝、搖れで目覚めた。
 体感で震度3。周期も時間も長い。
 こりゃ震源は遠いな、と思いながらNHKにチャンネルを合わせると、東北だった。岩手県で震度6強が出ていた。親戚のいる山形県でも震度5強が出ている。そう言えば友人が山形にいるのではなかったか?
 PCを立ち上げ、Hi-Netに接続。データを読み取り、震源が浅いな、とか思う。震源が浅いと、マグニチュードが低くても震度が大きく、被害が大きくなりがち。
 時間が経つにつれテレビで情報が次々入ってくるが、それほど壊滅的な打撃はなさそうな感じ。亡くなった方もそれほど多くないようだ。
 自衛隊は既に出動済み。関係各省庁も迅速に動いている。
 その間もテレビで緊急地震速報が何度も流れる。
 色々と、偉大だ。

 報道を見ると、緊急地震速報はそれなりに役立った模様。
 仙台では緊急地震速報によって本震到達5秒前に地下鉄をスローダウンさせたそうで、震源からある程度遠い地域においては役立つものであることが確認された。
 しかし、原理的に震源付近では間に合わないものだということは何度も説明されているにもかかわらず、「「緊急速報」間に合わず、震源付近で揺れの数秒後などと報じる新聞には呆れかえるな。頭が悪いんだろうか。

 興味深かったのは、中国での報道がやや大きかったこと。やはり大きな地震被害を受けたばかりだからだろうか。
 地震発生から対策本部設置、自衛隊出動といったタイムラインとか、歴史上の大地震の一覧などを載せている。中には

$AHU1>JGJ@=gIO5XUpWnN*F5715D9zy7"IzTZHU1>!#
(適当訳:日本は世界で最も頻繁に地震が発生する国家の一つで、地球上のM6以上の地震の20%は日本で発生する)
とか書いてる記事があったりして。事実だけど……いや、まあ、事実は事実なんだけど。
 あんまりにも大きく報じられすぎたせいか、台湾、中国から捜索救難部隊の派遣の打診があったそうな……。いや、そんな大きな地震じゃないから、これ……。

 先月紹介した、NHKによる民放ドキュメンタリー放送ですが、1回目の放送が今日だったのですが、予約ミスって前半撮れなかった……(涙)。来週土曜日に再放送、来週日曜日に2回目の放送があるので、今度こそ間違わないようにしないと……。
 「裁判長のお弁当」が面白そうだったのに……。


2008年6月15日(日曜日)
 イラン南東部ケルマン州バムで昨年10月に誘拐されていた横浜国立大学の学生が解放されたそうな。
 長い時間にわたる交渉を粘り強く成し遂げた関係各位に賞讃を。

 大阪の西成で暴動とか聞いて、昭和30年代のニュースかと一瞬日付を確かめてしまいました。

 そう言えば都知事が秋葉原事件の容疑者をして「半狂人」と評したそうですが、歩行者天国中止と刃物の取り締まりについての見解は妥当ですね。ヴァーチャルコミュニケーション論は私にはなんとも。
 私が今回の事件から考察した対策・改善点は以下の通り。

  1. 警官は常に二人一組以上で動き、たとえ交通整理であっても単独行動を行わない
  2. AEDボックスの中にゴム手袋と人工呼吸用マウスピースを常備する
  3. 模倣犯の出現を抑えるため、送出型媒体(TV、ラジオ、新聞など)での報道は必要最低限度とする
 あとは「市民の自衛する権利」をどの程度まで保障すべきかという難しい問題が残るけどね。
2008年6月16日(月曜日)
 文化審議会国語分科会漢字小委員会があったので傍聴へ行く。毎回のように傍聴者が増えて、今回はテレビ局が3局もいやがった。おまけに時事通信は速報を飛ばしてるし。
 15時って会議中じゃねぇか。
 その他にも現段階で ……てな具合で、飛ばしまくり。
 まだこれほどの報道をすべき段階にはないと思うのだがなぁ……。
 正直、最終答申前のパブリック・コメント募集段階になってからでも良いと思うのだけど。

 「マンガや雑誌に埋もれ、仙台市の男性死亡 地震による可能性とな。
 全く人事ではないな。


2008年6月17日(火曜日)
 2006年1月に死刑が確定した、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮﨑勤死刑囚の死刑が執行された由。
 死刑確定から2年。
 本人は手記で絞首刑は残酷とか書いていたようですが、最後の瞬間何を思ったかは不明。
 しかし鳩山法相……歴史に名を残す気か?

 USS Kitty Hawk(CV-63)に代わって日本に着任する予定のUSS George Washington(CVN-73)広報ページが、隨分日本向けに味付けされている件について。
 まあ、いいけどね……。
 内容が縦書きなのにPDFが左綴じになっているのは、「さすがちっとも分かってない」ってところですが。


2008年6月18日(水曜日)
 小形さんとこ経由で「ワークショップ: 文字 —(新)常用漢字を問う—」を知る。
 うーん。
 発表者を見る限り偏った意見しか聞けそうにないなぁ。
 せめて一人、漢字小委の委員が居れば、もっと違ったものになると思うのだけれども。(尤も、漢字小委の委員たちも同床異夢だけどね)
 政治的立場からでも、常用漢字の意義と必要性を訴える人がいないと、片手落ちだと思うな。

 立場の違いと言ってしまえばそこまでだけど、日本の国語政策を預かるのが旧国語審議会(現文化審議会国語分科会)であると規定するならば、工業規格たるJISが常用漢字の改訂に追隨するのが道理であって、そのことを想定せずに工業規格を作ったのだとすれば、工業規格の策定時に問題があったんじゃないか、と言われても仕方ないと思う。(まあ、この意見は“旧国語審議会は日本の国語政策を主導してはいない”とすればそこまでなんだけど)
 今後、新常用漢字表(仮称)が定期的に見直しされるようになるわけだから、結果としてJIS漢字規格も定期的な見直しを余儀なくされると思う。であればそのために必要な体制作りを考えるのが建設的と言うもので、オブザーバを漢字小委員会に送り込むくらいのことはしといてもいいんじゃないかな。

 個人的には、常用漢字の「国語の改良」についての役割は終わっているのではないかな、と思っています。当用漢字以来半世紀以上を経て、略字体は不可逆的に浸透していて、たとえ常用漢字が廃止されたとしても、旧来の伝統字体の世界に戻ることはないと思います。
 じゃあ常用漢字の改訂には意味がないのかと言われるとさに非ずで、とりわけ立法・行政・教育の分野ではこのような指標が存在することが望ましいと思います。
 私見としては、今後増大することが予想される“日本語教育”における指針としての役割は決して小さくないと思うのですが、本件については極めて微妙な問題である上、現在の漢字小委の対象範囲からはれているので、とやかくは言わないことにします。
 ただ、戦前・戦中期に於いては、殖民地や勢力圈、占領地での日本語教育はかなり真剣かつ重要な問題として議論されていたことは確かでして、その当時の意見を復習しておくことは大事かも知れません。


2008年6月19日(木曜日)
 「ハリウッド版「鉄腕アトム」の映像ついにお目見え」とかいう記事の写真を見て思うわけです。
 これは……コレジャナイよ! これじゃないよーっ!

 ダビング10問題(過去日記1,2)の続き。
 17日に経産相と文科相の間で政治決着が図られ、とりあえずBlu-ray Discが補償金対象となることが合意されたそうな。
 これに対し、まず権利者団体の団体である“デジタル私的録画問題に関する権利者会議”は戸惑いと失望を感じざるを得ないとする声明を発表。
 一方機器製造側の団体であるJEITA全ての関係者間での理解が深まり、ダビング10の一刻も早い実施につながることを期待する声明を出しました。
 この感触だと、これは経産省側の攻勢なのかな?
 守勢に立っている(と思われる)権利者側では、実演家著作隣接権センターの椎名理事が日経BPのサイトでインタビューに応じていたけど、交渉の余地はないようなことを放言するのはいかがなものかと。
 “ダビング10”に人質としての価値がないことが明らかになってきた現在、末端消費者からの糾弾を受ける立場にあるのは権利者団体になってしまっています。妥協する価値がダビング10にはないとなれば、JEITAは幾らでも遅滞戦術を選択できます。
 一方で映像ソフト協会なんぞは「ダビング10」が「ダビング5」になったとしても補償金は必要であると主張しています。であれば一層妥協の価値はありません。同じ補償金が必要ならば、EPNの方が良いに決まっているんですからねぇ。

 とか書いている間に、7月5日頃にダビング10スタートとなったらしい。


2008年6月20日(金曜日)
 ダビング10の続き。
 17日の経産相の記者会見から抜粹。
 ダビング10についてですが、予定されていた6月2日(月)の実施が延期をされているわけですけれども、消費者の利便を確保するという観点から、早期の実施が望ましいものであります。オリンピックも近づいておりますし、こうした認識から、事務方に調整を急ぐように私から指示をいたしました。そうしたところ、今般暫定的な措置として、政令改正により、現在市販をされているようなブルーレイディスクを私的録音補償金の対象に追加することで、文化庁と合意をいたしました。
 ダビング10の実施日の確定については、総務省の情報通信審議会の場で、関係者間の話し合いが続けられますけれども、この合意がダビング10の早期実施に向けた環境整備の一助となることを期待しております。この措置がというのは、今回のブルーレイの措置がという意味です。
(質疑応答)
【ダビング10】
Q: ダビング10の件ですけれども、細かいところはまずブルーレイディスクそのものと録画機も課金対象となるのでしょうか。
A: DVDとブルーレイと片方でやれば課金されて、片方でやればされないというのは、不公平な話でありますし、されないほうが全部主流になっていった場合に、全く課金システムが機能しないということになりますから。

Q: 政令改正はいつごろお考えなのでしょうか。
A: これはできるだけ早く対応したいと思っております。

Q: 先ほどの幹事さんの質問の中にも、著作権団体はHDDのほうをしっかり課金すべきではないかという意見が強いのですけれども、今回の経済産業省、文部科学省の合意によって、ダビング10の早期実施にめどがついたというふうにお考えでしょうか。
A: 環境整備には資するものと思います。よく考えていただければ、ハードそのものに、例えばハードディスクに何回入れようと取り出せないわけですから、取り出した対象に対して課金されれば、それは権利者の権利が移転するという理屈になりますけれども、中に入っているものに何回できたから何回分寄こせとか、あるいはこれによって複数の人たちが恩恵に浴するからといって、取り出せないものは一人でそこでしか見ることができないわけですから、取り出して物理的に分散できるものに対して課金されるという理屈はわかりますけれども、そうでないというのは理屈の上から理解が難しいでしょう。
 この経産省文科省の手打ちを受けて、19日の総務省情報通信審議会デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会第40回においてダビング10開始日の決着が図られた。
 記事を読む範囲では、権利者側(とりわけ実演家著作隣接権センターの椎名理事)が、対価の請求を後回しにして妥協したように読めます。逆言うと、今後は補償金検討の場に主戦場を移すことになるのではないかと思われます。
 委員会でも批難があったようですが、総務省隷下の委員会の決着が経産省と文科省の間の妥結によって図られるという、なんとも不可思議な話になってしまいましたな。
 権利者側の逆襲が見られるであろう次のラウンドが楽しみです。

 に報じられた郵便事業会社の電気自動車導入ですが、三菱自が参入の意向だとか。

 報道によるとi MiEVの技術を利用して、ミニキャブ バンの車台を利用するようです。
 うーん。ちょっとそれだとツマラナイですよ。
 いっそiベースでスバルサンバーみたいなリアエンジンマウントのバンをこさえてくれたら良いのに。スバルが軽から撤退するんで、リアエンジンマウントの軽トラがなくなっちゃうんだよねぇ。

 先月、この盗んだ鯨肉が動かぬ証拠だ、と気炎を上げていたグリーンピースですが、幹部二人が逮捕された模様。
 ちなみに告発された調査捕鯨の肉持ち出しですが、不起訴になったそうです。
 為念書いておくと、告訴/告発を受けた捜査機関は捜査に着手する義務があります。但し、捜査の結果起訴に及ばずとなれば不起訴になります。不起訴の場合、告訴/告発者に対して理由を説明し、告訴/告発者がこれに不服である場合、検察審査会へ不服申し立てができます。検察審査会は検察の判断を審査し、判断の当不当を判断し、「不起訴相当」「起訴相当」の判断を下します。「起訴相当」の判断が下った場合、検察は再び捜査を行いますが、最終的な起訴判断は、現行法では検察官に委ねられています。来年施行の改正法では、裁判所が指名する弁護士により起訴が行なわれます。
 それはさておき。
 このような確信犯に対して逮捕が必要だったのか、はちょっと考えたほうが良いかも知れない。グリーンピースが行ったことは全き犯罪であるから、捜査の上で司法の裁きにかけることは必要だが、そこに逮捕が必要であったかは、多少疑問がある。逮捕拘留は被疑者に証拠隠滅や逃亡の虞がある場合に認められるものであって、被疑者が捜査機関からの出頭要請に応えている限りは必要ないものなんですよね、本来は。
 本件については被疑者たちが確信犯であるため、保身を図るとは考えにくいのですが……。
 まあ、保釈請求するだろうから、その後かな。
 ところで、グリーンピースの非合法的な調査手法については一切触れず、連中の言い分を垂れ流している濠洲のニュースサイトはどうにかならんものか。


2008年6月21日(土曜日)
 梅雨前線活発化とかで、夕刻より激しい雨。
 あんまり集中してどかどか降られても困るのだが……。

 「平安人は勉強家? 九九を何度も練習 豊岡の木簡とかいう記事を見ながら、まさかこの木管を書いた主も一千と百年以上も後の世に恥を晒すことになるとは夢にも思っていなかっただろうな……とか思った。9世紀頃の手書き文字というだけで充分貴重なんだけど、当時の人間が九九を学んでいたことや、間違えていたことなどがかくて後世に伝えられたのであった……。南無。
 祢布ケ森遺跡は但馬国国府跡と考えられている遺跡。平安初期の役人達がここに詰めていたわけで、その他数多くの出土木簡から、当時の役所の姿を伝える重要な遺構。
 そう言えば日本古代木簡字典ってもう出たんだっけ?


2008年6月22日(日曜日)
 先年仮処分申請が却下されていたまねきTV訴訟ですが、本訴の方も棄却となり、原告敗訴となったそうな
 この問題についてはもホスティングサービスが違法とされたばかりで、エンドユーザとしては適法と違法の境界線を見定めるのが些か難しい。
 恐らく、一般市販されている機材を設置するだけの、徹底したハウジングサービスであればOKだが、機材ごと提供するホスティングサービスは不可、ということなんだろう。
 しかしだとすると、パチンコ宜しく機材を提供する会社と設置する会社を分けたりしたらどうなるんだろうか?
 あるいは、ネットワーク透過なUSBでフリーオを設置するとか……。

 slashdot.jp経由、「コーヒーメーカーの脆弱性が発覚」と。
 これは大変です。RFC2324の速やかな改訂が必要でしょう。
 やはりコーヒーメーカーにもファイアウォールは必要だったんだよ!!

 これまたslashdot経由で、「Probe shows kiddie porn rap was bogus」という困ったニュース。
 職場で使っていたPCがマルウェアに感染し、そのマルウェアによって児童ポルノがダウンロードされ、それが見つかって解雇、そして刑事訴追へ……という、まさに“単純所持の違法化”によって危惧される最悪のケースをそのまま辿っているなぁ。
 このニュースが日本で翻訳されて紹介されることがないだろうというのが、些か残念だけど。

 「弁護士の隣に被告席=裁判員制度で実現へ−偏見排除へ見直し容認・法務省という記事があった。
 戦前の法廷では、被告人の正面に裁判官と検事、横に弁護士という配置だったと聞きますので、それから比べると隨分変わりますね。
 とかく日本では逮捕起訴されたら犯罪者扱いという風潮が拔けませんので、裁判員制度導入を前に、このような配置換えとなったんだそうです。むべなるかな。


2008年6月23日(月曜日)
 昨日の件で邦訳記事があると某氏から投書があった。

 本家グリーンピース日本メンバーの釈放を求めるメール発信を行っている。彼らの事情説明は陰謀論に満ちているな。日本の国家的腐敗だとか書いてある。
 むしろ日本から「合法的活動を求める署名」とか集めて送ってやりたい気分なんだがね。
 とりあえずグリーンピース・ジャパンの特定非営利活動法人格は剥奪すべきじゃないかと。犯罪組織が法人格を持つのは宜しくないですから。


2008年6月24日(火曜日)
 これは素晴らしいソフトだ!と思う人は相当少数に違いない。

 朝のNHKのニュースで「クイックショナリー2漢字リーダー」が紹介されていた。
 モニターとしてイスラエルの大学で日本語を学んでいる学生さんが紹介されていて、漢字を調べる手間が大幅に減ったとかなんとか。
 確かに春遍雀來編の漢英字典を買ってSKIPを憶えるより遙かに楽そうだ。
 ただ、放送中にも指摘されていたが、片仮名の「ロ」と漢字の「口」などの区別が難しいと言う話。ま、そりゃそうだ。
 他にも同綴異音異義語の問題も厄介だね。「市場」みたいに「いちば」と読むか「しじょう」と読むかで意味が異なるものがある。

 昨年来航した深圳の親善訪問に対する答礼として、海上自衞隊の護衛艦さざなみ(たかなみ級護衛艦)が中国広東省湛江へ入港したそうな。
 日本の軍艦が中国に入港するのは第二次大戦後初と言うことで、中国でもそれなりに大きな採り上げられ方をしているみたい。Google Newsでざっくり眺めた感触では、記事の本数は多いけど内容は全般的に抑制的で、また中国のニュースサイトには必ずあるコメント欄も静かなもの。
 本当に興味がないのか、あるいは大げさにしたくないと考えているのか。
 まあ、どっちであれ、こういった交流は回を重ねていけば自然と「当たり前のこと」になって、何とも思わなくなります。そしてそれが目的でもあります。


2008年6月25日(水曜日)
 「「OKボタン」は左にあるのが正しい事を、任天堂に教わってみる」に内容を見ないで脊髓反射する。
 馬鹿言っちゃいけねぇ。OKボタンは右だ。
 経典にもそう書いてある。
 TRON作法では、ON/増加/正は右/上であり、OFF/減少/負は左/下であると定められている。これはGUIだけではなく、電灯のスイッチに至るまで適用される。Windowsやその他GUIを使っていて全く戴けないのがYesを左にするボタン配置で、このような悪しき風習は根絶されるべきだと思う。
 そのためにも遍く広くTRONの思想を広め浸透させ以下省略

 やや旧聞になるが、英Times紙Times Archiveとして1785年から1985年までの記事を提供し始めたそうな
 何と素晴らしいことか……。
 ちなみに国内でも有料の新聞記事データベース検索はいくつもありますし、読売新聞は明治大正昭和の記事データをCD-ROM/DVD-ROMで販売しています……が、とても個人で買える価格ではない
 今回のTimesのそれは、個人利用に限れば登録のみで無償というのが素晴らしいのです。

 KDDIの子会社、KDDIエボルバ国内電報業務に参入とか。
 米国では2006年に一旦幕を下ろした電報ですが(WUの撤退を受けてiTelegramというサービスが立ち上がっている)、極東のこの栄えある国ではいかなる事情か電報は現在もなお年2000万件以上の需要があるらしく、新規業者の参入となった模様。
 この科学技術の発展著しい21世紀、それもテクノロジーの国として知られる謎の国ニッポンから発せられたこのニュースは間を置かず翻訳され、世界に配信された。
 世界の方々がこのニュースをどのように受け止めたのかは、定かではない。

 こちらは国内ニュースで最初はジョークかと思った。

大阪府警は23日、関大文学部3回生の忍足渡夢(おしたり・とむ)(20)=同市千里山高塚=と高校1年の内田ニコラス星斗(ほしと)(22)=同市上山手町=の両容疑者を同法違反(譲り受け)の疑いで逮捕した。

新たに関大生と高1逮捕 大阪府警、大麻譲り受け容疑

 あんまりとやかく言いたくないけど、親の顔が見てみたいよ。一体何考えてそんな名前付けたんだ……?

2008年6月26日(木曜日)
 米国のマイナーリーグで、両投げ投手と両打ち打者の対決があったそうな
 まるで漫画のようだね(笑)。

 なんか日本人がイタリア・フィレンツェの大聖堂に落書きをしたとかで話題になっている模様。
 悪いことは悪いので処分は必要でしょうが、ある程度の割合でこの種の人が出てくるのはしょうがないよねとも思う。つまり、予防できない類の病気じゃないかと。
 建造物を見れば名を刻みたくなるのはどうもある程度広汎に見られる人間の性のようで、珍走団が壁に名前をスプレーで吹きつけるのもそうだし、観光地と見れば名前を書いていく奴も後を知れない。
 古くは寛永年間にアンコール・ワット遺跡を訪れた肥前松浦藩士・森本右近太夫が落書きを残したのが知られるように、ある程度は人間の宿痾であると割り切る必要はあるかと思います。
 ただし、罰は与えるけどな。

 最初「誰が買うんだこんなもの」と思ったものの、そういえば親指シフトキーボードを搭載したノートパソコンなどというものを勇んで買うような人に、心当たりがあった。

 秋葉原で刃物狩りをしていた警官が、傷を負う事件があった模様
 そんなな刃物狩りなんてことをしていなければ、事件も起きなかったろうに。たかだかツールナイフ一本じゃないか。
 なんでそんな馬鹿々々しいことに警察の貴重なリソースを割かねばならんの?

 不可逆圧縮信者はともかく、常識人の私はFLACを常用しているのですが、不満がないわけでもなくて、基本的にコマンドラインツールなので致し方なくあれこれスクリプトを組んで自動化していて案外面倒です。
 で、今日flacTGFというGUIがあることを知った。


2008年6月27日(金曜日)
 Microsoftのビル・ゲイツ氏が常勤会長を退任だそうで。今後は非常勤会長をしながら、自ら設立した慈善団体の運営をやってくそうだ。
 隠居かぁ。いいのう。
 私も早く隠居せにゃぁな。

2008年6月28日(土曜日)
 休日の筈なんだけど、全然休んだ気がしない。

 きしもとくんが「日本マスコミの問題点」とか書いているわけだが、最近の大学の一般教養レベルで大漢和や日本国語大辞典が出てくるかどうか、極めて怪しいものだと思ったり思わなかったり。
 IT Mediaの「読めない、書けない——漢字をどうする?」なんて記事を見ると、きしもと君の言う一般教養とは身に付けることが最終目的となるものではないかという気がしなくもない。

 それはともかく、「読めない、書けない——漢字をどうする?」の記事について言えば、机の上に電子辞書でも良いから国語辞典と漢和辞典を置いておけという話ですな。もっとも、漢和辞典は引き方を身に付ける必要がある辞書ですから、持っているだけでは意味がありませんけども。
 あー。でも最近はタッチペンで直接書けるやつもあるか。それに先日紹介したクイックショナリー2漢字リーダーとかもあるしなぁ。
 今ふと思ったけど、ケータイのカメラ使えばクイックショナリー2漢字リーダーみたいなのってケータイに押し込められるんじゃないかねぇ。そうすればもう何も恐れるものはない、って感じだ。ちなみに私は袖珍版の国語辞典を持ち歩いてるけどね。
 ただ……記事について言えば、女郎花も梔も読めて当り前だと思うね。例が少々悪いと思う。

 本日新装開店した新・北区中央図書館(赤レンガ図書館)を観に行きたかったのだが、結局その暇がなかった。
 旧中央図書館が自宅からの最寄り図書館だったのだが、移転によってかなり遠くなってしまった。坂も登らないといけないし……。文化センター図書館も閉館しちゃって、結局統廃合の一種じゃぁ……。


2008年6月29日(日曜日)
 今日も、疲れた……。
 休みが全然休みになってねぇよ、コレ(苦笑)。

 「「大隈重信は何した人?」明治の偉人も小6の正答率3割以下という記事を読んで、学力低下よりも指導要領か指導方法に問題があるんじゃないかと素直に思いました。
 子供の正答率が高かった人として「卑弥呼」「フランシスコ・ザビエル」「マシュー・ペリー」「野口英世」「雪舟」っちゅーのは、どんなもんかと。極端な言い方をすると、卑弥呼と野口と雪舟は、特に学ぶ必要がある人物じゃないよね。名前知ってれば良いレベル。ペリーも、与えた影響は大きいが、本人の業績となるとそれほどでもない。ザビエルはイエズス会の創始者の一人として、カトリックの世界布教の文脈に於いて極めて重要な人物ですが、恐らくここでは「日本にキリスト教を伝えた人」くらいの意味でしかあるまい。
 となると、歴史上重要な人は……?ということになってしまう。
 逆に低かった方の大久保利通、木戸孝允、大隈重信、小村寿太郎、明治天皇となると、明治期の日本近代史を彩る錚々たる重鎭であって、誰一人欠かすことができない。解説しようにも業績が多すぎてとても紙幅が足りない。この頃の日本というのは、近代化の流れの中でそれこそ上から下までシャカリキになっていた時期なので、学ぶべきことが非常に多いのだが、一方で古代から始まる歴史の授業の一番最後になってしまうことから、充分な時間を充当できないという問題はかねてから指摘されているところです。
 しかし、教師の側も「指導に時間をかけた人物」が織田信長、徳川家康、豊臣秀吉、「時間をかけなかった」のが東郷平八郎、木戸孝允、勝海舟というのは巫山戯ているとしか思えない。東郷はともかく、木戸孝允と勝海舟は力を入れねばあかんだろう。どっちも日本の近代の幕開けを担った大人物だぞ。
 これはやはり、指導要領/指導方法を検討する必要があるんじゃないでしょうかねぇ。


2008年6月30日(月曜日)
 そういえば明日から、関東でも自販機での煙草の購入にtaspoが必要になるそうな。
 IDカードと本人を一致させることが出来ないんじゃ、何の意味もないじゃないかと……とは思いますが、まあ始まっちまうものはしょーがねーべや。
 私自身には関係ないし。
 ただ、ここまでする理由について、きちんと聞いた覚えがなかったような気がするのですよねぇ。

 昨日の今日だけど、今度はなにやら「沖縄戦、原爆など初めて記載 新学習指導要領解説書とかなんとか。
 事実が真実に駆逐されていく様を見るのはもの悲しいものです。
 何が悲しくて小学校の頃からンな史実を詰め込まにゃならんのか。特に戦争とは相手がいることですから、容易に憎悪へと転化し易いものです。教師がちょっと匙加減を操るだけで、容易に「米軍は悪」とか「旧日本軍は悪」といった“見方”を植え付けられるでしょう。実際にはそんな単純なものじゃないのですが。
 私としてはそのような教えるのも理解するのも難しいものは、もう少し精神が発達してからでも良いのではないかと思います。
 特に、自分の正しさを信じて疑わない教師などが現場に居る以上、そのような複雑な事例は課程に載せるべきではないかと思いますな。