哀愁日記
底に哀はあるの。
もしくは、
西紀2014年9月分
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。
- 2014年9月1日(月曜日)
- 火事の余波で疲れ果てて、朝、真剣に休みたかった。
「独が紛争地に武器供与へ 外交方針転換か」と、もう一つの敗戦国でも戦後体制からの脱皮が模索されている模様。
私は積極平和主義を必ずしも支持するものではないのですが、世界の平和は誰かが能動的に行動しないと守れないとも思っていまして、そのために穏当な手段から苛烈な手段まで、様々な手段があると考えます。
武力による全面的な介入が望ましいことも多々あるのですが、紛争当事国との人命の価値の相違などから、人命の損耗が強く予想される事態への介入については、先進国側が及び腰になることが多く、そうなると、効能という点では劣るにしても、支持する勢力への武器供与というのは当然浮上してくるでしょう。
実のところこの手の武器供与は米国が得意とする所で、かつてのレンドリース法や、中南米や中央アジアの武装勢力への武器供与など、赫々たる実績を誇ります。
ちなみにさらに一段階進むと、「軍事顧問の派遣」とかいう名目になります。これは軍事顧問ですから、直接戦鬪には関わりません。ちなみに南ベトナムに当初送られたのは「インドシナ米軍事援助顧問団」という軍事顧問団でした。まあ、顧問の筈なのに何故か最前線で銃を撃っていたりすることは、稀によくあることです。
最近ではオフィシャルな軍事顧問団の代わりに、民間企業のコンサルタントが送り込まれることが増えているようで、米軍退役将校で構成されたコンサルタント会社(ちょっと重装備な警備会社の親戚)が兵器調達から指揮官教育、作戦立案参謀教育まで面倒を見てくれます。
個人的には、国連辺り、この種のコンサルタント会社とちょっと重装備な警備会社と契約して、低烈度紛争地帯に青いベレー被せて突っ込めば良いんじゃないかと最近思っています。
それはともあれ、世界の平和に一定の責任を負う先進国として、ドイツとしても平和維持のために一定の影響力を行使しなければならないのですが、やはり直接的な利害関係の薄い地域にいきなり部隊を派遣するのは困難であり、国民の多くが反対しているとはいえ、この辺りが妥協点なのではないかと思いますね。
でもこれは明日の日本だよね。
- 2014年9月2日(火曜日)
- 朝起きた時に、まだ週末じゃないのか……と思ってしまった。相当疲れてるな。
- 2014年9月3日(水曜日)
- 内閣改造だそーですが、何というか、顏ぶれを見ると、あまり好印象を抱く要素がないですな……。
文科相なんて、真っ先に変えるべき人なのに留任とか。
他にも総務大臣がアレだったり法務大臣がアレだったりやたら日本会議系閣僚がやたら多かったり……。
日本会議はなぁ……「親学」とかの巣窟じゃけぇのう……。
- 2014年9月4日(木曜日)
- ドイツによる兵器供与が本決まりになったらしく、駐日ドイツ大使館がドイツ外相の寄稿文を翻訳していた。
苦味の效いた良い文章だと思う。私たちは現実の危険を前にしながら、原則論を隠れみのにしてはならない。
とか私たちは、世界の秩序が崩壊しても、外界から隔絶していられると幻想を抱くべきではない。私たちの豊かさと安全は、全世界とのつながりによって保障されている。それゆえ、私たちに何ができて、何を行わなければならないのかと冷静に問わなければならない。
とか、平和を考える時に避けては通れない問題に真っ向から応えています。
九条平和教徒に煎じて飮ませてやりたいよ……。
報道によれば、供与される武器は小火器と銃弾ということなのですが、個人的にはそう言ったローレベルな兵器は後始末が悪いのではないかと思いますね。寧ろハイテク満載の戦車や歩兵戦鬪車のような物の方が、数や行方を把握しやすく、戦後の管理(回收等)が楽なのではないかと思うのですよね。
- 2014年9月5日(金曜日)
- 仕事帰りに「THE NEXT GENERATION パトレイバー」第4章を観て来る。
東京から来た怪しいプロデューサ役が鈴木敏夫(スタジオジブリ)とか爆弾魔の役が鴻上尚史とか、分かる人には笑えるネタがあちこちに仕込んである辺りが笑いどころか。
次回予告でワニを求めて地下へ向かうとか、シリーズレベルでの天丼ネタとか、色々満載だな……。
実に宜しい。じゃんじゃんやれ。
(しかしよくこんな作品に予算ついたな……)
- 2014年9月6日(土曜日)
- 横田のフレンドシップフェスタにMV-22がやって来るというので見に行きたかったのだが、夜のことを考えて自重。代わりに、朝イチで「攻殻機動隊ARISE border:4」を観てきた。
個人的にはStand Alone Complexよりこっちの方が好きなんだけど、複雑度が高すぎて厳しい面はある。
最後に、2015年に攻殻機動隊の新劇場版公開という話題があって終わった。
18時から青山ブックセンターにてTypeTalksに参加。お題は「中国語書体と組版のABC中欧混植と和欧混植の考え方」。
中国語の基本四書体の話とか、役物や数字の使い方など、日本では手に入りにくい情報が得られた。
- 2014年9月7日(日曜日)
- 雨にて、横田行きは断念。
代わりと言っては何だが、江戸東京博物館へ……行く前に、ちょっと思い立って両国は横網町公園にある東京都復興記念館へ足を運んでみた。
被服廠跡、と言えば分かる通り、関東大震災に際して多くの犠牲者を出した場所であり、慰霊堂と記念館が建っている。この記念館は、後に東京大空襲の記念館も兼ねるようになり、展示は震災を主に、空襲を従に構成されていた。
展示は中々に見応えがあるが、散漫な印象もあり。
多分に、テーマ性が欠けるためではないか……。
で、その後江戸東京博物館の企画展「発掘された日本列島2014」を観て来る。
特別展は人大杉であった。
- 2014年9月8日(月曜日)
- 仲秋の名月。
18日に投票日を控えたスコットランド独立を問う住民投票の世論調査で、独立派が51%と、とうとう反独立派を超え、過半数に達したとの報道がなされ、世界が驚天動地の騒ぎである。取り敢えず英ポンドは下げまくっている模様。
この投票が決まった時には、誰もが「ンな賛成するわけねーべや、常考」とか高を括っていたのだが、投票日が近づくにつれ、反対派が勢いを増し、この直前の段階で逆転という、4コーナーを回った後に追走馬が先行馬を差す展開。このまま勢いに乗った独立派が差し切るのか、危機感をバネに残留派が巻き返すのか、全く予断を許しません。
歴史学徒的には是非とも独立を決定して世界を大混乱に陥れて史的できごとに立ち会わせて欲しいと望むものです。
- 2014年9月9日(火曜日)
- 昭和天皇実録の公開が始まったと報じられていた。
近現代史専攻としては是非とも読んで見たいのだが、書陵部まで出かけて行く程の熱意はないので、出版待ち。できれば検索ができる電子書籍が嬉しいよなぁ、とか思う。
「明治天皇紀」なんかも電子化して欲しいよなぁ。索引とハイパーリンクして……あかん、それは地獄へと続く道だ!
- 2014年9月10日(水曜日)
- 日本列島の太平洋岸を通り拔けた颱風のお蔭で、天気はしっちゃかめっちゃか。東京には大雨警報が出てあちこちで冠水した模様。
……が、こんな降り方だったもので、豪雨地帯を通り拔けて、傘要らずであった……。
しかし、近年本当に気候の振れ幅が極端になってきている気がするわ。
- 2014年9月11日(木曜日)
- 神保町まで、本を狩りに。
無事「シャーリー」の2巻を確保してくる。
ついでに「越天の空(下)」も見つけたので買っておく。本音を言えば、B6版で300p以上あるような本は電子書籍にしたいところ。しかし未だ理想の端末はなく、紙を上回る面がない……。
- 2014年9月12日(金曜日)
- 今日は病院で検査の日だったので、有給取った。
それにしても、午前中一杯かかる時間の殆どが待ち時間ってのは、本当に、どうにかならんものか。
家に帰って一度外出した後、戻って家でお仕事。仕事のメールが自宅で受けられるようになると、結局家で仕事することになるよね……。
(労基法的にはアウトっぽいけど)
- 2014年9月13日(土曜日)
- 映画を見に行きたかったのだが、体調が優れず、ちょっと会社へ行って帰ってくるに終わる。家に帰ると、寝てしまう。
あとは溜まってしまっていた録画を消費したくらい。
- 2014年9月14日(日曜日)
- 先日、区立図書館で洋楽のCDを借りようと思ってOPACで検索をかけたら、該当なしだった。
結構有名なグループなのに入ってないのかー、と残念に思ってそこまでにしてたのだが、ふと思いついて検索名をカタカナで入力したら山ほどヒットした。
アルファベットでは検索できないのか……。
他のバンドでも試してみたところ、どうもデフォルトは日本語カタカナ読みで検索らしい。
いいのか、それで……。
- 2014年9月15日(月曜日)
- 気付かなかったが、敬老の日だったらしい。
敬う側と敬われる側の境界線って何歳くらいなんですかね?
鎮痛剤がないとまともに身体が動かない連休だった……。
- 2014年9月16日(火曜日)
- 朝から血尿。
どうにもならず、ロキソニン。
TRONWAREの最終日だったので、とにかく這ってでも会社へゆかねばならず、痛みが收まるのを待ってゆっくりと出社。
最終色校を確認し、午後早くに撤收。
その後はロキソニン、ロキソニン。
- 2014年9月17日(水曜日)
- 昨日ロキソニンを飮み過ぎた感があるけど、今朝は尿の血の色も薄く、痛みも堪えられる程度に下がった。
それでも昼ころまで血尿出てたけど。
夜には大分楽になってきたので、トドメとばかりにロキソニンを服用して寝ることにする。
夜中に痛みで飛び起きる数日だったので、寝不足なのだ。
- 2014年9月18日(木曜日)
- スコットランド独立を問う住民投票が始まったというニュースを聞きながら。
夜、自宅の無線LANルータが沈默する。
電源ランプが点くだけで、後は全くの無反応。LANポートのランプも点かない。ハードウェアリセットスイッチも利かない、完全文鎮化。
以前某所で捨て値で売られていたものをポイントでゲットしたものなので、惜しいわけではないが、こういう死に方をされるとどんなものかと思うな。
- 2014年9月19日(金曜日)
- 昨夜文鎮化した無線LANアクセスポイントの代替機を選定しようとしたのだが、ルータは別にあるので、今度は単純な無線LANブリッジで良いよね、2.4GHz使ってないから5GHz専用で、と思って製品を探したのだが、そんなものはなかった。
なんということでしょう。
無線LANブリッジは業務用ばかりで、家庭用無線LANルータの何倍ものお値段……。
仕方ないのでルータ機能をスイッチで切れるルータを買ってきましたが、釈然としないわ……。
スコットランド独立を問う住民投票は、否決という結果に。
順当過ぎてつまらん。
- 2014年9月20日(土曜日)
- 結石の痛みが厳しく、外へ出歩くこともできず。
ロキソニン飮んだけど、あまり效いた感じがない。てことは、痛み止めなしでは歩くこともできないってことだな。
主食もお粥とカロリーメイト(液体)とか。
- 2014年9月21日(日曜日)
- 体調次第でどうするかな?と思ってた第8回NINJALフォーラム「世界の漢字教育 —日本語漢字をまなぶ—」に行ってきた。まあ、鎮痛剤を供にして、だけど。
“外国語として日本語を学ぶ学習者への漢字教育”というお題だったわけですが、いやはや、これは一筋縄ではいかない議題でした。学習者のバックボーン、特に母語や、日本語を学ぶ動機などが複雑に絡んでいる。
ただ、全体として言えることは、漢字学習が「終わりなき道」であることと、それによって学習意欲が折られ、学習を放棄してしまうことをいかにして避けるか、ということだった。ただ、そのアプローチは国によって様々で、キルギスのガリーナ・ヴォロビヨワ氏のように科学的アプローチによる效率的な学習法を選択する向きもあれば、印度のプラシャント・パルデシ氏にように「我慢」「根性」「頑張る」というなるほど巨人の星がリメイクされるわけだなどと変な感心をしてしまいそうなものまで千差万別であった。
ただ、日本語の習熟には読書が必須であり、また一定の閾値を超えれば漢字仮名交じり文の豊かさに気づく、と訴えているのは共通しているようだった。逆を言えば、閾値を超えるまでは先の見えない努力を続けなければいけないわけだが……。
- 2014年9月22日(月曜日)
- 定期的にやってくる痛みの関係で、中々遠出ができない。睡眠時間も細切れになりがちで、生活サイクルも安定しない。困ったもんだ。石が出て行くまでの辛抱だけど。
折角有給取ってても、何もできないんだもんな、これじゃ。
ベルギーから「受刑者の安楽死認める ベルギー、強姦致死などで収監」というニュースに、なんだかな、とか思う。
私は死刑廃止論者ではないのだが、とりわけ、死刑が非人道的である、という意見には賛同していない。出口のない終身刑がより人道的だとはこれっぽっちも思っていないからだ。
いかなる人間でも更正させ、社会復帰させられる夢の教育方法が存在すれば良いのだが、私の知る限りそのようなものは実施されていないので、全く光明のないただ只管の監獄人生を謳歌することは難しいと思われる。
かくしてベルギーではかの人物の刑務所暮らしを“耐え難い苦痛”であると認定し、安楽死を認めることとなったそうだが、それは死刑と何が違うのだろうね……。
- 2014年9月23日(火曜日)
- 秋分の日の祝日。されど体調は……。
- 2014年9月24日(水曜日)
- 「DisplayPortをUSB Type-Cコネクタで使える拡張仕様が発表に」という記事を見て素直に思うわけですが、USBとDPの両陣営に大きな影響力を有し、I/Fの普及に率先している某A社の仕業としか思えませんが……。
Type-Cの普及は、かつてUSBの普及に先鞭をつけた製品と同じようにして進むのかもしれません。
- 2014年9月25日(木曜日)
- 運輸安全委員会から、昨年1月にリチウムイオン電池の発火により高松空港に緊急着陸したボーイング787の事故調査報告書が出た。
バッテリセルの内部短絡による異常加熱迄は間違いないものの、その内部短絡の原因は摑めず、と。
しかし資料を読む限り、複合要因っぽい印象はある。製造時の問題に加えて、充電時の電流振動だの異常電圧だの、想定環境が実環境と合っていなかっただの……。
であるとするならば、人が死なない程度の事故が起こったことは、航空機へのリチウムイオン電池搭載という潮流にとっては悪くなかったのではないかと思うな。
災い転じて福を為すことできるか、は今後の努力次第ということで。
(ただまあ、発火対策を施してからは運行が止まるほどの事故は起きていないので、あれでいいんだろう)
- 2014年9月26日(金曜日)
- 昨夜は痛みで中々寝られず、朝には血尿。
一日ロキソニンを食べながら過ごす。
- 2014年9月27日(土曜日)
- 御嶽山が噴火して、負傷者多数の大事に。死者が出ているとの情報もあり。
この山、前回の噴火の際にも、殆ど予兆がなく噴火しているようで、予兆が捉えにくい山なのか、観測体制に不備があったのか。
後者だとしたらやりきれないものがあるが……。
- 2014年9月28日(日曜日)
- 御嶽山の噴火は、死者と心肺停止の合計が30名以上という大惨事となった。
元社会党委員長の土井たか子女史の訃報。
思えば、“マドンナ旋風”に乗って参院選で自民党を過半数割れに追い込み、参院での首班指名を獲得したあの平成元年の頃が、社会党の絶頂期であったと懐かしく思う。宇野総理が史上最短で辞任したのも懐かしい思い出である。
しかしその直後にベルリンの壁が崩壊し、ドミノ倒しの如く東側諸国が崩壊していく中で“左翼”の存在意義が搖らぎ、また社会党自身の戦術の稚拙さもあって野党の盟主という立場を失い、委員長を辞任しました。
その後の社会党は、細川内閣による“政権交代”には参加できず、逆に自社さ連立政権で村山富市首相を産み出すことになるわけですが、これがまさに社会党の終末を告げる超新星爆発であったわけですな。
最早時勢は“単なる左派”の存在意義を認めず、社会党は社民党へと脱皮したわけですが、この現実路線への転換が益々支持母体を失わせしめることとなり、連立離脱後は左向きへ急旋回し、失速の果てに泡沫政党へと転落していきました。
その間に一度社民党党首を土井たか子女史が努めましたが、見るからにターミナル・ケアという印象でした。
いずれ、歴史として語られる日も来るでしょう。
- 2014年9月29日(月曜日)
- 昨夜は痛みが酷くて殆ど眠れず、朝は朝で血尿。
間隔が狭まってきたから、石が出るまでそう遠くはないだろうけど……。
夜には平衡感覚がおかしくなる。
- 2014年9月30日(火曜日)
- 今日は昼過ぎに痛み。段々間隔が短くなってきている。早く出て行け、石。
なんか韓国で遊覧船が座礁して、乗客全員救出とかいうニュース。
事故が起こりすぎじゃないかという突っ込みはともかくとして、まずは犠牲者がなくて何より。
あとは、事故原因と事故対応の検証を行って、問題点や改善点の洗い出しですかね。
上手く行った時にも、やらないといけないことですからして。