夜、上京してきたデンパ大阪を家に上げつつ、竹居さんの原稿を見る。
今更夏コミの原稿に誤字を発見して沈没する。
もう間に合いません……。
奈良県生駒市の会社員が、好意を寄せていた女性を殺して死体を遺棄したとして殺人死体遺棄で逮捕された事件について、この犯人の男性に対する殺人幇助で東京都世田谷区の女性が逮捕された。
最初は、ネットワーク上の知り合いに対する、軽い気持ちでの教唆なのかと思っていたのだが、続報を読む限り、今回逮捕された両者には直接の面識があるという。
一体どういう心理で、殺人を幇助するような言行を行うに至ったのか、想像もつかない。
今朝未明のことですが、宇宙研の成層圏プラットフォームの実験が成功しました。飛行船で成層圏へ至ったのはこれが初めてだそうです。今んとこ行って還ってきただけですが、大きな一歩です。次は一定時間の滞空ですね。
しかし……照明に照らされて、漆黒の夜空へと舞い上がる飛行船の姿は殆ど特撮の世界!
田中真紀子元外相が、秘書給与の流用疑惑について不起訴処分となった。そのこと自体を話題にするのではない。一方で同容疑で社民党の辻本清美元議員が逮捕拘禁されている件を採上げるのでもない。
東大の副学長が科学研究費補助金を不正受給したとして辞表を提出、これが受理されたという。東大では医学部の教授が科学研究費の不正受給で停職一月の処分が出たばかり。
筑波大に合併した旧図書館情報大学では、学生アルバイトに支払われたバイト代を教官が召し上げたとして当該教官が処分されている(なお、現在も係争中)。
北海道では、札幌医科大学・北海道大学、旭川医科大学などでの“名義貸し”が問題となった。
芝浦工業大学でも科学研究費のプールと目的外使用(流用)が明るみになった。
カラ出張問題は、最近話題にもならなくなった。
これら個々の問題はそれぞれ違法ではあるわけだが、さりとて「悪」であるかと問われた時に、一考せざるを得ない。
申請時、あるいは受給時に定められた使途を逸脱し、不正に蓄えられたそれらの金銭を以って受給者が私腹を肥やしたというならば、社会通念上も許されることはないだろうが、多くの場合(全てとは言わない)、目的外ではあるが研究や政治活動など、受給者本来の任務に使用されていたわけで、一概に間違っているとは言い切れない所がある。
私自身、7年間、二つの大学に学生・院生として籍を置いていた上、学生時代から何かとあちこちの大学で研究協力をしていたりしたもので、色々な経験をしている。まだ時効になってないと思うので詳細は言えないが、デタラメ三昧の科研費申請書を書いたこともあるし、カラ出張を目にしたこともある。議員の名目上の秘書となって国会図書館から堂々と本を借りている奴もいた。
はっきり言ってしまえば、そんなことは「日常茶飯事」だった。
勿論、「日常茶飯事だった」から許されるとは思っていない。論点は違うところにある。
当たり前のことだが、合理的で合法的に、研究や政治活動の協力者への謝金や、院生学生の移動費、部課内の公益費などが公費として支給されるなら、誰だってそっちを選ぶ。何も危険を冒す必要はないのだ。このような形でのプーリングが常態化しているということは、それらを合理的かつ合法的に得る方法がないということだ。
構造の問題を運用で回避するのは、日本人の美徳なのかもしれない。公共放送もそう喧伝しているくらいだから。でもそれは見ての通り、違法行為の苗床でしかない。
何より悪いことは、「法の下の平等」の原則が守られないことだ。山口良忠は美談かもしれないがどう考えても犬死にだ。誰だってヤミ米に手を出すものだ。臨検で引っ掛かって米を没收された者が「運が悪かった」というのでは、法治国家としての機能が損なわれていると言われても言い訳できない。
構造の問題は、構造として解決を図らねばならない。
文科省は科研費の不正流用に対する罰則を厳にすると発表したが、それが根本的な問題解決になり得ないだろうと、私は考える。
一日で文庫3冊を片付け、4冊目に取り掛かるも、流石に苦しくなってギブアップ。そんな私の手には新刊15冊の入った紙袋が下げられておりましたとさ。めでたしめでたし。
健康のため読みすぎには注意しましょう。
そういえば先日、ΣBookのモニター申し込みアンケートで、一月にどのくらい本を買いますかっていうのがあって、かれこれ全部足したら50冊くらいかなーとか思ったものの、控え目に40冊と書いておいた。
医学薬学関係の用語について、国語辞典の読みは基本的にアテになりません。>あらりん
例えば、「腔」の字は、多くの辞典では「こう」としか読みがないので、「腹腔」が「ふくこう/ふっこう」とか読みが振ってあったりします。医学の現場では「ふくくう」なんですが。というか、「腔」を「くう」と読むのは医学だけです。
かように「正しい」読みなんざ最初から正体不明でございまして、「重複」を「ちょうふく」と読もうが「じゅうふく」と読もうが意味が通じるように、「きょうえき」だろうが「きょうやく」だろうがどちらが正しいということもないのですわ。
こんな話は枚挙に暇がないので、悩むだけ損ですよ。
5日に開催された住基ネット公開討論会の概要を読んで目眩と吐き気がした。議論になってねぇよ……。
何度かこの日記でも触れてるんですが、行政サービスの効率化・迅速化などは、それそのものは歓迎すべきです。問題は費用対効果が見合うかどうかと、危険が閾値内に收まるかどうか、その2点です。
セキュリティには「完全」というものはなく、安全性は確率論で語られます。それ故に、ハード、ソフト、そして人員、運用体制など、確認しなければいけない項目は多岐に渡ります。また、ある対策が突破された場合の対策や、事前に対策を講じておく範囲、諦めるラインなどを検討しておくことも重要です。
とまあ、この辺はどう考えても「あたりまえ」の領域だと私は考えるのですが、残念ながらこの国では、「予知を前提とした地震対策」や「安全神話を前提とした原子力対策」などがまかり通っており、なんとなくこれも同じ宿痾を抱えているように見えますよ。
最後は人力というのは間違いないんだけどねぇ……。
個人的見解ですけど、西暦ってのはキリスト教、それも基本的にローマカトリックの暦ですんで、なにも特別採用しなければならない理由もないかな、と。隣の韓国じゃ檀君暦使ってる[補遺:過去形が正しいようです]し、その向こうじゃ革命暦[補遺:これは誤り。正しくは「主体紀元」というそうです]なんてものもあるわな。台湾でも民国暦使ってるし、イスラム圏なら当然のようにヒジュラ暦(イスラム暦)を使うでしょう。
つまるところ、その国が公文書にどのような暦を使うかってのは、その国の文化や伝統、アイデンティティを反映してのことなので、そうそう気軽に変えられるものでもないんでしょう。
多分ね。
水道橋で竹居さんと打合せ。もう少し付箋が減らんものかなと、些か悲しく思う。
沖縄に戦後初めて走った鉄道(跨座式モノレール)「ゆいレール」ですが、営業初日からトラブってたそうで……。
ご利用案内のページがなかなかイカします。鉄道文化がない、というのはこういうことか、と(苦笑)。
しかしどうせ鉄道文化のないところなら、なにも本土の鉄道の真似なんかしなくても、料金一律のトークン制度とか、やりようはいくらでもあったと思うんですけどねぇ。他にも、営業距離がこんなに短くて大丈夫なのかとかとか。
ただ、ゆいレールだけじゃないんですけど、こういった鉄道敷設への執着ってのは、明治の時のカルチャーショックを遺伝してるんじゃないかって、時々疑いたくなりますよ。
ようやく中教審の「初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(審議の中間まとめ)」がWebに載ったので、読んでみる。
まず、新指導要領が施行されて一年というこの段階で、指導要領の改訂が取り沙汰されることが異数の出来事と言える。それだけ「ゆとり教育」というものへの反応が大きかったと言うことだ。
今回の中間まとめでの最大のトピックは、「はどめ規定」の見直しだろう。
学習指導要領は法的拘束力を持ち、これに則してカリキュラムを組まねばならない。極端な言い方をすると、「教えてはいけない」と書かれたことは教えることができない。
是もまた隨分不思議な話で、私に言わせれば人間の学習速度も理解力も個々まちまちなのだから、当然同じ授業を受けても内容を即座に理解する子もいれば、何度も繰り返さないと覚えられない子もいよう。そういった異同を無視して「これは教えねばならない」「これは教えてはいけない」というのは、画一化教育というよりは「画一教育」と言うべきものだ(笑)。
個の尊重だの個性を伸ばすだのとお題目は沢山並べたが、その目標への到達手段についての検討はなおざりだったのだな。
しかし、教育機関がその成果物たる卒業生の品質についてなんらの保証をしない教育システムそのものは見直されないものなのだろうか。
書店での日本語ブームも一段落ついたというか、ある程度定着して棚の一角を占めることに成功した感のある日本語関連書物ですが、なんとそういう関係の本を小熊は一冊も読んでいません(苦笑)。
書店でぱらぱらと眺めることはあるんですが……なんというか、改めて読むほどのこともないよな、と。
それはともかく、ずらり並んだ本の中に「正しい日本語」とかいう文言を見つけて思ったことなど。
日本語の「正しい」という単語には、英語で言えば「correct」「justified」「true」の概ね三つの意味が同居しています。当然これらは文脈依存で読み手が意味を解釈するわけですが、時に取り違えられると悲劇になったり喜劇になったりします。
「正しい日本語」という場合の「正しい」は、「correct」だと私は思いますが、もしかしたら「justified」かも知れません(笑)。もしそうだったら凄く嫌ですが。
日本語が曖昧というより、意味分化する前に漢語が入ってきちゃったために、区別したい時は漢語で「正確」「正義」「真理」とか言い分ければ良くなっちゃったからなんでしょう。
お蔭でというべきか、書き手の側としては、わざと曖昧に意味をぼかしたい時や読者の判断に任せてしまう場合、逆に厳密に解釈を限定したい局面など、状況に応じて文言を使い分けることができるというわけだ! 有り難いやら苦しいやら。
いよいよ明日からですね。
今日から予備校時代の友人Kが逗留中。
降り続く雨は止まず、巡回先が少ないこともあり、開場後に行くことにする。
が、友人Kの生態を顧慮し忘れてしまい、会場前に着いてしまう。9時45分頃に、行列に並び、行列が動いたのが11時半頃。結局入場は12時近かった。
軽く体慣らしも含めて数サークルを巡回し、企業ブースを回って帰って来る。
最早大手に並ぶ気力も体力も無し。
サークルの代表がサークル入場券を紛失するという突発事態発生。
うちのサークルって、ノートラブルでイベントを迎えることが少ない。何故だ? 誰か限りなく日頃の行いが悪い奴がいるに違いない。私以外で。
私が出たり入ったりしていた関係で、きさらちゃんには会えたりヨッシーさんには会えなかったりと、様々でした。スペースに帰ってきたら椅子を占拠してた奴とかいたしな。
てつまさんには某デンパと同類扱いされるし。
顏を出して下さった皆様、本を買って下さった方々、ありがとうございました。
とはいえ、流石に三日分もの水量はなかったらしく、今日は霧雨止りだったようです。少なくとも私が行列にいる間は。
5121キャップを被ってうろついていたんですが、はっぴぃさんに「誰かと思った」とか言われましたわ。
しかし私、今日はずっと行商してたような気がするワ。
毎年のことですが。
コミケが終わると、夏も終わりですなぁ……。
というわけで、今日は映画の日でした。
コミケ中滞在していた友人Kと一緒に、新宿へ出てまず「アンダルシアの夏」の二回目鑑賞。あー。注文してた自転車、もうすぐ来るな〜とか思いながら観てた(苦笑)。
その後、立て続けに「HERO」を鑑賞。ワイヤーアクションはともかく、全体としては凡作。黒沢の羅生門あたりを意識しているようなシナリオなんかはかなり陳腐。
映画が終わって飯を食って、登山用品店で週末登山の装備を物色。物欲を精神力でねじ伏せる。
そこでKと別れ、神保町を経巡って帰った。
有意義なんだか良くわかんない休日だった。
スミソニアンからエノーラ・ゲイの復元が終わったとの報道。
退役軍人による反対から原爆展が中止になったことは記憶にまだ新しいが、せめてエノーラ・ゲイを見て何かを感じて欲しいと願わずにはいられない。
広島、長崎への原爆投下が正しかったと主張するのは結構だ。言論の自由というものだ。だがしかし、なればこそ、広島、長崎の実情を訴える展示をも許されねばならないと私は思う。
悲報あれば吉報あり。
ジャイアンツの川相選手が犠打世界新記録を達成。(ジャイアンツ特設ページ)
実はその瞬間、テレビ中継見てました。一死一塁で代打がコールされただけで、もう球場割れんばかり。
野球の記録には色んな種類があります。瞬間的に達成されるもの、試合の中で達成されるもの、数試合から数十試合で達成されるもの、シーズンを通して達成されるもの、シーズンを積み重ねて達成されるもの……。言うまでもなく、もっとも困難であり、また偉大であるのは、その野球人生を通して作られる記録です。
ノーラン・ライアンの奪三振記録やピート・ローズの安打記録、王貞治の本塁打記録。川相の犠打記録はこれらに並ぶと私は思います。
それにしても恐ろしいばかりの技術です。既に敵も味方も誰も彼も、川相が出てきてバントをすることが既定事項になっているにも拘らず、平然と送りバントを決めていく。この普通さが身震いするほど凄いことです。
ああ、藤田監督時代が懐かしい……。
おいおい。NHKのニュース10で「Windows Updateを実行しろ」なんて報じてるよ……。
養老孟司の言うところの“バカの壁”という奴はかように恐るべき一般性を以って世界に蔓延しているわけで、数年前に話題になった「月をなめるな」やら、最近話題の「Philosophers on the Moon」などなど、教育の力の限界に、諦めの境地に至りそうですよ。
さて、明日、明後日は富士山に行ってきます。よって、明日の更新はありません。
そんなこんなで一日明けました。昨夜は湿布を膝と脹脛に貼って寝たこともあってか、筋肉痛は殆ど無し。階段の昇降にやや痛みがあったくらい。
洗濯機を回して洗濯物を干して。
体力的には会社行けるかな、って感じでしたが、土日の家事をこなすために休みは必要なようです(苦笑)。
午後から映画を観に新宿まで。
殆ど忘れかけていたんですが、「バトル・ロワイヤルII 鎮魂歌」を観てきました。
一応続編と言うことですが、最早原作(ここでは高見広春「バトル・ロワイヤル」のこと)なんかそっちのけって感じですね。好みは別れると思いますが、前作より一層メッセージ性が増してました。
映画を観ながら、「アメリカ帝国への報復」を思い出していました。力を以って事を為せば、また力によって報復される……。イスラエルとパレスチナじゃないけど、エンディングがそら寒く感じられるくらいの作品ではありましたね。
神保町で、夢路行の新刊「モノクローム・ガーデン」を確保。
昨日入手した夏見正隆「僕はイーグル 哀しみの亡命機(ファルクラム)」を読み切る。タイトルだけで何が亡命して来るのか丸判りというのは問題ではなかろうか。
個人的に夏見さんの作品は、登場する戯画化された悪役どもの暴れっぷりが大好きです。かてて加えてこのシリーズでは主人公のヘタレっぷりと、それに追い討ちをかける状況の厳しさがサディスティックな愉しみを与えてくれているのですが、通巻4巻目でなんかちと変わりましたなぁ。主人公ちょっと前向きダヨ。
他にもこれまでヒロイン張ってたキャラのうち一人は登場ナシ、もう一人もワンシーンだけ、と、もしかして枚数削るためにシーンごと吹っ飛ばされたんじゃないかって勘繰りたくなります。
一方で、夏見シリーズ(笑)には不可欠な木谷信一郎が登場したりと、色々動きのあった巻ということで、次巻承前のための巻と割り切って読んだ方が良いかも。
それにしても、現役パイロットが書いているだけあって、飛行機操縦の描写はピカイチです。
追伸。自転車はなんとか受領できました。
経済産業省が独自OSの開発を検討することにし、調査費用として1億円を来年度予算の概算請求に盛り込むことにした、という報道が朝NHKであったんですが、なんか日経新聞ではなんかTRONの文字が踊ってたりして、火星でも大接近してきたかのような有り様です。
先週から今週にかけて酷かったからねぇ……。反省というか、言い訳・責任逃れのためにこんなことまでして見せるといったところですか。ところで、既に総務省の方に「セキュアOSに関する調査研究会」なんてものがあったりするわけですが、会計検査院はなんも言わんのかね?
それはともかく、安全なOSを求めるのはそれはそれで結構なんですが、運用全体を含めた安全確保策とかはちゃんと考えてるんですかね?
「安全なOS」ってものは、「安全な自動車」と一緒で、そりゃ堅牢で安全かも知れんけど、それを運用レベルで台無しにすることは実に簡単だったりするわけですよ。他にも、ハッキングには強かったけど担当者を買收するのは簡単だった、とかね。データディスクを宅急便で送って紛失する奴もいるし。
安全で堅牢なOSを用意するのは結構。でもそれだけじゃなくて、運用レベル、そしてその運用を支える人材の部分まで踏み込んで議論してもらいたいものです。
朝から運動したら、お腹空いちゃいましたよ(苦笑)。
帰りは神保町に寄るために、新宿通りを四ッ谷方向に進行。半蔵門を左折して北門から北の丸を拔けて一橋経由で走る。
最後に神保町から秋葉原へ出て、本郷通りへ入り、王子へと帰着。
走行距離は約30kmでした。
自転車で走るのは気持ちよくでいいんですけど、これまで電車の中で本を読んでいたのが読めなくなるのが難点ですねー。
二日連続で走ったら、上半身が筋肉痛。ママチャリって上半身使わないもんなぁ。
明日はコミティアに一般参加で。なのにFTRONのチャットをやっている不思議。
そんなこんなでコミティアへ行ってきました。流石に大田区までは自転車では無理っぽかったので、今日は大人しくJRとモノレールを乗り継ぎました(笑)。
夏コミの買い逃しの補填需要で大手サークルが賑わうなか、ティアズマガジンで特集を組まれた森岡サンとこはお客の姿が切れない程の盛況。
ちょこちょこっと小説系も見てきたんですが……うーん。MS明朝+行ピッチ150%という悪行が蔓延していて、中味がどうこうよりもまず見た目で読む気がごそっと喪われるもの多数。
せめてリュウミン+行ピッチ175%を期待するのはいけないことなのだろうか?