哀愁日記
底に哀はあるの。
もしくは、
西紀2012年10月分
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。
- 2012年10月1日(月曜日)
- 第三次改造野田内閣発足。もう、とにかく、来年度予算編成前に倒れて欲しい。
広島県より、「野間川ダム・ダム湖名称決定」との報。
漢字の仕事で飯を食っている人間として、色々言いたいことはあるわけだが、全てを忘れて不貞寝してしまうのが一番かもしれない。
是非とも広島県民に感想を伺ってみたい。
- 2012年10月2日(火曜日)
- 三菱自工がCETECにMINICAB-MiEV TRUCKを参考出品している由。
米国のテスラ・モーターズ辺りはかなり意欲的に乗用車を攻めていますが、個人的には電気自動車の普及はこういう実用車系から普及させていくべきなんじゃないかな、と思っています。
最近ではガソリンスタンド過疎などといって、過疎地帯でのガソリンスタンドの閉店が相次ぎ問題になってきているところなので、自宅で充電して田畑との間を往復する電動軽トラはアリではないかと思う次第。
超個人的には、軽自動車規格の電気自動車化ってのはアリじゃないかと思う。
- 2012年10月3日(水曜日)
- 健康診断。バリウム呑んでぐーるぐる。
日本テレビの「世界の果てまでイッテQ!」という番組で、芸人のイモトアヤコにマッターホルン(4,478m)を登らせるという企画があったらしい。ただし、下山はヘリコプター。
で、その件について登山家の野口健がtwitterで反応していた。
私は当該番組を観ていないのですが、ヘリコプターによる下山を前提に山に登るのは、良い企画ではないと思います。登山における遭難の多くが下山時に発生することからも分かる通り、下山の方が危険であることはよく知られるところです。故に、自力下山する力を持たない人が、ヘリを頼りにアタックすることは、一歩間違えば惨事を招きかねません。
自力で下山できる力がある人ですら、時に遭難してヘリを呼ぶことになるのが登山というものですから、その力が最初からない人が往路で遭難すればどうなるか、考えたくもありません。天候の急変で山頂付近でビバークなどということになる可能性は、決して小さくありません。
私はイモトアヤコの努力を否定するものではありませんが、登頂を強行した日本テレビの姿勢には疑義を挟みます。
また、登山がそのようなものであると軽く考える視聴者が出ることは、余計危険であると思います。twitterのコメントで、妙に感動している人達を見ると、特にそう思います。
近年、国内での山岳事故の件数は過去最高を更新しています。その多くは中高年であり、山岳ブームに煽られて準備不足・体力不足のまま登頂に挑むことが原因ではないかとされるところです。TV局には、慎重な番組作りを要望したいところです。
山岳番組といえばNHKの「グレートサミッツ」がある種の極北でしょうが、こちらはスタッフ全員が登山経験者(しかもヒマラヤ登山歴ありとか)で、入念な準備と試行を繰り返し、その上で下山時には撮影を行わないなどの安全対策を取っています。
しかし、報道部に「山岳班」があって、山男が集まっているNHKって、ホントとんでもない放送局だな……。
- 2012年10月4日(木曜日)
- ぐるぐる回されたせいか、午前3時に結石の発作……。
岩国に陸揚げされ、訓練飛行を終えたオスプレイが沖縄へ移動したんですが、「オスプレイ:市民ら抗議のたこ揚げ」と、妨害行為を行う市民の姿を沖縄タイムスが伝えています。
以前にも阻塞気球を上げる馬鹿を沖縄タイムスは報じていますが、報道はむしろこのような暴挙を諫めるべき立場なのではないかと思うのですが。
togetterまとめによるとレーザーポインタで航空機を狙っている馬鹿までいるらしいので、可及的速やかに法に基づいて拘束すべきではなかろうかと愚考する所。
本当に航空機が落ちたら、どんだけ被害が出るかわかってるんだろうか。しかも「犯罪」で落ちたとなったら、沖縄における反基地運動がどんな扱いをされるようになるか、想像もできないんだろうか。
- 2012年10月5日(金曜日)
- 「すごいジャマ ドアラ・イヤホンジャック・キーホルダー やる気ゼロ」なんかを見ると、イヤホンジャックカバーとは一体何であるか?といった哲学的命題を考究したくなってくるな。
まあ、非常に様々なデザインのイヤホンジャックカバーが世の中にはあるわけですが、そもそもはコネクタ穴にホコリ等が詰まらないようにする蓋に過ぎない物です。それが、ただのプラスチックカバーでは何が不満だったのか、デザイン性が追求されていった結果、果てはイヤホンジャックカバーのために本来の機能が犠牲になるといった本末転倒振りを見せてくれています。
しかし、敷衍して考えれば、紐が一本あれば済むケータイストラップにあらゆるデザインが生み出されたように、日本人とは用の中に美を見出し、果ては本末転倒に至る宿痾を持っているのかも知れぬ。
古くは江戸時代の根付や大小暦もそんな感じだしね。
- 2012年10月6日(土曜日)
- 夏の間、あれ程降らなかった雨が、秋になるとじゃんじゃん降る。お陰でダムの貯水率も回復して取水制限も無くなって良いことづくめだな! 雨に降られて濡れたことを除けば!
シリア動乱のきな臭さが半端ない。数日前からトルコに砲弾が飛び込むようになって、トルコ側が反撃してる。
トルコはNATO加盟国なので、最悪の場合、NATO諸国が集団的自衛権を発動できる条件が揃ってしまった。
国連を空転させ続けている中国とロシアの努力も虚しく、と書くべきなんだろうかね?
- 2012年10月7日(日曜日)
- 今年8月に、大阪市の公式サイトの掲示板に無差別殺人の予告を書き込んだとしてアニメ演出家が逮捕・起訴された事件があったのですが、本日急転直下の動きに。
逮捕当初からネットでは無線LANに乗っ取りかけられたんじゃないか?という憶測が飛んでいましたが、実際にはウィルス感染によるbot化で踏み台にされただけらしい、と。
捜査不十分なまま逮捕・起訴まで持って行ってしまった警察・検察には、深く反省と今後の改善を期して頂くとして、逮捕の段階で実名報道までやらかした報道各社についても、報道のあり方を考えて欲しいものです。
私は実のところ、容疑者の実名報道が必要だとは思っていない人間なので(名前そのものが事件の原因であるような場合を除けば、事件の分析には実名は特に必要ない)、有罪が確定してからでも良いだろうと思っている。必要なら情報請求で開示される体制さえ構築されていれば、それで特に問題は生じないと考える。
かつては、社会の記憶力の低さが、どのような事件をも容易に風化させ、忘却が問題を隠蔽していたのですが、ネットによる「社会の外部記憶」の存在が、状況を変えてしまっています。履歴書を持ってきた人の名前で検索し、あっさりと逮捕歴が出てくるような社会では、誤認逮捕や冤罪の可能性をもう少し重く見て、実名の取り扱いを慎重にすべきではないかと思うのです。
しっかし、こんな偽装犯罪が軽々しく行われる世の中ってのは困りものだなー。
昨日、テレ玉で「激論!太平洋の安全保障をどう築くのか!?」という面白い番組があった。(9月30日にBSジャパンで放映済みらしい)
出演者が香田洋二元海将、楊毅退役海軍少将、マイケル・マクデビット元海軍少将ほか、興味深い面子だった。
- 2012年10月8日(月曜日)
- ノーベル医学・生理学賞に山中伸弥京大教授がJohn B. Gurdon博士と共に選出された由。
山中教授はいずれ獲ると思われてはいましたが、非常に早くて驚きました。
ともあれ、受賞おめでとうございます。
山中先生自身がマラソンを走ってチャリティを募らなければいけない日本の研究環境を再考する一助になれば良いと思います。
ベネズエラ大統領選が行われ、現職のウゴ・チャベス大統領が堂々の四選を果たした由。
果たして6年の任期を全うできるのかどうか疑問が持たれるところですが、まあ、癌は完治したと言っているので治ったんでしょうよ。
ベネズエラという国の病は、治りそうにないですけどねぇ……。
Space X社のドラゴン宇宙船の初めての商業飛行が射ち上がった由。慶賀に耐えない。
しかし、あれだけのロケットを3〜4ヶ月に一発ずつ上げられる速度は素晴らしい。日本だと年2回の射上げがやっとだからなー。
- 2012年10月9日(火曜日)
- slashdot.jpに「PETA、ポケモンを動物虐待と非難」という記事があって、これを「非実在動物虐待」とでも呼称しようかと。
勿論、人間の攻撃衝動や加虐心を一方的に叩きつけるような動物虐待は人間として恥ずべき行為だが、それは飽くまで実態としての生物が相手の場合だろうという気がするわ。革でできたサンドバッグを殴っても動物虐待にはならないし、ましてやビデオゲームのキャラクタがどうあろうと、それが虐待に繋がるという主張は理解し難い。
ゲームの中の犯罪は取り締まられるようになるんだろうかね、未来は?
- 2012年10月10日(水曜日)
- 件の遠隔操作事件ですが、「幼稚園脅迫メール:逮捕男性釈放、PCに遠隔操作ウイルス」と、“第3の事件”存在の疑いが報じられています。別報によれば本件では本人がやったと「自白」したそうで、それで釈放となると自白強要の疑いが濃く、こうなると、過去にも冤罪があったのではないかと疑わしくなりますな。
さて、本件では報道の動きもまた注目されるところですが、読売新聞は容疑者釈放後読売新聞は、大阪府警に逮捕された男性を当初、実名で報道しましたが、第三者による犯行の可能性が高まったため、匿名に切り替えます
(2012年10月8日)としていましたが、読売新聞は8日付「PC乗っ取り犯罪予告か」などの記事で、アニメ演出家の北村真咲さんを匿名で報道してきましたが、今後は北村さん側の意向に基づき、実名に切り替えます。
(2012年10月10日)と再度実名報道に切り替えています。
当たり前ですが、逮捕時に実名で報じてしまった以上は、誤認逮捕で釈放された記事も実名で報じなければ、名誉回復になりません。先日も書きましたが、実名で検索したら逮捕時のニュースばかりがヒットする、なんて状態になってしまうからです。
今後もこのような難しい事件が増えるでしょう。全く誤認逮捕がなければそれで良いのですが、このように誰もが犯罪者にさせられる可能性が高くなってきた社会では、より慎重な報道が求められるのではないかと思います。
また、現在は無罪判決を要件とする刑事補償法についても、不起訴になった逮捕拘禁をも補償対象とするよう、拡充を求めたいところです。
- 2012年10月11日(木曜日)
- 「NECが「5V級」リチウム電池を開発、容量30%増」と、電池の未来が面白くなりそうなニュース(プレスリリース)。
化学電池は一般に極材と電解質の組合わせによって電圧が決定されますが、リチウムイオン電池は大体3.7V前後でした。これが5V近くまで上がると、色々と使いやすくなる向きもあろうかと思います。
NECは日産と合弁(AES)で自動車用のラミネート電池も製造していますので、電気自動車への応用が期待されるところです。
えー、「冬の北海道の節電対策 早期策定を」とかで、北海道知事閣下がこの冬の北海道内の節電対策について、数値目標を掲げた節電要請が必要かどうかなどを含め、政府として、できるだけ早く策定するよう要請
したんだそうな。
一方で泊原発の運転再開は求めないらしいので、スターリングラード冬景色な雰囲気がありありと。
公開されている北海道電力の資料を見る限りでは、ピーク電力(kW)も電力量(kWh)も不足しているので、このままだと電力制限令を出すしかないような気がします。
昭和20年の本土防衛計画とどっちが楽だろうか、とか考えてしまいますね。
- 2012年10月12日(金曜日)
- 今週は四年に一度の航空宇宙展なのですが、名古屋は遠い……。
何か目玉になるような航空機があれば勇躍出かけるところなんですが……。
記事を見ていて面白そうだなと思ったのは、ヒロボーの一人乗りヘリコプタ「bit」ですかね。
この種の一人乗りヘリコプタといえばGEN H-4が有名ですが、モロにカテゴリがぶつかりそうですな。交差ロータで知られるカマンK-MAXも一人乗りではありますが、あれはもっと本格的なヘリコプタですからね。
昨日の北海道電力の件。
今日新たな報道発表が出て、一応供給予備率を確保することに成功したとのこと。幸甚なり。
ただ、詳細を読むと、「薄氷を踏む思い」という言葉が頭に浮かんでくる。あらゆる定期点検を先送りにし、燃料をかき集めて火力発電所をフル稼働させるわけだけど、既に計画外停止・計画外出力抑制の発生件数が例年の1.6倍になってるとか、半年先を考えたくない。
これを乗り越えなければ大惨事になるのはわかっているのだが、乗り越えればまた次に「ほらみろ、原発なしでも乗り越えられたじゃないか」という言葉が投げつけられるのだと思うと、北海道電力の方々の労苦を偲ばずには居られない。
- 2012年10月13日(土曜日)
- ノーベル平和賞がEUに与えられたそうで。
なるほどねぇ……って所でもあるけど、理解は得られるだろうか?とも思う。
典型的なカサンドラのジレンマで、ギリシャを含むEUの共同歩調が乱れていれば、今頃世界恐慌が起きていてもおかしくはなかった。だが、それはEUの努力によって回避された。回避された危機は現実にならなかったから、EUの行動は大袈裟であったかのようにも感じられるわけだ。
- 2012年10月14日(日曜日)
- NHKスペシャル「中国文明の謎」なんだけど、なんというか、突っ込み処の多い番組だったなぁ、相変わらずというか。
ぶっちゃけ、役者の掛け合いとか全部無くして、現在明らかになりつつある夏王朝の研究成果を学術的に紹介する番組にしとけば、誰からも文句を言われなかっただろうに、というか。
下手に「中国文明」とやらに絡めるから、変な方向に話が向かってしまうわけで。(あの番組の作りで行くと、現状、もっとも「中国文明」を受け継いでいないのが現在の中華人民共和国ということになるんですけども、ツッコミは無粋なんだろうなぁ……)
学術的な意味での歴史と、社会的に共有されている幻想・物語としての歴史と、政治的に正しい歴史と、全て性格が違うものなのですが、切り分けられないと場合によっては死に至るよね。
- 2012年10月15日(月曜日)
- 昼飯を食った後くらいになって結石の発作が襲ってきて、鎮痛剤を飮んで暫く悶えたものの痛みが引かず、已むなく早退。病院へGo。
CT撮ったら、腎臓に石が3つもできてた。
勘弁して下さい……。
- 2012年10月16日(火曜日)
- こういうニュースを見ると、暗澹たる気分になるね。
「生活者重視」と言えば聞こえは良いですが、要は成果が分かりやすく役に立ちそうな研究に重点的に投資するというわけで、基礎科学は一層なおざりになりそう。
そして山中教授には洗濯機を。もうね、どうしようかと。
国が彼に与えるべきものは洗濯機じゃなくて勳章と研究予算だろ。それから、若手研究者が身分の不安なく研究に打ち込める環境。
- 2012年10月17日(水曜日)
- 今年1月に韓国ソウルにある日本大使館に火炎瓶を投げ込んだとして韓国で服役中の中国籍の受刑者が居るのですが、この人物、昨年末に日本の靖國神社に放火した疑いで指名手配中。日韓間の犯罪人引渡条約に基づいて、日本側が身柄の引渡し請求をしてる。普通だったら、韓国での刑期を終えたらそのまま日本に引き渡されるところなのですが、これに対して中国が日本側に引き渡さないよう、韓国に要求している、という踏み絵な事態が進行中です。
中国側は人道主義に基づき、身柄を日本に引き渡さず、中国に送還するよう求めていますが、日本への引渡しを拒むことになり、韓国としては条約第三条にある理由のどれかに該当すると言わねばならないのですが、どれもこれも、はっきり言って角が立ちます。
韓国としては日中両国間でどっちに着くかを露骨に求められているという形になっています。
どちらを選ぶにしろ、韓国に取っては厳しい選択になるでしょうな。
- 2012年10月18日(木曜日)
- 朝病院へ出かけて開放されたのが午後回ってから。月に一度のルーチンワーク。
話題の遠隔操作事件ですが、「警察庁長官「真犯人でない可能性高い」=都府県警が誤認逮捕謝罪へ−遠隔ウイルス」とのことなのですが、謝罪よりも原因の究明と再発の防止に力を注いで頂きたいところ。
特に、「自白」を得ている案件について。
誤認逮捕自体は、ある程度は已むを得ないところがあります。しかし、誤認逮捕だったのに、なぜ「自白」が得られているかについては、明らかにされるべき問題です。結局この点が、取り調べの可視化の必要性と直結しているわけなのですから。
米国みたいに、弁護士が同席しない取り調べは無效、とまでは要求しませんけども。
ところで、神奈川県警に逮捕されて「自白」し、保護観察処分となってしまった学生さんは、大学を辞められておるそうですが、この損害は、誰が補償すべきなんでしょうか。
- 2012年10月19日(金曜日)
- なんでも法政大学で中核派系の文化連盟・全学連が大規模なデモ「法大解放総決起集会」とやらを行い、機動隊が出動する祭りになっていたそうです。
なんでも学内禁酒に対する抗議なんだとか。
……。
平和ですね。
「山中教授に洗濯機贈呈決定=閣僚で祝い金集める−田中文科相」
……。
こう、なんというか、あれだ。
これが俺たちの代表者の姿だと思う度に、切なくなる。
- 2012年10月20日(土曜日)
- BTRON Clubで発表。
面白おかしくためになる(?)話を一席。
- 2012年10月21日(日曜日)
- ここ近年、虚構が現実に敗北する事例が相次いでおりますが、「県警、密室トリック見破る 各務原女性殺害、現場に違和感」と、岐阜県警が密室殺人を暴くという、小説のような話が。
現実世界で密室殺人を仕掛ける犯人にツッコミを入れるべきなのか、部屋の空気みたいなものから、事件の線は捨てきれなかった
とかいう県警捜査官の勘に基づいた捜査方針にツッコミを入れるべきなのか。
第二幕は法廷鬪争でしょうか(棒)。
- 2012年10月22日(月曜日)
- 「韓国の生物標本、日本植民地時代に奪われ…学名も日本式に=韓国」とかいう記事を見て、それが嫌なら自分たちで標本を作って学名登録すりゃ良かったんじゃね?と。
殖民地統治期に日本側が朝鮮半島を調査して動植物の標本を作ったからこういう仕儀になっているわけで、それ以前に李朝が近代博物学に基づいた研究をしていたなら、このような事態は避けられたでしょう。
要は、してなかったのが悪い、と。
似たような話は日本にもあって、江戸鎖国期には当然ながら日本の博物学は西洋のそれとは同期しておらず、日本の固有種であっても、出島にやってきたツンベルクやシーボルトが集めて持ち帰った標本で、彼らが学名登録した種がかなりあったりしますが、それをして「奪われた」などと表現する日本人はまず居ないと思われます。当然、ウプサラ大学やライデン大学に收蔵されているコレクションに「返せ」などとは言わないでしょうし、学名が日本風ではないと文句をつける気もありません。
「細野不二彦ら8名が震災復興を支援、豪華読み切りシリーズ」という記事に49号でゆうきまさみ「究極超人あ〜る」
とあって驚く。
なんとこの21世紀に「究極超人あ〜る」の新作読切が読めるとは!
朝、「新ジャンル!? 少女漫画で漢字ファンタジー」なんて記事を見て、「果たして『漢字ファンタジー』とはいかなるものにあり候?」と思っていたのだが、夕刻になって「まさか白[ピー]文字学かーっ!?」とか慄く。
- 2012年10月23日(火曜日)
- 2009年4月に起こったイタリア・ラクイラ地震について、その直前に近々大規模な地震が起きる可能性は小さいと発表した委員会(正式名称等不明)の構成員7名が刑事訴追されていたのですが、この度有罪判決が下った由。
残念ながらまだ判決事由の公開はなされていないようなので、一体何が問題とされたのかは推測の域を出ないところはあるものの、やはり懸念が持たれる内容ではないかと思います。
故意や犯意のない過失を過重に罰すれば、人は慎重を通り越して臆病になります。本件で言えば、恐らく科学者達は科学的な助言を行うことに躊躇を抱くようになるでしょう。その結果として、声の大きな人物のみが発言を繰り返すようになるでしょう。社会への悪影響は計り知れません。
なんとか上級審で覆って欲しいところです。
なんかつい最近内閣改造したばかりでしたが、早くも法相辞任、と。
暴力団との関係では已むを得ないところですが、健康問題により辞任という形をとった所がなんともねぇ。
論功行賞人事なんかしてると、足元掬われるよ……。
- 2012年10月24日(水曜日)
- Appleの新製品発表があったらしいんですが、夜が明けてから確認した範囲では、全体的に微妙な感じ。
mac miniのIvy Bridge化は順当進化ですが、Macとして使用する気がなく、ESXiでもぶち込んでやろうか的一部の人々的に見ると、Etherが一つなのは辛いな、とか。
この小ささは魅力なんだけどねぇ。
で、Retinaディスプレイが魅力のMacBook Proの13インチモデルなんだけど、ディスプレイだけ売ってくれないかと……。1.6kgもあったら、私には持ち歩けない。
- 2012年10月25日(木曜日)
- 石原慎太郎都知事が新党結成とか……。
はあ……。
80過ぎた老人は大人しく隠居すべきだと私は思いますけどね。
勿論、健康で矍鑠とした80歳もおられるでしょうが、一般的に体力や判断力は落ちてきますからね。
都知事なら尖閣問題はギリギリ地方首長だからで済みますが、国政では外交に影響します。その判断力がないと思しき人物を国政の場に送り込むことには、多大な躊躇があります。
訪米している仲井真沖縄県知事が「これまで沖縄県民が米兵に石を投げたりしたことはない」とか発言したそうで。
自分がやられたことはしつこく憶えていても、自分がやったことはスパっと忘れる、実に人間的な対応を言えましょう。
コザ暴動まで引くつもりはありませんが、実際の所“米兵狩り”なんて言葉がありまして、米兵が被害者となる犯罪も存在します。
米兵ではありませんが、領事館職員だったケビン・メア氏への暴行事件なども、記憶に新しいところです。
勿論、沖縄に様々な不満があることは承知していますが、だからといって嘘偽りを以て訴えれば、信を失うだけではないかと思います。
- 2012年10月26日(金曜日)
- 「日本維新の会:外国軍駐留、2045年全廃 医療費負担一律に−−公約素案」とか、記事見てるだけで、「頭悪い奴の次にはもっと頭悪い奴が来た!」って感想しか出てこない。
- 2012年10月27日(土曜日)
- げ、神保町ブックフェスティバルって今週だったんか! てっきり来週だと勘違いしてた。(文化の日を含む週の週末、という記憶だった……)
已むを得ん。明日はM3から神保町へ移動して連戦だな。(死亡フラグ)
昨日射上げ予定が、直前になってトラブルが発生して延期になった韓国の宇宙ロケットKSLV-1ですが、「航天機構 -lifelog 韓国の宇宙開発史#9」にとんでもない記述が。
韓国側は、三号機には緊急破壊装置を搭載しないと発表した[18]。これでもし三号機が変な方向に飛んで行ったとしても、それを止める手段は存在しない。
ロケットの緊急破壊装置(要は自爆装置)は、勿論使われて欲しくない機能の一つではありますが、しかしそれでも必須な装置です。発射後のロケットに不具合が見つかり、軌道を外れそうだということになれば、最後は責任を持って指令爆破をするのが射上げ国の責務です。日本もかつて、H-II F8で経験しています。
そんな機構が、役に立たないことを誰もが願いつつも、それでも万が一のために搭載するのが、緊急破壊装置なのです……が、それを搭載しないというのはどういう了見でしょうか?
阿呆なんでしょうか?
- 2012年10月28日(日曜日)
- 日本シリーズ第2戦は、先頭打者ホームランによる一点が決勝点になる、息詰まる投手戦であった。
……というか、初回表裏の投手の立ち上がり(立ち直り)が全てとか……。
なんか久しぶりに歩きまわって疲れた。
- 2012年10月29日(月曜日)
- 国会が招集されたそうですが、見通しは全く立っていない、と。
民主党からさらに二人の離党者が出て、カウントダウン進行。
都知事選は12月16日投開票。
マック赤坂が立候補表明……。勘弁してよ……。
- 2012年10月30日(火曜日)
- イプシロンロケット初号機の射上げが来年夏に決まった模様。
目標コストは38億円ってことなんですが、確かに既存の国産ロケットに比べれば遙かに廉いのですが、SpaceXのFalcon 9が「$54M」とか言われちゃうと苦しいものがあるよな……。
しかし、これ以上の値下げを実現するには、根本的にロケットシリーズを改めねばならないでしょうからねぇ……。イプシロンとH-IIAとH-IIBを一種類のロケット(エンジン)のバリエーションでカバーするくらいの、ドラスティックな改革が必要になるでしょう。
それなんてアンガラ?
「政府内でオスプレイ導入論浮上 自衛隊に、早期実現は困難な情勢」とか、やっぱり来やがったか、と。
外務省の日本政府として安全宣言を出しているのに、なぜ東京の上空を飛ばせないのか。自衛隊も持つべきだ
とかいう発言は、事実なら頭悪過ぎて発言者を探し出して左遷したくなりますね。
米軍(海兵隊)がオスプレイを開発したのは、それがなければ達成されない作戦を想定しているからで、日本に導入するなら、その特長が必要かどうかが検討されるべきでしょう。
確かに、オスプレイ(というかティルトロータ機)には、日本の地勢に即した面がありますし、その点で今後の発展が期待されますが、現時点で、専守防衛を旨とする自衛隊に限れば、CH-47で性能は足ります。むしろ数の不足が問題になっているので、単価がCH-47よりも高いV-22を導入するのは合理性がありません。(そもそもV-22はCH-46/V-107の更新機だし)
もしも自衛隊でV-22を採用することがあるとしたら、海自の救難機US-2の更新用途ではないかと考えられます。US-2は世界有数の能力を備えた救難飛行艇ですが、それを必要とするのは広大な海域に着陸すべき点がないという特殊事情によるものですから、それをオスプレイ+空中給油で賄おう、という発想は出てきてもおかしくないかと思います。US-2は救難以外に使い道がありませんが、オスプレイなら他への転用が可能ですからねぇ……。
ま、もっと廉くならないと、夢物語ですけれども。
勿論、数を揃えられる程の予算を出してくれるんなら、無問題です!
- 2012年10月31日(水曜日)
- 朝っぱらから、ディズニーがルーカス・フィルムを40.5億ドルで買收とかいうニュースが飛び交った水曜日。
以前から引退を表明し、ルーカス・フィルムにキャスリーン・ケネディを迎え入れるなど引退への道筋を付けていたジョージ・ルーカスですが……これはないよ……。
ディズニー支配下で作られるEpisode VIIが一体いかなるものに成り果てるのか分かりませんが、ルーカスの手がけないSTAR WARSに何の価値があるというのか……!
四度目のエベレスト挑戦に失敗して凍傷で入院していた栗城史多氏のblogが更新され、指を失いそうだとのこと。
是非もなし、としか。
登山家が登頂に失敗して生きて戻っただけめっけもんで、命があれば(エベレストは無理でも)山にはまた登れるよ、と。
登山ってそんなものだし、登山に挑む以上は負うべきリスクの範疇かと。