2018年11月1日(木曜日)
「青空文庫はどうなる? 「TPP11」12月30日発効で日本の著作権は「死後70年」に変更が確定」とCP TPPの発効が今年12月30日となったことで、今年末での著作権切れは発生せず、以後20年間、新規の著作権切れは起きないことが確定しました。
大変残念なことです。
科学技術の継続的な発展のためには、著作権を含む知的財産権の保護は重要なのですが、その制度設計はまた同時に難しい諸問題のバランスを取る必要があります。
投資回収期間における知的財産の独占がままならなければ、次なる投資が行われなくなりかねません。しかし一方で独占期間を長くし過ぎれば、それはそれでまた次なる発展を阻害してしまいます。この匙加減は社会の変化に合わせて調節していく必要があります。
さて、著作権については現在の日本では著作者の死後50年を基本としますが、世界的には70年という国が増えています。今回の延長はTPPという経済連携協定において協定参加国内での保護期間の統一を図る必要性から延長が決まったわけですが、この70年という長さが適切かどうかについては、疑問の声も少なくありません。
保護期間延長に積極的な米国ですら、孤児作品(Orphan Works)の問題は議論されていますし、日本では大部分の作品にとって延長は利益がない、という調査結果もあります。
著作権は経済権でして、その著作物を使った営利行為を独占する強力な権利ですが、一方で無体財産権であり登記も証文もないだけに、今誰が権利を保有しているか明確にし辛いところがあります。権利者の死と共に遺産の一部として相続人に相続されるのですが、直接くらいならともかく、著作権継承者から次の相続人へ、といった場合には、忘れられてしまったり、そもそも認識されていなかったりといったことがまま起こります。著作者の死後70年ともなれば、子・孫を越えて曾孫の代にまで及ぶでしょうから、権利者の確定は大変な作業になることでしょう。
勿論、きちんと管理されている著作物に関してはその心配はないのでしょうが、それは著作物から上がる收益で管理コストを賄えるごく一部の作品に過ぎず、大多数の作品については著作権の管理など誰もしていないため、時間とともに孤児作品へと近づいていくことになります。
著作物は利用されて初めて意味を為します。利用のためには権利者の許諾を必要としますが、その許諾を得るためのコストが、利用によって得られる利益を越えてしまえば、著作物は死蔵され、誰の利益にもならないことになります。
制度設計においてはこの点を重視して、より適切な管理コストを念頭において欲しいと願わずにはいられません。
2018年11月2日(金曜日)
風邪。
大したことはないけど、何かやったっけ……?
2018年11月3日(土曜日)
区立中央図書館で「疎開した40万冊の図書」の上映会があったので行ってきた。
観た後で気づいたけど、DVD持ってるんだった……。
改めて思ったんだけど、散漫な印象が拭えないドキュメンタリだった。
監督の主義が混じってるんだろうけど……もうちょっと焦点を絞った方が良いと思うのね。
2018年11月4日(日曜日)
なんか移民政策についての議論が沸いてるみたいなんだけど、不思議に思うのは、日本はかつて朝鮮半島から労働力を導入し、1980年代には南米から日系人を労働力として受け入れていて、既に過去に色々な経験をしているのですよね。まあ他にもフィリピンからの「芸能ビザ」による受け入れなんかも含めていいでしょうか。
何も外国に範を求めなくても、国内に既に学ぶべき教訓が溜まっています。
例えば、「移民は日本で稼いだら国に帰る」という前提は、現在の居住者を見れば成立しないのは明らかです。また、彼らに対し日本語教育を十全に行わなければどうなるか、も実に分かりやすい社会の分断を生んでいます。
日本社会に労働力が必要なことは分かっていますが、それをしたら何が起こるか(起こったか)の実例が足元に転がっているのに、見もせずに前車の轍を踏みに行くのは愚行ではないかと思うわけです。
2018年11月5日(月曜日)
ファンレスでEtherが2箇ついてるコンパクトPCを見つけて、これサーバに良いなぁ、とか。主記憶は16GBあればとりあえず足りるし、USB Type-Cポートが一つあるのも良い。
耐久性は販社サイトによれば40℃か。
残る問題は、このスペックで記憶域スペースが実用的な速度で動くかどうか、だな。
2018年11月6日(火曜日)
NHKのBS世界のドキュメンタリー「戦車の時代がやって来た」は黎明期の戦車を、構想段階に終わったものも含めて追っかけるなどサーチが多彩で、またフランス制作ということからか、Mk.Iの戦果が戦場ではなくむしろ後方で挙げられたことを取り上げているなど、なかなか大変面白かった。
が、なんか中途半端なところでエンドロールが始まって、最後に原題が表示されてびっくり。
「AGE OF TANKS Ep.1」
そしてEp.IIの放送は未定とか……。
勘弁してよ〜。
2018年11月7日(水曜日)
米国の中間選挙の結果が非常に微妙。
上院は今回35議席改選で、内訳は共和党9、民主党24だったのですが、民主党は議席を減らしている模様。下院では民主党が過半数を取ったようですが……。
米議会では一般に上院の方が権限が優越しているので、あんまり下院で過半数取っても影響力は小さいのですよね……。
どっちかというと上院とか、州知事で過半数を獲った方が影響力が大きいのですが、どちらも共和党に抑えられている。こう言ってはなんですが、トランプ大統領は選挙で負けはしたものの、枢要部分は堅持した、って感じかと。
2018年11月8日(木曜日)
「選択的夫婦別姓に向けて、風穴が開くのが見えた!?」これはなかなか面白い展開。
日本国籍者同士が外国で婚姻関係を結び、通則法に基いて国内での效力を要求すると、日本法との整合性が失われる、と。
これ、他にも類例ができそうだなぁ……。日本法ではできない婚姻形態を外国で結んで日本に持ち込む。
超個人的には、「法律婚」という制度の法益について疑問を抱いているので、この際法律婚を無くしてしまえばいいんじゃないかと思わなくもないですね。法律で婚姻関係を保護しようとするから、面倒な要件を色々決めなきゃいけなくなるんで、そんなの宗教にでも放り投げれば良いと思うのだ。
2018年11月9日(金曜日)
ノルウェー海軍のフリチョフ・ナンセン級イージスフリゲート4番艦KNMヘルゲ・イングスタッド(F313)がタンカーと衝突して擱坐とか。沈没不可避となったので浅瀬に突っ込ませて沈没を回避したものらしく。
なんというか、本当に「沈没だけは回避した」という感じで、これ戦列復帰できるのかね……。
最近起きたイージス艦の衝突事故というと、2017年6月16日のUSSフィッツジェラルドの事故や、同年8月21日のUSSジョン・S・マケインの事故などがありますが、両方共自力航行して寄港しています。これらの駆逐艦に比べてフリゲートは排水量が小さいだけに、損傷時の予備浮力の確保に限界があるものかと……。
こうなってくるとやはり艦の生存性を考えると、こういった戦闘艦はある程度艦容が大きくないと駄目な面があるんだろうなぁ。
2018年11月10日(土曜日)
米国のニュースを流し聞きしてたら、カリフォルニア州の山火事で燃えた街の名前が「Paradise」とか報じてて、楽園が劫火に包まれるとはなんとも皮肉なことだ……と思ったりしたわけです。せめて犠牲者の魂に安息のあらんことを。
2018年11月11日(日曜日)
9月に射上げられたHTV7に搭載されていた回收カプセルですが、無事大気圏再突入を果たし、回收された模様。
大気圏再突入体については、かつての「はやぶさ」などで実績があるのですが、今回のカプセルでは揚力飛行を行っての落下地点の制御、なんてことをやってたりします。
回収船が待つ水域に小さな誤差で着水したことから、制御が上手くいったことが窺えます。
次はもっと大きいのを見てみたいですね。
2018年11月12日(月曜日)
「北朝鮮の木造船漂着、最多の勢い」とか。
以前も書いたことがありますが、これまでは「北朝鮮の舫い綱ってのは隨分低品質なんだなぁ(棒)」で済まされていた事案なのですが、違法操業やら果ては海賊事案まで絡んでくると、韜晦してばかりもいられず。ああ面倒じゃ面倒じゃ。
今年は生きて漂着してないだけまだマシですが、予断は許せませんからねぇ……。
しかもこの問題、悪化することはあっても短期的に好転する予想が全く立たないのが頭の痛いところ。
今は北からですけど、いつまでも北からばかりとは限りませんからね……。
2018年11月13日(火曜日)
聖心女子大で映画「PAPER LANTERNS」の上映会があったのでお出かけ。
2016年のオバマ米大統領(当時)の広島訪問に際し、平和記念公園で大統領と抱き合ったことで知られる森重昭氏と彼によって探しだされた米兵遺族のドキュメンタリ。あちこちで上映会はされているものの、いわゆる配給網には乗っていないので、なかなか観るチャンスがなかったんだよね。
ところで、上映会の前後に映画のプロデューサを招いてのトークがあったのですが、どうにも被爆米兵の話題が「秘史」のような扱いを受けていてもにょっとした。
実は40年前にNHKも同様のドキュメンタリを制作して米国に遺族を訪ねてインタビューを撮っていたりするので、私からすると「一般にかなり知られた話」という認識だったのですよね。森氏の努力や業績を否定するわけではないのですが、あんまりにも「誰も知らなかった」とか「今回初めて」とか言われると、ちょっと待てとも言いたくなるわけです。
ただ、正確な人数や個人名の最終的な確定などについては森氏の尽力が大なるところでして、その点については称揚せざる能わざるところです。
このような映画の制作・上映をする側が、正確な歴史的経緯の知識を持っていないのは、残念なことでした。
2018年11月14日(水曜日)
「ブレグジット合意の草案まとまる 英内閣での承認が焦点」という一報が飛んできたのですが、なんと合意内容(草案)は非公開とか……。
メイ首相としては内閣を説き伏せて議会での優勢を確保してから一般に公開したいという意向なんですかね。
EU離脱に基本的に反対している閣外与党の民主統一党からも、与党保守党内の離脱派からも、不満の声が上がっている模様。まあ、正直言って無理があるからねぇ……。
EU離脱の国民投票は、イングランドでは離脱優勢ながらも、スコットランド、北アイルランド、英領ジブラルタルなどでは残留が優勢。特にEU諸国と国境を接することになる北アイルランドや英領ジブラルタルでは人・物の往来に障害が発生するだけにねぇ……。
北アイルランドなんてベルファスト合意が絡んでくるので、下手するとテロ祭りの復活まで危惧される始末。
一方でEU離脱派は党内野党と化して政権運営を脅かしており、そのくせ自分たちが前面に出て後始末をする気は全くないという無責任ぶり。
どうしてこんな、誰も幸せにならない決定をしたんですかね……?
2018年11月15日(木曜日)
昨日の件、やはり閣議で合意を取り付けた後に公開となった模様ですが、585pのPDFとか、ちょっと読むの無理……。
というわけで、報道による概要をちらほら嚙じるくらいで済ませているのですが、やはり関税同盟には残らざるを得ず、そうすると実質的なEU離脱になっていないと離脱派は気勢を上げるでしょうなぁ……。
閣議で決定された合意案もいきなりEU離脱担当相とか労働・年金相、北アイルランド閣外相とかが辞任してるとか波乱含みである。
2018年11月16日(金曜日)
「速報!国際度量衡総会において新定義採択」と、数年前から話題になっていたキログラムの定義の変更が国際度量衡委員会の総会で可決された模様。
キログラムに加えて、アンペア、ケルビン、モルの4つの単位の定義が更新される、と。
ところで報道をあれこれ見ていると、質量と重さを混同している記事がちらほら見られて難ですなー。キログラムは質量の単位であって、厳密に言えば重さの単位ではないよね。日常生活で区別が必要になることはまずないとは思うけども、こういう場面での報道では気をつけて貰いたいところ。
2018年11月17日(土曜日)
安倍総理が昨日、オーストラリアのダーウィンで戦没者慰霊碑に参拝したそうな。
現在の日本ではあまり知名度が高くないのですが、ダーウィン空襲は太平洋戦争序盤戦における日本の大きな戦果の一つでした。ですが、当然やられた側からしてみれば恨み骨髓な話で、オーストラリアでの反日的世論の中ではよく語られる故事の一つです。まあ、ダーウィンに限らず、あちこち空爆してるんですが。
戦後73年を経て日本の総理大臣として初めて献花を行ったことは、素直に評価に値するのではないかと思います。
安倍総理は先年はハワイ真珠湾のアリゾナ記念館を訪問したりと、過去の歴代首相がしてこなかったことをしておりまして、これだけでも評価は小さくならないと思う次第です。
2018年11月18日(日曜日)
ちょっと資料を探しに足立区立中央図書館まで。
足立区立図書館は旧ソ連時代のロシア関連文献が豊富なのでよくILLでお世話になっているのですが、とうとう直接訪問することに。建物までは簡単に辿り着いたけど、入り口がわからなくて少しウロウロする羽目に。
で、入って直ぐのところの1階のカウンターで閉架図書をお願いして閲覧席に持って行こうとしたら、なんと本を持ったまま階を跨げないので閲覧席のある3階でもう一度手続きしてくれと……。
建物が図書館専用の建物じゃなくて、階段が図書館の「外」にあるため、そういう仕儀になっている模様。
これって普段使う人達は不便じゃないのかな、と思ったけど、閲覧席は勉強部屋状態だったから、そんなものなのかもしれない。(区民なら普通に借りて行くだろうし)
とりあえず本件はja.Wikipediaの記述が信用ならないケースだった。恐らく参考文献に挙げられている本が誤っていたのを、そのまま引き写したんだろうけども。
2018年11月19日(月曜日)
中米各国から徒歩で米墨国境へ向かっていた、通称“キャラバン”がとうとう米国に到着したそうで、米軍が展開して有刺鉄線を敷設したりしている模様。
流出元になっているエル・サルバドルに対して米国は援助の停止を制裁として行っているそうだけど、これ悪手だよねぇ。援助止めたら、エル・サルバドルの対処能力が一層失われてしまう。そんで大統領様は国土安全保障省長官を更迭する模様。誰がやってても問題は解決しないと思うがねぇ。
現在の世界経済の根幹である自由貿易体制は、必然的にヒト・モノ・カネの自由な移動を前提とします。しかしモノ・カネの移動に対し、ヒトの移動は大きな制約がかかることが常です。EU単一市場のような例はどちらかと言うと希少です。
しかし人間はより豊かな生活を求めて移動する生き物であり、その流れを押し留めるのはかなりの困難を伴います。欧州が中東・アフリカからの難民を大量に受け入れているのも、その一環です。かつてはそれらの国々が強権的な圧政を敷いていたため脱出が困難であったものが、“民主化”によって国境が開かれた結果でもあります。
ちなみに一国の中であればこれは「都市化」として知られる現象に比定されるかと思います。
一つの国の中であれば、それでも富の再分配等によってこれに対処するわけですが、国際社会ではそういった力が働かないので、豊かな国に向かってヒトは移動を続け、貧しい国は人的資源を失ってより一層貧しくなるわけです。
結局、豊かな国が自主的に再分配に当たる行動(政府開発援助とか)を取り、貧しい国を引き上げないとこの流れは止まらないわけですが、これは“アメリカファースト”とは相容れませんよねー。
私には、トランプ大統領は自らの政策によって自らの危地を作り出しているようにしか見えず、「この結末がお望みだったのでは?」という感想しか出てきませんね。はい。
2018年11月20日(火曜日)
「指紋認証システムは機械学習で生成した「マスター指紋」でも突破可能だと判明」とか、技術の進歩が鼬ごっこを促進してる感。
指紋認証は手軽な反面、突破方法も色々と考案されてきた過去がありまして、精巧な義肢で突破したり、酷いケースになると指を切断して持ち去ったりといった事例があったり。
最近だと3Dカメラによる顔貌認証なんかもありますが、これって本人が意図しなくても動作するのが厄介ですよね。拘束されて強制されても通りかねない。それならまだパスワードの方がという気もしますが、こちらはこちらで流出がどうしてもおきる。
そんなことを言い出すと、完璧な認証なんかない、って話になっちゃいますけども。
単独ではなくて、複数組み合わせるくらいしか、今んとこ方策ないですかねぇ……。
2018年11月21日(水曜日)
大漢和デジタル版到着〜。
インストールメディアはUSBメモリ。
ただし、UsbQuickStartとかいうコンテンツガードが組み込まれていて、インストールに際して専用のサービス(デーモン)がインストールされくさりよった。どうやら不可視領域を作ってそこにデータを格納したり、権利情報を書き込んだりしている模様。
面倒クセぇ……。
大変使い勝手の悪いUIは試用時から変わらず。
プロテクトに汲々とするくらいなら、まず使い勝手どうにかしろよと思うな。
2018年11月22日(木曜日)
NHKの歴史秘話ヒストリア「鳥羽伏見の戦い 明治維新150年目の真実」なんですが、これ、一年前に放送された「明治維新150年スペシャル「決戦!鳥羽伏見の戦い 日本の未来を決めた7日間」」の焼き直しというかダイジェスト版だった。
中で使われてる素材が殆どそのまんま流用。
まあ、件の番組は再放送もしてないみたいだから、素材を流用・再編集して別番組に仕立てるってのは、番組制作資源の有効活用なのかも知れませんが……。
2018年11月23日(金曜日)
なんだかんだでやっぱ電子化されると結構使いますね、大漢和デジタル版。3kgの紙の塊を持ち上げる苦労がなくなっただけで、こんなにも使い易くなるとは……。
あー、でもそうなるとやはり内容の古さが気になってくるわけで、大漢和のアップデートというか改訂作業がもう不可能というのがなんとも残念な感はあるのだな。
最近でも漢代の王墓から竹簡が大量に発見されたりとか、漢文学は進歩しているので……。
日本では終わった学問的扱いを受けているのが悲しいところだけれども。
2018年11月24日(土曜日)
科博の「日本を変えた千の技術博」(公式)へ行ってきてみた。
千の技術、とか言いながら展示品が600点とかいうのはどうなんだろう?とか思いつつ、じっくり堪能してきました。国内の技術系の博物館等から収蔵品を色々借り出してきていて、一度に見れるのは珍しいかも知れず。あと、つくばの倉庫に置きっぱになっていた収蔵品とか。改築前の科博に飾ってあったなぁ、これ、とかいうのも。
あまり解説が丁寧ではないので、分かる人にしか分からないだろこれ、というような物もあり、どうにかした方が良いのではないかと思わなくもなく。あるいは音声ガイドならもっと丁寧に解説しているのか……。
ただ、やはりあまり人気がないのか、科博の特別展にしては閑散としていて、とても観覧し易かったのが良い点だと思いました。
なお、特番を毎週土曜日1130からBSテレ東で流していたりするので、こちらもチェックしないとね。
2018年11月25日(日曜日)
フリーズドライ食品で知られるアマノフーズから「とんかつカレー」なる新製品が出たので試しに入手して実食してみた。
うーん。とてもお湯をかけただけのフリーズドライとは思えん……。
実際どの程度食べる機会があるかと問われると、疑問もないではないのですが、考えてみるとレトルトパウチでカツカレーは難しいわけだから、棲み分けにはなるかも。
2018年11月26日(月曜日)
「中国で「ゲノム編集」双子女児誕生か…AP」って今のところなんとも言えない話題。
一応賀建奎氏って実在の人物らしいし、南方科技大学が声明文を発表もしてるので、本当にやったのかどうかというのは続報待ちなんだけど、そのような発表がなされたのは事実らしい。
既に生まれた子供がいるだけに、慎重な取り扱いを要する話だよね。
まあ、いつか誰かがやるだろうとは思ってはいたのだけれども。(そしてやるなら中国だろう、とも)
2018年11月27日(火曜日)
「政府が事実上の空母導入を検討 護衛艦「いずも」を改修」とか、またぞろ空母保有の話が……。
記事で説明されている基地が破壊された際の代替滑走路としての運用
のために空母なんて、大袈裟過ぎて費用対效果がおかしいですよ。
一応ネタ元の防相会見を参照すると、質疑応答は以下のとおり。
Q:多用途運用母艦ですが、自民党の提言の中にも入っておりますが、わが国の防衛を考える上で、是非というか、具体的な活用の意義等、現時点であればお聞かせください。
A:自民党の提言については、しっかり受け止めたいと思っておりますが、それについて、まだ方針が固まったわけではありません。ただ、せっかくある装備でございますので、できるだけ多用途に使っていけることが望ましいと思っておりまして、引き続き、研究、検討を進めていきたいというふうに思っております。
Q:それは防衛大綱に向けて、研究、検討を進めていかれるということでしょうか。
A:そういうことです。
Q:今おっしゃった「せっかくある」というのは、それは「いずも」型の大型護衛艦のことを指してらっしゃるという理解でよろしいでしょうか。
A:そうですね。今の御質問がそうでしたので。
Q:甲板の改修も含めてという理解でよろしいですか。
A:詳細については控えたいと思いますが、大綱・中期防に向けて、与党でもワーキングチームが議論をしていただいておりますし、政府の有識者会議も議論を続けていただいていますし、防衛省の中では、私が委員長の検討委員会がございますので、与党や有識者会議の御意見も踏まえながら、防衛省の検討委員会でしっかり詰めてまいりたいと思っています。
Q:多用途運用母艦というものを仮に保有した場合に、F−35Bというのが具体的な今ある戦闘機として米軍が運用しているわけですけれども、これを日本として保有することの意義については、どのようにお考えでしょうか。
A:F−35Bのことですか。
Q:F−35Bです。
A:これは研究はしています。やはり抗堪性といいますか、短い滑走路で離陸をすることができて、そういう性能を持った航空機ですから、これは研究を今しているところでございます。
Q:大綱・中期防に向けてということでしょうか。
A:航空機体系全体をどうするかということの中の一つとして、検討、研究をしているところでございます。何か決まっているということではありません。
うーん……岩屋防相は何も具体的なことは喋っていないように思われますがねぇ……。むしろ質問している記者が、かなりの予断を持っているという印象。
個人的には、例えば米海兵隊のF-35Bが緊急時に着艦し、場合によっては燃料補給を受けられるようにする、というのはアリでしょうし、諸外国の、例えば仏ミストラル級や伊カヴール、西フアン・カルロス一世といった航空機を搭載した強襲揚陸艦系列の艦艇ならば、離島奪還作戦を考えればアリかな、とも思うのですが、“空母”となりますとねぇ……。
F-35Bの導入についても、“対地攻撃機”として、空母とは切り離して考えた方が良いのかも知れないと、岩屋防相の言葉を聞くと思えなくもないところ。もっとも、そのためだけにわざわざB型を導入する必然性も乏しいと言われればそれもそうなのですが。
ま、なにせ、まだまだ慎重になって良いと思いますね。
2018年11月28日(水曜日)
一昨日の人間へのゲノム編集の適用について、本日香港で行われた国際会議で本当にやったとの発表があった模様。
うーん……。
投稿されたという論文も公開について議論を呼びそう。
個人的には、人間できるとなったことはなんでもやってきたので、いつか誰かがやるだろうとは思っていたのだけれども……。生まれてきた子供の人生に関わる問題だけに、ほんと、慎重に取り扱って欲しいですわ。
2018年11月29日(木曜日)
昨日の一件、やはり議論を呼んでますな。中国では「中国・科技省、遺伝子編集活動の中止を命令」と政府の命令で研究が停止させられたそうな。科学者個人が暴走するのも問題ですが、国の命令で一気に中止命令がでるのも健全じゃないよなぁ……。
ゲノム編集の技術自体はほぼ確立したもので、植物や動物への応用は進んでいるわけですが、まだ家畜の出荷も始まってない段階ですからねぇ。人間への適用は時期尚早としか言いようないかと。
ただ、私個人は「いずれ人間にも適用される」と思っていたので、「時期尚早」ではあっても「禁忌」だとは思っていないのですよね。ゲノム編集で起きた問題をゲノム編集で修正できるようになれば、根本的には問題がなくなるんじゃないか、くらいに思ってましてね。
だから今回の件も「ミスリカバーをどうするのか?」が気になるところなのですよ。
2018年11月30日(金曜日)
NHKの時論公論で「F2後継機問題 “日本主導”の開発は」というのが流されたのですが、前回同様、かなり微妙な内容。
米社が共同開発を推しているのは事実なのですが、それがどの程度実現性があるかについては、かなり過大評価しておられる感。逆に日本国内で進んでいた要素技術の開発については言及がない。もしかしたら意図的なものかもしれないけれども。
防衛技術シンポジウムや国際航空宇宙展を見ていれば、日本の開発側は自主開発、あるいは日本企業が主契約者となっての開発を志向していることは疑いなく、またそのための要素技術には二十年近い歳月をかけてきていることが窺えます。よっぽどF-2での共同開発に不満があったのでしょう。
勿論航空機、就中戦闘機というものは要素技術が揃っていたからといって開発できるというものではありません。難しいのはむしろ個々の要素技術を一つに纏め上げ、一個の機能体として連動させるインテグレーションで、こここそが日本にとって未知の分野ということになります。
やはり、今後の技術開発を考えると自前で手に入れられるかどうかの最後のチャンスという気がしますね。