哀愁日記
底に哀はあるの。

もしくは、

「常識日記 文科系的日常」


西紀2009年7月分

Caution!

このページはあくまで小熊善之個人の責任において製作されており、坂村健先生及びTRONプロジェクト、パーソナルメディア社、並びにYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は関与しておりません。
守秘義務の関係上、伏せ字になっている箇所があります。伏せ字の中身を御推測なさるのは結構ですが、あてずっぽうの内容を他者に広めて誤解を拡大再生産することだけはないようお願いいたします。

目次 | 前月 | 初日 | 末日 | 翌月

2009年7月1日(水曜日)
 鬱陶しくも梅雨らしい天気が週末まで続くという。
 紫陽花は今が盛り。

 朝、Firefox 3.5が公開されたと聞き及んで、会社のPCに導入してみる。
 幾つかのAdd-onが動かなかったが、一つを除いて、動作しないことはなかろうと判断し、xpiファイル中のinstall.rdfの中身を書き換えて強引にインストール。ちゃんと動いた。
 追っかけ、新版は公開されるだろうけど、当面の対処はこれで良かろう。

 ここんとこずっと工事をしていた、JR王子駅中央口から飛鳥山公園へ向かうモノレール型エレベータだが、17日から運行を開始するそうな
 JR王子駅から飛鳥山への上り坂は、いつも自転車で駆け上がるのだが、徒歩でもしんどい坂ですので、このような設備ができることは望ましいことだと思います。
 JR王子駅南口を改良して、高架構造とし、公園と直結させてしまうと、尚のこと良いと思いますが。


2009年7月2日(木曜日)
 読売は「碍」の字に対して何か含むところでもあるのかと書いた新常用漢字表(仮称)への「碍」の追加問題ですが、一月半を経て、Yomiuri On Lineに記事が上がっていました。
 流石に遅れてきただけあって「障害」表記が戦前からあることや、マイクロソフト社の取り組みなど、押さえるべきところは押さえてありますね。
 ただ、全体の論調としては「障碍」へと変えることには消極的、といった感じですか。一方では「障がい」や“新しい言葉”なども紹介していたりして、全体としては焦点がぼやけている感じがします。
 障害者団体の受け止め方は複雑と書きながら、「障碍」表記に賛成している団体を敢えて採り上げないあたり、何かの圧力なんでしょうかねぇ。単に紙幅の問題かも知れませんけど。

 2月に報道があった郵便事業での既存車両の電気自動車改造ですが、レスポンスに「ガソリン車をEV化…エネルギー代替車両を郵便事業に導入へと記事が。
 要は現用のサンバーを電気自動車に改造したわけですが、天井部分にバッテリ積んでるのかな、このデザインは?
 改造を行ったゼロスポーツのwebサイトにも情報はいっぺん通りだけなので、中身をどうやったのかわかんないのですが。
 でもサンバーEV改造だったら、本家スバルでやってもいいんじゃねぇかって気がしますが、どうなんでしょう。正直プラグイン・ステラより売れそうじゃね?

 仏ルノーカングーEV化して発表
 モータ出力は44kW、最大トルクは190Nm。蓄電池はAESC社(Automotive Electric Supply Corporation。日産とNECの合弁)製リチウムイオンバッテリで容量15kWh。これでこのプロトタイプでは約100kmの走行が可能であるとある。発売時には、160kmの走行距離を達成する、らしい。

KANGOO BE BOP Z.E.とi-MiEVの比較
KANGOO BE BOP Z.E. i-MiEV
全長 3,871mm 3,395mm
全幅 1,829mm 1,475mm
全高 1,812mm 1,610mm
ホイールベース 2,313mm 2,550mm
車重 1,591kg 1,100kg
最大出力 44kW 47kW
最大トルク 190Nm 180Nm
電池容量 15kWh 16kWh
航続距離 100km 160km
最高速度 130km/h 130km/h
 まあ、比べてみても、それほど技術差があるわけじゃない、って感じですね。Kangooの方がベース車が元々大きい分車重が重くなって航続距離が落ちているのだろう、というところですかね。ただ、これは計測方法の違いもあるでしょうから、単純比較は難しいところです。i-MiEVも実用では100〜120kmと言われていますので。モータの出力も似たり寄ったりですから、Kangooの方が重い分鈍いだろうという気はします。
 どちらも既存車の改造開発ですから、基本コンポーネントが内燃機関車のものを流用している点でも同じなのですが、i-MiEVの方が全体的なバランスは良いように見えますが、それは偶然の産物でしょうからねぇ。
 専用車台の日産EVを早く見てみたいものです。

2009年7月3日(金曜日)
 日本でも、タミフル耐性新型インフルエンザを確認。大阪にて。世界で2例目かと思われたが、実際には6月18日に確認していたそうな。
 まだリレンザは效くそうだが……。

 都議選公示。
 我が北区では、定数4に対して立候補者が5人。現職4人に元が一人。

氏名 年齢 現/新/元 会派
和田宗春 65歳 民主
曽根肇 57歳 共産
原田大 32歳 民主
高木啓 44歳 自民
大松成 48歳 公明
 果てさて、誰に投ずべ。

 所謂“ダガーナイフ”規制により両刃の刃物が所持できなくなったわけですが、すると牡蠣の殼剝きナイフが該当したという馬鹿みたいなニュース
 ダイバーナイフが該当するというのは前から言われていましたが、こんなものも引っかかるんですね。
 立法の馬鹿さ加減が光ります。一体誰がこんな法改正を望んだのやら。

 仕事が終わった後、MiAU勉強会へ。
 小形さんの講演を拝聴。


2009年7月4日(土曜日)
 都内某所の講演会で大人しくしていた。
 しかし、昨日といい今日といい、見知った顏がちらほらあるというのは、行動範囲が狹まっているのだろうか。

 久しぶりに晴れ間が見えたので、自転車に乗って22km程走る。

 それみろ。いわんこっちゃない


2009年7月5日(日曜日)
 漢字文献情報処理研究会公開討論会へ。
 いい加減、体力的にキツイ。

 静岡県知事選挙は民主党推薦の川勝平太氏が当選。
 それは良いんだが……私の記憶が間違ってるかも知れないんだけど、川勝さんって、「つくる会」に参加している新自由主義の人じゃなかったっけ? どうして民主党推薦??


2009年7月6日(月曜日)
 これは火種か燃料か。

 読売に「国内初の電気自動車タクシー、松山で8月にも誕生へという記事があった。
 都内では最近、トヨタ・プリウスのタクシーを見かけることも珍しくなくなりました。
 一日辺りの走行距離が何キロくらいなのかによって導入の可否に差はあろうかと思いますが、コミュータ系の用途にこそ電気自動車が向いていることを考えると、補助金を出してでも推進する価値はある程度あろうかと思いますね。理想を言うなら、i-MiEVではなく、タクシー専用車台が望ましいところですけど。
 あとは路線バスとか。発進・停止を短い区間で繰り返す用途には電気自動車が向くのですから、EV/PHV型の路線バスなどは有望なんじゃないでしょうか。
 それにしても、タクシーに軽乗用車を使ってはいけなかったとは驚きです。運転代行なんかは軽が多かった記憶があるのだけど、変な規制もあったものですね。代行は客乗せるわけじゃないからいいのか……。


2009年7月7日(火曜日)
 中国新彊ウイグル自治区で暴動が発生し、多数の死者が出ている模様。

 日本ではエコカー買い替え補助エコカー減税などもあって新車販売台数の首位にトヨタ・プリウスが輝く有様ですが、一方で苦戦を強いられているのは輸入車だそうで、日本でも比較的販売台数が多いフォルクスワーゲン社では“ハートフルキャンペーン”なるものを行っているとかとか。
 最初は「ふーん」とか思っていたのですが、報道記事の方を見ると穏やかではない。ドリザス社長が言うに日本の現行エコカー推進制度はアンフェアと感じるんだそうで、事実エコカー減税の方では、輸入車に該当車種がない。
 正直、日本で売る車なんだから日本の排ガス規制くらいクリアしとけよと思わないでもないのですが。
 この辺、時々思うわけですが、どうして売り先の国の市場に合わせてモノを作らないのかと。本当に売る気あるのかと。VW辺りはちゃんとやってますが、ナンバープレートの取り付け部が欧州規格(Europlate)のままになってる輸入車とか、もうね、アホかと。それで売れると思っているのか。
 日本の自動車市場が小さすぎるのが問題なのかどうか知りませんが、もうちょっと売る側の努力を期待したい話でした。
 個人的には、日本は生き残りをかけてエキセントリックな市場形成を目指すべきだと思うので、この種の補助や規制はどんどんやると良いと思います。

 情報伝達のステップ。

  1. ラーメンロボット:店員盛りつけ2分で完成 山梨で話題に
  2. Ramen robot replaces fleshy chef at Yamanashi eatery
  3. Momozono Robot Ramen makes noodles in two minutes
  4. Momozon Robot Ramen: 40 Million Ramen Flavors Made by a Robot
  5. 知ってるか!? 日本じゃスシもラーメンもロボットが作ってるんだZe!!
 来週辺りには、ロボットが拉麵を作る未来都市ヤパーンの伝説がネットに溢れていることだろう。もしかしたら自動販売機になってるかも知れないが。
 個人的には桃園ロボットラーメンは話のネタ以上のものではないと思う。
 もっとも、“全自動二郎製造機”とか作ったら、自宅に据え付ける奴が出るかも知れないが……
2009年7月8日(水曜日)
 昨日韓国で、官公庁や報道各社への大規模なサイバー攻撃があったそうな。
 原因は未だ不明なれど、時節柄、怪しからん話。

 H-IIB / HTVの射上げが9月11日に決定。
 サイトもオープン。
 日本宇宙開発史上最大のロケットと、最大のペイロードが、無事に上がることを望んで止みません。


2009年7月9日(木曜日)
 「児童ポルノ、リンクだけで摘発 警察の好きにできる懸念も」について。
 “URLを貼っただけで”については、既にFLMASK事件で有罪判決が確定してしまっているところなので、現行法上は警察を止める手立てはないと思っています。私は刑法を含む関連法の改正を目指すのが常道だと思います。
 私はこのように警察が恣意的に摘発対象を決められる現状はおかしいと思っていますが、しかしそれでも現状それを止める方法がないとも思っているわけです。
 せめてこれらの問題に明るい人物を、議員として国会に送り込みたいものです。

2009年7月10日(金曜日)
 「NHKオンデマンドの6月時点における会員数は101,262人 −電子マネー「NET CASH」による決済も開始」という記事が。
 思ったより多いというか少ないというか。
 会員登録数101,262人というのは、思っていたより多いですね。しかし、購入実績が「見逃し月額見放題パック」が4,968本、「単品+セット」が27,735本というのはいかにも少ない。ちなみに私は「見逃し月額見放題パック」を購入している約五千人の裡の一人ってことになるな。
 このことから考えられる原因は、
  1. そもそも購買欲を刺激される番組が少ない
  2. 会員が希望する番組への接触が阻碍されている
    1. UIやサイトの設計が悪い
    2. 検索機能が貧弱
    3. 希望した番組がない
  3. 決済が面倒
といった辺りか。
 まず1.と2.cは時間をかけて解決するしかありません。著作権関係の仕事にも関わったことがあるので、頑張っているのだろうな、とは思うのですが、いかんせん時間がかかる。肚を据えるしかないでしょう。
 短期的にできそうな対策というと、例えばHD制作の番組は、追加料金でHD品質で視聴できるようにする、などがありましょうか。どのくらい効果があるか分かりませんが。
 問題は2.aと2.bで、MS Windows x86用のInternet Explorer 6/7での動作しか保証していないというのでは、いかにも商売としてよろしくありません。接触率を上げることはこの手のオンライン販売においては至上命題ですから、可能な限り多くの環境に対応させることは急務でしょう。
 AppleのiPodの成功は、ハードウェアではなく、iTunesというソフトに支えられていることに思い致せば良かろうかと思います。可能な限りプラットフォームを選ばないソフトウェア基盤と、優秀なUIデザインに資源を投入する必要があると思います。
 3.については、どうなんでしょうね。今般クレジットカードとYahoo!ウォレットに加えてNET CASHにも対応したようですが、思い切ってPaSoRiを使ったEdyやSuica決済を導入しては如何でしょうかね。

 Technobahnに「メートル法かヤードポンド法か? 計測単位を巡ってNASAが大もめ」とかいう面白おかしいニュースが。
 先月、NASAは費用がかかりすぎるという理由で、次期ロケットでもヤード・ポンド法を使い続けるという決定を下したばかり(参照)。
 まあ、米国が宇宙開発を始めた時にわざわざヤード・ポンド法を選んだ(言うまでもなく、技術導入元でであるドイツではメートル法でV2ロケットなどを作っていた)わけで、今更という気がしないでもない。1999年には単位の混同によって火星探査機を失っているくらいだし、慎重になるのは悪いことじゃない。なにせ人が乗っているロケットの話だしね。
 そういえば、今度日本が射ち上げるHTVにはISSとドッキングするためのドッキングポートが付いています。共通結合機構(Common Berthing Mechanism)って言うんですけど、ヤード・ポンドに華氏温度なんだよな、これがまた……。
 ちなみにロシアと欧州は、ロシアが作ったAPAS(Androgynous Peripheral Attach System)なんてのを使ってたりする。
 ドッキングはAPASの方が楽でいいんだけど、内径が800mmなもんで、荷物の運び入れに難がある。その点CBMは約1.3メートル四方のハッチがあるので、大荷物も運び入れられる。両者一長一短ってところが、何とも難しい。


2009年7月11日(土曜日)
 色々所用を済ませてから、BTRON Clubへ。
 今回も殺人事件を未然に防ぐために、途中中拔けすることに。

 その後、10人ほどの集団で、お台場のガンダムを観に行くことに。
 潮風公園には、特に何のイベントがあるわけでもないのに、人の群れが……。
 凄い集客力でした。
 あれは全国47都道府県にあまねく設置して、「ガンダム47箇所巡り」などにすると良いと思います。
 そして呑み会。


2009年7月12日(日曜日)
 都議選の投票を済ませて、一路阿佐ヶ谷へ。
 もじもじカフェでチベット文字の話を聞いてきたのだけれど、色々と面白かった。やはり実際にネイティブランゲージとして書ける人から聞くと、気付かなかったことに気付かされた。
 どんな文字でも、それを使っている人間にとっては易しいと感じるものなのだなぁ。

 都議選の結果は、なんかだグズグズな感じ。
 民主党は自民、共産の議席を奪うも、公明は鉄壁。自民逆風とか言って、共産が伸びないのが理解できん。都政においては自民、公明、民主が与党だから、石原都政が嫌なら共産に投じるしかないのだが……。
 ということなので、民主は第一党なんだけど組む相手がいないんじゃぁ、野党化というわけにも行くまいて……。共産党と結託して都政を混乱させることはできるだろうけど、共産党もそう易々と手を組める相手じゃないから、生産的な議会運営にはならないんじゃないかねぇ。


2009年7月13日(月曜日)
 夏目漱石の孫として知られる漫画家・漫画評論家の夏目房之介氏のblogに「「夏目漱石財団」なるものについて」というエントリが上がっている。
 エントリと当該財団のサイトを読んで、なんかフランスのサン・テグジュペリの件を思い出した。
 アホらしくてコメントするのも辛い。

 朝鮮日報の「オバマ大統領「アフリカは韓国を手本とすべき」という記事を見て考える。
 一体何を手本にすりゃいいのか、と。
 確かに1950年代、韓国は極めて貧しかった。というか、韓国は戦争やってたし(朝鮮戦争1950‐53年)。もっとも、それを言うとケニアだってマウマウ団が独立鬪争を繰り広げてはいたけど、規模が段違いだからね。
 さて、ではその後どの辺りで差が付いてきたか、と言われると、1965年以降、韓国に膨大な外国資本が注入されたのが大きい。戦争で焼け野原になり、インフラが破壊され、輸出するものといえば兵士と労働者くらいだった国に、見返りもなく8億ドルも供与した気前の良い国があったのだ。もちろん、当時の韓国の指導者がその金をばら撒いたり着服したりせず、開発に投資したことも重要だが、なにせ元手を手に入れられたことが大きい。
 ちなみに金を供与したほうも外貨準備高が当時18億ドル程度の国だったのだが、全く太っ腹な国もあったものである。韓国がそのような国を見つけられたことは僥倖以外の何者でもなく、神でも仏でも思い切り感謝すべきだろう。もちろん、当の相手国には最大限の感謝を払って然るべきだと私は思うが、実際のところは未だに韓国はその国に対して金をせびろうとしている。
 浅ましい話だ。
 それはともかく、ケニアも近隣諸国なり縁故のある国から、どっかりと金を借りて開発投資すべきだった、という話なのだろう。
 あるいは更に遡る話なのかもしれない。韓国は65年に金を借りたときに、既に高等教育を受けた技術官僚が揃っており、また近代教育を受けたエリート、准エリート層が形成され、また識字率も後進国としては極めて高いレベルにあった。
 これの原因を探っていくと、殖民地統治時代に、下は初等学校から上は京城帝大に至るまで教育施設を充実させ、文法・正書法を整備し辞書を編纂し、各地方に図書館を設立した教育政策が浮かび上がってくる。ついでにこのときに各種インフラ整備も行なわれているが、それについては後の内戦で自ら焼き尽くしたので戦後の発展にはあまり貢献していないかも知れない。
 ともあれ、やたらと教育熱心な国が宗主国になったため、それまでは極一部の統治層のものであった読み書きが一般市民にまで解放され、大学までの高等教育が整備された結果として、知識の集積と一般化が広く行なわれていたことも原因の一旦であろう。
 ケニアは英国などではなく、このような国の殖民地になるべきであった。オバマ大統領はそう言いたいのかも知れない。
 どちらにしても、ありそうにない話だと思わずにはいられない。


2009年7月14日(火曜日)
 関東梅雨明けとの報。暑くて堪らん……。

 IT Mediaに「MS、Windows 7向けに旧JIS互換フォント 最後の旧JIS対応に」という見出しがあって、「MSは78JISをサポートしてたのか?」と思って記事を読んだら、90JISの話だった。
 紛らわしい書き方すんな!
 「新JIS/旧JIS」といえばJIS C 6226-1978とJIS X 0208-1983の事に決まっとるだろーが!
 NECの98シリーズが旧JIS(正確にはJIPSコード)で、Epson互換機が新JISだったり、本体漢字ROMとプリンタ漢字ROMの違いとか、隨分悩まされたものだ。
 ちなみに、NECの旧JISフォントFont Avenueは、未だに提供されていたりする。

 サーチナに「【中国ブログ】まさか!中国人を恨む民族が存在するとは・・」という翻訳記事があって、大いに笑った。
 教育の力は偉大だな。
 教育で賢者を育てることは難しいが、愚者を産むことはかくも容易い。

 6月中旬から新型インフルエンザの国内発症者数が右肩上がりになり続けて、ここまで粘ったけどとうとう駄目か、感染拡大期に入ったか?と思っているのですが、厚生労働省はまだ判断を保留している模様。
 それにしても、東アジアではタイの状況が酷い。患者数はあっという間に日本を追い拔き、死者も7人。鷄インフルエンザの本場であることも考えると、意識して情報を追う必要があるように思う。

 どこまで本当なのか知らんけど。

車の通行めぐりトラブル、大学生刺され重体 大阪
2009年7月14日0時24分

 13日午後7時5分ごろ、大阪府箕面市箕面8丁目の路上で「人が刺されている」と110番通報があった。箕面署員が駆けつけたところ、同市内に住む大学生の男性(23)が腹から血を流して倒れており、病院に搬送されたが重傷という。
 通行人らが、大学生の車と通行を巡ってトラブルになって現場から逃走した男の車のナンバーを覚えており、捜査員が男を自宅で発見。容疑を認めたため殺人未遂容疑で緊急逮捕した。
 箕面署によると、男は、箕面市桜ケ丘1丁目、会社役員中井多賀宏(たかひろ)容疑者(36)。現場から約40メートル東の市道交差点で、2人の車が出合い頭に衝突しそうになったことから、中井容疑者が大学生の車を追いかけて口論になり、所持していたナイフで大学生の腹を数カ所刺した疑いが持たれている。中井容疑者の自宅から凶器とみられる折りたたみ式のナイフが見つかったという。
http://www.asahi.com/national/update/0713/OSK200907130147.html

 で、Wikipediaに「中井多賀宏」のエントリがある。blogあるようだ。
 差別や人権問題に取り組み、「みのお9条の会」なんぞ作って平和憲法を尊ぶ人が、殺人未遂ですか。
 いやまあ、人間ですから、九条を信奉していても、その精神を体現できるとは限らない訳ですし、ましてや九条は個人には適用されないのかもしれません。
 国は非武裝でも個人は武装すべきと言う考え方だったのかも知れません。なにしろナイフを持ち歩いていたくらいですから。
 運動中の一個人の行動で、運動全体を批判するのも、フェアではありませんしね。
 ただ、九条を訴える前にすべきことがあるんじゃねぇの?とは思いますけどね。

2009年7月15日(水曜日)
 「[裁判傍聴記]主犯が釈放されてるのに、4日間のバイトは否認したためにさらに2ヶ月勾留される美しい国、日本」というエントリ。
 この被告、頑張ってるな……。是非とも無罪を勝ち取って欲しい。
 裁判員制度はこういった事案も有效なんだが、早く定着して裾野が広がらないものか。あと、取り調べの録画も。できれば取り調べに弁護士の同席を。
 何時か自分が捕まる日まで、知らないままにはしておきたくないですね。

 ゆっくりと、静かに、しかし確実に進行している、言論の不自由の話題が「今年厄年だけどもう少し手心を加えて欲しいですよゴッド。」に。
 経営判断と言われればそこまでですが、印刷が終わって出荷を待つばかりだったコミックを全部破棄した上に“なかったこと”にしてしまい、作家には補償なしというのは如何なものかと。
 これが一昔前だったら、完全に闇から闇だったでしょうね。作家側が発信力を持てる時代で良かったと。

 NHKオンデマンドに繋がらないなー。
 サーバは生きてるみたいなんだけど、セッションが確立しない……。
 DoS攻撃でも喰らってんのか?


2009年7月16日(木曜日)
 NHKオンデマンドへ繋がらない現象が、自宅だけの現象だと分かったのはいいんだけど、どうもNHK側から切られてるっぽい。問い合わせたけど、「こちらではなんともできない」と言われる。
 ポート80のセッションは確立するのに、443では確立しねぇって、一体何が原因だって言うんだろう? 他のサイトにはhttpsで繋がるのに。こちらのホスト名を不正アクセスか何かに指定してるんじゃないかと思うのだがなぁ。
 返信できないメール(返信はサイトのメールフォームから、って、そっちのサイトに繋がらねぇって言ってんだが?)こちらの環境を問い合わせてきたりと、対応があんまりなので、解約を本気で考え始める。

2009年7月17日(金曜日)
 漢字小委の傍聴へ。
 冒頭から、読売の記事について、林国語分科会長から「そのような決定をした事実はない」と説明が入る。
 場外乱鬪が形振り構わなくなってきてるな……。
 読売は訂正記事を出すべきだと思うし、あんまり酷いようなら、某人を委員から外すことも検討しないといけないと思う。
 あと、「顎」を外すとかいう報道に対して、日本医師会だか歯科医師会だかから、よく使う字だから外すなと申し入れがあったとかなんとか。
 とまあ、こういう風にして漢字の選定は混乱していくのであった……。

2009年7月18日(土曜日)
 本日はこれより京都へ向かう。
 多忙な7月の総まとめ、「ワークショップ:文字」へ参加するために、花園大学へ。
 その後、実家へ寄って、帰京は21日の予定。
 

 ワークショップは順調に時間を超過して終了。
 京都駅からサンダーバードに乗ったら、どこかで見たイトノ先生が同乗していた。
 実家に着いたころには22時超。眠い。


2009年7月19日(日曜日)
 昼から、祖父宅の遺品整理。まだやっとんのかと……。
 夜までかかって、大分片付いたが、まだ終わらない。明日延長戦予定。

2009年7月20日(月曜日)
 今日も今日とて、午前中は祖父宅の整理。
 午後になると、実家のPCで終わらないUpdate作業。
 温泉でひとっ風呂浴びて、寿司を喰って、夜になる。
 寝台列車で、僕は東京へ戻る。

2009年7月21日(火曜日)
 寝台特急北陸で、午前6時の上野駅に到着。よく眠れた(笑)。
 自宅に帰り着いた頃には、普通なら出勤のために家を出ている時間。
 当然、有給取得済みさー。
 田舍で二日も肉体労働の果てに、流石に普通に出勤は難しい。
 トシですからして。
 かくして洗濯機を回したり、買い物へ行ったりして過ごした。
 ああ、コミケカタログ買わないと……。

2009年7月22日(水曜日)
 環境省で「電動フルフラットバスの地域先導的普及モデル策定とシステム化の実証研究」という研究が、慶應の清水教授を中心としたグループによって始められる
 電気自動車は、都会部に於いて短距離で発進・停止を繰り返す用途に向きますから、バスへの適用は適当ですね。
 現在でも日野が非接触給電ハイブリッドバス、三菱ふそうエアロスターエコハイブリッドを出していますが、両車とも既存車をベースとしたハイブリッド車で、純電気自動車ではありません。当然、駆動系も既存車のレイアウトを引きずっています。
 それに対すると、今回の研究ではEliicaをベースとするということですので、床下バッテリーレイアウトにイン・ホイール・モータというレイアウトになるのではないかと推測されます。意欲的ですねー。
 以前も少し書いたんですが、電気モータは回転数ゼロから最高トルクが出るのですが、トルクを出すより回転を上げる方が(特に交流モータは)楽ですので、減速ギアを咬ましたほうがモータが小さくできます。しかるに、イン・ホイール・モータ方式での減速ギア使用は、折角のイン・ホイール式の“ダイレクトドライブ”というメリットを殺す面があります。また、減速ギアもモータの数だけ必要になりますから、必然的に重量、頓にばね下重量が嵩み、故障の危険性も増します。
 特に車重が大きく、高速度よりも大トルクが求められるバス用途の場合、イン・ホイール・モータは採用しにくい技術じゃないかと思うのですが、清水教授の拘りは技術的困難を克服するのでしょうか。興味は尽きません。

2009年7月23日(木曜日)
 i-MiEVの一般市販分の受付が、31日から開始されるそうな
 シティコミュータとしては充分な能力を持つi-MiEVですが、実車の公開以来、様々な問題点というか、設計上どうしようもなかったんだろうなぁとか思う点がいくつか見えてきていますね。
 既述ですが、やはりブレーキシステムは残念な点です。i-MiEVのブレーキシステムを流用している関係上、真空倍力装置を使った液圧式ブレーキなんですよね。これの何が悪いかというと、本来エンジン吸気圧を使った負圧で駆動する倍力装置ですから、エンジンがないi-MiEVでは負圧を発生させるためにわざわざモータでポンプを回しているんですよ。
 なんて無駄なことを……。
 アクチュエータで直接ブレーキを駆動するブレーキ・バイ・ワイヤを搭載すべきでしたね。価格がどうなるか考えたくないですけど、でもそうすることによって、回生ブレーキと機械ブレーキの間の協調制動が可能だったと思えば、些かならず残念なことです。
 他にも、エンジンルームがスカスカのガラガラだったりするのは、残念ですね。エンジンルームにはモータとPCUが入っていますが、容積が圧倒的に小さいので、空間が無駄になってしまっています。
 量産電気自動車として注目されるi-MiEVですが、既存車台の流用という限界のせいで、色々残念なところがある車なのですよね。
 やはり8月2日発表の日産EVに期待か……。

 「句点の正しい用法。モーニング娘。誕生の裏側と学校では教えてくれないこと」を読んで、まあこれだけなら笑える話で終わらないでもないのだけど、漢字小委員会での軋轢を念頭に置くと、砂を噛んだような気分になります。
 学校教育現場で教えている「国語」とは、一体何なのか、と。
 前回の漢字小委で邑上委員(新宿区立落合第四小学校長)が、小学校での漢字教育は基本なので、点画についても厳密でなければならない。許容字体は教えるのが難しい、という趣旨の発言を、村松委員(前目黒区立第八中学校長)が、表内での部分字体の統一が難しいことは理解したが、統一できないのであれば追加候補から外してしまえないか、などと発言されていましたが、とにかく教育畑の委員は文字の形や運用に搖らぎが生じることを頑なに拒否されています。
 無論、背景には授業時間の削減や、学習困難児の増加などの要因が絡んでいるのでしょうが、それ以上に、「唯一の正しさ」への信奉があるのではなかろうかと、感じます。科学や数学ならともかく、言語に於いては正解が一つとは限らないにも拘わらず。
 いやむしろ、言語などは社会において用いられ、常に変化し続けるものです。年寄りがいかに「ら拔き言葉は〜」と言ったところで、定着してしまった変化は逆行しません。その年寄りとて、かつては「最近の若い奴は何でもかんでも頭に「超」を付けたがる」とか批判されていたりする。
 エントリで触れられているのは。」ですが、確かに出版編集の現場ではこのような表記は、特別な意味を持つ場合を除き、行いません。文部省が定めた規則がどうあれ、世の出版物はそうなのです。
 言語使用の実態、現実を無視して、教則通りの国語を教授することは、教育を受ける側にとって本当に利益になるのだでしょうか。
 新常用漢字表(仮称)についても同じことが言えて、部分字体の混乱は社会の現状を反映したもので、敢えてこれを統一しないことが社会利益であると確認されたはずです。にもかかわらず、これに頑強に抵抗する彼らの思考は、何か異様なのではないかと思わずにはいられません。
 阿辻委員が語気強く言っておられましたが、社会における文字使用と教育現場のそれと、どちらがメインでどちらがサブなのかはっきり認識すべきだと思います。

 NHK-ODに繋がらないだが、調査結果として「言われた時間、そのIP/ホストからのアクセスはなかったよ」と言われる。
 ンなアホな
 さんざんっぱらping打ったりtracerouteかけたり80番にtelnet(おい)で繫いだりしたのに、「お客様から御申告いただいたIPアドレスからのアクセスは確認できませんでした。」って、あり得ないだろ、普通。
 さらに「ところでその後もログインしてるみたいだけど?」とか言われたわけだが、そんなのproxy経由に決まってるだろ。ホスト名見ろよ!
 本気で書いてきているとしたら、相当重症だぞ。


2009年7月24日(金曜日)
 報道によると、我が東京12区の民主党候補者は、参院議員青木愛の鞍替えらしい。
 対北融和路線を掲げる朝鮮半島問題研究会幹事だ。
 こんな奴に投票はできないだろう……。
 某党代表の地盤である東京12区には、そもそも自民候補がいない。
 共産党候補は26歳で、街頭演説で「雇用問題を一番に考えて〜」とか喋っているのを聞くと「それは良いけどお前まずちゃんとした会社に就職したことあるか?」と言いたくなるような若造。
 もう一つ宗教政党が何か居た気がするが、最初から論外なので無視。残る泡沫政党についても同様。
 一体誰に投票したらいいんだろうな。

2009年7月25日(土曜日)
 朝っぱらからポレポレ東中野へ出かけて、「台湾人生」を観てくる。
 事前の知識なしで観たら、これは相当感動しちゃったりするドキュメンタリなんじゃないかなー。
 要は「昔は良かった」話なんですが、台湾の諺に言う「犬去りて豚来たる」による補正がかなりかかっていることを弁えてから観るべきでしょうな。
 個人的には、台湾人日本兵に対しては、感謝を捧げ、旧日本軍人として日本国民同等の補償を行うべきであると思うけど。

 先日採り上げた夏目漱石財団の件だが、朝日新聞に「我が輩は誰のもの?夏目漱石財団めぐり、親族間で異論として記事が載った。
 さすが朝日新聞。(註:漱石は朝日新聞の社員でした)
 過去に房之介氏は「僕は基本的に、よほどでないとコメントはしない」と書いているので、これは「余程のこと」だったのでしょうか。


2009年7月26日(日曜日)
 田母神講演問題(1,2)の続き。
 「田母神氏に被爆者らが抗議「心情を逆なでする」ですと。
 なんという最底辺の鬪い。度し難い。
 田母神氏に原爆資料館を訪れることや、被爆者と会って生の声を聞くよう求めている。ってのは、一体なんなんだろう。原爆資料館を観覧して、被爆者の証言を聞けば人間皆核廃絶の徒になるとでも言うのだろうか。どこの宗教だ、それは。
 言うまでもなく、原爆資料館を見て「核兵器の威力を実感した。米帝に対抗するにはこれが不可欠であると再認識した」と考える人間がいたっておかしくはない。あるいは「中国で散々人民を殺戮した報いだ」と言い放つかも知れない。「しかしこの犠牲によって日本の終戦が早められ、より多くの日本人と連合国軍将兵の命を救ったのだ」と言うかも知れない。
 現実は一つかも知れないが、そこから派生する解釈には無限のバリエーションが存在しうる。それは意見の多様性であり、言論、表現の自由が保障されねばならない所以でもある。私たちはそれら多様な意見を互いに主張し合い、議論し合い、時に決裂しながらも妥協点を探っていかねばならない。
 それを諦めた時に残るのは、力による解決だけではないか……。

2009年7月27日(月曜日)
 三洋からカーボンフレームのスポーツ仕様の電動アシスト自転車が出るとかで、どんなものかと思って確認したら吹いた。
 質量:19.5Kg。
 カーボンフレームで19.5kgというのは、ある種の清清しさというか、何の役にもたってない無益の益、のようなZenの精神を感じたりしそうになります。せめて15kgは切れなかったものか……。
 三洋の電動アシスト自転車は前輪をモータ駆動するのが特長で、通常のチェーン駆動となる後輪と含めて、両輪駆動を実現しています。
 ふと思ったんですけど、もう面倒だからシリーズハイブリッドにしちゃって、ペダルは発電用、駆動はモータで途中伝達系ナシって作ったら駄目なんですかね、法制的に。どうせキワモノだったらそこまでやれば面白いのに。

 日産自動車が、8月2日のEV公開を前に、EVプラットホームを公開。

 写真はあるんだけど、本当に基本的なところが写ってるだけだなー。隠すべき所を隠してると言うか。
 モータ出力や電池容量は先行車両に優りますが、デザイン的にはガソリン自動車のそれをかなり踏襲していて、あまり面白味はありませんなー。

 「FDDメーカー各社、生産撤退の動き加速−四半世紀の歴史に幕って、無くなったら無くなったで困るんだけどねぇ。
 生産能力を遙かに縮小して、高価でも生産してくれるところがあれば良いんだけど。


2009年7月28日(火曜日)
 漢字小委
 金武委員の独り舞台。合計で40分以上の時間を独り語りに費やす。
 しかもその内容たるや、「表内字体は略字体に統一すべし」これだけ。
 金武委員によれば、戦後日本の国語政策は、国語の簡略化、容易化を一貫した方針としており、今回の新表に二点之繞などが掲示されると、その流れに逆行したものになるのだそうだ。
 それに対して阿辻委員は、83JISなどの“行き過ぎた簡略化”が混乱を招き、それを收束(or 終息)させたものが表外漢字字体表であり、現状を認めることこそ漢字政策の流れであると反論。
 金武委員の主張に内田委員が同調。
 しかしこれまで強く表内部分字体の統一を訴えていた松村、邑上両委員が、どうやら国語施策懇談会を経て実現困難なので他の方法で手当てを、という方向へ転換。髙木委員も教育現場での一点一画の重要性は主張したものの、金武委員ほどの強硬姿勢は見せなかった。
 個人的意見を言わせて貰えば、漢字の簡略化を行えば、当然文字は増える。これまで二点之繞で安定していたものを一点之繞にすれば、字体は二つに増えるのだ。「簡単にしよう」として字体の簡略化を行えば行うほど字体は増え続け、トータルでの学習負担は増す。国語を簡易にしようと漢字を略せば、漢字の字体数はその都度増え、会意形声のルールは破壊され、漢字の世界はますます複雑怪奇になって行く。
 これは平和のためにテロを実行するくらいタチが悪い
 当用漢字字体表による字体省略がそもそも誤りだったんだ。あんな馬鹿なことしなければ、今になってこんな苦労を背負い込むことはなかったのに……。

 「教員反対で外国籍生徒の編入に遅れですか。
 受け入れ態勢の構築に時間がかかったにしても、申請書を渡さないなどというのは、憲法26条の精神に反します。「他校に行けばいい」などというのは、教職にあるものの発言としては、自己否定に近い。


2009年7月29日(水曜日)
 2019年ワールドカップ開催国は日本に! 素晴らしいーーーーーっ!
 あと十年生きる気力が沸いてきた。

 香港から「三菱アイミーブ好評、パトカーに採用かというニュース。元記事は「City to become second place in world to use electric police carsのようだが、登録しないと中身は見れない。
 それはともかく、三菱自工から提供された1台のi-MiEVを香港行政府内各部でテストした結果は良好で、三菱は10台の車輛提供に合意。内3台が警察車両として使われる予定とかなんとか。ただし、「Response vehicles」(対処車とでも訳すのか?)としてではなく、「Patrol car」(警邏車)として、離島や道路未整備地で使用するということらしい。それは日本のミニパトも一緒だったから、適材適所というものだろう。
 しかし、英語の元記事を書いた記者は、日本の神奈川県警でi-MiEVを使っていたとか、やけに細かいことを知っているんだな……。
 三菱自工としては年2,000台と言わず、月2,000台でも生産して、先行者利益を貪りたいところだろうに、バッテリ生産量の限界というのは悲しいものだなー。


2009年7月30日(木曜日)
 蔵元に教えられたのですが、英国で去年実用化したとかいう電気自動車/ハイブリッド車向け騷音発生装置が国内でも登場とか。
 用意されている音の一覧が面白い。
  1. 車が通ります
  2. 雨音
  3. ネコ
  4. Excuse me
  5. ソナー
  6. 自転車
  7. Attention
  8. 落し物
  9. うぐいす
  10. 曲がります
  11. バネ
  12. ベル
  13. すいません
  14. 潜水艦
  15. Thank you
  16. スイング
  17. バックします(バック専用)
 一通り聞いてみましたが、真面目にやってのか洒落でやってんのか……。
 近接センサの方がいいと思うんだけどなぁ。自動車トランスポンダならもっと良い。

 日本では「平成の大合併」が一段落し、3,200以上あった地方自治体が1,798市区町村となりました。これは特に田舎におけるスケールメリットの確保が期待されたものですが、実際やってみると大丈夫なんかいな?と思うようなところもちらほら。
 日本よりも地方自治の歴史も長ければ権力も強いスイスでも、なにやら合併の動きがあるようですが、あまりうまく行っていない様子が「当選者15万人の国」という記事にありました。
 人口770万人(日本の6%)、国土面積41,290km2(日本の11%)の国に2,636の基礎自治体というのは些か想像を絶しますが、どれもが上手く回っているわけではないらしい。しかも、近年はさらに参政意欲の低下などから、自治体が政治放棄状態になることもあるとか。しかしそれでも、ボトムアップ型の建国を経験したスイスでは、自治体の合併が進まない、と。
 どこの国でも、お国柄なりの事情ってものがあるものですなー。

 「歩道橋事故「起訴相当」 法改正後、最初の議決という記事に興が惹かれました。
 事件そのものは痛ましいものであったと思うのですが、その後の責任追及の中で、検察と検察審査会がこのような事態になっていようとは。
 検察審査会はこれまでは法的拘束力を持たず、検察審査会が「起訴相当」の議決を行ったとしても、検察が起訴をしないケースがありました(というか、大部分は起訴されていない)。しかし改正検察審査会法により、二度の「起訴相当」議決が行なわれた場合、裁判所によって指名された弁護士が公訴を起こすようになりました。
 これは日本の近代法制史でも特筆すべき事柄で、検察官の起訴独占主義に大きな変革を与えるものとなります。これまでの準起訴手続(付審判請求)は公務員の一部罪状のみを対象としたものでしたが、検察審査会の決定によっては弁護士を検事役としてあらゆる公訴が可能になります。
 もちろん良い面ばかりではなく、現実問題として公判を維持できるほどの証拠が揃わない事件について公判が開かれ、証拠不十分で無罪となるケースも少なからず出るでしょうし、そのために時間と労力が費やされることになる可能性は否定できません。裁判所から指名された弁護士は検察官の職務を仰せつかりますが、しかし検察官同等の権限を持つわけではないので、捜査上の問題は付きまとうことになります。
 どちらに転ぶか分からない新制度ですが、どのように運用されるかも含めて、今後の成り行きに注目したいと思います。


2009年7月31日(金曜日)
 自衛隊によるF-22調達が事実上不可能になったと、新聞で報じられています。漸く決着が付いたか、というのが正直な感想。
 残る候補はEF-2000、F-35、F-2って所でしょうか。F-35がF-4EJ改の減数に間に合わないのは明確。そしてEF-2000も改造開発期間が生じることを鑑みると、ここに至っての最有力候補はF-2(の改良型)ということになりますかね。
 できれば次期主力戦鬪機は、自主開発といきたいものです。