哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2011年2月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2011年2月1日(火曜日)
 IPv4の最後の/8が割り振られたとのニュース
 今年の2月、と言われていたのでちょっと早いけど予定通りと言っていいだろう。1994年のIETFの予測では2008年±3年という話だったので、頑張った方だと見るべきかも。
 今後、各RIRの在庫がなくなれば、本当にIPv4は枯渇する。今年来年辺り、IPv6への移行が本格的になるんだろうね。

 自宅の近所のうら寂れた商店街で、一軒の取り壊しがあったのだが、工事用の覆いが外された時、そこに見えた隣店の壁に「○○呉服店」の大書。
 へ?
 その店は今は飮み屋で、呉服店などではない。また、取り壊した建物があった時には、壁に塞がれて全く見えなかった場所。
 つまりそれは、誰も見ることができない看板だった。しかも、私が越してきてから10年以上が経つのだから、当然十年単位でこの看板が埋れていたことは疑いない。
 これは……トマソンだ。
 実に感慨深いものがあった。

 え? 練馬を代表するアニメキャラって言えば、「東京仮面ネリマクイーン」だろ、常考?

 「放課後のプレアデス 第1夜」のタイトルが合成文字で表現されている件について。
 一見すると判らないが、「プ」と「デ」が、それぞれ「フ」(U+30D5)+「合成用゜」(U+309A)、「テ」(U+30C6)+「合成用゛」(U+3099)となっている。
 不思議なのは「放課後のプレアデス 第2夜」以降は普通に合成済みになっていること。NFCかNFDか、どちらかに統一されているなら理解もできるのだが、一体どういう経緯でこうなったのか。謎だ。
 まあ、少なくともYouTubeではユーザの入力する文字列は正規化せず、そのまま登録するんだということは分かった。検索に際しては正規化しているみたいなので、問題はないのだろう。


2011年2月2日(水曜日)
 朝っぱらからNHKで百度の話題が流れてて吹いた。
 こういうニュースが、一般に流れる時代なんだなー。Intelのチップセットのバグもニュースになってるし。
 IPv4枯渇は報じなかったみたいだけど>NHK

 渋谷西武で行われていた「SHIBU Culture 〜デパート de サブカル〜」展が、ある公的な団体から意見によって、会期を五日間残して中止となった
 togetterまとめ出展者のblogを見る限り、展示品は村上隆ほどじゃなかったようなので、問題の「公的な団体」とやらの意見を聞いてみたい。あと、辻井喬の意見も聞きたいね。
 一度中止としてしまえば、第三者が両者の意見を相互に聞いて判断を下す機会は失われる。つまり、どちらの言い分が妥当なのか、闇の中に葬り去られてしまう。
 展覧会にクレームをつけた「公的な団体」とやらには、自らの主張を公に明らかにする必要が本来は存在する。言論表現思想信条の自由は、権力を盾にした闇討ちを保障するものではない。また、デパート側もクレーム主を発表すべきだろう。でないと、私たちは誰と話しあえば良いのか分からなくなってしまう。
 NHKの報道では、クレームを入れたのはあくまで一般客で、団体ではないとのことだが。

 現代中国に於いても械鬪未だ盛んなりとは聞いていますが、病院が襲撃されるというのはなかなか凄いな。患者の遺族に逆恨みで訴えられる日本が、まだマシに思えてくる。
 中国では病院も塀を築き濠を環らせ、武装した警備員を置かねばならないようですな。
 それにしても、本当に、どうしてこういう状況が18世紀から延々と続いているのか、理由がわからない。日本でも中世などは法治が行き届かず、現地の守護だの地頭だのが武装集団化して武家を構築し、問題が起きれば力づくで解決するという時代があったことは確かなのですが、それも戦国時代が終わり江戸太平の世がやってくれば、そこそこ公正な社会ができあがるわけです。今も残る奉行所の記録の数々は、当時の日本で相当数の訴訟が裁かれていたことを示しています。
 私は別に発展段階説を信じているわけではありませんが、社会が継続的に発展していくためには、各種利害衝突の武力に拠らない解決方法を確立する必要があるのではないか、と思っています。争いごとの度に武力が持ち出される裡は社会が安定せず、継続的な発展ができないだろう、と考えているわけです。

 高エネ研のサイトに「はやぶさ微粒子分析プロジェクト」のページが出来ていると知った。

 大相撲の八百長なんて、「ヤバい経済学」以来の常識だと思っていた。
 そういえば続編、まだ買ってなかったっけ。


2011年2月3日(木曜日)
 春節。

 昨日のサブカル展の問題。報道が増えてきて、情報が錯綜してきた。

 私自身は、サブカルに理解がある方ではないし、村上隆などの作品には眉を顰める方だが、だからと言って展覧会を中止しろとまで主張する気はない。言うまでもなく、自分に言論表現思想信条の自由があるように、他者にも言論表現思想信条の自由がある。両者の意見の相違は話合いで解決が出来れば越したことがなく、最悪でも力尽く以外の方法での解決を模索したい。
 今回の展覧会は渋谷西武B館8Fの美術画廊で開催されており、フロアマップを見る限り用のない人が間違って入り込む余地は少ないと思われる。少なくとも秋葉原の中央通りのように、その気がなくても目に飛び込んでくるといった状態ではなさそう。なので猥褻物陳列罪などに当たるものとは思われない。その辺は主催者である西武百貨店も確認の上で実行に踏み切っているはずだ。
 今回の件で最大の説明責任を果たさなければならないのは、西武百貨店だろう。一度は開催を決め、実際に展示を始めたものを、中断したのだから。

 大相撲の八百長の件。
 統計的見地が示すとおり、大相撲には八百長が存在するが、全ての力士が八百長をしているわけでもない。これらは統計的手法によって、ある程度識別することができる。
 これを元にして、取組編成会議や番付編成会議を改革し、注射相撲がしにくい番付、取組を編成することが、手っ取り早い防止策となる。簡単な例で言えば、八百長力士同士の取組をできるだけ避ける、といった手段が考えられる。また、八百長をしないガチンコ力士には番付編成上のインセンティブを与えるのもアリだろう。
 ただ、そのためには現在親方など関係者ばかりで構成されている各編成会議に、外部の学識経験者(というかズバリ統計学者)を入れなければいけない。まあ、この際だから思い切ってFreakonomicsの著者を招聘してしまうのも悪くないかも知れない。

 色々物議を醸すことの多いスイスの国民投票。今年一発目には「家庭での銃器保管の是非」があるらしい
 スイスという国が元々軍事同盟として発足した経緯があり、長らくの国民皆兵制度と絡んで、銃器の家庭保管は国是とも言える制度だけに、結果がどうなるのかは興味深いところです。ちなみに先年制度が改正され、各家庭で保管されているのは銃だけで、弾丸は軍の方で保管しているそうです。
 とはいえ、弾は買ってくることができますからね。

 「確認」(名詞)+「さ」(サ行変格活用動詞「する」の未然形)+「る」(受身の助動詞「る」の終止形)なので文法的に間違ってはいませんよ。ただし、サ変動詞の未然形が「さ」になるのは口語で、より文語的には「せ」ですから、末母音が[a]以外となるので「らる」を用い「確認せらる」とするのがより文語的には正解ですね。>確認さる
 受身の助動詞「る/らる」は、時代が下ると「れる/られる」になるので、「確認‐さ‐れる」の方がより口語的で新しい表現ということになります。


2011年2月4日(金曜日)
 「解説をし(強)います」というのは斬新な用法だな。
 恐らく画伯の脳内では、ご隠居なる人物の「俺の解説を聞けェ!」と解説を無理強いする奇妙な姿が思い描かれているに違いない。

 アーサー・ビナードの新刊「亜米利加ニモ負ケズ」が国際関係論の棚に並んでいて吹いた。いや、タイトルはアレだけど、常識的に考えてこれは文芸‐隨筆だろ?
 時折こう云う、書店員の珍妙な間違い—もしくは思いがけない出会いを読者に齎すための神算鬼謀—に出くわすことがある。
 これまで出会った中で最大の衝撃は、新宿の紀伊國屋で、剣道関係書を探していたときに、その棚に「真剣師」の本が並んでいたこと。
 言うまでもなく「真剣師」は賭け将棋の指し手のこと。恐らく書店員は「真剣師」の何たるかを知らず、「真剣」という文字だけを見て剣道関係の本棚に配架したのだろうが、あの時は本当に、店員を呼んで説教しようかと思った。
 もっとも、私は解説を強いるような人間ではなく、奧ゆかしい平凡な日本人なので、そのようなことはしなかったのだが、あの棚には今でも真剣師の本が並んでいるのだろうかと思うと、些か座りの悪い気分になることも確かだ。


2011年2月5日(土曜日)
 職場への道すがら、三菱自工本社ショールームに寄って、MINICAB MiEVを見てくる。
 外見は丸っきり、MINICAB(当たり前)。運転席下にモータが、助手席下にPCUが設置されているようだった。パワーユニットは、確かにi-MiEVのものとよく似ていた。しかし、ここからドライブシャフトを通じて後輪を動かしているのか……なんて無駄な。本来EVは動力配置の自由さがウリの一つなのに、勿体無い話。
 あと、インパネもi-MiEVの流用品のようだった。
 やはり、ガソリン車を改造するのには限度ってものがあるんだなぁ。
 ついでにプジョーのiOnだとかシトロエンのC-Zeroだとかも乗り込んでみたりしたわけだけど、心持ちi-MiEVより足元が広かった気がする。多分、アクセルペダルが内側にくる関係じゃないかと思うのだけれど。

2011年2月6日(日曜日)
 BDXLは3〜4層の規格なんで、BDXL準拠のドライブは4層まで読めるように作ってある筈ですよ。>画伯 (BDがDLを最初から含んでいるように)
 メディアはまだ3層のものまでしか売っていなかったと思うので、4層ディスクが市場に出回り始めた後に、何かしら問題が起こる可能性はゼロではないとは思いますが、普通は考えなくてもいいんじゃないかな。
 ちなみにBDXLでは、層が増えただけではなくて層あたりの容量も増しているのですが、BDXL準拠の2層とか単層とかが許されるのかは分かりませんです。
 実験室レベルでは更なる多層化も実現しているようですが、BDはどこまで行くつもりなんでしょうかね。

 昨晩弟と電話で話す機会があって、今の政権というか今般の政治状況に不満がぶつけ合った訳だが、一体どういう方策をとったら、選挙制度は上手く機能するだろうかという話になった。

「試験でもするしかないんじゃないかね」
「候補者を試験するんか」
「いや。有権者を試験する。試験で一定以上の点を取らないと、投票できないようにする」
「なんでまた」
「議員の質は結局のところ有権者の質の平均を大きく上回らない。立候補者を試験で選拔しても、選ぶ側がアレだと、結局一番平均に近い奴が受かることになる」
「なるほど。しかしそれだと、どういう試験をするかで揉めそうだな」
「個人的には、法科大学院適性試験が悪く無いと思う。
「ほう、どういう試験なん?」
「論理学とか、読解力とか、そういう試験。物事を考える最低限の基礎だな」
「なるほど。しかし、日本てこんだけ高等教育が普及してるのに、どうしてこんなことになるんやろうな」
「教育だけではどうにもならんのやろう」
 最近、有権者の試験選拔については、かなり冗談ではなく考えてはいる。
 例えば日本は二院制なので、参議院をこのような間接選挙制度にしてみるというのは、改革案としては一案になろうかと思う。衆院は一般普通選挙、参院は有権者選拔試験の上での制限選挙、というのはどうだろうか、とか。
 ただ、日本国憲法第44条「両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。」に抵触しかねないのがどうにも。一応、教育による差別ではなくて、単なる選拔なんだけどね。
 他にもいっそ参院の定数の十分の一を勅選議員にするとか。俺達が選ぶより陛下に選んでもらったほうがまだマシな結果が出るんじゃなかろうか、とか。

2011年2月7日(月曜日)
 そういう輩に対しては、「免許更新の際に運動能力試験を行い、指数化した点数をマークの代わりに掲示するようにしましょう」と提案したい。それなら誰しも公平で、かつ確実に運転能力が他車から評価できる。

 実はIEにはUTF-8とCSSの組み合わせで発症するフォント選択バグがあったりする
 かくして最もリーズナブルな解決策は、IEの存在を無視することだ、というのが私の結論。
 仕事ならともかく、個人的なサイトでそこまで配慮してられるか。

 相手がわからないとは言っても、実際のところ相撲の取組編成には色々ルールがあるので、千秋楽が近づいてくれば来るほど、取り得る組み合わせは減っていきます。そして星の融通は場所を越えて持ち越されますので、長期的に算盤が合う状態が維持できれば良いのです。極端な話、場所前に集団で示しあわせておいて、土俵上の仕切りの最中にサインを交わしても良いのです。
 Genesisさんの言う方法では、取組編成を完全ランダムにでもしない限りは八百長の抑止が難しく、その場合千秋楽の取り組みがほぼ決定的であるという条件と相反するのですな。
 基本的には、八百長をしない力士との組み合わせを優先し、また勝敗のインセンティブの補正、適正化などで対応するのが適切であろうと思います。


2011年2月8日(火曜日)
 愛知の三重選挙で民主党敗北とか報道されているけど、着眼点がそこでいいのかなぁ?
 私の目には、一年半前に民主党を勝たせたモノが、今でも生きているように見えたけど。
 実現不可能な、あるいは実行すれば禍根を残すような、それでいて耳障りだけは良い公約を掲げて期待感を膨らませ、大衆を扇動して票を集めた方が勝つ構図は些かも変わってない。だから、民主党は勝ち、河村たかしは勝ったわけで、それを民主党が負けたと表現するのはどんなもんかという気がする。
 投票行動に見られる飽きっぽさは、常に目新しい候補へと注目を移し、過去に自分たちが選んだ者たちがかつて何を言い、そしてどうなったかには思いを致さない。だから飽きもせず、同じことを繰り返す。
 社会総体としての記憶力の問題は、実に深刻であると認識される。

 東海村の原子力施設で被曝事故があった模様
 報道によれば、外部への飛散もなく、被害は軽微。

 日本ではブランドや商品カテゴリーが存在しない小型EVと書いている記事が。
 タケオカ自動車とかミクロとか、高齢者や障碍者などに根強い人気があるミニカーは、道交法上は原動機付自転車で、一人乗りに限られます。法改正でこれが二人乗りに出来れば、概ね解決する問題じゃないかと思いました。
 ちなみにミニカーはかつて原付免許だけで乗れましたが、普通免許がないと乗れないようにしたために、メーカーが激減したという過去があります。要は産業の種を自ら刈り取ったことがあるのですな……。
 ただし、究極的には、自動運転の電気自動車(コミューター)が良かろうと思います。


2011年2月9日(水曜日)
 昨夜から今朝にかけて、関東南部平野部でも雪が降るかも、と天気予報が言ってたけど、冷え込みはしたが雪は降らず。氷雨の中出勤。降った所もあるようだが……。

 読売の社説に「外国人看護師 日本語を非関税障壁にするなとあって、頭痛を感じる。
 日本語を非関税障壁にしないために必要なのは、年限の緩和措置ではなくて、日本語教育支援だ。
 彼らは試験に受かれば看護師として日本の医療現場で働くことになる。そこでは日常的に医療用語が飛び交い、漢字仮名交じり文による文書が流通する。日本語が不自由な状態では、免許があっても日本人看護師と同等に働くことは難しい。
 必要なのは彼らに日本で働くために必要な日本語を修得させることであり、そのための公的な教育施策が求められている。在留期間の延長は、そのための方法論の一部として考えられるものであって、教育の方途もなくただ年限を増やしても解決には繋がらない。
 「日本語を非関税障壁にするな」との掛け声は立派だが、実際に必要なことには何一つ言及も提案もせず菅首相には、政治主導で抜本的な是正策の検討を進めてもらいたい。と丸投げしているこの社説は、全く無価値と言って良い。
 読売新聞社としてはこの問題について何の献策もない、と胸を張って言っているのは、見ていて痛々しい。

 Adobe Reader Xが会社の環境で起動しなくて相変わらずAdobe Reader 9を使い続けていたのだけど、10.0.1が出たというので入れてみた。
 すると、Adobe Reader cannot open in Protected Mode due to a problem with your system configuration. Would you like to open Adobe Reader with Protected Mode disabled?というパネルが出るようになって、Protected Modeを切れば立ち上がるようになった。ヘルプを参照するに、%userprofile%の実体をシンボリックリンク/ジャンクションによって別ドライブに移動していると、この現象に陥るらしい。ふむ。SSD環境では%userprofile%の実体を別ドライブに移して、システムドライブからはシンボリックリンク/ジャンクションとしておくのは常道なんだけどな。
 ユーザ環境の多様性に頓着しないというのはAdobeの伝統みたいなものだけど、次のアップデートで直るのかね?
 他にもページ数欄にちょっと信じ難いCopy & Pasteバグがあった。
 というわけで、9に戻すことと相成った。

 某プリンタドライバで、32,768ページ以上のページ数のドキュメントを印刷(※FILE出力)しようとすると32,767ページで終了してしまい、全ページを印刷できないというバグを見つけたのだが、これをバグとして報告して良いものかどうか悩む。
 ページ数のカウンタをSignedにするのは全く理解できないが、intではなくlongにすべきと断言できるほどの自信はない。
 どうでも良いが、Acrobatは7万ページ以上のpdfでも正常に動くので、きっとlong long型なのであろう。このような物を生成する人間が私の他にいるか否か。それが重要だ。

 東京国際アニメフェアの開催が決定されたとの
 しかし記事を見ると、先月末に491小間と報じられていたブース数は480小間と、また減っている。
 対抗イベントの方は昨日時点での出展作品を紹介。人気作はほぼこちらに流れている、予想された状態が明らかに。

 南部スーダン独立についての住民投票は、独立賛成が圧倒的多数を占めたそうな
 しかし国境地帯には油田があって国境線は未だ未確定で、ダルフールでの武力鬪争は激化している
 南スーダン(仮称)がアフリカ54番目の国となり、193番目の国連加盟国になったとして、失敗国家とならないようにするには、絶大なる支援と甚大なる努力が必要でしょうな(なんせ今ランキング3位だし)。誰がやるのか知りませんが。


2011年2月10日(木曜日)
 予報によれば、連休中の東京は雪らしい。
 色々予定が入っているのだが、交通機関が乱れると困るな。
 まったく。雪が降って喜ぶのは、犬と静岡出身者だけだというのに。

 朝鮮日報に「韓日高校野球チーム数53対4115、その内実は?とかいう記事があって、まあ、そりゃそうだわな、と。日本よりさらに裾野の広い米国なども、IBAFの国際試合での成績はそれ程でもない。ブッチギリで強いのはキューバだ(笑)。
 だが、それは当然といえば当然の話で、どんなに強者が揃っていても、1チームは25人であって、人間の能力に上限があることを考えれば、裾野の大きさがある程度以上になれば、選抜された25人の能力は大差がなくなっていく。その上、一般論として野球チームがチームとして機能するようになるためには3週間程度の練習期間が必要と言われる。通常のリーグ戦をしながらいきなり代表チームを召集しても戦果は望めないところに、野球の難しさがある。
 ただ、裾野の広さはスポーツという非生産業を支える社会的基盤でもあるし、また同時にトップチーム群の平均競技水準を高く維持するために必要なものであることは論を俟たない。ナショナルチームと同等の能力をもったチームが何チームも作れ、それらがリーグ戦でぶつかり合えるためには、裾野の広さはどうしても必要なのだ。
 さて、その点を考えると米国のMLBが30球団、韓国のKBLが8球団(1球団増加予定)、台湾CPBLが4球団に比べて、日本の12球団というのは些か少ないのではないかという気がしないでもない。16球団くらいあっても良いように思うわけだが。


2011年2月11日(金曜日)
 雪の建国記念日。
 この寒い中を、都内をうろうろ。寒い……。

 全然大丈夫じゃねぇよ。>画伯

 信者は健在なり。
 彼の人柱精神はとても真似できない。


2011年2月12日(土曜日)
 雪は降っていたが、積もることはなく。

 近所のスーパーまで出かけようとして家を出て鍵をかけた所で電話が鳴る。なんだよと思いながら戻って電話をとると、母。
 NHKスペシャルを見て電話をかけてきたという。
 無縁社会の孤独死が嫌だったら、こんな生き方選んでないわ。

 エジプトの“民主化運動”とやらは、独裁者の退場と軍政による集団指導体制への移行という結末に落ち着いたようだ。
 ぶっちゃけちゃうと、民主主義より社会の安定の方が大事だよね、という話。民主主義は社会の安定の上に成り立つものであって、先立つものがない社会では民主主義を形だけ整えても、待っているのは碌でも無い未来だと私は思う。


2011年2月13日(日曜日)
 コミティア。
 疲れた。

 「詐欺」というのはもう少し尤もらしいものを指すと思います。
 あのようなものは、概ね「戯言(タワゴト)」と表現すべきかと。>画伯


2011年2月14日(月曜日)
 有給取って、病院へ。レントゲン撮ったり、血液拔いたり。
 採血の時に看護師の方が左手で失敗して右手でもずこずこ4回程刺された(笑)。
「さんざんなバレンタインね」
と笑ってごまかされて、こちらも応えて、
「いや、バレンタインといえば血塗れでしょう」
 検査結果は一ヶ月後とのこと。忘れないように日記に書いておこう。

 一昨年の衆院選の前に、笑い事にしとけばよかったんだと思うよ。>画伯
 あれをマジだと受け止めた頭の悪い人が多かったのが、問題なんじゃないか。

 のスイスの国民投票は、否決となったそうな
 思ったより僅差だったな、という感想。
 都市州と女性層が主な支持層なようなので、農業州の取り込みが課題になるでしょうね。


2011年2月15日(火曜日)
 東京雪化粧。
 朝の地下鉄も遅れまくって、結局25分遅れくらいで職場に着いた。

 「国道で81歳男性はねられ死亡 愛知・豊川市、トラック運転の男逮捕って、深夜に無灯火で追越車線を逆走していた自転車を撥ねて、トラックの運転手逮捕か。
 逮捕(身柄の拘束)しなくてもいいんじゃないかと、思わずにはいられない。ていうか、これ、運ちゃんの過失問えるのか?
 雪が積もった東京では、「雪で滑って転倒女児、乗用車にはねられ、重傷 東京・渋谷って、雪が積もってるのに自転車に子供二人乗せて走るとか、この母親を児童虐待か重過失傷害で逮捕すべきだろ。

 「中国の米10%がカドミウム汚染、イタイイタイ病発生」(原文)とか。
 富山出身者としては、居た堪れない話。
 何年か前に中国における河川のカドミウム汚染の話題は聞いていたので、来るべきものが来たという印象だけど。


2011年2月16日(水曜日)
 朝っぱらから結石の発作が起きると、一日何もする気が起きなくなる。

 しかしそういうタチの悪い投票者集団が、「無党派層」と呼ばれる巨大な浮動票を形成しているのだ。>画伯
 政治に関心はあっても、基本的な知識が充分ではない有権者が、にも拘らず、自分はきちんと政治的判断を下し得る前提知識を有していると考えて自主的な投票行動に走ることが問題の一端であるわけだが、残念ながら現在の選挙制度ではこれを改善することは難しい。何故なら民主主義は、有権者が政治的問題についての知識を身につけていることが前提だからだ。議論の果てに、神の見えざる手によって正しい結論へ導かれることになっている。
 “私は分かっているから、正しい選択ができる”と思い込んでいる有権者こそは、自らを見直すべきなのだが、それができないのもまた人間の性なのである。自戒を込めて。

 きしもとくん経由で川幡さんが最近、国会図書館・近代デジを利用して気づいたのだが、目次入力を国外に外注してないだろうか。例えばhttp://bit.ly/dVjp3a から「食物と健康(二木謙三)」を検索して目次を見てみると、「强」や「說」等、JISにはない中華風文字が見られる。呟いていると知らされたのだが、超個人的な印象としては、原文の表記に忠実に転写しようと頑張った挙句の果てではないかと。単に入力者が「強/强」「説/說」を同一視できず、また入力環境が整っていたがために、見た目通りに入力できてしまった、というのがオチかな、と。しかし「食物と健康」では「程」や「較」がゲタ(〓)になっていたりと、本当に人間がやった仕事かと思われる節がないでもない。

 この日記で何度も採り上げている、来日外国人看護師/介助士の問題だが、いよいよ最後の試験を前に不合格者の滞在期間を一年延長とか言い出した。
 過ちを過ちで弥縫することはできない、というのが私の持論で、やはりこれも過ちであろう。
 様々な問題が絡んでいるが、一つには、来日した看護師/介助士の候補者に対して十分な日本語教育体制を敷かなかったことが問題。これについては現在も、また将来も改善される兆しがない。もっとも、これは日系ブラジル人出稼ぎ労働者を受け入れた頃から全く等閑にされているので、日本側が問題意識を持っていない疑いが余りにも強い。
 もう一つには、現地と日本の看護師に求められる能力の差を評価していたかどうか(過去日記1,2)という点。
 これらの問題を全部棚上げにして受け入れを始めたことがそもそもの間違いなので、単純に滞日期間を延長しても問題は解決しない。
 候補者に日本人受験生と同等レベルの日本語を叩き込み、かつ看護師試験に合格する程度の知識を教え込むためのコストを、まずは評価してから始めないといけない。結果として、国に帰した方が良い、という結論になる可能性も含めて。


2011年2月17日(木曜日)
 「若田光一宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在の決定について」で、若田宇宙飛行士が第39次長期滞在中、ISSのコマンダーとなることが発表。
 慶賀に耐えない。
 JAXAには、日本が自力でISSまで人を送り込む力を得ることに、力を注いで欲しい。

 朝日に、「差別用語は追放すべきか ハックルベリー新版めぐり論争と、“政治的に正しいマーク・トウェイン”の話題が再び。
 以前も書きましたが、米国では元々こうった禁書運動が“民主的に”行われていたりします。一方で“読書の自由”“選書の自由”を掲げて禁書に対抗する運動もまた行われています。
 羨ましいのは、このような議論が(嚙み合っているかどうかはともかく)公に行われていることでしょうか。
 ある種の考え方をもった人達にとって「不快な」あるいは「不適切な」もしくは「有害な」本が存在することは疑いありません。しかしだからと言ってその本を規制しようという考えには贊同できません。人には誰しも読書の自由、選書の自由、引いては知の自由があり、それらが保障されることが民主主義の前提だからです。
 過ちは過ちであると学ぶことこそが重要で、それらを覆い隠すことは未来に資する行為ではありません。
 米国の偉大な作家も言っています。問題は知らないことじゃあない。知りもしないことを知っているんだと思い込むことなんだよ。と。

What gets us into trouble is not what we don't know.
It's what we know for sure that just ain't so.
Mark Twain
 “知りもしないことを知っているんだと思い込”まないためにも、私たちには知へのアクセスが保障されないといけないのです。

 画伯の米国人は未来に住んでいる。について。
 タイプライタやテレタイプを初めて見た日本人の反応が、きっと画伯と同じような反応だったろうと思う。
 私は、ただひたすらに、端末の能力が日本語をきちんと表示するに足りないから、というのが障碍だと思っている。日本語を綺麗に表示しようとすると、300ppiはどうしても欲しい。液晶でも電子ペーパーでも、この半分程度では、アルファベットならともかく和文は厳しい(参考)。
 タイプライタに遅れること百年にしてワープロが日本を改革したように、いずれ技術が障壁を突破するだろうと、比較的楽観的に考えている。
 画伯がもっとエキセントリックな人間であったならば、電子書籍のために日本を改革すべし! ローマ字化だ!とか言い出して僕を楽しませてくれただろうことが、些か残念である。

 ついでにもう一つ。
 コミックの出版作業が電子化されている場合、元原稿には写植が貼られておらず、完成品とは言い難いものである可能性がありますね。>画伯
 その場合、原稿をスキャンした後にアンチゴチ(アンチック体かな+ゴシック漢字)フォント等でネーム打ちをしなければならないので、その手間がどの程度かによるんじゃないかなー。

 朝日に「コミュニティーサイト通じた少女の性被害が最悪 警察という記事があって、頭痛がする。
 一体出会い系サイト規制ってなんだったんでしょうかね。正直、この結末が予想できなかった奴は頭が悪いと思うけど。
 きちんとした分析も原因究明も行わずに、取り敢えず目立つところを規制しても效果なんて上がるわけがない。だから、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構によるフィルタリングも、やれば舞台が別の所に移るだけで、やっぱり效果はないだろう。
 有限な治安リソースを浪費して、結局問題は何も解決しない。こう言うのを、税金の無駄遣いというのではなかろうか。

 元写研の人から、本社取り壊して写植歴史博物館になるとか聞く。会社は財団になるとか。
 写研のフォントは博物館の展示品として死蔵されることになるのか。


2011年2月18日(金曜日)
 バンダイから「大人の超合金シリーズ 小惑星探査機はやぶさ」発売決定とか
 個人的には、イトカワの模型のほうが欲しいけど(おい)。

 ちょっと目を剝いた記事。

「車いす利用できず」と賠償命令 URに東京地裁
2011年2月18日 17:22
 ユニバーサルデザインを掲げた都市再生機構(UR)のマンションで車いすが利用できなかったとして、元住人の男性がURと東京都品川区に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は18日、URだけに20万円の支払いを命じた。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/227427
 開いた口が塞がらない。
 車椅子で利用できないユニバーサルデザインのマンションというのは、形容矛盾の世界だな。美術品として飾っておくべきかも知れない。
 バリアフリー、ユニバーサルデザインが万能だとは思わないけれど、家屋のデザインを考えるときに、車椅子は想定すべきだと思う。
 個人的には救急車のストレッチャーが入れるように設計するべきだと思うがね。

2011年2月19日(土曜日)
 結石。
 終わり。

2011年2月20日(日曜日)
 昨日できなかった用事を今日済ます。なんか一日無駄になった気分。
 いや、実際に無駄になったんだけどさー。

2011年2月21日(月曜日)
 先日ベルギー王国が「内閣不在249日、ベルギーが世界最長記録を達成という、なんとも珍妙な記録を打ち立てたそうな。
 記事にもありますが、ベルギーは国内が大きく北部のフラマン語圏と南部のフランス語圏に別れており、長らく言語対立が続いているのですが、数年前から、選挙をしてもどの政党も過半数が取れなくなってしまい、内閣が生まれては倒れる事態となり、今回もまた組閣命令は国王から下ったものの、連立協議が難航したまま2/3年が過ぎていった、と。
 内閣がなくても統治が滞り無く進んでいるところには成熟した国家の姿を見るような気がしますが、やはりベルギー国民としては内閣がないと納まりが悪いんでしょうかね。面倒だから国王親政でもすりゃいいんじゃないかという気もするわけですが。
 どんな内閣でもないよりマシだと思っているのかも知れませんが、こんな内閣ならない方がマシ、ということもありますからね。ええ、どこの国とは言いませんけども。

 産経によると、なんでも青函の高速フェリーを自衛隊で購入する計画があるそうな
 まあ、新しい防衛大綱に言うところの動的防衛力の実現には、輸送力の増強が必要だからねぇ。
 でも海自は民間船の運用は嫌がりそうだよな。そんなの予備員にやらせとけとか言いそう(苦笑)。
 やはり先例に倣って、陸上自衛隊に船舶科を創設して運用すると面白可笑しくて良いだろう(おい)。

 時事に「プリウス、複数形は「プリアイ」=一般投票で決定−トヨタという顎が外れそうなニュースがあって、思わず元ネタを探しに旅に出てしまった。
 プリウスのファミリー化に先立って、米トヨタでPriusの複数形を募集する「Prius goes plural」なるキャンペーンをやっていたらしい。そこで投票が行われた結果が、こんな感じだった、と。

  1. prii……25%
  2. prius……24%
  3. priuses……20%
  4. prien……18%
  5. prium……13%
 つまりPriusは第二変化の名詞だったんだ!と。
 所詮他所の言語の話なのでお気が済むまでご隨意に、というべきなのかも知れないが、不規則変化名詞を単語帳で覚えなければいけない中学生辺りからは怨嗟の声が上がるやも知れず。
 ラテン語を囓ったことのある人間なら分かると思うが、-usの名詞は一般的に第二変化の名詞(大部分は男性名詞)であり、複数主格は-iになる。だからPri-usの複数形はPri-iである、と。
 しかしここで問題になるのは、「Prius」は元々ラテン語の形容詞Priorの中性単数主格だということ。形容詞「Prior」の中性複数主格は「Priora」(oは長母音ね)となるべきであるのに、候補にすら入っていないというのはどういう事であろうか。

 日経に「日本由来の古書、韓国で調査開始 外務省 とかいう記事。
 さて、朝鮮半島における近代図書館の歴史は、やっぱり日本の殖民地統治と切っても切り離せない問題です。
 一応李朝末に「大韓図書館」なる図書館が存在したとされるのですが、残念ながら詳しい資料が残っていません。民間有志の篤志によって設立されたようなのですが、すぐに運営に行き詰まり、移転したり揉めたりしている間に国が滅び、蔵書は総督府に召し上げられたという話。
 その他にも日本居留民が主に自分たちのために作った私設、半私設半公設図書館などがあったようですが、公共図書館については、当初総督府は余り熱心ではなかったようです。他には満鉄も、満鉄沿線各地に社員(とその家族)の福利厚生の一環として図書館を作っていましたが、京城にも満鉄図書館があったようです。
 これが武断統治期を過ぎて文化統治期に入ると教育が重視されるようになり、1923年に朝鮮総督府図書館官制が公布され、1925年に朝鮮総督府図書館が設立されます。これが殖民地朝鮮における最初の公立図書館であるとされます。これを皮切りに、文治政策における教化の目的とは言うものの、朝鮮各地に図書館が作られるようになり、公立、私立の図書館や農村文庫に到るまで、様々なレベルでの図書館整備が進められたそうです。
 また、1924年設立の京城帝国大学については、他の帝大に負けぬ図書館をと、日本国内のみならず海外からも書籍を蒐集し、その数55万冊に達したと言います。
 こういった図書館の蔵書は多くが日本内地の書籍であり、そして大部分は終戦後に置き去られ、朝鮮戦争の災禍に遭いましたが、京城大学附属図書館のように戦災を免れたものもありまして、現在ソウル大学図書館には旧京城帝大蔵書が30万冊以上保管されているそうです。
 当時に於いても非常な貴重書が多かったそうですので、どうにか返って来てくれると嬉しいのですがね。


2011年2月22日(火曜日)
 ニュージーランドのクライストチャーチで地震発生。死者が出ているとの報。
 故郷にある専門学校の学生が、研修先で災難に遭ったそうで、無事を祈りたいところです。

 アラブ地域の情勢が緊迫する中で、日本のトップニュースはパンダか。
 頭おかしいんじゃねぇの……。日本への石油供給は中東からが約90%なんで、あの辺りの平穏は日本の安保に直結する問題なのに。
 “革命”とやらを歓迎している連中の気も知れない。日本とって必要なのは産油国の政治的安定であって、政治的に安定しているのであれば君主制だろうが軍事独裁だろうが知った事ではない。革命は本質的に安定とは真逆の方向性だ。“民主化”を期待するにしても、それは徐々に段階を踏んで混乱がないように進められるのが望ましい。治安が崩壊する、ましてや武装勢力が跋扈するようになるなんてのは論外に近い。
 エジプトは軍政によって最悪のケースは避けられたが、チュニジアは綱渡りを続けている。リビアはどうなるか分からん。

 毎週のように殺人事件が起こるアニメに癒されるのは、精神状態に問題があるのではないかと思わないでもない。>Genesisさん
 そんなんだから、バリアフリーとユニバーサルデザインの違いで議論をすることになるのではないかと思われ。
 もっと広い心を持って、セールストーク全開魔法少女アニメをみるといいよ

 これがあれば、神保町で本を買いすぎて自転車が傾いで困る!といった状況に陥らずに済むわけですね。
 トレーラー引くほど本買うのかよ、というツッコミはなしの方向で。


2011年2月23日(水曜日)
 ジョークじゃないんだろうな。
「ハッカーが侵入した」ということで県警の鑑識が来ていて,サーバルームの中で「念のために」と,あのドラマでよく見るタンポを使って「指紋」を取っていました。

きたみりゅうじの聞かせて珍プレー:第38回 本当に本当のコト

 ……。昔話ですからね、流石に今の警察官にそんな人はいないと思いますが。

 Windows 7 SP1でけぇ……。


2011年2月24日(木曜日)
 PDF 1.5までしか対応しておらず、右綴じPDFすら標準では対応していないiPad(とiOSのQuartz 2D)をしてPDFだけならiPadは超強力だと思います。とか言ってしまえる画伯が理解できない。
 こちとら既にPDF 1.7が標準環境なので、iPadで表示できないPDFのトラブルは色々経験済み……。真っ白だったり、最上位のレイヤーしか描画されなかったり。画伯は余程特殊なPDFしか扱ったことがないのだろうな。そうでなければAppleにとって都合の悪いものが認識できなくなる、林檎教信者によく見られる病気に罹患しているのだろう。

 AppleはPDFに限らず、あちこちで、機能を適当に実装することがあって困る。
 MP4についてもそうで、QuickTimeはMP4の全仕様をサポートしておらず、限られたMP4ファイルしか再生できない。別にそれ自体はよくあること(MP4に格納できる全フォーマットをサポートしているソフトなんてあるのか?)だが、これについてAppleのページには詳細は記載されていないし、バグかと思って報告しても返事すら来ない。
 AdobeもMicrosoftもJustsystemも、私は決して好きではないが、不具合を報告すれば返事くらいは来た。Appleはそれすらない。

 ニュージーランドの地震に巻き込まれた故郷の英語学校の生徒ご一行様の中に、中学時代の部活の顧問の先生が含まれていたらしいのですが、取り敢えず重傷ながら救出されたようで、何よりです。まだ見つかっていない人たちもいるので、単純に喜べないのですが。
 ところで、現地で取材中の日本人記者が、病院に侵入して捕まったとかGigazineまとめ)。
 現地法できちんと処分して頂いた後は、外相から旅券返納命令を出して頂いて、二度と国外に日本の恥を晒せないように適切なる措置を取って頂きたいものです。

 ロシアより、「【ロシア】ソ連崩壊以降初めてビールをアルコール扱いに」という、実にロシアらしい話題。
 これまでロシアではビールは「アルコール飮料」ではなく「食料品」であったため、各種規制の対象外であり、統計上もアルコール飮料に含まれていなかったそうな。
 そんな無茶な……。
 しかしこの区分がロシア人の一般的な感性を反映していたとすれば「ビールなんか酒じゃねぇ!」と彼らは思っていたのかも知れない。
 この法改正によって果たしてロシア国内におけるメタノール消費の動向が気になるところである。


2011年2月25日(金曜日)
 都内で春一番。

 予定では最後となるスペースシャトル・ディスカバリーの射上げが成功。
 積荷の目玉とされているのが「Robonaut 2」で、見ての通り上半身だけの人型ロボットであります。下半身がないことについては古典的名言「足なんて飾りです」が適用されます(おい)。
 上半身だけでも、大気圧中の人間と同じように動くロボットが真空中で使えることのメリットは、非常に大きいものがあります。何しろ宇宙服(船外作業服)は0.3〜0.4気圧の純酸素or高濃度酸素呼吸ですから、数時間かけて減圧しないと着ることができません。ちなみにISSの中は1気圧で標準的な大気組成です。
 当然、脱ぐときにも徐々に加圧しないといけません。
 その結果として気軽に着脱できない宇宙服は、一度着たら丸一日作業、みたいなスケジュールにならざるを得ません。
 だもんですから、減圧もしないで宇宙空間に放り出せるロボットが、宇宙飛行士用の工具を使って作業ができるということには、大きな意味があるわけです。どうせ宇宙服を着たら人間だって下半身は動かせませんし、ロボットが上半身だけというのは理に適っています。
 とりあえずRobonautはシャトルのカーゴベイの中から元気に呟いているようです。

 IntelがLight Peakとして開発していた新型インターコネクトが「Thunderbolt」としてAppleの新Macに採用されたとか。
 Light Peakも開発はかなり混乱してたからなぁ、ちゃんとマトモなものになってるといいけど。最初は光ファイバでUSB 3.0に盛り込む予定が、結局USB 3.0は銅線になっちゃって、その後自力で開発を続けて一時はデモまでしてたのに、何故か最後は光ファイバではなく銅線になってしまったという、訳の分からない経緯を辿っているから、かなり不安。
 一応カタログでは10Gbpsの2チャンネル双方向通信でデイジー・チェーン可、PCIとDisplayPortのプロトコルが上に乗ってそれぞれのデバイスドライバがそのまま使えるということなんだけど、現時点では細かい仕様がわかんねぇのでな。
 ただなぁ……この種の「何でも載るよ!」的なインターコネクトって、いまいち普及しないことが多いからなぁ。
 一部ではUSB 3.0と競合するんじゃないかという
記事もあるんですが、多少はするだろうけど正面衝突はしないだろうな、というのが正直なところ。それこそ、IEEE 1394とUSBが棲み分けているように、適度な棲み分けになると思うね。

 librahack事件→岡崎市立中央図書館事件→三菱電機インフォメーションシステムズ事件(過去日記1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22)について、岡崎市立中央図書館より「図書館ホームページ閲覧障害に係る経過等について」なる声明。
 原因がLibrahack氏に無かったこと、MDISに重大な過失があったことを認めたことは前進だろうが、なんというか、もうちょっと素直に謝れなかったものかと。まるで私たちには過失はありません、と言った風体なのがね……。


2011年2月26日(土曜日)
 「シンポジウム・新「常用漢字表」にどう対応するか」に参加。
 まあ、現場の人達の集まりだからね……むしろ「改定常用漢字答申読書会」とかの方が良いんではないかと思わなくもなかった。

 「入試問題、試験中に投稿=携帯から、解答求め掲示板に−事実関係を調査・京都大」とか、リアルで「ザ・カンニング」やった馬鹿が。
 やるならバレないようにやれよ……。
 しかし今後どう対策すべきか、大学側も頭が痛かろう。


2011年2月27日(日曜日)
 今日のNHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第3回 "熱狂”はこうして作られた」は、感想を一言で言えば、「こんな番組放送して大丈夫か?」と。
 マスコミ自身による身内批判というか、“戦前の日本放送協会”とかって、まんま今のNHKじゃねぇか、と。
 日本放送協会≠NHK的な、物凄く人事っぽく番組内では扱っていたけど、根拠法こそ変われど、NHKって戦前の社団法人日本放送協会を引き継いだ組織なわけで、それらが犯した過ちを、自らのものと受け取られ難い番組内容だった気がした。
 まあ、それでも放送しただけ大したものだけど。
 それでも、これまでは暗默の裡に“被害者としての報道”というスタンスを決め込んでいた新聞・ラジオといったメディア側の責任を、NHKスペシャルという形で電波に乗せたことは、素直に評価に値しよう。
 私たちは肝に銘じなければいけない。マスコミが嘘を吐いているとき、私たちは正常な判断力を失ってしまっている。それに気づくことすらできない。
 そして一旦勢いが付いた世論は、政治を動かし、報道を動かし、そしてまた世論を沸騰させる、発振状態に陥り、ひたすらにに“世論”が増幅していく。最早冷静な判断力は働かず、物事は行き着くところまで転がり落ちるしかない。
 我々が70年前に経験したことであり、今北アフリカで起きていることだ。

 そういえば昨日のカンニング事件。他大学にまで飛び火して問題化。京都大学は被害届を出すと言っているのだけど、これって何の犯罪になるのかねぇ?
 直接にカンニングを犯罪とした法律ってないと思うんだよなぁ。不正行為であることは疑いの余地はないのだけれど、違法行為かと言われると根拠法に心当たりがない。


2011年2月28日(月曜日)
 雨の一日。
 気温も下がって、寒かった。

 「「テレビを爆発させない3つの方法」…中国共産党系サイトが掲載とかいう記事があって、さすが中国は何でも爆発させるんだな、と感心する。
 昔、ブラウン管が主流だった頃は、高圧電流を使っていることもあって、ソビエト製テレビの発火、爆発事故などはよく聞いたものだけど、液晶テレビが爆発するとは、原理的にかなり難しそうだ。一体どのような設計・製造を行っているものか、実に興味深い。
 それにしても、中国って社会インフラの整備遅れてるなー。経済発展とのアンバランスが目立つ気がする。