哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2013年1月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2013年1月1日(火曜日)
 新年明けましておめでとうございます。
 今年は去年よりもうちょっとだけで良いので、マシな年になって欲しいですねぇ。
 結構切実に。

2013年1月2日(水曜日)
 プリンタに続いて、ドキュメントスキャナが紙送り崩壊中。スキャン結果がカーブを描くっちゅーことは、左右のローラの速度が違ってるんじゃないか……。
 2009年に買った時21万くらいしたブツなんだが、5年保たないとなると、ちょっと考えちゃうなぁ。
 ウチではA3機必須なので、どうしても高くなるんだけど……。
 CanonのDR-6030Cとかどうなんだろう。あんまレビューがないので、よく分からん。

2013年1月3日(木曜日)
 新年早々、靖國神社放火犯に対する日本の犯罪人引渡し請求(過去日記)が韓国から拒否されるという椿事が。
 「犯罪人引渡しに関する日本国と大韓民国との間の条約」第3条(c)に基づき、政治犯であると韓国側は判断した、と。
第三条 引渡しを当然に拒むべき事由
(c) 引渡しの請求に係る犯罪が政治犯罪であると被請求国が認める場合又は引渡しの請求が引渡しを求められている者を政治犯罪について訴追し、審判し、若しくはその者に対し刑罰を科する目的で行われたものと被請求国が認める場合。
 日本側が引き渡し請求をしているのは放火ですから、それが政治犯罪であるわけではありませんので、日本が被疑者を政治犯罪で追訴しようとしていると韓国は判断した、ということになります。
 重要なのは、実際にそうであるか否かよりも、靖國神社に対する毀損罪を日本側が政治犯的に扱おうとしていると韓国司法当局が考えていることであり、爾後同様の犯罪について日本での犯行後に韓国へ出国することによって犯罪ロンダリングが可能になることです。
 また、韓国が日本と中国を両天秤にかけた際に中国に重きを置くことも判りました。
 韓国からしてみれば両隣国から圧力をかけられる中、ぎりぎりの判断だったのでしょうが、それがこれか、というのが偽らざる心境です。

2013年1月4日(金曜日)
 昨年末のネタなんですが、「EVの本命は軽トラ!? 140万円で購入可能な「MINICAB-MiEV TRUCK」が発売」と、三菱自工のMINICAB-MiEV TRUCKが発売された由。
 家から畑まで、農協まで、といった短距離の頻繁な移動に供する用途で、電池容量が少ないモデルのみの販売ということのようです。まあ、携帯電話のように、家に戻ったらプラグ挿して充電、という習慣付けが出来ればそれで良いということでしょう。(個人的には自動化を模索したいところですが)
 ともあれ、軽商用車の電気自動車化は今後も続いて欲しいものです。

 その後に「楽聖少女」を読んで悶絶するGenesis先生の姿を幻視してくつくつと笑うのであった。


2013年1月5日(土曜日)
 nasneの内蔵HDDの残り容量が気になるようになってきたので、HDDを増設するか……と昨年末くらいから考えていたのだが、USB HDDをnasneに追加するより、nasneをもう一台追加しちまった方が便利かも知れん、と思い直す。
 チューナが二台になれば、裏番組の録画とかができるわけで。
 かくしてnasneをもう一台手に入れ、アンテナを配線し、ハブにケーブルを繋いでいざ完了。
 うむ。
 あとは、torneチューナでPS3本体に録画した番組をnasne側に移動させられれば良いんだけどなー。

2013年1月6日(日曜日)
 昨日のnasne配線作業で変な姿勢を取ったのが悪かったのか、腰痛……。
 さらに、寒い! 室内の温度が9℃とか、なんじゃそりゃ〜。

 「Win8で味わう「IVS」」と、味わい深い記事。何味かと言われると、血の味とか、鉄錆の味とか、そんな感じ。
 Windows 8での「正式対応」によってIVSは今が旬、といったところか。次回のBクラで発表するつもりだけど、死にたくなるよね。


2013年1月7日(月曜日)
 「給油所の廃業加速か、改修費重荷 「ガソリン難民」増加もと、ガソリンスタンド過疎が進行しそうという話題。
 以前から言われていたことなので今更感はあるのですが、結局時間切れっぽい結末に。
 積極的に、社会を変える契機に出来れば良いのでしょうけど、果たしてそんな巧く行きますかね?

2013年1月8日(火曜日)
 「小惑星を捕えて月の軌道まで移動させる計画:NASA」となかなか豪快な計画。
 長径500m、見た目より軽いと言われたイトカワですら3.5×10¹⁰kgとかあるので、引っ張るのはなかなかホネでしょうなぁ。もっと軽い物を選ぶんでしょうけど、小さ過ぎると見つけるのが大変ですし、僅かな方向修正で地球軌道に係留できる軌道を取っている物、となるとかなり候補は絞られるような。
 ただ、月軌道の内側に小惑星を係留できるのであれば、それは未来の宇宙開発にとって大きな利益になることは疑いないところなので、ぜひ無理のない範囲で実現してほしいものです。

 「児童用防弾チョッキを買い求める保護者、銃乱射事件で=米国」という記事があったのですが、本当かね?と疑問が。
 実のところ防弾チョッキの主目的は迫撃砲や榴弾砲などの破片から命を守る(致命傷で即死する所を重傷で止める)ことで、銃弾に対する性能は状況によりけりと言ったところです。素材技術の進化によって銃弾を止める防弾能力を持ったボディーアーマーは確かに生まれているのですが、米軍のIOTVを例にすると、小銃弾すら止めるセラミックプレートをフル装備すると、重量は16kgに達します。訓練を受けた兵士でもこれは大変です。さらに、銃弾を止めるということは運動エネルギーを全て引き受けるということですから、「死ぬよりまし」とか「死ななくてよかった」という話になるでしょう
 サンディフック小学校銃乱射事件で使われた銃はAR-15だという話なので、使用弾薬がSS109だと仮定すると、その銃弾が持つエネルギーは1,767N・mになります。エネルギー量的には、時速約48kmで運動する10kgのハンマー同等ということになります。
 ちょっと想像力を働かせて欲しいのですが、1kg〜2kgの鉄板の上からでも、10kgのハンマーで殴られたらどうなるか、って。
 先の記事にあるような、1kg〜2kgでライフル弾を止める防弾チョッキというものは、私の知る限り、素材レベルで無理がありますし、たとえ止めても小児の体に与えられるエネルギー量は危険極まりないと。詐欺を疑った方が良いんじゃないですかねぇ。
 人間の不安心理に付け込んだ悪徳商法なんじゃないかという気が。


2013年1月9日(水曜日)
 昨年は色々な国で政権交代があったのですが、フランスでも大統領選挙があり、大統領がサルコジ氏からオランド氏に代わりました。
 これにより、2011年に「数を公表すると、競って火を付けるようになるから」という素晴らしい理由によって中止されていた、年末年始の“聖シルウェステルの火祭り”の件数発表が再開された模様です。私のような現場に取材に行けない人間からしてみれば、祭りの盛況さを知ることができて嬉しい限りです。
 報道によれば、今年の年末年始で焼かれた車の数は1,193台だったそうな。
 伝統の祭事が恙無く続いているようで、誠に幸甚と言わねばなりますまい。

2013年1月10日(木曜日)
 北海道電力の「今冬の電力需給状況について(1月7日現在)」(添付PDF資料)とか見ると、北海道は幸運に恵まれているな、という感想。
12月30日ピーク時間帯には、1月以降の高稼働運転に備え12月29日から実施中であった苫小牧発電所の補修作業による停止に加え、伊達1号機の計画外停止※1と伊達2号機の出力抑制※2が同時発生しましたが、年末年始期間であったことや高めの気温により需要が低めであったことから、ひっ迫には至りませんでした。
 何に感謝したら良いか分からへんわ。
 しかし、7%の節電要請に対して実績が4〜5%ってのは、やはり要請に無理があったと考えるべきなんじゃないかな……。道民は頑張っていると思いはするのだけれども。

 「米国人の健康度は最下位 日本など17先進国でという報道があって、元を辿って行くとこの辺に辿り着いた。レポート本体はログインが必要なので見れず。
 なので、どのような調査方法、調査項目によってこのような結論が導き出されたのかは分らなかったが、ピザが野菜に分類されているうちは改善は難しいのではないかと素朴に思うのであった。


2013年1月11日(金曜日)
 日経メディカルオンラインの「「医療事故調」で医事紛争が急増?」という記事に、医療者にとって最も脅威となるのが、この事故報告書が公開され、裁判などで使用できるようになること。とあって驚く。 え? この手の事故調査ってのは司法免責が原則でしょ?と。
 例えば、米国の国家運輸安全委員会の調査報告などは民事訴訟への流用が法で禁止されています。
 この種の事故調査機関の設置目的は、原因の究明と再発の防止であり、懲罰や損害賠償は対象外となります。むしろ、それらを課すことによって目的が達せられなくなることこそを厭うべきです。
 医療事故調を設置するのであれば、報告書は原則公開とし、民事訴訟への流用を明確に禁止し、必要であれば裁判ではなく行政審判による懲戒機関を用意すべきであると考えます。
 目的は飽くまで医療の質の向上であることを、失念すべきではないと考えます。

 「マリ:過激派掃討へ外国軍が展開開始とPKOの始まり始まり。
 それにしてもマリ政府軍、この段に至っても拠点を奪われるなど、呆れるほどの弱兵ぶりである。
 しかし、クーデターを成功させるなどの実力はあるので、イスラム武装勢力が強いと見るべきなのだろうか?


2013年1月12日(土曜日)
 FTRONの新年会で中野で河豚。

2013年1月13日(日曜日)
 頑張って本を断裁してスキャンしてみる。
 スキャナはオーバーホールに出すことにしたので、その前にできるだけ、と。

2013年1月14日(月曜日)
 雪じゃーっ。

 寒いんじゃーっ。

2013年1月15日(火曜日)
 朝、駅への道すがら、前を歩く人がすってんころりん。
 凍結路面が怖い通勤路でした。

 2011年3月に日本へ身柄を引き渡されたソマリア海賊4名のうち、成人と認定された2名の裁判員裁判の公判がいよいよ始まったそうな
 以前も書きましたが、日本の法廷では日本語を使用することになってるのですが、記事にもある通り、ソマリ語の通訳者がいないために二段通訳とか初っ端から前途多難を感じさせます。その上、被告人の人定は事実上不可能で、どこの誰さんか自称以上の証拠なしという有様。
 こんな裁判に呼び出された裁判員の方々もご不幸なことだと同情奉るわけですが、近代法治国家とそれ以外の境界で起きた問題として、笑うことのできない難しさがそこにはあるわけです。
 先行してドイツでも同様の裁判が進行して、喜劇なんだか悲劇なんだかよくわからない様相を呈しておりましたが、日本でも同様の演目が見れるとあって、大変興味深いところです(鬱)。
 この裁判は、この先被告人が有罪になっても無罪になっても、被告人たちを将来は国に戻すという困難極まりない課題が待っており、一体どの辺りでその困難さに終止符を打つべきか考えるほどに頭痛がするわけです。


2013年1月16日(水曜日)
 インシデントが相次ぐボーイング787が、日航・全日空の両社で運行停止となった由。
 開発時から様々な問題に晒されてきたドリームライナーの苦難は続きますな……。
 787は新機軸を多く採り入れただけに、開発段階から問題が多発しました。
 まず有名な所では、設計の一部をアウトソーシングしたことです。それまではボーイングが詳細設計まで行なって下請けに出していたものを、787では協業各社にボーイングが仕様書を出し、設計は各企業で行いました。構想では、仕様を満たす部材が米ボーイング社に運ばれ、組み上げると飛行機が完成する筈だったわけですが、実際のところどうなったかについては、多くを語る必要がないのではないかと。
 新素材(カーボン素材)の大胆な採用については、787の軽量化に大きく資するものでした。現時点では大きな問題は生じていませんが、東レの一社独占供給である点に不安を感じる向きもあるかも知れません。
 機構的な面では、油圧/空気圧系の削減があります。油圧やエンジンからの抽気による高圧空気を大胆に減らし、電動アクチュエータや電動コンプレッサで代替し、油圧配管や空気管を減らして重量軽減と整備点検の省力化を達成しました。例えば、787の主脚のブレーキは電動ブレーキです(ブレーキパッドをモータで動かす)が、これにより主脚に油圧配管を通す必要がなくなるわけです。他にも客室の与圧が電動コンプレッサで行われていたり、エンジンスタートがエンジン内のスタータジェネレータによって行われるなどの新機軸が盛り込まれています。
 代わりに大出力の補助動力装置が必要となり、777の四倍といわれる発電力を持つAPUや、リチウムイオン電池を搭載することとなりました。今般火を吹いているのはこれです。

 アルジェリアで邦人5人がイスラム原理主義武装組織に拉致されたらしい
 原油関係の会社らしい……。
 国外の化石燃料に頼る部分が大きくなれば、今後も似たような事件は増えるだろうし、そのために払う安保コストを考えると頭が痛い。
 アルジェリアの南にはマリがあり、今まさに国際部隊が国連の同意を得て空爆を行なっている。マリ北部は今イスラム原理主義武装勢力の巣窟となってしまっており、これを叩くべく国際共同作戦が行われている。
 日本も無関係でいられなくなったな。


2013年1月17日(木曜日)
 アルジェリアの誘拐事件ですが、武装組織側の要求はマリからの撤退ですか。モロですな……。
 しかしアルジェリアは恐らく交渉しないでしょう。あそこは治安が非常に悪く、その手の組織も多数跳梁跋扈している関係上、弱みを見せればそれは即、同種事件の続発を招くでしょう。
 日本としては、色々と覚悟が必要でしょうな。

2013年1月18日(金曜日)
 某SNSにログインしたら「Happy Birthday」と表示されて、芸が細かいなぁ、とか思う。
 もう誕生日が嬉しい歳ではないけれども。

 アルジェリアは予想通りの強行突入。
 まあ、アルジェリアだからなぁ。
 現地は混乱していて、犠牲者の数どころか、テロリストの数すら判然としない有様。


2013年1月19日(土曜日)
 図書館へ出かけてDVDを一枚借りて来る。
 北区はDVDは一度に一枚しか借りられないので、シリーズものを資料として必要とする時に、何度も図書館と往復することになるのは、些か面倒。
 中央図書館が遠くなってしまったもので、二往復目でも面倒い。
 しかし、戦後期のニュース映画というのも、まとめて観るとなかなかに味わい深い。私の専門は戦前期だったので、戦後期についてはあまり詳しくはないのだが、現代の価値観では確実にアウトな社会の話題がちらほら転がっている……。

2013年1月20日(日曜日)
 ちょっと家のお片づけの必要が出て、せっせとゴミを生産した。
 そうして気づいたら日曜日が過ぎ去っていった……!

 世はセンター試験だったようですが、「女子受験生、センター問題冊子持ち出し失格という碌でもない話が。
 普通に試験が終了すれば問題は公開されるものを、わざわざ一分一秒を惜しんだのか何か知りませんが、本人は失格。警察沙汰になって、予備校も損害を被ることでしょう。
 というか、この場合予備校側が教唆犯になるんじゃないかと思いますが。
 ぶっちゃけ、当日中にはインターネットで見れるようになるものを、わざわざリスクを犯すだけの価値があるのか、そもそも疑問ですな……。


2013年1月21日(月曜日)
 セミナーに参加するために大手町へ。
 内容はまあ……なんだ。
 未来に希望が持てない何かであった。

 アルジェリアの一件では、予想された通り、邦人の犠牲者が確認された。
 深く哀悼の意を表する。


2013年1月22日(火曜日)
 椅子の修理のために年休。
 2001年に購入したアーロンチェアの座面のプラスチック枠に亀裂が入ってしまったので、交換をすることに。なんと保証期間内なので無料。素晴らしい。(実は2008年にも一度修理して貰っている)
 ただ、私の椅子の色は既に廃番になってなっている色で、交換の結果座面と背もたれの色が違う、世界で唯一つのアーロンチェアになってしまった(笑)。
 後何年使えるかわからないけど、次壊れたら買い替えだな。その時はまたハーマンミラーから買いたい。そう思わせられるサービスだった。

 「深度1万メートル超す有人潜水艇の開発目指す 海洋機構」と、現しんかい6500の後継機は11,000m級を目指すことになったらしい。
 記事にもあるように、予算の問題もあり、開発が順調に進むかどうかは分からないが、日本の未来のためにも、是非とも達成して欲しい。


2013年1月23日(水曜日)
 なんかアルジェリアの一件で、国内での報道各社の姿勢について議論が噴出しているらしい
 マスコミ各社が被害者の実名を把握しようとする点については、私は否定しない。
 ただ、その手に入れた情報を「報道」すべきかどうかというなら、必要がない、と考える。
 それは、その情報がどうしても必要な人に個別に提供すれば良いレベルの情報であって、報道媒体を使って無制限かつ無差別に広告して回る必要性のある情報ではない。
 紙面や電波は使わずに、それこそwebサイトで会員登録した人が閲覧できるようにしとけば事足りるし、それ以上の価値はない。
 必要な情報はもっと他に沢山あって、優先順位を報道は取り違えるべきではないと考える。

2013年1月24日(木曜日)
 教員の退職手当が2月1日から減額されるのを前に、駆け込み退職が相次いでいる件について、文部科学大臣が「決して許されない」と発言したんだそうな
 まだ会見の公式情報がないので報道をベースに話をしますが、教師だって人間ですから、自分の生活や将来設計が描けなくなるとなれば辞めるでしょう。そういった未来への展望を失った人間を無理やり職に縛り付けた場合、むしろ意欲の低下による士気の減退が伝染し、就労環境全体に悪影響を及ぼすことになりますから、速やかに退職していただくのが、双方にとって利益であることは言うまでもありません。そもそも、退職の自由は労働者に認められた権利であり、「暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。」と法律にも書いてありますので、文科省が「指導」するというのは違法行為じゃないですかね。
 “誇り”があれば給与の削減にも耐えられる、なんて考えは私の採らざるところです。人間貧すれば鈍す、衣食足りて礼節を知る。食詰めれば誇りなどという食えないものは捨てられます。そのような状態に陥らないようにするのが政治のお仕事であると思料する次第。
 山口良忠は稀有な例外であって、公務員全員に山口良忠たることを要求するのは、寧ろ一層の事態の悪化を招来するであろうと危惧するところです。
 現実的な問題に当たって精神論をぶち上げる人間は頭がおかしい人間であると私の規定するところですが、どうも文科相は事前の危惧通り、危うい頭脳の持ち主なのではないかと深く憂慮します。

 「北朝鮮、核実験とロケット発射を計画 「米国を標的」とかなんとか。
 これはあれなんですかね? マリ問題におけるフランスのように、旧宗主国が責任をもって対処しないといけない類の事案なんですかね?


2013年1月25日(金曜日)
 都立図書館で調べ物。
 一度に一冊しか請求できないのに年鑑を順に閲覧するという実に悲しい作業であった……。
 開架で並んでいる図書館があれば片っ端から積み上げて目次と索引だけ見て当たりをつけることもできるのに、閉架じゃどうにもならん。そして近場で所蔵しているのが都立図書館と国会図書館……。
 色々と嫌になる。

2013年1月26日(土曜日)
 BTRON Clubで発表。
 所謂默示録の笛吹きというやつである。

2013年1月27日(日曜日)
 「アルマジロ」を観てくる。
 ISAFの一員としてアフガニスタンに派兵されたデンマーク軍の兵士を取材したドキュメンタリ……なんだけど、何と言えば良いのか……出来過ぎで演出過剰な作品という感じ。本当にドキュメンタリなのかね、これ、というか。
 多分、編集(切り貼り)が上手なだけなんだとは思うんだけど……。
 正直、自分としては特に感銘を受けるシーンなどなくて、寧ろ、ああ人間っていつでもどこでも同じようなもんだな、と納得してしまった。
 あと、徹頭徹尾、視点が固定されているのが、ある意味で凄い。特定の小隊につきっきりなので、他の視点ナッシング。アフガニスタン側の見方ゼロという潔さ。
 総じて、価格分の価値はあったな、と。
 ただ、消化するのは大変な作品。

 中国で開発中だった新型輸送機「運20」が初飛行したとか
 しかし、伝えられる数字が……なんというか、整合性がないというか……。
 C-17とタメを張る大型輸送機で、66tのペイロードを持つ、って触れ込みなんだけど、最大離陸重量220tの機体をD-30KU四発(103 kN×4)で、というのは色々と無理なのではないかと……。(C-17は最大離陸重量が265tでエンジンが180 kN×4)
 計画段階の目標値を公式発表してるだけなのかも知れんけど、現状のままでは謳っている性能は達成できないだろうなーと思う。
 ただし、これだけの勢いで航空機開発ができる環境は非常に羨ましいものがある。それは素直に羨ましい。

 「海自の潜水艦技術、豪へ提供検討 連携強化狙い防衛省」とか、いよいよ本格化?
 オーストラリアは増大する中国の軍事的圧力に対抗するため潛水艦の増強を計画しているのですが、自国で開発する技術力はなく、国際入札となったコリンズ級潛水艦は所定の性能を満たせずに問題に発展と、色々と問題を抱えているのですよね。そんで最近は日本の潛水艦に秋波を送っていたもの。
 豪側としては、技術供与&ライセンス生産ではなくて、完成品輸入を希望していたような記憶があったけど、それはそれで難しいんだよなぁ。


2013年1月28日(月曜日)
 それは察するに、Genesis先生の趣味、もしくは性癖というべきものであろう。
 余人に理解されない珍奇な趣味の持ち主という者は、得てして当人に自覚がないものである。

2013年1月29日(火曜日)
 「提訴:「在日差別で婚約破棄」 大阪の女性、兵庫の市議をという記事に、そういう話って未だあるんだなぁ、とか。前世紀に似たような話を聞いたことがあったけど、今は21世紀だぜ〜。
 政治家という職業柄、政治信条により行動が制約されることは理解しますが、結婚する当人ではなく、当人の祖父が在日なのが原因と言われると、些か行き過ぎではないかとは考えます。
 それでもなお政治信条を貫くというのであれば、結婚は両者の合意によって成立する=どちらかでも拒否すれば成立しないわけですから、大人しく婚約破棄の慰謝料支払いに応じるべきではないかと思う次第。まあ、婚約にまで至っていたかが裁判の争点になってるようですけど。
 ただ、この報道、なぜか市議が匿名なんですよね。私が当該選挙区の有権者であれば、この市議の政治信条は投票行動における判断材料だと思うのですが。公人の政治的行動は、顕名で報じるべき情報ではないかと思う次第。(犯罪報道ではないよ)

 昨年対馬で盗難にあった仏像が韓国で発見され、窃盗団も検挙されたのですが、「対馬で仏像盗み韓国に持ち込み 窃盗団を検挙」の記事を読むと今後また一波乱ありそう。

 銅造如来立像は朝鮮半島の統一新羅時代(8世紀)、観世音菩薩坐像は高麗王朝時代末期(14世紀)に製作され、日本に渡ったとされる。
 文化財庁は2点の仏像を回収し、朝鮮半島から強奪されたものかどうかを調べるとともに、日本に渡る前の所蔵先などを確認している。
 朝鮮半島の史料の保存具合を考えるに、8世紀や14世紀の收蔵状態の検証が可能であろうはずもなく、碌でもない事態に陥りそうな予感がひしひしと。

2013年1月30日(水曜日)
 「新型インフル、ワクチン接種は医師らを優先と、かつてを思えばとてもまともな判断をするようになったものだ、と。
 前与党には問題が非常に沢山ありましたが、これは政権初期の頃の問題でしたな。
 考えるに、彼らは社会基盤の維持管理に費やされる努力というものに対し、全く理解がなかったのでしょう。「そこにあるのが当たり前」である各種社会基盤も、現実には多くの人手と金銭によって賄われています。水道を見て感動した未開人が、金物屋で蛇口だけを買って行く寓話がありますが、前政権はその種の人々であったと言えるかと思います。
 改めて説明するまでもないことですが、我々は社会を形作る構成員でもあり、またその社会によって生かされてもいます。電気水道ガス物流等々、様々な基盤があった上で私たちは生活しており、それらの維持が叶わなければ、生きていけない人すら少なくありません。
 そういった弱者を救おうという理念は立派だったのですが、残念ながらどうしたら良いかについては全く知恵が回らなかったのでしょうね。
 残念なことでした。

 「韓国、人工衛星打ち上げに初成功…3回目挑戦でと、KSLV-1はやっとこさ射ち上がっていったようです。
 先だって北が成功した後だけに、失敗すると隨分残念なことになっていましたから、それ自体は喜ばしいことなんじゃないですかね。
 問題は山積してますけど。
 何はともあれ「次」頑張って下さい、としか。
 宇宙開発(に限りませんけど)は継続は力、です。ここはまだ入り口にすぎないんですから。


2013年1月31日(木曜日)
 ジンバブエといえば2008年頃に経済学の新地平を拓いた国として知られていますが、また新たなネタを二十一世紀人類に提供してくださったようです。
 国庫の残高が200USD、政府財政は現在痲痹状態だ、とTendai Biti財務大臣は仰っておられますが、この5年間の状態は痲痹とは言わないのかジンバブエ語(おい)では、と驚きのあまり眼から鱗が落ちそうです。
 見たところ借財を国際社会にお願いすると言っていますが、返済の宛のない金を気前よく貸してくれる国が、このご時世でありますかね?
 何はともあれ、ジンバブエの未来に祝福があることを祈らずにはいられません。
 主に、我が国に面倒事が持ち込まれない形で。