16dotは何ポイント?

Caution!
このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクトは関与しておりません。
また、守秘義務の関係上、伏せ字になっているものがあります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

 某所で、「自作12ポイントの文字サイズ付箋と、基本文書エディタでのポイント表示が合わない」という疑問を聞きました。もちろん、これにはがあります。
 本当は表のページでも良かったんですけど、そこはそれ、ちょっとだけ深い話ってことで……。


 1B以来、どういう理由かは分かりませんが、現在の超漢字ことB-right/V R.2に至るまで、PMC製のBTRONのディスプレイプリミティブは120dpiです。それだけではなくて、基本文書エディタも基本図形エディタも、それぞれ文書開始付箋、図形開始付箋をダンプしてみるとわかりますが、120dpiと定義されています。
 問題の全ての発端はここにあります。

 基本のフォントサイズは、画面上で高さ16ドットで表示されています。120dpiにおける16ドットが何ポイントになるか? BTRONにおける1ポイントは72分の1インチなので、計算は次のようになります。

16 / 120 = x / 72
 式を解けば、xは9.6となります。つまり、画面上の16ドットフォントは、実寸では9.6ポイントなわけです。

 おいおいちょっと待てよ。基本文書エディタでも、「標準」は「10」って書いてあるじゃないか

 いやまったくその通り。一体なんでそんな変なことしたんでしょうかね?>PMC
 そもそも、画面のdpiを120に設定した理由が分からない。私だったら、絶対に72dpiの倍数にしただろう。144dpiとかね。敢えてdpiにこだわらなかったとしたら、mm単位にしただろうし。

 と、いうわけで、実は基本文書エディタなどでの文字サイズの数値表記は、あくまで近似値を表示しているだけで、実際のポイント数とは隔たりがあるんです。

 世の中には、理解できないこと、多いですよね。