哀愁日記
底に哀はあるの。

西紀2002年4月分

Caution!
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、並びにパーソナルメディア社は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2002年4月1日(月曜日)
 いかん、このままでは誰も騙さないうちに4月1日が終わってしまうっ!

 土曜日ROBODEXの帰り、横浜で一度降りて実験中のLED歩行者用信号機を観察した。遠くから見ても、現用の歩行者用信号機との違いは歴然で、単色光の鮮やかさが心に残った。

 日曜日WXIIIについては、「なぜこの作品は“パトレイバー”でなければならなかったのか」という疑問が、未だに解けない。作品としては、前作に遙かに及ばないと思う。

 土曜日の夜にうちに泊まった某デンパ大阪だが、最近あさりよしとおに興味を示していたので、とりあえず基本だから「ラジヲマン」を読ませた。
 なにやら奇怪な音を立てて笑い転げていた。
 ついでなのでそのまま某来た挑戦のビデオを見せる。隨分昔のビデオなのだが、某国のテレビ番組が收録されているもの。なかなかまとめて見る機会がないものだが、なんか「自分に子供ができたら留学させたい」などと言っていた。

 某来た挑戦関係といえば、拉致疑惑に関して駄目人外画伯が日記で「アメリカならどうするか」なんて書いてたけど、私に言わせると、相手がアメリカだったらそもそも拉致なんてしないって(笑)。相手が日本だからやった、やれた、でしょうね。イギリスでも二の足を踏みますな。
 日本なら絶対に強気で外交してくることはないし、間違っても軍事的な報復攻撃なんてことはない……と、完全に舐められているからこそこういう事態になってるわけで。
 これが「軍事力がないと解決できない問題」って奴です。(軍事力だけで解決できる問題でもないが、とにかくまず前提として軍事力がないと話にならない)


2002年4月2日(火曜日)
 早くも条約の効果か……?

 さて、某地方自治体ではアニメで村興し…じゃなくて殖産興業(笑)を狙っているそうで、また国政レベルでも「知的財産立国」とかいう妄言発言がまかり通る御時世ですが、経済産業省が「アニメーション製作に関する標準契約書案」なんてものをレビューに付していたりします。これはあくまでテレビ局と製作会社だけの契約で、製作会社と下請けや原作者、デザイナーなどとの契約はまた別途、ということですな。最近、こじれて放送中止なんてのもありましたからねぇ、そっちの方もそれなりに手厚く保護せんとあきませんな、これをやるなら。

 じゅりちゃんの所で紹介されていた「おたく度チェック」をやってみる。

  S.B.さんお疲れ様でした。あなたの総合おたくパワーは431パワー です!
  詳細は次の通りになっています。

グラフ 結果値
(単位:パワー )
マニア度 67パワー
危險度 98パワー
萌え度 45パワー
煩悩度 52パワー
さわやか度 9パワー
迷惑度 102パワー
潜在能力 58パワー


あなたのマニア度は67パワー 。普通のマニア度です。
あなたは知らず知らずのうちに何かのマニアになってしまうかもしれません。
しかし、人間何かに関心を持つのは非常に良い事。
この程度のマニア度は丁度良いのかも。


あなたの危險度は98パワー !高いレベルの危險性を秘めています。
社会に不満はありませんか?友人に不満はありませんか?親に不満はありませんか?もしあったとしても、思うが儘に行動にうつすのではなく少し考えましょう。
それがあなたにとって一番幸せな選択でしょう。

あなたの萌え度は45パワー 。全然萌えていません。
あなたはおそらく「もえるって書いてみて」と言われれば「燃える」と書き、「萌える」なんて言葉は思いつきもしないでしょう。そのような生活をおくっている人にとっては知らない方がいい言葉かもしれません。
あなたは十分正常ですから。


あなたのさわやか度は9パワー です。さわやかとはちょっと縁遠いかも。
知らないうちにファッション等、人目を気にしなくなっているのでは?
もちろん、外見なんて自分が気にしなければいいのです。人間は中身!
しかし、外身を気にするのもたまにはいいかと思いますよ。


迷惑度102パワー !これは高い数値です。
あなたの行動は、知らず知らずのうちに他人を不快にしています。
自分を見つめなおして下さい。そして周りもよく見てください。
自分の事だけを考え、自分だけが楽しければいいという考えを捨て、もっと常識を持ちましょう。
それが嫌ならば止めはしませんが・・・。

あなたの煩悩度は52パワー 。一般人レベルです。
人間が生きていく上で、煩悩や欲はある程度必要なものなのでこれくらいは丁度良いでしょう。オタクとしては少ないかも?


あなたの潜在能力は58パワー 。一般人レベルです。
あなたのオタクとしての潜在能力はほぼ普通の人と同じです。
これからの生活次第でどうとでもなるでしょう。
オタクになるかそうでないかはあなた次第。さぁ、どうしますか?

 そこはかとなく、異様に偏った結果が導かれてしまったような気がするケド、半分以上で「普通」と判じられているので問題はなかろう。危險度も迷惑度も、自分には関係ないことだし。大体こういうものは「問題だ」と思うから問題だということが大半だからね。
 いわゆる観測者原理ってやつですね。

2002年4月3日(水曜日)
 どうも昨日紹介した「おたく度チェック」なんですが、やったひとの中に、自分を偽って低い値を出そうと努力した形跡のある人が結構居ますねぇ。どう考えてもこんな値にゃならんだろアンタは、って人が「自分は数値が低かった」とか謳っているのを見ると、正直って美徳だなとか思いますです、はい。

 政局いよいよ混迷の度を深め……って、国内もそうですけど、ヱルサレムの方はもっと酷いね……。はあ。


2002年4月4日(木曜日)
 「日本スペースガード協会が東経120度の靜止軌道上に直径50メートルの人工天体を発見」とか報じられていますね。発見したのは美星スペースガードセンター。恐らく軍事衛星だろうというのが、下馬評のようです。
 そらまぁ、異星人の侵略よりは現実的でしょうが、夢のない話だなぁ。ハレー彗星に地球が突っ込んだときに大気が失われるのに備えてみんなでタイヤチューブを買い込んだような、そんな夢のある時代が懷かしい。
(しかし……靜止軌道って狹いはずなんだけど、よくそんなところに「極秘」に直径50mもの衛星を置いとけたもんだ)
 どうでしょう、ここは一つ、手作り軌道ミサイルで迎撃するってのはいかがでしょうか?

2002年4月5日(金曜日)
 昨夜、横になった瞬間、いきなり平衡感覚の失調がおきる。おお、寢ているのに世界が回ってるぜ。
 朝になっても治らず、夜になってもそのまま。なんか悪いものでも食ったのだろうか?
 まあ、目眩がするだけで実害はないからいいけど。

 昨日のNHKクローズアップ現代で、インド洋に派遣された海自のルポをやっていた。「戦鬪区域外」でテロの脅威と日々対面し続けていた自衛官の疲弊ぶりと、日本から視察にやってきた司令官の安穏とした発言が対照的だった。
 以前見た、アフリカはゴラン高原に派遣された陸自部隊の隊長のインタビューもそうだったのだが、現場の緊張感と、後方(内地)の認識のズレが、非常に大きい。フィードバックとか、ちゃんとやっているのだろうか。知らず知らずのうちに、上層部は、現場に対し「死ね」と命令してはいないだろうか?
 現場で人が死んでから、あるいは状況が挽回不可な状態まで悪化してから、認識の甘さを悔いても遅いと思う。

 そういう意味では、みずほ銀行の仕儀もお粗末に尽きる。こうなることは、わかっていたのではないか? 中止、あるいは延期という決斷をしたくないがために、実現可能性すら検討しないままにスケジュールだけ先行させたのではないか?
 実現可能性を正当に判斷しないまま裁可を下し、実行に移した責任はきちんととらなあかんと思う。


2002年4月7日(日曜日)
 昨日はBTRON Clubだったですよ。で、そのあとは例によって例の如く、飲んで食って歌って徹夜でしたよ。
 BTRON Clubでは、とうとうNortia Orderがお披露目でした。いや、長かったです。準備期間も含めると、一年くらいかかりましたから。これからが、本格的な活動ですね。会員絶賛募集中。特に、やる気と能力に溢れた若い人。

 ところで、坂村先生からNortiaのスペルについて質問があったんですよ。
「NortiaとNortiaeってなってるのと両方あるけど、どっちが正しいの?」
 って。
 「Ordo Nortiae」ってのは、“Nortia Order”のラテン語表記で、Nortiaeとなっているのは単にNortiaが属格になっているだけなんですよ(正確には単数属格。変化は第一変化ね)。英語的にいうならば、「Iがmyに変化してても同じ名詞でしょ」って話です。ラテン語では単数主格を名詞の代表形とするので「Nortia」なんですね。
 この程度は一般教養だろう、ということで工作者とは意見の一致を見ました。

 一般教養と言えば、坂村先生の新刊「21世紀の日本の情報戦略」岩波書店に「巧言令色、少なし仁」(p149)なんて書いてあって、恥ずかしいなぁ、もう、とか思いましたね。「巧言令色、なし仁」ですよ。原文は「巧言令色、鮮矣仁」で出典は論語。
 まあ、漢文は基礎教養ではないというのが持論の坂村先生でございますから間違ってても別にいいんですがね、編集者は何してたんでしょう(爆)。

 かように、ラテン語や漢文は教養として極めて重要なものであり……(以下省略)。


2002年4月8日(月曜日)
 土曜の夜。飲み屋でπちゃんが言いました。
「これを印刷したプリンタわかる?」
 よく観察して、正直に答えました。
OKIのMicrolineでしょ。型番までは分からない」
 OKI MicroのプリンタはレーザーじゃなくてLEDを使っている上に重合トナーなので、非常に特徴的な印字結果を残すので、わかりやすいんですよ。
 ちなみにMicrolineの12でした。型番までわかるわけがないじゃないか。

 先々週、今年初めての夏日を迎えた日から突如フリーズを連発するようになった職場の私の機械。OS再インストール、HDDの完全チェック、メモリの交換……と手順をこなして、最後の最後にCPUを交換したら、直った。
 どうやら熱気に当てられたかなんかして、熱損傷していたようです。
 もともと排熱に難があるケースで、しかも風通しの悪いところに置いてあったもんで、熱が怖いなぁとは思っていたのですが。
 でもなんというか、「まさかなぁ……」って感想でした。

 7月末日で、文藝家協会を退職することになりました。


2002年4月9日(火曜日)
 終業後、すぐに飛び出して池袋へ。不動産屋へ行って部屋の契約の更新なんぞを。

 で、折角池袋まで出てきたのだから、とシネ・リーブルへ出向き、WXIIIの第2回目鑑賞……というより、「ミニパト第2話」を観に行った、という方が正解だろう。

 なお、そのまま勢いで「羊のうた」まで観てきた。原作知らないので、なんとも言えないです、はい。ただどうだろう、コミックだったのを実写にしたもののはずなんだけど……同じようなテーマなら別の材料もあったろうにと思えてしまうあたり、現実の持っている力の大きさを感じる昨今。

 バトルロワイヤル法本当に作ってさ、重要な政治的問題の解決に利用するってのはどうだろうか? とりあえず生き残った奴の意見を聴くってことで。

 ファイタースがフランチャイズを札幌に移す移転申請を、コミッショナーに届けたそうな。
 個人的には大歓迎。っつーか、東京近郊に球団多すぎるっての。東京はジャイアンツだけで充分だ。スワローズファイタースも出てけーっ(笑)ベイスターズライオンズマリーンズも、もう少し離れても良いと思うのだが、まあ許そう。
 首都圏に6球団もいる現状がおかしいので、もっと地方へ分散するというのには大賛成。希望を言えば、北海道、東北、そして四国に1球団ずつ欲しいものだ。
 北海道なら札幌だろうし、東北なら仙台かな。
 そんな話を友人としているときに、では四国はどうだろうか、となった。四国でフランチャイズが形成できそうな都市ってどこだろう。高松か?なんて話していたら、その友人が宣った。
「徳島エイトックってのはどうだ?」
 ツボにハマって爆笑してしまいましたよ、私ゃ。


2002年4月10日(水曜日)
 もう躑躅が咲いている……。八重桜は見頃。

 身体のC整備希望。
 一遍通りの健康診斷じゃなくて、人間ドックかなにかに入った方が良いかもしれない。
 近所の医者が言うことには、「5月になったら整形外科の先生が来るから、そしたら膝もうちで診よう」。実験台かなにかですか?(苦笑)
 まあ、近所に内科循環器科整形外科と揃ったら、あとは眼科があれば一通り私の用は足りるわな。泌尿器は既にかかりつけがあるから……。
 なんか重病人みたいだ(苦笑)。

 「人月の神話」の中の「銀の弾丸はない」に対して、「悲観的すぎる」と反論した人が多いなんて書いてあったけど、ちょっと信じ難い。私なんかはあれを「ちょっと楽観的すぎるのではないか?」とか思いながら読んでいたもんで。
 みずほ銀行の統合を指揮した連中って、超楽観主義者だったか、空想世界の住人だったんではないでしょうかね。そりゃ挑戦は必要ですけど、成算が最初から立たないようなのは、唯の特攻ですよねぇ。


2002年4月11日(木曜日)
 「絵文字メールがiモードやJ-フォンに送信可能に—EZweb向けにサービス開始」なんてニュースを見て思うわけですよ。
 戦略レベルでの過誤を戦術レベルで彌縫しても、問題の根本的解決には繫がらない。
 消費者レベルの要望に深く考えないでとりあえず対応した挙げ句、こんなわけわかんないシステムこさえて、最後はどうするつもりだね?

 今日は東京シューレの学生ゼミでしたよ。
 たまたま長野から東京に出てきていた予備校時代の友人Kを無理矢理拉致って連れていきました。


2002年4月12日(金曜日)
 今日はとにかく体調が悪かった。午前中ずっと視界がぐわぐわと搖れていた。午後になると隨分良くなったが、調子が戻ってきたのは日が暮れてからだった。幸い、というべきか、今日は理事会だったので仕事は日が暮れてもあり。

 夜、きしもと君が家にジャンクパーツを引き取りに来た。かくしてソケ7のM/BやらATX電源やらキーボードやらが貰われていった。

 昨日うちに泊まった予備校時代の友人Kだが、馬鹿話の最中に「原子力エンジン」という単語が登場した。
 その時はそのまま通り過ぎてしまったのだが、今日になって不意に「原子力エンジン」とはどのようなものであろうかと気になって考え出した。やはりエンジンというくらいなので、レシプロ4サイクル内燃機関なのだろう。とすると、吸気、圧縮、燃焼、排気というサイクルをとる……。
 幸いにも(?)核燃料は圧縮すると爆発するので(をゐ)、原理的にはなんらの問題もない、と思われる、ような気がする。


2002年4月13日(土曜日)
 朝起きて、昼に出かけて、夕刻に出かけて、帰ってきて寢たら……疲れが溜まっていたのか、豪快に寢倒してしまう。Nortiaの仕事は資料整理だけで終わってしまう。マズいっす(^^;

 みずほ銀行の内部事情は、報道されればされるほど、どーしょーもない感じがします。事前にトラブル情報が上がってきていたにもかかわらず強行してこの結果ですか……。駄目駄目じゃん。

 でもあんまりみずほのことばかり呆れてもいられないわけよ。私が関っていた某文字コードの問題だって、経済産業省の方からとにかく年度内にレビューをしろしろと急っつかれた結果、殆ど予告無しとも言える1月からの1ヵ月レビューに突入する羽目になったんだし、また某数省庁合同で進行している政府統一文字コードだって、某e-Japan計画のスケジュールに間に合わせる……ってできるわけないじゃんってくらいだし。
 まともなトップって、実は国産松茸以上に稀少らしいと思うこの頃。


2002年4月14日(日曜日)
 今日も、視界がふらふら搖れている。行くべきは耳鼻科か、脳外科か……。

 「ミニパト第3話」をシネ・リーブル池袋に観に行った。同じような人がかなり居たようで、本編に入ると寢ている人が……。

 その後、今日こそは、とNortiaのお仕事。

 実は購入後、ライセンス規約をきちんと読む暇がなくてモリサワのOpenTypeは自宅で放置されていた。
 エンドユーザライセンスによると、一旦インストールすると、勝手にアンインストールもできないような内容なもんで、二の足というか、なんというか。インストールしたマシンを変更するのは有償とか書かれているのを見ると、一体どういう商売なんだと思わなくもない。
 確かにフォントは著作権では守られていないのだが、別にだからといって法的な保護が全く受けられないわけではなくて、あくまで「著作物ではない」だけの筈。末端利用者が自由にアンインストールもできないような規約を作らんといけないようなものなのだろうか……?


2002年4月15日(月曜日)
 NHKクローズアップ現代で、中古パソコンのHDDから重要データが……なんて話題を取り上げていた。一度この日記でも取り上げたことがあるけれど、末端使用者の技術理解の問題だからねぇ。
 悲観的な言い方をすれば、どうやっても限界ってものはあるという話になる。自動車免許を持っている人間のうち、一体どのくらいがきちんと車の点検ができるだろうか。冗句みたいだが、タイヤ交換だって怪しいドライバーも掃いて捨てるほどいる。
 自分が日々利用している技術が魔法であっても一向に差し障りがない人たちのことを、私は常々「魔法の国の住人」と呼んでいるが、言うまでもないがこれは程度問題の話。この高度に複雑な構造を持つ社会に対し、全てを知悉し、理解し、把握することは残念ながら不可能というものだ(把握したいという欲望は強く持っているが)。誰しも、何かに対して魔法を感じている。私だって例外じゃない。
 さて、では一体何が問題になるのか。いいじゃん、魔法の世界で暮らしてても。
 ところがどっこいそうはいかない。この世界は魔法ではなく科学と技術で動いている。それはあくまで人間の力であって、呪文を唱えたら空から降って来るわけじゃない。自分に理解できない、あるいは自分では作り出せないだけで、他の誰かには可能なことなわけだ。
 他の誰か。
 すなわち専門家。
 逆説的に言えば、自分に何ができないかをきちんと把握してないと、相手が技術者なのか魔法使いなのかの区別もつかないハメに陷りかねないというわけですね。

2002年4月16日(火曜日)
 なんかあちこちでニュースとして取り上げられていたので、判決文をわざわざ読みに行ったんですよ。要するに、BBSに書き込まれた内容を、勝手に本にして売ったのは著作権侵害である、と。
 正直言って、判決そのものは極めて妥当です。っつーか、たとえ書き込んだ人物が最後まで誰だか分からなかったとしても、第52条にあるように、著作権は公表後50年間保護されます。そういう意味で、被告は明らかに著作権侵害を犯したといえると思います。
 どちらかというと、版元の光文社も責任を認められている点が興味深いですね。
 日本書籍出版協会という、日本の出版社の団体で用意している「標準的な」出版契約書の第7条には、「甲(小熊註:著作者)は、本著作物が他人の著作権その他の権利を侵害しないことを保証する。」なんて文言があって、内容については著作者が一手にその責任を負わねばならないことになっています。最近だと柳美里さんや田口ランディさんの問題などがその対象と思われます。
 光文社がこの雛形を使ったかどうかは分かりませんが、判決文で示されるところによると、『被告光文社は,本件出版契約において,被告森拓之事務所から,「被告森拓之事務所は,本著作物が他人の著作権その他の権利を侵害しないことを保証する。」との保証を得ている』とあるので、似たような文書は交わしたのでしょう。しかし、判決では光文社の責任にも言及しており、この条項が免責とはならないことを示しているわけです。

2002年4月17日(水曜日)
 成田空港の暫定新滑走路が開業。
 しかし、土地問題、尾を引いてますな。正直なところを言えば、強制收用を実施した時点で、それこそ徹底的に根こそぎやるべきだったんじゃないかと、過去を振り返ると思う。残念ながら僕はその時点での政治的・社会的状況をよく知らないので、あくまで勝手な言い分なのだが。
 もちろん、自分の生まれ育った、あるいは先祖代々耕していた土地を、紙切れ一枚で明け渡せと言われても「はいそーですか」とは言えないものだろうが。
 ところで、日本は航空産業においてイニシアチブをまるで取れていない。今回の暫定滑走路だって、長さが足りなくてB747が着陸できないそうだが、「だったらB747の離着陸距離を短くしろ!」とは言えない辺りがやや悲しい。自前の航空機産業があれば、もうちょっと好き勝手なことをほざけるのにと思うと、ヨーロッパが根性入れて航空機産業に注力するのも能く分かるというものだ。

2002年4月18日(木曜日)
 日本レコード協会コピーコントロールCDの表示マークを決めたそうな。っつーか、そもそもレッドブックを満たしていないものをCDなどと呼んでも良いのかという問題は……。
 そこまでするんだったら、DDCD(Double Density CD/Purple Book)とかSACDとか、より高度な著作権管理機構が備わっている規格へ移行すりゃいいのに。DVD-Audioは……なんかコケてるっぽいけど。
 良くも悪くもCDって、手輕な技術になり過ぎたと思う。

 みずほなんですけど、一応今日の仕事は今日中に終わるようです。でもなんか東京電力への引落データの半分が消え去ったそーですけど……。
 このまま倒産しても、誰も驚かんな、こりゃ。

 いかん、BBBの4.011落とすの忘れてた。

 さ、明日は折角有給とったんだし、たっぷりと「ほしのこえ」を堪能してきますか。


2002年4月19日(金曜日)
 朝一でシモキタに行き、ほしのこえ。12時の回までは空席があった模様。
 声優版、悪くないんですが……個人的には、オリジナル版の方が好きです。

 一旦Tolly Woodを離れて、13時の回に。新海さんの手慣れたツールの使い方に唸る。
 同席したSio姐御と輕く昼食を取り、神保町をうろついて帰ってきたら、丁度弟が王子に到着したところだった。
 もちろん、明日、シモキタに連れていくために郡山から呼び出したのである。


2002年4月20日(土曜日)
 とりあえず、弟と国立科学博物館に行く。「ノーベル賞100年周年記念展」とかいう特別展を見る。全館回りきらないうちにTime Up。
 その後、神保町と渋谷をちょっとうろついて、Tolly Woodへ。
 Tolly Wood前で、電柱の蔭からTolly Woodの建物に向かってデジカメのシャッターを切っていた怪しい男を発見。世界平和のためには撲滅した方が良いような気がした。その後、nyちゃんπちゃんが集結(笑)。
 かくして二日で三回目のほしのこえ
 声優版よりオリジナル版の方が良いということで意見の一致を見る。

 上映後、てんやに入り、Nortia TAD-WGのミッション。巻き込まれた弟と糸野は何やらほざいていたようだが私は気にしなかったのできっと些細なことだったに違いない。


2002年4月21日(日曜日)
 騷々しい一晩が過ぎ、落ち着きを取り戻した我が家でいざお仕事をば、と思ったら、今度はPCの調子が悪くなる。
 Windowsの使用中に、突然リセットがかかる。
 それ自体はさして珍しいことではないが(おい)、30分保たないとなると鬱陶しい。特に再起動の都度、SCANDISKに「このメッセージを出さないようにするには、Windowsを正常に終了して下さい」とか言われるのは腹立たしい。有無を言わさずリセットしてるのはてめーだろーが、何で俺が悪いように言われんとあかんのだ、とぼやきたくもなる。
 原因、未だはっきりとは摑めず。(熱、か? でもだったら超漢字の使用中にも起きそうなもんだが)
2002年4月22日(月曜日)
 謎のリセットの原因は結局熱と斷定。超漢字でも、DOSでも、ヒート・ラン・テストをやってみたらリセットがかかった。とりあえず側板を外して剥き出し状態にすると安定した。
 最近、気温高くなったからねぇ……。(そういうもんか?)
 懸念していた排熱不良が表面化しただけという話もあるが、何にせよ現在のケースを使い続ける限り回避不能な問題を一つ抱え込んでしまったというわけだ。
 夏になる前に、なんらかの対策を講じないとな……。

 本屋で、紺野キタの「ひみつの階段」が新裝版で出ていました。普通なら、「だからどうした」で通り過ぎるところなんですが、書き下ろしがあるとあっては仕方ありません。同人誌からの採録もあったり。

 先週末のことになりますが、「ふたつのスピカ」の第2巻が出ていました。買いましょう>そのスジの人

 六道神士「ホーリー・ブラウニー」もGet。


2002年4月23日(火曜日)
 大阪高検の公安部長逮捕の件は、何やら裏事情が複雑そうですね。裏金疑惑を告発しようとしていた検事自らが暴力団と関る詐欺を摘発されたわけですが、その検事はその日、テレビ局の取材を受ける予定だった……となると、なにやらキナ臭くなって来ますな。

 4月23日はサン・ジョルディの日、すなわち「世界 本の日」……なので神保町へ。
 ところで、なんで聖ジョージと本が関係あるんですかね? 聖ジョージというと、龍退治で有名な戦争の守護聖人だったと記憶してるんですけど。しかもよりにもよって十字軍の守護聖人ですよ。
 ユネスコも変なことしますね。

 野尻抱介の「太陽の纂奪者」が出ていました。ハヤカワの新レーベルの新書。内容はかなり加筆されているようです。

 デンパ大阪に業務連絡。「花右京メイド隊」の5巻が出ている模様。


2002年4月24日(水曜日)
 ジャイアンツの調子が上がってきて良い感じ。ミツルんの悔しがる様を想像するだけで、気持ちよく寢られるというもの。

 じゅりちゃん他へ業務連絡。鷹見一幸「アウトニア王国再興録 でたまか 英雄待望篇」が書店に並んでいました。
 予定では朝日ソノラマが明日。

 あー。時間が足りん。全然足りん。なぜだかわからんけど足りん。
 Nortiaの仕事がはかどらんし、もうすぐコミティアだってのにそっちの準備も進まん。試験勉強もせにゃならんし。
 おかしい。なぜこんなに忙しいんだ?


2002年4月25日(木曜日)
 予定通り、朝日ソノラマの新刊ゲット。笹本祐一「ARIEL〔18〕」と秋山完「吹け南の風(2)」。

 最高裁で、大阪高裁の方の中古ゲームソフトの上告審の判決が下った。判決文はこちら
 極めて真っ当な解釋により、ゲームソフトウェアの頒布権は、ユーザの手に渡った段階で消尽し、以後の中古取引については問題ないことになりましたとさ。
 これについてACCSARTSも、今日時点では何もコメントしていない(ARTSはとりあえず「完全勝訴」と報じてはいるが)。どっちもどっちなので敢えて先にコメントしておくが、判決文は正しく読みましょう。今回はゲーム製作会社側の主張が通らなかったのであり、中古ソフト業界の主張が通ったわけではない


2002年4月26日(金曜日)
 いきなり「時間鉄道の夜」なんて本を書庫の中から搜し出してきて、何事かというと、「ほしのこえ」のノベライズ担当が大場惑だという噂話を聞きつけたので、どんな作家だっけと思い出すために。
 しかし……びっくり箱かい?>うちの書庫

 ゲームソフトの中古販売についての最高裁判決について、ACCSARTSのそれぞれの声明を読んでいろいろ思う。


2002年4月28日(日曜日)
 一日寢倒してしまう。日中、二時間ほど食餌のために起きただけで、あとは斷続的に寢っぱなし。
 土曜日は、午後イチで西荻灯台へ出向き、Nortia TAD WGのミーティング。現在進行中の作戦については、BTRON Clubあたりで定期的に報告がなされるでしょう。家に帰りついたときには午前様。そのままFTRONのチャットにちょっとだけ入って寢てしまう。そして今日は、職場に出て普段できないウィルスの完全チェックとかやりたかったのだが、寢倒してしまったわけです。

2002年4月29日(月曜日)
 昭和節ということで、今日は祝日だということを、実は金曜日まで知らなかった私。

 InDesignとIllustratorを同時に使用しようとすると、Athlon 1700+でもまだ遅い。主記憶512MBでもまだ足りぬ。解像度1600×1200でもまだ足りぬ……。なるほど、かくしてPCの能力は上げられていくわけか、と得心した次第。

 先日の西荻灯台での会合の後で、歴史学におけるタブーという話題が雑談であった。πちゃんに贈ったジョン・ダワーの「War Without Mercy」の感想を含めての話だった。
 私が専門とする近現代史に於いては、タブーとされる不可蝕領域が少なからず存在する。当然、不可蝕領域であるから、義務教育はもちろんのこと、高等学校程度でも教えられることはまずありえず、大学教育の中でも一部の物好きを除けば丁重に避けて通る。私の場合、卒論のテーマがテーマだったので、その不可蝕領域にわざわざ突っ込んでいった物好きの一人に数えられる。
 別に不可蝕領域と言っても、秘密警察が見張っていたりするわけではないので、その気になれば接触することは、別段難しくも何ともない。しかしそれだけに、そのぽっかりと観察者がいない知的領域は、盲点とでも言うべき様相を呈している。
 社会が、意識的にしろ無意識的にしろ、歴史の闇に葬り去ろうとしている事実だけに、その領域を知ると、色々と精神活動に影響があることは確かである。少なくとも、正義の不在を確信するくらいには、厭世的になれる。


2002年4月30日(火曜日)
 昨夜、上京してきているデンパ大阪がうちに泊まったのだが、サブマシンがいきなり調子が悪くなり、散々な目に遭う。さらにメインマシンのHDDも書き込みエラーを起こす。奴がうちに泊まると、何かしらマシントラブルが発生する。きっと遮蔽が足りないのであろう。

 W.Edwards Demingは、ぶっちゃけた話「品質に値段が付けられる」と言ったわけだが、これは実に深遠な背景を持っていて、消費者が品質を解する状態にしておかねばならないという意味をも含んでいる。廉かろう悪かろうの粗製濫造による市場崩壞を避けるには、高品質な製品を市場に供給しなければならないが、これは逆説的に、市場が品質を求めるように仕向けなければいけないという意味でもある。
 品質というものは定量化が難しく、ある尺度による量子化が、別の側面から逆の判定を下されることも少なくない。誰かにとって高品質なものが、他の誰かにとっては価値のないものであることもある。しかし、これを放置すれば、消費者はいとも容易く価格へと傾倒する。
 市場を長く継続させ、安定的に成長させるためには消費者教育が不可欠で、それを怠れば結局は廉物万歳となり、労働単価の廉い製造方法に敗けることになる。
 教育コストをけちるとロクなことにならないというお話。

 きさらちゃんの努力によって、はっぴいさん他もほしのこえにハマった模様で私は大変嬉しい。