哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2012年4月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2012年4月1日(日曜日)
 頭痛に苛まされる日曜日。

 今年の四月馬鹿大賞は橋下徹大阪市長で決まりですね。「「計画停電もあり得ると腹を決めれば」 橋下市長が脱原発へ覚悟訴え」だそうで、超弩級の冗句だと思います。
 合理的解決を求められる分野において根性論を語るのは愚の骨頂です。私には「私は馬鹿です」という札を首から下げているように思われます。


2012年4月2日(月曜日)
 漸く東京の桜もほころび始めた新年度。
 新社会人たちが慣れない電車内で右往左往するのを、内心苦笑いしながら見やる春。

 デイリーNKより「北、95年生まれ徴兵開始…142cmも現役判定」という記事。身長142センチでも徴兵検査で合格ですか……。
 旧日本軍の徴兵検査では、145.5cm未満は不合格という話でしたが、これとて、当時の日本人の成人男性の平均身長が160cm前後だったからの話で、男性の平均身長が170cmとなっている現代だったら、145.5cmの男性を軍役に就けるかと言われると躊躇するものがありますね。
 それにしても、1990年代後半、全土で50万人が餓死っちゅーのは、北朝鮮の人口が2,400万とかであることを考えると驚異的だな……。もっとも、この世界には5億の人口に対して5,000万人以上の餓死者を出した国もあるわけだが。

 橋下徹大阪市長が発令式で「みなさんは国民に対して命令をする立場。と訓示したとか。
 大阪ではエイプリルフールがまだ続いている様子。
 あるいは大日本帝国が継続しているのか。


2012年4月3日(火曜日)
 爆弾低気圧で、朝の晴天が嘘のように午後から大荒れ。仕事は15時上がりになった。

 JAXAが「インターネット等からの寄附金募集の開始について」と、インターネット経由でクレジットカード決済による寄附受付を開始。
 しかも、プロジェクト単位で寄附ができるので、自分がプッシュしたいプロジェクトに対して寄付ができる。「はやぶさ2」に寄附するも良し、「有人宇宙船」に寄附するも良し。勿論、目的を定めない寄附もできる。
 JAXAへの寄附は寄附金控除の対象になるので、民主党に使い方を決められるくらいなら宇宙開発に注ぎ込んでやる!でも宜しい。


2012年4月4日(水曜日)
 東京は晴天なれど北日本は引き続き荒れ模様の報。
 暫くの間、春の嵐に注意とか。

 先月産経で報じられた英国との兵器共同開発が、「武器共同開発:三原則緩和後で初、英国と着手へと毎日でも報じられていました。
 英国の兵器というと、英国国外に輸出され、使用されることが少ないことは確かなのですが、それは特に英国が武器輸出に厳格だからというよりは英国兵器の独自性に基づくのではなかろうかという懸念が払拭できません。
 考え過ぎだと思うのですが。


2012年4月5日(木曜日)
 鳩山元首相閣下が個人の資格でイランへ赴いて友愛を訴えるんだとかで、政府からは中止の要請を出すも聞き入れてくれていないようで。
 以前に別の所で書いたのですが、鳩山元首相は旅券法第13条7号に言う直接に日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者であることは明白ですので、第19条2号に基づき旅券返納を命ずるべきです。
 外交は国家の専権事項であり、国家において一体である必要があります。そうでなければ、その国は一体性を保っていない(政府の統治が全土に及んでいない)と看做され、外交的信用を喪失します。国内で議論をするのは結構ですし、異論反論を戦わせるのは健全なことです。しかし、それを国外に持ちだしてはいけないのです。
 議論はしても、政府が決定した方針には従う。外交は常に一元であり、自分の意見と国家の姿勢は分けて扱える能力が求められます。
 間違っても、個人の意見が国家の外交方針になるわけではないのです。そのことを弁えずに「最低でも県外」などと言い放った人物に外交的能力が備わっているとは、私は思いません。

 アフリカはマリ共和国で先月21日からクーデターと称される軍部の叛乱が進行中なのですが、個人的にクーデターというよりは単なる統治崩壊という気がする。
 マリでは北部のトゥアレグ族がアザワド解放民族運動を結成して政府と武装鬪争を繰り広げていたのですが、リビア内戦によってマリ北部に武器や傭兵が流入し、これによって劣勢に立たされたマリ政府軍が政府に装備の充実を訴えた所、色よい返事が貰えなかったことから兵士の叛乱が勃発。政府主要機能を制圧するに至った、と。
 一方のアザワド解放民族運動は、この機に乗じて北部主要都市を制圧した……。
 計画されたクーデターが実行されたと言うよりは、無能な政府が軍(暴力装置)を御しきれなくなって国家が崩壊した、というべきなんじゃないかなーと思うわけ。
 で、どうやって收拾つけたものか見当もつかん。

 朝のNHKで「看護師不足解消 カギは中国人」ってやってたんだけど、フィリピン、インドネシアで駄目なら次は中国だ、って感じで、泥縄感がありありと……。
 中国系の方々なら、日常的に漢字を使用していますから、漢字が数千字あってもそれが原因で挫折することはないでしょう。寧ろ、江戸時代以来の古典由来の用語が幅を效かせている医学分野であれば、親和性が高い可能性すらあります。言語的な親和性は中国語(シナ語族の孤立語)と日本語(アルタイ諸語に類する膠着語)の間で決して高いわけではないんですが……。
 ともあれ、言語的な親和性が高いというのであれば、それはそれで教育コストが抑えられますから、それ自体は悪いことではないでしょう。
 しかしこの問題って本来的に言葉の問題ではない筈なんですけどね。


2012年4月6日(金曜日)
 寒の戻りの特異日に相応しい、肌寒い日。

 「深海の資源など無人探査…新型3機を同時公開」とJAMSTECの新型無人探査機のお披露目があったそうな。
 人が乗らないメリットを感じさせる大きさと形状ですねぇ。
 しかし、実際の所、深海調査で有人機が挙げる成果は小さくない所ですので、無人探査機だけではなく、しんかい6500後継機の方も計画を進めてほしいものです。
 報道によれば、潛水能力を7,000〜8,000mに引き上げる計画と、3,000m級ながら耐圧球を全透明にする案の二つがあり、予算の制約からどちらかになるとの話なのですが、できれば両方作って欲しいなぁ。

 昨日の今日で、「マリ北部の「独立」を宣言」と。


2012年4月7日(土曜日)
 今日も花冷えの一日。
 満開になる前に桜が散り始めてる……。

2012年4月8日(日曜日)
 「インド海軍の原潜「チャクラ2」が就役、ロシアからリース」と、東亜軍拡競争未だ進行中、と。
 記事の中にちょろっと出てくるアリハントは一応SLBMを搭載した戦略原潜という触れ込みですねー。
 SLBMってのは本質的に相互確証破壊の担保がお仕事なわけですが、インドが想定する相手、ってのは誰なんだろうねぇ。
 インドのことだから、全てが敵なのかも知れないけど。

2012年4月9日(月曜日)
 マリ動乱は、北部域のアザワド解放民族運動による独立宣言を受けて、「マリ大統領が辞任表明、クーデターの軍政から民政移管へ」と政府と軍部が急転直下の妥協劇を見せる。
 無論、軍による政府転覆は悪であるが、国家分裂から止めどなき内戦へ陥るくらいなら現状追認の方がマシ、という見事な政治の論理であります。

 「路線バスで初 水素燃料バス試験運行」というニュースがあって、調べてみると山梨交通が行うものらしい。
 水素は、理論上は燃焼しても排出されるのは水だけと、大気汚染の心配が少ない燃料として、長らく昔から期待されていて、武蔵工大東京都市大学などでは70年代から実験されているのですが、中々実用化に至らない技術であります。
 最大の難点は水素の取り扱いで、この分子の小さな気体は、ほんの僅かな隙間から逃げ出してしまいますし、液化して蓄積するには-252.6℃という温度が障害になります。そして液化してもなお比重が軽く、質量に対する体積が非常に大きいままです。
 水素吸蔵合金とか色々な方策は模索されたのですが、結局解決を見ずに今に至ります。
 この実験バスが、諸問題点をどのように解決もしくは回避したのか、興味がありますね。


2012年4月10日(火曜日)
 のこのことイランまで出かけて行った元首相閣下「IAEA批判発言「完全に捏造だ」と鳩山元首相」とご主張の由。
 実際に何を言ったか言わなかったが問題なのではなく、このようにその渡航事実そのものが利用される立場にあることを自覚も理解もしていないのは、誠に残念であると言わざるを得ません。
 だから行くべきではないと言われていたのに。
 日本はIAEAの核査察をもっとも多い回数受け容れていた国で、受け容れ人員も最多です。その査察に対する協力姿勢と、長年に渡る透明性の確保によって、2004年には核開発疑惑なしとして査察回数が半減されるという優遇措置を受けています(参考)。
 そういう国の元首相様が、今疑惑の真っ最中のイランへ出かけて行って「IAEAは二重基準だ」と発言したと報じられれば、それが事実であるかどうかに拘わらず、国益を大きく損ないます。
 このような人物は、国外に出さないよう、旅券を返納させるべきでしょう。

 自転車シェアリングサービス「COGOO」の記事がInternet Watchにあって興味が唆られた。
 システムが簡便なのが良いと思いつつ、返却場所を固定できないのが管理上問題にならないかな、とも。フランスのVélib'は最寄りステーションでの貸し借りですが、空車で借りられなかったり満車で返却できなかったりということがあるらしく、配車管理が結構面倒臭そうなわけですが、この「COGOO」の場合特に自転車が何処に乗り捨てられるかわからないという問題が生じそうな気が。
 何らかの対策は取っているんだろうと思いますが、電子錠自体には位置情報を把握する機能がないようなので、誰がどこで乗り捨てたかわからなくなったりしないだろうかと気になります。


2012年4月11日(水曜日)
 2010年に発表されていたパナソニックの染髮ロボットが、この度デモテストに供される
 介護施設等でのQOL改善に一役買うことが期待されていたところなので、試験結果の上々なることを祈りたい所です。
 ところで、これの全身版とか作って、宇宙に持って行けませんかね?

2012年4月12日(木曜日)
 本日から、金氏朝鮮王朝のロケット発射予定期間だとかで、朝から報道三昧だった。
 結局、昼頃には、本日の射上げはないという話に。ロイターでは14日の射上げが濃厚とか。

 職場のPCが突如ブルースクリーンを出した。
 再起動すると普通に立ち上がったが……心臓に悪い。とりあえずバックアップを更新しておく。大事なDBはさらに光学メディアに書き出しておく。


2012年4月13日(金曜日)
 北の飛翔体は碌すっぽ飛ばずに終わったらしい。
 発射後1〜2分で空中分解して黄海上に落下とか、真剣な顏を維持するのに努力が必要なレベル。
 凄いのは、北朝鮮が今回の射上げを失敗と認めたこと。外国プレスまで入れていては、ごまかすこともできなかったか……。
 で、次は核実験と。

2012年4月14日(土曜日)
 もじもじカフェ「解読! 契丹文字」に参加。
 擬似漢字の一種なんだけど、それぞれ独立した契丹大字と契丹小字の二系統の文字があり、言語としての契丹語が死語になっている(契丹族そのものが歴史から消えている)こともあり、解読は遅々として進んでいないと言った所らしい。
 今日の話を聞いた感じでは、やはり文献の数が純粋に少な過ぎるのと、辞書類や対訳文が少ないことが、解読の手がかりを少なくしている印象。考古学的な進展がないと、解読が劇的に進むということは当面ないかもしれない。
 とりあえず現状Unicodeへの割り当てはないが、将来的には誰かが言い出すんだろうなー。でも小字の組み合わせとか考えると、文字コードだけじゃ終わらないタイプの文字っぽくて嫌んな感じ。

2012年4月15日(日曜日)
 NHKスペシャル「木嶋被告 100日裁判」を視聴。
 判決文そのものは読んでいないので、飽くまで番組を見た印象と、報道された事実くらいしか知らないのだが、この被告、確か詐欺については罪状を認めていたと記憶している。なので、詐欺で有罪か、さらに殺人罪も加えての有罪か、というのが裁判員に求められた判断であったかと思う。
 しかし、詐欺が事実として確定したとすると、金銭を詐取した相手が次々と死んでいますとなるわけで、因果関係を疑わない方がおかしいんじゃないかと……。
 このへんは弁護側の法廷戦術の問題も絡んでくるけど、番組の中で見た限りだと、弁護側の法廷戦術が失敗している感があった。
 ただ、決定的な証拠がないところで判断を迫られた裁判員の苦悩は察するに余りあるし、また守秘義務もあって多くが語れない状況であることも理解できる。
 裁判員たちの心労を和らげる対策は必要かもしれないと思った。

2012年4月16日(月曜日)
 最近体調が思わしくなく、夜の眠りが浅い……。
 困ったものだ。

 自衛隊が派遣されている南スーダンですが、スーダンとの国境紛争が激化の兆しを見せており、国連部隊への攻撃も行われている
 元より派遣が可能な状況であったのか、など、政権与党の判断が問われることになりそう。
 いや、そんなことはどうでも良い。とにかく、誰一人欠けずに帰ってきて欲しい。


2012年4月17日(火曜日)
 朝っぱらからNHKのニュースで「石原知事 都が尖閣諸島購入交渉」とかやってた。
 地方首長が外交に容喙するのが昨今の流行なんですかね。
 警視庁に離島守備隊とか作って尖閣に配備する所まで突き進んだら、いっそ天晴ですが……。言っておきますが、褒めてないですよ。呆れるだけです。

2012年4月18日(水曜日)
 「auとイー・モバイルの絵文字刷新、ドコモとデザイン統一へ」と一部で騒がれていた話題。
 十年前に決断していれば、大英断だと思ったけどね……。
 今や絵文字もUnicodeに入り、Unicodeを介しての変換ができるようになったわけで、デザインまで統一されたら、後は何も残りませんなー。
 もっとも、必死になってテーブルを作ったりUnicodeに提案したりしたGoogleさんの中からは、怨嗟の声が上がりそうですけど。

2012年4月19日(木曜日)
 流石に仕事で2日でペラ50枚も書くと、日記を書く余力がない……。

2012年4月20日(金曜日)
 へろへろになって家に帰り着いてみれば、ADSLモデムルータが死んでやがった。Ping叩いても応答しやがらねぇ。
 電源拔いて、再投入。

2012年4月21日(土曜日)
 完全に破綻したスケジュールの中に、「ももへの手紙」鑑賞をねじ込んだ一日。
2012年4月22日(日曜日)
 完全に破綻したスケジュールの中に、国立科学博物館研究部のオープンラボ見学をねじ込んだ一日。
 一昨年までは新宿区百人町にあったので自転車で行けたのですが、つくばに移転してしまったので、片道二時間近い行程に。
 というか、つくばセンターに着いてから、途方に暮れる羽目に。
 まあ、天久保二丁目なら歩いても行けるか……とつくばセンターから徒歩で移動。
綺麗なビルとなった研究部。中も、百人町のビルとは比べ物にならないほど綺麗だった。しかし、NHKの技研もそうだが、綺麗になると何だが展示が減ったような気がするのが不思議だ。
江戸時代の暦各種。今年は「天地明察」の映画の公開などがあるので、特集を組んでも良かったのではないかと思わずにはいられない。たまたま、今月は閏月(閏三月)なので、置閏法の説明などをすれば、一日くらい軽く潰れると思うのだが。そもそも、日本の教育における暦法関係の課程の問題は(以下略)。
毎度おなじみ、人骨。ツタンカーメン王の頭骨の特徴が、江戸時代の貴族の頭骨と似ているなど、環境要因による特徴の発露などが興味深かった。
現在人類学でとてもホットな話題である、ホモ・フロレシエンシスの頭骨の模型。頭骨自体は非常に小さいが、明らかに類人猿や猿人よりは、人類に近い特徴を持っている。にも拘らず、身長1m程度と、現生人類にも存在しないほどの低身長である、謎の人類。
これまた毎年恒例の、イルカの解剖。新宿では屋内だったが、なんとつくばでは屋外にて解剖。研究棟の裏手に特設スタジオ(?)を設けて、三体同時解剖なんぞ見せてたり。ギャラリーからの質問に答え、解説を交えながらの解剖はとても楽しい。問題は、服に臭いが移ることである。帰りの電車で、微妙に周囲に人がいなかったのは……。
標本棟1Fの展示室に転がっている大型アンモナイト標本。
同1Fの大型展示室。クジラの骨格標本などがまるごと置ける、巨大スペースに、所狭しと並べられる標本、標本、標本……。
標本棟4階、アンモナイトコーナー。新宿百人町の建物より圧倒的に広い、超集密標本庫。しかし、案内していただいた研究者の先生が定年に達するまでに全部埋まる予定だとか……。
アンモナイトといえば異常巻きである
ニッポニテスは素晴らしい。異論は認めない。
このように、掃いて捨てるほど出土するアンモナイトであるが、白亜紀末で絶滅を迎える。生き延びた近縁のオウムガイと彼らの間に、どのような違いがあり、生死を分けることになったのであろうか。
 ああ、良い命の洗濯だった。

2012年4月23日(月曜日)
 「法務相ら 死刑の執行方法議論へとかいうニュースを見たのですが、現代の価値観だと、絞首でなければ薬殺くらいしかないんじゃないかと……。
 前近代に於いては、犯種や身分によって死刑の方法が異なることが一般的でした。日本の江戸時代で言えば、縛り首、磔、火刑、釜茹で、鋸引き、斬首、切腹といったところですか。例えば、「八百屋お七」に見られるように、火付け(放火)は火刑、といった具合です。斬首にしても罪科の軽重によって、ただ首を刎ねるだけなのか、獄門(晒し首)になるのかなどの違いがありました。切腹は当然武士のみに許された特別な方法です。
 欧州でも似たような話はあって、斬首刑は貴族にのみ許された特別な死刑でした。それがフランス革命において身分差別が撤廃され、全ての人民は等しくギロチンで処刑されるようになったわけです。
 この身分の撤廃と死刑の平等は明治日本に移入され、全ての死刑は絞首刑によって執行されることとなり、山田浅右衛門はお役御免となったのでした。
 さらに現代に入ると死刑の残酷さが取りざたされるようになり、より人道的な死刑が模索され、ガス室や電気椅子が考案されたりしたのは、記憶に新しいところです。
 最近では致死性の薬物による薬殺が、米国内では主流のようですが、日本もそれに倣うことになるのですかねぇ?

2012年4月24日(火曜日)
 朝のNHK「おはよう日本」で、家庭用太陽電池パネルのメンテナンスの問題が取りあげられていた。こういう話題が報じられるようになるのは良いことだと思う。
 シリコン製の太陽電池そのものの劣化や破損もあるけれど、回路の断線や、パネルと屋根の間に枯れ葉が積もって着火とか、色んな問題が起こることが紹介され、保守点検法の確立が急がれると報じていた。
 原発もそうだけど、全てに問題がない夢の発電方法は、現実には存在しない。現状、あらゆる発電方法には一長一短があり、それらを組み合わせていくのが現実的だ。
 太陽電池には太陽電池の良さがあるので、その良さが活きる分野で着実に広まって欲しいとは思うのだが、そうではない方面にまで無理に広げようとする動きには、注意する必要がある。
 大抵の物事は、無理やりやっても上手くは行かない。破綻するだけである。

 昨日、京都府亀岡市で登校中の児童と保護者の列に自動車が突っ込んで死傷者が出るという事件があったのですが、その事件の取材方法について「マスコミの人間に心はあるのか」というブログエントリがありました。
 私には事の真偽を確かめる術がないのですが、さもありなん、とは思いました。
 勿論、マスコミに問題は間違いなく存在しますが、それはマスコミだけが持つ特異な問題だとは、私は思っていません。意識的にしろ、無意識的にしろ、そのような絵面を求め消費する一般の人々が存在するのです。
 もしも、自分が事故や事件の現場に居合わせた時に、野次馬気分でケータイのカメラを向ける。「自分は絶対にそんなことはしない」、と言い切れる人はどれほどおられるでしょうか。
 当事者意識の希薄な野次馬となった時、人の行動は浅ましいものになりがちです。人の苦しむ姿や悲しむ姿を浴びるように視聴し、感情を滾らせて処罰感情を振り回すのは、非常に賤しいと私は感じます。そして時間が過ぎると、そんなことに憤った自分のことすら忘れていく人のことを、どう言い表せば良いのか、言葉に詰まります。
 マスコミを叩くことは簡単ですが、そこに留まらず、一歩進んで、果たして自分がその立場に置かれた時に取材を忌避できるか?と考えて見てほしいものです。


2012年4月25日(水曜日)
 先日から、NHKでは「特集まるごと」と称して、番組のフルテキストを公開しています。

報道番組の特集がテキストでまるごと読めるようになりました。当初は、おはよう日本、クロ現、ウォッチ9、Bizプラス、ワールドWave Tonightです。http://t.co/XRGFWgUD の「特集まるごと」リンクから!各番組HPからもアクセスできるようになります!
Apr 23 via NHK Favorite Retweet Reply

 便利ですねぇ。これがあったら、もうテレビで放送を見なくても良いくらい(おいこら)。
 30分の番組を観るには30分の時間が必要なわけですが、文字化されていれば一番組辺り5分もあれば読み終えられます。音声言語の情報量は文字言語に比べてどうしても少なくなるので、こういうことになるわけですな。
 私としては、日頃、テレビ番組の情報密度の低さを、その弱点の一つと思っているので、こういうサービスを通じて、情報量に気を配った番組制作に繋げて行って貰えるとありがたいですね。

2012年4月26日(木曜日)
 「集団登校「注意力鈍る」、暴走事故続発で廃止も」という記事を見て思う。
 社会に於いて、何らかの行為によって得られたものが、時間が経つにつれ、あたかも所与のものであるかのように考えられるようになり、果ては行為のデメリットばかりが取り沙汰されるようになる現象を、時折見ることがある。
 本件で言えば、「集団登校によって得られているもの」は間違い無くある筈で、集団登校の廃止によってそれは失われるだろう、という視点が拔けている。集団登校はなぜ行われるようになって、その成果は何であるかをきちんと把握し、廃止と継続の得失を比較しないと、単に羹に懲りて膾を吹く結果になるのではないかと危惧する所。
 「努力して得られているものを所与のものであると誤解する」傾向は、最近では電力問題について強く感じる。電力の系統安定は、様々なレベルでの関係者の努力によって維持されているものであって、それによる社会メリットは計り知れないのだが、今やそのことが忘れ去られているような気がする。
 特に、太陽光発電の全量買取について、不安定な発電法を大規模に系統に接続することの危険性について、意識されていないのではないかと思う。

2012年4月27日(金曜日)
 日本が世界に誇る救難飛行艇US-2ですが、開発製造元である新明和工業が「水陸両用飛行艇の輸出活動を本格化」として、まずはインドへ売り込みにかかるとプレスリリースを出していました。
 昨年インド海軍が島嶼部で運用する飛行艇9機についてRequest for Informationを出していて、これに応じたいという話は聞こえてきていたのですが、愈々インド機種選定プログラムへ参加するのか。対抗馬はボンバルディアBombardier 415)とベリエフBe-200)でしょうか。
 今後の推移に注目したい所です。

2012年4月28日(土曜日)
 出かけようと思いつつも、週日の疲労からか、寝倒してしまった。
 そう言えば幕張ではニコニコ関係のイベントをやっていたそうで、なんか脳波で動く猫耳がもの凄い勢いで売れたとか
 技術の正しい無駄遣いとでも言うべき何かですが、実に馬鹿馬鹿しくて素敵ですね。

2012年4月29日(日曜日)
 昭和の日。
 というわけで、話題のB級映画「バトルシップ」を鑑賞。
 監督は単にミズーリの主砲をぶっ放したかっただけですね! よく分かります!
 大艦巨砲主義は漢の浪漫です。異論は認めない。
 いやもう、全編通してツッコミ入りまくりの大爆笑活劇でした。
 いやー、映画って本当に良いもんですね。

2012年4月30日(月曜日)
 ちょこまかと家事を片付けていたら終わってしまった月曜日。
 あとは、部屋の契約更新をどこかで片付けねば。