哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2013年9月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2013年9月1日(日曜日)
 昨日に引き続いて暑い一日。更に天候不順が加わって、外出し難い。
 読みさしの本(データ)も溜まっているので、寝転がりながら読もうかと思ったのだが、1.1kgのゼロスピンドルノートでもかなりキツイ。
 やはりそういう用途には、500gくらいの端末が合ってるよなー。
 そろそろディスプレイの解像度も300dpiに迫ってきたし、良い物を探そうかねぇ。

2013年9月2日(月曜日)
 職場にて怪文書(苦笑)事案。

 「久子さま、IOC総会出席へ 「両陛下も懸念」と長官っちゅーのは、かなり微妙な(黒っぽいグレーな)案件だよな。
 スポーツと政治は切り離されているという建前があった上で、五輪招致なんて政治活動の極みだからな。
 そして競合するマドリード(スペイン)が王太子を全面に立てて招致活動を行っている関係上、対抗として日本側も皇族を出さないと見劣りがするという現実があり、適当な皇族がいないという別の問題があり。
 また、いざ五輪開催となれば、開幕式で天皇陛下が開会宣言をなさるわけで、それはよくてこれは駄目なのか的線引上の問題ではあります。
 ただ、個人的には行き過ぎではないかとの懸念は払拭できないと思う。


2013年9月3日(火曜日)
 「カタカナの起源は朝鮮半島にあったかという記事が何やら火を吹いているそうで
 何か大騒ぎするような要素があるのかね?と素朴に疑問には思いますが、研究としては興味深い点があることはあります。
 小林芳規教授は以前から新羅仏典に角筆による加点が見られることを研究しておりまして、今回の発表もその延長線上にあります。
 角筆や訓点などの読み下しの技法は、日本の仏教界を中心に発展したのですが、これがどのようにして生まれたものかについては色々と議論がありました。朝鮮半島においては従前、このような読み下しは行われていなかったという説が主流でしたので、新羅語の角筆文献が見つかったとあれば、これは一つの発見です。
 当然、新羅からも多くを学んだ古代の日本において、これを真似しようとした仏僧がいなかったとは言えません。というか、便利だったら真似るだろうなぁ、普通。
 日本の訓点が最終的に片仮名に行き着いたことから、これを「片仮名の起源」と呼ぶことについては一定の説得力があります。まあ、フェニキア文字がラテン・アルファベットの起源、というくらいの意味合いですが。
 国語学研究の側面からはそれなりに意義のある研究ですし、何か吹け上がる必要など何もない話ですがね。

 「中国の貨物船がスエズ運河で襲撃される…イスラム武装勢力かと、恐れていた事態が……。
 エジプト側はこれで背水の陣を敷いてでもイスラム武装勢力を掃討しないといけないでしょうなー……。
 スエズ運河は国際物流の一大拠点であって、過去に中東戦争によってこれが阻碍された時には、大きな影響が出ています。当然国際社会はこれを重要視していますし、これが内戦によって損なわれるなど言うことになれば、エジプトは当事者能力を失い兼ねません。
 エジプトとしては強硬な対応を取らざるを得ないでしょう。
 かくて事態は一層に悪化していく。


2013年9月4日(水曜日)
 ここの所立て続けに竜巻の被害が発生しているわけですが、硝子が割れて散乱すると報じられているのを見ると、多少気になります。例えば雨戸・鎧戸の完備や、合わせ硝子の使用を義務付けるなどして、比較的簡単に対策が講じられるんじゃないですかねぇ、と……。
 特に学校・体育館等は災害時の避難先になるわけですから、優先的に合わせ硝子を使用するように補助金を出すなどの方策を講じるのが有效ではないかと。
 どうせなら学校に気象ドップラーレーダを設置するとかでも面白かも知れんね。

 「「婚外子」相続差別 最高裁が違憲判断」と、予想されていたとはいえ、違憲判断が出ましたな。
 以前相続にも関わる仕事をしていた身としては、遅きに失した感はあるわけですが、やらないよりマシでしょう。
 「戸」(核家族)という単位での国民管理って、もう続けるのは無理なんじゃないかと思うわけなんですが、いつまで現行の戸籍制度で頑張るんでしょうかね。今のリソースなら個人単位の管理だってできるでしょうに。


2013年9月5日(木曜日)
 眼鏡が壊れる。
 レンズを留めているネジが折れてしまった。
 やはり漢字の見過ぎは眼鏡に悪い影響を及ぼすようだ。

2013年9月6日(金曜日)
 韓国から飛び込んできた「韓国政府、福島周辺8県の水産物全面輸入禁止というニュースが突っ込みどころ満載で話題を呼んでおります。
 そもそも群馬・栃木の水産物とはなんだろうという話もありますが、そこはそれ、川魚や水産加工物が出荷されているのかも知れません(川魚もちゃんと検査はしている)。勿論、単に韓国政府が日本の地理に疎いだけという可能性の方が高いわけですが。
 日本では福島第一原発事故以来、食材に対する放射能検査がかなりの密度で行われており、有意に危険な食物を敢えて摂取しない限りは大丈夫とされているところです。
 日本側の検査に疑義があるのであれば、韓国の水際で再度放射能検査をすれば済む話ではないかと思われます。
 しかし韓国では先日来日本産食品についてパニックが広がっており、国民の混乱を鎮撫するために敢えて韓国政府が非合理的・非科学的・非論理的な行動に出たものと推察されます。
 しかし個人的な意見を言わせて貰えば、このような心理的問題に基づく群集行動は、むしろ科学的知識の普及によって抑制するようにしないと、言葉は悪いのですが、馬鹿の群れを拡大再生産することになるのではないかと危惧するところです。
 事故の本元である日本ですら、「放射脳」と揶揄される低能が一定数群れをなして社会に害を与えていますが、韓国では国政レベルで対処しなければならない状態であるとすると、それはかなり危険な状態ではないかと、隣国のことだけに危惧するところです。つまり、非合理的・非科学的・非論理的な判断をする人間が国民の大多数である国、というのは、正直言えばいつ爆発するかわからない爆弾と大差がありません。
 韓国という国が人治国家であることは今更再確認する必要はないことではありますが、国民の知能程度が危険水域ではないかという認識を合わせると、かなり嫌な気分になります。

2013年9月7日(土曜日)
 2012年1月に購入した現用のPCが何かと調子が悪いため、先週思い切って新PCを購入した。
 当時は年末のクソ忙しい時期にPCがぶっ壊れたため、大急ぎで調達した関係で色々と部品に妥協したのだが、それが悪かったのか、一年半の命だった。
 で、中のパーツは使いまわそう、なんて思っていたんだけど、移行作業を始めてみると、SSDがエラーを吐きまくり状態。半死半生じゃん……。
 M/Bは大丈夫だろうけど、CPUは熱警告が頻発する状態で使ってたのでかなり怪しい。メモリモジュールは使えるだろうけど……と、半端臭くて頭が痛い。
 今回、とうとうメーカ製PCを購入して、もう自作はしないだろう、とは思っているのだけど、パーツ類をただ捨ててしまうのも勿体ない。しかし再利用ができるようなものでもなく、痛し痒し。

2013年9月8日(日曜日)
 2020年の夏季五輪は東京開催に決定。都合三度目。
 一度目の1940年大会は時局の悪化に伴い開催を返上していますので、実際に開催するのは二度目になる、と思います。無事開催されれば。
 正直、7年後の日本の安全保障環境ってかなり厳しいですがね。
 今から何とか対策していきたいものです。

2013年9月9日(月曜日)
 五輪種目から脱落し、復活を目指していたレスリングが、実施種目最後の一枠を勝ち取った由。
 祝福せざるを得ない所なんだけど、代わりに野球/ソフトボールが落ちてしまったことを考えると個人的には痛し痒し。逆でももやっとしたことだろうけど……。

 米国から「107歳の男が立てこもり、警官隊と銃撃戦で死亡 米という実に米国らしい何とも論評し難い事件の報。
 御年107歳ということですので、生まれたのは1906年ですか? 戦間期のゴールデンエイジに青春を過ごした御仁であろうかと思われます。
 齡一世紀を閲して一体何が不満だったのか分かりませんが、警察特殊部隊と銃撃戦の果てに107歳で没するとは、これが彼が選んだ人生の終末であったかと思うと、色々と考えてしまいます。
 そんな死に急ぐこともなかったろうに……。


2013年9月10日(火曜日)
 新PCのセットアップを遅々として進める。
 インストールした途端にレジストリを書き換えてファイルの関連付けを変更してくれる奴らをどうしてくれようかとか、山ほど常駐するアップデート関係のプロセスとか、レジストリを手動で書き換えても起動の度に元に戻すやつとか。
 バグ対応の関係でスイートソフトをバージョンを揃えずに運用するとかしているために、訳の分からない現象も起こる……。
 どうにかしてくれ。

2013年9月11日(水曜日)
 Apple製品には別に愛着も何もないのですが、日本時間未明に発表されたiPhone 5SのCPUには興味があります。だって、世界初のAArch64ですよ。
 ARMがARMv8アーキテクチャを発表したのが2011年秋で、64bitコアであるCortex-A57/A53を発表したのが去年秋。今年春にTSMCでのテープアウトがあったと報じられていて、実際のチップが登場するのは来年とか言われていたのが、いきなりの搭載ですからね。
 事前にリーク情報が全くと言っていい程無かったので、私とても気になります!
 周辺情報としては、LLVMのAArch64サポートや、UEFIのAArch64サポートなど、AppleはMacのCPUもARMに変える気なんじゃないかと疑われるところです。
 自由気儘に製品開発を行いたいAppleとしては、Intelの開発スケジュールにMacの開発が左右される現状を変えたいと思っているのかもしれませんが……。

2013年9月12日(木曜日)
 新PCの環境構築は色々とトラブル続き……。
  • 光学ドライブがなんかおかしい→標準添付のROXIOが原因
  • USB 3.0ハブを認識しない→ケーブル不良
  • USB 2.0ハブがおかしい→電源拔いて再立ち上げ
 安定するまでの辛抱だ……。

2013年9月13日(金曜日)
 惑星探査機ボイジャー1号が太陽系を脱したとの発表
 ボイジャーが進発した頃、宇宙は今より遙かに身近だった。
 今は、月すらも手が届かない。
 我々は本当に進んでいるのか。

 率直に言えば、公衆浴場での刺青禁止って人権侵害だと思うわけですが、いよいよ外交的問題に発展しつつある様子が「先住民族の女性 入れ墨理由に入浴拒否というニュースから覗えます。
 日本では確かに刺青をするのは暴力団関係者に多いのですが、それはあくまで日本の国内事情で、国際的にはこのように文化的に刺青をするケースも見られます。
 観光立国とか叫んでいる割には、こういうところに手拔かりが見られるんですよね、この国って。五輪までに改善されることを期待しましょう。
 なんとなく「刺青をした日本人は禁止」とかアホなことになりそうな気もするけど。


2013年9月14日(土曜日)
 イプシロンロケット射上げ成功♪

 新PCの環境構築はまだ続いているのですが、USB機器の増加が頭痛の種。
 今般、USB 3.0を見て、ポーリングがなくなったんならIEEE 1394に拘るのを辞めよう、とIEEE 1394を止めたんですが、結果としてUSBだらけになるというオチに。しかもUSB 3.0はIEEE 1394並にケーブルが太くて取り回しに難が……。
 USB機器が二桁ってのは、K/Bやマウスがあるにしても多すぎる気がするなー……。


2013年9月15日(日曜日)
 ハイブリッドHDDって3.5インチモデルもあるんやな……。
 会社のPCのHDDが手狭になってきているので、導入を考えてみようかのう……。
 ただ、値段は普通のHDDの倍くらいするなー。

2013年9月16日(月曜日)
 颱風襲来絵詞。
 颱風18号が愛知県に上陸して宮城県から太平洋に拔けて北上とか、列島を舐めるように縦走してくれたお陰で、全国各地から被害報告。気象庁が特別警報を初発出したり、京都の桂川が氾濫したりと、酷い有り様。
 今年は海水温が高いので、颱風の当たり年じゃないかとの話も聞こえてくるわけですが、程々にしていただけないものでしょうかねぇ。

2013年9月17日(火曜日)
 颱風が過ぎて、ぐっと冷え込んだ火曜日。朝家を出る時には肌寒いくらいだった。

 昔、Amazonで洋書を買った時は、その梱包のいい加減さというか適当さに、これが米国かと思ったものですが、日本のAmazonは最近ではカッター無しで開封できる箱を採用してたりして、現地化の進行が覗えます。
 ところで最近、台湾から本を購入したのですが、これの梱包が結構いい加減で……。段ボールで包んでテープで留めただけ。テープは粘着力がかなり強力なんですが、隙間が開いてて、本が接触しそうになってた。
 その上にビニール袋が二重になってて、DHLで送られてきた。台湾には黒猫あるのに……。
 台湾の日本化が進んでいるとか言われていますが、こう云う所は中々似てこないものですね。

 Kinko'sが3Dプリントサービスを始めたそうな。
 流石というべきか……。


2013年9月18日(水曜日)
 「利根川取水制限を全面解除 台風でダム貯水量回復」と、颱風によって運ばれた水量の凄まじさを思う。人類の力とは、自然の猛威の前にはちっぽけなものだわ。

 「地震危険度 23区東部が中心」との報があったので、東京都都市整備局当該ページを参照する。
 私の住んでいる辺りも木造家屋が密集していてよく燃えそうなエリアなのですが、地図を見たら危険度4〜5でした。東隣の区画も危険度4〜5。南隣の区画は逆に避難場所に指定されているためグリーンなんですが、ホント勘弁して欲しいですね……。地盤も弱そうだしな、この辺。


2013年9月19日(木曜日)
 朝から山手線の人身事故で一駅歩く。
 まあ、気候が良かったから悪くはないのだけれども。
 全駅にホームドアが設置されれば、多少は状況は改善されるだろうか。

2013年9月20日(金曜日)
 仕事で扱っているデータのあまりの出来栄えに、作った奴らを市中引き回しの上磔にすべきであるとの結論に達する。

2013年9月21日(土曜日)
 ちょっとクレヨン社の要件で川口まで。
 DTMソフトってやたらと環境選ぶのどうにかならんもんかなぁ……。
 あと、相談なしに新しい機材買うのやめてくれないかなぁ……。
 トラブってから呼ばれるより、トラブらない機材を選びたい。

2013年9月22日(日曜日)
 祝・巨人優勝! ……デーゲームで阪神が負けて試合開始直後に優勝が決まってしまうとか、些か締まらない感じでしたが、試合には勝ちましたし、良いゲームでしたしね。
 さあ、次はクライマックス・シリーズ。そして日本シリーズ。
 気を引き締めて行きましょう。

2013年9月23日(月曜日)
 今週も月曜日が休みか。ポンコツな身体にはありがたいな。

 ここ数年脱線事故が相次いでいたJR北海道ですが「ほかの作業を優先 補修忘れた」と、過失責任を問われることになりそうな勢い。
 あちこちで記事を渉猟する限り、JR北海道が自助努力で体勢を立て直せるか、かなり不安であります。

 数年前に大流行した麻疹ですが、その後予防接種が浸透し「はしか 「排除状態」の見解」との状態に至った由。
 それ自体は実に喜ばしいのですが、まだ他の病気があるかと思うとげんなりしますね。
 予防接種をしていれば防げる病を流行させてしまうのは、政治・行政の怠慢でしょう。この国の公衆衛生を憂うものです。


2013年9月24日(火曜日)
 東奥日報の「家庭向け「小水力発電機」開発という記事が話題を呼んでおります。
 モータの力で水を循環させ、その循環する水で発電機を回し、永遠に発電ができるという触れ込みに、ツッコミが殺到して留まるところを知りません。
 東奥日報の記者の質と、校閲部の能力に多大な疑問を抱かせる事となっております。
 東奥日報のみならず、日本の新聞社の校閲部の能力って、どうしたら高くなるんでしょうかねぇ……。

2013年9月25日(水曜日)
 別に私はスイスウォッチャーというわけではないのですが、22日のスイスの国民投票がまた面白かった。
 「兵役義務に圧倒的支持」という記事によれば、兵役義務の廃止を訴えたイニシアティブ(国民発議)に対して、圧倒的多数による否決という結果が付きつけられたという。前回(2001年)より酷いんじゃね?
 スイスという国がそもそも軍事同盟から始まっているという歴史的経緯を考えると、兵役義務が廃止される未来というのは些か考えづらい面もあるのですが、スイスの置かれた地政学的状況も鑑み、軍や防衛体制の見直しに付いては議論が続けられています。
 一番の敵が予算であるというのは、どこの国も同じようですけど。
 他の国民投票(レファレンダム)ですが、伝染病の予防接種を義務化する命令を発する権利を政府に与える感染症法改正については、これは議会で可決した通りに国民投票も通過したようです。スイスでは、議会で可決成立した法について、一定期間内に所定の署名数を集めると、これを国民投票にかけることができる“レファレンダム”という制度があり、本件はこれが適用されたものです。連邦政府にこの権限を与えることに反対する人々がいたそうな……。
 日本人にとって理解が難しいのが、ガソリンスタンドでの販売品目の拡大についてのレファレンダムで、労働法の改正の承認という形で通過はしたらしい。スイスでは小売店舗の営業日や営業時間が州法で規制されており、安息日(日曜日)や夜間の営業は基本的に認められていません。ただし、例外もあって、今回問題になったガソリンスタンドや、鉄道駅や空港の売店の一部では夜間や24時間営業が認可されています。ただし、販売できる品目には制限がありました。
 でまあ、それを緩和しよう、という話なんですが、議会内での反対勢力が法案可決後にレファレンダムに打って出たというもののようです。24時間365日営業のコンビニエンスストアが覇を競い合う日本では理解し難い法規制であるように思われますが、労働者の保護とか、一応そういう理由があるようです。
 そう言えば今朝のフランス2のニュースでも、シャンゼリゼ通りにある夜間営業をする店舗が裁判に負けて夜間営業ができなくなり、従業員を解雇しなければならなくなるだろうとか報じられていましたが(参考)、欧州では一般に安息日や夜間の営業は厳しく制限される傾向にあるようです。
 そして連邦レベルではなくティチーノ州(イタリア語圏)でのイニシアチブですが、「公共の道路や広場では、誰も顔をベールで覆ったり隠したりしてはならない」という条項を州憲法に追加しようというもので、通過してしまったようです。
 州政府は反対していたようですが、議会で可決成立し、住民投票も通過してしまった以上は、以後ティチーノ州ではイスラム女性が顏を隠して街を歩くのは禁じられるということかと思われます。
 個人的には、言論表現思想信条の自由は民主主義の根幹であると考えますので、このような規制は自己矛盾というか、ある種の自殺の一形態ではないかと思うわけですが、それもまた法に則った手続きによって定められたものです。
 民主制の偉大さは、自らを否定する自由すら存在することにあるとも言えるわけですな。

2013年9月26日(木曜日)
 日本も散々揉めましたが、隣国韓国の次期主力戦鬪機の選定が「次期戦闘機選定振り出しに 空軍力の低下懸念=韓国」と混乱しております。
 韓国の現用の戦鬪機は、数の上ではF-5タイガーIIが最大勢力で、あとはF-4ファントムIIF-16F-15Kと国力に対して隨分と頑張っている印象です。
 4機種のうちF-5とF-4はかなり老朽化が進んでいますので、この度これらを更新すべく次期主力戦鬪機の入札が行われていたのですが、これが色々と問題になってました。
 というのも、韓国側が要求した性能と価格が余りにも常識を逸脱していたため、F-35は価格面から入札を見送り、入札したのはEF-2000F-15SEの二機種のみ。そしてなんとEF-2000は書類不備で脱落してしまっていて、唯一残ったのがF-15SEだったのですが、これをこの度否決と、一体何がしたいのか良く分からない状況です。
 そもそも要求性能に対して要求価格が低すぎる(もしくは要求価格に対して要求性能が過大である)のが入札不調の原因だったわけですが、韓国側は一向にこれを改める様子がありません。
 日露中に囲まれた韓国が高性能な兵器を欲しがるのは理解できるのですが、であれば相応の対価を払わなければなりませんし、金銭が用意できないのであれば贖えないのは世の理です。
 韓国としては、無闇に高性能な兵器を求めるのではなく、別の方法で合理的に国を守ったらどうかと思います。

 「映画ネット配信、封切りと同時 タブレット時代に挑むという記事があったんですが、映画封切りと同時にDVDを販売するようになったのが2005年ですから、8年を経てまだこんなこと言ってるんだなー、とか。
 何度か言ってるんですが、コンテンツ販売は鮮度が大切なので、速度が必要なんですよね。
 話題が熱い裡に次々と種を投下し続ける密度の濃いコンテンツ投入こそがこの時代の鉄則だと思っているのですが、問題はコンテンツの生成速度は絶対に投入速度に及ばないため、事前集積物資が全てだってところなんですよね。事前の予測と準備が勝負を決してしまう、厳しい市場であると思います。


2013年9月27日(金曜日)
 来週のスケジュールを見たら医者が3件とか……。

 やや旧聞に属しますが、先日仙谷由人元官房長官が、2010年9月の尖閣沖漁船衝突事件の容疑者釈放事案について、法務省側へ圧力をかけていたことを認める供述をした
 ちなみに現法相は「中国人釈放「検察の判断」=谷垣法相とのこと。
 そりゃそうですな。
 認めてしまえば検察の独立性を否定することになりかねませんし、そのためにわざわざ検察が泥を被ってまで「検察の独自判断」と言い続けてきたわけで、今更ゲロって誰のためになるのかと。
 あれが政治判断であることは誰の目にも明らかでしたが、そのための要件を整える(つまり、法相による指揮権発動)を行う根性がなかった当時の政権中枢の腰の座らなさは幾重にも指弾されるべきですが、覆水盆に返らず、全ては終わったことです。
 責任を忌避した以上、彼らは褒められることも貶されることもなく、永遠に忘れ去られるべきでしょう。
 秘密は墓まで持って行けや。

2013年9月28日(土曜日)
 金曜日中に終わらなかった作業をちょっとだけこなすために職場に行ったりした土曜日。
 その後映画でも観に行くか、と思ったら、なんと観ようと思った映画が全上映回満席だった。
 しょうがないので本屋に寄って+DESINING vol.34を買ったりして。

2013年9月29日(日曜日)
 昨日観そびれた映画を見てくる。
 しかしポンコツな身体は、2時間弱の時間を椅子に座っていることに忍耐力を要するレベルにまで落ち込んでいたのであった……。
 鎮痛剤を飮んでから映画に臨むべきであった。

2013年9月30日(月曜日)
 日本への返還が差止めになっている、対馬から盗まれた仏像なんですが、先日の日韓文相会談で話題に登ったようです。
 個人的に、第一報を目にした時点で、これを公開するのはまずいんじゃないか?と思ったのです。
 韓国では裁判が進行中の事案であり、国際条約的にどうあれ、韓国の内国法では、返還拒否は妥当とされているところです。
 これに反することを国の閣僚が発言するというのは、たとえ事実であったとしても、デリケートな扱いを必要とします。
 当然この「発言」は韓国でネガティブに報道されます。
 当然、世論としては国内利益の方が尊重されますので、韓国の文化体育観光部長官へのバッシングという形になります。
 当然、民主主義国家の執政権者は国民の支持をその権原とする以上、これに対応する他ありません。
 これでも火消しが足りないとなれば、いよいよ「そのような発言はなかった」ことにせねばならなくなります。
 会談の議事録などが公開されているわけではないので、一体両者が何を話し合ったのか、実際の所は分かりません。
 ただ、日本の下村博文文部科学大臣の口が軽かったために、得られたであろう外交上の契機が失われたことだけは確かなようです。
 下村文科相は就任前から疑似科学と近しいなどの問題が指摘されているところでしたが、このような思慮に欠ける発言をされるようでは、やはり閣僚たる資質に疑いを持たれると思います。