高エネ研吶喊レポート

その4


BELLE検出器

高エネ研の二大実験のうちの一つ、Bファクトリー実験に使うBELLE検出器。
Bファクトリー実験では、宇宙の非対称性(この宇宙にはなぜか物質が反物質より多いこと)の解明のため、bクウォークを含むB中間子を大量に崩壊させるんだそうです。
この検出器、高さ10メートル、幅7メートル。中心の穴を取り囲むようにぎっしりとミクロン精度の検出器が詰め込まれています。
しかし考えてみると、検出しようというものは原子より小さいクォークなんだから、網の目はまさにザル。とにかく検出器をでかくして、大量に発生させて、引っ掛かるのを待つという、力づくの実験でもあるような。
B中間子を発生させる衝突点はこの検出器の右手になります。(画面右の灰色の四角形が、トンネルの出口です)
つまり、この検出器はそのまんま右にスライドするのです!


旧トリスタン加速器トンネル内

かつて“トリスタン”という名前で内外に名を知られた加速器は、現在Bファクトリー実験のために改造され、KEKBという名前に変わっています。可哀想に、もっといい名前付けてやれよ。二重リングだから、「満珠・干珠」とかさ(笑)。
中央でVサインしているのが小熊。撮影者は松沢くん。


KEKB(旧トリスタン)加速器

Bファクトリー実験では、B中間子を作るために、80億電子ボルト(8GeV)の陽子と35億電子ボルト(3.5GeV)の陽電子を衝突させるんだそうで。で、直径1キロ、外周3キロの加速器が二台、並列に並ぶことになるわけです。
内側の青いケースの方が陽電子、外側の緑のケースが電子の加速器です。しかしとてつもなくデカいトンネルだ。
中央に写っているのが小熊。撮影者は松沢くん。


KEKBで使っている真空チャンバーのカッタウェイ

とゆーわけで、KEKBで使われている真空チャンバーのカッタウェイ・モデル。この中を電子と陽電子が突っ走るわけである。


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