哀愁日記
底に哀はあるの。

西紀2001年2月分

Caution!
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、並びにパーソナルメディア社は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2001年2月1日(木曜日)
 前日まですっかり忘れてたんですが、今日は東京シューレの学生ゼミだったんですよ。というわけで、18時には職場をお暇し、曙橋へ。
 やっぱ月に一回くらいこういうディベートをやるのは、いい心の洗濯になりますね。

2001年2月2日(金曜日)
 本日病休。
 毎日、朝昼ドリンク剤飲んで仕事してりゃ、そりゃおかしくもなるわな。
 古傷の左膝が痛い。
 そういうわけで、一日大人しく寢込んでいました。

2001年2月3日(土曜日)
 たこ焼き漬けの一日。
 思うんだが、マヨネーズかけるのだけはどうにかならんものだろうか? ああいう食べ方をしてて味覚が馬鹿にならんか? 生地を割ってる出汁の風味が全く失せないか?
 私は基本的に食料は必要カロリーがあればいいタイプの人間だが、不味いものより旨いものの方がそりゃいいに決まっている。

 『ガンパレード・マーチ』のPlayStation用黒CD内のGP.XAファイルから音声をツールで拔き出し、標本化周波数を44.1kHzに変換してCD-Rに焼く。んで、部屋のCDプレイヤからGPMのエンディングが流れているわけ。『想い出になるよ』なんか結構好み系。


2001年2月4日(日曜日)
 起きて、本を読んで、寢て、起きて、本を読んで、本を整理して(DBへの打ち込み及び配架)、疲れる。
 本の整理に平均1〜2時間が消費されるってのも考え物だなぁ。しかし、ただ本棚に放り込んでしまうと、二度と本を見つけられなくなっちゃうし。それよりも、もっと適切な配架をしないと、既に半ば行方不明になっている本が出てきている。しかしスペース的余裕がないから、理想的な配架など望むべくもない。
 理屈から言うと、本の版型が全部同じであれば、最も効率の良い配架が可能になるのだが、何しろ主立ったところだけでA5、B6、新書判、文庫版(=A6版)、四六版、AB版(タテがA系で横がB系……誰だこんな馬鹿な版型作った奴)。これになんだか良く分からない変形版を加えると、ジャンル別分類などしようものなら、本棚はあっという間にデッドスペースだらけになってしまう。結局收蔵スペースの都合上、ジャンル分類よりもまず版型による配架が優先することになり、書棚はどんどん混乱していく……。
 八方手詰まりって感じですねぇ。
 なんせ本だけは容赦なく増えていくわけでして。

2001年2月5日(月曜日)
 精神的に疲労した一日。
 内的・外的要因に振り回されていると強く感じる。
 しかし所詮人生なんぞ転がる岩なんだよな、これが。

2001年2月6日(火曜日)
 本日来客により休載。

2001年2月7日(水曜日)
 職場で朝から超漢字3のインストールなんぞをする。
 パッケージ他の基調色が緋色になった関係か、なんとなく落ち着かない感じがする。
 そういう心理的な側面はともかく、まず感じたのは、起動時間が伸びていること。これは新しいデヴァイスのサポートや、またまた大量に増えたフォントの絡みだろう。全体的な挙動は、重くなってはいない。
 そうそう使ったわけではないが、BBBではいくつかのバグがとれていた。文字階調表示のサポートは案外嬉しい。他には日本語フォントにプロポーショナルを指定できるようになったとか。ちなみに旧版では日本語フォントに比例/固定同梱フォントを指定した場合、無条件でプロポーショナルになっていたりする、実は。
 色々注意書があったのだが、やはりフォント周りの注意書が厳しかった。一つは今昔文字鏡関係。文字検索小物で文字鏡フォントが搜せなくなること他、事細かに発生する事態と対処を述べていた。どうしても使いたい場合は、パーティション分けて超漢字2と3を併用しろ、と。その状況を招来した原因については何も言及されていなかったが。
 あと、48ドットフォントが廃止された。今後はトゥルータイプフォントを使う、と。これは多分殆どのアプリで階調表示がサポートされたことに起因するのだろう。しかし個人的には、だったらもっと良いフォント付けんかいとか思ってしまうのだが……。
 時間があれば他の基本エディタ類も調べてみたかったのだが、何分仕事の合間を縫ってだったので、ファーストインプレッションはこのくらいで。

2001年2月8日(木曜日)
 正式な発売日を明日に控え、あちこちから超漢字3の第一印象やら感想やらが聞こえてくる今日この頃。
 ……。
 まあ、世の中なんてそんなものだけど。
 発売日を待っている圧倒的大多数の善良なユーザさんのことを思うと、このヤクザな稼業が恨めしい。
 それはそれとして。
 多少、基本文書エディタなど、機能が増えている分、重たくなっているところ、あるみたいですね。細かい改良については言うまでもなし。
 明日になればきっときさらちゃんあたりがまた耐久試験に入ってくれるだろうし、里見くんはqqqでマラソンしてくれるだろうから、何も僕が一日早くレポートする必要なんかないよね。
 というわけで、発売を震えて待て!

 明日はとりあえず仕事終わったら秋葉原へ直行して、『誰彼』でも……(爆)。

 え? 明日は文字コードがらみの仕事なんですか?


2001年2月9日(金曜日)
 えと。
 発売日ですね。
 ええ。
 そんだけ。

 仕事がキツかったせいで、帰ってきてなんとか「私物の」超漢字3をインストールするのがやっと。
 しかし珍妙なバグが残ってるもんだよな。いや、なんでこんなアホなバグがあるのかは想像は簡単なんだけど、簡単なだけに潰せたんじゃないかって気がしてならないわけですな。
 プロポーショナルフォントを使うとなれば、表示域に表示できる文字数が不定になるなんて、当たり前じゃん。それ気付かないでそのまんまにしておけば、そりゃ表示おかしくなるわな。
 とりあえずマイクロカードで一覧の表示を比例ピッチ指定すると、かなり白い世界が見れます。

 今日は地方自治ネットワークの専用フォント入札説明会に送り込まれた。勿論わが職場が入札に参加するわけではない。あくまで偵察任務という奴である。しかし偵察任務でもウォードレスがあるわけでもなく、敵も幻獸よりタチが悪い……あれ?
 ともかく、出かけるだけは出かけてきたんですよ。
 だからなんだといわれても困るんですが。
 クローズドなネットワークのなかで使われるローカル文字セットにまで一々とやかく言う必要もないと思いました。


2001年2月10日(土曜日)
 げ、明日コミティアじゃんっ。
 慌ててまんがの森にカタログを買いに行ったけど、売り切れ〜。何年ぶりかで、カタログなしで参戦です。スペース取れてないと、こういう間拔けなミスするんですよね。

 きさらちゃんが日記で「標準のフォントがあんまり綺麗じゃない」などと書いていました。どうやらきさらちゃんは隠れフォントハンターだったようです。きっと大量のフォントを教室の黒板の後ろとかに隠しているに違いありません(謎爆)。
 それはともかく、本当に、フォントはどうにかならんもんですかね。 一部では順調に解決に向けた動きがあるとかないとかいう話も聞こえてきていなくはないのですが、もちろんリーク不可情報だったような気がするので何も書きません。

 今日のNHKスペシャルは「エネルギーシフト」だった。発電形態の自然エネルギーへの移行の話だったのだが、まあ、大体ツボは押さえていたと思う。多少誘導的な図面の使い方はあったが。ただ、最後まで気になったのが、本当に自然エネルギーには問題がないのか、ということ。
 発電といったって、別に無から有を生み出しているわけじゃない。あるエネルギー形態を電力に変換しているだけのことだ。大体は運動エネルギーを電気に変換している。番組中で一番大きく取り扱われていた風力発電は、大気の運動エネルギーを電気に変えている。当然、電気に変わった分や途中の変換ロスで熱になったりした分のエネルギーは、風から失われる。
 そういう意味では、発電という行為は絶対的に自然に影響を及ぼしているのであって、影響が皆無ということは考えられない。善だの悪だのといった意味付けにばかり気をとられて、本質的なところを見失っていないか?
 とりあえず明日は自動車のエネルギーシフトらしいので見ることにする。


2001年2月11日(日曜日)
 コミティア参戦。
 ここ一年ほどで、コミティアの参加サークルの傾向が隨分変わったように思う。まあ、昔からご贔屓にしていたサークルがぽつぽつと姿を消し、そして新しいサークルが増えているからなんだけど。規模拡大に伴う変質もあるだろう。
 しかし……二軍(プロ作家養成所)みたいな感じになってきたのは嫌だ。
 nyちゃんのためにElfish Co.の新刊を、デンパ大阪のためにいちご未満の既刊を、それぞれ入手する。

 近所のTSUTAYAで「U-571」のDVDを借りてくる。ビデオ版と違って、音声や字幕を選べる。特典として、監督によるリアルタイム解説付きなんてのもあった。
 非常に丁寧に、そして真面目に作ってある。ハリウッドの娯楽映画は、ともするとデティールよりノリや分かりやすさを重視するあまり、最低限度のリアリティを持たせるための努力すら放棄していることがままある。もちろん、それが許される種類の作品もあるのだが、私のような専門家でもない一般人が見ただけで粗が目立つような作品となると、見ることが苦行に近くなる。その辺、この「U-571」は非常に金と時間と労力をかけて頑張っていた。
 リアリティを押さえているからこそ、フィクション部分に引き込まれるわけだ。
 良作だと思う。
 多少の問題はあるにしても、娯楽映画というジャンルの前には無意味な感想だ。

 映画の筋は、ドイツ軍のエニグマ暗号機を大破漂流中のUボートから奪取して来るというものだった。
 暗号技術は、冷戦集結後、とうとう民生技術になった嫌いがある。とりわけデジタルコンテンツの保護技術として、様々な暗号化技術が実用化されている。
 個人的にはあまり好ましいことだとは思っていない。
 著作物は、最終的には人類全体の財産となるべきものだ。もちろん、それを生み出した人物が正当と考えられる範囲内で利益を得ることを否定するつもりはない。しかし、暗号化してまで守らねばならんのかと思ってしまうのだ。ちなみに言っておくと、他人の著作物で不当に商売しようという輩を弁護する気は毛頭ない。
 かつてXanaduでT.H.ネルソンが唱え、そして今「超流通」やeTRONと言う形で進行する、自由流通と適宜課金が、やはり理想ではないかと私には思える。


2001年2月12日(月曜日)
 振替休日。
 一日寢倒す……と言いたいところだったが、結局は本を読んで暮らす。いい加減整理に手を付けないと、またとんでもないことになると分かりつつ、やはり同じ時間を費やすなら、整理より読書に使いたい。
 かくして未整理の既読書は床や机に積み上がり、本棚からは本が溢れ出すわけである。

 ここ数日、あちこちで「綺麗なフォントが欲しい」という要望を見掛ける。
 綺麗なフォントは基本的に高い。
 それともう一つ。綺麗なフォントは、展開域が小さいと見れたものじゃない。
 もっとも広く普及しているリュウミンL-KLあたりをとってみると、私の主観では72×72dot程度の領域がないと、線が掠れて逆に見にくくなってしまう。これは600dpiの場合8.64pt(約3ミリ角≒12級相当)となる。一般的な文庫本などで使われている活字くらいの大きさということになる。
 通常のオフセット印刷機で使うイメージセッターなどは2400dpi相当なので、そのような高精度のフォントを利用して小さな字を印字しても問題がない。しかし、ディスプレイプリミティブ120dpiの世界でそんな高精細フォントを使ったらどうなるか? 階調表示を使わねば見れたもんじゃなくなるだろうし、階調表示を使えば今度は墨の滴を滴らしたようになるだろう。
 というわけで、単純に「綺麗なフォント」ばかりを要求するというのも考え物だったりするわけだ。
 綺麗なフォントとそれを画面で確認する時のためのドットフォントのセットを要求しなければならないのだ。

 あ、汚いフォントは基本的に撲滅ね。

 ついでに間違いのあるフォントは……。

 夕刻、大阪よりデンパが届く。デ・ジ・キャラットファンタジーを買うかとの確認だった。
 あのなぁ。
 儂オタクとちゃうねんど? なんでンなもん買わんとあかんねんな?(というか、ついさっきまでその「デ・ジ・キャラットファンタジー」が何かも知らなかった)
 それより、昨日買った同人誌の代金はわんだーらんどの前で五体投地礼することでいいと言ったら、お金を払うと言った。


2001年2月13日(火曜日)
 サイテーの火曜日。

 セーブデータの解析なんてデフォぢゃん(涙)


2001年2月14日(水曜日)
 チョコレートが苦手な私が貰ったものは、ドラ焼きだったり、飴玉だったり(苦笑)。いや、そこまで工夫していただかんでも……と思うんだが。

 昨日はサイテーの気分で判決を読んだので不貞寢しちゃったのだが、そしたら目覚ましをセットし忘れ、寢坊してしまう。慌てて飛び出し、なんとか+10分の遅刻。

 相変わらず浮動小数点演算の丸め誤差に悩まされる。結局最後は十進演算をやらせる。やっぱ最初からこうすべきだったんだ、と絶望的な気分。
 他にもテキスト型でぶち込まれていた日付情報を、日付型に変換して不正データを洗い出したり。
 泣けてくるよーなオシゴト。

 ふと本屋に寄ると、なんか人型パソコンな単行本の第一巻が出てた。
 手に取ってみると、奇妙に重く、堅い。
 なんじゃこりゃ、とよくよく見てみると、初回特別版でマウスパッド付き……って、そんなもん要らんっちゅーにっ。
 しかしどうやら「特別版」以外がないらしい。しょーがないから、天神あたりで「ちぃは全部僕の物だ〜っ!」とか叫びながら本屋にR.O.D.攻撃をしてそうな知り合いの帰京祝いにでもすることにする。
 しっかし……ハズかしいマンガ(笑)。

 News23で筑紫哲也が、特集のあとに「現実と仮想現実の区別がつかない人が増えている」みたいなコメントをしていた。
 私だったら、こう言うね。「現実を仮想現実と取り違えている人間が多すぎる」と。
 台湾に国民党軍が進駐してきた折に、蛇口から水道水が流れ出る様を見て驚いた兵士が、金物屋で蛇口を買って、「水が出ない、不良品だ!」と金物屋に返品を求めたなんて話があるそうだが、この寓話を笑える人は我が身を振り返ってみて欲しい。
 電話がなぜ繫がるか、あなたは説明できますか?
 時計が時を刻む構造を、あなたは説明できますか?
 螢光燈に点燈管が必要な理由は? 点燈管のない螢光燈スタンドは?
 CDはどうやって音を記録している? MDは?
 そういう“魔法の世界”に暮らしている人間が仮想現実の中で暮らしているのとどう違うのか、それこそ区別がつかないというものだ。知らないことを不自然に感じないような感性の持ち主が、結局は陷るところが「そこ」なんだろうと思う。


2001年2月15日(木曜日)
 今日は文字コード標準体系専門委員会に行ってきましたです。
 漸く今回でこの会議の方向性というか、「何をやらんとしているか」について、朧気ながら見当がついた。昭和21年に総力戦研究所を作って太平洋戦争の帰趨を予測させるような感じかな。あるいは1945年にマーケット・ガーデン作戦の作戦会議を開くような感じ。
 意味不明ですな、比喩が(笑)。
 「工事は一人でするものに非ず。掘る者がいて、配管する者がいて、埋める者がいて、均す者がいる」とか。
 一度掘られた墓穴は埋められねばならぬ。当然、中に人をおいて。
 人身御供は誰だ?
 底に哀はあるのか?

 日曜日にnyちゃんのために買ってきた同人誌。郵送してあげたのは良かったのだが、どうやら彼の実家に送ってしまったらしい。冊子小包だから開封なんですよね。
 もし彼が自身の素性を親類縁者に隠していたのであったとしたら、これほどの悲劇はあるまい。衷心よりご冥福申し上げる次第である。
 合掌

 夜、デンパ大阪より電話。
「『デ・ジ・キャラット ファンタジー』注文した! そんだけ!」(ガチャッ。ツー・ツー・ツー……)
 だ、駄目な電話……。


2001年2月16日(金曜日)
 胃が痛くなるような一日だった。
 落ち着いて仕事がしたいと思った。

2001年2月17日(土曜日)
 ストレスが溜まってたんですよ。
 今週は妙に忙しくて、神保町へ一度しか行けなかったもので。まあ、行っても配本日の端境期だったので大した新刊があるわけじゃなかったんですけど。
 そういうわけで、今日は思い切り神保町を端から端まで堪能してきました。2万円強ほど。
 富士見ファンタジア徳間デュアル文庫の新刊が揃っていたのが一応收穫かな。あ、あとハルキ文庫で村松栄子の『詩人の夢』(『紫の砂漠』の続編)が書き下ろしであった。

 デュアル文庫はとても徳間らしく、新刊とは言いながら再録本だったりして、でも「エマノンが読めるから良いか」とか思わせるあたり良書発掘してるんだなとか思わなくもない(ここで「でもそれって結局良い新作を搜し出せないだけじゃ……」と言ってはいけない)。今回刊行の石原藤夫『ハイウェイ惑星』もある意味、「伝説の名作」だったのをお手元に届けたという意味では感謝感謝だ。
 で、イラストがあさりよしとおだったのだが、この人が挿絵を描くと言うのも珍しい。私の記憶では、この人が挿絵を描いた小説というと、某アニメージュ文庫の『死人にシナチク』と富士見ファンタジア文庫の『俺の足には鰓がある』くらいしか思い付かない。
 『死人にシナチク』は藤井青銅の作品だが、藤井青銅は同じくアニメージュ文庫で『クールボイスでささやいて』とか富士見ファンタジア文庫で『超能力はワインの香り』などを出していて、いわゆるジュニアノベルの草創期の一翼を担った人だが、現在その作品は殆ど絶版。入手不能だ。
 別に珍しいことじゃないが……。

 『電撃大王』でガンパレード・マーチのコミックが連載開始でした。
 読んでみて思ったのですが、一部読者から絶対に「これはポニーテールではない! ホーステールだ!」という怒りの声が上がるのではないかと。いや、僕としては「ホーステイルだろうとポニーテイルだろうと、シチュエイションさえ押さえていればそれで良し」なんだけどさ。そういう意味では「割れる眼鏡」が無かったのがかなり……。
 それはともかく。
 『電撃大王』なんて買ったの何年ぶりかなんだけど、この雑誌、なんというか、その、掲載作が「Kanon」とか「こみっくパーティー」とか「メルクリウスプリティ」とか……偏ってるというか、「狙ってる」デンパがメーザー状態ですよ。家に置いとくと巨大な誤解を招きそう。
 ただでさえ、間違ったイメージを広めよう広めようとしているページがあるというのに。

 あー。
 どっかで有給とって税務署行って確定申告せんと〜(爆)。
 ややこしくてたまらんっ。(自業自得)


2001年2月18日(日曜日)
 ACCSの『「ときめきメモリアル」事件最高裁判決について(2001/2/13)』を読んで胸が悪くなる。
 ACCSの発表文は、いつも拡大解釋と我田引水が多々見られ、「攻めの姿勢」を打ち出しているのだろうが、今回もまた非道い。
 多分歴史を学んだせいだろう。高らかに自らの正義を謳いあげる連中は好きになれない。

 昨日、大重量の本を運搬したせいか、腰を痛めてしまった。あ゛うー。うーん。


2001年2月19日(月曜日)
 なんか二月末〜三月初までの予定を見たら、目眩がしそう。
 文藝家協会がなんでこんな忙しいんだろう? 個人的にはこのテの組織は、暇なほうが宜しいのではないかと愚考するところなのだが。協会が好き好んで波風を立てているわけじゃないと思うので、結局は世間の荒波に翻弄されているってことになるんだろうけど。

 おみそれいたしました


2001年2月20日(火曜日)
 入稿が近くなると、ネタを考えている精神的余裕がなくなる。っつーか、ネタを覚えてられないって所か。

 なんというか……。
 私ってある意味「なしくずし」的な人間なのかもしれないと思った。
 不正規とか非正規とかイリーガルとか裏の仕事とか、なぜか不思議とそーゆー仕事が多かったもので、きちんとお天道様の下に出てきてみると、「あれ?」と思うようなところがないでもない。
 別に深い意味はないし、私が悪いわけでもない。


2001年2月21日(水曜日)
 一仕事終えても一向に仕事が減らない〜、っちゅーか、溜めていた分を減らさんとあかんっちゅーところに根本的問題が。

 ふと『電撃プレイステーション』を手に取ってみたら、『ガンパレード・マーチ』の設定本予告が。しかも通販オンリー。
 おいおい……とか思いながら、しょーがないので雑誌を買ってきてしまった。
 明日にでも申し込みしよう。

 ふらふらと本屋に寄ったら、犬上すくねの新刊が……? 『WORK BOX』って、ラポートの既刊本じゃん……あ、新裝版ですか。表紙カバーが変わったくらいじゃぁ……(凝っと観察)……むう。微妙に厚くなっているように見える。紙質も良くなっている(註:良い紙=重量比で薄い)。これは新作か未收録作が收録されているに違いない!
 手にとって開く。目次を見る。「PAUSE」という作品が、新たに收録されている。
 よし、購入だ!
 以上10秒。

 とりあえず、『ヨコハマ買い出し紀行8』とか『ミリー・ザ・ボンバー3 絶叫!! ぱにっくイン宇宙水族館』なんぞを買ってくる。
 上の『ミリー・ザ・ボンバー』なんだけど、なんか最初の予告が出たのは一昨年だったよーな気がするんですけど青心社さん? まあ、出ただけ良しとしますか。
 青心社といえば『アップルシード』という超遅延本がありますよって(爆)。

 あんまりこーゆーことばかり書いていると、「小熊さんってもしかしてオタク?」とかいうあらぬ誤解を招きそうだな。
 もちろん、そーゆーのは誤解であって事実無根というものなのだが。


2001年2月22日(木曜日)
 今日の会議、出ないで済んだ。ふう。

 朝からず〜っと試験問題の山と睨めっ子。ひたすら調査と入力。
 どっかの駄目人間みたいだ。


2001年2月23日(金曜日)
 比較的平和な一日。
 仕事帰りに神保町にも寄れた。
 まず平凡な一日と呼んで良いだろう。
 で、某元戦鬪用アンドロイドなメイドさんなマンガの3巻とか、某マキシマムの5巻とか、都市征服を目指してる7巻とか買ってきたわけです。……と書いておけば、きさらちゃん辺りが翌日本屋へ特攻することになるんですね。
 そういえば第7巻の奴なんですが、あれの連載以来、ある友人が「住吉のモデルはお前だろう!」と言ってきかないんですよね。なにを勘違いしているんだか。あらぬ誤解というものですな。

2001年2月24日(土曜日)
 今日は終日G.P.M.でした。

 ロシアの宇宙ステーション・ミールが大気圏に落下する直前に日本上空を通り過ぎるとかなんとか、各種報道で取り上げられている。
 冷靜に考えれば、日本になんらかの被害が及ぶ可能性はまずゼロと言って良いよね。よしんば何か部品でも落ちてきて、それが建造物あるいは人間に当たって事故となる可能性が計数できたとして、そんなものを取り沙汰するくらいだったら、交通事故を減らすために何かした方がよっぽどましってもんだろう。
 この国はその昔、コスモス1402号が落ちるとか落ちないとかで大騷ぎした過去があるので、今回の一件も似たようなものなのだろう。
 「絶対安全」なんてものはこの世には存在していなくて、誰だって今日明日突然ポックリ死ぬ可能性を、幾許かは、有している。交通事故を筆頭に、階段で足を滑らせるかもしれないし、急性骨髓性白血病を患うかもしれない。犯罪に巻き込まれる可能性だってゼロじゃない。そういう可能性を論じていたら切りがないので、どこかに閾値を立てて、ここからは安全、この辺からは不安、これについては考えるだけムダ、とかいうふうにケリをつけているわけだ。
 ところがこの辺は常に意識していないと、無意識下に押し遣られた挙げ句、何がどの程度危險なのか比較できなくなる。
 廃棄予定の宇宙ステーションから落ちてきた部品が国内に落ちる確率は、論ずるのが阿呆らしくなる程度だというのに、それがあたかも交通事故より重大な問題であるかのように報ずるのはいかがなものかと思ったりはする。
 そうそうあるイベントじゃないので、盛り上げたいという気分はわからないでもないのだが。眺めるだけならタダだしね


2001年2月25日(日曜日)
 散髮に行く。
 来週、Sioさんの結婚式に呼ばれているのだが、「唐草不可、作務衣不可」と申し渡されているための処置。念のため言っておくが、別に唐草鉢巻き裝備作務衣姿で式に行くつもりなど最初からないぞ。私は一族で唯一人のまともな人間なのだ。そんなことするはずもなかろうに。
 何をそれほど誤解されねばならないのだろうか。

 日曜日の朝10時に電話が鳴る。
 職場からの電話だったらヤなので取らなかった。
 あとで判明したのだが、仕事が好きで好きで堪らず終日仕事場に寢泊まりしていると評判のNyちゃんが、職場からかけてきたものだったらしい。


2001年2月26日(月曜日)
 忙しい月曜日。
 なんか明日も会議入ってるんですケド。

 NIFTYのFREKIの方から狼煙が上がった。
 金の日々は過ぎ、銀の日々は近付く。
 そして私は底にいる。


2001年2月27日(火曜日)
 今日はさいとう・たかをさん、ちばてつやさん、弘兼憲史さん他の方々と会議。漫画家って、自分の作品の雰囲気を身にまとっているものだ……と妙なことに感心した。

 え? 明日もまたなんか会議あるんスか?(つ、通常業務が……)


2001年2月28日(水曜日)
 問題は発見しようと思えば幾らも見つかるものだ。

 朝、デンパ大阪からの電話で起こされる。疲労の余り、着の身着のままで寢ていた。
 内容についてはちょっと仕事がらみ。

 最近の公共図書館って奴はこんなことこんなことをやってるんですね。
 公共図書館論が象牙の塔の学問になってるな(笑)。