哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2014年1月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2014年1月1日(水曜日)
 新年あけましておめでとうございます。
 どうにか平穏への道筋が着くと良いですねぇ……色々と。

2014年1月3日(金曜日)
 諸般の事情による一泊帰郷から帰京。
 甥っ子たちに「よしゆきおじさんだー」「なんでいるのー」などと散々な評価を受けた。いないことが常態になっているのである(まて)。
 不肖の伯父として数年分まとめてお年玉をあげたりした新年であった。

2014年1月4日(土曜日)
 「四日に出てきたら○人も出社してるとかこの研究所おかしいっすよ」と言われた。
 ああ、俺もおかしいと思うぜ……。

 「エア射撃年齢制限引き下げ…東京五輪若手育成へとか、色々と突っ込みどころの多い記事。
 エアライフル/エアピストルと言っても、空気圧で実弾を撃つ銃でして、狩猟にも使うくらいですから、殺傷力はあります。実弾が入っていなければ銃口から圧搾空気が飛び出すだけで、これでは競技にならないことは言うまでもありません。
 実弾を使わない射撃競技としては、ビームライフル/デジタルピストル競技というものがありまして、免許不要で楽しめる入門用競技として位置づけられています。
 しかしながら、五輪の正式競技になっているのは実弾を使う方の競技ですので、上記の記事は意味不明な記事ということになります。校閲部は腹を切って死ぬべきであろう。
 さて、とりあえず実弾の問題には目を瞑ったとしても、この対策って余り效果がないんじゃないかという気がします。
 というのも、実は数年前の銃刀法改正によって18歳未満の空気銃所持についての規制が強化されて、かつては推薦があれば空気銃の所持ができたものが、現在では年少射撃資格認定と許可を受けた年少射撃監督者の監督下で別に保管される空気銃を使用するようになっており(一部の国際大会に出場できる実力者は所持許可が出る)、要件の厳格化による競技人口の減少が問題になっているところです。まあ、普通の学校には指導者なんていませんわな……。
 規制を強化しまくっておいて射撃競技が衰退しているとか言われても当然だろうという気がしなくもないのですが、始められる年齢を引き下げた所で、環境が整わないのでは始まらないし続かないと思います。

 先般自衛隊からの銃弾の提供を受けた南スーダンの韓国軍ですが、「PKOの韓国軍、銃弾補給できず 「孤立危機」報道もだそうで。
 最早ヘリが飛べない状況とか、かなりヤバ気。
 このまま行くとスレブレニツァになりかねないな……。
 一刻も早い武力介入が望まれるところです。


2014年1月5日(日曜日)
 今日も研究所に行って、なんとか「昨年内」の仕事を片付けた……。
 明日から通常業務か……。

 「米の中国領事館放火、隣の日本街を怪しむ声も=中国報道」にここ数年米国内の中国関連機関で大小さまざまな襲撃事件が発生したとか書いてあって、それは結構酷い話だな、と。
 もっとも、確かイスラム原理主義勢力がウイグル問題に関連して中国を名指しで敵に指定していた筈なので、驚くほどのことでもないわけではあるが……。


2014年1月6日(月曜日)
 なんかスーパー駅長たまがウルトラ駅長になったらしい
 彼女が駅長になってから会社の業績が本当に回復しているらしいので、崇め奉るしかないというのはよくわかるわけだが、残る地位はCEOくらいしか残ってないんじゃねーかという気もしないでもない。
 死んだら神社でも建てることになりそうだな……。

 「「盲腸の請求書を見てぶったまげた…」アメリカ人のありえない医療費に対する海外の反応」によれば、米国では盲腸を手術すると1万ドルが吹っ飛んでいくらしい。
 えーと、それでも健康保険には反対するのが自由の国の流儀なわけね……。


2014年1月7日(火曜日)
 「日本史、高校での必修化を検討…中教審諮問へとか言われてるんですが、世界史と日本史が必修になったら、地理と公民はどうするんだ……? 全てを学ぶことができない以上、何らかの選択は必要なのですが、その上で基礎教養が必要なのだとしたら、それは中学校の社会科で教えられる「歴史」なんじゃないかねぇ……。
 別のアプローチとしては、理想を追求し社会科に世界史・日本史・地理・公民を総合した「総合社会」みたいな科目を作って1年次必修にする、とかが考えられるでしょうか。
 別教科ですが、かつて理科科目おいて、化学・物理・生物・地学を総合的に学ぶ「理科I/総合理科」という科目があったのですが、幾度化の改定の後に、現在では必修科目ではなくなっています。廃れた原因には諸説がありますが、理科科目を総合的に横断した質の良い教科書の不在(章節毎に4教科を順番に学ぶだけだった)や、指導の困難さ(教える側の問題)などが挙げられています。
 「総合社会」は理論的には望ましいのですが、恐らく理科I/総合理科が歩んだのと同じ問題が生じることは疑いないところです。一人で世界史日本史地理公民を知悉し、それらを相互に関連づけながら要点を網羅した上で教授できる人材がホイホイ転がっているとは考えにくいですしね。
 個人的に気になっているのは、科目として必修であることよりも、学んでいない科目への理解の薄さや、学び終わった後の知識の更新が行われないことが問題ではないかと感じています。歴史学に限りませんが、あらゆる学問は進歩を続けており、学んだ時の知識が用を成さなくなることは珍しくありません。歴史学においては、新たな発見によって定説が覆されたり、学説が陳腐化することによって、根底から知識体系が崩れることがあり、高校卒業後数十年知識の更新が無かったりすると、高校で教わった内容が寧ろ重荷になっている場面も無きにしも非ずです。
 無謀な要望としては、“学校で学んだ知識が陳腐化したまま放置される”事への対策を講じて欲しいものです。

 「南スーダン、石油守る合同軍創設を検討 スーダンと協力と、「アフリカ外交は複雑怪奇」とか言い残して辞任しそうな勢い。
 散々っぱら武装鬪争の挙句スーダンから独立したのに、内部分裂の果てにスーダンと手を組むとか、面白過ぎでしょう。このまま南スーダンが攻め滅ぼされたりなんかしたら、一体誰を笑えば良いんでしょうかね。


2014年1月8日(水曜日)
 都知事選に舛添要一が出馬と聞いて、これが大本命だな、と。
 議会対策に不安はあるけど、執政官としての能力については太鼓判が押される人で、他の連中が脳内お花畑とあっては、他に選ぶ余地もなし。

2014年1月9日(木曜日)
 都知事選に細川護煕が出馬と聞いて、何を考えているのか、と。
 何も考えていないのかもしれないが。
 細川元首相について私が唯一評価している点は、首相退任後、政界を引退して陶芸家として立身したことです。首相などにならず、初めから陶芸家を目指していたら一層評価が高かったかも知れませんが、とにかく、不得手なことに敢えて手を出して周囲に迷惑を掛けない事を選んだ点は評価に値します。
 だというのに、再び知事にならんと欲するというのは、一体どのような変心でしょう。器を焼きすぎて、己の器も陶冶されたなどと勘違いしたのでしょうか。
 ともあれ、細川元首相の評価が鳩山由紀夫・菅直人の水準まで落ちることになりそうです。
2014年1月10日(金曜日)
 Gizmodoに「軍用車両ハンヴィーの後継機にスバルの水平対向ボクサー+αのハイブリッドエンジンが搭載される」(英文元記事)という面白可笑しい記事。
 あくまで現在試験中の試作車の話なので、制式採用に際してエンジンが変更される可能性はあるとは思うのですが、それはそれとして。
 本文中でHMMWVの代わりって書いてあるんですが、非装甲汎用車輛、雑駁に言えばJEEPの代わりであるHMMWVとは違って、このULVってのは装甲車輛のようですね。なので、どちらかというと日本の軽装甲機動車に類する車輛ではないかと。ただし、ディーゼルエンジンに電気モータを組み合わせたハイブリッド車であるそうな。
 一体いかなる理由からスバルの水平対向ディーゼルエンジンが選択されたのかは良くわからないのですが、エンジン単体の輸出ってしてるんでしょうか。更に言えば、これってある種の人達が目を三角にする武器輸出に当たったりするんでは……?

2014年1月11日(土曜日)
 朝惰眠を貪り、朝食→朝寝→昼食→昼寝→所要で外出→夕食→仮眠という、一日16時間睡眠。
 本当は本屋へ行きたかったのだが、これも途中で断念してしまったので、郵便局まで往復しただけになってしまった。

2014年1月12日(日曜日)
 映画を梯子。
 ufotableの新作ということで「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」を観に行ったら、半分以上が親子連れというか、子供向け作品だったのか、これ?
 で、時間の関係でもう一本観れそうだったので、ヤマカン作品ということで「Wake Up, Girls!」を観てきた。(時間が合えば「NAVY SEALs TEAM SIX」を観たかったのだが……)
 どっちもそれなりに面白かったけど、ヨヨネネの方が良かったかな。ただまあ、細かい所突っ込み始めたら切りないので。

2014年1月13日(月曜日)
 今日も映画を梯子。
 まずは地下鉄博物館へ行って地下鉄建設映画。日比谷線建設時の銀座の工事についての映画なんだが……潜函工法とか使ってたんだなぁ、銀座で。(元水路を埋めた所に穴掘ったりしたから)
 それにしても昭和38年とかの銀座のフィルムを見ると、社会の進歩というか変化というか、そういったものを感じますね。交通ルールはどこの東南アジアか、っちゅーレベルだし、安全についても突っ込みどころ満載の現場風景が見れたりして。
 しかも殆ど手作業で人間がスコップ持って掘ってる……。そうかー。50年前はそんなもんかー。

 そんでもって昨日は時間が合わなかった「NAVY SEALs TEAM SIX」を観てきた。
 あー……。
 事実を元にした物語とか言いながら全てを駄作にする神秘の力がハリウッドにはあるよね……。


2014年1月14日(火曜日)
 都知事選に細川元首相が立候補表明。
 政策が反原発とか、最早言うべき言葉も無い。都知事と原発は関係ねぇべや。
 舛添元厚労省も本日立候補表明をしたが、東京五輪と震災対策を訴えていた。当たり前の事なのに、東京についての政策を掲げた立候補予定者が今のところ彼一人というのがなんともはや。
 言うまでもありませんが、都知事は都政の責任者ですので、都政について訴えている人でないと、そもそも選択肢に入りません。
 今回も消去法で一人しか残らない選挙になりそう。

2014年1月15日(水曜日)
 「日本初! セブン銀行口座のATM画面が9言語に! 外国人の方々が"使い心地"を体験」という記事があって、興が惹かれた。
 既存の日英2言語に加えて、この度新たに対応したのがタガログ語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、インドネシア語、タイ語ということだが、ローマンアルファベット(とアクセント記号)で表現できるタガログ語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、インドネシア語、日本語と同系統の文字を使う中国語は比較的対応が簡単(翻訳だけで済む)のだけど、結合音節文字を利用するタイ語は大変だったんじゃないかなぁ。
 あー、でも最近はオープンなレンダリングエンジンに任せりゃいいのかも……。
 この7言語の選定理由とかちょっと知りたいですね。やはり利用者の調査とかやったんだろうか、とか。
 日本に在住する外国人としては結構な比率であるはずの朝鮮語が拔けてる辺り、面白い調査があったのではないかという気がするのだ。

 昨年散々問題になったB787のリチウムイオン電池ですが、朝のニュースで日航機にバッテリトラブルがあったことが報じられていました。
 ただ、安全弁が作動し、一つのセルの過熱が全体に及んでいなかった点から見て、昨年施された対策は十全に機能したものと考えられます。
 原因が分かっていないが対策は機能というのは些か気分は良くありませんが、今回トラブった電池を解析して、原因にまで辿り着いて欲しいものです。


2014年1月16日(木曜日)
 海自の輸送艦おおすみと釣り船が衝突して釣り船が転覆、乗員乗客は救助されたものの4名中2名が死亡という痛ましい事故が昨日あったのですが、報道の方が過熱気味のようで。
 海難事故ですので、海難審判を待つべき問題です。事実関係の確認以上の報道が必要かと言われると、現時点では意味がなかろうかと。
 事実関係の確認ってのは、こういうのな……。

2014年1月17日(金曜日)
 “最後の日本兵”小野田寛郎少尉がお亡くなりになれた由。
 衷心より哀悼の意を捧げる。
 情報将校として失陥後のルバング島で30年間の遊撃戦を戦い拔いたその技術は、決して色褪せないものです。

2014年1月18日(土曜日)
 昨日、父が緊急入院とかいうメールが来て、場合によっては帰省しないといけないか?と思っていたが、とりあえず月曜に退院できる予定ということで、様子見に。
 で、もじもじカフェに行って、帰りに京王デパートで駅弁を買ってくる。
 いつも思うのだが、の鱒の寿司ってどうして全国で売り物になるんですかねぇ……。
 帰りの地下鉄で、東大前でやたらと制服の学生集団が乗り込んできて、何事かと思ってたら、センター試験だったのね。

2014年1月19日(日曜日)
 関東でも雪が降るかも?という予報だったけど、雪は見ず。されど寒し……。

2014年1月20日(月曜日)
 先週ですが「サイファー・テック社のDRM技術によりPCフリーズやファイル破壊の問題が発生」というニュースがあって、その後の動きを注視しているのですが、この会社駄目臭いな。
 問題になっているDRMモジュールの挙動が怪しい話は隨分前から言われていたことで、実際私も一度インストールしたのですが、その後様々な不調に悩まされ、アンインストールした経緯があります。
 このモジュールを使用している他のコンテンツプロバイダのサイトを幾つか見て回りましたが、何の説明も乗ってません。顧客(この場合はDRMモジュールを使用しているコンテンツプロバイダ)に通知してないんじゃないですかね?
 正直申し上げまして、このようなDRMモジュールは、DRMへの不信感を助長するものとして、真にDRMを必要とする人たちにとって望ましくないものです。
 正規のユーザがリスクを負い、不正規ユーザはそのリスクに晒されないというのであれば、これは正当なユーザに便益を与えるものではなく、その存在意義が全くないことになります。
 電子書籍にはそれなりの興味はあるのですが、このようなモジュールをインストールしたくないために、PC用リーダソフトは大抵使えないのですよね。

2014年1月21日(火曜日)
 なんか日テレのドラマ「明日、ママがいない」が話題になってるようで。  全国児童養護施設協議会からの各種抗議もあったようで、事態は徐々に深刻な方向へ向かっている感触。
 私自身は件のドラマを見ていませんし、児童養護施設についての知識も足りないので、どちらの言い分がどの程度妥当性を持つのか判断できません。
 ただ、一般論として言うならば、この問題はBPOなり法廷なりで決着をつけるべき案件なのだと思う。あるいは法務省の人権救済か……。
 言論表現思想信条の自由は最大限保護されねばなりませんが、かと言って他者の人権を蹂躙して良いわけでもなく、また差別や偏見を助長して良いわけでもありません。特に公共の資源である電波を使用し、受け手を選ばず一方向にコンテンツを送出する「放送」という媒体においては、その公共性が問われる場合が存在します。
 同一のコンテンツであっても、放送の場合と、セルビデオやPPVでは扱いが異なることは有り得るのですよね。
 放送は、その公共性に相応しい(その価値のある)内容であるかが問われると思います。

2014年1月22日(水曜日)
 先の国会で自民党が数の論理で奪い取った参院の2委員長職ですが、民主党に返還される見込みとか。
 当時の日記にも書きましたが、本来あるべき合意の政治とは真逆の方向へ突っ走っていた国会は、一応正常な形に(形だけは)戻ることになりました。しかし「今後は公正中立な委員会運営を行う」とか言ってる辺り、民主党側に議事進行を妨げる意図があったことを認めてるわけですな……信じ難い。
 一度政権を獲って、合意形成のための環境づくりがどれだけ大切か思い知ったと思ってたんだけどなぁ……。

2014年1月23日(木曜日)
 猪瀬都知事辞任による都知事選が告示。立候補者は……16人。碌な候補が居やしねぇ……。

2014年1月24日(金曜日)
 「外国人労働者受け入れ拡大へとかいう記事があったんですが、「受け容れた後どうするのよ?」という点がすっぽり拔けていますなー。
 日系ブラジル人デカセギを受け容れた時と同じような事になるんじゃないですかねぇ……。
 こうやってやってきた外国人のいくたりかは、間違いなく不法滞在者になるんですよ。また、合法滞在であっても、日本に家族を呼び寄せたり、日本国内で家族が増えたりといったことが確実に起こります。そういった人たちが最終的にスラム的な低所得者層を形成する……というのが、日本でもかつて起こったわけですが、未だに対策らしい対策が講じられていません。
 にも関わらず、何の反省もなく、同じことを繰り返そうというのは、私には理解できない考えです。
 国内の不法滞在者を合法雇用できるようにした方が、遙かにマシな施策になると思います。

2014年1月25日(土曜日)
 BTRON Club。

 先日来問題になっていたマルハニチロの冷凍食品に農薬が混入された事件で、「農薬混入事件 従業員の49歳の男逮捕という報に接して最初に抱いた感想が、「流通食品への毒物の混入等の防止等に関する特別措置法じゃなくて、偽計業務妨害なんだ……」だった。
 この法律、適用されたことあんのかね……?

 言論の自由に制約がある国・ドイツから「「わが闘争」、注釈付き容認=全面禁書から一転−ドイツとかいう話題。
 正直、ドイツの反ナチ法って行き過ぎだと思うわけで、少しずつでもいいので、言論の自由が広がると良いと思います。
 民主主義の原則的には、広く健全な議論が行われれば、そのような極論は淘汰される筈だからです。


2014年1月26日(日曜日)
 昨日のBTRON Clubで所長が日経新聞に角川が漢字のプロジェクトをやるとかいう記事があったらしい話をしていたので、図書館に記事を確認しに行く。
 角川文化振興財団がインターネット上で利用できる漢字データベースを作りを始めたとかいう記事だったんですが……「新字源」のデータを入力するとか。
 新字源かー。
 新字源は、漢文研究者の携帯辞典として人気の高い良い辞典なのですが、一方で漢字電算処理の人からは敬遠されている辞典なんですな。かつてはDBの外字番号としても使われ、JIS X 0208などでも参考として検字番号が載っているのですが、改版に際して検字番号を変えてしまったという残念な事情で、あまり見なくなってしまいました。
 必死こいて作った対応表が使い物にならなくなるとか、悲劇を通り越して惨劇だわな。
 電子化に際してどのような対応を取るのかは分かりませんが、できれば長期の利用に耐えるものにして欲しいものです。

2014年1月27日(月曜日)
 インドへの輸出話が進行しているUS-2ですが、今朝の新聞にインドでの生産を検討とか出てた。
 ……。
 価格が高いのがネックなので、インドで生産するとかいう記事だったんですが、無茶言うなよ、と。インドで作って安くなるものって、人件費くらいしかないんじゃないか。
 むしろ命を預ける機械だけに、品質の方が心配になるわけですが……。

2014年1月28日(火曜日)
 「帆とエンジンのハイブリッド、次世代帆船開発中という記事を見て、果たして新愛徳丸の反省はどこらへんにあるのかとか。
 この種の着想は、燃料価格が上がると必ずと言っていい程登場するもので、近年では他にもSkySails等が挙げられましょうか。
 この“ウィンドチャレンジャー計画”で使われる帆は、風の力をただ受けるのではなく、翼断面でもって風を受けて揚力を発生させる所にあるようですが、果たして巧く行きますかねぇ……。
 伸縮式とすることによって、橋下の通過や不使用時の空気抵抗の低減を確保しているようですが、一方でこの装置に係る各種コスト——装置価格、運用費、重量(=貨物積載量の減少)、重心上昇等を払える程の效果が出るのかが常に問われます。……問われた結果、散々な結果に終わってきている訳です。
 果たして屍山の上に立つ勝者となるか、はたまた山の高さを増やすに終わるか。
 なんとなく後者の気がします。(印象)

2014年1月29日(水曜日)
 朝からロイター電で「インドが日本の救難飛行艇購入でほぼ合意、総額16億ドル超も」とか。海自に7機しか配備されないUS-2最低でも15機導入とか、驚きのスケールです。
 しかし一方で「どうなる!? US-2飛行艇インドへの輸出」によると、輸出は最初の2機だけで、あとは印度で組み立て(ノックダウン生産?)ともあり、今後の交渉が厳しいものであることも予感させます。
 印度側からしてみれば、技術導入をしたいという気持ちはよく分かるところですが、年1機程度の受注しかしていない新明和から仕事を奪うのはなぁ……。

2014年1月30日(木曜日)
 STAP細胞のニュースで沸き立っておりますね。これまでのES細胞やiPS細胞を作る手間を考えれば、酸性の溶液に浸すだけとか、ちょっと信じがたい物があります。Nature誌が何度もリジェクトしたというのも理解できます。
 まだ仔鼠の細胞でのみ確認された現象なので、今後再現実験や、他の哺乳動物への適用が可能なのかの検証が世界中で始まるでしょう。また、細胞内で起こっている現象についての研究も進められ、原理が探られることになります。人間に応用されるのは、更にその先、ということになります。
 しかしそれでも、これまで外部刺激のみでは巻き戻らないとされていた細胞の分化の常識が覆ったことは間違いがなく、今後様々な発見が続く可能性があります。

2014年1月31日(金曜日)
 春節。

 シャープが本日を持ってワードプロセッサのサポートを終了するとの広告
 まだサポートしてたことに驚きだけど……。
 書院かぁ。母のワープロが書院だったなぁ。私は文豪だったけど。OASYSは操作系が独特で、初見では使い辛買った。
 SONYが2インチフロッピーとか愉快な規格をぶち込んでいたり、キヤノンがキャノワードで東芝がルポ。百花繚乱の時代であったことよ。
 合掌。