哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」

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西紀2023年5月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。


2023年5月1日(月曜日)

SARS-CoV2のワクチン接種6回目の接種券が届いたので、5月1日から予約開始とあってさっさと予約を取ろうと……したら、5回目の接種履歴がシステム上で表示されない。

手元の接種券では5回目はしっかり印字されているのに、なぜ……。

しかも接種券では2価ワクチンとなっているのに予約システム上では2価ワクチンを選択できない。

どうなっとるんだ……。

とりあえず予約システム上は5回目ということにして、BA.4/5対応ワクチンを選択して予約を取った。その上で区役所のメールフォームから一報を入れておいた。

すると午後に電話が来て5回目の接種が確認できて履歴を手入力した、と。そんで5回目の予約はそのまま6回目の予約にスライドされて、ワクチンもちゃんと2価ワクチンが打てると説明された。

それにしても……段々雑になってきてるのかね?


2023年5月2日(火曜日)

とあるユーティリティソフトがインストールできずに難渋していたのだけれども、ふと寝ている時に解決策が閃いた。

現象としてはWindows 10/11の両環境 でインストーラが正常に立ち上がらない(途中で異常終了する)というもの。何か常駐ソフトと衝突しているんだろうなぁという予想はあったんだけど、特定ができずに困っていたのだけれども、だったらWindows Sandboxを使えばいいじゃないか、と。

Sandbox環境でインストールしたバイナリやレジストリを現環境に移植すれば動くだろう、と。

で、実際やってみたらレジストリ移植は必要なく、インストールフォルダを丸ごとコピーするだけで動いた。レジストリがなくてもいいならアンインストールもフォルダごと捨てれば宜しい。

こんなのだったら、何もインストーラ付けてトラブルを増やさなくても、フォルダ単位で圧縮した単なるZIPファイルにすりゃ良かっただろうにな……。


2023年5月3日(水曜日)

NHKによると「憲法9条改正“必要”32% “必要ない”30% NHK世論調査」ということで、中々の率だなぁ、という感想。9条に限らない憲法改正が必要、というレベルなら必要ないを圧倒的に超えています。

読売の調査だと「憲法改正「賛成」が61%、コロナ禍やウクライナ侵略影響で高水準に…読売世論調査」と過半数が改憲支持とか。この辺は調査方法(質問方法)などが影響するところですが、やはり全体傾向としては改憲の機運が高まっているとは言えるのでしょう。

もっとも、「改正の必要がない」という人は現行条文の維持で意見が一致しますが、「改正が必要」という人が考えている改正の具体的な方向性はまちまちなので、一致した意見と見るのは難しい部分はありますが。

総論賛成各論反対と言うかなんというか。

細かいところでは異論百出になるでしょうなぁ……。

個人的には憲法を改正するなら――以前から書いていることではありますが――21条の強化を盛り込みたいところです。現在の判例では「検閲」の定義が非常に狭いのですよね。その上で行政による恣意的な“有害図書指定”という“実質的検閲”(販売妨害)が日常化しています。これらを完全に禁止するためにも、21条の強化は必要であると確信するところです。

他にも修正したい、修正した方が良い条項は色々あるわけですが、やはり日本国憲法は色々古いんですわなぁ……。


2023年5月4日(木曜日)

爆薬積んだドローンがクレムリンに突っ込もうとして迎撃されたとかで、あちこちで批難合戦が。

ウクライナがやったとかロシアの自作自演だとか米国が後ろで糸を引いているだとか。

画像の輪郭抽出とかした映像をみるとクアッドコプターっぽいので、はるばるウクライナから飛んできたというのは無理があるよな。恐らくクレムリンからほど近い所から飛ばしたんだろうけど、誰がやったかとなると、それこそロシアの反政府組織にだってできるというか。

今のところ下手人は不明ですが、ロシアはこの件を頑張って政治的に利用しようとしている様相なのですが、どうにも“自作自演だろ”みたいな冷たいあしらわれ方をされているのが不憫ですね。

ま、自業自得なんですけども。


2023年5月5日(金曜日)

能登半島で最大震度6強の大型地震

ここの所能登半島では大きな地震が立て続いていたので、今回のものも一連の群発地震の一環だろうけど……推定されている原因が地下の流体の変動とあっては、これで終わりというわけでもないだろうな、というのがなんとも。

普通に地殻の圧縮で起こる地震なら、エネルギーを放出して終わりだけど、プレート運動で溜まった流体の上昇が原因とあっては、これからもまだ流体が安定するまで地震が続くことが予想されるわけで。

日本全国どこも地震から逃れられないとは言え、隣県富山は地震が少ない県として知られるだけに、準備に怠りがないか心配なところです。


2023年5月6日(土曜日)

WHO 新型コロナ「緊急事態宣言」終了を発表 “今後も警戒を”」と、緊急事態の終了をWHOが宣言したと。

勿論これは政治的というか行政的な話で、SARS-CoV-2がこの世からいなくなったわけでもなければ、COVID-19が駆逐されたわけでもないわけでして、要するにそれらの病気が特段の対策を取ってどうにかする段階を過ぎたという話です。

かつてのスペイン風邪で言えば、インフルエンザという形で定着したので、特段の対策を取るのではなく、日常的な病気として対策共存していきましょう、ということですな。

流行の季節になったら毎年ワクチン接種を受けて、マスクをしたり手洗いをしたりという、ありきたりな予防策をとりましょう、という。

間違っても「脅威は去ったのだ! 明日から自由なんだ!」ではないのですが、どうもそう捉える人もいるようで、頭の痛いことです。


2023年5月7日(日曜日)

首相が韓国に行って首脳会談をしてきたそうで

……なんも進展してない感じだけど、今はマイナスをゼロに近づける段階だからなぁ。

この段階で反対続出する韓国は大変そう。もっとも、自業自得なんだけども。

「愛国」という甘美な毒に酔った韓国が外交を正常化できるかどうかは、尹大統領とその後継者にかかっているわけですが、問題は既に“次の大統領がどうなるか?”なんですよねぇ……。


2023年5月8日(月曜日)

今日からCOVID-19感染症法上の5類へと変更されましたが、ワクチンの方は当面無償で提供されるので、本日6回目の接種を受けてました。

北区では令和5年春の接種に集団接種会場を設定したらしく、花と森の東京病院というところで受けてきた。予約時に聞いたことない病院だなぁ……と思いつつ、場所を確認すると、ここは大蔵省印刷局病院じゃないか?と。どうやら10年前に名称が変わっていたらしい。

ともあれ、地下鉄南北線の西ヶ原駅で降りて徒歩1分な病院へ行ってみたら、会場としてプレハブが建てられていて、見事な流れ作業が構築されていた。

で、結構な人がいる中でも動線はスムーズで、経験値高いなぁと。素晴らしいオペレーションでした。

ところで、8輛化された南北線に初めて乗ったんですが、体に染み付いたドア位置がずれてて、2輛増結しただけでも結構変わるもんだな、とか。


2023年5月9日(火曜日)

ロシアは対独戦勝記念日とかで赤の広場でパレードを例年通り挙行したそうですが、隨分寂しい陣容だったようで。例年だと列をなして行進する戦車がT-34一輛だけとは。

パレードに駆り出せる戦車が払底しているのか、はたまた何かのポーズなのかは判然としませんが、飛行機も飛んでいなかったというからには、本当に余力がない可能性が高いのでしょうね。

ただ、「パレードに回す余力がない」という話であって、その分は戦場に投入されているわけですから、ウクライナからしてみれば前線から部隊を引き拔いてでもパレードしてくれた方が有り難かったでしょうか。

そろそろウクライナによる大規模反攻の発起が予想されていますが、これが決戦になるのか否か。

独自のUSB-C規格を設けようとするAppleにEUが「そんなことをするならEUでのiPhone販売は許可しない」と警告」という先日の記事への続報があったんですが、Appleのやることに贊同はできないのですが、やりたい気持ちは分からんでもないところ。

特にType-Cケーブルに関しては、規格に厳密に合致しないものや、間違った理解で作られたもの、適切な標記がなされていないものなどが市場に溢れてしまっているため、消費者としてはチェッカがないと怖くて使えたもんじゃない、というところです。

EUはAppleに難癖をつけるのと同じくらいの情熱を以て、非正規なUSBアクセサリを取り締まるべきであろうかと。


2023年5月10日(水曜日)

中国、高性能なx86互換CPU「暴芯」」とかいう記事があって、VIA系のCPUの新規開発かいな?と思ってたらIntel CPUをリブランド/再パッケージした製品である可能性が高い。って書かれてて、そんなんを「国産CPU」って発表しちゃうんかいな、と……。

ロシアへの制裁や現在進められている中国への半導体規制などから、中国ではCPUの国産化、半導体製造プロセス全体の国産化を推し進めているのですが、これでは先が思いやられるなぁというかなんというか。

x86が必要なのは分かるんですが、全体としては別のアーキテクチャ、特にRISC-V系へのシフトをした方が、中国としては良いんじゃないかなぁ。(RISC-V系には中国企業も多いけど)

もっとも、台湾侵攻の方が先になるのは間違いなさそうですが。


2023年5月11日(木曜日)

ロシアがウクライナで使用している極超音速ミサイル“キンジャール”を、西側が提供したペイトリオットミサイルシステムが撃墜したそうな

ロシア側が“迎撃不能”と喧伝していたミサイルでしたが、呆気ないもんですな。

まあ「極超音速ミサイル」という兵器の有用性についてはそもそも疑問があったわけですが、化けの皮が剝がれたといったところでしょうか。

ロシアや中国がこの種の兵器に力を入れているのは知られているところですが、やはり迎撃システムの能力にかなりの格差があるんじゃないですかね、これ。


2023年5月12日(金曜日)

Amazonのサポートで45分くらい無駄な作業をさせられる。

いや、そっちで再現を確認できていないならそう言ってくれよ……。

状況も原因も摑めてないのにあれやれこれやれって対処法を示されてやっても効果がなくて最後に上役に投げて別窓口に誘導とか、アホの所業だぞ。


2023年5月13日(土曜日)

NHKに「いま“テロの歴史”から学ぶこと 安田善次郎暗殺事件の教訓」という記事があって、書かれていることは至極ご尤も、と言った処なんだけども、お前ら言ってることとやってることが一致してないだろう、と……。

テロの目的は社会のあり方を、自分の思う方向へ変えていくことなのだから、テロリストの主張を汲み取ったり、それで世の中良くなりました、みたいな物語を作っちゃ駄目なんだよ。

宗教二世の問題は確かにこれまで疎かにされてきた問題ではあったのだけれども、だからといってテロによる問題提起を許してはいけないのだ。

そのことを、NHK自身理解しているか?が問われる記事だったと思う。


2023年5月14日(日曜日)

「永世中立国」スイスで武器再輸出めぐり国を二分する議論」とスイス国内で現在の規定を見直す動きがあるそうな。

目に付いたのは、スイスの“永世中立”がたかだか200年前に始まったものだ、とちゃんと書いているところですね。こういった問題は歴史的経緯を踏まえないといけないのですが、その辺の基礎を報道は省略することが多いので、このような詳報は一般の視聴者にとって得難い情報でしょう。

実のところ傭兵派遣ビジネスで富を築いていたスイスにとって“永世中立”というのは一種の制裁的な意味合いもあったのですが、スイスはその後“永世中立”を逆手に取って、国際政治の舞台として頭角を現すことになります。

しかしその“永世中立”も時代によって変遷があり、特に兵器ビジネスにおいては交戦国双方に武器を売っていたような時代もあり、様々な変遷を経て現在があります

現状スイスは紛争当事国への武器輸出・供与を行わないことで“中立”を標榜しているわけですが、その“中立”によって不正義を看過することは許されるのか?という問いがスイスでは議論になっているわけですね。

究極的にはスイスにとっての中立とはなんぞや?という問いであり、それに真剣に向き合っている様子は好感が持てます。

これは日本にしてみれば、“平和憲法”のためにロシアの不正義/ウクライナの犠牲を看過することは許されるか?という問いに該当するでしょうか。

日本でもこのような議論がなされると良いですねぇ。


2023年5月15日(月曜日)

抗癌剤第6クール初日。

前回オキサリプラチンの点滴を飛ばしたのだけれども、今回は10%減薬して投与された。

点滴直後にもう喉が痛くて嚥下障害が出てきて、夕食のメインはクノールのポタージュスープ。好きだから良いんだけどね。

しかしこの季節、冷たい飮み物が飮めないのが辛い。


2023年5月16日(火曜日)

夕方から夜にかけて体調が悪化。


2023年5月17日(水曜日)

今日も一日グロッキー


2023年5月18日(木曜日)

今日も副作用がしんどくて一日お休みモード。

負傷したウクライナの兵士2人 自衛隊病院で受け入れへ 防衛相」という記事を見て、二人と言わず百人でも二百人でも体制が許す限り受け入れたらどうかと思うな……。

もっとも、言語の問題や文化の問題などもあるし、何より搬送距離の問題があるので、簡単ではないだろうけども。

ポーランドあたりに自衛隊病院の野戦病院を展開するとか、無理だろうかね。


2023年5月19日(金曜日)

突如として「同盟国保有のF16戦闘機、ウクライナへの供与を阻止せず 米国が示唆」とかいう報道がなされて、どうも欧州各国からF-16がウクライナに供与される模様。これまでも段階的に高度な兵器がウクライナには提供されてきていましたが、とうとう来るところまで来たな、という印象。とはいえ、戦鬪機という兵器システムはハードウェアだけ提供して終わりというわけにはいかんからなぁ……。

ウクライナメディアでは「ウクライナのパイロットなら4ヶ月もあればF-16を飛ばせる」と意気軒昂なご様子なのですが、そりゃMiG-29あたりの経験がある搭乗員なら、飛ばすだけなら4ヶ月もあれば機種転換はできるでしょうが、問題はそこだけではないわけでして。

何と言ってもまず整備。戦闘機などというものは1時間飛べば数倍する整備時間を要する機械でして、F-16の場合1飛行時間あたり平均17マン・アワーの整備が必要であるとされます。整備士4人で4時間以上ですね。

パイロットは花形ですが、それに数倍する整備士がいないとあっという間に飛べる機体がなくなってしまうことは想像するに容易です。当然、補修部品もそれなりに必要になるわけで、冶具工具を含めて整備拠点の開設が大きな課題となります。

当然これまでの東側の武装は原則として使えないので、これまた新規導入ということになります。

兵装が変わるということは戦術が変わるということで、それら戦術面を含めた教育となると、やはり年単位で時間がかかるのではないかと思われる所。

即効性よりも象徴性、政治性が重要な供与なんだろうなぁ。


2023年5月20日(土曜日)

頼まれてDVD-VRのディスクを作ろうとして四苦八苦。規格には合致しているはずで、手元のPowerDVDなどのソフトでは再生できるのに、レコーダに入れると不正なディスクだと言われる。

結局あれやこれややってみたけど上手くゆかず、VROデータをm2tsにコンテナ変換(remux)してBDAVにしてしまった。こちらは問題なく再生できた。

SD画質の小容量動画をBlu-rayディスクに焼いてしまうのには勿体ないと思わなくもなかったが……。

で、物を渡してしまった後になってAVCRECにすりゃ良かったんではないか?と思いついて一枚焼いてみたところ、無事レコーダで再生ができた。

やっぱり後発規格の方が安定してるよなぁ。でもAVCRECはSONYとシャープが非対応なんだっけ。

なんとも上手くはいかんものだ……。


2023年5月21日(日曜日)

G7広島サミットゼレンスキー宇大統領が飛び入り参加して色々話題になってましたな。G7首脳を前にしてのスピーチも堂々たるもの。役者だな。

日宇首脳会談ではスーツを着ている日本側に対して、ウクライナ側は軍服が多いとか、戦時国家だなぁ的な感想を抱いたり。そんで日本側が自衛隊車輛を100輛ばかり提供することになったとか

供与されるのは1/2トントラック高機動車資材運搬車ということで、直接的な攻撃力を持つ兵器類の提供が困難な日本としては、悪くないのではないですかね。輸送車輛は兵站のためにどれだけあっても余るということはないでしょうから。


2023年5月22日(月曜日)

16bit/32bitサポートの“終息”でより高性能なCPUを――Intelが64bitオンリーの「X86-Sアーキテクチャ」の仕様を初公開 意見募集中」「Intel、新「X86-S」アーキテクチャで8086互換を切り捨て」と、Intelx86プロセッサの互換性を大胆に切り捨てることを企画しているとか。

まあ既にx86-64では一部の機能が切り捨てられたりしてはいたのですが、ここまで本格的な再構築を計画するとは、正直意外感があります。

記事でも触れられていますが、現在のPC環境ではおおよそリアルモードなどはPOSTくらいでしか使ってない筈で、UEFIに制御が移るとその時点でLongモード(64bitモード)に入っていることが多いので(少なくともプロテクトモードには入っている)、実質的な問題は殆どないものと思われます。

が、私のように古い古いアプリケーションソフトウェアのためにWin16環境をどうやって保存しておこうか?なんて考えてた人間にとっては悪いニュースで、今後は例え仮想化ベースであってもCPUレベルで仮想化できるQEMUのような環境じゃないと、x86仮想化を使っていては動作が覚束ないことになりそう。

1B/Vや超漢字とかを動作させるのが大変になりそうだなぁ……。

今のうちにQEMU上での動作環境を作ってしまっておくべきか……。

ETV特集市民と核兵器〜ウクライナ 危機の中の対話〜」は、元の放送予定日に著名人の訃報が重なって放送が延期されるとか不遇を託つたけども、内容は良かったな。

ウクライナ人ジャーナリストボグダン・パルホメンコ氏が、ブダペスト覚書で核を放棄した際に最前線にいた祖父との核兵器の必要性についての対話から、一年をかけてウクライナ各所で様々な人々と対話を重ね、考えを積み上げていくストーリー。

ウクライナが核兵器を保有し続けていれば今般の戦争は起きなかったのではないか?という問いは、恐らくYESという答えになると思う。但しそれは、ロシアがウクライナの核兵器を恐れるが故にではなく、核を保有したままのウクライナはロシアの衛星国家から脱することができなかっただろうから。

核を持っていれば戦争にならないのかと言われれば、インドとパキスタンのような、あるいはインドと中国のような小競り合いを続けている核保有国はあるし、核があれば安心できるのであればイスラエルはあれほどの軍事国家でありつづけることはないでしょう。

核兵器の力は勿論厳然と存在するのですが、その力は万能でもなければ絶対でもなく、得失を考えると色々と難しい兵器である、というのが、現実的なところではないかと。

最終的に「核兵器を持ったならず者国家に対して、核を持たずに勝つ」ことが大きな意味を持つのではないか、というのが番組的な締めくくりでしたが、それは確かに大きな足跡になると思いました。

ウクライナはとても厳しい状況にいるわけですが、それでも高いモラルを持って戦っていることが番組中から見て取れ、そのことに安堵すると同時に、次は私達の番かもしれないのだ、と思うと悩ましい問題でもあるわけです。


2023年5月23日(火曜日)

映像の世紀バタフライエフェクト独ソ戦 地獄の戦場」を観たら、今のロシアのやってることが当時のソ連から然程進歩してないのがね……。

殺されても殺されても兵を投入して相手の対処能力を飽和させる、まさに人海戦術。人の命の価値が低いとこういう作戦がまかり通るようになるんだよなぁ……。

つまるところ、ロシアでは現在もなお人の命の価値が著しく低いんだろう。


2023年5月24日(水曜日)

先月起きた陸自のヘリ墜落事故について、「陸自ヘリ墜落直前、エンジン出力が急低下…フライトレコーダーに機長ら対応の音声記録」!という記事が読売に。

最終的には事故調査報告書を待たなければならないのですが、原因がエンジントラブルらしいとか……。

しかしUH-60は双発機なので、両方が一遍に故障する可能性は低いんですよね。勿論稀な事故が起こった可能性は否定できないのですが……

とりあえずバーティゴは排除できそう。

オートローテーションを試みる間もなく墜落している様相なので、あるいはエンジンが直接原因ではない可能性もありますが、何にせよ、原因究明が待たれます。


2023年5月25日(木曜日)

会員サービス「My Sony」にログインできない? Twitterで物議 ソニー「正しいパスワードでもサインインできないことある」」とかいう記事があって、正しいパスワードでもサインインできないことあるってのはバグじゃねぇのかと……。

最近、パスワード関係で頭の痛い実装が多いですが、自分の周りでは特に北区立図書館のリニューアルが酷かったですな。

パスワードに関するお知らせ

これ、旧システムと新システムのどちらに問題があるのか、これだけでは分からないのですが、更に酷いことにこの説明は不正確で、旧パスワードから記号も取り除かないと新システムでは通りません。

他にもCLUB Panasonicでシステム更新に伴いパスワードが16文字に“短縮”されたことがあり、17文字目以降が切り捨てられました。なんで登録したパスワードが短縮できるんですかねぇ?

パスワードを平文で保存するな、というのは、それこそクリフォード・ストールあたりが1980年代に書いてたと思うので、あの辺の設計者たちはどういう料簡でこういうことを仕出かすんですかねぇ……。


2023年5月26日(金曜日)


2023年5月27日(土曜日)

総火演をネット配信で視聴。

今後一般向けの現地での参観はなくなってネット配信のみとなるそうで、まあ、多くの人が視聴できるという点では良いことだと思うけど、現地で感じる圧は、それはそれで得難いものもあったんだよなぁとか思いつつ。

今年の総火演で気になったのは、やはり部隊防空が徹底されている点ですかね。87AWの出番も増えましたし、後段演習でも小隊の展開に防空が付属していたりして、やはりウクライナの戦訓ですかね。両軍ともにUAVを多用する戦場では、防空がしっかりしてないと空から狙われ放題になってしまいますからね。

新兵器ではありませんでしたが、19WHSpが初射撃展示。これもウクライナの戦訓だと思うのですが射撃から陣地転換を素早くやらないといけない、というのは強調されていました。しかしそうすると120mmRTが厳しいところで、共通戦術装輪の自走迫撃砲タイプよりも更に手軽な、ALAKRANみたいなのが欲しくなりますね。

あと、廃止が決まっている攻撃ヘリ部隊、結構出番があったわけですが、今後はどうするのか気になる所。

F-2からの模擬弾投下とか、C-2からの空挺降下とか、観客がいないからできるようになったんだろうなぁ、という展示もあったりして。

全体的に、映像技術の向上は強く見て取れた総火演でした。


2023年5月28日(日曜日)

少し前に、NHKに「誤情報を信じた人の4割は「ファクトチェック」避ける傾向」という記事があったんだけど、これ、本当に誤情報を信じた人だけの問題なのかなぁ?

例えば、ある時点で「正しい情報」であったとしても、時間が経てば修正されたり訂正されたり、新たな情報が追加されたりと、知識を更新する必要が出てくることがあります。

果たしてその時に、自分の過去の知識を素直に更新できるか?というのは、元の情報の正誤に拘わらず、難しいのではないかと思います。

学問の世界というのは、そういった知識の更新を常に求められ、また自らもその矢面に立たされるという、厳しい世界です。自らの正しさに拘泥しない姿勢は、先天的なのか後天的なのかはともかく、そういった環境の中で必要とされるわけです。

逆を言えば、そういう訓練を受けたり、環境の中に置かれている人でない限り、その情報が正しいか間違っているかに拘わらず、一度信じた情報を更新するという作業自体が、普通の人には難しいのではないでしょうかね。


2023年5月29日(月曜日)

NHKの映像の世紀バタフライエフェクトは「マクナマラの誤謬」だった。

マクナマラがスケープゴートにされた面がないではないと思うのですが、でも「Fog of War」とか観ると、やはり根本的なところで、官僚であって政治家じゃなかったんだろうな、という印象はある。

それでも、やはり軍出身の国防長官にはできないことを多くやってのけて、現在へと続く統合軍制(特に兵站面での4軍統合)の礎を築いたと言っても過言ではなかったと思う。

ところで、マクナマラがフォードファルコンをヒットさせた話は番組中に出てきましたが、この時の彼の部下にリー・アイアコッカがおり、マクナマラが政界へと転じた後、フォードのトップへと上り詰めます。

で、そこでフォード・ピントを開発しちゃうんだよね……。あれも一種の「マクナマラの誤謬」だったんだろうなぁ。

ただ、マクナマラやアイアコッカは米国車の伝統に逆らって小型車の開発に邁進したという点では、米国の自動車産業に変革を齎した人物ではあったのだよね。


2023年5月30日(火曜日)

日野自動車三菱ふそうが統合される、という発表があった。

トヨタ子会社の日野自動車と、ダイムラー傘下の三菱ふそうという組み合わせは意外感があります。同じトヨタグループのいすゞ自動車の方が可能性があるかと思ってたんだけども。

しかし、トヨタとダイムラーで持株会社を作って日野をそちらに追い出すというのは、ぶっちゃけ、日野の切り離しだよなぁ。不正問題が根深くて匙投げられたんだろうか。


2023年5月31日(水曜日)

朝の国際ニュースを観ようとTVを点けてたたら、Jアラートが発出されてニュースは北朝鮮のミサイル特番一色になってしまった。

已むを得ないところはあるのですが……しかしニュースの質が非常に悪く、どうしてくれようかという内容を延々と聞かされるのは苦痛だった。

北朝鮮の弾道ミサイル/軌道ロケットの開発は国連で決議された制裁に反するので、これは批難されるべき行いだ、ということは疑いないのですが、じゃあ今回の射上げが弾道ミサイルの実験だったかと言われると、ありゃ本当に衛星の射上げだったんだろう、としか。

勿論、どちらであっても国連決議に反するのは明白なので肯定はされないのですが、あれを弾道ミサイルというのは噓であろうかと。

それよりも、いい加減現在の制裁には実效力がないことを認識して、より実効的な手法へと遷移して欲しいものですが……今この段階で“交渉”を持ちかけるのは、間違ったメッセージを与えかねないと思いますが。