哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」

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西紀2017年11月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。


2017年11月1日(水曜日)

韓中がTHAAD関連協議の結果発表 「あらゆる交流協力を早期に戻す」」とかいう記事があって、韓国がTHAAD配備問題で膝を折って中国に許しを請うた、とかなんとか。一応原文にまで当たってみた。

ぱっと見た限りにおいて両者に著しい異同は見られないので、発表自体には整合性があると思われます。となると、やはり重点が両国で異なる可能性で、中国の戦略的安保を脅かすTHAADの配備撤回を中国は強く求めていて、この問題を「韓国が適切に処理する」ことを求めている。

韓国側は最後段の「できるだけ早く両国の交流協力を通常に戻す」ことを重視していて、その前置きについては努力規定だと考えている。

中国からすると、THAADが配備されている間は後段を実施しなくても良い、という風に読めるわけで、交流正常化について常にTHAAD問題を持ち出すことが合法的にできるようになったようにしか思えないな……。

そういう意味では日韓の慰安婦合意に近く、韓国にとっては見えている地雷に片足乗っけたようにしか思えない。足を上げたらドカン。

当然ながら韓国内へのTHAAD配備は米軍の問題であって韓国には主導権はありませんから、どんな約束も空手形というものでしょう。中国がそれを知らないとは思えないので、これは韓国の外交的選択肢を奪うために締結された合意ではないかと思われるところです。

まあ、とは言え、韓国の立場では見え見えの罠でも踏まないといけない立場なのかもしれませんが。


2017年11月2日(木曜日)

クレヨン社へ行ってPC保守作業。

新しく入ったノートPC(中古)のセットアップ……で今年の1月からアップデートしてない、と。Windows Updateの更新が200件以上とか表示されて、総勢6時間コースと相成りましたとさ。


2017年11月3日(金曜日)

昨日はクレヨン社で色んなことをしてきたんですが、中にスマホでのテザリングの設定があったんですが、今のスマホってUSBテザリングなんてできるんですね。てっきりWi-Fiだと思って設定面倒だなぁとか思ってたんですが、USB接続でできるなら、面倒なセキュリティ関係の設定が無視できますわな。

落とし穴は、出先にはUSB A‐USB micro Bのケーブルが、充電専用ケーブルしかなかったことですが!


2017年11月4日(土曜日)

神保町ブックフェアへ。工作舎の某人に本を買っていけと勧められるが、最近買ってるの電子書籍ばかりなのよね……。

特に資料性の高い本は、後で検索をかけたりする利便性が、圧倒的に電子書籍が勝るのよね。こればっかりは紙の本は太刀打ち出来ないと思われ。

むしろ工作舎も電子書籍出して欲しい。


2017年11月5日(日曜日)

昔書いたAWKスクリプトをWindows PowerShellで書き直す作業を少々。

PowerShellはXMLを直に読めるのも良いよねぇ。

前のより大分長くなっちゃったのは、以前は省略していたチェックを色々入れたため。やっぱ入力値のチェックはちゃんとせねばなるまい…と以前から思っていたのだけど、ついつい動作しているスクリプトに手を入れるのが面倒で放置していた。それを、書き直しに際して入れてみた次第。

嵌った点は、PathとLiteralPath。パス名が正規表現展開されちゃってエラーが返って来ることが度々あって対処に追われた。大抵のcmdletには-LiteralPathオプションがあって正規表現展開をしないよう指示すれば良いわけだけど、中には-LiteralPathオプションがないcmdletもあって自力でエスケープしないといけないことが……。


2017年11月6日(月曜日)

何やら扁桃腺が腫れぼったく、頭痛と目眩が……。

風邪?


2017年11月7日(火曜日)

英国のEU離脱“Brexit”支持者の中に、熱烈な反メートル法運動家がいるとは聞いていたのですが、「脱メートル法、ブレグジットで勢いづくか」という記事を読むと、なんだかなこいつらは……と思いますね。

メートル法の何が嫌いなのかと……。

実のところ、ヤード・ポンド法こと「インペリアル・ユニット」も現在はメートル法(SI)によって定義されているので、ヤード・ポンドだからといってメートル法と無縁で生活しているわけではないのですが、活動家の皆様にとっては関係ないことなのでしょう。

インペリアル・ユニット(あるいは米国慣用単位)は、測る対象と単位が密接な関係を持つところが特徴であるように思えます。なので、あたかも日本語の助数詞のように、“それ”をどんな単位で測るか、考えなくても分かる人にとっては“自然”であるのだと思います。野球の打球の飛距離がフィートで表され、ゴルフの打球の飛距離がヤードで表されることに、何の疑問も齟齬も感じない人にとっては、ということですね。自動車のガソリンがガロンでやり取りされ、エンジンの排気量は立方インチで、両者の換算など気にもしないとか。

メートル法の特徴は、やはりスケーラビリティと組立単位の徹底でしょうね。七つの基本単位とそれらの組み合わせで単位を作っていき、対象に応じた単位を作ったりはしません。それはとても科学的には有難い話で、英米文化に親しんでいない人が「これを測るときはどの単位を使うのだろう?」と悩む必要もありません。

また、世界の科学界、技術界の研究開発資源がSIに集中投下された結果、測定精度は向上を続けており、最新の科学・技術分野において敢えてインペリアル・ユニットを使う必然性は存在しません。

勿論これが「文化的多様性だ」という主張も成り立ちはするのですが、そのためにコストを支払うのは自分たちであるとも思うわけです。


2017年11月8日(水曜日)

寝違えたらしく、首筋から右肩にかけて痛みがあり、首が回らない、肩が上がらない。

ボルタレンゲル塗って安静に。

そして左手ばかり使っていたら、変な姿勢で無理に左手を使った瞬間に、ピキッと左脇腹が……。


2017年11月9日(木曜日)

twitterが「日本語、中国語、韓国語以外の言語の制限文字数を280文字に拡大します」と、言語優遇策(?)を採り始めたとか。

言語(書記系)毎に単位文字当たりの情報量が異なるという話は以前から出ていたわけですが、twitterではとりあえず世界の言語を二分して、大情報量の言語と少情報量の言語に分けたということですかね。

先出した「140文字の「重み」を言語毎に比較してみた」や「The languages that let you say more with less」といった記事を参考にするに、言語毎の単位文字数当たりの情報量には多寡があることは事実でしょう。これまでは比較が難しかった情報量が、機械翻訳を使って定量化できるというのは面白い知見です。

そしてもう一つ。情報量の多い言語の上位である中国語、日本語、韓国語はそれぞれ文字種が非常に多い書記言語です。中国語・日本語で使われる漢字は総数十万字以上、日常的に使われるものでも中国で5〜6千、日本でも2〜3千と膨大です。ハングルは音素組合せ文字ですが、組合せの全パターンは1万1千を超えます(通常に使われるのは4〜5千程度)。これらの文字がUnicodeコード空間に占める割合を考えても、文字数の多さが単位文字数当たりの情報量を増やしていることが予想できます。ラテン・アルファベットを使う言語が似たり寄ったりな値を示すことも、予想を補強するものです。

しかしこうしてみると、かつてのラテン文字圏は1バイト、CJKは2バイトコードというのは、理に適っていたのだなぁとか思いますね。現在主流のUTF-8などは、情報効率の面からは宜しくない結果となりそうです。まあ、そんな些細な容量は無視できる時代ではありますが。


2017年11月10日(金曜日)


2017年11月11日(土曜日)

風の強い一日だった。さすがにコートがないと寒いね。

韓日米「空母」連合訓練、韓国が拒否」とな。

無論韓国の選択ですので我々が容喙するところではないのですが、その結果について韓国は当然責を負うわけです。この差し迫った状況下で日本、就中米国との合同演習を拒否することの意味を、韓国はよく理解しているものと信じるほかありません。

日本の安全保障環境が一層悪くなったという意味では、日本にとっては凶報ですね。


2017年11月12日(日曜日)

BSフジの「ガリレオX」で「逆襲のトロン IoT社会に向けてさらに進化する国産OS」というなかなか香ばしい番組が放送された。

個人的に「ガリレオX」は前身の「ガリレオチャンネル」の頃から見ている番組で、民放で頑張って作ってる(もっとも、作ってるのはWACだけど)番組として応援しています。時折間違いや過剰演出に意見を送付するくらいには。

まあ、一般視聴者向けではこれ以上の内容は不可能かもなー、とは思うんですよ。番組の中で「OSって何」とかやってる段階で、25分の番組に何を期待するのか、的な。

まあ、採り上げられることに意味がある、と思っておきましょう。


2017年11月13日(月曜日)

北朝鮮からの難民を想定 感染症対策検討へ 厚労省ってのは、理解できるだけに嫌なニュースだなー。

日本は「ワクチンを摂取してれば防げる病気」を度々流行させてきた過去がありますので、難民が一度に大量に流入すれば、現状では伝染病の蔓延は防ぎようがないでしょうな。

この問題に対する適切な解が集団免疫の確立なのは明らかですが、果たして「その時」までに確立ができるやらどうやら。

いざ非常事態になってからでは遅いんですけどね。


2017年11月14日(火曜日)

防衛装備庁技術シンポジウム2017」に行って朝から夕方までオーラルセッションを通しで聞いてくる。

XF-2テストパイロットの三輪氏の講演が凄まじかった。これはないわー、というか。スケジュールに余裕が不足した上に開発遅延が重なって、最後はテストになってなかった様子が言葉の端々から窺えた。というか、実機テストを省いて机上検討で済ませた項目もあったとか、酷すぎる。F-2はよく物になったもんだ。

「支援戦闘機」なので対艦・対地が本来任務なんだけど、集められたテストパイロットの邀撃出身者の声が大きくて、ともすれば制空戦闘機開発になりそうなのを引き戻すとか、ウェポンシステムの組合せが幾何級数的に増大して試験項目が膨大になりすぎるとか、試作機4機の中に複座機が一機しかなくてパイロット養成と試験を同時並行でこなさないといけなかったとか、「どうしてこのような設計になっているのか?」という問いに(米国から)「As is」としか答えて貰えなかったとか、独自要求の実現のために手を付けられないブラックボックスを迂回するようなソフトウェアを作ったが、そのせいでコードの増大と速度の低下を招いたとか、興味深い話が満載だった。

仕様が金科玉条になってて変更できないとか、様々な柔軟性に欠けている面は指摘されまくりで、技術の進歩に対して、量産が始まった時点で(陳腐化により)調達に苦労する部品が出たとか、いかにも現代の話題だなーいう話も。あと、ソフトウェア等のバージョン管理がアレで、製造ブロック毎に載ってるソフトが違うとか、ヤバそうな話も。

総じて、今後の国産軍用機開発に知見を活かして欲しいと思わずにはいられない話でした。

将来戦闘機周りでは、要素技術の熟成は進んでいる模様。ハイパワースリムエンジン(XF-9)とか、ウェポンベイとか……。ただ、先日報道があったように、上流工程では混乱が見られる模様。

あとで展示でXF-9のブリスク(ブレード+ディスク)を見たけど、前段のファンを一体の削り出しにしていて、一枚でも欠けたらディスク毎総取っ換えですか?って聞いたら、その辺の修復技術の向上があったために、一体型にできるようになったとのこと。

JAXAとの共同研究では、JAXA肝いりの可変サイクルエンジンが上がっていて、燃料を液水から炭化水素に変えてマッハ6とかを目指すそうな。JAXAはTSTOに、自衛隊は超音速ミサイルに適用したい話だった。

ヘリコプタに関する研究では、JAXA側はドクターヘリのカバレッジを増やすために速力500km/hを目標にしてコンパウンドヘリの開発をやってる、と。ただこれ、ティルトロータに対して優位性あんのかね……?

個人的に興味を持ってるハイブリッド動力車の研究は、73式装甲車ベースの実験車で燃費が4割改善とかとんでもないこと言ってた。米国との共同研究になってて、日本は装軌、米国は装輪のハイブリッド車の開発をうんたらとか言ってたけど、日本は日本で軽量戦闘車輛システムIWM式の電動車を実験してるので、なんか日本だけで完結できそうな気もしなくもなく……。


2017年11月15日(水曜日)

韓国慶尚北道浦項市でM5.5の地震があったそうで、韓国観測史上二番目に大きな地震だったそうな。アメリカ地質調査所の情報ではマグニチュード5.4。メルカリ震度でⅤ程度。日本の震度階級で言えば4くらいですかね。

なので大した問題もあるまい……と思っていたら、報道の映像では結構建物の損壊が大きそうな印象。

元々地震が少ない地域だけに、耐震基準等に問題があったものか。


2017年11月16日(木曜日)

Firefoxが「Quantum」ことver.57にアップデートして、様々なアドオンが死んでしまった。

あれこれ代替アドオンを探しまわったのだけど、どうしても幾つかどうしようもないものがあり、諦めてESR 52を使うことにする。これも来年までの命だけどな……。

個人的にどうしても必要なのが「UnMHT」で、MHTML(.MHT)を読めるようにするアドオン。MHTを素で読めたOpera(presto版)が亡くなってしまった今、これがないと大変困る。

今さら流行らないと言われるものの、Webページを階層毎画像毎保存するにはこれが一番楽チンなのだよ……。

他にも、ロケーションバーでIMEを自動で無効にしてくれる「Auto Disable IME」とか便利使いしていただけに、なくなると辛いものがある……。

自動化回りの一部のアドオンは、selenium辺りを使って自分で書いてもいいかも知れない。


2017年11月17日(金曜日)

先日、朝鮮半島の板門店で北朝鮮の兵士が南側に脱北を試み銃撃されるという事件があったのですが、脱北を試みた兵士は銃弾を多数受けて南で緊急手術を受けるも意識不明の重体……とまあ、ここまではともかく、続報で「臓器に大量の寄生虫…執刀医が証言「数千、数万いるかも」 劣悪な衛生環境浮き彫りに」とか伝えられて。

先日の伝染病の話とも関係しますが、いざという時の防疫体制をどうするか、頭の痛い問題です。

人数が少数ならば各地の医療機構で対処が可能でしょうが、数千、数万のオーダーになったときには破綻が予想されます。ちなみに過去の朝鮮戦争当時日本に逃れてきた難民は約5万と推定されているそうなので、その数が見積もりの指標になると思われます。

難民を取り扱うのは法務省の入国管理局と厚生労働省の検疫所でしょうが、何万人なんて規模は想定外でしょう……。準拠法は検疫法で良いとしても、規模の問題は如何ともし難く。

どこかの段階で災害派遣かなにかを発令して自衛隊を投入することになるんじゃないですかね。それでも間に合うかどうか……。

自衛隊と各省庁、病院等との連携やら指揮系統やら、検討しなきゃならないことは多岐に亘りますので、なんとか「その時」までに万全の体制を築き上げて欲しいものです。

「有事の医療システム」という観点からすると、米国のアメリカ公衆衛生局士官部隊のような「軍隊じゃないけど武官で構成された実働組織」とか、ドイツ連邦軍救護業務軍のような独立軍種のような組織があると、こういった時に頭を張りやすいんじゃないかと思いますね。


2017年11月18日(土曜日)

14日につくばエクスプレスを運行する首都圏新都市鉄道が出した「【お詫び】南流山駅における普通列車の早発について」という謝罪文が、全世界を駆け巡っているらしく詳報によれば、何か実害が生じたとか、列車に乗り遅れた乗客いたとかいうわけではないらしい。

これがBBCAFPによって報じられた結果、大変な反響を呼んでいるらしい。見た感じ、独自取材を行っている海外ニュースメディアはなさそうなのですが、いくつかのニュースサイトでは、日本の鉄道は遅延に厳しく、そのことがかつて大事故を招いたこともある、と書いていました。Newsweekなどは痴漢問題を付記してますな。

ちらっとドイツ語の記事も検索してみたのですが、こちらはBBCやAFPの孫引きのようでした。フランス語の記事によると、これはシュールレアリズムであってジャポネズムじゃないらしい。よくわからんが。

しかし、確かつくばエクスプレスってATOによる自動運転だったよなぁとか思いながら調べてみると、ATOはATOですが、出発の合図は乗務員が行うのだとか。なるほどそれなら乗務員が20秒ばかり早く出発ボタンを押して早発することもあり得るわけですか。

個人的には、人間が介在する限りミスは不可避であると思うので、教育でどうにかというのは恐らく間違いで、運転士を排した完全自動運転化が解であるように思えます。


2017年11月19日(日曜日)

教会で26人死亡の悲劇「祈りは無駄なのか」 銃乱射受けネットで議論」とかいう記事があって、信徒の皆さんも大変ね、とか思う。

個人的には、2006年のアーミッシュ銃撃事件のような対応を取るのがクリスチャン的なんじゃね?とか思いますが、難しいんでしょうね。難しいだろうと思いますもの。アーミッシュはキリスト教諸派の中でも特殊例でありますし……。

ただ、俗世の問題を解決するには宗教はあまり役に立たないと思いますよ。敢えて穏当ではない言い方をすれば、宗教が解決するのは心の問題ですからして。

ただまあ、憲法が武装を認めている以上、米国で銃規制は難しいと思いますけどねぇ。


2017年11月20日(月曜日)

2足歩行ロボ「Atlas」、バク宙に成功 動画公開「すごすぎる」」とか。

日本系の人型ロボットとの大きな違いが、腰ならびに股関節の構造ですよね。

に発表された本田のE2-DRとの違いは明瞭です。あの日本の伝統的とも言える股関節構造では、運動性には限界があるのですよね……。方向性の違いと言われればそこまでなんですが。

個人的には「人間に出来る運動はなんでも再現できる人型ロボット」が好みの方向性なので、こっちの方が好ましい感じ。


2017年11月21日(火曜日)

自民の山東氏「4人以上産んだ女性、厚労省で表彰を」」とかいう記事に、記憶野が刺激される。

ああ、「優良多子家庭表彰」ね……。

時局に鑑み「産めよ殖やせよ、国のため」の標語を掲げた厚生省が昭和15年におっぱじめた表彰なんですが、表彰の要件は以下のようなものだったそうな

  1. 父母を同じうする滿六歳以上の嫡出の子女十人以上を自ら育成したること。
  2. 子女(六歳未満の子女をも含む以下之に同じ)中死亡したる者無きこと。但し戰役事變に因り又は天災地變等避くべからざる事由に因り死亡したる者は之を生存者と看做すこと。
  3. 子女は何れも心身共に健全なること。但し但し戰役事變に因り又は天災地變等避くべからざる事由に因り健全ならざるに至りたる者は之を健全なるものと看做すこと。
  4. 父母及子女は何れも性行善良にして其の家庭堅實なること。

前掲資料によれば、この条件で10,336世帯が表彰されたんだそうなので、なんとも凄い話もあったものである。なお、これらに関係して国民優生法が制定されたり人口政策確立要項が閣議決定されたりと、当時一連の人口政策がたて続く。

歴史を学ばない人間は容易に前車の轍を踏む。

なんとも昭和92年臭が漂う政策案であることよ。


2017年11月22日(水曜日)

「人間に出来る運動はなんでも再現できる人型ロボット」なんて先日書いてたら、トヨタからT-HR3の発表が。

マスター・スレイブでヌルヌル動く!

その昔東海村でマスター・スレイブ式のロボットアームの操作を体験したことあるのですが、なかなか狙った所にピタリと位置を合わせるのは難しいのですよね。このトヨタのロボットは、四肢が行き過ぎて戻ったりといった動作を殆していません。きちんとフィードバックがかかってるんでしょうけど……よくぞやったものだと感心します。

やっぱ運動性を追求しようとすると、股関節や腰関節の形はこんなふうになっていくよなぁとも思いますね。

こいつ、倒れても自力で起き上がれるかな?


2017年11月23日(木曜日)

コミティア。


2017年11月24日(金曜日)

タオル畳み、サラダ盛り付け 指動く双腕型AIロボット デンソーウェーブら開発」と。公式プレスリリースはこちら

双腕ロボットというと川田のNEXTAGEとか色々な先行製品があるわけですが、多指ハンドを持って不定形物を扱う複数の作業を同一のロボットアームで実現するってあたりが新規なんでしょうか。

お弁当の盛り付けとかも行けそうな感じですが、より低コストで利用できれば、人手不足の解消にも役立つんじゃないでしょうかねぇ……。こういう奴がキッチンにいる牛丼屋とか、早く見てみたいものですが。


2017年11月25日(土曜日)

国語研のシンポジウム「変体仮名のこれまでとこれから」を朝から夜まで。

Unicode 10.0で採録された変体仮名について原案策定から決定までの苦労話を主に聞きに行ったのですが、「変体仮名」についての知見を深めることにも役立ちました。なんというか、歴史的経緯とは言うものの、表音文字なのに一音一文字じゃないどころか、同一字母から異なる字形が生まれて混用されるという、大変統制されざる言語の世界を垣間見ました。

これらが消えていくのは基本的には活版印刷の普及の後、ということになりますな。最終的には1900(明治33)年の改正小学校令施行規則によって教育が失われて行くわけですが。

非人文系研究者の発表者から、変体仮名の非合理性、大教育コストについての言及もないではなかったのですが、手書きの時代なんてそんなもんだろうなぁとか……。最終的に権力によって統一されるまで、文字や書記というのは結構搖れるものですから。ラテン文字でもかつてはロングSなんてのがかつてはあったりとか。

ただ、そういうものを電子化しようとするとなるとねぇ……。

あと、Unicodeの功罪の罪の面だけど、どこまで行っても日本という地域的な問題なのに、最後は国際会議に持って行って英語でやりとりしないといけないってのが。その上、日本語を使わない人達を説得しなければ国際規格として成立しないという。グローバル化によってローカリティがグローバルに規定されねばならないという奇妙な状況ですな。

勿論、そういうプロセスを経るからこそ、グローバルにサポートされるという功の面があるわけですが。

変体仮名の規格化・実装によって、「くずし字アプリ」等が国際展開可能になり、外国人日本語学習者に対して利益を齎す面があるのは、発表にもあったわけです。痛し痒し。


2017年11月26日(日曜日)

東十条へ向かう商店街にケバブ屋ができているのに気づき、こんな所まで普及してきたかー、とやや感慨深く。

しかもイートイン付きでナンカレーも出してるっぽい。

なんの店なんだか……。


2017年11月27日(月曜日)

韓国中央日報に「韓日軍事情報協定の延長、文大統領が賛成に転じた理由」という記事があってですね……韓国が日本から提供された情報の中に朝鮮総連系などを活用したヒューミント(HUMINT、人的情報)という文字列があって、外国から提供された軍事機密情報の情報源をこんな形ではあっても暴露するとは一体……。

やってるかやってないかで言えばそりゃ間違いなくやってるでしょうが、事実として「総連系からヒューミントで情報を得ている」と確定されると、爾後の情報收集に支障を来しかねません。一般に情報を提供した国の同意がなければこういった情報は公開できないものなのですが、日本に事前の相談はあったのでしょうか。

こういうことを迂闊に口にする国には軍事機密の提供は難しい、というのはかつて日本が散々言われたことではありますが、今度は言う側に回るとは因果は巡るものですなぁ。


2017年11月28日(火曜日)

ここんとこ日本海側に北朝鮮の漁船が相次いで漂着している件について、朝鮮日報が「北朝鮮の漁船が日本に相次ぎ漂着、背景に「対北制裁強化」」と日本側では余り指摘しない点を書いていた。

日本他の国々が行っている経済制裁は、言葉を換えれば兵糧攻めでして、兵糧攻めによって食い詰めた非戦闘員が危険を冒して海に出て遭難しているわけですから、この責任の一端が日本にないとは私にはとても言えません。

軍事的手段を使わなければ犠牲者が出ない、というのは幻想も良いところで、実際には兵糧攻めを行えば弱者、すなわち子供や老人、女性から犠牲になります。武器を持って腕力がある連中は最後まで生き延びるでしょう。

日本には平和憲法がありますので直接軍事力行使ができないのは致し方ありませんが、直接軍事行使より経済制裁のほうが人道的であるとは限りません。上述したように、経済制裁はまず弱者を直撃するからです。

日本では平和主義が非軍事主義と等価に扱われますが、実際のところ日本の経済制裁による犠牲者は少なくない筈で、それらを平和憲法の名の下に正当化してこそ、護憲の方々の面目も立つのではないかと思います。


2017年11月29日(水曜日)

電子書籍を主に買うようになって新たに見つけるようになったミスに、「コピペミス」があるんですよねぇ。テキストの一部を編集するに際し行ったコピー&ペーストのミスが看過された結果、最終製品にまで残ってしまうケースですね。小さいものから致命的なものまで、色々見ましたが、致命傷レベルのものを紹介すると、以下の様な例が。

森岡浩之『星界の紋章I』紙書籍/電子書籍比較

数行前にあるルビ付きの「列翼翔士(フェクトダイ)」をコピペしようとしてミスったのがありありとわかります。(ちなみに、報告してから大分経ちますが、未だに直ってないようです)

この手のミスは電子書籍になってから頻繁に目にするようになったのですが、紙の本のデータを電子書籍に使いまわす際に、ルビ等の指摘が流用できない工程になってるんでしょうねぇ……。

人間の作業が増えれば増えるほど、ミスが混入する可能性は増えるわけで、できるだけそういったものは自動化したいものなのですが、DTPがプロプライエタリ・ソフトウェアで実現されている上では難しいのでしょうね。

Adobeのソフトなんて、バージョンが違えばレイアウトが崩れるのが当たり前なんて世界ですから……。


2017年11月30日(木曜日)

29日に北がぶっ放していたICBMの映像が公開されたとかで、あちこちで分析が。

なんというか、着実に進歩してるよなぁ。

ヒト・モノ・カネを注ぎ込んで、失敗を糧としてきちんと改良・改善のサイクルを回していることが明らかなわけで、その情熱を別の方向に向ければ良いのにと思わずにはいられない。

以前は中国から不正に輸入していたらしいミサイルキャリアも国産化したとかで、どこまでも本気でヤル気なんでしょうな。

はてさて、トランプ大統領の出方や如何に。