哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

西紀2020年12月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。


2020年12月1日(火曜日)

NHKのBS1スペシャル真実への鉄拳〜中国・伝統武術と闘う男〜」は当初の期待を裏切る内容だったけど実に興味深かった。

中国の総合格闘家・徐暁冬が伝統武術に噓が多いと公言し、結果として次々と伝統武術家から対戦を申し込まれ、それを次々と撃破する……という辺りまでは挌鬪技っぽい話だったんだけど、そこから話は道場の外へ飛び出して行って最早リングに帰って来ない。

徐に敗けた伝統武術家がネットで過激な愛国発言を繰り返してファンを集めていたり、侮辱されたと伝統武術家が徐を法廷で訴えて勝訴したり。試合が始まる直前に停電になって警察が踏み込んできて徐を連行するとか、すげーな中国!という。

中国では伝統武術も国家体育総局の統制下に置かれ、それはすなわち中国共産党の指導の元にあるわけです。言ってしまえば中国共産党の下部組織なわけで、これの体面に泥を塗る行為はすなわち共産党の面子を潰す行為であって、徐は瞬く間に“社会の敵”へと転落し試合一つ満足にできない状況へ。

一方で伝統武術は完全に国粋主義と結託して愛国商法となり、武術ってなんだったっけぇ?という感じに。

なんというか、真実よりも事実よりも、党の権威が大事な国ってのは大変ですな。この国を、あんな国にはしたくないと切に思いました。


2020年12月2日(水曜日)

なんか「大阪市コロナ専門病院「もたない」 看護師14人が退職」と大阪のCOVID-19専門病院からスタッフが逃散しているとかいう報道。

どう考えても市長の悪手が招いた惨状だよなぁ……。

EMSのラインじゃないんだから、病院をある日突然専門病院化なんて、人員にしろ機材にしろ設備にしろ、できるわけがないよね。この病院が緊急時に感染症受け入れ施設になることを想定して平時から準備していたというのであればともかく、記事を読む限り場当たり的に指定しただけだもの。

東洋経済のサイトのグラフはほとんどが右肩上がり。Googleの予測も現状悲観的。

政府は今のところ右顧左眄している様相。緊急事態宣言を再び発出しなければいけないことは明白だと思うわけだけれども、どうにも腰が重いね……。


2020年12月3日(木曜日)

プエルトリコにあるアレシボ天文台で8月に、305m電波望遠鏡の副鏡を宙吊りにしているワイヤーケーブルのうち、補助ケーブルが一本外れて反射鏡を直撃、これを破損したという事故が発生しており、その後事故調査と修理の道が模索されていたのですが、先月今度はメインケーブルが切れて再び主反射鏡を損壊。

修理費用が出せないということで解体されることに

惜しまれつつも解体を待つ身となった305m電波望遠鏡ですが、とうとう900トンあるという送受信機が落下してしまいましたとさ。

怪我人等が出なかったのは幸いですが、歴史的にも大変重要な役割を果たした望遠鏡の最後としてこれはどうなんだろうという気分になります。

代替施設としては、中国が現在FASTを建設しているのですが、不幸にも外国の研究者に開放されていないのですよね。まあ、開放されたとしても、入国した途端に逮捕されるかも知れない国では自由な研究は困難でしょうが……。

そういえば先日のNHKの番組で、中国の国粋主義者の方が、世界の覇権を米国と投票で争えば中国が多くの票を集めるだろうとは吹いておられましたが、科学の世界でこういうことやってるうちは、世界を主導することは無理だと思うのですよね。


2020年12月4日(金曜日)

先だって英国が内燃機関を原動力とする車輛の販売を2030年までに禁止するとぶちあげて、カナダやフランスでも同様の政策が掲げられておりましたが、我が国も2030年代半ばを目処に内燃機関車輛の新車販売を禁ずる方向で検討、とか

各国で微妙に達成時期や禁止される範囲が違うようですが、全体としては電動化へ向かっているようです。

個人的には自動車の電動化は趨勢かな、とは思うのですが、全てを純電気自動車にするのは難しかろうと思いますな。主にバッテリの重量エネルギー密度の関係で。

昔計算したんですが、少なくとも今の倍くらいにならないと……という計算結果でした。

ただ、着々とその時は近づいてきてはいますが、まだ足りない、といったところです。

となるとハイブリッド車が中心になるのでしょうが、これも色々ありまして、バッテリを積まないガス(or ディーゼル)・エレクトリック車を出す会社はないと思いますが、バッテリを最小限に抑えたシリーズ・ハイブリッド(ノートe-powerなど)や、もう少しバッテリを積み増して充電可能にしたプラグイン・シリーズ・ハイブリッド(アウトランダーPHEVなど)、補助発電機を搭載したほぼEV(i3など)と連続的です。

バッテリ容量が大きくなって負荷変動のかなりの部分を担うようになると、エンジンは発電機に向いた作りになっていくのではないかと思われるのですが、するとこれまで負荷変動に弱いという理由で自動車に不向きとされたエンジンが陽の目を見ることもあるのでしょうかね。特にコンパクトで高効率なエンジンに光が当たりそうで、興味が湧くところです。


2020年12月5日(土曜日)

はやぶさ2の地球へのサンプル投下が近づいてきていて、午後にカプセル分離作業をライブで拝聴していたり。

カプセル分離シーケンスに入ってしまうと、カプセルとのラインが切断されるためカプセルの状態は分からず、コマンドを送っても正常に作動しているかは各種テレメトリを見ないとわからないとか、なかなか凄いもんだな、と。

カプセルはバネではやぶさ2本体から押し出されて分離するのですが、その時の反作用をリアクションホイールや電波のドップラーで見て、想定値と一致すれば成功と判断できるとか説明されていた。

ドップラーの変化を見て「来た!」ってコントロールルームが沸いたのが印象に残りました。

10年前のはやぶさ初号機は満身創痍でカプセルと共に大気圏に突入して燃え尽きましたが、健全さを保っているはやぶさ2はこの後エクストラミッションとして別の小惑星へと向かいます。


2020年12月6日(日曜日)

午前3時まではやぶさ2のカプセル再突入の中継を見てた。

未明は位置確認まで。

明るくなってから、空中で分離したヒートシールドを含めて全回收成功。まあ、この辺は前回も成功しているところなので余り心配するところではないのだけれども、やはりどきどきしますよね。

もっとも、大事なのはカプセルの中身。日本へ持ち帰って開封してサンプルがちゃんと採れているか、どのくらい採れているかが明らかになります。

そしてそれらが世界中の科学者に分配され、研究され、成果が出てこそ、はやぶさ2の目標が完全達成されるというものでしょう。


2020年12月7日(月曜日)

NNNドキュメントの「マルレ 秘密特攻隊 出動せよ」は盛り沢山な内容で、30分枠(24分)では勿体無かったなぁという印象。広島の呉で訓練していた陸軍舟艇兵の特攻隊が、8月6日の原爆投下後の爆心地に救難任務に入って……という筋書きなのだけれども、いかにも時間が短かった。

制作元がKNBということで調べてみると、元は「秘密特攻隊マルレ 爆心地ヘ出動セヨ」で1時間10分枠だった模様。

NNNドキュメントはこうやって短縮版を放送するのが難だよなぁ。

フルサイズ版を放送してほしいものだ。


2020年12月8日(火曜日)

Amazonは電子書籍端末kindleで長らく独自フォーマットを使用してきているのですが、そのフォーマットには何種類もあり、MobipocketやらKF7やらKF8やら色々あるんですが、今度はKPFとかいうフォーマットになるらしい……と聞いた。

で、これまでは元になるファイル(epub等)をKindleGenというコマンドラインツールで.mobiに変換していたのですが、KindleGenの単独配布は終了し、今後はGUIツールのkindle previewerで変換することになる、と。

ただ、実際やってみるとエラーが出てなかなかKPFの生成が上手くかなかったのですが、四苦八苦の果てにようやく成功。

出来上がったKFPファイルは元のepubより少々大きいくらい。kindlegenだと-c2オプションを付けても元のepubからかなり大きくなっていたから、それを考えれば上々か。

果てさて、このkpfファイルの中身は一体どうなってるんだろうな、と一般的かつ常識的な好奇心に基づき、まずバイナリエディタで開いてみたら先頭が「PK\003\004」。これってただのZIPでは……?

でアーカイバで開いてみたら、中身は元のepub丸ごとと何か画像っぽい付加ファイルがひとまとまり。

こんなことするくらいなら、素直にepub対応しろよ……。


2020年12月9日(水曜日)

Windows Updateの日。そんでこのタイミングでメインマシンのWindowsのバージョンを20H2へ更新することに。

サブマシンでは試していたのですが、一つ前の2003が評判悪かったので1909から一つバージョンを飛ばして適用することになった。時間がかかるのと、終わった後にレジストリを直さないといけないのがねぇ。ファイルの関連付けを標準状態に変更しちゃうのってどうなんだろうなぁ……。

昔と違ってファイルの関連付けを任意の状態にいじるためにはDefault Program Editorのような外部ツールが必要になったため、ファイルの関連付けをあれこれするのは非標準的な所業ってことなんだろうかね。

あと、PowerShellを7.1.0へバージョンアップ。ついでにConEmuもバージョンアップ。Windows Terminalは標準ターミナルとしてならまあ及第点だと思うけど、どうにもイマイチ感が拭えない。将来に期待かね。

そんで最後にLink Shell Extensionを入れてみた。この手の拡張ツールは昔は入れてたんだけど、cmd.exeからmklink、PowerShellからNew-Item -ItemTypeでハードリンク/ジャンクション/シンボリックリンクが作れるようになってからは外してたのよね。

ただ、スペースや要エスケープ文字が入ったやたら長いファイル名を扱おうとするとCLIでは面倒になってきたので、GUIツールも再び使ってみようと。


2020年12月10日(木曜日)

人体改造受けた「超人兵士」、フランス軍倫理委が容認」とかいうSF的な記事が。

さいぼーぐ戦士ですか……。

いやマジでどっかの漫画みたいな話になってきたなぁ。

とは言え装置の埋め込みのように身体的負担が大きい増強は現時点では計画していないそうなので、ドーピングに近いものになるんでしょうかね。それでも結構大変なことだとは思いますが……。

そういえばフランスは次期空母の発表もありまして、満載排水量75,000tの原子力空母となるそうな。現在のシャルル・ド・ゴールが満載排水量43,182tであることを考えるとかなりの大型化となりますね。英国のクイーン・エリザベス級よりもさらに一回り大きい。

まあ、普通に空母として運用することを考えたら、このくらいの規模が必要なんだろうな……。


2020年12月11日(金曜日)

英EU通商交渉、合意なしの確率のほうが高い─欧州委員長=当局者」と移行期間内に通商交渉がまとまらず、来年1月1日を合意なしで迎える可能性が高い、と。

ニュースを見ている限りでは漁業権の問題が大きいようではあるのですが、移行期間の延長は行われないことで合意はなされているそうなので、様々な面で影響が出てくるだろう、と。特に交通の面では航空機の乗り入れが制限されることになりそう、とか。これまで英国の航空会社はEU域内を自由に飛行できましたが、これができなくなるため、路線が提供できなくなる場合があります。

当然移行期間の終了に伴って税関が復活するわけですが、果たしてその準備はできているのでしょうか。通関に必要な設備、人員、装備は多岐に渡りますが、これまでEU圏と英国の間にはそれらがなかったわけで、1月1日から復活させるにしても、準備が果たして整っているものか。

こういうのって、突然増やせるものじゃありませんからね……。

失敗すれば、国境で大量の生鮮食料品等が腐って捨てられることになるんじゃないですかね。ジャスト・イン・タイムな製造業もえらい迷惑を被ることに。

果たしてギリギリでの回避はあるのか、混乱は降り注ぐのか。注目です。


2020年12月12日(土曜日)

韓国の中央日報に「台湾、中国空母に対抗するステルス哨戒艦公開」という記事があって、写真を見るとインキャットのウェーブピアサーか、と。興が湧いて調べてみると、写真の艦“PGG-618”は沱江級コルベット一番艦“沱江”だそうで、2015年に就役したそうな。

5年も経って公開か……という話かと思ったらそうでもなくて、台湾国産の新鋭艦ということでこの沱江は半ば実験艦的性格を持たされていたようで、延々と様々なテストを繰り返して問題点の洗い出しや設計の改善、戦闘システムの熟成を行っていたらしい。そんでこの度いよいよ設計を改めた量産型“PGG-619”が進水することになったと。

煙突がなくて舷側排気になってるんだけど、日本だと海保のはてるま型巡視船ひだ型巡視船で試したことがあるけど上手くなかったのよね。煙突が無くなると重心が下げられるし上層構造物の配置自由度が上がるなどの利点があるのだけれども、うまい話ばかりではないようで。沱江型でもやはり問題があったらしく、一時期は煙突復活という話もあったものの、沱江型の量産型ではなんと双胴の内側に排気するように変更になったとか。うえぇぇ……。

そしてもう一つ面白いと思ったのは、この沱江型をベースとして海巡署の巡視艇が作られたことでしょうかね。この600t型巡視艇一号艇は“安平”と命名されたそうで12隻ばかり作る予定らしい。また、バリエーション展開も進めるとかなんとか。

台湾の国力を考えると、なかなか効率的なやり方だと思いますな。狭い海峡に多数のミサイル運用艦艇を配して敵の航行を阻碍するわけです。かつてのイスラエル海軍の思想に近いか。

一方で我が国ですが、先だって30FFM二番艦が進水したところなのですが、これでも満載5,500トンばかりありまして台湾のそれとはまさに桁が違います。しかしより小型の「哨戒艦」なる新艦種が中期防では4隻整備されることになっているのですが、今のところその姿は明らかになっていません。ただ、防衛装備庁では1,500トン級の三胴船の研究を長らく続けてきたので、これが下敷きになるんではないかなぁと思わなくもなく。まあこれでも台湾の沱江級より遙かに大きいわけですが……。


2020年12月13日(日曜日)

2012年に購入したnasneのうち一台が死んだ。

昨日の夜まで動いてたんだけど、今日見たらネットワークから消えてて、どうしたんだろうと苦労して設置場所を確認したら全ランプが点滅していた。なんか内蔵HDDのあたりからカッチンカッチン音してるわー。ご臨終である。

nasneさんは内蔵HDDの交換ができない上に外部HDDも付け替えられないので、録画番組は全滅である。せめて外部HDDがSeeQVault対応ならなぁ……。

まあもっとも、多くはとりあえず残してあっただけの動画なのでそれ程惜しくないのだけれども。(保存が必要な物は逐次Blu-rayへ書き出してたから)

Buffaloに引き継がれた後に対応してくれたりしないかなぁ。理想を言えば内蔵HDDもシステムはeMMCあたりに放り込んで、データドライブは全部SeeQVaultにしてくれると有り難いんだけど。

ともあれ、購入から8年。残るnasneも順次寿命を迎えると思うので、今のうちに書き出しが必要そうな物は書き出しておくか。


2020年12月14日(月曜日)

なんか突如GoToトラベルを一時中止とか……。

遅きに失した感がある上に、どうにも戦力を小出しにしている印象が。

3週間前だったら評価できたと思うのだけれども、今となっては手遅れだろうなぁ。今現在だったら、緊急事態宣言の再発出だっただろうに。

後手に回れば回るほど、強い対策を打ち出さないと止まらないのよね。

Googleの予測がかなりの的中度を誇っていることを見ると、日本の政治はAIの予測の範囲内(無為無策)と言って良いかと。


2020年12月15日(火曜日)

はやぶさ2のサンプルリターン・カプセルが一部開封されて、小惑星由来と思われる砂礫がザクザクと。(公式発表資料

ひゃっはー、大漁だ!

前回は顕微鏡で見ないとわからない微粒子が1,500粒とかいうだったので、今回はサンプルの配布にも、分析法にも、余裕ができますね。

勿論、初期分析が終わらないと本当にリュウグウ由来のものとは確定できないのですが、現状これが地球由来のものである可能性はほぼないでしょうから、今後の展開に期待したいところです。


2020年12月16日(水曜日)

米野球メジャーリーグのクリーブランド・インディアンズポリティカル・コレクトネスの観点から改名することを決定したとか。歴史あるチームで、チーム名にちなんだ愛称やら応援方法やら色々あるんですけどね。

名前を変えても百年以上「インディアンズ」という名前だった事実は消えないのですけれども、このままだとその事実も殺されてしまいそうです。

近年では過去の映画フィルムを改変して喫煙シーンを加工するなどといった事例が実際に発生しており、インディアンズを舞台にした映画「メジャーリーグ」なんかが影響を受けそう。CG加工でチーム名を全部書き直すとか……(応援席でアメリカ先住民の扮装で応援するファンの姿とかもあるのでそれだけでは済まないだろうけど)


2020年12月17日(木曜日)

PowerShellでUnicodeのCJK Unified Ideographs Extension Aが正しく処理されない事例に遭遇してあれこれ調べる。

同じことをすると同じ現象が起きるので再現性はある。

しかし「似たようなこと」をしても発現しない。

どういう時に起こるのかを延々ケースを増やして調べていくと、どうも処理がPowerShellの中で完結している場合には起きないのではないか?というところまで来て、どうも外部プログラムとメッセージのやり取りをしている時にExt.A文字列が脱落している臭い。

しかしこうなると問題がPowerShellなのか.NET Frameworkなのか、外部プログラムなのか、はたまたその間のメッセージを受け渡すOSなのかがわからなくなってしまい、お手上げ常態に。

Windowsの文字コード周りは無闇に複雑だからなぁ……。


2020年12月18日(金曜日)

急に冷え込んだのに追従しきれず、風邪をひいたっぽい。

頭痛と微熱……。


2020年12月19日(土曜日)

一日寝たら大分楽になったけど、まだ頭痛。

鎮痛剤を飮もうと思って気づいたんだけど、バファリンが切れてた。ボルタレンやらロキソニンやらはあるんだけども……。


2020年12月20日(日曜日)

18日放送のNHKの「フェイクバスターズ」観たんだけど、なんだかなぁ的な。

伝聞情報を鵜呑みにして馬鹿なことしました、という以上の話が出てこないのは……。

勿論、入ってくる情報の全てを裏取りすることは不可能だし、それは意味のないことでもあるのだけれども、自分が広めたいと思った情報くらいは二重確認したり、裏取りしたりする習慣をつけたらどんなもんかねぇ。

議論中の法律や制度であれば法案なり制度案なりが公的に公開されているし、重要な裁判の結果であれば判決文が公開される。そういったものを自ら探して読む、という一手間をかければ済む話なんじゃなかろうか。


2020年12月21日(月曜日)

NHKのBS世界のドキュメンタリー“恐怖”でよみがえる野生の王国」が面白かった。

内戦で荒れ果てたモザンビークのゴロンゴーザ国立公園では現在保護活動によって野生動物の数が増えてきたのだけれども、肉食獣の数が足りないために淘汰圧が正常に働かず、草食動物が本来の棲息域を外れてより餌が豊富な氾濫原に進出し、草食動物同士で餌を奪い合って、結果として生物多様性が失われるという事態に。

この事態に研究者らは原因を氾濫原を狩場とする大型肉食獣の不足とみて、絶滅してしまったリカオンを国立公園に再導入するのだった……。

生態系の微妙なバランスというやつですなぁ。

肉食獣が足りない環境を放置しても何万年かすれば何らかの平衡状態に辿り着くのでしょうが、それは恐らく絶滅やら進化やらを伴ったものになるでしょうから、内戦前の環境を取り戻すことが主目的なら、当時居た肉食獣を再導入するのが正しいんでしょうな。

それにしても、動物たちの行動の柔軟さは面白いものです。敵がいないとなると進出し、敵がやってきたらすぐに元の行動に戻る。それは脳が考えているのか、遺伝子に刻まれているのか……。


2020年12月22日(火曜日)

中国、月面サンプルリターンミッション「嫦娥5号」地球へ帰還 1731gの試料採取に成功」と、中国の嫦娥5号も見事にサンプルリターンを成し遂げましたな。

なんか一部では日本のはやぶさ2と比較する向きもあるようですが……無意味だなぁ。それぞれ狙ってるものが違いますので。

ただ、月サンプルリターンはかつて日本もかぐや後継機での計画を立てたことはあるのですが予算がつかなくて断念した過去があります。

予算があればねぇ……。

先日のNHKスペシャルパンデミック 激動の世界 (6)「“科学立国” 再生への道」」でも文教予算の削減が日本の科学技術を痩せ細らせ、今や国際競争力を失わしめる所にまで至っていると報じていましたが、なぜ政治家はこの状態を放置するどころか、一層推し進めようとするのか。

まるで科学技術の振興が政治家にとって都合が悪いものであるかのようだ。


2020年12月23日(水曜日)

文科省から全国の学校に一意の番号を振った学校コードが公布されたと聞いたので見に行ってみたら酷いものだった……。

学校コードの取り扱いについて」によれば学校コードの構成は以下の様なもの。

学校種(2桁) 都道府県番号(2桁) 設置区分(1桁) 学校番号(7桁) 検査数字(1桁)
A1:幼稚園
A2:幼保連携型認定こども園
B1:小学校
C1:中学校
C2:義務教育学校
D1:高等学校
D2:中等教育学校
E1:特別支援学校
F1:大学
F2:短期大学
G1:高等専門学校
H1:専修学校
H2:各種学校
JIS X0401 準拠 1:国立
2:公立
3:私立
1000000

9999999
0~9

アホが設計したんじゃないかと……。

最初に見たのはチェックディジットで、計算方法は要するにLuhnアルゴリズムなんだけど、計算が逆だったりするのよね。本来は下の桁から計算するものが上の桁からになってる。固定長なら問題ないんだけど将来拡張したらどうすんのか。

そう。将来的な拡張・変更が何も考慮されていないんですよ。

最初の学校種なんて法律が変わったら変更が加わるものですよ。A2なんてできたの2006年ですからね。将来新たな区分が生まれたり、統廃合があったりしたら、その都度学校コードが変更されてしまうのです。

都道府県だって、そりゃ設置許認可が都道府県単位で今は行われていますが、それだってどうなるかわからないわけで……。(道州制実施されたらどうするのかとか)

大体、属性情報として学校名含む情報を別ファイルとして提供していて、その属性情報の中に学校種も都道府県も設置区分も全部入っているんですよ。何のために学校コードの方にその情報を入れたのか。入れたのなら属性情報になぜ重複させて入れたのか。

学校コードは学校に一旦設定された学校コードは変更せず、他の学校には流用しないことを基本とするらしいのですが、であれば法改正や移転等でも変更されない安定的なものであることが望ましい訳で、属性情報を別に与えるのであれば単純な数字列で良かったのです。

これ入力チェッカ作る方は大変ですよ。例えば設置区分の桁が1~3しか入力を通さないように作って良いのかわからないんですもの。

チェックディジットもDammアルゴリズムなどもっと高度なアルゴリズムが存在するわけで、なんでこの21世紀にLuhnアルゴリズムなんていう化石みたいなのを使うのか。

そしてここまで来ると必然的に起こっているであろうことが起こっていたわけです。

属性情報ファイルが文字化けしている……!

「芳澍女学院」や「揥水小学校」といっったJIS X 0208外の文字を含んだ学校名などが見事に文字化けして「?」になってるわけです。なぜShift-JIS(CP932)で出力した……。

パブリックコメントが出た時に気づいていれば有益なコメントを送ることもできたのでしょうが、本番で公開されるまで気づかなかったで後の祭り。誰か一人でも情報科学を学んだ者が途中にいればこのような事態は避けられたでしょうに……。


2020年12月24日(木曜日)

テレ東で放送されて見逃していたコンテナ船シリーズがこの年末に再放送とか。

これは録画せねば。

年末年始はドキュメンタリの再放送も多いので、撮り逃した奴を追いかけるのが大変だぜ~~。


2020年12月25日(金曜日)

懸案だったインフルエンザの予防接種を済ませる。

毎年受けてるけど、今年はなんか大変だった……。

都内でのCOVID-19の蔓延には歯止めがかかっていないけど、せめてインフルエンザには罹らないようにしたいもの。

あと、今季は餅にも気をつけないとね。例年なら死なないような場合でも、この時分では手遅れになることもありえるわけで。


2020年12月26日(土曜日)

都営大江戸線の運転士15人が感染 通常の7割に減便へ」とか。いよいよ社会基盤の維持に影響が出る段階に突入してきたなぁ。

三密を防ぎたくても防げない職場ってあるわけでして、公共交通機関みたいなところだと、運転士も車掌も運行管理も駅職員も、口頭での報告やら引き継ぎやらが不可欠でしょうし、当直やら仮眠やらで同じ部屋にいなきゃいけないことも多いでしょうから……。

個人の努力でなんとかなる段階は過ぎた、と言われているコロナ禍ですが、国の対策が巧く行っていないのが懸念されるところです。


2020年12月27日(日曜日)

スーパーはすっかり正月モードだったんだけど、張り紙を見ると今年は年始の三ヶ日は休業らしい。

大晦日までに少し食料を買い込んでおかないといけないかな。

餅を避ける意味でも雑煮は作らないつもりなので、年末年始にはカレーでも作るか。


2020年12月28日(月曜日)

雑煮を避けるつもりでいた昨日の今日で、雑煮を作って食べてしまった……。いや、切り餅が余ってたので処理しないといけなくて(言い訳)。

一応自衛策として切り餅をさらに半分に切って使うなどの対策を施してみた。

消費者庁の発表でも小さく切り、食べやすい大きさにしてとあるので、これでなんとか。

しかしやはり餅は旨い。


2020年12月29日(火曜日)

先日一台死んだnasneだけど、今日もう一台がネットワークから見えなくなって、すわ二台目か?と慌てて確認に走ると、今度はIPステータスランプが点滅。

ネットワークエラー、ということなんだけど、これだけだと原因が分からず、とりあえずIPリセットスイッチを押してみるが、変化なし。次いで電源断→再起動をしてみるが、これも結局同じ状態に落ち着く。ただ、HDDへのアクセスは正常にしているようなので、本体の損傷ではない様子。

では、とケーブルを辿ってスイッチングハブ(16ポート)を見てみると……ポートのステータスランプが消えている。

まずはnasne側のLANジャックを外してノートPCに繋いでみるも、不通。ケーブルをハブから外して別のポートに刺してみると、疎通。別のケーブルを元のポートに繋いで見ると不通。つまり、ポートが死んでる。

珍しいけど稀にあるよね、これ。

幸い16ポートとポート数だけはあるので、空きポートに挿し直し、nasneに繋ぎ直してみると無事復帰した。

とは言え、そろそろ寿命も近いだろうから、書き出しは進めないとな。


2020年12月30日(水曜日)

夕刻から風強く、気温も急降下。

寒波襲来といった感じ。

今年の年末年始はスーパーも閉まるし時短営業のコンビニもあるし、巣籠もりだよね……と買い物に行ったら、同じようなことを考えているのか、結構な人出だった。

そして買ってくるつもりだった牛乳を買い忘れてきてしまい、寒い中もう一度スーパーへ出かけるのであった。


2020年12月31日(木曜日)

東京都のCOVID-19の感染者が一日千人を超えた日。

緊急事態宣言の再発出は不可避な様相だと思っているのだけれども、この政権はどうにも決断ができませんなー。GoToなんとかもそうなんですが、一度決まった方針を撤回するのが困難なのが見て取れます。

首相が無派閥で党内での発言力がないので、調整型にしかなり得ないんだけど、そうなると各方面と調整して始めた政策は埋没費用の誤謬によって容易に方針転換ができなくなる。

日本では強いリーダーシップを嫌う向きが強いけれども、それは政策実行の際というよりも、政策転換の時にこそ必要な物なのだよね。